JP2000234272A - パラグライダークロス - Google Patents

パラグライダークロス

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JP2000234272A
JP2000234272A JP11032414A JP3241499A JP2000234272A JP 2000234272 A JP2000234272 A JP 2000234272A JP 11032414 A JP11032414 A JP 11032414A JP 3241499 A JP3241499 A JP 3241499A JP 2000234272 A JP2000234272 A JP 2000234272A
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paraglider
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strength
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Tsutomu Ogiue
勉 荻上
Kenji Hama
健二 浜
Masao Seki
昌夫 関
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、パラグライダーの素材であるクロス
の初期特性ならびに耐久性に優れた、つまり軽量、引裂
強力及び耐候劣化後の強力保持率に優れたパラグライダ
ークロスを提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のパラグライダークロスは、酸化チ
タンの含有量が0〜0.01重量%であるポリアミドマ
ルチフィラメントを織糸として構成されたリップストッ
プ織物の片面あるいは両面に1〜10g/m2 の合成樹
脂被膜からなる積層クロスであって、該クロスを分解し
たときの該マルチフィラメント糸の強度が4.5〜6g
/dで、かつ、その硫酸相対粘度が3〜3.5であるこ
とを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大空を滑空するパ
ラグライダーのキャノピー部分に使われる引裂強力及び
耐候劣化後の強力保持率に優れたパラグライダークロス
に関する。
【0002】
【従来の技術】パラグライダーは、大空を気軽に滑空出
来るスポーツとして、既に一般化しているのは周知の通
りである。安全に楽しく滑空するには、運転操作の熟練
とパラグライダー機体の設計によるところが大きい。
【0003】かかるパラグライダーは、空間に浮かび滑
空するものであり、上空から墜落した場合には、大事故
になることが多いため、ラインおよびクロスはより丈夫
な材料および滑空しやすいよう軽量な材料が選定されて
使用されてきた。
【0004】クロスを破れにくくする手法としては、用
いる繊維を太く丈夫にすることや、使用する繊維を増加
させたりして、織密度を増加させる手法が採用されてい
るが、重くて嵩高なものになり、持ち運び時のコンパク
ト収納性や滑空性能を損なう結果を惹起して、安全性を
向上させる上からは好ましくなかった。
【0005】そこで特公平6−89492号公報のよう
に、引揃え糸を用い、糸密度の高い格子状畝部を有する
平織物を使用することが提案され、また、実開平7−9
987号公報のように、格子状以外の畝柄織物のクロス
を用いて、ファッション性を兼備させた提案もされてい
る。さらに特公平6−89492号公報では、滑空性お
よび飛行安定性をよくする手法として、織物の片面に2
層の樹脂コート層を設けて非通気性クロスとするものが
提案されており、特開平6−171032号公報や特公
平4−68142号公報には、繊維織物とフィルムを積
層したものを使用するという提案もなされている。
【0006】近年は、競技大会などを通じ、滑空能力の
高い機体や滑空体感を分かち合えるような2人乗り用機
体など、楽しむ方法に応じた、飛行性能別バリエーショ
ンに富んだパラグライダーも増加してきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、パラグライダーの素材であるクロス
の初期特性ならびに耐久性に優れた、つまり軽量、引裂
強力及び耐候劣化後の強力保持率に優れたパラグライダ
ークロスを提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のパラグライダークロスは、酸化
チタンの含有量が0〜0.01重量%であるポリアミド
マルチフィラメントを織糸として構成されたリップスト
ップ織物の片面あるいは両面に1〜10g/m2 の合成
樹脂被膜からなる積層クロスであって、該クロスを分解
したときの該マルチフィラメント糸の強度が4.5〜6
g/dで、かつ、その硫酸相対粘度が3〜3.5である
ことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり、軽
量、引裂強力及び耐候劣化後の強力保持率に優れたパラ
グライダークロスについて、鋭意検討し、酸化チタンの
含有量が特定な硫酸相対粘度の高いポリアミドマルチフ
ィラメントを織糸として選び、かつ、該クロス形成後の
分解糸特性に優れたポリアミドマルチフィラメントを織
糸として製織してリップストップ織物となして、これに
合成樹脂被膜を積層してみたところ、意外にも、かかる
課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0010】本発明で重要なことは、硫酸相対粘度が高
く、該クロス形成後の分解糸特性が高いポリアミドマル
チフィラメントを織糸として構成されたパラグライダー
クロスであることであり、かかるクロスにより、初めて
引裂強力と強力保持率の共に高いものを提供することが
できたものである。
【0011】本発明においては、パラグライダークロス
を分解した分解糸の強度が、4.5〜6g/d、硫酸相
対粘度が3〜3.5であるという性質を維持するポリア
ミドマルチフィラメントを織糸として使用することが重
要である。
【0012】すなわち、従来は、かかる分解糸の強度が
4.5〜6g/d、硫酸相対粘度が2.8〜2.9であ
るようなポリアミドマルチフィラメントを織糸として使
用してつくられたクロスが用いられていたものである。
【0013】これに対して、本発明では、上述のように
分解糸の硫酸相対粘度を高くしてみたところ、耐候
(光)性が驚くほど向上するという効果を奏することを
究明したものである。かかる耐候(光)性は、JIS−
B−7753に記載のSWOMを用い、年間実飛行時の
強力劣化とほぼ同等であった、照射16時間後の分解糸
強力保持率を著しく向上させたものである。
【0014】従来のパラグライダークロスは、糸が切れ
ることなく、また、製織しやすい糸伸度を持つ原糸が造
られてきたという状況もあったためか、パラグライダー
クロス用として、わざわざ、耐候(光)性に優れたポリ
アミドマルチフィラメントを織糸として使用するという
技術思想そのものがなかったので、かかるパラグライダ
ー糸としては、耐候(光)性などほとんど向上したもの
は存在しなかった。
【0015】すなわち、従来技術では、せいぜい、繊維
表面を樹脂で覆い隠蔽するよう炭酸カルシウムや酸化チ
タンあるいはカーボンの粉体を樹脂に混合する方法が、
耐候(光)性向上手段の主流であった。また、劣化を防
ぐため繊維製造の際、紫外線吸収剤を混入させる手法も
あるが、強力が低下してしまう欠点があって実用されて
ないし、硫酸相対粘度を上げた場合には、原糸段階で、
強度は向上するがクロスにした場合の引張強力はほとん
ど向上していなかったものであった。
【0016】本発明でいうポリアミドマルチフィラメン
トとしては、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン
6、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12等を
しようすることができる。
【0017】かかるポリアミドマルチフィラメントとし
ては、繊維内に含まれる酸化チタンは、繊維を染色した
際の蛍光発色性および透明感を損なわないよう含有量0
が好ましいが、製糸性の面から0.01重量%以下の範
囲で含有されたものが必然的に使用される。かかる酸化
チタンは、最終的には引裂強力と強力保持率に寄与する
ものである。
【0018】かかるマルチフィラメントからなる織糸と
しては、その総繊度が好ましくは20〜70D、さらに
好ましくは30〜50D、特に好ましくは30〜40D
の織糸がクロスの軽量と強力を両立するために用いられ
る。
【0019】また、単糸数は、少ない方が好ましいが、
収納しやすさと、ペーパーライクの硬い風合いを得るた
めに、単糸数10〜26の織糸が好ましく使用される。
【0020】本発明のクロスは、無撚糸を用いること
が、撚糸費用を省略でき好ましいが、良好な製織性を高
めるために100T/m以下の撚りを施したり、原糸製
造段階において5〜100ヶ/m程度の圧縮エアーによ
る交絡処理を施したものを使用するのが好ましい。
【0021】かかるパラグライダークロスには、リップ
ストップ織物が、引裂強力と強力保持率の上から使用さ
れる。かかるリップストップ織物とは、格子状に畝を有
する平織物であり、その畝部は、使用糸を2〜4本引き
揃えることで形成されるが、その畝部が2つ連続する組
織にするのが引裂強力の上から、つまり該クロスの引裂
伝播を抑制することができる。また、畝部の使用糸本数
は多い方が好ましいが、4本を越えては、クロスの厚さ
が厚くなり、収納しにくくなる。また、畝部を1つから
2つに分けることで、厚みの増加を抑制しつつ、引裂強
力の向上を図ることができる。また、この畝部には、リ
ップストップ織物の平織部に用いているポリアミドマル
チフィラメントより強度の高い繊維を用いるのが、引裂
強力をさらに向上させることができて好ましい。
【0022】かかる織物の織密度は、経、緯とも110
〜140本/インチの範囲のものが引裂強力と軽量を両
立する点から好ましく使用される。
【0023】かかる織物は、精錬、中間熱セット、染色
が施される。かかる染色の際の染料には、変褪色を抑制
するために耐候剤を併用してもよい。かかる耐候剤とし
てはベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系およびヒ
ンダードアミン系の紫外線吸収剤などを使用することが
できるが、特にこれに限定されるものではない。
【0024】染色された織物は、該織物の通気性を小さ
くするために、カレンダー加工機による熱ロール圧縮処
理を施してもよい。また、さらにかかる織物を、硬く仕
上げるため樹脂ディッピング加工を施し、さらに非通気
性にするため、片面あるいは両面に樹脂コーティング加
工を施すことができる。
【0025】かかる硬く仕上げる樹脂としては、メラミ
ン系誘導体化合物、反応性アクリル酸エステル樹脂、ポ
リアクリルアマイド系、反応基を有する酢酸ビニル系樹
脂、あるいはこれらの併用樹脂を使用することができ
る。
【0026】かかる硬く仕上げる樹脂には、好ましくは
シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂あるいはこれらの併用
した樹脂を併用することにより、クロスの引裂強力を向
上することができる。特にシリコン樹脂はその機能に優
れていて好ましい。
【0027】かかるシリコン樹脂としてはジメチルポリ
シロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサンのオ
イルまたはそのエマルジョンおよびこれらの変成シリコ
ンとしてアミノ変成シリコン、アルコール変成シリコ
ン、エーテル変成シリコンなどを併用してもよい。
【0028】かかる硬く仕上げる樹脂を用いる加工法と
しては、該織物を樹脂液に浸し、マングルにて絞り、乾
燥させる方法を好ましく使用することができるが特に限
定されない。
【0029】非通気性にするために、該織物の片面ある
いは両面に積層する樹脂には、回復弾性、耐候(光)
性、透明性が要求されるが、かかる樹脂としては、アク
リル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂な
どを使用することができる。
【0030】これらの中でも、アクリル樹脂およびウレ
タン系樹脂が、コーティングして形成された被膜の耐候
(光)性が優れていて好ましい。特にウレタン系樹脂
が、回復弾性にも優れていて好ましい。かかるウレタン
系樹脂の中でも、耐候(光)性、回復弾性の点から10
0%モジュラスが、40kg/cm2 以上のものが優れて
いて好ましく使用される。かかるウレタン系樹脂として
は、ポリイソシアネートとポリオールとの付加重合によ
る反応で得られるが、特にポリカーボネートジオールと
脂肪族イソシアネートからなるポリウレタンが好ましく
使用される。
【0031】かくして得られるクロスを、さらに弾力性
を付与して、拡布機能を付与するためには、メラミン系
誘導体化合物、反応性アクリル酸エステル樹脂、ポリア
クリルアマイド系、反応基を有する酢酸ビニル系樹脂、
あるいは、これらの併用樹脂を、上述のウレタン系樹脂
などのコーティング樹脂に添加することができる。
【0032】加工法としては、コンマコート、ナイフコ
ート、バーコート、グラビアコートなどを使用すること
ができるが、製膜性の点からコンマコート、ナイフコー
トが好ましく、樹脂量を低減化しクロスを軽量化するに
はナイフコートが好ましい。さらに好ましくはフローテ
ィングナイフコートを使用するのがよい。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって詳細に説明す
る。本発明で使用する評価方法は次の通りである。 [硫酸相対粘度]絶乾した分解糸の試料0.2gを98
%硫酸25mlに溶解し、15ccのオストワルド粘度
計に注入し、25℃下でオストワルド粘度計上部線から
下部線までの溶液の流下時間to (sec.) を測定する。
同様の操作で、98%硫酸25mlのみので25℃下で
オストワルド粘度計上部線から下部線までの溶液の流下
時間t(sec.) を測定し、次式によって硫酸相対粘度を
求める。
【0034】硫酸相対粘度(η)=(t/to )+
1.981×(1.000−C) C=(試料重量×1.831/試料溶液重量)×100 [総繊度]JIS−L−1013記載の測定方法に準じ
た。 [酸化チタン含有率]予想酸化チタン含有率が0.01
〜0.05重量%の場合、絶乾した試料10gを採取、
該含有率が0.05〜0.3重量%の場合は、該試料を
0.7g採取、該含有率が0.3〜1重量%の場合は、
該試料を0.1g採取して使用する。かかる試料を50
mlの磁器製ルツボに入れ、電熱器で燃焼させ炭化す
る。さらに、700〜800℃の電気炉で2時間かけて
灰化する。これを、室温まで冷却し2〜4gのピロ硫酸
カリウムを加えガス炎で加熱融解し、酸化チタンを可溶
性塩にする。この可溶性塩を室温まで冷却した後、該ル
ツボに20%硫酸溶液25mlを加え塩を溶解する。さ
らに、溶解物を50mlメスフラスコに少量の水ととも
に洗い移し、3%過酸化水素5mlを加えて発色させ、
50ml標線まで水を加える。分光光度計で410nm
における水をブランクとした吸光度(λo )を測定し、
この吸光度から酸化チタン量(Ti)を求める。酸化チタ
ン量は、下記の方法で求めた検量線を該吸光度(λo
点でのX軸の酸化チタン量として求めることができる。
この値(Ti)を次式に代入して酸化チタン含有率を求め
る。
【0035】酸化チタン含有率(%)=((Ti)×50
ml/絶乾試料重量)×100 (検量線の作成方法)酸化チタン(特級試薬)約1gを
105℃で4時間乾燥後100mgをルツボに入れ、ピ
ロ硫酸カリウム10gを加え、ガス炎で加熱融解する。
さらに、20%硫酸20mlで該融解物を溶解し、50
0mlのメスフラスコに移し、5%硫酸を加え標線に合
わせる。この溶液を5、10、15および20mlそれ
ぞれ採取し50mlのメスフラスコにとり、3%過酸化
水素5mlを加えて発色させた後、50ml標線まで5
%硫酸を加える。これらの各溶液について分光光度計で
410nmにおける水をブランクとした吸光度(λo
をそれぞれ測定し、X軸に酸化チタン濃度(mg/m
l)、Y軸に吸光度をとったグラフを作成する。このグ
ラフが検量線である。 [織密度]JIS−L−1096記載の測定方法に準じ
た。 [引張強力]JIS−L−1096記載の測定方法に準
じた。 [引張伸度]JIS−L−1096記載の測定方法に準
じた。 [引裂強力]JIS−L−1096記載の測定方法に準
じた。 [通気度]JIS−L−1096記載の測定方法に準じ
た。 [モミ耐久性]25cm×25cmの試料を採取し、両
手で縁を持ち往復回数500回擦り合わせるように揉
む。さらに、試料を90°回転させ両手で縁を持ち直し
往復回数500回擦り合わせるように揉む。合計100
0回揉んだ後の通気度を測定する。 [耐候劣化]JIS−B−7753記載の装置を用い試
料に16時間サンシャインカーボン照射を行い、JIS
−L−1096記載の測定方法に準じ引張強力を測定し
た。 [分解糸強度]JIS−L−1013記載の測定方法に
準じた。 実施例1 ポリマーの硫酸相対粘度が3.2、酸化チタン含有率
0、総繊度30D、単糸繊度3dのナイロン66素材の
マルチフィラメントに50ヶ/mの交絡処理を施したマ
ルチフィラメントを作製した。
【0036】該マルチフィラメントに撚糸を施さず、織
密度が経131本/in、 緯119本/inで3本の
ダブルリップを経緯に入れ格子状にしたリップストップ
織物を作製した。この織物を精練、染色、熱セットを施
した。さらに、メラミン樹脂とシリコン樹脂およびフッ
素樹脂を混合した薬液中に浸しマングルで絞り乾燥させ
て硬仕上げ加工を施した。さらに、フローティングナイ
フコーターを用い、溶剤系のポリカーボネート系ポリウ
レタンと脂肪族系イソシアネートおよびメチル系メラミ
ン樹脂を混合し、7000〜8000cpsの粘度にな
るようトルエンとイソプロピルアルコールの混合溶媒で
調整した樹脂を硬仕上げ加工をしたリップストップ織物
の両面に片面づつコーティングし乾燥し被膜化した。か
くして得られたパラグライダークロスの特性を測定しそ
の結果を表1に示した。 実施例2 ポリマーの硫酸相対粘度が3.2、酸化チタン含有率
0、総繊度30D、単糸繊度1.154dのナイロン6
6素材のマルチフィラメントに50ヶ/mの交絡処理を
施したマルチフィラメントを作製した以外は実施例1と
同様の精練、染色、硬仕上げ加工、コーティング樹脂加
工を施した。かくして得られたパラグライダークロスの
特性を測定しその結果を表1に示した。 比較例1 ポリマーの硫酸相対粘度が3.0、酸化チタン含有率
0.04重量%、総繊度30D、単糸繊度3dのナイロ
ン66素材のマルチフィラメントに50ヶ/mの交絡処
理を施したマルチフィラメントを作製した。この織物を
精練、染色、熱セットを施した。さらに、メラミン樹脂
とシリコン樹脂およびフッ素樹脂を混合した薬液中に浸
しマングルで絞り乾燥させて硬仕上げ加工を施した。さ
らに、フローティングナイフコーターを用い、溶剤系の
ポリカーボネート系ポリウレタンと脂肪族系イソシアネ
ートおよびメチル系メラミン樹脂を混合し、7000〜
8000cpsの粘度になるようトルエンとイソプロピ
ルアルコールの混合溶媒で調整した樹脂を硬仕上げ加工
をしたリップストップ織物の両面に片面づつコーティン
グし乾燥し被膜化した。かくして得られたパラグライダ
ークロスの特性を測定し、その結果を表1に示した。 比較例2 ポリマーの硫酸相対粘度が3.0、酸化チタン含有率
0.04重量%、総繊度30D、単糸繊度1.154d
のナイロン66素材のマルチフィラメントに50ヶ/m
の交絡処理を施したマルチフィラメントを作製した以外
は比較例1と同様の精練、染色、硬仕上げ加工、コーテ
ィング樹脂加工を施した。かくして得られたパラグライ
ダークロスの特性を測定し、その結果を表1に示した。 比較例3 ポリマーの硫酸相対粘度が3.0、酸化チタン含有率
0.04重量%、総繊度30D、単糸繊度3dのナイロ
ン66素材のマルチフィラメントに50ヶ/mの交絡処
理を施したマルチフィラメントを作製した。コーティン
グ樹脂加工を片面に2回施した以外は比較例1と同様の
精練、染色、硬仕上げ加工を施した。かくして得られた
パラグライダークロスの特性を測定し、その結果を表1
に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明らかなように、実施例1、2の
ものは、耐候(光)性つまり強力保持率が80%以上で
あり分解糸強力ではなく分解糸の硫酸相対粘度と相関し
ており、3より高く、製糸性良好な3.5までが必要で
あることが判る。
【0039】これらに対し、比較例1〜3のものは分解
糸の硫酸相対粘度が3未満であり耐候(光)性つまり強
力保持率が80%未満となり長期使用にはむかないもの
であった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、軽量で、引裂強力及び
耐候劣化後の強力保持率に優れた、長期使用が可能なパ
ラグライダークロスを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D06M 101:34 Fターム(参考) 4L033 AA08 AB04 AB05 AC15 CA17 CA22 CA36 CA50 CA59 DA06 4L048 AA24 AA48 AB07 AB08 AB11 AC09 BA01 BA02 CA00 CA01 DA03 EB00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化チタンの含有量が0〜0.01重量%
    であるポリアミドマルチフィラメントを織糸として構成
    されたリップストップ織物の片面あるいは両面に1〜1
    0g/m2 の合成樹脂被膜からなる積層クロスであっ
    て、該クロスを分解したときの該マルチフィラメント糸
    の強度が4.5〜6g/dで、かつ、その硫酸相対粘度
    が3〜3.5であることを特徴とするパラグライダーク
    ロス。
  2. 【請求項2】該織糸の総繊度が、20〜70Dである請
    求項1記載のパラグライダークロス。
  3. 【請求項3】該リップストップ織物が、畝部を構成する
    繊維を、その平織部に用いているポリアミドマルチフィ
    ラメントより強度の高い繊維を含む形で構成されている
    ものである請求項1または2記載のパラグライダークロ
    ス。
  4. 【請求項4】該リップストップ織物に、硬く仕上げる樹
    脂が付着している請求項1〜3のいずれかに記載のパラ
    グライダークロス。
  5. 【請求項5】該硬く仕上げる樹脂が、シリコン系樹脂ま
    たはフッ素系樹脂を含有するものである請求項1〜4の
    いずれかに記載のパラグライダークロス。
  6. 【請求項6】該合成樹脂被膜が、ウレタン系樹脂で構成
    されたものである請求項1〜5のいずれかに記載のパラ
    グライダークロス。
  7. 【請求項7】該合成樹脂被膜が、シリコン系樹脂を含有
    するものである請求項1〜6のいずれかに記載のパラグ
    ライダークロス。
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