JP2000232741A - 永久磁石式回転電機 - Google Patents

永久磁石式回転電機

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JP2000232741A
JP2000232741A JP11033030A JP3303099A JP2000232741A JP 2000232741 A JP2000232741 A JP 2000232741A JP 11033030 A JP11033030 A JP 11033030A JP 3303099 A JP3303099 A JP 3303099A JP 2000232741 A JP2000232741 A JP 2000232741A
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JP
Japan
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permanent magnet
electric machine
stator
rotating electric
permanent
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JP11033030A
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English (en)
Inventor
Yutaka Matsunobu
豊 松延
Fumio Tajima
文男 田島
Shoichi Kawamata
昭一 川又
Koji Kobayashi
孝司 小林
Suetaro Shibukawa
末太郎 渋川
Osamu Koizumi
小泉  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁石の加工コストを低減できる永久磁石式回転
電機を提供することにある。 【解決手段】永久磁石式回転電機10は、固定子巻線2
4を巻回した固定子鉄心22を有する固定子20と、固
定子20に対して回転ギャップGを有して回転可能に保
持され、回転子鉄心32と、回転子鉄心32の内部に固
定子鉄心20と対向して配置された複数個の永久磁石3
6を有する回転子30とから構成されている。永久磁石
36は、着磁方向が径方向(回転方向と垂直)であり、
かつ、N極とS極が2組着磁されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石式回転電
機に係り、特に、複数個の永久磁石を回転子の周方向に
埋め込んで構成される永久磁石式回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の永久磁石式回転電機としては、例
えば、特開平9−261901号公報に記載されている
ように、永久磁石に、NもしくはS極を、着磁方向が径
方向(回転方向と垂直)で着磁し、交互に配置するもの
が知られている。また、別の従来の永久磁石式回転電機
としては、例えば、特開平7−39091号公報の図5
に記載されているように、永久磁石に、NもしくはS極
を着磁方向が回転方向で着磁し、同一極性を向かい合わ
せて配置するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したような構成の
従来の回転電機は、極数が少ない場合には余り問題にな
らないが、多極(例えば、16極)の場合、16個の磁
石表面を詳細に研磨する必要がある。積層回転子鉄心内
に永久磁石を埋込むため、磁石表面が均一でないと挿入
の障害となるためである。磁石のコストとしては、材料
費である重さと、表面研摩の加工費より構成されるが、
例えば、8極機と16極機を同じ磁石重さで比較した場
合、16極機の磁石加工費は、8極機の倍となるため、
高コストとなる。
【0004】本発明の目的は、磁石の加工コストを低減
できる永久磁石式回転電機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、固定子巻線を巻回した固定子鉄心
を有する固定子と、この固定子に対して回転ギャップを
有して回転可能に保持され、回転子鉄心とこの回転子鉄
心の内部に上記固定子鉄心と対向して配置された複数個
の永久磁石を有する回転子とから構成された永久磁石回
転電機において、上記永久磁石は、着磁方向が径方向
(回転方向と垂直)であり、かつ、N極とS極が2組着
磁されたものとしたものである。かかる構成により、使
用する永久磁石の個数を低減することができるため、磁
石の加工コストを低減し得るものとなる。
【0006】(2)上記(1)において、好ましくは、
上記永久磁石は、ブロック型の形状を有するものとした
ものである。かかる構成により、磁石の加工コストをさ
らに低減し得るとともに、コギングトルクを低減し得る
ものとなる。
【0007】(3)上記(1)において、好ましくは、
上記永久磁石は、アーク型の形状を有するものとしたも
のである。かかる構成により、漏れ磁束を低減して、振
動や脈動を低減し得るものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を用いて、本発
明の一実施形態による永久磁石式回転電機の構成につい
て説明する。最初に、図1を用いて、本実施形態による
永久磁石式回転電機の全体構成について説明する。図1
は、本発明の一実施の形態による永久磁石回転電機の正
面側から見た部分断面図である。
【0009】回転電機10の固定子20は、固定子鉄心
22と、この固定子鉄心22に巻回された多相の固定子
巻線24と、固定子鉄心22をその内周面に固定保持す
るハウジング26から構成されている。回転子30は、
回転子鉄心32と、回転子鉄心32に設けられた永久磁
石挿入孔34に挿入された永久磁石36と、回転軸38
とから構成されている。回転軸38は、ベアリング4
2,44によって回転自在に保持されている。ベアリン
グ42,44は、エンドブラケット46,48によって
支持されており、エンドブラケット46,48は、ハウ
ジング26の両端にそれぞれ固定されている。
【0010】また、回転子30の永久磁石36の位置を
検出する磁極位置検出器PS及び回転子30の位置を検
出するエンコーダEが、回転子30の側面側に配置され
ている。回転電機10は、磁極位置検出器PSの信号
と、エンコーダEの出力信号によって、図示しない制御
装置によって運転制御される。
【0011】次に、図2を用いて、固定子と回転子の構
成について説明する。図2は、図1のA−A矢視の断面
を示しており、全体の構成は線対称でかつ点対象である
ため、全体の1/4の部分について拡大して示してお
り、また、ハウジングの図示は省略してある。そして、
本実施形態においては、三相16極/48スロットの永
久磁石式回転電機に適用した例であり、エンジンと回転
電機の双方により駆動されるハイブリッド電気自動車用
回転電機として用いるものについて示している。
【0012】回転電機10は、固定子20と回転子30
とから構成されている。固定子20は、固定子鉄心22
と固定子巻線24から構成される。固定子巻線24は、
U相,V相,W相の三相からなり、固定子鉄心22に形
成されたスロット26内に挿入されている。図示の例で
は、12個のスロット26が示されているが、実際に
は、48個のスロットが固定子鉄心22に形成され、そ
れぞれのスロット内に固定子巻線24が挿入されてい
る。固定子鉄心22の内周部には、各スロット26に対
応して開口部28が形成されている。
【0013】回転子30は、高透磁率磁性材料である,
例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子鉄心
32と、回転子鉄心32に設けられた永久磁石収納部3
4A,34Bに挿入された永久磁石36A,36Bと、
回転軸38から構成されている。そして、固定子20の
内部に、固定子鉄心22の内周部と所定のギャップGを
有する状態で回転可能に配置されている。図示の例で
は、2個の永久磁石収納部34が示されているが、実際
には、8個の永久磁石収納部34が形成されており、8
個の永久磁石36が挿入されている。永久磁石36とし
ては、例えば、ネオジウム製の永久磁石を用いている。
また、永久磁石36の形状は、図2に示すように、断面
形状が長方形(ブロック形)のものを用いている。
【0014】回転子鉄心32は、永久磁石収納部34と
回転軸38を通す孔が打ち抜かれる構造となっている。
永久磁石収納部34と回転軸38を通す孔が打ち抜かれ
珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石収納部34と回転
軸38を通す孔の中に永久磁石36及び回転軸38が挿
入されて、回転軸38は回転子鉄心32に嵌合固着され
ている。永久磁石収納部34は、回転子鉄心32の外周
部周方向に打ち抜き形成されている。
【0015】ここで、本実施形態においては、永久磁石
36としては、着磁方向が径方向(回転方向と垂直)で
あり、かつ、N極とS極が2組着磁されたものを用いて
いる。即ち、永久磁石36の着磁方向は、回転子30の
回転方向Rに対して、これと直交する径方向rである。
そして、各永久磁石36A,36Bについて見ると、永
久磁石36Aは、径方向r1に着磁された第1組目のN
極とS極の組、及び径方向r2に着磁された第2組目の
N極とS極の組の2組からなっている。同様に、永久磁
石36Bは、径方向r3に着磁された第1組目のN極と
S極の組、及び径方向r4に着磁された第2組目のN極
とS極の組の2組からなっている。そして、第1組目の
着磁方向(図中のr1,r3)は、第2組目の着磁方向
(図中のr2,r4)と互いに反対方向になっている。
さらに、隣合う永久磁石収納部34A,34Bに挿入さ
れた永久磁石36A,36Bの隣り合う極性(図中のr
2とr3)は互いに反対方向としてある。
【0016】次に、図3を用いて、本実施形態による永
久磁石式回転電機を、出力30kWの回転電機に適用し
た場合の磁場解析結果について説明する。図3の磁場解
析結果から明らかなように、1つの磁石にN極とS極が
2組着磁されている構成であっても、永久磁石の着磁の
方向は、径方向(回転方向と垂直)であることがわか
り、固定子スロットと鎖交する磁束が存在することが分
かる。従って、従来のNもしくはS極を着磁方向が径方
向(回転方向と垂直)で着磁し、交互に配置する構成と
同様に、出力できることが分かる。
【0017】次に、図4を用いて、本実施形態による回
転電機を、電気自動車用回転電機として用いる場合の構
成について説明する。なお、回転電機の全体構成は、図
1に示したものと同様である。図4は、図1のA−A矢
視の断面を示しており、全体の構成は線対称でかつ点対
象であるため、全体の1/4の部分について拡大して示
しており、また、ハウジングの図示は省略してある。そ
して、本実施形態においては、三相8極/48スロット
の電気自動車用の永久磁石式回転電機に適用した例であ
る。なお、図2と同一符号は、同一部分を示している。
【0018】回転電機10は、固定子20と回転子3
0’とから構成されている。固定子20は、固定子鉄心
22と固定子巻線24から構成される。固定子巻線24
は、U相,V相,W相の三相からなり、固定子鉄心22
に形成されたスロット26内に挿入されている。図示の
例では、12個のスロット26が示されているが、実際
には、48個のスロットが固定子鉄心22に形成され、
それぞれのスロット内に固定子巻線24が挿入されてい
る。固定子鉄心22の内周部には、各スロット26に対
応して開口部28が形成されている。
【0019】回転子30’は、高透磁率磁性材料であ
る,例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子
鉄心32と、回転子鉄心32に設けられた永久磁石収納
部34A,34Bに挿入された永久磁石36C,36D
と、回転軸38から構成されている。そして、固定子2
0の内部に、固定子鉄心22の内周部と所定のギャップ
Gを有する状態で回転可能に配置されている。図示の例
では、2個の永久磁石収納部34が示されているが、実
際には、8個の永久磁石収納部34が形成されており、
8個の永久磁石36が挿入されている。永久磁石36と
しては、例えば、ネオジウム製の永久磁石を用いてい
る。また、永久磁石36の形状は、図2に示すように、
断面形状が長方形(ブロック形)のものを用いている。
【0020】回転子鉄心32は、永久磁石収納部34と
回転軸38を通す孔が打ち抜かれる構造となっている。
永久磁石収納部34と回転軸38を通す孔が打ち抜かれ
珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石収納部34と回転
軸38を通す孔の中に永久磁石36及び回転軸38が挿
入されて、回転軸38は回転子鉄心32に嵌合固着され
ている。永久磁石収納部34は、回転子鉄心32の外周
部周方向に打ち抜き形成されている。
【0021】ここで、本実施形態においては、永久磁石
36としては、着磁方向が径方向(回転方向と垂直)で
あり、かつ、N極とS極が1組着磁されたものを用いて
いる。即ち、永久磁石36の着磁方向は、回転子30’
の回転方向Rに対して、これと直交する径方向rであ
る。そして、各永久磁石36C,36Dについて見る
と、永久磁石36Aは、径方向raに着磁されたN極と
S極の1組を備えている。同様に、永久磁石36Dは、
径方向rbに着磁されたN極とS極の1組を備えてい
る。そして、隣合う永久磁石収納部34A,34Bに挿
入された永久磁石36C,36Dの隣り合う極性(図中
のraとrb)は互いに反対方向としてある。
【0022】図2に示したようなエンジンと回転電機の
双方により駆動される所謂ハイブリット電気自動車用回
転電機においては、回転電機はエンジン直結のため、エ
ンジンと同じ回転数(約6,000rpm)である。一
方、電気自動車用回転電機は高回転により小型化してい
るため、回転数はハイブリット電気自動車用回転電機の
回転数のほぼ倍(約12,000rpm)である。
【0023】駆動するインバータを有効活用するために
は周波数を同一とする事が望ましく、ハイブリット電気
自動車用回転電機の極数を、電気自動車用回転電機の2
倍とすることが好ましいものである。例えば、インバー
タの周波数は一般的に1kHz以下に用いられており、
回転数が12000rpmの電気自動車用回転電機で
は、8極の場合、インバータの周波数は800Hzであ
る。そして、ハイブリット電気自動車用の回転電機を、
同じく8極とすると、そのときのインバータの周波数は
400Hzとなり、インバータを有効活用することがで
きないものである。しかしながら、図2に示したよう
に、ハイブリット電気自動車用の回転電機を16極とす
ることにより、インバータの周波数を800Hzとする
ことができるので、インバータを有効活用することがで
きる。しかも、図2の構成と図4の構成を比較すると明
らかなように、両者は、永久磁石36A,36Bと永久
磁石36C,36Dの着磁の相違だけであるため、同じ
ロータの抜き型及び同じステータの好き型により、電気
自動車用の回転電機とハイブリット電気自動車用の回転
電機を構成することができるため、コアを共用できるの
で、製造コストを低減することができる。しかも、上述
したように、インバータを有効活用できるものである。
【0024】次に、図5を用いて、本実施形態による永
久磁石式回転電機を、出力30kWの回転電機に適用し
た場合の磁場解析結果について説明する。図5の磁場解
析結果から明らかなように、1つの磁石にN極とS極が
1組着磁されている構成であっても、永久磁石の着磁の
方向は、径方向(回転方向と垂直)であることがわか
り、固定子スロットと鎖交する磁束が存在することが分
かるので、従来と同様に、出力できることが分かる。
【0025】なお、本実施形態においては、永久磁石と
しては、ブロック型のものを用いているため、製造コス
トを低減できる。また、例えば、図2に示す構成におい
て、回転子鉄心32の中で、永久磁石収納部34A,3
4Bの外周部Xは、補助突極として作用するため、コギ
ングトルクを低減することができる。
【0026】以上説明したように、本実施形態において
は、永久磁石としては、着磁方向が径方向(回転方向と
垂直)であり、かつ、N極とS極が2組着磁されたもの
を用いているので、極数が多くなった場合でも、磁石の
加工コストを低減することができる。また、ハイブリッ
ト電気自動車用回転電機と電気自動車用回転電機のコア
の共用化が可能となり、コストを低減することができる
とともに、インバータの有効活用を図ることができ
る。。
【0027】次に、図6及び図7を用いて、本発明の他
の実施形態による永久磁石式回転電機の構成について説
明する。なお、本実施形態による永久磁石式回転電機の
全体構成は、図1に示したものと同様である。最初に、
図6を用いて、本実施形態による永久磁石式回転電機に
用いる固定子と回転子の構成について説明する。図6
は、図2と同様に、図1のA−A矢視の断面を示してお
り、全体の構成は線対称でかつ点対象であるため、全体
の1/4の部分について拡大して示しており、また、ハ
ウジングの図示は省略してある。そして、本実施形態に
おいては、三相16極/48スロットの永久磁石式回転
電機に適用した例であり、エンジンと回転電機の双方に
より駆動されるハイブリッド電気自動車用回転電機とし
て用いるものについて示している。
【0028】回転電機10は、固定子20と回転子3
0”とから構成されている。固定子20は、固定子鉄心
22と固定子巻線24から構成される。固定子巻線24
は、U相,V相,W相の三相からなり、固定子鉄心22
に形成されたスロット26内に挿入されている。図示の
例では、12個のスロット26が示されているが、実際
には、48個のスロットが固定子鉄心22に形成され、
それぞれのスロット内に固定子巻線24が挿入されてい
る。固定子鉄心22の内周部には、各スロット26に対
応して開口部28が形成されている。
【0029】回転子30”は、高透磁率磁性材料であ
る,例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子
鉄心32’と、回転子鉄心32’に設けられた永久磁石
収納部34E,34Fに挿入された永久磁石36E,3
6Fと、回転軸38から構成されている。そして、固定
子20の内部に、固定子鉄心22の内周部と所定のギャ
ップGを有する状態で回転可能に配置されている。図示
の例では、2個の永久磁石収納部34が示されている
が、実際には、8個の永久磁石収納部34が形成されて
おり、8個の永久磁石36が挿入されている。永久磁石
36としては、例えば、ネオジウム製の永久磁石を用い
ている。また、永久磁石36の形状は、図6に示すよう
に、断面形状がアーク形のものを用いている。
【0030】回転子鉄心32’は、永久磁石収納部34
と回転軸38を通す孔が打ち抜かれる構造となってい
る。永久磁石収納部34と回転軸38を通す孔が打ち抜
かれ珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石収納部34と
回転軸38を通す孔の中に永久磁石36及び回転軸38
が挿入されて、回転軸38は回転子鉄心32’に嵌合固
着されている。永久磁石収納部34は、回転子鉄心3
2’の外周部周方向に打ち抜き形成されている。
【0031】ここで、本実施形態においては、永久磁石
36としては、着磁方向が径方向(回転方向と垂直)で
あり、かつ、N極とS極が2組着磁されたものを用いて
いる。即ち、永久磁石36の着磁方向は、回転子30”
の回転方向Rに対して、これと直交する径方向rであ
る。そして、各永久磁石36E,36Fについて見る
と、永久磁石36Eは、径方向r1に着磁された第1組
目のN極とS極の組、及び径方向r2に着磁された第2
組目のN極とS極の組の2組からなっている。同様に、
永久磁石36Fは、径方向r3に着磁された第1組目の
N極とS極の組、及び径方向r4に着磁された第2組目
のN極とS極の組の2組からなっている。そして、第1
組目の着磁方向(図中のr1,r3)は、第2組目の着
磁方向(図中のr2,r4)と互いに反対方向になって
いる。さらに、隣合う永久磁石収納部34E,34Fに
挿入された永久磁石36E,36Fの隣り合う極性(図
中のr2とr3)は互いに反対方向としてある。
【0032】次に、図7を用いて、本実施形態による永
久磁石式回転電機を、出力30kWの回転電機に適用し
た場合の磁場解析結果について説明する。図7の磁場解
析結果から明らかなように、1つの磁石にN極とS極が
2組着磁されている構成であっても、永久磁石の着磁の
方向は、径方向(回転方向と垂直)であることがわか
り、固定子スロットと鎖交する磁束が存在することが分
かる。従って、従来のNもしくはS極を着磁方向が径方
向(回転方向と垂直)で着磁し、交互に配置する構成と
同様に、出力できることが分かる。
【0033】本実施形態においては、永久磁石として
は、アーク型のものを用いているため、回転子の表面に
永久磁石を配置した表面型回転子と同様の構成となるた
め、図7と図3を比較すると明らかなように、漏れ磁束
を低減することができるため、振動や脈動を低減するこ
とができる。
【0034】なお、図6に示したものは、永久磁石をア
ーク形とした三相16極/48スロットの永久磁石式回
転電機に適用した例であり、エンジンと回転電機の双方
により駆動されるハイブリッド電気自動車用回転電機と
して用いるものであるが、三相8極/48スロットの永
久磁石式回転電機に適用して、回転電機のみによって駆
動される電気自動車用回転電機として用いる場合には、
図4に示したように、永久磁石としては、着磁方向が径
方向(回転方向と垂直)であり、かつ、N極とS極が1
組着磁されたものを用いているようにすればよいもので
ある。
【0035】以上説明したように、本実施形態において
は、永久磁石としては、着磁方向が径方向(回転方向と
垂直)であり、かつ、N極とS極が2組着磁されたもの
を用いているので、極数が多くなった場合でも、磁石の
加工コストを低減することができる。また、ハイブリッ
ト電気自動車用回転電機と電気自動車用回転電機のコア
の共用化が可能となり、コストを低減することができる
とともに、インバータの有効活用を図ることができる。
【0036】なお、上述した各実施形態において、永久
磁石はネオジウム磁石以外でもよく、永久磁石の個数
(極数)は8極や16極以外でもよく、固定子のスロッ
ト数も48個以外でもよいものである。なお、本例では
内転型について示しているが外転型にも応用できるもの
である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、永久磁石式回転電機に
おける磁石の加工コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による永久磁石回転電機の
正面側から見た部分断面図である。
【図2】図1のA−A矢視の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による永久磁石式回転電機
の磁場解析結果の説明図である。
【図4】図4は、図1のA−A矢視の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による永久磁石式回転電機
の磁場解析結果の説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態による永久磁石回転電機
を示し、図1のA−A矢視の断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態による永久磁石式回転電
機の磁場解析結果の説明図である。
【符号の説明】
10…永久磁石回転電機 20…固定子 22…固定子鉄心 24…固定子巻線 26…固定子スロット 28…固定子開口部 30…回転子 32…回転子鉄心 34…永久磁石挿入穴 36…永久磁石 38…回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川又 昭一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小林 孝司 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小泉 修 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 5H622 AA03 CA02 CA05 CA14 CB03 CB05 PP03 PP10 PP11 QB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子巻線を巻回した固定子鉄心を有する
    固定子と、この固定子に対して回転ギャップを有して回
    転可能に保持され、回転子鉄心とこの回転子鉄心の内部
    に上記固定子鉄心と対向して配置された複数個の永久磁
    石を有する回転子とから構成された永久磁石回転電機に
    おいて、 上記永久磁石は、着磁方向が径方向(回転方向と垂直)
    であり、かつ、N極とS極が2組着磁されたものである
    ことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の永久磁石式回転電機におい
    て、 上記永久磁石は、ブロック型の形状を有することを特徴
    とする永久磁石式回転電機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の永久磁石式回転電機におい
    て、 上記永久磁石は、アーク型の形状を有することを特徴と
    する永久磁石式回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101066309B1 (ko) * 2007-03-15 2011-09-20 다이킨 고교 가부시키가이샤 계자자
JP2012010498A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Yaskawa Electric Corp 回転電機およびその製造方法

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