JP2000231622A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2000231622A
JP2000231622A JP11030831A JP3083199A JP2000231622A JP 2000231622 A JP2000231622 A JP 2000231622A JP 11030831 A JP11030831 A JP 11030831A JP 3083199 A JP3083199 A JP 3083199A JP 2000231622 A JP2000231622 A JP 2000231622A
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color
color conversion
signal
area
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JP11030831A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Anabuki
哲士 穴吹
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部分的に出力色を特定の色に合わせるととも
に、高速、高品質で色変換を行うこと。 【解決手段】 本発明は、第1の表色系で表される色信
号を第2の表色系で表される色信号に変換する画像処理
装置において、第1の表色系で表される色空間の一部で
ある第1の領域の色信号を第2の表色系の色信号に変換
する第1色変換部1と、第1の表色系で表される色空間
の第1の領域以外の第2の領域の色信号を第2の表色系
の色信号に変換する第2色変換部2とを備えており、第
1色変換部1が、同じ信号量の場合、第2色変換部2よ
り短い演算時間で色信号の変換を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像の色を
変換したり、画像の色空間を別の色空間に変換する画像
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像の色を変換したり、画
像の色空間を別の色空間に変換する場合、変換前後の画
像の関係を一定の数学的アルゴリズムで表現する手法が
多く用いられている。したがって、画像の色を表す値に
そのアルゴリズムによる数学的演算を施すことで、画像
の色変換や色空間変換を行うことができる。
【0003】このようなアルゴリズムとして代表的なも
のには、一つには入力画像信号に対して線形演算、もし
くはそれに定数項や二次以上の項を付け加えた演算で計
算する方法がある。この方法では、入力信号やそれを累
乗、乗算した値に対して、定数行列で与えられる係数を
乗算することで出力値を求めることができ、高速処理に
よって短時間での変換が可能となる。
【0004】もう一つのアルゴリズムとして、多次元L
UT(ルックアップテーブル)を用いる方法がある。こ
れは、入力信号を多次元インデックス値と見なしてLU
Tを引き、対応する出力値を求めるものである。この方
法では、全ての入力値の組に対してテーブルを持つと、
例えば入力値がRGB8bitの場合、2563 =16
777216個のテーブルが必要となり、これを記憶す
る記憶容量が非常に大きくなってしまう。
【0005】このため、通常では、少数の代表的な入力
値に対してだけテーブルを持ち、それ以外の入力値の場
合には、その入力値に近いテーブルの値から補間演算に
よって出力値を求めることが行われている。しかし、こ
の補間演算は非常に演算量の大きな処理であるため、先
の方法に比べると処理時間が長くなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、定数行
列を乗算する方法では、処理時間は短いものの、全ての
入力色に対して一律の係数を適用するため、部分的に出
力色を特定の色に合わせることが難しい。そこで、入力
色をいくつかの色空間領域に分割して各々の領域に対し
て異なる係数を適用することも考えられるが、その場
合、領域の境界で色を連続させたり、色の変化を滑らか
にしたりするのが難しくなってしまう。
【0007】また、多次元LUTを用いる方法では、L
UTの値を部分的に変えることで、所望の部分の出力色
を特定の色に合わせることが可能となる。例えば、特開
平10−200771号公報では、グレーバランスの調
整や、濃度を高くするために、部分的にLUTの値を調
整している。しかし、先にも説明したように、多次元L
UTを用いる方法では補間演算の演算量が大きいため、
処理時間が長くなるという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解決するために成された画像処理装置である。すな
わち、本発明は、第1の表色系で表される色信号を第2
の表色系で表される色信号に変換する画像処理装置にお
いて、第1の表色系で表される色空間の一部である第1
の領域の色信号を第2の表色系の色信号に変換する第1
の色変換手段と、第1の表色系で表される色空間の第1
の領域以外の第2の領域の色信号を第2の表色系の色信
号に変換する第2の色変換手段とを備えており、第1の
色変換手段が、同じ信号量の場合、第2の色変換手段よ
り短い演算時間で色信号の変換を行うものである。
【0009】このような本発明では、第1の表色系で表
された色信号を第2の表色系で表される色信号に変換す
るにあたり、第1の表色系で表される色空間の一部であ
る第1の領域の色信号を第1の色変換手段で第2の表色
系の色信号に変換し、第1の領域以外の色信号を第2の
色変換手段で第2の表色系の色信号に変換することか
ら、第1の色変換手段と第2の色変換手段とで変換方法
を切り替えて、色空間内で部分的に異なる色変換を行う
ことができるようになる。また、同じ信号量の場合、第
1の色変換手段が第2の色変換手段より短い演算時間で
色信号の変換を行うことから、全ての色空間の変換を演
算時間の長いもので行う必要がなくなり、部分的に異な
る色変換を効率良く行うことができるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理装置にお
ける実施の形態を図に基づいて説明する。先ず、本発明
の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形
態を説明するブロック図である。すなわち、この画像処
理装置は、R(赤)、G(緑)、B(青)画像信号に対
して、明度、彩度、色相、コントラストの調整を行うも
のである。つまり、入力画像、出力画像ともにRGB色
空間で表される色信号を取り扱うことになる。
【0011】第1実施形態における画像処理装置は、第
1色変換部1、第2色変換部2、領域分類部3、領域境
界データ記憶部4、境界データ色変換部5、色変換基準
値記憶部6および色変換パラメータ生成部7から構成さ
れる。
【0012】このうち、領域分類部3は、入力色がRG
B色空間の一部である特定の多面体領域の内部にあるか
外部にあるかを判定する部分である。また、第1色変換
部1は、入力色が前記多面体領域の外部にある場合に色
変換を行う。第2色変換部2は、入力色が前記多面体領
域の内部にある場合に色変換を行う。
【0013】領域境界データ記憶部4は、前記多面体領
域の境界を示す頂点データを記憶する。また、境界デー
タ色変換部5は、領域境界データ記憶部4に記憶される
頂点データを第1色変換部1での変換処理と同じ方法で
色変換して、第2色変換部2が計算に用いる色変換基準
値を求める部分である。色変換基準値記憶部6は、境界
データ色変換部5で計算した色変換基準値を記憶する。
さらに、色変換パラメータ生成部7は、第1色変換部1
と境界データ色変換部5とが色変換に使用するパラメー
タを計算する部分である。
【0014】この第1実施形態では、入力色空間、出力
色空間とも同じRGBであり、各チャンネルの値は8b
itである。すなわち、第1色変換部1は、同じ信号量
の場合に第2色変換部2より高速に色変換演算を行うた
め、RGB入力信号に対して3×3行列演算を行い、さ
らにその結果の各要素に定数値を加算、もしくは減算す
る。明度、彩度、色相、コントラストの調整量に応じて
この3×3行列や定数値を調整することで、望ましい色
調整(色変換)を行うことができるようになる。
【0015】ここで、調整量によっては入力が白のとき
に出力が白にならないこともあり、例えば、この調整を
行った出力画像をプリントした場合、望ましくない色が
乗ってしまう。そこで、本実施形態では、入力が白に近
い場合に、第2色変換部2を用いて出力色を調整してい
る。
【0016】具体的には、入力色が白(RGB全ての値
が255)のとき、出力が白色となるようにするために
は、図2に示すように、点(255,255,255)
と、そこから16だけ離れた近傍の7点(255,25
5,239)、(255,239,255)、(25
5,239,239)、(239,255,255)、
(239,255,239)、(239,239,25
5)、(239,239,239)を頂点する立方体領
域を考え、入力色がこの立方体領域の内部にあるとき第
2色変換部2を用いて色変換を行い、外部にあるとき第
1色変換部1を用いて色変換を行うようにする。
【0017】第2色変換部2で色変換を行うときは、立
方体領域の8頂点に対応する出力値を使った格子補間演
算を行う。この際、立方体領域の境界を示す8頂点のう
ち、点(255,255,255)に対応する出力値と
しては白(255,255,255)を使い、それ以外
の7点に対応する出力値としては、境界部の色変換にお
ける滑らかさを考慮して第1色変換部1と同様な方法で
色変換を行った値を用いる。
【0018】立方体領域の内部で補間を行うには、キュ
ービック、テトラヒドラなどの多次元LUTの補間に使
われるアルゴリズムを利用する。本実施形態では、テト
ラヒドラアルゴリズムを用いる。
【0019】次に、本実施形態における色変換動作を図
3のフローチャートに沿って説明する。なお、以下の説
明で図3に示されな符号は図1を参照するものとする。
先ず、色変換パラメータ生成部7により、調整を行う所
望の明度、彩度、色相、コントラストから色変換行列と
定数とを計算する(ステップS101)。計算方法とし
ては、先ずRGB色空間を適切な3×3行列によって疑
似Lab色空間に変換し、明度、彩度、色相を分離して
取り扱えるようにする。その後、疑似Lab色空間にお
いて色調整を行った後、先ほどの行列の逆行列を用いて
RGBに戻すようにする。
【0020】RGB色空間と疑似Lab色空間との間に
変換式を数1、数2に示す。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】また、疑似Lab色空間に対する色調整
は、次のようにして行う。すなわち、明度V、コントラ
ストCoについては、以下の数3でLの変換を行うこと
で実現する。
【0024】
【数3】
【0025】また、彩度Ch、色相θについては、以下
の数4でa、bの変換を行うことで調整する。
【0026】
【数4】
【0027】これらの変換は3×3行列と定数ベクトル
の形にまとめることができるので、パラメータをその形
に直しておく。
【0028】次に、領域境界データ記憶部4に、色変換
方法切り替えを行うための立方体領域の頂点座標(25
5,255,255)、(255,255,239)、
(255,239,255)、(255,239,23
9)、(239,255,255)、(239,25
5,239)、(239,239,255)、(23
9,239,239)をセットする(ステップS10
2)。なお、これらの値は入力色空間を領域分割するも
のであるため、その値を色変換の入力値として使用でき
る。
【0029】次いで、境界データ色変換部5により、色
変換パラメータ生成部7が生成した色変換行列、定数ベ
クトルを使って、領域境界データ記憶部4のデータから
色変換基準値(立方体領域の頂点に対応する出力値)を
行列演算で計算する。ただし、頂点(255,255,
255)に対する基準値は行列で計算せずに(255,
255,255)とする。そして、得られた出力値を色
変換基準値記憶部6に格納する。
【0030】ここまでのステップS101〜S103の
処理で、色変換パラメータの準備は終了し、色変換を開
始できる状態となる(ステップS104)。
【0031】色変換を行うには、先ず、領域分類部3
で、入力信号の色座標が、領域境界データ記憶部4に記
憶された立方体領域の内部にあるかどうかを調べる(ス
テップS105〜S106))。ここで、入力信号の立
方体領域の内部にない場合はステップS107へ進み、
内部にある場合はステップS108へ進む。
【0032】入力信号が立方体領域の内部にないのであ
れば、第1色変換部1により、色変換パラメータ生成部
7が生成した色変換行列、定数を使って行列演算を行
い、入力信号の色変換を行う(ステップS107)。こ
の行列演算を用いた色変換は短時間で処理することがで
きる。
【0033】一方、入力信号が立方体領域の内部にあれ
ば、第2色変換部2により、色変換基準値記憶部6に記
憶された基準値を使って補間演算を行い、入力信号の色
変換を行う(ステップS108)。
【0034】そして、全ての入力信号について色変換を
終了したか否かを判断し(ステップS109)、色変換
を終了していない場合にはステップS105へ戻って色
変換を行う。また、色変換が終了している場合には処理
を終了する。
【0035】このような流れにより、白入力に対応する
出力値は白となり、白から遠い入力値については明度、
彩度、色相、コントラストの補正を行列演算で行い、白
に近い色についても連続的に出力値が変化する色変換を
行うことが可能となる。また、本実施形態では、時間の
かかる補間演算を行わなければならない領域(立方体領
域)の大きさが入力色空間全体の4096分の1である
ため、入力色空間全体で補間演算を行わなければならな
い多次元LUTよりも、はるかに短時間で処理を行うこ
とが可能となる。
【0036】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図4は、第2実施形態を説明するブロック図である。す
なわち、この画像処理装置は、RGBから成る入力色空
間をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄)、K
(黒)から成る出力色空間に変換するものである。
【0037】図4に示す第2実施形態の画像処理装置で
は、図1に示す第1実施形態の画像処理装置の構成に加
え、色変換基準点記憶部8とTRC(Tone Reproductio
n Correction)9とを備えているとともに、図1に示す
色変換パラメータ生成部7に代わって色変化パラメータ
記憶部17を備えている点に特徴がある。このうち、色
変換基準点記憶部8は、領域境界データ記憶部4と境界
データ色変換部5との間に配置され、TRC9は第1色
変換部1および第2色変換部2の後段に配置される。
【0038】領域分類部3は、入力色がRGB色空間の
特定の領域の内部にあるか外部にあるかを判定する部分
である。また、第1色変換部1は、同じ信号量の場合に
第2色変換部2より高速で色変換演算を行うもので、入
力色が前記領域の外部にある場合に色変換を行う。第2
色変換部2は、入力色が前記領域の内部にある場合に色
変換を行う。
【0039】領域境界データ記憶部4は、前記領域の境
界を示す頂点データを記憶する。また、境界データ色変
換部5は、色変換基準点記憶部8の持つ頂点データを第
1色変換部1での変換処理と同じ方法で色変換し、第2
色変換部2が計算に用いる色変換基準値を求める部分で
ある。色変換基準値記憶部6は、境界データ色変換部5
で計算した色変換基準値を記憶する。また、色変換パラ
メータ記憶部17は、第1色変換部1と境界データ色変
換部5とがRGB→CMYK色変換に使用するために、
前もって計算されたパラメータを記憶する部分である。
【0040】さらに、色変換基準点記憶部8は、第2色
変換部2が色変換を行う際に計算に用いる前記領域の境
界上の点の座標を記憶する。また、TRC9は、第1色
変換部1もしくは第2色変換部2の出力に対して、テー
ブル変換を行って出力を補正する処理を行う。
【0041】本実施形態では、入力色空間がRGB、出
力色空間がCMYKであり、各チャンネルの値は8bi
tである。
【0042】第1色変換部1は、次のようにして、RG
B入力信号に対するCMYK色信号を得る。先ず、以下
の数5に示すような3×10行列演算を行う。ただし、
R’=R/255、G’=G/255、B’=G/25
5である。
【0043】
【数5】
【0044】その後、C’,M’,Y’に対してUCR
(Under Color Removal )処理を施してK(黒)を生成
し、Kの分だけC’,M’,Y’に補正を加えてCMY
を生成する。具体的には以下の数6に示すような処理を
行う。
【0045】
【数6】
【0046】この行列の要素の値は、前もって測色的に
求める必要がある。すなわち、実際の表示装置で色を測
定し、同じ色として表示されるRGBとCMYKとの組
を多数得ておき、それらの組におけるRGBとCMYK
との関係を解析的に求めることで上記数5の行列や、数
6の関係におけるf()、g()、係数aを求めること
ができる。
【0047】ここで、実際にRGB→CMYK色変換を
行うときに、入力色がグレイ(R=G=Bとなる値)の
ときに出力もグレイとなることが望まれることがある。
つまり、CMYK色空間で出力がグレイとなるために
は、C=M=Y=0でKだけが値を持つ必要があるが、
上記数5、数6の演算えは、R=G=BのときC=M=
Y=0となるようにするのは困難である。
【0048】そこで、本実施形態では、入力がグレイに
近い場合に、第2色変換部2を用いて出力色を調整して
いる。
【0049】具体的には、入力色空間において、図5に
示すような入力のRGBが(0,0,0),(16,1
6,16)〜(240,240,240),(256,
256,256)の17点(座標の値がRGBすべて1
6おきのグレイ軸上の点)から、RGBいずれかの方向
に16以下の距離の入力値、すなわち図5においてドッ
トで示した領域の内部の入力値について第2色変換部1
2で色変換を行い、出力色を調整している。なお、実際
には入力値に256という値が現れることはないが、計
算上は入力値の範囲を0〜256として扱っている。
【0050】次に、本実施形態における色変換動作を図
6のフローチャートに沿って説明する。なお、以下の説
明で図6に示されない符号は図4を参照するものとす
る。先ず、色変換パラメータ記憶部17に、RGB→C
MYK色変換に使われる数5、数6のパラメータをセッ
トする(ステップS201)。
【0051】次いで、領域境界データ記憶部4に、色変
換方法の切り替えを行うための領域として、(0,0,
0),(16,16,16)〜(240,240,24
0),(256,256,256)の17点からRGB
の各方向に16以下の距離の領域(図5のドットで示す
領域)をセットする(ステップS202)。
【0052】続いて、(0,0,0)〜(256,25
6,256)の17点のうち、1つを頂点の1つとし
て、辺の長さが16である立方体について、その全ての
頂点を格子補間のための基準点とするため、その頂点の
座標を色変換基準点記憶部8にセットする(ステップS
203)。
【0053】このような立方体は(16,16,16)
〜(240,240,240)の15点に対しては8
つ、(0,0,0)、(256,256,256)の2
点については1つ存在する。一例として、点(128,
128,128)に対する8つの立方体を図7に示す。
【0054】次に、境界データ色変換部5により、色変
換パラメータ記憶部17が記憶しているパラメータを使
って、色変換基準点記憶部8の基準点データから色変換
基準値を計算し、色変換基準値記憶部6に格納する(ス
テップS204)。
【0055】この計算方法としては、(0,0,0)〜
(256,256,256)の17点に対しては、C=
M=Y=0とし、KはRGB色空間の色に近くなるよう
に適切に設定した値とする。それ以外の点は、図5にお
いてドットで示した領域の境界上に位置するので、数
5、数6で計算して出力値を求めることができる。その
出力値を色変換基準値とする。
【0056】ここまでのステップS201〜S204の
処理で、色変換パラメータの準備は終了し、色変換を開
始できる状態となる(ステップS205)。
【0057】色変換を行うには、先ず、領域分類部3
で、入力信号が領域境界データ記憶部4に記憶された領
域の内部にあるかどうかを調べる(ステップS206〜
S207)。ここで、入力信号が領域の内部にない場合
はステップS208へ進み、内部にある場合はステップ
S209へ進む。
【0058】入力信号が領域の内部にないのであれば、
第1色変換部1により、色変換パラメータ記憶部17が
記憶しているパラメータを使って入力信号の色変換を行
い、ステップS212へ進む。
【0059】一方、入力信号が領域の内部にあれば、第
2色変換部2により、格子演算に用いる格子を選択し、
その頂点座標を色変換基準点記憶部8から取り出す。こ
こで、格子の選択方法を以下に説明する。
【0060】先ず、(0,0,0),(16,16,1
6)〜(240,240,240),(256,25
6,256)の17点のうち、入力点が最も近い点を1
つ選ぶ。例えば、(128,128,128)が選ばれ
たと仮定すると、このとき、(128,128,12
8)を頂点の1つとする大きさ16の立方体を考える。
図7に示すように、このような立方体は8つある。入力
点がこの8つの立方体のうち、どの立方体の内部にある
かを判定し、その立方体を格子演算に用いる格子とす
る。
【0061】入力点が最も近い点が他の点であった場合
も、同様の処理を行えばよい。ただし、入力点が最も近
い点が(0,0,0)あるいは(256,256,25
6)であった時は、入力点が存在し得る大きさ16の立
方体は1つしかないため、無条件でその立方体を選択す
る。
【0062】次に、第2色変換部2は、色変換基準点記
憶部8から取り出した頂点座標を参照し、それに対応す
る基準値を色変換基準値記憶部6から取り出す(ステッ
プS210)。その後、第2色変換部2は、色変換基準
値記憶部6から取り出した基準値を誓って補間演算を行
い、入力信号の色変換を行う(ステップS211)。補
間演算の方法は、上記説明した第1実施形態と同様であ
る。色変換を行った後はステップS212へ進む。
【0063】次いで、第1色変換部1または第2色変換
部2により色変換を行った後の出力に対してTRC9を
使って補正を加える(ステップS212)。そして、全
ての入力信号について色変換を終了したか否かを判断し
(ステップS213)、色変換を終了していない場合に
はステップS206へ戻って色変換を行う。また、色変
換が終了している場合には処理を終了する。
【0064】このような流れにより、RGB→CMYK
色変換において、入力がグレイのときに出力もグレイと
なり、グレイに近い色についても連続的に色が変化する
ような色変換を行うことが可能となる。また、本実施形
態では、時間のかかる補間演算を行わなければならない
領域の大きさが入力色空間全体の約2.6%であるた
め、入力色空間全体で補間演算を行わなければならない
多次元LUTよりも、はるかに短時間で処理を行うこと
が可能となる。
【0065】なお、上記説明したいずれの実施形態にお
いても、第2色変換部2で色変換を行う領域として、1
辺が16から成る立方体を例としたが、本発明はこれに
限定されず、16以外の立方体でも、また立方体以外の
形状(2次元以上の多角形もしくは多面体)から成る領
域であってもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像処理
装置によれば次のような効果がある。すなわち、多次元
LUTを用いない場合でも、部分的に出力色を特定の色
に合わせることができ、色変換や色空間変換の品質を向
上させることができる。また、色空間の大部分の領域を
高速に演算することから、短時間で高品質な色変換や色
空間変換を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態を説明するブロック図である。
【図2】 第1実施形態における立方体領域を説明する
図である。
【図3】 第1実施形態における色変換動作を説明する
フローチャートである。
【図4】 第2実施形態を説明するブロック図である。
【図5】 第2実施形態における立方体領域を説明する
図である。
【図6】 第2実施形態における色変換動作を説明する
フローチャートである。
【図7】 第2色変換部による格子補間が行われる立方
体領域を説明する図である。
【符号の説明】
1…第1色変換部、2…第2色変換部、3…領域分類
部、4…領域境界データ記憶部、5…境界データ色変換
部、6…色変換基準値記憶部、7…色変換パラメータ生
成部、8…色変換基準点記憶部、9…TRC、17…色
変換パラメータ記憶部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の表色系で表される色信号を第2の
    表色系で表される色信号に変換する画像処理装置におい
    て、 前記第1の表色系で表される色空間の一部である第1の
    領域の色信号を前記第2の表色系の色信号に変換する第
    1の色変換手段と、 前記第1の表色系で表される色空間の前記第1の領域以
    外の第2の領域の色信号を前記第2の表色系の色信号に
    変換する第2の色変換手段とを備えており、 前記第1の色変換手段は、同じ信号量の場合、前記第2
    の色変換手段より短い演算時間で色信号の変換を行うこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の色変換手段は、前記第2の領
    域の境界を示す色信号を前記第1の色変換手段と同様の
    変換手法で変換した結果の色信号から、補間演算を用い
    て前記第2の表色系の色信号への変換を行うことを特徴
    とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の表色系で表される色空間と、
    前記第2の表色系で表される色空間とが同じ色空間であ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の表色系で表される色空間と、
    前記第2の表色系で表される色空間とが異なる色空間で
    あることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の領域の形状が2次元以上の多
    角形もしくは多面体から成ることを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の色変換手段における補間演算
    の際に、基準値として前記多角形もしくは多面体の頂点
    に対応する変換値を用いることを特徴とする請求項5記
    載の画像処理装置。
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