JP2001145284A - 永久磁石回転電機およびそれを用いた電気車両 - Google Patents

永久磁石回転電機およびそれを用いた電気車両

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JP2001145284A JP2000290340A JP2000290340A JP2001145284A JP 2001145284 A JP2001145284 A JP 2001145284A JP 2000290340 A JP2000290340 A JP 2000290340A JP 2000290340 A JP2000290340 A JP 2000290340A JP 2001145284 A JP2001145284 A JP 2001145284A
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末太郎 渋川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】永久磁石回転電機のコギングトルクを低減す
る。 【解決手段】永久磁石8を回転子鉄心7に埋め込んだ永
久磁石回転電機において、前記永久磁石8は、ブロック
形状、台形状及び凸部が固定子側を向くアーク形状のい
ずれか一つにより選択し、前記永久磁石8の1磁極当た
り前記回転子鉄心7の軸方向に延びる少なくとも一つの
溝10を前記回転子鉄心7の外周部に設け、前記少なく
とも一つの溝10は、前記回転子鉄心7の前記外周部と
前記永久磁石8の磁極の周方向幅の外面との間に配置
し、前記少なくとも一つの溝10は、前記固定子と前記
回転子の磁気変動によって生ずるコギングトルクを打ち
消すコギングトルクを発生させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石回転電機
およびそれを用いた電気車両に関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石回転電機においては、固定子と
回転子の磁気変動に起因する「コギングトルク」が生
じ、スムーズな回転を妨げるという問題がある。
【0003】そのコギングトルクの低減を図ったものと
して、特開平3−45140号公報には、永久磁石に溝を設
け、発生するコギングトルクと同じ次数で、かつ、ほぼ
逆相のコギングトルクを発生させる磁気的な変動成分を
永久磁石界磁に設けた永久磁石回転電機が記載されてい
る。
【0004】また、永久磁石界磁に磁気的な変動成分を
永久磁石界磁に持たせるのではなく、永久磁石の外周に
位置する回転子鉄心表面に孔または溝などの変動性分を
設けるという構成の永久磁石回転電機として、特開平5
−103453 号公報に記載されているもの、および特開平7
−336917 号に記載されているものがある。
【0005】前者(特開平5−103453 号)は回転子鉄心
の電気角60度および120度に相当する位置に軸方向
に延びる孔を回転子鉄心に設けるものである。トルクリ
ップルのピーク位置となっていた部分のトルクを小さく
し、全体としてのトルクを一様にすることにより、振動
および騒音の低減を図ったものである。
【0006】後者(特開平7−336917 号)は、弧状の永
久磁石の凸部が回転子の回転中心を向くように均等配置
された回転子鉄心であって、永久磁石の凹部側に位置す
る部分に径方向に伸びるスリットを形成したものであ
る。スリットにより該部分の磁気抵抗が大きくなり、そ
こを通過する磁束が減少し、固定子巻線のインダクタン
スが減少することによって、トルク低下抑制を図ったも
のである。
【0007】また、永久磁石回転電機を用いた電気車両
では、永久磁石回転電機のコギングトルクが原因で、車
両のスムーズな減速,停止が困難となるため、車両の減
速時または停止直前に動力源である回転電機の回転軸と
車輪または車輪駆動軸との接続をカットする機構や、振
動を吸収する機構が必要であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−45140号公報
に記載の技術は、コギングトルクを低減することは可能
であるが、永久磁石自身に溝を設けるため、以下の問題
が生じる。
【0009】第1に、永久磁石を加工すると、材質によ
ってはヒビや割れを生じやすく、機械強度が低下する。
第2に、溝を永久磁石表面に形成するので、コギングト
ルクを十分に低減するためには、大きな溝を形成する必
要がある。第3に、回転子形成後に磁石を着磁させる、
いわゆる後着磁の場合、磁石表面に溝が存在すると、均
一な着磁が困難なため磁石としての性能が低下する。
【0010】特開平5−103453 号公報に記載されている
技術は、全体のトルクを一様化することは可能である
が、電気角60度および120度に孔を設けたのでは、
コギングトルクを有効に低減することはできない。
【0011】また特開平7−336917 号に記載されている
技術は、アーク型の永久磁石の凸部が回転子中心を向く
ように配置した永久磁石回転電機に関し、それに特有の
磁路の改善を目的としたものであり、このような配置の
回転電機のコギングトルクを有効に低減するものではな
い。
【0012】以上の点に鑑み本発明は、ブロック形状ま
たは台形、若しくは凸部が固定子側を向くアーク形状の
永久磁石回転電機において、永久磁石表面に溝を設ける
ことなく、コギングトルクの極めて少ない永久磁石回転
電機を提供することを第1の目的とする。
【0013】また、永久磁石回転電機を用いた電気車両
においては、コギングトルクを抑制するため上記のよう
な回転軸と車輪または車輪駆動軸との接続をカットする
機構、または振動を吸収する機構を装備することによ
り、効率の低下,組み立て性の低下,コスト高を招いて
いた。
【0014】そこで本発明は、永久磁石回転電機を用い
た電気車両において、コギングトルクの車両への影響を
緩和する装備を不要にし、電気車両全体としての効率を
高めることを第2の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、永久
磁石を回転子鉄心に埋め込んだ永久磁石回転電機におい
て、前記永久磁石はブロック形状または台形、若しくは
凸部が固定子側を向くアーク形状であって、前記回転子
鉄心の外周部に軸方向に延びる溝若しくは孔を設け、前
記溝若しくは孔は固定子と回転子の磁気変動によって生
じるコギングトルクを打ち消すコギングトルクを発生す
ることによって達成される。
【0016】また上記第2の目的は、これらの永久磁石
回転電機を用い、かつ、前記永久磁石回転電機が車輪ま
たは車輪駆動軸を直接的に駆動することにより達成され
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を三相8極/48ス
ロットの50kW永久磁石回転電機に適用した第1実施
例につき1ポールペアを示した図1を参照して説明す
る。まず、図1において固定子1は、ほぼ環状をなす固
定子鉄心2に形成された48個のスロット3にU相の固
定子巻線U1、およびV相の固定子巻線V1、並びにW
相の固定子巻線W1を挿入配置して構成されている。固
定子鉄心の内周部には、各スロットに対応して開口部4
が形成されている。
【0018】これに対して、回転子6は、回転軸9に回
転子鉄心7を嵌合固着し、この回転子鉄心に形成された
打抜きの収納部に、N極とS極とが交互になるように着
磁されてるネオジウム製の8個の永久磁石8を軸方向か
ら挿入して埋め込み組込むことによって構成され、固定
子1の内部に固定子鉄心2の内周部と所定のギャップ5
を有する状態で回転可能に配置されている。なお、回転
子鉄心7は収納部形成用の孔が形成された硅素鋼板を多
数枚積層して構成されており、表面にコギングトルクを
低減させるための溝10が永久磁石8の1磁極当り回転
子鉄心7の外周部に設けられている。この溝10は、回
転子鉄心7の軸方向に延び、回転子鉄心7の外周部と永
久磁石8の周方向幅の外面との間に配置され、かつ永久
磁石8の磁極の中心に対応して位置している。
【0019】図2は本発明における回転子鉄心表面の溝
の有無の効果を比較するため、溝がない場合の1極分の
磁場解析結果を示したものであり、図3は図2の形状に
おける1極分(電気角180度)のコギングトルクを示
したものである。
【0020】図4は本発明の回転子鉄心表面に深さ1mm
の溝がある場合の1極分の磁場解析結果を示したもので
あり、図5は図4の形状における1極分(電気角180
度)のコギングトルクを示したものである。
【0021】図3と図5より、回転子鉄心表面に溝がな
い場合のピークからピークまでのコギングトルクが1
1.4Nm であるのに対して、本発明の回転子表面に溝
がある場合のコギングトルクは4.6Nm となり、溝を
付けることによりコギングトルクを40%に低減でき
る。
【0022】一方、図6は従来例における磁石表面の溝
の有無の効果を比較するため、溝がない場合の1極分の
磁場解析結果を示したものであり、図7は図6の形状に
おける1極分(電気角180度)のコギングトルクを示
したものである。
【0023】図8は従来例における磁石表面に深さ1mm
の溝がある場合の1極分の磁場解析結果を示したもので
あり、図9は図8の形状における1極分(電気角180
度)のコギングトルクを示したものである。
【0024】図7と図9より、磁石表面に溝がない場合
のピークからピークまでのコギングトルクが21.6N
m であるのに対して、永久磁石表面に溝がある場合の
コギングトルクは18.5Nm となり、溝を付けること
によりコギングトルクを85%に低減できる。
【0025】図10に、本発明と従来例の溝の有無によ
るコギングトルクの値の変化を示す。同等の深さの溝を
付けたにもかかわらず、従来例の磁石表面に溝を付ける
場合よりも、本発明の回転子鉄心表面に溝を付けた場合
の方が、コギングトルクを大きく低減できることが分か
る。これは、永久磁石の溝有無による磁気エネルギーの
変化よりも、回転子鉄心の溝の有無による磁気エネルギ
ーの変化が大きいことに由来している。
【0026】本発明と従来例において、同等のコギング
トルクとするためには従来例において磁石表面の溝を深
くしなければならず、前述の製作上や機械強度上の困難
に加えて、風損が増加し効率が低下する。
【0027】本発明においては固定子鉄心の表面に溝を
付ける構成のため、積層鋼板の型抜きにおいて溝を付け
た型を用いればよく、製作は容易である。機械強度も従
来例より強固で、風損も低減でき効率が向上する。
【0028】以下に、この種の回転電機におけるコギン
グトルクの発生の原理を図11により説明する。一般に
コギングトルクは永久磁石磁極(b)の移動に伴って、
ギャップ部5内の磁気エネルギーが変化することによ
り、引き起こされる。この磁気エネルギーの変化の原因
は巻線溝にある。
【0029】図11で(a)はギャップ磁束密度、
(c)は固定子部の周方向展開図、(d)は固定子部がθ
だけ移動したときの固定子部を示す。同図では便宜上、
実際とは逆に電機子部(c)が永久磁石磁極(b)に対
して動くものとして、次に説明する。
【0030】同図においてコギングトルクTc は、θを
永久磁石磁極(b)に対する電機子部(c)の移動角、
E(θ)をギャップ全体の磁気エネルギーとした場合
に、次式で表すことができる。
【0031】
【数1】
【0032】一方、ギャップ中の任意の角度での微小体
格dφ当りの磁気エネルギーΔE(θ)は、μ0 を空気の
透磁率、Bg(φθ)をギャップの磁束密度、K1 を定数
とすれば(2)式で表される。
【0033】
【数2】
【0034】したがって、ギャップ全体の磁気エネルギ
ーE(θ)は、Pを永久磁石磁極数とすれば、(3)式で
表される。
【0035】
【数3】
【0036】一般に巻線溝がない場合のギャップ磁束密
度B(φ)は高調波に分解され、BnをB(φ)の高調波の
ピーク値とすれば、次式で表わされる。
【0037】
【数4】
【0038】また、ギャップ部にはエネルギー関数S
(φ)としてSn(φ)をS(φ)の高調波分、Kn をS
n(φ)の直流分、SanをSn(φ)の高調波分のピーク分と
した場合に次式を定義する(図11(f))。
【0039】
【数5】
【0040】ここで、巻線溝の磁束密度に対する影響
は、溝部上のギャップ磁束密度が減少するか、もしくは
零になると考えられる。そこで溝部の位置のみ単位とす
る以下の関数を、Wを巻線溝幅として定義する(図11
(e))。
【0041】
【数6】
【0042】
【数7】
【0043】以上の関数を使うことによって巻線溝の存
在は、α1,α2,・・・αn を巻線溝位置、nαを巻線
溝数として以下のut(θ)で表示できる。
【0044】
【数8】
【0045】したがって巻線溝を含めた磁束密度の分布
【0046】
【数9】 Bg(φ,θ)=(1−ut(θ))B(φ) …(8) となり、(8)式を(3)式に代入すると、
【0047】
【数10】
【0048】となる。ところで(9)式の第1項はθの
関数とならないために(1)式より明らかにコギングト
ルクに影響を与えない。したがってコギングトルクTc
は、
【0049】
【数11】
【0050】となり、このS(φ)は巻線溝がない場合の
エネルギー関数を示すもので、さらにこれは次式で表さ
れる。
【0051】
【数12】
【0052】したがって、コギングトルクは図11で説
明すると、同図(f)で示したエネルギー関数E(θ)で
の移動前の位置関係(同図(e))が(c)を示すエネル
ギー関数の総和E1と、移動後の(d)を示すエネルギ
ー関数E2との変動によって表される。
【0053】図11(f)より変動を直接見出すことは困
難であるので、(11)式を更に展開すると、次のよう
になる。
【0054】
【数13】
【0055】したがって(12)式よりコギングトルク
は各調波成分に分解することができる。このことはコギ
ングトルクの各調波成分は、同じ調波成分のエネルギー
関数の巻線溝位置部の和の変動として与えられることを
示す。
【0056】以上のような理論によってコギングトルク
が発生する永久磁石回転電機で、本実施例では図1に示
されているように回転子鉄心7に永久磁石8と固定子1
とで発生するコギングトルクと同じ次数でほぼ逆相のコ
ギングトルクを発生させる溝10を設けた。このように
することにより回転子鉄心7に設けた溝10によって永
久磁石8と固定子1とで発生するコギングトルクが減少
するようになる。特に、コギングトルクの脈動成分にお
いてΣB2 の脈動成分が小さくなるように溝10を配置
すると効果が大である。
【0057】永久磁石回転電機を駆動モータとして用い
た電気車両は、始動時と停止時に、回転電機のコギング
トルクによる振動が発生する。本発明を用いることによ
り、回転電機のコギングトルクを低減でき、電気車両の
始動時と停止時の振動が小さい快適な電気車両を得るこ
とができる。
【0058】一方、回転子鉄心表面に溝10を設けるこ
とにより、ギャップ5が不均一となるため誘起電圧波形
が変化する。誘起電圧波形は通常正弦波であるが、台形
波とすることにより、誘起電圧のピーク値と実効値を正
弦波の場合より近づけることができる。よって、溝10
を誘起電圧波形が台形波になるように設けることによ
り、誘起電圧実効値を大きくすることができ、回転電機
の高効率化もしくは小型化が可能となる。図12に誘起
電圧波形の解析値を示す。
【0059】なお本発明は磁石の形状が第1実施例で示
したアーク型に限らず、色々な形状で成り立つ。図13
に第2実施例として磁石形状がブロック形(矩形)の場
合を示す。この場合も第1実施例と同様に、回転子鉄心
に溝を付けることによりコギングトルクを低減できる。
【0060】また、磁気的な変動成分は、回転子表面の
溝10以外でも良く、回転子内部に存在してもよい。図
14に第3実施例として、磁気的変動成分が回転子内部
の打抜孔11の場合を示す。この孔11は永久磁石の1
磁極当り1個回転子鉄心7に設けられており、回転子鉄
心7の外周部と永久磁石8の磁極の周方向幅との外面に
設置されている。この場合でも、前記と同様のコギング
トルク低減効果を得ることができ、更に、風損を低減で
きる効果がある。なお、打抜孔11の形状は、回転子の
機械的強度が許す範囲内で、円形に限らず、楕円,ブロ
ック形(矩形)等の形状を採用することができる。
【0061】また、永久磁石8はネオジウム磁石以外で
も良く、永久磁石の個数(極数)は8極以外でも良く、
固定子のスロット数も48個以外でも良い。さらに、回
転子鉄心表面の溝10は永久磁石の磁極の周方向に1極
当り複数個でも良い。また、永久磁石の磁極の周方向に
設ける回転子鉄心表面の溝10の深さは、個数を増やす
ことにより浅くできる。なお、コギングトルクの低減が
必要なものは、内転型,外転型などの回転電機に限ら
ず、リニアモータなどにも応用できる。
【0062】本発明の第4実施例として、溝12を永久
磁石8の磁極の両側に配置した。この場合の磁場解析結
果を図15に、コギングトルク波形を図16に示す。比
較のため溝が無い場合の磁場解析結果を図17に、コギ
ングトルク波形を図18に示す。図16と図18を比較
すると、ピークからピークまでのコギングトルクはあま
り変わらないが、波形の1周期が溝が無い場合の図18
では電気角30度に対し溝ありの場合は電気角15度と
半分になっている。人が体感できる振動の周波数帯は一
定なので、溝を付けることにより振動を感じる周波数
(回転数)が半分になる。元来コギングトルクによる振
動が問題となるのは極低速領域のため、さらに半分の速
度ではその速度はほとんどゼロに近い。
【0063】なお、この場合は永久磁石8の磁極の両側
に配置する溝を深くすることにより磁束の漏れを防ぐこ
とができる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、回転子鉄心の外周部に
軸方向に延びる溝若しくは孔を設け、コギングトルクを
打ち消すコギングトルクを発生させることにより、永久
磁石界磁に溝を設けたものに比べて、小さな溝または孔
で有効にコギングトルクを低減でき、加工性,機械強度
に優れた永久磁石回転電機を提供することができる。
【0065】また、上記回転電機を用い、かつ直接的に
車輪または車輪駆動軸を駆動する構成により、スムーズ
な減速,停止を実現し、電気車両全体としての効率を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図。
【図2】本発明の第1実施例との比較のため溝がない場
合の磁場解析を示す図。
【図3】図2の形状におけるコギングトルクを示すグラ
フ。
【図4】本発明の第1実施例の磁場解析を示す図。
【図5】図4の形状におけるコギングトルクを示すグラ
フ。
【図6】従来例との比較のため溝がない場合の磁場解析
を示す図。
【図7】図6の形状におけるコギングトルクを示すグラ
フ。
【図8】従来例の磁場解析を示す図。
【図9】図8の形状におけるコギングトルクを示すグラ
フ。
【図10】本発明の第1実施例と従来例の溝の有無の効
果を示すグラフ。
【図11】コギングトルクの発生原理を示す説明図。
【図12】本発明において誘起電圧波形を台形形状とし
た回転電機の解析値を示すグラフ。
【図13】本発明の第2実施例を示す図。
【図14】本発明の第3実施例を示す図。
【図15】極間に溝が2個ある例の磁場解析を示す図。
【図16】図15の形状におけるコギングトルクを示す
図。
【図17】極間に溝が2個ある例との比較のため、溝が
ない場合の磁場解析を示す図。
【図18】図17の形状におけるコギングトルクを示す
図。
【符号の説明】
1…固定子、2…固定子鉄心、3…固定子スロット、4
…固定子開口部、5…ギャップ部、6…回転子、7…回
転子鉄心、8…永久磁石、9…回転軸、10…溝、11
…打抜穴。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 21/16 H02K 21/16 G M (72)発明者 川又 昭一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小泉 修 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子と回転子を備え、永久磁石を回転子
    鉄心に埋め込んだ永久磁石回転電機において、前記永久
    磁石は、ブロック形状,台形状及び凸部が固定子側を向
    くアーク形状のいずれか一つより選択し、前記永久磁石
    の1磁極当たり前記回転子鉄心の軸方向に延びる少なく
    とも一つの溝を前記回転子鉄心の外周部に設け、前記少
    なくとも一つの溝は、前記回転子鉄心の前記外周部と前
    記永久磁石の磁極の周方向幅の外面との間に配置し、前
    記少なくとも一つの溝は、前記固定子と前記回転子の磁
    気変動によって生ずるコギングトルクを打ち消すコギン
    グトルクを発生することを特徴とする永久磁石回転電
    機。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記1個の溝は、
    前記永久磁石の前記1磁極の中心付近に対応して位置す
    ることを特徴とする永久磁石回転電機。
  3. 【請求項3】請求項1記載において、前記複数の溝は、
    前記永久磁石の前記1磁極に対応して位置することを特
    徴とする永久磁石回転電機。
  4. 【請求項4】固定子と回転子を備え、永久磁石を回転子
    鉄心に埋め込んだ永久磁石回転電機において、前記永久
    磁石は、ブロック形状,台形状及び凸部が固定子側を向
    くアーク形状のいずれか一つより選択し、前記永久磁石
    の1磁極当たり少なくとも一つの孔を前記回転子鉄心に
    設け、前記少なくとも一つの孔は、前記回転子鉄心の外
    周部と前記永久磁石の上記1磁極の周方向幅の外面との
    間に配置し、前記少なくとも一つの孔は、前記固定子と
    前記回転子の磁気変動によって生ずるコギングトルクを
    打ち消すコギングトルクを発生することを特徴とする永
    久磁石回転電機。
  5. 【請求項5】請求項4記載において、前記1個の孔は、
    前記永久磁石の前記1磁極の中心付近に対応して位置す
    ることを特徴とする永久磁石回転電機。
  6. 【請求項6】請求項4記載において、前記複数の孔は、
    前記永久磁石の前記1磁極に対応して位置することを特
    徴とする永久磁石回転電機。
  7. 【請求項7】固定子と回転子を備え、永久磁石を回転子
    鉄心に埋め込んだ永久磁石回転電機において、前記永久
    磁石は、ブロック形状,台形状及び凸部が固定子側を向
    くアーク形状のいずれか一つより選択し、前記回転子鉄
    心の軸方向に延びる複数の課を前記回転子鉄心に外周部
    に設け、前記複数の溝は、前記永久磁石の1磁極の両側
    に配置し、前記複数の溝は、前記固定子と前記回転子の
    磁気変動によって生ずるコギングトルクを打ち消すコギ
    ングトルクを発生することを特徴とする永久磁石回転電
    機。
  8. 【請求項8】請求項1記載,請求項4記載ないし請求項
    7記載のいずれかに記載の永久磁石回転電機を用い、か
    つ前記永久磁石回転電機が電気車両の車輪または車輪駆
    動軸を直接的に駆動することを特徴とする電気車両。
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