JP2000232799A - 自動車用電動コンプレッサの駆動装置 - Google Patents
自動車用電動コンプレッサの駆動装置Info
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Abstract
源を有するハイブリッド自動車に好適な自動車用空調装
置の電動コンプレッサの駆動装置を提供する。 【解決手段】 エンジン11により駆動される電動モー
タ13により充電されるバッテリ19から供給される電
圧を用いて、自動車用空調装置の電動コンプレッサ17
を駆動する電動コンプレッサ駆動装置15において、バ
ッテリ19に流入する電流IBを検出する電流検出器2
3と、バッテリ19の電圧VBを検出する電流検出器2
5と、車両の速度vcを検出する車速度検出器27と、
検出された電流IB、電圧VB、車速度vcの少なくとも
1つに基づいて電動モータ13の発電状態を検出し、そ
の発電量が不十分であるときに電動コンプレッサ17に
対する出力を所定値に制限する出力制限部15cを備え
た。
Description
用いる電動コンプレッサの駆動装置に関し、特に、電気
自動車または複数の動力源を有するハイブリッド自動車
に好適な電動コンプレッサの駆動装置に関する。
組み合わせて低公害化や省エネルギー化を図ったハイブ
リッド自動車が開発されている。一般に、ハイブリッド
自動車は動力源としてはガソリンエンジンまたはディー
ゼルエンジンのような内燃機関と、電気により動作する
電動モータとを搭載しており、これらを単独でまたは協
調させて作動させることにより動力を得るようになって
いる。
タとを備えたハイブリッド自動車における電力供給系統
を示した図である。このハイブリッド自動車では、通常
走行時はエンジン11により車輪が駆動される。電動モ
ータ13はエンジン11に連結されており、走行中はエ
ンジン11を動力源として発電機として動作し、また、
スタート時は車輪を駆動する動力源として動作する。電
動モータ13により発電された電力はバッテリ19に充
電され、自動車内の電気的負荷に供給される。
負荷33とがある。パワー系負荷31は主に大きな電力
を消費する負荷であり、車内の空調を行う空調装置や、
ステアリングのパワーアシストを行うための装置や、エ
ンジン11の冷却用ファンモータ等が含まれる。ステア
リングのパワーアシストを行うための装置は乗員がステ
アリングを操舵したときのみに一時的に動作し、また、
冷却用ファンモータは電力消費量がそれ程大きくないの
に対して、電動コンプレッサを用いた空調装置は時間的
に連続して使用されかつ電力消費量が大きいため、バッ
テリ19の充放電に対して特に大きな影響を与える。一
方、信号系負荷33には主にパワー系負荷31を制御す
るための制御回路や、パワー系負荷31と比較して少な
い電力で動作する小型モータ等が含まれ、それらはパワ
ー系負荷31と比較して少ない電力で動作する。パワー
系負荷31に対しては例えばバッテリ19から36V電
圧が供給され、信号系負荷33に対してはこの36V電
圧をDC/DCコンバータ21で12Vに変換された電
圧がバッテリ22を介して供給される。
ド自動車では、スタート時になめらかな加速特性を得る
ため、スタートしてから所定の速度に達するまでは電動
モータ13により車輪を駆動し、もしくは、エンジン1
1による車輪の駆動を補助する。したがって、この間、
電動モータ13は発電機として動作せず、バッテリ19
の充電は行われない。車両がスタートしてから所定速度
まで達すると、動力源が電動モータ13から完全にエン
ジン11へ切り換わり、電動モータ13は発電機として
動作するようになり、バッテリ19を充電する。また、
このようなハイブリッド自動車では、環境問題の点か
ら、信号待ち等の一時的な停車中においてエンジン11
のアイドリングを停止させるための制御(以下「アイド
ルストップ制御」という。)を行うようになっている。
走行中、停車中にかかわらず連続して動作する。したが
って、前述のようにスタート時や、アイドルストップ制
御を行う場合のように空調装置を作動させている状態で
停車した時は、エンジン11が停止するため発電され
ず、バッテリ19が充電されない。一方、空調装置は比
較的大きな電力を消費するため、この間もバッテリ19
に蓄積された電気量は大幅に減少しつづける。したがっ
て、走行と停止を繰り返す渋滞時では、バッテリ19か
らの放電が走行時のバッテリ19への充電を上回る場合
があり、この場合、バッテリ19に蓄積された電気量が
除々に減少し、やがてバッテリ19による電力供給が不
可能になってしまう場合がある。
せながら走行と停止とを繰り返したときの電動モータ1
3の発電量やバッテリ19の放電状態等を示した図であ
る。図9において、(a)は車両の速度の時間変化を示
し、(b)は電動モータ13の発電量の時間変化を示
す。図9の(c)は、パワー系負荷の中でも大きな電力
を要する空調装置における電動コンプレッサを駆動する
駆動装置の出力(図中では「インバータ出力」と表記)
の時間変化を示す。このインバータ出力の大きさはバッ
テリ19の充放電量に大きく影響を与える。図9の
(d)はバッテリ19の放電(または充電)の度合いを
示す放電深度の時間変化を示す。図9の(a)におい
て、自動車は期間P1、P3、P5、P7において走行
し、期間P2、P4、P6において停止するという渋滞
時の走行を行っている。なお、図9において期間P1の
始りではバッテリ19は十分に充電されているとする。
6)中では、電動モータ13による発電が行われないた
め、バッテリ19は充電されない。しかし、空調装置は
動作しているためバッテリ19に蓄積された電気量は減
少する。したがって、図9の(d)に示すように、この
期間P2、P4、P6においてバッテリ19の充電状態
を示すバッテリの放電深度は下降する。
5、P7)中では、電動モータ13が発電機として働
き、バッテリ19を充電する。同時に、空調装置が動作
しているためバッテリ19の放電深度は大きくなる。こ
のとき、バッテリ19の充電が放電を上回るため、図9
の(d)に示すように期間P3'、P5'、P7'におい
てバッテリ19の放電深度は小さくなり、上昇カーブと
なる。
中の放電量を上回る場合を示しており、この場合、走行
と停止が繰り返されることにより、やがてバッテリ19
が過放電状態となり電力供給能力がゼロになってしま
い、自動車の走行継続が不可能となる。
容量を大きくすることが考えられるが、バッテリ容量を
大きくするには自動車内のスペースや重量等の点におい
て問題がある。
のであり、その目的とするところは、バッテリの小容量
化を可能とし、電気自動車またはハイブリッド自動車に
好適な自動車用空調装置の電動コンプレッサの駆動装置
を提供することにある。
動コンプレッサの駆動装置は、発電機により充電される
バッテリから供給される電圧を所望の電圧に変換する変
換手段を備え、変換手段からの出力を用いて自動車用電
動コンプレッサを駆動する自動車用電動コンプレッサの
駆動装置である。さらに、自動車用電動コンプレッサの
駆動装置は、発電機の発電量を検出する発電状態検出手
段と、発電状態検出手段により検出された発電量が所定
値より小さいときに前記変換手段の出力を所定値に制限
する出力制限手段とを備える。
置は、バッテリの充電状態を検出する充電状態検出手段
をさらに備えてもよい。このとき、自動車用電動コンプ
レッサの駆動装置において、電圧制限手段は、(a)発
電状態検出手段により検出された発電量が所定値より小
さいときは、変換手段の出力を第1の出力制限値に制限
し、(b)発電状態検出手段により検出された発電量が
所定値以上で、充電状態検出手段により検出されたバッ
テリの充電量が所定値より小さいときは、変換手段の出
力を第1の出力制限値よりも大きい第2の出力制限値に
制限する。
入する電流およびバッテリの電圧のうちの少なくとも1
つに基づいて発電量を検出してもよい。また、充電状態
検出手段は、バッテリに流入する電流またはバッテリの
電圧のうちの少なくとも1つに基づいて充電量を検出し
てもよい。また、発電機が車両に搭載されたエンジンの
動力を用いて発電するときは、発電状態検出手段または
充電状態検出手段は、バッテリに流入する電流およびバ
ッテリの電圧の他にさらに車両の速度およびエンジン回
転数を考慮し、これらのうちの少なくとも1つに基づい
て発電量または充電量をそれぞれ検出するようにしても
よい。
発明に係る自動車用空調装置の電動コンプレッサの駆動
装置の実施形態を説明する。本実施形態の自動車用空調
装置の電動コンプレッサの駆動装置は、発電機の発電状
態を検出し、十分な発電量が得られないときに電動コン
プレッサ駆動装置の出力電圧を制限することによりバッ
テリの放電量を抑制する。これによりバッテリの小容量
化を可能とする。
電動コンプレッサの駆動装置を含むハイブリッド自動車
における電力供給系統を示した図である。
動力源としてエンジン(内燃機関)11と電動モータ1
3とを備える。電動モータ13は走行中は発電機として
動作し、発電された電力はバッテリ19に充電され、ま
た所定の条件下ではエンジン11にかわってあるいはエ
ンジン11と協調して動力源として動作する。バッテリ
19からは自動車内の各電気的負荷に電力が供給され
る。従来技術で述べたように電気的負荷にはパワー系負
荷と信号系負荷とがあり、パワー系負荷に対してはバッ
テリ19から電圧(例えば、36V)が供給され、信号
系負荷に対してはバッテリ22から電圧(例えば、12
V)が供給される。バッテリ22は、バッテリ19から
の電圧をDC/DCコンバータ21により所定の低い電
圧に降圧された電圧により充電される。図1では、パワ
ー系負荷の1つとして電動コンプレッサ17を駆動する
電動コンプレッサ駆動装置15を示している。バッテリ
19からはこのほかにステアリングの駆動部等にも電圧
が供給される。
スイッチング素子16a〜16fを有するインバータ部
15aと、そのスイッチング素子16a〜16fのオン
・オフ動作を制御するインバータ制御部15bと、所定
の場合にインバータ制御部15bを制御して電動コンプ
レッサ駆動装置15の出力を制限する出力制御部15c
とからなる。さらに、電動コンプレッサ駆動装置15
は、電動モータ13が発電機として動作するときに発電
によりバッテリ19に流入する電流を検出する電流検出
器23と、バッテリ19の出力電圧を検出する電圧検出
器25と、車両の速度を検出する車速度検出器27とを
備える。
給される電圧を所望の大きさの交流電圧に変換し、電動
コンプレッサ17に供給する。インバータ部15aから
供給される交流電圧の大きさ、周波数を変化させること
により電動コンプレッサ17の回転数を制御できる。イ
ンバータ制御部15bはインバータ部15aのスイッチ
ング素子16a〜16fをPWM(Pulse Width Modula
tion)制御するための制御信号をインバータ部15aに
出力する。このインバータ制御部15bに対しては、バ
ッテリ22を介して信号系負荷に対する低い電圧(12
V)が供給される。
作パネル(図示せず)上での設定、室内温度、外気温度
等に基づき、電動コンプレッサ17が所望の回転数で駆
動するようにインバータ部15aから出力される交流電
圧の大きさ、周波数を制御する。このため、インバータ
制御部15bは、インバータ部15aのスイッチング素
子16a〜16fをPWM制御する際のデューティ比等
を変化させる。
電状態(発電量)やバッテリ19の充電状態(充電量)
を検出し、発電量や充電量が少ないときにバッテリ19
の放電量を抑制するために電動コンプレッサ駆動装置1
5の出力を所定値に制限するような制御信号を出力す
る。このとき、インバータ制御部15bは出力制御部1
5cからの制御信号に基づいて出力を制限する。これに
より、電動モータ13による発電量や、バッテリ19の
充電量が少ないときにバッテリ19の放電量が抑制され
るため、容量の小さいバッテリ19でも使用が可能とな
る。
詳細に説明する。前述のように出力制御部15cは、電
動モータ13の発電状態やバッテリ19の充電状態を検
出し、発電量や充電量が少ないときにバッテリ19の放
電量を抑制するために電動コンプレッサ駆動装置15の
出力(以下「インバータ出力」という。)を所定値(以
下「出力制限値」という。)に制限するような制御信号
を出力する。このとき、出力制御部15cは電動モータ
13の発電状態やバッテリ19の充電状態をバッテリ1
9へ流入する電流、バッテリ19の電圧または車両の速
度に基づいて検出する。
時に必要とされる出力値と比較して低い値に設定され
る。すなわち、出力制限値は、その値で電動コンプレッ
サ17を駆動した場合に得られる空調(冷房または暖
房)能力は低くなるが、その出力制限値で運転してもそ
の運転期間が短時間であるため室内温度が変化しても乗
員が不快を感じない程度の値に設定される。さらに、以
下に示す例では、出力制限値を第1の出力制限値と、そ
れよりも大きな値をとる第2の出力制限値との二段階に
設定し、電動コンプレッサ駆動装置15の出力を、発電
量が不十分であるときに第1の出力制限値に制限し、バ
ッテリ19の充電量が不十分であるときに第2の出力制
限値に制限している。以下では、空調装置の通常運転時
に要する出力を2.0kwとし、第1の出力制限値を
1.0kwと、第2の出力制限値を1.5kwとしてい
る。
ッサ駆動装置15の出力を制御するときの第1の制御を
示すフローチャートである。第1の制御では、出力制御
部15cはバッテリ19に流入する電流値IBに基づき
電動モータ13の発電量およびバッテリ19の充電量を
検出し、電動コンプレッサ駆動装置15の出力を制限す
る。なお、本制御は車両が走行または走行準備状態にあ
る間すなわち車両の電力系統がオンしている間、繰り返
し実行される。
ず、電流検出器23により検出されたバッテリ19に流
入する電流IBを読み込み(S1)、その電流IBがゼロ
より大きいか否かすなわち電動モータ13により発電さ
れているか否かを判断する(S2)。このように判断す
るのは、電動モータ13が発電機として動作していると
きは電動モータ13からバッテリ19へ電流IBが流
れ、一方、電動モータ13が発電機として動作していな
いとき、すなわち、電動モータ13が車輪の駆動源とし
て動作しているときは、バッテリ19から電動モータ1
3へ電流IBが流れるからである。
のとき、つまり、電動モータ13が発電していないとき
は、インバータ出力を第1の出力制限値に制限する。す
なわち、現在のインバータ出力が1.0kw(第1の出
力制限値)を超えているか否かを判断し(S7)、超え
ているときはインバータ出力を1.0kwに下げるため
の制御を行う(S8)。このため、出力制御部15cは
インバータ出力を1.0kwに下げるための制御信号を
インバータ制御部15bに出力する。なお、1.0kw
に制限されたインバータ出力で電動コンプレッサ17を
運転した場合、得られる空調能力は低くなるが、通常、
この出力制限値で運転される期間は短いため、乗員は不
快感を感じることはない。
大きいとき、すなわち、電動モータ13が発電している
ときは、バッテリ19の充電量が十分か否かを判断す
る。具体的には、電流IBが所定の電流I1より大きいか
否かを判定する(S3)。この所定の電流I1は通常走
行時に必要となる空調装置以外の負荷を作動させたとき
に必要となる電流値に設定される。電流IBが所定電流
I1より大きいことは、発電されている電気量が十分で
あり、バッテリ19が十分に充電されつつあることを示
す。電流IBが所定の電流I1より大きくないことは、発
電されている電気量が不十分であり、バッテリ19が十
分に充電されていない状態にあることを示す。ステップ
S3において電流IBが所定の電流I1より大きいとき
は、バッテリ19の充電状態が十分であるため、出力制
限を行わない(S4)。すなわち、出力制御部15cは
インバータ制御部15bに対してインバータ出力を制限
するような制御信号は出力しない。一方、ステップS3
において電流IBが所定の電流I1以下のとき、つまり、
充電量が十分でないときはインバータ出力を第2の出力
制限値に制限する。すなわち、現在のインバータ出力が
1.5kw(第2の出力制限値)を超えているか否かを
判断し(S5)、超えているときはインバータ出力を
1.5kwに下げるための制御を行う(S6)。このた
め、出力制御部15cはインバータ出力を1.5kwに
下げるための制御信号をインバータ制御部15bに出力
する。
ッテリ19に流入する電流IBに基づき電動モータ13
の発電状態及びバッテリ19の充電状態を検出し、これ
らの状態に応じて電動コンプレッサ駆動装置15の出力
を制限し、バッテリ19の放電量を抑制する。
示したフローチャートである。第2の制御では、出力制
御部15cは発電状態及び充電状態をバッテリ19の電
圧V Bに基づき検出し、その電圧VBが所定値より低いと
きは電動コンプレッサ駆動装置15の出力を制限するこ
とにより、バッテリ19の放電を抑制する。
ず、電圧検出器25により検出されたバッテリ19の電
圧VBを読み込み(S11)、その電圧VBが第1の所定
の電圧V1より大きいか否かを判断する(S12)。こ
こで、第1の所定の電圧V1は、バッテリ19に対して
充電が行われていないことを示す電圧(例えば、33
V)に設定する。したがって、この場合、電圧VBが第
1の所定の電圧V1より大きいときは、電動モータ13
が発電機として動作していることを示し、それ以外のと
きは電動モータ13が車輪の動力源として動作している
ことを示す。
所定の電圧V1以下のときは、現在のインバータ出力が
1.0kw(第1の出力制限値)を超えているか否かを
判断し(S17)、超えているときはインバータ出力を
1.0kwに下げるための制御を行う(S18)。
所定の電圧V1より大きいとき、すなわち、電動モータ
13が発電しているときは、さらに電圧VBが第2の所
定の電圧V2より大きいか否かを判定する(S13)。
この所定の電圧V2は、バッテリ19が充電されている
が、それが十分であるか否かを判定するための値(例え
ば、38V)に設定される。
所定の電圧V2より大きいときは、バッテリ19の充電
量が十分であるため出力制限を行わない(S14)。ま
た、電圧VBが第2の所定の電圧V2以下のときは、現在
のインバータ出力が1.5kw(第2の出力制限値)を
超えているか否かを判断し(S15)、超えているとき
はインバータ出力を1.5kwに下げるための制御を行
う(S16)。
ッテリ19の電圧VBに応じて電動コンプレッサ駆動装
置15の出力を制限する。
示したフローチャートである。第3の制御では、出力制
御部15cは、電動モータ13の発電状態を車両の速度
vcに基づき検出し、その速度vcが低いときは電動コン
プレッサ駆動装置15の出力を所定の出力制限値に制限
することにより、バッテリ19の放電を抑制する。
ず、車速度検出器27により検出された車両の速度vc
を読み込み(S21)、その速度vcが所定の速度v1よ
り大きいか否かを判断する(S22)。ここで、所定の
速度v1は、例えば、車両がスタートして電動モータ1
3による走行からエンジン11による走行に切り換わる
ときの所定速度や、または、バッテリ19の充電に対し
て十分な発電量が得られないような低い速度(例えば、
10km/h)に設定する。
が所定の速度v1以下のときは、現在のインバータ出力
が1.0kw(第1の出力制限値)を超えているか否か
を判断し(S24)、超えているときはインバータ出力
を1.0kwに下げるための制御を行う(S25)。速
度vcが所定の速度v1より大きいときは(ステップS2
2でYES)、出力制限を行わない(S23)。
両の速度に応じて電動コンプレッサ駆動装置15の出力
を制限することができる。なお、エンジン11の回転数
と発電量は比例するため、図4において車両の速度のか
わりにエンジン11の回転数を用いて電動モータ13の
発電量やバッテリ19の充電量を検出するようにしても
よい。すなわち、エンジン11の回転数を読み込み、こ
れを所定値と比較することにより図4のフローチャート
に示す制御と同様の制御を行うようにしてもよい。
示したフローチャートである。第4の制御では、出力制
御部15cは発電状態と充電状態をバッテリ19に流入
する電流及び車両の速度に基づいて検出し、電動コンプ
レッサ駆動装置15の出力を制限する。
ず、電流検出器23により検出されたバッテリ19に流
入する電流IBを読み込み(S31)、その電流IBがゼ
ロより大きいか否かを判断する(S32)。電流IBが
ゼロ以下のとき、現在のインバータ出力が1.0kw
(第1の出力制限値)を超えているか否かを判断し(S
39)、超えているときはインバータ出力を1.0kw
に下げるための制御を行う(S40)。
ゼロより大きいとき、すなわち、電動モータ13が発電
しているときは、電流IBが所定の電流I1より大きいか
否かを判定する(S33)。電流IBが所定の電流I1よ
り大きいときは車速度検出器27により検出した車速度
vcを読み込み(S34)、さらに車速度vcが所定の速
度v1以上であるか否かを判断する(S35)。判断の結
果、車速度vcが所定の速度v1以上であるときは、出力
制限を行わない(S36)。車速度vcが所定の速度v1
未満であるときは、ステップS37に進み、前述の処理
を行う。すなわち、本制御では、電流IBが所定電流I1
より大きくても車速度vcが所定速度v1より小さけれ
ば、充電量は不十分であると判断し、インバータ出力を
第2の出力制限値に制限する。
所定の電流I1以下のときは、現在のインバータ出力が
1.5kw(第2の出力制限値)を超えているか否かを
判断し(S37)、超えているときはインバータ出力を
1.5kwに下げるための制御を行う(S38)。
ッテリに流入する電流及び車両の速度に応じて電動コン
プレッサ駆動装置15の出力を制限することができる。
示したフローチャートである。第5の制御では、出力制
御部15cは発電状態と充電状態をバッテリ19の電圧
及び車両の速度に基づいて検出し、電動コンプレッサ駆
動装置15の出力を制限する。
ず、電圧検出器25により検出されたバッテリ19の電
圧VBを読み込み(S41)、その電圧VBが第1の所定
の電圧V1より大きいか否かを判断する(S42)。電
圧VBが所定の電圧V1以下のときは、現在のインバータ
出力が1.0kw(第1の出力制限値)を超えているか
否かを判断し(S49)、超えているときはインバータ
出力を1.0kwに下げるための制御を行う(S5
0)。
所定の電圧V1より大きいときは、さらに電圧VBが第2
の所定の電圧V2より大きいか否かを判定する(S4
3)。電圧VBがこの所定の電圧V2より大きいときは車
速度検出器27により検出した車速度vcを読み込み
(S44)、車速度vcが所定の速度v1以上であるか否
かを判断する(S45)。判断の結果、車速度vcが所定
の速度v1以上であるときは、出力制限を行わない(S
46)。車速度vcが所定の速度v1未満であるときは、
ステップS47に進み、前述の処理を行う。すなわち、
本制御では、電圧VBが所定電圧V2より大きくても車速
度vcが所定速度v1より小さければ、充電量は不十分で
あると判断し、インバータ出力を第2の出力制限値に制
限する。
第2の所定の電圧V2より大きくないときは、現在のイ
ンバータ出力が1.5kw(第2の出力制限値)を超え
ているか否かを判断し(S47)、超えているときはイ
ンバータ出力を1.5kwに下げるための制御を行う
(S48)。
ッテリ電圧及び車両の速度に応じても電動コンプレッサ
駆動装置15の出力を制限することができる。
御を行ったときの渋滞時におけるバッテリ19の放電深
度の変化等を示した図である。図7の(a)、(b)は
図9のものと同様である。図7の(c)において、実線
Aが第1の制御を行った場合のインバータ出力の変化で
あり、破線Bはそのような制御を行なわない従来の場合
の変化である。また、図7の(d)において、実線A'
が第1の制御を行った場合のバッテリの放電深度の変化
であり、破線B'はそのような制御を行なわない従来の
場合の変化である。
において走行と停止を繰り返した場合、電動モータ13
は走行を開始してから所定時間経過後から停車するまで
の間(期間P1'、P3'、P5'、P7')発電を行う。
このため、図7の(c)に示すように、期間P1'、P
3'、P5'、P7'では、第1の制御によりインバータ
出力が第2の出力制限値(1.5kw)に制限され、期
間P2、P4、P6では、第1の出力制限値(1.0k
w)に制限されている。なお、図7の(c)の実線Aで
示されるように、第1の出力制限値と第2の出力制限値
は急激には切り換わらず徐々に切り換わる。
ンバータ出力が制限されることにより、第1の制御が行
われない破線Bで示されるような場合と比較して、空調
装置稼動中でかつ車両が停車しバッテリ19の充電が行
われない期間においてバッテリ19の放電量を抑えるこ
とができる。このため、図7の(d)の実線A'に示す
ようにバッテリの放電深度の下降の度合いを、破線B'
で示される本制御を行わない場合と比較して小さくでき
る。このため、破線B'が示す場合、すなわち、停車中
におけるバッテリ19の放電が走行中のバッテリ19の
充電を上回るような場合においても、本制御を行うこと
により、停車中におけるバッテリ19の放電を走行中の
バッテリ19の充電を下回るようにすることができ、バ
ッテリ19の充放電が繰り返される場合でも、バッテリ
放電深度を一定の深度以上に保つことができる。
15によれば、発電量に応じて電動コンプレッサ17に
対する出力(インバータ出力)を制限することによりバ
ッテリ19の放電量を抑制するため、小容量のバッテリ
19の使用が可能となる。したがって、例えば、アイド
ルストップ制御のような信号待ちや渋滞時等の一時的な
停車中にエンジンを停止させる場合であって、空調装置
等の大電力を要する負荷を使用しながら一時的に停止し
たときでも、小容量のバッテリで継続した運転が可能と
なる。
レッサの駆動装置によれば、発電機の発電量を検出し、
発電量が不十分であるときに電動コンプレッサの駆動装
置の出力電圧を制限する。これにより、発電量が不十分
であるときには、バッテリの放電を抑制できるため、車
両に搭載するバッテリの容量の小型化が図れる。さら
に、バッテリの充電量を検出し、発電量と合わせてバッ
テリの充電量に基づいて電動コンプレッサの駆動装置の
出力電圧を段階的に制限してもよく、より細かな空調制
御が可能となる。
コンプレッサの駆動装置の構成及びそれに対する電力系
統を示した図。
1の制御を示すフローチャート。
2の制御を示すフローチャート。
3の制御を示すフローチャート。
4の制御を示すフローチャート。
5の制御を示すフローチャート。
載した車両の速度(a)と、電動モータによる発電量
(b)と、電動コンプレッサ駆動装置の出力(c)と、
バッテリの放電深度(d)の時間変化を示した図。
る電力供給系統を示した図。
車両の速度(a)と、電動モータによる発電量(b)
と、電動コンプレッサ駆動装置の出力(c)と、バッテ
リの放電深度(d)の時間変化を示した図。
Claims (6)
- 【請求項1】 発電機により充電されるバッテリから供
給される電圧を所望の電圧に変換する変換手段を備え、
該変換手段からの出力を用いて自動車用電動コンプレッ
サを駆動する駆動装置において、 前記発電機の発電量を検出する発電状態検出手段と、 該発電状態検出手段により検出された発電量が所定値よ
り小さいときに前記変換手段の出力を所定値に制限する
出力制限手段とを備えたことを特徴とする自動車用電動
コンプレッサの駆動装置。 - 【請求項2】 前記バッテリの充電状態を検出する充電
状態検出手段をさらに備え、 前記電圧制限手段は、(a)前記発電状態検出手段によ
り検出された発電量が所定値より小さいときは、前記変
換手段の出力を第1の出力制限値に制限し、(b)前記
発電状態検出手段により検出された発電量が所定値以上
で、前記充電状態検出手段により検出されたバッテリの
充電量が所定値より小さいときは、前記変換手段の出力
を前記第1の出力制限値よりも大きい第2の出力制限値
に制限することを特徴とする請求項1記載の自動車用電
動コンプレッサの駆動装置。 - 【請求項3】 前記発電状態検出手段は、前記バッテリ
に流入する電流および前記バッテリの電圧のうちの少な
くとも1つに基づいて発電量を検出することを特徴とす
る請求項1または請求項2記載の自動車用電動コンプレ
ッサの駆動装置。 - 【請求項4】 前記発電機が車両に搭載されたエンジン
の動力を用いて発電するときに、 前記発電状態検出手段は、前記バッテリに流入する電
流、前記バッテリの電圧、車両の速度または前記エンジ
ンの回転数のうちの少なくとも1つに基づいて発電量を
検出することを特徴とする請求項1または請求項2記載
の自動車用電動コンプレッサの駆動装置。 - 【請求項5】 前記充電状態検出手段は、前記バッテリ
に流入する電流および前記バッテリの電圧のうちの少な
くとも1つに基づいて充電量を検出することを特徴とす
る請求項2記載の自動車用電動コンプレッサの駆動装
置。 - 【請求項6】 前記発電機が車両に搭載されたエンジン
の動力を用いて発電するときに、 前記充電状態検出手段は、前記バッテリに流入する電
流、前記バッテリの電圧、車両の速度または前記エンジ
ンの回転数のうちの少なくとも1つに基づいて発電量を
検出することを特徴とする請求項2記載の自動車用電動
コンプレッサの駆動装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03279099A JP4494545B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 自動車用電動コンプレッサの駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03279099A JP4494545B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 自動車用電動コンプレッサの駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000232799A true JP2000232799A (ja) | 2000-08-22 |
JP4494545B2 JP4494545B2 (ja) | 2010-06-30 |
Family
ID=12368659
Family Applications (1)
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JP03279099A Expired - Lifetime JP4494545B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 自動車用電動コンプレッサの駆動装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4494545B2 (ja) |
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