JP2000233566A - インクジェット記録体 - Google Patents

インクジェット記録体

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JP2000233566A
JP2000233566A JP11036846A JP3684699A JP2000233566A JP 2000233566 A JP2000233566 A JP 2000233566A JP 11036846 A JP11036846 A JP 11036846A JP 3684699 A JP3684699 A JP 3684699A JP 2000233566 A JP2000233566 A JP 2000233566A
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hydroquinone
ink jet
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ink
layer
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Eriko Endo
江梨子 遠藤
Tatsu Kitamura
龍 北村
Kazuaki Oshima
一晃 大島
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像耐光性に優れるインクジェット用記録体を
提供する。 【解決手段】ヒドロキノンまたはヒドロキノン誘導体を
含有するインクジェット記録体。ヒドロキノン誘導体と
して特にアルブチンがこのましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
体に関し、特に耐光性を向上させたインクジェット記録
体に関する。
【0002】
【従来の技術】水性インクを微細なノズルから記録体に
噴出して画像を形成させるインクジェット記録方式は、
記録時の騒音が少なく、カラー化が容易であること、高
速記録が可能であること、また、他の印刷装置より安価
であること等の理由から端末用プリンタ、ファクシミ
リ、プロッタ、あるいは帳票印刷などで広く利用されて
いる。近年ではインクジェットプリンタの急速な普及や
高画質化にともなって、表面光沢が高く、優れた外観を
もつだけでなく、画像の保存性、とりわけ耐光性に優れ
るインクジェット記録が強く要望されている。しかしな
がら、この方式に使用されるインクはインクジェットノ
ズルに目詰まりを生じないこと、鮮やかな色調を有する
こと等の条件が要求されるため、必ずしも顔料インクや
耐光性に優れた染料インクを選択することができないの
が現状である。そこで、インクジェット記録用紙に各種
材料を含有させ、耐光性を付与する技術が多数提案され
ている。例えば、特開昭57−87988号公報には、
少なくとも一成分として紫外線吸収剤を含むことを特徴
とするインクジェット記録用紙が記載されている。特開
昭61−146591号公報では、水溶性染料を含有す
る水性インクを用いて記録画像を形成するインクジェッ
ト記録媒体に於いて、該記録媒体がヒンダードアミン系
化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録
媒体が、特開平4−201594号公報では基材と基材
上に設けられたインク受容層を有する被記録材におい
て、該インク受容層が遷移金属化合物の超微粒子状粉体
を含有することを特徴とする被記録材が記載されてい
る。これらの記録体は一応の耐光性改良効果は得られる
ものの、インク吸収性が劣るうえに、耐光性改良効果は
不充分であり退色後の色バランスが崩れるなどの問題が
あった。
【0003】また、特開昭61−57380号公報では
水溶性染料を含有する水性インクを用いて記録画像を形
成するインクジェット記録媒体に於いて、該記録媒体が
多孔性無機顔料、カチオン性樹脂及び難溶性マグネシウ
ム化合物を含有することを特徴とするインクジェット記
録体が、特開昭57−87987号ではリンモリブデン
酸、タンニン酸のうち少なくとも1つを塗布し、または
含有させてなる、酸性染料又は媒染染料を含有するイン
クで記録するインクジェット記録用紙が記載されてい
る。これらも不充分ながら耐光性が向上するものの、長
期保存においては十分な効果は得られず、また、リンモ
リブデン酸は退色後の色バランスが崩れるうえに光照射
によって白紙部が変色してしまう欠点があり、満足のい
く記録体ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、耐光性に優れるインクジェット記録体を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、インクジェッ
ト記録体において、ヒドロキノン及びヒドロキノン誘導
体よりなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含
有させることにより、優れた耐光性が得られることを見
出し本発明を完成した。特にヒドロキノン誘導体がアル
ブチン(ヒドロキノン-β-D-グルコシドと同義)である
と、より優れた耐光性が得られる。さらに、多孔性無機
顔料及び/またはカチオン性樹脂を併用することによ
り、インク吸収性や印字耐水性に優れた記録体が得られ
る。多孔性無機顔料は平均粒径が1μm以下であれば、
より画質に優れる記録体が得られる。また、シート状基
材上に一層以上の受容層を設けることにより、さらに画
質に優れたインクジェット記録体が得られる。
【0006】本発明は以下の様態を含むがこれらに限る
ものではない。 [1]ヒドロキノン及びヒドロキノン誘導体より選ばれ
る少なくとも1種の化合物を含有するインクジェット記
録体。 [2]前記化合物がアルブチン(ヒドロキノン-β-D-グ
ルコシド)であることを特徴とする[1]記載のインク
ジェット記録体。 [3]支持体に前記化合物を含む塗液を塗布乾燥してな
る[1]または[2]記載のインクジェット記録体。 [4]前記塗液が樹脂を含有する[3]記載のインクジ
ェット記録体。 [5]前記塗液が、多孔性無機顔料および/またはカチ
オン性樹脂を含有することを特徴とする[3]または
[4]記載のインクジェット記録体。 [6]多孔性無機顔料の平均粒径が1μm以下である
[5]記載のインクジェット記録体。 [7]成形面にヒドロキノン及びヒドロキノン誘導体よ
り選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する層を設
け、該層を支持体側に転写し成形面を剥離してなる
[1]または[2]記載のインクジェット記録体。
【0007】[8] 多孔性無機顔料がシリカ及び/ま
たはアルミナシリケートの2次粒子である[5]または
[6]のインクジェット記録体。 [9]シート状基材上に2層以上の受容層を設けた
[1]〜[8]のいずれかに記載のインクジェット記録
体。 [10]樹脂が水溶性バインダーであることを特徴とす
る[4]記載ののインクジェット記録体。 [11]水溶性バインダーがポリビニルアルコール類、
ホリビニルピロリドンおよびセルロース誘導体より選ば
れる少なくとも1種であることを特徴とする[10]記
載のインクジェット記録体。 [12]JIS−P8142による75°光沢値が20
%以上である前記いずれかに記載のインクジェット記録
体。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明はインクジェット記録体に
おいて、ヒドロキノンとヒドロキノン誘導体のうち少な
くとも1種の化合物を含有することを特徴とするインク
ジェット記録体を提供するものである。前記化合物とし
てはヒドロキノン、アルブチン(ヒドロキノン-β-D-グ
ルコシド),ヒドロキノンモノベンジルエーテル,二酢
酸ヒドロキノン,ヒドロキノンモノメチルエーテル,ヒ
ドロキノンジメチルエーテル,ヒドロキノンモノエチル
エーテル,ヒドロキノンスルホン酸カリウム,ヒドロキ
ノン−2,5−ジスルホン酸二カリウム,ヒドロキノン
モノ−n−ヘキシルエーテル,ヒドロキノンモノフェニ
ルエーテル等が挙げられるが、耐光性向上効果は、アル
ブチンが特に優れる。これらを含有させることにより耐
光性が大幅に向上する理由は明らかではないが、光照射
に弱いインクジェット記録用染料、または着色顔料がな
んらかの形で安定・保護されるためではないかと考えら
れる。また、含有量としては特に限定されないが、記録
体の1m2当り0.01〜2gが好ましい。0.01g
/m2未満では十分な耐光性向上効果が得られず、ま
た、2g/m2を超えても効果が飽和する。
【0009】本発明のインクジェット記録体の層構成は
特に限定されず、上記材料を混抄、混練、内添、または
前記特定の化合物を含有する塗液をサイズプレス、含
浸、単体塗工等で付与した支持体そのものであっても良
い(上質紙タイプまたは非塗工紙タイプの態様)。好ま
しくは支持体上にインク吸収性を持つ各種材料を主成分
とした1層以上のインク吸収層を設け、少なくともその
最上層に上記特定の化合物を塗工または配合等により含
有させたものである(塗工紙タイプの態様)。インク吸
収性材料としては各種顔料や親水性樹脂などの樹脂が挙
げられ、それらを併用することで、耐水性、インク吸収
速度、およびインク乾燥性に優れた記録体が得られる。
耐光性向上のために配合する材料同様、支持体そのもの
に配合しても良いが、より好ましくは前述の通り支持体
上に設けられるインク吸収層の主成分として用いる。
【0010】樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール、
カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビ
ニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール等のポリ
ビニルアルコール類、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、
澱粉、カチオン澱粉などの天然樹脂、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどセ
ルロース誘導体、ポリビニルピロリドン等の親水性樹
脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリル酸ソー
ダ、アクリル系重合ラテックス、スチレン−酢酸ビニル
共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、スチレン−
ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン共重合体の共役ジエン系重合体等の水分散性樹脂が挙
げられる。これらはインク吸収材料として用いることが
でき、樹脂主体のインク吸収層を構成できる。吸収性の
点では親水性樹脂が好ましい。また、樹脂はシート状基
材上に後述の顔料を主成分とした記録層を設ける際の接
着剤(バインダー)としても用いることができる。その
場合の顔料とバインダーの固形分重量比は特に限定しな
いが100/2〜100/200程度、好ましくは10
0/5〜100/100の範囲に調節される。バインダ
ーの添加量が多いと、粒子間の細孔が小さくなり、イン
ク吸収速度が得られにくく、一方、バインダーが少なす
ぎると記録層に大きなひび割れが起こり、画質、印字濃
度が低下する恐れがあるためである。
【0011】顔料の例としては非晶質シリカ、コロイダ
ルシリカ、アルミナシリケート、アルミナ、水和アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、擬ベーマイト、焼成カオリ
ン、炭酸カルシウム、スメクタイト等の多孔性無機顔
料、あるいは尿素−ホルムアルデヒド樹脂微粒子、メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂微粒子、ベンゾグアナミン
樹脂微粒子等の有機顔料が挙げられる。非晶質シリカ、
アルミナシリケート、コロイダルシリカ、アルミナが好
ましく、より好ましくは非晶質シリカ、アルミナシリケ
ートである。粒径(凝集している場合は凝集2次粒径)
が、好ましくは1μm以下の無機顔料であり、これによ
り優れたインク吸収性と光沢性が得られる。
【0012】例えば平均粒径1μ以下の微細2次粒子顔
料は一般市販の各種凝集体顔料(数ミクロン)を機械的
手段で強い力を与えることにより調整できる。つまり、
breaking down法(塊状原料を細分化する
方法)によって得られる。機械的手段としては、超音波
ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、ナノマイザ
ー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒
体撹拌ミル、ジェットミル、サンドグラインダー等の機
械的手法が挙げられる。得られる微細粒子はコロイド状
であっても、スラリー状であってもよい。本発明でいう
平均粒径は電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察した粒
径(マーチン径)である(「微粒子ハンドブック」、朝
倉書店、p52参照)。微細2次粒子顔料の平均粒径は
1μm以下とするが、光沢と印字濃度をより高めるため
には、2次粒子の平均粒径は500nm以下が好まし
く、この範囲ではコロイド粒子に該当する、最も好まし
い範囲は0.02〜0.3μmである。微細2次粒子顔
料の1次粒径は好ましくは0.003〜0.04μmか
ら選択される。より好ましくは0.005〜0.03μ
mの範囲から選択される。
【0013】例えば3〜40nmの1次粒子が凝集して
なる2次粒子平均粒径が500nm以下の無定形シリカ
が選択され、そのような微細シリカを基材上に設けられ
たインク記録層の少なくとも最上層に使用することで、
高光沢、高印字濃度を得ることができる。
【0014】またインク定着性を向上させるためにカチ
オン性樹脂を添加することもできる。カチオン性樹脂
は、前述の材料同様、支持体そのものに配合しても良い
が、より好ましくは支持体上にインク吸収層を設け、少
なくともその最上層に含有させる。添加されるカチオン
性樹脂の種類は特に限定されるものではないが、インク
ジェット用の染料等のスルフォン基、カルボキシル基な
どと不溶な塩を形成する各種樹脂類、2級アミン、3級
アミン、4級アンモニウム塩などを含有するカチオン性
樹脂が挙げられる。具体例として、ポリエチレンイミ
ン、ポリビニルピリジン、ポリビニルアミン、モノアリ
ルアミン塩酸塩の重合体、ジアリルアミン塩酸塩の重合
体、モノアリルアミン塩酸塩−ジアリルアミン塩酸塩の
共重合体、(メタ)アクリルアミドアルキル4級アンモ
ニウム塩の重合体、ポリアルキレンポリアミン・ジシア
ンジアミド縮合物、2級アミン・エピクロルヒドリン付
加重合物、ポリエポキシアミンなどの化合物などを挙げ
ることができる。なお、カチオン樹脂の添加量としては
1m2当り0.01〜10g/m2、より好ましくは0.
1〜5g/m2の範囲で調節される。その他、一般塗工
紙製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着
色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加され
る。
【0015】記録層(吸収層ともいう)は上記述べた層
のみにより構成してもよいが、インク吸収性等を上げる
ために他の記録層を設けて多層構造の記録層としてもよ
い。他の記録層を有する場合、少なくとも1層、好まし
くは上層が上記の構成である。他の記録層は前記の樹脂
で構成することもできる。また前記特定の粒径或いは特
定粒径以外の顔料と樹脂により構成でき、適宜カチオン
性樹脂等を含有させることができる。
【0016】記録層の塗工量は特に限定するものではな
いが、1層のみにより構成される場合の記録層の塗工量
は3〜60g/m2、好ましくは10〜50g/m2であ
る。他の記録層を有する場合は、上層の塗工量を3〜3
0g/m2、好ましくは5〜20g/m2に調節する。下
層の塗工量は1〜50g/m2、好ましくは5〜40g
/m2に調節される。
【0017】本発明では、少なくとも1層の記録層(好
ましくは上層、即ち、インクが付与される側の層)を成
形面に塗被成膜した後、支持体(支持体上に他の記録層
を予め設けている場合は該他の記録層)に接着し、成形
面を剥離すると、より高光沢を得ることが可能である。
【0018】成形面に使用される材料としては、高表面
平滑性を有するセロハン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル等のプラスチックフィルム類、ポリエチレンラミ
ネート紙、グラシン紙、含浸紙、蒸着紙等の紙類、金属
フォイル、合成紙等可とう性を有するシート類及び無機
ガラス、金属、プラスチック等の高平滑表面を有するド
ラムや板類が適宜使用される。特に、製造工程及び成形
面と記録層の剥離適性等の観点から、高分子フィルム
(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等)、
高平滑表面を有する金属ドラムが好ましい。成形面は光
沢を付与する目的で平滑である方が好ましく、成形面の
表面粗さ(JIS B−0601)は、Raが0.5μ
m以下が好ましく、より好ましくはRaが0.05μm
以下である。
【0019】尚、表面粗さをコントロールして、セミグ
ロス調、マット調などの風合いをもたせることも可能で
ある。成形面は無処理のままでよいが、記録層と支持体
の(或いは他の記録層を支持体に予め設けた場合は該他
の記録層の)接着力よりも、成形面と記録層の接着力を
小さく制御するため、成形面の塗工面にシリコーンやフ
ッ素樹脂等の剥離性を有する化合物を塗工して使用する
こともできる。成形面に塗工した記録層と支持体(或い
は他の記録層を支持体に予め設けた場合は該他の記録
層)が接着さえできれば特に接着方法は限定するもので
はない。
【0020】例えば成形面とするプラスチィックフィル
ム上に設けた記録層と支持体を重ねて、2本のロール間
を通して加圧することによって行える。また成形面とし
て金属ドラム等を用いる場合は金属ドラムとロール間で
加圧することもできる。さらに加熱する場合は、ロール
或いは金属ドラムを加熱する等の方法で転写できる。接
着は圧力(好ましくは5〜150Kg/cm)と熱(好
ましくは30〜100℃)のみで可能だが、より好まし
くは上層及び/または下層に記録層絶乾重量に対して水
分が50〜350%になるように蒸気を当てたり(即ち
固形分100重量部に対し水分を50〜350重量部含
ませる)、或いは水塗りしてカレンダー等により圧着す
ることによって実現可能である。勿論、支持体に中間層
(接着剤、感圧接着剤など接着性または粘着性を有する
層)を予め設け接着することが可能であるが、より有効
的な方法としては、中間層としてインク吸収性を有する
記録層を使用することである。つまり、支持体に記録層
を塗工し、ウエットの状態で貼り合わせてから乾燥し接
着することができる。
【0021】本発明において、支持体としては特に限定
されず、透明であっても不透明であってもよい。例え
ば、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗工紙、箔
紙、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙、含浸紙、
蒸着紙、水溶性紙等の紙類、セロハン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル等のプラスチックフィルム類、金属
フォイル、合成紙などが適宜使用される。また、記録層
の塗工用コーターとしてはダイコーター、ブレードコー
ター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコ
ーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、
リップコーター、カーテンコーター等の各種公知の塗工
装置が挙げられる。
【0022】本発明のインクジェット記録方法で使用さ
れるインクとしては、像を形成するための色素と該色素
を溶解または分散するための液媒体を必須成分とし、必
要に応じて各種分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵
抗調整剤、pH調整剤、防かび剤、記録剤の溶解または
分散安定化剤等を添加して調整される。
【0023】インクに使用される記録剤としては直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分
散染料、油性染料及び各種着色顔料等があげられるが、
従来公知のものは特に制限なく使用することができる。
このような色素の含有量は、液媒体成分の種類、インク
に要求される特性などに依存して決定されるが、本発明
におけるインクの場合も、従来のインク中におけるよう
な配合、即ち、0.1〜20重量%程度の割合になるよ
うな使用で特に問題はない。
【0024】本発明で用いられるインクの溶媒として
は、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコー
ル類、ケトンまたはケトンアルコール類、ポリアルキレ
ングリコール類、アルキレン基が2〜6個のアルキレン
グリコール類、多価アルコールの低級アルキルエーテル
類などが挙げられる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
また、例中の部及び%は特に断らない限り、水を除いた
固形分であり、それぞれ重量部及び重量%を示す。 実施例1 市販PPC用紙にアルブチン(東京化成工業製,試薬)
の10%水溶液を0.3g/m2となるようにバーコー
ターで塗工し、乾燥した。
【0026】実施例2 下記の記録層用塗工液を、乾燥重量で20g/m2 にな
るように、市販塗工紙(王子製紙社製、商品名:OKコ
ート、127.9g/m2)にダイコーターで塗工し、
乾燥した。 (記録層用塗工液)濃度7%。無定型シリカ(平均凝集
粒径4.5μm,トクヤマ社製,商品名:ファインシー
ルX−45)100部、シリル変性ポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、商品名:PVA−R−1130)35
部、カチオン性樹脂(日東紡績社製、商品名:PAS−
H−10L、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロラ
イド)15部、アルブチン(東京化成工業製,試薬)5
部。
【0027】実施例3 記録層用塗工液を下記にした以外は実施例2と同様にイ
ンクジェット記録体を製造した。 (記録層用塗工液)濃度7%。シリカゾルA100部、
ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−
135H)35部、アルブチン(東京化成工業製,試
薬)5部。 [シリカゾルA]凝集平均粒径3μmの合成無定型シリ
カ(日本シリカ工業社製、商品名:Nipsil、HD
−2、1次粒子径:11nm)をサンドグラインダーに
より粉砕分散した後、圧力式ホモジナイザーでさらに粉
砕分散し、平均粒子径が70nmになるまでサンドグラ
インダーと圧力式ホモジナイザーの粉砕分散操作を繰り
返し、8%の水分散液を試作した。この水分散体液固形
分100部に、カチオン性樹脂(日東紡績社製、商品
名:PAS−H−10L、ポリジアリルジメチルアンモ
ニウムクロライド)15部を添加し、増粘・凝集させた
後、サンドグラインダーにより粉砕分散した後、圧力式
ホモジナイザーでさらに粉砕分散し、平均粒子径が49
0nmになるまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナ
イザーの粉砕分分散操作を繰り返し、9%の水分散液を
試作した。
【0028】実施例4 記録層用塗工液のアルブチンを除いた以外は実施例3と
同様に受容層を塗工した。次いで、受容層上にアルブチ
ン(東京化成工業製,試薬)の10%水溶液を乾燥塗工
量1.0g/m2となるようにバーコーターで塗工後、
乾燥し、インクジェット記録体を得た。 実施例5 アルブチンをヒドロキノン(関東化学社製,試薬)に変
更した以外は実施例3と同様に本発明のインクジェット
記録体を製造した。
【0029】実施例6 市販塗工紙(王子製紙社製、商品名:OKコート、12
7.9g/m2)基材を成形面として利用するPETフ
ィルム(東レ社製,商品名:ルミラーT50μm、Ra
=0.02μm)に変更した以外は実施例4と同様にイ
ンクジェット記録層を得た。次いで、同じ組成の受容層
用塗工液を、塗工量が10g/m2となるように市販塗
工紙(王子製紙社製、商品名:OKコート、127.9
g/m2)にバーコーターにて塗工し、上記記録層と貼
り合わせ乾燥し、PETフィルムを剥がし、インクジェ
ット記録体を製造した。
【0030】実施例7 無定型シリカをポリビニルアルコール(クラレ社製,商
品名PVA420)に、アルブチンをヒドロキノンモノ
ベンジルエーテル(東京化成工業社製,試薬)に変更
し、支持体を下記樹脂被覆紙に変更した以外は実施例3
と同様にして本発明のインクジェット記録体を製造し
た。 (支持体用樹脂被覆紙)CSF(JIS P−812
1)が300mlまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ
(NBKP)と、CSFが350mlまで叩解した広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)とを、重量比2:8の
割合で混合し、濃度0.5%のパルプスラリーを調製し
た。このパルプスラリー中にパルプ絶乾重量に対しカチ
オン化澱粉2.0%,アルキルケテンダイマー0.4
%,アニオン化ポリアクリルアミド樹脂0.1%,ポリ
アミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂0.7%を添
加し、十分に撹はんして分散させた。上記組成のパルプ
スラリーを長網マシンで抄紙し、ドライヤー、サイズプ
レス、マシンカレンダーを通し、坪量128g/c
2、緊度1.0g/cm3の原紙を製造した。上記サイ
ズプレス工程に用いたサイズプレス液は、カルボキシル
変性ポリビニルアルコールと塩化ナトリウムとを2:1
の重量比で混合し、これを水に加えて加熱溶解し、濃度
5%に調製したもので、これを紙の両面に25cc塗布
した。上記原紙の両面にコロナ放電処理を施した後、こ
れにバンバリーミキサーで混合分散した下記のポリオレ
フィン樹脂組成物1を原紙のフェルト面側に塗工量が2
5g/m2になるようにして、またポリオレフィン樹脂
組成物2(裏面用樹脂組成物)をワイヤー面側に塗工量
が25g/m2になるようにして、T型ダイを有する溶
融押し出し機(溶融温度320℃)で塗布し、その表面
を鏡面を有するクーリングロールで冷却固化してシート
状支持体を製造した。なおポリオレフィン樹脂組成物1
中の、酸化防止剤は溶融押し出し工程におけるポリエチ
レンの酸化を防止するものであり、また群青と蛍光増白
剤はポリオレフィン樹脂含有層に青みと見掛けの白さを
持たせて目視感を向上させるものである。
【0031】(ポリオレフィン樹脂組成物1)長鎖型低
密度ポリエチレン樹脂(密度0.926g/cm3、メ
ルトインデックス20g/10分)35重量部、低密度
ポリエチレン樹脂(密度0.919g/cm3、メルト
インデックス2g/10分)50重量部、アナターゼ型
二酸化チタン(A−220;石原産業製)15重量部、
ステアリン酸亜鉛0.1重量部、酸化防止剤(Irga
nox1010;チバガイギー製)0.03重量部、群
青(青口群青No.2000;第一化成製)0.09重
量部、蛍光増白剤(UVITEX OB;チバガイギー
製)0.3重量部 (ポリオレフィン樹脂組成物2)高密度ポリエチレン樹
脂(密度0.954g/cm3、メルトインデックス2
0g/10分)65重量部、低密度ポリエチレン樹脂
(密度0.924g/cm3、メルトインデックス4g
/10分)35重量部
【0032】比較例1 アルブチンを除いた以外は実施例1と同様に記録体を製
造した。 比較例2 アルブチンをヒンダードアミン系光安定剤(チバガイギ
ー社製、商品名:チヌビン144)に変更した以外は実
施例2と同様に記録体を製造した。 比較例3 アルブチンをベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(城北
化学社製、商品名:JF−77)に変更した以外は実施
例2と同様に記録体を製造した。
【0033】[評価方法]実施例、比較例で得られたイ
ンクジェット記録体の印字濃度、画像耐光性、画像耐水
性を以下に示す方法で評価した。なお、印字にはEPS
ON社製プリンター(商標:PM−750C)を用い
た。 [印字濃度]黒ベタ部の印字濃度をマクベス反射濃度計
(Macbeth、RD−920)を用いて測定した。
表中に示した数字は3回測定の平均値である。
【0034】[画像耐光性]ISO−400の画像
(「高精細カラーディジタル標準画像データ ISO/
JIS−SCID」、p13、画像名称:果物かご、p
14、画像名称:キャンドル、財団法人 日本規格協会
発行)を光沢紙モードで印字し、キセノン灯式FADE
−OMETER(ATLAS ELECTRIC DE
VICES Co.社製、MODEL:CI35F)を
用い、63℃、50%の条件で印字サンプルを50時間
連続処理した。2種類の画像を未処理の画像と比較し、
耐光性のレベルを下記のように評価した。 ◎:殆ど退色しなかった。 ○:僅かに退色しているが、使用可能なレベル。 ×:退色し、色バランスが崩れている。使用不可能なレ
ベル。 ××:退色の程度が大きく、大幅に色バランスが崩れて
いる。
【0035】[印字耐水性]インクジェット記録体に印
字した後、24時間放置後、水滴を落とし、1分後に水
滴を拭き取り、水滴に浸せきされた部分の状況を観察す
る。 ○:インクが殆どとれなかった。 △:インクの一部がとれた。 ×:インクが完全にとれた。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、ヒドロキノンま
たはヒドロキノン誘導体を含有させた実施例1〜7の記
録体は耐光性が良好だった。特にヒドロキノン誘導体と
してアルブチンを0.6g/m2以上含有させた実施例
2〜4および6は特に優れていた。また、顔料やカチオ
ン性樹脂を併用した実施例2〜6では印字濃度、画像耐
水性においても良好だった。なかでもインク吸収材料と
して粒径1μm以下の微細シリカを用いた実施例3〜6
は特に印字濃度が高く、画質が優れていた。一方、耐光
性向上剤を含有しない比較例1は耐光性が著しく劣り、
また他の耐光性向上剤を含有させた比較例2および3は
十分な耐光性が得られなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明は、インクジェット記録体に関
し、特に耐光性に優れたインクジェット記録体が得られ
た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキノン及びヒドロキノン誘導体よ
    り選ばれる少なくとも1種の化合物を含有するインクジ
    ェット記録体。
  2. 【請求項2】前記化合物がアルブチンであることを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録体。
  3. 【請求項3】支持体に前記化合物を含む塗液を塗布乾燥
    してなる請求項1または2記載のインクジェット記録
    体。
  4. 【請求項4】前記塗液が樹脂を含有する請求項3記載の
    インクジェット記録体。
  5. 【請求項5】前記塗液が、多孔性無機顔料および/また
    はカチオン性樹脂を含有することを特徴とする請求項3
    または4記載のインクジェット記録体。
  6. 【請求項6】多孔性無機顔料の平均粒径が1μm以下で
    ある請求項5記載のインクジェット記録体。
  7. 【請求項7】成形面にヒドロキノン及びヒドロキノン誘
    導体より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する層
    を設け、該層を支持体側に転写し成形面を剥離してなる
    請求項1または2記載のインクジェット記録体。
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