JP2000231942A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

色素増感型太陽電池

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JP2000231942A
JP2000231942A JP11033748A JP3374899A JP2000231942A JP 2000231942 A JP2000231942 A JP 2000231942A JP 11033748 A JP11033748 A JP 11033748A JP 3374899 A JP3374899 A JP 3374899A JP 2000231942 A JP2000231942 A JP 2000231942A
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film
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Tatsushi Nomura
達士 野村
Hitoshi Ishizawa
均 石沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大面積化された場合であっても光電変換効率の
高い色素増感型太陽電池を提供する。 【解決手段】一方の面に透明導電膜が形成された透明基
板と、一方の面に色素増感半導体電極が形成された導電
性基板(一方の面に透明導電膜が形成された透明基板を
含む)とを、前記透明導電膜を前記色素増感半導体電極
の対極として貼り合わせ、その空隙に電解液が注入され
てなる色素増感型太陽電池において、前記透明基板と前
記透明導電膜との間に前記透明基板を所定の領域に分割
するように取り出し電極が配置されていることを特徴と
する色素増感型太陽電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光エネルギーを電
気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】1991年にGratzelらが発表した色素増感
型太陽電池は、シリコン半導体のp-n接合による太陽電
池とは異なるメカニズムによって作動し、変換効率が高
くしかも製造コストが安いという利点がある。この太陽
電池は、内部に電解液を封入してあることから、湿式太
陽電池とも呼ばれる。
【0003】図3は従来の色素増感型太陽電池の概略断
面図である。この太陽電池は、一方の面に透明導電膜1
2が形成された透明基板11(透明導電性基板)と、一
方の面に透明導電膜12が形成された透明基板1(透明
導電性基板)の透明導電膜12上に色素増感半導体電極
13が形成された透明導電性基板を貼り合わせ、空隙に
電解液14が注入された構造になっている。透明導電性
基板の表面に設けられた多孔質な酸化チタン皮膜に、ル
テニウム錯体など太陽光を効率的に吸収することのでき
る増感色素が吸着されたものを色素増感半導体電極13
に用いると、光によって増感色素が励起され、電子が酸
化チタンに注入され電気を流すことができる。このタイ
プの太陽電池では、電子の授受のために電解液が必要で
あり、一般的にはヨウ素電解液が用いられている。
【0004】他の色素増感型太陽電池としては、色素増
感半導体電極が上記透明導電性基板に代わって金属基板
上に設けているものがある。図4(a)は、図3の色素
増感型太陽電池の対極の平面図と断面図であり、(b)
は半導体電極の平面図と断面図である。対極は、透明基
板11上にITOや酸化スズ等の透明導電膜12が形成さ
れ(導電性透明基板)の一端に一本の取り出し電極16
が形成された構成をとっている。
【0005】半導体電極13は、透明基板11上に形成
されたITOや酸化スズ等の透明導電膜12上の大部分に
形成され、その残りの一端に一本の取り出し電極16が
形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの酸化
物導電性物質の電気抵抗は、金属のそれに比べると3-5
桁以上高い。従って、透明導電性基板の一端に設けられ
た取り出し電極からの距離に比例して電気抵抗が大きく
なるので、ガラス基板が大面積化された場合、電気的な
損失が増加(ヨウ素電解液を介して授受された電子を効
率的に取り出し電極まで集めることは困難である)、即
ち光電変換効率が低下してしまう。
【0007】一方、太陽電池は大面積の方が光照射量が
増加するので好ましい。そこで、本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、大面積化された場合
であっても光電変換効率の高い色素増感型太陽電池を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、本発明をするに至った。本発明は第一に「一方の面
に透明導電膜が形成された透明基板と、一方の面に色素
増感半導体電極が形成された導電性基板(一方の面に透
明導電膜が形成された透明基板を含む)とを、前記透明
導電膜を前記色素増感半導体電極の対極として貼り合わ
せ、その空隙に電解液が注入されてなる色素増感型太陽
電池において、前記透明基板と前記透明導電膜との間に
前記透明基板を所定の領域に分割するように取り出し電
極が配置されていることを特徴とする色素増感型太陽電
池(請求項1)」を提供する。
【0009】また、本発明は第二に「一方の面に透明導
電膜が形成された透明基板と、一方の面に色素増感半導
体電極が形成された導電性基板(一方の面に透明導電膜
が形成された透明基板を含む)とを、前記透明導電膜を
前記色素増感半導体電極の対極として貼り合わせ、その
空隙に電解液が注入されてなる色素増感型太陽電池にお
いて、前記透明導電膜上に前記透明導電膜を所定の領域
に分割するように取り出し電極が配置されていることを
特徴とする色素増感型太陽電池(請求項2)」を提供す
る。
【0010】また、本発明は第三に「前記取り出し電極
がチタン薄膜、白金薄膜、又は所定の膜厚を有する酸化
物導電性薄膜からなることを特徴とする請求項2記載の
色素増感型太陽電池(請求項3)」を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態としての
色素増感型太陽電池の図面を参照しながら説明する。図
1は本発明の実施形態における色素増感型太陽電池の概
略断面図である。本発明の実施形態の色素増感型太陽電
池は、対極及び半導体電極の取り出し電極6の配置の仕
方が従来の取り出し電極16の配置の仕方と異なる以外
は、従来技術で説明した色素増感型太陽電池も構成と同
じである。
【0012】ヨウ素電解液を介して授受された電子を効
率的に取り出し電極まで集めることができるように、ガ
ラス基板上に形成される取り出し電極6をガラス基板1
1を所定の領域に分割するように配置し、その一ヶ所で
外部配線17とつながるようになっている。この所定の
領域に分割するように配置とは、完全に分割されている
場合のみならず、取り出し電極の一部がつながっていな
い場合も含まれる。
【0013】従って、図2に示すように、例えば格子状
(a)、くし形(b)、放射状(c)のものが挙げられ
る。取り出し電極の配置の仕方として、ガラス基板11
と透明導電膜12との間に配置する態様と、ガラス基板
11上に設けられた透明導電膜12上に配置する態様と
があるが、その使い分けは以下に述べる。
【0014】取り出し電極として好ましい材料は、電気
抵抗の観点からは金属であるが、電解液14は、一般に
ヨウ素電解液が用いられ、これは、白金、チタン以外の
金、銅をはじめとするほとんどの金属を溶解してしまう
(チタンがヨウ素電解液によって溶解されないのは、チ
タンは酸化されやすい金属であるから、空気中では表面
に酸化チタン層が形成されるからである)ので、取り出
し電極の材料として、白金、チタン以外のほとんどの金
属を使用する場合は、ガラス基板11上に、まず取り出
し電極6を形成し、その上に透明導電膜12を形成す
る。
【0015】この場合、透明導電膜12が保護膜の役割
を果たし、ヨウ素電解液14によって取り出し電極6が
腐食されるのを防止することができる。ガラス基板11
と透明導電膜12との間にに取り出し電極6を設けるこ
とにより、銅やアルミニウム等の安価な金属を用いるこ
とができる。なお、取り出し電極材料として、白金、チ
タンであってもガラス基板11と透明導電膜12との間
に設けてもよいし、透明導電膜12上に所定の形状の取
り出しを形成することも当然できる。
【0016】さらに、ITOや酸化スズなどの酸化物導電
性材料は、ヨウ素電解液に対して非常に安定であるため
溶解しないので、取り出し電極して用いられ、透明導電
膜上に形成することができる。しかし前述したように、
酸化物導電性物質の電気抵抗は金属のそれに比べて大き
いが、取り出し電極の膜厚を厚くすることによりその問
題は解消し、取り出し電極として効率的に機能させるこ
とができる。
【0017】その膜厚は1μm程度が好ましい。(比較
として透明導電膜の膜厚は、ITOの場合、300nm、
酸化ズズの場合、600nm程度である。) なお、膜厚を厚くすることにより、その部分の透過率は
低下するが、取り出し電極の線幅は0.5〜1mm程度
と細く、線間隔(配置間隔)は10mm程度なので、全
体として照射光量が大きく低下するという問題は生じな
い。
【0018】従って、基板の大面積化に対応して、取り
出し電極の線幅を太くする、或いは線間隔(配置間隔)
を狭くすることにより基板の大面積化に伴う抵抗の増加
を防止することができる利益と、光が遮られるために照
射量が低下するという弊害とのバランスをとって、変換
効率が最大になる条件を決定する必要がある。ITOや酸
化スズからなる取り出し電極を形成する方法としては、
所定のパターンが形成されたマスクを用いて、マグネト
ロンスパッタ法や電子ビ−ム蒸着法などの物理的蒸着法
により形成する方法、ペ−ストを塗布して形成するスク
リ−ン印刷法、化合物溶液を噴霧して熱処理する噴霧熱
分解法などが好ましい。白金の取り出し電極も同様にマ
グネトロンスパッタ法や電子ビーム蒸着法などにより形
成することができる。
【0019】半導体電極としては、酸化チタン、酸化タ
ンタル、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。前述した透明導
電性基板を用いた場合の金属酸化膜の形成方法として
は、コロイド溶液を塗布する方法等の方法が用いられ
る。コロイド溶液を塗布する方法により酸化膜を形成す
る方法では、導電性基板に金属酸化物微粒子と少量の有
機高分子を含有するコロイド溶液を塗布し、乾燥させそ
の後、高温で加熱処理して有機高分子を揮発させて、表
面に微細な細孔を形成する。
【0020】このようにして形成した多孔質の金属酸化
膜を増感色素の溶液に浸漬し、その表面に増感色素を吸
着させ、色素増感半導体電極を形成する。一方、他の実
施形態の色素増感型太陽電池(色素増感半導体電極が上
記透明導電性基板に代わって金属基板上に設けられてい
るもの)の場合、対極は前述のような取り出し電極が設
けられた透明導電積基板が用いられるが、半導体電極と
しては、金属基板上に金属酸化膜が形成され、その表面
に色素を吸着させたものが用いられているので、半導体
電極の電気抵抗は、無視できるほど小さく、従来のよう
に金属基板の一端に取り出し電極を設けておけばよい。
【0021】金属基板としては、チタン、タンタル、ニ
オブまたはジルコニウムが挙げられる、これらに限定さ
れるものではない。金属基板を用いて金属酸化膜を形成
する方法としては、陽極酸化法、コロイド溶液を塗布す
る方法等のいずれの方法も用いられる。陽極酸化法と
は、電解質中で、例えばチタン、ニオブ、タンタル、ジ
ルコニウム等から選択された金属を陽極、任意の金属を
陰極とし、電界をかけることにより、陽極側の金属の表
面上に厚さ数μmの酸化皮膜を形成する技術である。
【0022】陽極酸化に用いる電解液としては、リン
酸、硫酸あるいはこれらの混酸、グリセロリン酸塩と金
属酢酸塩とを溶解した混合水溶液などが好ましい。グリ
セロリン酸塩としては、グリセロリン酸ナトリウム、グ
リセロリン酸カルシウム等があるが、水に非常に溶けや
すいことから、グリセロリン酸ナトリウムが最も好まし
い。
【0023】金属酢酸塩ならば何でも良いが、特にアル
カリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウム)の酢酸塩、アルカリ土類金属(マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム)の酢酸
塩、さらに酢酸ランタンなどはグリセロリン酸塩の水溶
液に非常に良く溶け、しかも高い電圧まで安定した陽極
酸化できるので最も好ましい。
【0024】これらの電解液を用いて例えば、チタンを
陽極酸化すると、リン酸やグリセロリン酸塩からリンイ
オンあるいはリン酸イオンが取り込まれ、また金属酢酸
塩から金属イオンが取り込まれたチタン陽極酸化膜が形
成される。これらの電解液を用いて陽極酸化を始める前
には、あらかじめ最高到達電圧を設定しておく。陽極酸
化を開始すると電圧は徐々に上昇し、その最高電圧に到
達すると電流が流れなくなり、陽極酸化が終了するよう
にする。陽極酸化にかかる時間は、電流密度を高くして
速く昇圧するほど短時間で終了させることができるが、
およそ5〜10分程度と比較的短くする。膜の厚さは電
圧に比例するので、陽極酸化膜の単位面積当たりの表面
積を増大させるには、高電圧で陽極酸化して膜厚を大き
くするとよい。しかし、膜厚が大きすぎると安定して陽
極酸化ができなくなるので、500V程度が限界であ
る。電圧が100Vを越えたあたりから、陽極酸化膜の
表面で火花放電が発生し、酸化皮膜が局所的に高い温度
に加熱される。このような膜に対する加熱が無数に繰り
返された結果、陽極酸化膜全体が結晶化され、結晶性の
高い陽極酸化膜が形成される。
【0025】また、陽極酸化は他のセラミックス膜の製
造方法に比べて成膜速度が速く、大面積であっても均一
な厚さに成膜できるという利点がある。しかも基板表面
に激しい凹凸が形成されていたり、基板が複雑な形状を
していても成膜できるので、大面積のセラミックス膜の
成膜方法としては工業的に有用な方法である。さらに、
半導体電極の表面に色素を吸着させ色素増感半導体電極
を作製する。色素増感半導体電極の単位面積当たりの色
素の吸着量及び光吸収量を多くするには、電極表面に微
細な凹凸を付けて、見かけの表面積をできるだけ大きく
することが有効となる。
【0026】金属の基板は高電圧で陽極酸化すると、表
面で発生する火花放電によって多数の放電痕が形成さ
れ、多孔質になることがわかっている。しかし、このよ
うな放電痕直径は数μm程度と大きいため、陽極酸化膜
の表面積を大きくするのにはあまり寄与しない。膜の表
面積を増大させるには膜に数10nm程度の非常に微細
な細孔を形成して多孔質にすることが極めて効果的であ
る。
【0027】このような多孔質構造とするためには、ま
ず、陽極酸化の際に火花放電による加熱によって電解液
から陽極酸化膜へイオンの取り込みを行わせ、次に、陽
極酸化膜に取り込まれた、液体に可溶な物質(イオン)
を溶出させればよい。その可溶性物質が溶出したあとに
は細孔が無数に形成され、陽極酸化膜は多孔質となり、
表面積は著しく増大する。
【0028】溶出方法としては、オートクレーブのよう
な密閉容器中の液体又は蒸気の中で陽極酸化膜を100
−500℃の範囲で加熱する、いわゆる水熱法が有効で
ある。加熱温度が100℃より低いと、可溶性物質はほ
とんど溶出しない。また。オートクレーブを500℃よ
り高い温度に加熱することは、装置が非常に大がかりに
なり一般的でない。液体としては一般に純水が用いられ
るが、それだけに限定されるものではなく、陽極酸化膜
から可溶性物質の溶出を促進させるために、酸性又はア
ルカリ性にすることもある。また、液体を攪拌しながら
加熱処理すると溶出が促進される。
【0029】
【実施例】[実施例1]表面に膜厚600nmの酸化ス
ズ透明導電膜が形成された大きさ10cm×10cm、
厚さ1mmのガラス基板(導電性透明基板)を用意し、
その一方の面に、図1(b)に示すように基板を所定の
領域に分割するように白金を蒸着し、取り出し電極を形
成した。
【0030】この取り出し電極はくし形状であり、くし
歯に相当する部分の線間隔を1cm、線幅を1mmと
し、白金層の厚さは約5000Åと比較的厚くすること
によって導電性を高めた。さらに、取り出し電極を形成
したガラス基板全面に、極めて薄く白金をコーティング
した。
【0031】次に、表面に酸化スズ透明導電膜を形成し
た大きさ10cm×10cm、厚さ1mmのガラス基板
(導電性基板)に、酸化チタン微粒子を含むコロイド溶
液を塗布し、熱処理することによって多孔質酸化チタン
皮膜を形成した。この皮膜に増感色素であるルテニウム
錯体を吸着させ、半導体電極を作製した。取り出し電極
が形成された導電性ガラス基板と、半導体電極が形成さ
れた導電性ガラスと密着させ、隙間にヨウ素電解液をし
みこませ、その周囲を樹脂で封止し、電解液が漏れない
ようにした。ヨウ素電解液には、テトラプロピルアンモ
ニウムヨ−ジドとヨウ素を炭酸エチレンとアセトニトリ
ルの混合溶液に溶解したものを用いた。
【0032】完成した色素増感型太陽電池にキセノンラ
ンプを照射して起電力を測定したところ、1cm2あたりの
短絡電流は約10mA、開放電圧は0.6Vであった。色素増感
型太陽電池の作製から6ヶ月後に確認すると、取り出し
電極の白金は溶解していなかった。 [実施例2]表面に膜厚600nmの酸化スズ透明導電
膜が形成された大きさ10cm×10cm、厚さ1mm
のガラス基板を用意し、その一方の面に取り出し電極の
パターンが形成されたマスクをかぶせ、このマスク上に
酸化スズの微粉末を粘性の高い有機溶媒に分散させたペ
−ストを塗布した。
【0033】これを熱処理して有機溶媒を除去すると、
図1(a)に示すように基板を所定の領域に分割するよ
うに酸化スズの取り出し電極が形成された。取り出し電
極の格子間隔を1cm、線幅を1mmとし、取り出し電極の酸
化スズ層の厚さを約1μmにすることにより、十分な導
電性が得られた。さらに、取り出し電極を形成したガラ
ス基板全面に、極めて薄く白金をコーティングした。
【0034】次に、大きさが10×10cm、厚さ0.2
mmのチタン基板を用意し、一方の面をマスキング剤
(商品名:タ−コ5980-1A)で覆い、濃度が0.02m
ol/lのβ-グリセロリン酸ナトリウムと0.08m
ol/lの酢酸ストロンチウムからなる電解質水溶液中
で400Vまで陽極酸化することによってチタン基板5
の一方の面に酸化チタン皮膜を形成した。電解質温度は
40℃、電流密度は50mA/cm2に設定した。
【0035】マスキング剤を剥がした後、陽極酸化され
たチタンをオ−トクレ−ブを用いて、高圧水中180℃
で2日間熱処理して、陽極酸化膜に含まれていたストロ
ンチウムとリンを溶出させることによって微細な細孔を
形成し、皮膜を多孔質にした。 この皮膜は、粒径が約
20nmの酸化チタン微粒子から構成されていた。これ
が大気中500℃で30分間熱処理し、100℃に冷却
されたら、ただちにルテニウム錯体のエタノ−ル溶液に
浸漬し、エタノールの沸点である80℃で1時間還流し
た。その結果、皮膜を構成する酸化チタン微粒子上に、
増感色素であるルテニウム錯体が吸着され、色素増感半
導体電極ができた。
【0036】取り出し電極が形成された導電性ガラス基
板と、半導体電極が形成された導電性基板と密着させ、
隙間にヨウ素電解液をしみこませ、その周囲を樹脂で封
止し、電解液が漏れないようにした。ヨウ素電解液に
は、テトラプロピルアンモニウムヨ−ジドとヨウ素を炭
酸エチレンとアセトニトリルの混合溶液に溶解したもの
を用いた。
【0037】完成した色素増感型太陽電池にキセノンラ
ンプを照射して起電力を測定したところ、1cm2あたりの
短絡電流は約10mA、開放電圧は0.6Vであった。色素増感
型太陽電池の作製から6ヶ月後に確認すると、取り出し
電極の白金は溶解していなかった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明にかかる色素
増感型太陽電池は、対極又は対極及び半導体電極を透明
導電性基板上に設けた場合に、取り出し電極を所定の条
件に基づいて、透明基板と透明導電膜との間又は透明基
板上に設けられた透明導電膜上に透明基板を所定の領域
に分割するように設けたので、大面積化されても電子を
効率的に集めることができ、光電変換効率が良好であ
る。
【0039】また、このような取り出し電極を配置して
も全体として照射光量の低下による問題は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる色素増感型太陽電池
の概略斜視図である。
【図2】本発明にかかる色素増感型太陽電池に使用され
る取り出し電極のパターンの例を示す図である。
【図3】従来の色素増感型太陽電池の概略断面図であ
る。
【図4】従来の色素増感型太陽電池の対極及び半導体電
極の平面図及び断面図である。
【符号の説明】
6、16・・・取り出し電極 11・・・透明基板 12・・・透明導電膜 13・・・色素増感半導体電極 14・・・電解液 15・・・樹脂層 17・・・外部配線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の面に透明導電膜が形成された透明基
    板と、一方の面に色素増感半導体電極が形成された導電
    性基板(一方の面に透明導電膜が形成された透明基板を
    含む)とを、前記透明導電膜を前記色素増感半導体電極
    の対極として貼り合わせ、その空隙に電解液が注入され
    てなる色素増感型太陽電池において、 前記透明基板と前記透明導電膜との間に前記透明基板を
    所定の領域に分割するように取り出し電極が配置されて
    いることを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 【請求項2】一方の面に透明導電膜が形成された透明基
    板と、一方の面に色素増感半導体電極が形成された導電
    性基板(一方の面に透明導電膜が形成された透明基板を
    含む)とを、前記透明導電膜を前記色素増感半導体電極
    の対極として貼り合わせ、その空隙に電解液が注入され
    てなる色素増感型太陽電池において、 前記透明導電膜上に前記透明導電膜を所定の領域に分割
    するように取り出し電極が配置されていることを特徴と
    する色素増感型太陽電池。
  3. 【請求項3】前記取り出し電極がチタン薄膜、白金薄
    膜、又は所定の膜厚を有する酸化物導電性薄膜からなる
    ことを特徴とする請求項2記載の色素増感型太陽電池。
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Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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