JP2000231828A - 導電性ペースト - Google Patents

導電性ペースト

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JP2000231828A
JP2000231828A JP11034341A JP3434199A JP2000231828A JP 2000231828 A JP2000231828 A JP 2000231828A JP 11034341 A JP11034341 A JP 11034341A JP 3434199 A JP3434199 A JP 3434199A JP 2000231828 A JP2000231828 A JP 2000231828A
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JP
Japan
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conductive paste
conductive
paste
organic vehicle
alkyl group
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JP11034341A
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English (en)
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Motohiro Shimizu
基尋 清水
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、充分な粘度安定性を有する導
電性ペーストを提供することにある。 【解決手段】導電性粉末と、有機ビヒクルと、アニオン
性界面活性剤とからなる導電性ペーストであって、アニ
オン性界面活性剤はアルキル基を含むスルホコハク酸塩
とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ型電子部品
の内部電極に用いられる導電性ペーストに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の導電性ペーストは、例えば、導電
性粉末と、樹脂を有機溶剤に溶解して得られる有機ビヒ
クルと、から構成される。このような導電性ペースト
は、積層セラミックコンデンサの内部電極用ペーストと
して用いられるもので、使用態様としてはセラミックグ
リーンシート上にこの導電性ペーストが印刷される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
導電性ペーストでは作製後に粘度が経時的に上昇し、極
端な場合には導電性ペーストがゲル化する。このような
導電性ペーストをセラミックグリーンシート上に印刷す
ると膜厚の変動が発生し易く、このセラミックグリーン
シートを積層した積層体を焼成した際にデラミネーショ
ンやクラックが発生する原因となる。
【0004】本発明の目的は、充分な粘度安定性を有す
る導電性ペーストを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性ペースト
は、導電性粉末と、有機ビヒクルと、アニオン性界面活
性剤とからなる導電性ペーストであって、アニオン性界
面活性剤がアルキル基を含むスルホコハク酸塩からなる
ことを特徴とする。また、アルキル基を含むスルホコハ
ク酸塩は、Na、Mg、K、Ca、Ce、アンモニウ
ム、アミンから選ばれる少なくとも1種を含有すること
が好ましい。また、前記アニオン性界面活性剤は、前記
導電性ペースト100重量部のうち、0.1重量部ない
し2.0重量部含有することが好ましい。また、前記導
電性粉末は、Ni、Cu、Fe、Ag、Pdの金属粉末
から選ばれる少なくとも1種を含有することが好まし
い。また、本発明の導電性ペーストは、前記有機ビヒク
ルは、エチルセルロース樹脂、アルキド樹脂、アクリル
樹脂から選んだ1種または2種以上の樹脂と溶剤との混
合であることが好ましい。また、本発明の導電性ペース
トは、積層セラミックコンデンサの内部電極に用いられ
ることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の導電性ペーストは、導電
性粉末と、有機ビヒクルと、アルキル基を含むスルホコ
ハク酸塩を用いたアニオン性界面活性剤からなる。アニ
オン性界面活性剤として用いるアルキル基を含むスルホ
コハク酸塩の中和塩は、Na、 Mg、K、Ca、C
e、アンモニウム、アミン等が好ましい。これらの界面
活性剤はイオン化傾向が大きく溶解性に優れる特徴があ
る。溶解性の高い界面活性剤は導電性ペーストに対して
均一に溶解し分散するため、局所的なゲル化やバラツキ
がなくなり全体として粘度が均質となる。
【0007】アルカリあるいはアルカリ土類金属である
Na、 Mg、K、Ca、Ceからなる中和塩は、他の
遷移金属類と比べてイオン化傾向も大きい。アンモニウ
ム塩はアンモニア自体が強い塩基性の無機液体であるた
め解離しやすく、界面活性剤の塩として用いられた場合
に高い溶解性が得られる。
【0008】炭素数の少ないアルキル基からなるアミン
を用いる場合は、上記の金属塩と同様に高い溶解性が得
られる。本発明においてアルキル基を含むスルホコハク
酸塩の中和塩として用いることができるアミンは、特に
限定はしないがトリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリブチルアミン、トリエタノールアミン等があげられ
る。他方、炭素数の大きいアルキル基からなるアミンを
用いる場合は、親水性、疎水性のバランスが悪く、イオ
ン解離やカウンターイオンとしての拡散性が低下して充
分な溶解性が得られない。
【0009】界面活性剤の添加量は、導電性ペースト1
00重量部に対して0.1重量部ないし2.0重量部の
範囲であれば導電性ペーストの粘度が長期間安定する。
0.1重量部より少ない場合、充分な増粘防止効果が得
られない。また、2.0重量部よりも多い場合、ペース
ト系全体の表面張力の低下が起こり、具体的には、導電
性粉末と樹脂間の結合力の低下、導電性粉末どうしの結
合力の低下、被印刷面と導電性ペーストの乾燥塗膜の界
面における接着力の低下等を引き起こす。粘度安定性や
ペースト系の表面張力を考慮すると、アルキル基を含む
スルホコハク酸塩の添加量は導電性ペースト100重量
部に対して0.3重量部ないし1.0重量部が好まし
い。
【0010】導電性ペーストに用いる導電性金属粉末
は、Ni、Cu、Fe、Ag、Pd等が好ましい。これ
らの導電性金属粉末は、従来から積層コンデンサなどの
電子部品に採用されており、電気特性や熱特性が安定し
た材料である。
【0011】有機ビヒクルに用いる樹脂は、スクリーン
印刷可能な適性粘度をもつ有機ビヒクルを調製できるエ
チルセルロース樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂等が
好ましい。溶剤としては、特に限定しないが、通常、ス
クリーン印刷ペースト用溶剤として用いられるカルビト
ール、グリコール、テルペン系などの溶剤を適宜使用で
きる。
【0012】
【実施例】まず、テルピネオール85重量部にエチルセ
ルロース樹脂粉末10重量部を添加し、攪拌機により均
一混合する。次に、エチルセルロース樹脂が溶解後、さ
らにアルキド樹脂5重量部を添加して均一に混合するこ
とにより有機ビヒクルを作製する。次に、上記有機ビヒ
クル50重量部にNi粉末50重量部を添加し、3本ロ
ールによって均一に分散させる。次に、導電性ペースト
の増粘防止を目的とした界面活性剤を添加し、さらに攪
拌を続けて均一混合することにより導電性ペーストを作
製する。
【0013】評価に用いる導電性ペーストとして実施例
1ないし4を用意した。すなわち、界面活性剤としてジ
エチルヘキシルスルホコハク酸アンモニウムを添加した
ものを実施例1、ジエチルヘキシルスルホコハク酸ナト
リウムを添加したものを実施例2、ジエチルヘキシルス
ルホコハク酸アンモニウムとジエチルヘキシルスルホコ
ハク酸トリエタノールアミン塩の等モル混合物を添加し
たものを実施例3、実施例1においてペースト用樹脂を
アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合樹脂に置き換え
たものを実施例4とした。
【0014】比較に用いる導電性ペーストとして比較例
5ないし7を用意した。すなわち、界面活性剤としてド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加したものを
比較例5、ポリエチレングリコール付加型フェニルエー
テルスルホン酸ナトリウムを添加したものを比較例6、
界面活性剤無添加のものを比較例7とした。
【0015】実施例1ないし4及び比較例5ないし6の
それぞれについて界面活性剤の添加量を変化させて、実
施例1ないし4及び比較例5ないし6のそれぞれについ
て試料aないしeを用意した。すなわち、導電性ペース
ト100重量部に対して0.05重量部の界面活性剤を
添加した試料a、0.3重量部の界面活性剤を添加した
試料b、0.7重量部の界面活性剤を添加した試料c、
1.0重量部の界面活性剤を添加した試料d、1.5重
量部の界面活性剤を添加した試料e、2.1重量部の界
面活性剤を添加した試料fを用意した。
【0016】導電性ペーストの評価は、ペースト作製後
の初期粘度値、ペースト作製後から1ヶ月後の粘度値、
1ヶ月間の粘度変化率、ペーストの乾燥塗膜表面におけ
る偏析の有無を調べた。ペーストの粘度測定には、株式
会社トキメック社製のE型粘度計を用いて、25℃、
2.5rpmで測定を行った。評価に用いるペーストの
初期粘度の許容範囲としては13±3Pa・sとした。
粘度変化率は、次式によって求めた。 粘度変化率(%)=(1ヶ月後粘度値−初期粘度値)/
初期粘度値×100 上記個々の評価に基づいて総合的に効果があると評価で
きるものは○を、ペーストの粘度安定効果が不充分であ
ったりゲル化や偏析するものは×として表1及び表2に
まとめた。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】表1及び表2から明らかなように、実施例
1ないし4の試料aないしfは全てゲル化及び偏析を抑
えることができた。初期粘度値に対する1ヶ月後粘度値
の変化率を表す粘度変化率は、従来技術において、5
1.1%ないし213.0%という高い変化率を示して
いるのに対して、実施例1ないし4の試料bないしeに
おいて、1.4%ないし6.8%という非常に低い変化
率を示して満足できる結果が得られた。他方、導電性ペ
ースト100重量部に対して0.05重量部の界面活性
剤を添加した実施例1ないし4の試料aは、粘度変化率
が100%を超えて急激に増加し、導電性ペースト10
0重量部に対して2.1重量部の界面活性剤を添加した
実施例1ないし4の試料fは、初期粘度が低く過ぎるた
め本発明の所望する範囲外となった。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明の導電性ペースト
は、導電性粉末と有機ビヒクルとアニオン性界面活性剤
とからなり、アニオン性界面活性剤はアルキル基を含む
スルホコハク酸塩からなることを特徴とすることで、長
期粘度安定性に優れ、ゲル化、ペースト中における未溶
解物の発生、乾燥塗膜上における偏析物の発生を防止で
きる。また、セラミックグリーンシート上に印刷した場
合にも膜厚が変動せず、このセラミックグリーンシート
を積層した積層体を焼成した場合にデラミネーションや
クラックの発生を防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 AA07 BB01 BB03 BB31 CC12 DD04 DD05 DD19 DD20 DD52 EE02 EE12 EE13 EE27 GG09 GG16 4J038 BA091 CG141 DD121 EA011 HA066 JC13 KA06 KA09 KA20 NA20 PB09 5G301 DA03 DA06 DA07 DA10 DA11 DA42 DD01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性粉末と、有機ビヒクルと、アニオ
    ン性界面活性剤と、からなる導電性ペーストであって、 アニオン性界面活性剤はアルキル基を含むスルホコハク
    酸塩からなることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 【請求項2】 前記アルキル基を含むスルホコハク酸塩
    は、Na、Mg、K、Ca、Ce、アンモニウム、アミ
    ンから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴と
    する請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 【請求項3】 前記アニオン性界面活性剤は、前記導電
    性ペースト100重量部のうち、0.1重量部ないし
    2.0重量部含有することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の導電性ペースト。
  4. 【請求項4】 前記導電性粉末は、Ni、Cu、Fe、
    Ag、Pdの金属粉末から選ばれる少なくとも1種を含
    有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れかに記載の導電性ペースト。
  5. 【請求項5】 前記有機ビヒクルは、エチルセルロース
    樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂から選んだ少なくと
    も1種の樹脂と溶剤との混合物であることを特徴とする
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の導電性ペー
    スト。
  6. 【請求項6】 前記導電性ペーストは、積層セラミック
    コンデンサの内部電極に用いられることを特徴とする請
    求項1ないし請求項5のいずれかに記載の導電性ペース
    ト。
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