JP2000233465A - 熱可塑性樹脂製積層構造体およびその製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂製積層構造体およびその製造方法Info
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Abstract
張率を有する熱可塑性樹脂製積層構造体およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 融解主ピーク温度がTma(℃)である熱
可塑性樹脂(A)からなる層と融解主ピーク温度がTm
b(℃)である熱可塑性樹脂(B)からなる層との少なく
とも2層から構成され、かつTma(℃)とTmb(℃)
が、Tma<Tmb−5(℃)の関係を満たす多層延伸
フィルムを、少なくとも2枚積層し一体化してなること
を特徴とする熱可塑性樹脂製積層構造体およびその製造
方法。
Description
層構造体およびその製造方法に関し、詳しくは、剛性お
よび耐衝撃性に優れ、かつ低線膨張率を有する熱可塑性
樹脂製積層構造体およびその製造方法に関する。
ら、押出成形や射出成形など種々の成形方法によって、
フィルム、シートあるいは立体形状を有する構造体など
の様々な形状に成形されて広く用いられている。昨今、
環境問題への材料面での対応が要求されており、また、
リサイクル性の向上も望まれている背景から、熱可塑性
樹脂の適用範囲は拡大しており、特にオレフィン系重合
体、その中でもプロピレン系重合体は、安価で性能が高
く、環境適性に優れることから注目されている。
て有する機械的強度に限界があるため、その適用範囲が
限られるのが現状である。そこで、熱可塑性樹脂の機械
的強度を向上させるために、例えばフィルム分野におい
てはテンター法やチューブラー法などによって延伸加工
することにより分子を配向させ、機械的強度を向上させ
る方法が一般的に行われている。例えば、プロピレン系
重合体では、Tダイ加工によって製膜したシートを適当
な温度に加熱して、テンター法によって二軸延伸するこ
とにより、同じ材料の無延伸フィルムと比較して、機械
的強度が飛躍的に向上したフィルムが得られることは公
知である。
フィルムまたはシート、あるいは射出成形法による構造
体の分野では、機械的強度を向上させる方法としては、
フィラーと呼ばれる無機材料やガラス繊維などを樹脂に
配合する方法が一般的に用いられているが、こうした方
法は樹脂材料のコストアップとなることはもちろん、樹
脂のリサイクル性を制限することにもつながる。
は、熱可塑性樹脂の延伸フィルムを積み重ね、該樹脂の
融点以下の温度でフィルム同士を圧着して得られる積層
構造体が開示されている。
造体は単層フィルムの積み重ねによるため、積層構造体
を構成するフィルム間の接着強度と積層構造体の剛性を
両立することができず、剛性の高い積層構造体が得られ
ていない。本発明の目的は、剛性のみならず耐衝撃性に
優れ、かつ低線膨張率を有する熱可塑性樹脂製積層構造
体およびその製造方法を提供することにある。
に鑑み、熱可塑性樹脂製積層構造体およびその製造方法
について鋭意検討した結果、特定の層構成を有する熱可
塑性樹脂製多層延伸フィルムを2枚以上積層し一体化す
ることにより得られる積層構造体およびその製造方法が
本発明の目的を達成することを見出し、本発明を完成さ
せた。
Tma(℃)である熱可塑性樹脂(A)からなる層と融解
主ピーク温度がTmb(℃)である熱可塑性樹脂(B)か
らなる層との少なくとも2層から構成され、かつTma
(℃)とTmb(℃)が、Tma<Tmb−5(℃)の関係
を満たす多層延伸フィルムを、少なくとも2枚積層し一
体化してなることを特徴とする熱可塑性樹脂製積層構造
体である。また、本発明は、融解主ピーク温度がTma
(℃)である熱可塑性樹脂(A)からなる層と融解主ピー
ク温度がTmb(℃)である熱可塑性樹脂(B)からなる
層との少なくとも2層から構成され、かつTma(℃)と
Tmb(℃)が、Tma<Tmb−5(℃)の関係を満た
す多層延伸フィルムを、少なくとも2枚積層し、Tma
−20(℃)以上、Tmb(℃)以下の温度で加熱融着する
ことを特徴とする熱可塑性樹脂製積層構造体の製造方法
である。以下、本発明を詳細に説明する。
体(以下、単に「積層構造体」と称する)は、下記に示
す特定の多層延伸フィルムを少なくとも2枚積層し、一
体化してなる積層構造体である。本発明で用いる多層延
伸フィルムは、融解主ピーク温度がTma(℃)である熱
可塑性樹脂(A)からなる層と融解主ピーク温度がTm
b(℃)である熱可塑性樹脂(B)からなる層との少なく
とも2層から構成され、かつTma(℃)とTmb(℃)
が、Tma<Tmb−5(℃)の関係を満たすフィルム
である。
ーク温度Tma(℃)は、熱可塑性樹脂(B)の融解主ピ
ーク温度Tmb(℃)よりも5℃を越えて低くなければな
らない。この関係を満たさないと積み重ねた多層延伸フ
ィルムを加熱によって融着させて一体化する際にフィル
ム同士の十分な接着強度が得られない。多層延伸フィル
ムを複数枚積層し一体化の加工を容易にする観点から
は、これらの関係は、Tma<Tmb−20(℃)であ
ればさらに好ましい。
は、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC)を
用いて、得られた融解吸熱カーブの最大ピークのピーク
温度をいう。
の条件を満足するものであれば特に制限はなく、一軸延
伸フィルムまたは二軸延伸フィルムのいずれでもよい。
延伸方向および延伸倍率を必要に応じて選定することが
できるが、得られる積層構造体の機械的性質に異方性が
生じることを避ける観点からは、二軸延伸されることが
望ましく、その倍率は、引き取り方向(MD方向)、横
方向(TD方向:MD方向に直交する方向)、それぞれ
の方向に対して通常2〜10倍、好ましくは3〜9倍で
ある。積層構造体の剛性を高める観点からは、延伸倍率
は高いほど望ましいが、安定的に延伸加工を行なうため
には、例えばプロピレン系重合体をテンター法で二軸延
伸する場合、引き取り方向に5倍、横方向に8倍程度の
延伸倍率が一般的である。
押出Tダイ法によって原反シートを得た後テンター法に
よって二軸延伸する方法、共押出インフレーション法に
よって原反シートを得た後チューブラー法によって二軸
延伸する方法、あるいは、共押出Tダイ法によって原反
シートを得た後ロール延伸機によって縦方向一軸延伸の
み行なう方法等によって製造される。また、同時二軸延
伸型テンター法を適用することも可能である。
れる積層構造体の剛性と、積層構造体を構成する各フィ
ルム間の接着強度とを考慮すると、両表面層及び芯層の
3層から構成され、両表面層が熱可塑性樹脂(A)から
なり、芯層が熱可塑性樹脂(B)からなるフィルムが好
ましい。この場合、芯層と表面層の厚みの比率は、積層
構造体の剛性を高める観点から、(表面層:芯層:表面
層)=1:2:1〜1:30:1程度であることが好ま
しい。また、必要に応じ、リサイクル樹脂層等を設けた
四層以上の構成のフィルムとすることもできる。
であるが、上記公知の方法によって製造される多層延伸
フィルムの厚みは、通常10〜60μm程度である。多
層延伸フィルムの表面には、公知の表面処理、例えばコ
ロナ放電処理などが施されてもよい。
がTma(℃)である熱可塑性樹脂(A)からなる層と融
解主ピーク温度がTmb(℃)である熱可塑性樹脂(B)
からなる層との少なくとも2層から構成され、かつTm
a(℃)とTmb(℃)が、Tma<Tmb−5(℃)の関
係を満たす多層延伸フィルムを、少なくとも2枚積層
し、Tma−20(℃)以上、かつTmb(℃)以下、好ま
しくはTma−10(℃)以上、かつTmb−10(℃)の
温度で加熱融着することにより製造される。
2枚であるが、得ようとする積層構造体の厚みに応じて
積層する枚数を適宜選択できる。通常、積層構造体の厚
みは1〜5mm程度であり、この場合、例えば厚みが4
0μmの多層延伸フィルムを用いると、積層する枚数は
25枚〜125枚程度である。
限定されるものではなく、例えばすべて同じ方向でもよ
いし、あるいは1枚ごとに90度方向を変えるなどして
もよい。特に、一軸延伸フィルムのような異方性の強い
多層延伸フィルムの場合は、積層する方向を適宜変える
ことによって得られる積層構造体の異方性を制御するこ
とができる。さらに、多層延伸フィルムは、種類の異な
るものを組み合わせて積層することもできる。例えば、
芯層を融解主ピーク温度がTmb(℃)の樹脂層、両表面
層を融解主ピーク温度がTma(℃)の樹脂層とした2種
3層構成の多層延伸フィルムを所定の枚数積層し、最表
面の多層延伸フィルムのみ融解主ピーク温度がTmb
(℃)の樹脂層と融解主ピーク温度がTma(℃)の樹脂層
の2種2層構成の延伸フィルムを用いて、積層構造体の
表面を融解主ピーク温度がTmb(℃)の樹脂層とするこ
とができる。
フィルムを積層することもできる。さらには、耐候剤を
添加した多層延伸フィルムを積層することもできる。多
層延伸フィルムを積層する方法は任意であり、フィルム
を1枚ずつ切りとって所定の枚数積層することもできる
が、紙管などに長尺巻いたフィルムの一箇所を切断して
フィルムをMD方向に展開して所定枚数をそのまま採取
する方法、フィルムをカセ巻きにしてそのまま採取する
方法などが好ましい。
体化する方法は特に制限されるものではなく、公知の装
置を用いて加熱融着する方法が挙げられる。例えば、温
調機能を備えた油圧プレス機、電動プレス機、あるいは
射出成型機などで、該多層延伸フィルムを加熱しながら
挟むことによって多層延伸フィルムを加熱融着すること
が可能である。この際、金型を用いて該多層延伸フィル
ムを挟み加熱融着する方法がさらに好ましい。金型の材
質は金属に限定されるものではなく、セラミックなどを
用いることもできる。所定の枚数積層した多層延伸フィ
ルムは、通常、所定の大きさにカットされたものを用い
るが、長尺の状態で連続的に装置に供給されてもよい。
ピーク温度Tma−20(℃)以上、かつ熱可塑性樹脂
(B)の融解主ピーク温度Tmb(℃)以下の温度であ
る。加熱温度が熱可塑性樹脂(B)の融解主ピーク温度
Tmb(℃)を超えると、多層延伸フィルムの分子の配向
が緩和を起こし、剛性が得られなくなるため好ましくな
い。また、加熱温度が熱可塑性樹脂(A)の融解主ピー
ク温度Tma−20(℃)を下回ると、各フィルム間の接
着強度が得られなくなるため好ましくない。
みによって異なるが、通常1〜3分程度であり、適宜調
整可能である。また、加熱融着後の降温は任意であり、
積層構造体を取り出して放冷してもよいが、作業性を考
慮すると、冷却水により金型が冷却できる構造の装置を
用い、積層構造体を冷却してから取り出す方法が好まし
い。多層延伸フィルムを金型を用いて加熱融着する際に
は、積層した多層延伸フィルムの間の空気を排除する観
点から、圧力を加えて多層延伸フィルムを挟む方法が好
ましい。この際の圧力の値は特に制限されるものではな
いが、フィルム面1cm2あたり10N〜2kNが好ま
しい。
れるものではなく、例えば平面形状、曲面形状を有する
金型であってもよい。曲面形状を有する金型を用いるこ
とにより、立体形状を有する積層構造体を得ることが可
能である。この際、金型内に圧縮された気体を注入す
る、いわゆる圧空成形法を適用してもよい。また、金型
表面は、通常、平滑な面であるが、必要に応じてエンボ
ス加工などを施すことも可能である。金型を該温度まで
加熱するタイミングは、該多層延伸フィルムを積層した
ものをセットし、金型を閉じた後であることが好まし
い。
2枚の上記多層延伸フィルムを連続的に供給し、2本の
ロールの間で連続的に加熱融着して得ることもできる。
この場合、フィルムの加熱は、それぞれのフィルムを赤
外線ヒーターなどで、熱可塑性樹脂(A)の融解主ピー
ク温度Tma−20(℃)以上、かつ熱可塑性樹脂(B)
の融解主ピーク温度Tmb(℃)以下の温度に予め加熱す
る方式が適用できる。
(B)は、上記のような融解主ピーク温度の関係を満足
する熱可塑性樹脂であれば特に限定されるものではな
く、例えばエチレンの繰り返し単位を主成分とするエチ
レン系重合体、プロピレンの繰り返し単位を主成分とす
るプロピレン系重合体、ブテン−1の繰り返し単位を主
成分とするブテン−1系重合体、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリ(4−メチルペンテン−1)樹脂などが挙げ
られる。これらの中でもリサイクル性に優れる点でプロ
ピレン系重合体が好ましい。熱可塑性樹脂(A)および
熱可塑性樹脂(B)としてプロピレン系重合体を用いる
場合には、例えば結晶性プロピレン単独重合体、結晶性
プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピ
レン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン
と、エチレン及び/又は炭素数4〜10のα−オレフィ
ンとの結晶性ブロック共重合体が適用可能である。上記
α−オレフィンとしては、例えばブテン−1、ペンテン
−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭
素数4〜10のα−オレフィンが挙げられる。
樹脂、水添石油樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、クマ
ロン樹脂、ロジンとその誘導体などの炭化水素系重合体
を含有させることができる。これらの炭化水素系重合体
を添加することによって多層延伸フィルムを製膜する際
の延伸性が向上し、かつ得られる多層延伸フィルムの剛
性が向上する。したがって、本発明の積層構造体の剛性
をさらに向上させることができる。炭化水素系重合体の
含有量は、例えば1〜30重量%、好ましくは5〜15
重量%である。熱可塑性樹脂(A)、(B)からなる層
の両層ともにプロピレン系重合体を用いる場合、炭化水
素系重合体は、(A)、(B)の両層ともに添加するこ
とができるが、該(B)層に添加する方が多層延伸フィ
ルムの加工の容易性の点で好ましい。
必要に応じて各種添加剤、充填剤、例えば酸化防止剤、
防曇剤、帯電防止剤、造核剤、紫外線吸収剤、顔料など
を含ませることができる。また、本発明の妨げにならな
い範囲で他の熱可塑性樹脂をブレンドして使用してもよ
い。例えば、リサイクル樹脂などをブレンドすることも
できる。本発明で得られた熱可塑性樹脂製積層構造体
は、真空成形法、圧空成形法、プレス成形法など公知の
方法を用いて、さらに所要の形状に成形加工することが
できる。また、他の成形品に貼合して使用することもで
きる。
明するが、これら実施例は本発明を何ら限定するもので
はない。
ける物性値の測定方法を説明する。 (1)融解主ピーク温度(Tm) 結晶性プロピレン系重合体については、示差走査熱量計
(パーキンエルマー社製DSC)を用いて、予め試料1
0mgを窒素雰囲気下で220℃で5分間溶融した後、
5℃/分の降温速度で40℃まで降温した。その後、5
℃/分で昇温させて、得られた融解吸熱カーブの最大ピ
ークのピーク温度を融解主ピーク温度(Tm)とした。
なお、本測定器を用いて5℃/分の昇温速度で測定した
インジウム(In)の融解主ピーク温度は、156.6
℃であった。 (2)エチレン単位の含有量 高分子分析ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発
行)の615〜616ページに記載されている方法によ
り13C−NMR法で測定を行った。 (3)プロピレン単位の含有量 高分子分析ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発
行)の615〜619ページに記載されている方法によ
り13C−NMR法で測定を行った。
の条件14に従い測定を行った。 (5)曲げ弾性率 JIS K7203に準じて測定した。 (6)線膨張率 線膨張率はTMA(島津製作所製、DT−40)を用い
て、JIS K7197に準じて測定した。測定温度範
囲は20℃〜100℃である。 (7)耐衝撃性能 積層構造体を100mm×100mmの大きさに切断
し、−30℃の恒温槽内に5時間放置した後、恒温槽内
に設置したホルダー(開口部径50mmφ)に固定し、
レオメトリクス社製ハイレートインパクト試験機RIT
−8000を用いて、先端径5/8インチのダートで、
試料を1m/秒の一定速度で打抜いた時の破壊エネルギ
ー値を計測した。耐衝撃性能に優れた材料は高い破壊エ
ネルギー値を示し、耐衝撃性能が劣る材料は低い破壊エ
ネルギー値を示す。
ノーブレンFS2011D、エチレン単位の含有量=
0.4重量%、Tm=158℃)およびプロピレン−エ
チレン−ブテン−1共重合体(住友化学工業(株)製W
S709N、エチレン単位の含有量=3.0重量%、ブ
テン−1単位の含有量=7.7%、Tm=132℃)を
用いて2種3層構成の多層延伸フィルムを製膜した。具
体的には、三菱重工業(株)製共押出テンター装置を用い
て次のように多層延伸フィルムを製膜した。まず、プロ
ピレン−エチレン共重合体を65mmφ押出機にて23
0℃で溶融混練して、230℃に温調されたマルチマニ
ホールド式Tダイの芯層に導き、プロピレン−エチレン
−ブテン−1共重合体を50mmφ押出機で同様に溶融
混練して該Tダイの両表面層に導き、20℃に温調した
冷却ロールで引取って厚さ900μm、層比1:20:
1の2種3層原反シートを得た。この原反シートをロー
ル延伸機に導き、原反シートを120℃に予熱した後、
MD方向に5倍延伸した。さらに、これを157℃に温
調したテンターに導き、TD方向に8倍延伸した。これ
らの工程を連続的に行うことにより、厚さ22μmの2
種3層二軸延伸フィルムを得た。次に、MD×TD=3
0cm×30cmの大きさにカットした該多層延伸フィ
ルムを136枚、同じ方向に積み重ね、これを125℃
に温調したプレス機で2分間プレスして加熱融着し、厚
さ3mmの積層構造体を得た。プレスの圧力は、フィル
ム1cm2あたり300Nとした。評価結果を表1に示
す。
(株)製ノーブレンAH561、エチレン単位の含有量
=7.6重量%、Tm=161℃)を下記条件にて成形
し、厚み3mmのシートを得た。評価結果を表1に示
す。 成形機:日精樹脂工業(株)製 FS160S25ASEN 成形品サイズ:100mm×400mm×3mm シリンダー温度:220℃、金型温度:40℃
性のみならず耐衝撃性に優れ、かつ低線膨張率を有する
熱可塑性樹脂製積層構造体が提供できる。また、本発明
は、上記の優れた物性を有する積層構造体を容易かつ効
率的に製造する方法が提供できる。
Claims (9)
- 【請求項1】融解主ピーク温度がTma(℃)である熱可
塑性樹脂(A)からなる層と融解主ピーク温度がTmb
(℃)である熱可塑性樹脂(B)からなる層との少なくと
も2層から構成され、かつTma(℃)とTmb(℃)が、
Tma<Tmb−5(℃)の関係を満たす多層延伸フィ
ルムを、少なくとも2枚積層し一体化してなることを特
徴とする熱可塑性樹脂製積層構造体。 - 【請求項2】Tma(℃)とTmb(℃)が、Tma<Tm
b−20(℃)の関係を満たす請求項1記載の熱可塑性
樹脂製積層構造体。 - 【請求項3】熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂
(B)が、それぞれプロピレン系重合体である請求項1
記載の熱可塑性樹脂製積層構造体。 - 【請求項4】多層延伸フィルムが、両表面層及び芯層の
3層から構成され、両表面層が熱可塑性樹脂(A)から
なり、芯層が熱可塑性樹脂(B)からなるフィルムであ
る請求項1記載の熱可塑性樹脂製積層構造体。 - 【請求項5】融解主ピーク温度がTma(℃)である熱可
塑性樹脂(A)からなる層と融解主ピーク温度がTmb
(℃)である熱可塑性樹脂(B)からなる層との少なくと
も2層から構成され、かつTma(℃)とTmb(℃)が、
Tma<Tmb−5(℃)の関係を満たす多層延伸フィ
ルムを、少なくとも2枚積層し、Tma−20(℃)以
上、Tmb(℃)以下の温度で加熱融着することを特徴と
する熱可塑性樹脂製積層構造体の製造方法。 - 【請求項6】Tma(℃)とTmb(℃)が、Tma<Tm
b−20(℃)の関係を満たす請求項5記載の熱可塑性
樹脂製積層構造体の製造方法。 - 【請求項7】多層延伸フィルムを金型を用いて加熱融着
する請求項5記載の熱可塑性樹脂製積層構造体の製造方
法。 - 【請求項8】金型が曲面形状を有する金型である請求項
7記載の熱可塑性樹脂製積層構造体の製造方法。 - 【請求項9】少なくとも2枚の多層延伸フィルムを連続
的に供給し、2本のロールの間で連続的に加熱融着する
請求項5記載の熱可塑性樹脂製積層構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03565999A JP4253896B2 (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 熱可塑性樹脂製積層構造体の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000233465A true JP2000233465A (ja) | 2000-08-29 |
JP2000233465A5 JP2000233465A5 (ja) | 2006-03-30 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017186561A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | サンアロマー株式会社 | ポリプロピレンシートおよびその成形体ならびにその製造方法 |
-
1999
- 1999-02-15 JP JP03565999A patent/JP4253896B2/ja not_active Expired - Fee Related
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