JP2000150005A - 色素増感型太陽電池の製造方法 - Google Patents

色素増感型太陽電池の製造方法

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JP2000150005A JP10315139A JP31513998A JP2000150005A JP 2000150005 A JP2000150005 A JP 2000150005A JP 10315139 A JP10315139 A JP 10315139A JP 31513998 A JP31513998 A JP 31513998A JP 2000150005 A JP2000150005 A JP 2000150005A
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Hitoshi Ishizawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色素増感型太陽電池が大面積になった場合に、
全体の質量を軽くするために比較的薄い導電性基板を採
用し、導電性基板上に形成される半導体皮膜の表面積を
できるだけ大きくするために粗面化しても基板が変形し
ない様な色素増感型太陽電池の製造方法を提供する。 【解決手段】一方の面に透明導電膜が形成された透明基
板を用意する或いは透明基板の一方の面に透明導電膜を
形成する工程と、導電性基板を用意し、該導電性基板の
一方の面を酸又はアルカリ溶液を用いたエッチング処理
により表面粗さを10〜1000μmにする工程と、前
記エッチング処理した導電性基板上に金属酸化膜を形成
し、該金属酸化膜を多孔質構造にする工程と、前記金属
酸化膜に増感色素を付着する工程と、前記透明基板に形
成された透明導電膜と、前記導電性基板に形成された増
感色素を担持した金属酸化膜とを向かいあわせて接合す
る工程と、前記接合によって形成された空隙に電解質を
注入する工程とを有する色素増感型太陽電池の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光エネルギーを電
気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1991年にグレッツェルらが発表した色素
増感型太陽電池は、p-n接合によるシリコン半導体の太
陽電池とは異なるメカニズムによって作動し、変換効率
が高くしかも製造コストが安いという利点がある。この
太陽電池は、内部に電解液を封入してあることから、湿
式太陽電池とも呼ばれる。図2に色素増感型太陽電池の
概略断面図を示す。この太陽電池は、一方の面に透明導
電膜2が形成された透明基板1と、一方の面に色素増感
半導体電極4が形成された導電性基板5を張り合わせ、
空隙に電解液3が注入された構造になっている。導電性
基板5の表面に設けられた多孔質な酸化チタン皮膜に、
ルテニウム錯体など太陽光を効率的に吸収することので
きる増感色素が吸着されたものを色素増感半導体電極4
に用いると、光によって増感色素が励起され、電子が酸
化チタンに注入され電気を流すことができる。このタイ
プの太陽電池では、電子の授受のために電解溶液が必要
であり、一般的にはヨウ素電解液が用いられている。導
電性基板5には透明導電膜がコ−ティングされたガラス
板または金属基板が用いられている。
【0003】さらに、変換効率を向上させるには、半導
体皮膜に吸着した増感色素が太陽光を効率的に吸収でき
るように、単位面積あたりの半導体皮膜の表面積をでき
るだけ大きくする必要があるので、導電性基板の表面を
サンドブラスト法により粗面化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
基板の表面をサンドブラスト処理した場合、基板に応力
がかかり、変形するので、通常(導電性基板の表面を粗
面化しない場合)の導電性基板の厚さ(約0.2〜1m
m)より厚く(約1.5mm以上)する必要がある。
【0005】このことは、色素増感型太陽電池が大面積
になった場合、全体の質量が大きくなり、ひいてはコス
ト高につながる。そこで、本発明はこのような問題に鑑
みてなされたものであり、色素増感型太陽電池が大面積
になった場合に、全体の質量を軽くするために比較的薄
い導電性基板を採用し、導電性基板上に形成される半導
体皮膜の表面積をできるだけ大きくするために粗面化し
ても基板が変形しない様な色素増感型太陽電池の製造方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は、鋭意研究の結
果、本発明をするに至った。本発明は第一に「一方の面
に透明導電膜が形成された透明基板を用意する或いは透
明基板の一方の面に透明導電膜を形成する工程と、導電
性基板を用意し、該導電性基板の一方の面を酸又はアル
カリ溶液を用いたエッチング処理により表面粗さを10
〜1000μmにする工程と、前記エッチング処理した
導電性基板上に金属酸化膜を形成し、該金属酸化膜を多
孔質構造にする工程と、前記金属酸化膜に増感色素を付
着する工程と、前記透明基板に形成された透明導電膜
と、前記導電性基板に形成された増感色素を担持した金
属酸化膜とを向かいあわせて接合する工程と、前記接合
によって形成された空隙に電解質を注入する工程とを有
する色素増感型太陽電池の製造方法(請求項1)」を提
供する。
【0007】また、本発明は第二に「前記酸溶液が1〜
50Wt%のフッ酸溶液であることを特徴とする請求項1
記載の色素増感型太陽電池の製造方法(請求項2)」を
提供する。また、本発明は第三に「前記導電性基板上に
金属酸化膜を形成する工程が、陽極酸化法又は金属酸化
物微粒子を含んだ溶液を塗布する方法であることを特徴
とする請求項1又は2記載の色素増感型太陽電池の製造
方法(請求項3)」を提供する。
【0008】また、本発明は第四に「前記エッチング処
理により導電性基板の表面を粗面化する工程の前に、さ
らに熱処理をする工程を有することを特徴とする請求項
1〜3記載の色素増感型太陽電池の製造方法(請求項
4)」を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の色素増
感型太陽電池及びその製造方法について図面を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の実施形態の色素増感型
太陽電池の製造方法により製作された色素増感型太陽電
池の概略断面図である。
【0010】実施形態の色素増感型太陽電池は、透明基
板1の一方の面に形成された透明導電膜2と、導電性基
板4の一方の面に形成された色素増感半導体電極5とを
内側にした状態で、スペーサ6を介して接合してなり、
スペーサ6によって形成された空隙には電解溶液3が注
入され、電解溶液3の溶媒に溶解しにくい樹脂7を周囲
に塗って封止された構成をとっている。
【0011】また、色素増感半導体電極が設けられた側
の導電性基板の表面は、表面粗さが10〜1000μmであ
り、それに伴って色素増感半導体電極の表面粗さは10〜
1000μmである。半導体電極を形成する導電性基板に
は、表面を粗しやすい利点をもつことから金属基板を用
いることが好ましく、例えば、チタン、タンタル、ニオ
ブまたはジルコニウムが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0012】また、導電性基板の厚さが約0.2〜1m
mのものが有効であるが、これ以外のものであってもよ
い。また、金属を構成している結晶粒子の方位はランダ
ムな向きをしており、表面においては個々の結晶粒子は
様々な方位を向いている(多結晶構造)。従って、金属
基板を酸又はアルカリ溶液でエッチング処理すると、相
対的にエッチングされやすい結晶方位に表面が向いてい
る粒子は速くエッチングされて凹部となり、エッチング
されにくい粒子は凸部となるため、表面に凹凸が形成さ
れる。結晶粒子が大きいほど凹凸は大きくなるのに対し
て結晶粒子が小さいと凹凸が目立たず表面粗さが小さく
なる。
【0013】金属基板を熱処理して結晶粒子を成長させ
てからエッチングすると、熱処理しない場合よりさらに
表面粗さを大きくすることができる。つまり熱処理条件
によって表面粗さをコントロ−ルすることができる。な
お、熱処理は、金属基板表面の酸化を防止するために、
真空雰囲気中又は窒素雰囲気中において約700℃〜1
000℃の範囲内で行うことが好ましい。
【0014】また、金属を圧延して板状に製造する際
に、金属基板が厚いほど室温まで冷却されるのに時間が
かかるので、その間に結晶粒子が大きく成長する傾向が
あり、その金属基板をエッチング処理した場合、表面粗
さが大きくなる傾向がある。一方、箔状の金属基板は短
い時間で冷却され粒子が成長する時間的余裕がないた
め、その金属基板をエッチング処理した場合、表面粗さ
は小さくなる。
【0015】従って、このような理由から大きな表面粗
さを得たいならば、比較的厚い金属基板(約1〜1.5
mm)を用いることが好ましい。酸としては、塩酸、硫
酸、フッ酸、硝酸、過酸化水素酸、過塩素酸、クロム
酸、王水などが好ましい。チタンをエッチングする場合
は、1wt%以上の濃度のフッ酸溶液をもちいると短時間
にエッチングでるので好ましいが、濃度が50wt%を越え
るとエッチングが急激に起こるので、時間を制御するこ
とが困難になるので好ましくない。アルカリとしては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどが
好ましい。
【0016】表面粗さは、金属基板を構成する結晶粒子
の大きさとエッチング深さとによって決まる。例えば、
結晶粒子の直径が1mmであればエッチング深さを0.5mm以
上にすると最大の表面粗さが得られるが、それより少な
いと表面粗さは小さくなる。これらの条件を変えること
により表面粗さの範囲を決めることができるが、結晶粒
子の直径が10μm以下では表面積が増加せず、金属基板
を粗面化する意義がない。また、金属基板を熱処理して
も結晶粒子が1000μmを越えることはまれである。
【0017】従って、金属基板の表面粗さは、10〜1000
μmの範囲となる。また、増感色素を吸着させる半導体
電極としては、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオ
ブ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。このような金属酸化膜
の形成方法としては、陽極酸化法、コロイド溶液を塗布
する方法等のいずれの方法も用いられる。
【0018】陽極酸化法とは、電解質中で、例えばチタ
ン、ニオブ、タンタル、亜鉛、ジルコニウム等から選択
された金属を陽極、任意の金属を陰極とし、電界をかけ
ることにより、陽極側の金属の表面上に厚さ数μmの酸
化皮膜を形成する技術である。 陽極酸化に用いる電解
液としては、リン酸、硫酸あるいはこれらの混酸、グリ
セロリン酸塩と金属酢酸塩を溶解した水溶液などが好ま
しい。グリセロリン酸塩としては、グリセロリン酸ナト
リウム、グリセロリン酸カルシウム等があるが、水に非
常に溶けやすいことから、β-グリセロリン酸ナトリウ
ムが最も好ましい。金属酢酸塩ならば何でも良いが、特
にアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウム)の酢酸塩、アルカリ土類金属(マ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム)
の酢酸塩、さらに酢酸ランタンなどはグリセロリン酸塩
の水溶液に非常に良く溶け、しかも高い電圧まで安定し
た陽極酸化できるので最も好ましい。
【0019】これらの電解液を用いて例えば、チタンを
陽極酸化すると、リン酸やグリセロリン酸塩からリンイ
オンあるいはリン酸イオンが取り込まれ、また金属酢酸
塩から金属イオンが取り込まれたチタン陽極酸化膜が形
成される。陽極酸化は他のセラミックス膜の製造方法に
比べて成膜速度が速く、大面積であっても均一な厚さに
成膜できるという利点がある。しかも基板表面に激しい
凹凸が形成されていたり、基板が複雑な形状をしていて
も成膜できるので、大面積のセラミックス膜の成膜方法
としては工業的に有用な方法である。
【0020】さらに、半導体電極の表面に増感色素を吸
着させた色素増感半導体電極を形成する。金属基板は高
電圧で陽極酸化すると、表面で発生する火花放電によっ
て多数の放電痕が形成され、多孔質になることがわかっ
ている。しかし、このような放電痕直径は数μm程度と
大きいため、陽極酸化膜の表面積を大きくするのにはあ
まり寄与しない。膜の表面積を増大させるには膜に数10
nm程度の非常に微細な細孔を形成して多孔質にすること
が極めて効果的である。
【0021】このような多孔質構造とするためには、ま
ず、陽極酸化の際に火花放電による加熱によって電解液
から陽極酸化膜へイオンの取り込みを行わせ、次に、陽
極酸化膜に取り込まれた、液体に可溶な物質(イオン)
を溶出させればよい。その可溶性物質が溶出したあとに
は細孔が無数に形成され、陽極酸化膜は多孔質となり、
表面積は著しく増大する。
【0022】溶出方法しては、オートクレーブのような
密閉容器中の液体又は蒸気の中で陽極酸化膜を100−
500℃の範囲で加熱する、いわゆる水熱法が有効であ
る。加熱温度が100℃より低いと、可溶性物質はほと
んど溶出しない。また、オートクレーブを500℃より
高い温度に加熱することは、装置が非常に大がかりにな
り一般的でない。液体としては一般に純水が用いられる
が、それだけに限定されるものではなく、陽極酸化膜か
ら可溶性物質の溶出を促進させるために、酸性又はアル
カリ性にすることもある。また、液体を攪拌しながら加
熱処理すると溶出が促進される。
【0023】コロイド溶液を塗布する方法により酸化膜
を形成する方法では、導電性基板に金属酸化物微粒子と
少量の有機高分子を含有するコロイド溶液を塗布し、乾
燥させその後、高温で加熱処理して有機高分子を揮発さ
せて、酸化膜中に微細な細孔を形成する。このようにし
て形成した多孔質の金属酸化膜を増感色素の溶液に浸漬
し、その表面に増感色素を吸着させ、色素増感半導体電
極を形成する。
【0024】透明導電膜上には、透明導電膜と増感色素
との間の電子の授受を促進させるために、透過率を低下
させない程度の膜厚の白金又は炭素の薄膜を形成してお
く。スペーサとしては、フィルム状の絶縁物質(例え
ば、ポリエステルフィルム)、 絶縁体(シリカ、窒化
ホウ素)フィラーが混入された樹脂等が用いられる。ス
ペーサの厚さは、約30μm程度である。
【0025】なお、実施形態の色素増感型太陽電池では
スペーサを用いた構造例を示したが、スペーサを用いな
い色素増感型太陽電池であってもよい。
【0026】
【実施例】[実施例1]実施例1の色素増感型太陽電池
を以下の様な手順で製作した。大きさが5×5cm、厚
さ0.5mmのチタン基板を用意し、一方の面にマスキ
ング剤を塗布し、20wt%のフッ酸水溶液に5分間浸漬し
てチタンをエッチングした。その結果、チタンの表面粗
さはRmaxで150μmとなった。
【0027】次に、マスキング剤を剥がさずに、濃度が
0.02mol/lのβ-グリセロリン酸ナトリウムと
0.08mol/lの酢酸ストロンチウムからなる電解
質水溶液中で400Vまで陽極酸化することにより、チ
タンの表面に酸化チタン皮膜を形成した。電解質温度は
40℃、電流密度は50mA/cm2に設定した。マス
キング剤を剥がした後、陽極酸化されたチタンをオ−ト
クレ−ブを用いて、高圧水中180℃で2日間加熱処理
して、陽極酸化膜に含まれていたストロンチウムとリン
を溶出させて微細な細孔を形成し、皮膜を多孔質にし
た。この皮膜は、粒径が約20nmの酸化チタン微粒子
から構成されていた。
【0028】次に、大気中500℃で30分間加熱処理
し、80℃に冷却されたら、ただちにルテニウム錯体の
エタノ−ル溶液に浸漬し、エタノールの沸点である80
℃で1時間還流した。その結果、皮膜を構成する酸化チ
タン微粒子上に、増感色素であるルテニウム錯体が吸着
された。また、一方の面にITO薄膜が形成されたガラ
スを用意し、そのITO薄膜上に約数十Åの膜厚の白金
をスパッタ法により成膜した。
【0029】図1に示すように、色素増感半導体電極が
形成されたチタン基板と白金が蒸着されたITO薄膜の
付いたガラス基板をスペーサ(ポリエステルフィルム)
を介して張り合わせ、その隙間にヨウ素電解液を入れ、
周囲にエポキシ樹脂を塗布し硬化させて接合した。ヨウ
素電解液としては、テトラプロピルアンモニウムヨ−ジ
ドとヨウ素を炭酸エチレンとアセトニトリルの混合溶液
に溶解したものを用いた。
【0030】この色素増感型太陽電池に、500Wのキ
セノンランプを照射して起電力を測定したところ、1c
m2あたりの短絡電流は約4.3mA、開放電圧は0.6
Vであった。 [実施例2]実施例2の色素増感型太陽電池を以下の様
な手順で作製した。
【0031】大きさが5×5cm、厚さ0.5mmのチ
タン基板を用意し、真空中700℃で1時間熱処理して
結晶粒子を成長させた。実施例1と同様にフッ酸水溶液
でエッチングすると、表面粗さはRmaxで450μmとな
り、熱処理しない場合より表面粗さは大きくなった。以
下実施例1と同様に色素増感半導体電極を形成し、色素
増感型太陽電池を作製した。
【0032】この色素増感型太陽電池に、500Wのキ
セノンランプを照射して起電力を測定したところ、1c
2あたりの短絡電流は約5mA、開放電圧は0.6Vで
あり、熱処理しない場合より皮膜の表面積が大きくなっ
たため電流値が増大した。
【0033】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明にかかる色素
増感型太陽電池の製造方法は、金属基板をエッチング処
理により粗面化するので、金属基板が薄い場合であって
も金属基板の変形がない。また、金属基板の表面粗さ
が、ほぼそのまま色素増感半導体電極の表面粗さに反映
している(表面積の増大)ので、起電力をさらに大きく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる色素増感型太陽電池の製造方法
により製作した色素増感型太陽電池の概略断面図であ
る。
【図2】従来の色素増感型太陽電池の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・透明基板 2・・・透明導電膜 3・・・ヨウ素電解液層 4・・・金属基板 5・・・色素増感半導体電極 6・・・スペーサ 7・・・樹脂

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の面に透明導電膜が形成された透明基
    板を用意する或いは透明基板の一方の面に透明導電膜を
    形成する工程と、 導電性基板を用意し、該導電性基板の一方の面を酸又は
    アルカリ溶液を用いたエッチング処理により表面粗さを
    10〜1000μmにする工程と、 前記エッチング処理した導電性基板上に金属酸化膜を形
    成し、該金属酸化膜を多孔質構造にする工程と、 前記金属酸化膜に増感色素を付着する工程と、 前記透明基板に形成された透明導電膜と、前記導電性基
    板に形成された増感色素を担持した金属酸化膜とを向か
    いあわせて接合する工程と、 前記接合によって形成された空隙に電解質を注入する工
    程とを有する色素増感型太陽電池の製造方法。
  2. 【請求項2】前記酸溶液が1〜50Wt%のフッ酸溶液で
    あることを特徴とする請求項1記載の色素増感型太陽電
    池の製造方法。
  3. 【請求項3】前記導電性基板上に金属酸化膜を形成する
    工程が、陽極酸化法又は金属酸化物微粒子を含んだ溶液
    を塗布する方法であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の色素増感型太陽電池の製造方法。
  4. 【請求項4】前記エッチング処理により導電性基板の表
    面を粗面化する工程の前に、さらに熱処理をする工程を
    有することを特徴とする請求項1〜3記載の色素増感型
    太陽電池の製造方法。
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