JP2000230740A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2000230740A JP11028695A JP2869599A JP2000230740A JP 2000230740 A JP2000230740 A JP 2000230740A JP 11028695 A JP11028695 A JP 11028695A JP 2869599 A JP2869599 A JP 2869599A JP 2000230740 A JP2000230740 A JP 2000230740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 停電時にマイコンが瞬時に停止してしまうの
を防止する。 【解決手段】 電圧低下検出回路162のコンパレータ
164には、電源基板104のレギュレータ156の出
力電圧Vaに応じた電圧Vcと、レギュレータ158の出
力電圧Vbが入力され、停電によって先に出力電圧Vaが
低下することにより、コンパレータがオンする。マイコ
ン100は、コンパレータがオンすることによりパワー
リレー140のリレーコイル144への通電を停止し
て、コンプレッサモータ92への電力の供給を遮断する
共に、ファンモータ等を停止させて負荷を減少させる。
これにより、出力電圧Vaが低下するのが抑えられて、
マイコンが停止するまでの時間が延ばされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒によって温調
した空気を室内へ吹出すことにより、室内の空気調和を
図る空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】室内の空気調和を図る空気調和機(以下
「エアコン」と言う)には、冷凍サイクル中を循環する
冷媒を冷暖房に用いるものや、冷媒を用いた冷凍サイク
ルによって冷房運転を行うと共に、温水を用いて暖房運
転を行う温水空気調和機(温水エアコン)がある。
【0003】一般にエアコンでは、室内ユニットに熱交
換器と共にクロスフローファンやフラップを制御するフ
ラップモータが設けられており、室外ユニットには、コ
ンプレッサを駆動するコンプレッサモータ、室外熱交換
器の冷却用のファンモータなどが設けられている。
【0004】このようなエアコンでは、室内ユニットに
供給される運転用の電力を変圧した後、整流素子によっ
て所定電圧の直流電力に変換して、この直流電力によっ
てマイコンを作動させるようにしている。
【0005】一般にマイコンの動作には、直流の12V
と5Vの電力が用いられており、エアコンに設けられる
整流回路では、12V用の三端子レギュレータと5V用
の三端子レギュレータが用いられ、変圧器によって降圧
された交流電力を整流したのち、12V用の三端子レギ
ュレータによって直流の12Vを得ると共に、この電力
を5V用の三端子レギュレータに入力して5Vの電力を
得るようにしている。
【0006】また、エアコンでは、室内ユニットに供給
される電力によってクロスフローファン、フラップモー
タを駆動すると共に、交流電力を室外ユニットヘ供給し
て、コンプレッサモータを駆動させる。このとき、マイ
コンによってクロスフローファン、フラップモータ、コ
ンプレッサなどの各機器の運転を制御するとともに、運
転表示用のLEDを点灯させて、運転状態を表示するよ
うにしている。
【0007】ところで、電源電圧が低下すると、マイコ
ンに供給される直流電力の電圧も低下する。一般に、マ
イコンは、動作可能電圧が設定されており、供給される
電力がこの動作可能な電圧範囲より下がると、動作を停
止させてしまう。
【0008】一方、エアコンに供給される電源電圧は、
周囲の環境によっては変化する。前記した一般的電源回
路では、5V用の三端子レギュレータは、12V用の三
端子レギュレータの出力電力を用いるので、出力電圧が
電源電圧の変化の影響を浮け難いが、12V用の三端子
レギュレータは、出力電圧が交流電源の電圧変動を受け
やすく、瞬間的に電源電圧が低下する所謂瞬時停電が生
じると、12V用の三端子レギュレータの出力電圧が低
下してしまう。これにより、マイコンが一時的に動作を
停止して、リセット状態となってしまうことがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、瞬時停電が発生したときに、
制御手段となるマイコンが簡単に停止してリセットされ
てしまうのを防止した空気調和機を提案することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、所定の電圧の電源電力が供給されることに
より所定電圧の直流電力を出力する電源回路と、前記電
源回路から供給される所定範囲の電圧の電力によって作
動する制御手段と、を含み、前記所定電圧の電源電力に
よって冷凍サイクル中に設けられたコンプレッサを含む
負荷の作動を前記制御手段によって制御しながら空気調
和を図る空気調和機であって、前記電源電圧の低下から
電力の供給が停止する停電を検出する検出手段と、前記
検出手段によって電源電圧が低下したことを検出したと
きに前記負荷への電力の供給を停止する停止する負荷抑
制手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】この発明によれば、マイコン等の制御手段
が所定範囲の電圧の電力が供給されることにより作動
し、コンプレッサを含む電力負荷を制御して空調運転を
行う。
【0012】このとき、停電が発生して電源電力の電圧
が低下すると、電源回路から出力される電圧が制御手段
の作動する電圧に達する前に、この電圧低下を検出手段
が検出して負荷抑制手段を作動させ、負荷への電力の供
給を停止する。
【0013】これにより、制御手段が停止してしまうま
での時間を延ばすことができる。すなわち、停電時に負
荷が大きければ短時間に電圧が低下するか、負荷を小さ
くすることにより、電圧が低下する時間を延ばすことが
でき、その間、制御手段を作動させることができる。す
なわち、電圧の低下を一時的に抑えることができ、制御
手段が瞬時に停止してしまうのを防止できる。
【0014】このようにして、制御手段の動作時間を延
ばしたときに、停電に対する対処を行うことにより、瞬
時停電によって制御手段がリセットしてしまうのを防止
できる。
【0015】請求項2に係る発明は、前記電源回路が、
前記制御手段へ供給する第1の所定電圧の電力を出力す
る第1の出力手段と、前記第1の出力手段から出力され
る第1の所定電圧の電力から前記制御手段へ供給する第
2の所定電圧の電力を出力する第2の出力手段と、を含
む電源回路を備えているときに、前記検出手段が、前記
第1の所定電圧に応じた第3の電圧と前記第2の所定電
圧とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に
基づいて前記電源電圧の低下を判定する停電判定手段
と、を含むことを特徴とする。
【0016】この発明によれば、停電により電源電力の
電圧が低下したときに、第2の出力電圧より先に第1の
出力電圧が低下する。この第1の出力電圧と第2の出力
電圧から制御手段が停止する電圧に達する前に停電によ
る電圧低下を検出することができる。
【0017】すなわち、第1の出力電圧に応じた電圧と
第2の出力電圧を比較する簡単な構成で、制御手段が停
止する前に停電を検出して、制御手段が停止するのを遅
らせることができる。
【0018】請求項3に係る発明は、前記負荷抑制手段
が少なくとも前記コンプレッサを停止させることを特徴
とする。
【0019】この発明によれば、最も大きい負荷である
コンプレッサを停止させる。これにより、効率的にかつ
確実に制御手段が停止するのを遅らせることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0021】図1には、本実施の形態に適用した空気調
和機の概略構成を示している。この空気調和機は、冷凍
サイクル中を循環する冷媒を用いて冷房を行うと共に、
温水によって暖房を行う温水空気調和機(以下「温水エ
アコン10」と言う)となっている。
【0022】温水エアコン10は、室内に据付けられる
室内機12と、室外に配置される室外機14によって構
成されている。
【0023】室内機12には、冷媒熱交換器としての蒸
発器16と、温水熱交換器としての放熱器18によって
形成される熱交換器20を備えた室内ユニット22が図
示しないケーシング内に収容されている。また、室外機
14は、室内機12の蒸発器16との間で冷凍サイクル
を構成する冷媒ユニット24と、温水を生成すると共に
生成した温水を放熱器18との間で循環させる温水ユニ
ット26を備えている。
【0024】なお、室外機14としては、冷媒ユニット
24と温水ユニット26とが同一のケーシング内に収容
された一体型であってもよく、冷媒ユニット24と温水
ユニット26とが別体で設けられたものであってもよ
い。
【0025】また、本発明が適用される空気調和機とし
ては、冷媒ユニット24と温水ユニット26のそれぞれ
が複数の室内機12に接続される所謂マルチタイプであ
ってもよく、さらに、温水ユニット26には、床暖房を
行うための床マット等の他の温水暖房機器が接続される
ものであってもよく、給湯用としても用いられるもので
あってもよい。
【0026】さらに、本発明が適用される空気調和機と
しては、温水を用いずに冷凍サイクル中を循環する冷媒
によって冷暖房を行うものであってもよく、また、冷房
専用であっても良い。
【0027】室内ユニット22と冷媒ユニット24の間
は、冷媒配管28A、28Bによって接続されており、蒸
発器16には、この冷媒配管28A、28Bの一端がそれ
ぞれ接続されている。冷媒配管28A、28Bの他端は、
冷媒ユニット24に設けられているバルブ32、48に
それぞれ接続されている。
【0028】バルブ32は、マフラー34A、アキュム
レータ38を介してコンプレッサ40の吸引側に接続さ
れ、このコンプレッサ40の吐出側には、マフラー34
Bを介して凝縮器となる室外熱交換器42に接続されて
いる。また、室外熱交換器42は、キャピラリチューブ
44及びストレーナー・モジュレータ46を介してバル
ブ48に接続されており、これにより、室内ユニット2
2と冷媒ユニット24との間で密閉された冷媒の循環路
が形成されている。
【0029】温水エアコン10では、冷房モード及びド
ライモードが選択されることにより、コンプレッサ40
を回転駆動させて、冷媒を循環させる。なお、冷媒ユニ
ット24には、室外熱交換器42の冷却用として送風フ
ァン52が設けられており、この送風ファン52によっ
て室外熱交換器42の温度上昇を抑え、温度上昇による
冷房能力の低下を防止している。
【0030】一方、室内ユニット22には、クロスフロ
ーファン90が設けられており、このクロスフローファ
ン90によって室内の空気を吸引するようになってい
る。吸引された空気は、熱交換器20(蒸発器16と放
熱器18)を通過して、室内へ吹出される。このとき、
温水エアコン10では、コンプレッサ40の駆動によっ
て循環される冷媒が室内ユニット22の蒸発器16内を
循環するときに、この蒸発器16を通過する空気との間
で熱交換を行って冷却するようになっている。
【0031】一方、室内ユニット22には、温水入口ニ
ップル66A及び温水出口ニップル66Bが設けられてい
る。また、室外機14の温水ユニット26には、温水入
口ニップル56Aと温水出口ニップル56Bが設けられて
いる。蒸発器18は、温水出口ニップル66Bに接続さ
れると共に、流量調整弁68を介して温水入口ニップル
66Aに接続されている。
【0032】また、室内ユニット22と温水ユニット2
6の間は、例えばフレキシブルな温水配管(以下「温水
チューブ30A、30B」と言う)によって接続される
ようになっており、一方の温水チューブ30Aは、室内
ユニット22の温水入口ニップル66Aと温水ユニット
26の温水出口ニップル56Bに接続され、他方の温水
チューブ30Bは、室内ユニット22の温水出口ニップ
ル66Bと、温水ユニット26の温水入口ニップル56
Aとを接続している。
【0033】また、温水ユニット26の温水入口ニップ
ル56Aは、プレッシャキャップ58を備えたプレッシ
ャタンク60、温水循環用のポンプ62及び温水熱交換
器64を介して温水出口ニップル56Bに接続されてい
る。これにより、室内ユニット22の放熱器18と温水
ユニット26との間で温水の循環路が形成されており、
ポンプ62が作動することにより温水(水)が循環され
る。
【0034】この温水ユニット26には、機外から燃焼
用のガスが供給されるガスバーナー70が設けられてい
る。温水ユニット26では、このガスバーナー70によ
って温水熱交換器64を通過する水を加熱して温水を生
成し、ポンプ62によって生成した温水を温水ユニット
22の放熱器18との間で循環させている。
【0035】温水エアコン10では、冷房モードでは、
室内ユニット22に設けられている流量調整弁68が閉
じられると共に温水ユニット26の作動が停止している
が、暖房モードないしドライモードが選択されると、ガ
スバーナー70を点火すると共にポンプ62を作動させ
る。これにより、室内ユニット22の流量調整弁68が
開かれることにより、室内ユニット22の放熱器18へ
温水が供給される。
【0036】このとき、温水ユニット26では、温水出
口ニップル56Bと温水熱交換器64の間に設けている
高温サーミスタ84の検出温度が約80℃程度の所定の
温度(例えば82℃)となるように温水熱交換器64で
の温水の加熱を調整している。また、流量可変弁68の
開度は、室内温度と設定温度に基づいて調整される。
【0037】これにより、温水エアコン10では、室内
温度が設定温度となるように暖房ないし除湿を行う。
【0038】なお、温水ユニット26には、温水熱交換
器64とポンプ62の間に逆止弁74を介して加圧注入
ニップル76が接続され、プレッシャタンク60がプレ
ッシャキャップ58を介してドレンタンク72に接続さ
れている。これにより、温水ユニット26では、循環さ
れる温水となる水(例えば水道水)を加圧注入ニップル
76から注入可能となっており、余剰となった水をドレ
ンタンク72へ排出可能となっている。
【0039】また、温水熱交換器64とポンプ62の間
には、熱動弁78が設けられた分岐管80が接続されて
いる。この分岐管80には、温水出口ニップル56Bと
並設された温水出口ニップル82Aが設けられており、
この温水出口ニップル82Aと、温水入口ニップル56
Aに並設されている温水入口ニップル82Bの間には、
図示しない床マット等へ温水を循環させる温水チューブ
が接続可能となっている。温水ユニット26は、床マッ
トが接続されたときには、分岐配管80に設けている低
温サーミスタ86によって、所定の温度が供給されるよ
うに温水の加熱を制御している。
【0040】一方、図2に示されるように、温水エアコ
ン10の室内ユニット22には、温水エアコン10の作
動を制御する制御手段としてマイクロコンピュータ(以
下「マイコン100」と言う)を備えたコントロール基
板102が設けられている。
【0041】コントロール基板102には、電源基板1
04、表示基板106、スイッチ基板108、パワーリ
レー基板110と共にユニット保護用の温度ヒューズ1
12、流量可変弁68、クロスフローファン90を駆動
するファンモータ114、室内機12の図示しない吹出
し口に設けられているフラップを操作するフラップモー
タ116が接続されている。
【0042】また、室内ユニット22には、室内温度を
検出する室温センサ118、室内の湿度を検出する湿度
センサ120と共に、蒸発器18の温度を検出する冷媒
熱交温度センサ122と放熱器16の温度を検出する温
水熱交温度センサ124等がが設けられており、これら
がそれぞれコントロール基板102に接続されている。
【0043】この室内ユニット22には、電源基板10
4に運転用の交流電力が供給されるようになっており、
コントロール基板102には、この電源基板104から
電力が供給される。また、室内ユニット22は、冷媒ユ
ニット24へ電力を供給するための出力ターミナル12
6が設けられており、この出力ターミナル126にパワ
ーリレー基板110を介して交流電力が供給されるよう
になっている。この出力ターミナル126には、冷媒ユ
ニット24が接続され、パワーリレー基板110を介し
て冷媒ユニット24に運転用の電力を供給するようにな
っている。
【0044】このパワーリレー基板110には、パワー
リレー130と共にパワーリレー140が設けられてい
る。パワーリレー140は、通常、接点142が開かれ
ており、温水エアコン10が冷房モード又はドライモー
ドで運転されるときに閉じられる。また、マイコン10
0は、パワーリレー130の接点134の開閉操作によ
って、冷媒ユニット24をオン/オフ制御している。
【0045】すなわち、本実施の形態に適用した温水エ
アコン10では、冷媒ユニット24のコンプレッサモー
タ92が、供給される交流電力の周波数に応じた定速で
回転駆動するようになっており、これによりコンプレッ
サ40が定速運転される。また、コンプレッサモータ9
2のオン/オフによってコンプレッサ40の運転/停止
が行われて冷房能力が制御される。
【0046】マイコン100は、パワーリレー130を
オン/オフすることによりコンプレッサモータ92をオ
ン/オフして冷房能力を制御している。
【0047】なお、温水ユニット26には、室内ユニッ
ト22とは別に運転用の電力が供給されるが、室内ユニ
ット22に設けられているターミナル136を介して運
転用の電力が供給可能となっている。
【0048】また、コントロール基板102は、配線1
38を介して温水ユニット26に設けられている図示し
ないコントロール基板に接続されており、これにより、
マイコン100は、温水ユニット26の作動(オン/オ
フ)を制御している。
【0049】一方、表示基板106には、図示しない運
転操作用のリモコンスイッチから送出される操作信号を
受信する受信回路132が設けられており、この受信回
路132によって受信した操作信号がマイコン100に
読み込まれる。マイコン100は、この操作信号と室温
センサ118や冷媒熱交温度センサ122等のセンサの
検出結果に基づいて、室内ユニット22と共に冷媒ユニ
ット24及び温水ユニット26を制御して空調運転を行
う。
【0050】また、表示基板106には、冷房ランプ、
暖房ランプ、タイマーランプとなる複数のLED128
が設けられており、これらのLED128が、運転モー
ド、タイマー運転等の設定に基づいて点灯して、運転状
態を表示するようになっている。
【0051】ところで、図3に示されるように、電源基
板104には、トランス150、ブリッジ整流器15
2、コンデンサ154と共に第1の出力手段とする三端
子レギュレータ156と第2の出力手段とする三端子レ
ギュレータ158(以下「レギュレータ156、15
8」と言う)が設けられており、トランス150の一次
側に例えば単相100Vの交流電力が供給される。ま
た、トランス150の一次側には、バリスタダイオード
160が接続されており、これにより、トランス150
に過電圧が印加されてしまうのを防止している。
【0052】トランス150の二次側には、ブリッジ整
流器152が接続されており、トランス150によって
所定の電圧に変圧された交流電力がブリッジ整流器15
2によって両波整流されたのち、コンデンサ154によ
って平滑化されて直流電力に変換される。平滑化された
直流電力は、レギュレータ156に供給される。これに
より、例えば12Vの直流電力が出力される。なお、本
実施の形態では、コンデンサ154の容量を一例として
2200μFとしている。
【0053】また、レギュレータ158には、レギュレ
ータ156から出力される直流電力が入力されるように
なっており、これにより、レギュレータ158は、例え
ば5Vの直流電力を出力する。
【0054】電源基板104のレギュレータ156、1
58から出力される直流電圧は、コントロール基板10
2に供給され、コントロール基板102に設けられてい
る各種部品と共にマイコン100がこの直流電圧によっ
て駆動される。
【0055】この電源基板104においても、一般的電
源回路と同様にトランス150の一時側に入力される交
流電源の電圧が低下すると、二次側の出力電圧も低下す
る。レギュレータ156は、例えば、12V以上の電圧
が入力されることにより、出力電圧Vaが12Vの定電
圧に保持されるが、入力電圧が12Vよりも低下する
と、入力電圧の低下に応じて出力電圧Vaも低下する。
【0056】また、レギュレータ158は、入力電圧で
あるレギュレータ156の出力電圧Vaが、5V以上で
あれば、出力電圧Vbが5Vの定電圧に保持されるが、
出力電圧Vaが5Vよりも低下すると、出力電圧Vbも低
下してしまうようになっている。
【0057】一方、コントロール基板102に設けてい
るマイコン100は、電源基板104の出力電圧Vaが
所定範囲(例えば12V〜5V)であり、出力電圧Vbが
5Vであれば動作するが、出力電圧Va、Vbのそれぞれ
が、この電圧よりも低下してしまうことにより動作を停
止してしまうようになっている。
【0058】一方、コントロール基板102には、電圧
低下検出回路162が設けられている。この電圧低下検
出回路162は、コンパレータ164及び分圧抵抗16
6、168によって構成されている。
【0059】コンパレータ164の一方の入力端子に
は、基準電圧としてレギュレータ158の出力電圧Vb
が入力される。また、コンパレータ164の他方の入力
端子には、分圧抵抗166、168が接続されており、
この分圧抵抗166、168を介してレギュレータ15
6の出力電圧Vaが入力される。
【0060】すなわち、出力電圧Vaが、分圧抵抗16
6、168の抵抗比に応じて分圧された電圧Vcが入力
される。
【0061】コンパレータ164は、電圧Vcが電圧Vb
より高い時には、出力がオフ(Lレベル)となっている
が、電圧Vcが電圧Vbより低くなると出力がオン(Hレ
ベル)に切り換わるようになっている。
【0062】このコンパレータ164の出力は、マイコ
ン100に入力されるようになっており、マイコン10
0は、コンパレータ164の出力から交流電源の電圧低
下が発生したか否かを検出するようになっている。すな
わち、マイコン100は、電圧低下検出回路162を用
いて、レギュレータ156、158の出力電圧Va、Vb
から交流電源の電圧が低下したか否かを判断するように
なっている。
【0063】なお、本実施の形態では、レギュレータ1
56の出力電圧Vaが9Vまで低下したときに、電圧低
下が発生したと検出できるように、分圧抵抗166、1
68の抵抗値R1、R2をそれぞれ12kΩ、10kΩ
(R1=12k、R2=10k)としている。
【0064】前記した如く、マイコン100には、パワ
ーリレー基板110のパワーリレー130、140が接
続されており、冷房運転時にパワーリレー140をオン
すると共に、パワーリレー130をオン/オフすること
により、冷媒ユニット24のコンプレッサモータ92を
オン/オフして冷房能力を調整するようにしている。
【0065】一方、マイコン100は、電圧低下検出回
路162によって電圧低下を検出すると、パワーリレー
140のリレーコイル144への通電を停止する。この
パワーリレー140は、冷房モード又はドライモードで
リレーコイル144が励磁されて接点142を閉じてい
るが、リレーコイル144への通電が停止されることに
より接点142を開放する。これにより、冷媒ユニット
24のコンプレッサモータ92を停止するようにしてい
る。
【0066】また、マイコン100は、電圧低下を検出
すると、フラップモータ116、ファンモータ114を
停止させると共に、運転表示用のLED128を消灯さ
せるなどして、温水エアコン10での電力消費を瞬間的
に抑え、電圧低下によってマイコン100が停止するの
を遅らせるようにしている。
【0067】以下に、本実施の形態の作用を説明する。
【0068】温水エアコン10では、図示しないリモコ
ンスイッチの操作によって暖房モードでの運転が指示さ
れると、室外機14の温水ユニット26を作動指せる。
温水ユニット26では、ガスバーナー70を点火すると
共にポンプ62を作動させる。これにより、温水の循環
路中の水が温水熱交換器64で加熱されて温水が生成さ
れ、この温水が温水ユニット26と室内ユニット22の
間で循環される。
【0069】室内ユニット22では、流量制御弁68の
開度を操作することにより温水の循環量を調整しながら
温水を循環させる。これにより、室内ユニット22から
空調風として室内へ吹出される空気が、放熱器18を通
過するときに加熱され、室内が暖房される。
【0070】一方、温水エアコン10では、冷房モード
での運転が指示されると、パワーリレー130をオンし
て、冷媒ユニット24へ運転用の電力を供給する。これ
により、冷媒ユニット24では、コンプレッサ40が交
流電力の周波数に応じた回転数で回転駆動され、冷媒の
循環が開始され、室内ユニット22から空調風として吹
出される空気が放熱器18と一体に設けている蒸発器1
6を通過するときに冷却する。これにより、室内が冷房
される。
【0071】なお、温水エアコン10では、冷房モード
で運転されるときに、室内ユニット22の流量調整弁6
8を閉じると共に、温水ユニット26の作動を停止させ
る。このとき、蒸発器16と一体になっている放熱器1
8内に水が残るため、冷媒熱交温度センサ122により
蒸発器16の温度を検出し、この温度が所定の温度まで
下がると、パワーリレー130をオフして、蒸発器16
の温度がこれ以上低下しないようにすることにより、蒸
発器16ないし蒸発器16を通過した空気によって放熱
器18内の空気が冷却されすぎて凍結してしまうのを防
止している。
【0072】ところで、温水エアコン10には、コント
ロール基板102に電圧低下検出回路162を設けてお
り、マイコン100は、この電圧低下検出回路162に
よって、交流電源の瞬時停電等を検出するようにしてい
る。
【0073】この電圧低下検出回路162は、コンパレ
ータ164と分圧抵抗166、168を用いた簡単な構
成となっているため、例えばコンパレータ164は、コ
ントロール基板102に設けているICの中で、未使用
となっているものを使用することができる。
【0074】電圧低下検出回路162のコンパレータ1
64には、電源基板104のレギュレータ156の出力
電圧Vaに応じた電圧Vcとレギュレータ158の出力電
圧Vbとが入力される。このとき、交流電源の電圧が所
定の範囲であれば、レギュレータ156の出力電圧Va
が約12Vとなり、分圧抵抗166、168によって分
圧されてコンパレータ164に入力される電圧Vcは、
出力電圧Vbより高い約6.5Vとなり、コンパレータ
164の出力は、Lレベルに保たれる。
【0075】ここで、交流電源に瞬時停電が発生するこ
とにより交流電源の電圧が低下することにより、レギュ
レータ156に入力される電圧も低下する。
【0076】一方、電圧低下検出回路162では、レギ
ュレータ156の出力電圧Vaが低下することにより電
圧Vcも低下する。コンパレータ164は、この電圧Vc
がレギュレータ158の出力電圧Vbより下がると、出
力をHレベルに切り換わるようになっている。
【0077】電圧低下検出回路162では、分圧抵抗1
66、168の抵抗値R1、R2を出力電圧Vaが約9V
に達したときに、電圧Vcが電圧Vbより下がるように設
定しており、交流電源の電圧低下によってレギュレータ
156の出力電圧Vaが、約9Vまで下がると、コンパ
レータ164の出力がオンする。
【0078】一方、マイコン100では、電圧低下検出
回路162のコンパレータ164の出力を監視してい
る。図5には、マイコン100で実行される処理の一例
を示しており、例えば、温水エアコン10が運転状態に
あるときに実行される。
【0079】このフローチャートでは、最初のステップ
200で、コンパレータ164の出力がオンしたか否
か、すなわち、コンパレータ164の出力がHレベルに
切り換わったか否かを確認している。通常、交流電源の
電圧が低下していなければ、コンパレータ164は、オ
フ状態となっている。このため、ステップ200で否定
判定される。
【0080】一方、交流電源の電圧が低下してコンパレ
ータ164の出力がオンすると、ステップ202では、
パワーリレー140のリレーコイル144への通電を停
止して、冷媒ユニット24への電源の供給を遮断する。
これにより、コンプレッサモータ92が運転を停止す
る。これと共に、次のステップ204では、室内ユニッ
ト22に設けているファンモータ114、フラップモー
タ116等を停止させると共にLED128を消灯さ
せ、流量調整弁68が作動しているときにはこの流量調
整弁68への電力の供給を遮断するなどして、各負荷機
器の作動を停止させて電力消費の低減を図る。
【0081】これにより、図4に示されるように、瞬時
停電によって交流電源の電圧低下が生じると、先ず、レ
ギュレータ156から出力される出力電圧Vaが低下
し、このまま、出力電圧Vaが低下を続けることによ
り、二点産で示すように、レギュレータ158の出力電
圧Vbも低下して、マイコン100が動作を停止してし
まう。
【0082】これに対して、温水エアコン10では、レ
ギュレータ156の出力電圧Vaが、所定の電圧Vsに達
すると、電圧低下検出回路162のコンパレータ164
がオンする。マイコン100は、電圧低下検出回路16
2のコンパレータ164がオンすることにより、コンプ
レッサモータ92と共に、ファンモータ114、フラッ
プモータ114等の負荷を停止させる。
【0083】温水エアコン10では、負荷の作動が停止
することにより消費電力が減少すると共に、コイルやコ
ンデンサ、特に電源基板104に設けられているコンデ
ンサ154に蓄積された電力が放電されるために、レギ
ュレータ156の出力電圧Vbの低下が抑えられる。
【0084】これにより、図4に示されるように、レギ
ュレータ158の出力電圧Vbが低下するまでの時間
が、時間t1から時間t2まで延ばされる。したがって、
マイコン100は、停電等によって電源基板104に供
給される電圧が低下しても、すぐに動作を停止すること
がない。例えば、交流電源の周波数が50Hzでは、従来
は、停電してから3サイクル(t1≒60msec)程度で
マイコン100が停止していたのに対して、7サイクル
(t2≒140msec)までマイコン100の停止を遅ら
せることができている。特に温水エアコン10では、コ
ンプレッサ40を駆動するコンプレッサモータ92が大
きな負荷を占めており、このコンプレッサモータ92を
停止させるだけでも、マイコン100が動作する時間を
大幅に伸ばすことができる。
【0085】また、停電が始まってからマイコン100
が動作を停止するまでの時間t2の間に、停電が復帰し
て電源基板104に供給される電圧が上昇すれば、レギ
ュレータ156の出力電圧が上昇するために、マイコン
100が停止することがない。すなわち、時間t2以内
の瞬時停電であれば、マイコン100が動作を停止して
しまうのを防止することができる。
【0086】一方、図5のフローチャートに示されるよ
うに、マイコン100では、動作停止が延長されている
間に、現在の温水エアコン10の運転状態をメモリに記
憶する(ステップ206)。これにより、交流電源の停
電が復帰したときに、停電前の運転状態で運転が開始可
能となるようにしている。
【0087】なお、本実施の形態では、電圧低下検出回
路162を用いてレギュレータ156の出力電圧Vaの
低下から停電を検出するようにしたが、停電検出はこれ
に限るものではない。例えば、交流電源の電圧またはレ
ギュレータ156の出力電圧VaをA/D変換してマイ
コン100で読み込んで停電検出を行うようにしても良
い。
【0088】また、本実施の形態では、パワーリレー1
40を用いて停電検出時にコンプレッサモータ92を停
止させるようにしたが、パワーリレー140を設けず
に、パワーリレー130によって停電検出時にも冷媒ユ
ニット24への電力の供給を遮断するようにしても良
い。
【0089】なお、本実施の形態は、本発明の構成を限
定するものではない。本実施の形態では、コンプレッサ
40を定速運転する冷媒ユニット24を用いて説明した
が、冷媒ユニットとしては、インバータ制御によってコ
ンプレッサ40を運転させることにより冷房能力を制御
する所謂インバータエアコンを適用しても良い。
【0090】また、本実施の形態では、温水エアコン1
0を用いて説明したが、温水エアコン10に限らず、コ
ンプレッサ40の運転によって冷凍サイクル中を循環す
る冷媒によって空調する一般的構成の空気調和機に適用
することができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、マ
イコンなどの制御手段が停止する電圧に達するまでに停
電を検出してコンプレッサやコンプレッサを含む負荷を
停止させることにより、制御手段が停電の発生した瞬間
に停止してしてリセットされてしまうのを防止すること
が可能となる。また、極めて短時間の停電であれば、制
御手段を停止させてしまうことがないと言う優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和機として適用した温水エアコ
ンの冷凍サイクルと温水の巡回サイクルの概略構成図で
ある。
【図2】室内ユニットの電気回路の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図3】室内ユニットに設けた電源基板と電圧低下検出
回路の概略構成図である。
【図4】停電時に電源基板から出力される出力電圧の変
化の概略を示す線図である。
【図5】停電検出と停電検出時の処理の概略を示す流れ
ずである。
【符号の説明】
10 温水エアコン(空気調和機) 22 室内ユニット 24 冷媒ユニット 40 コンプレッサ 92 コンプレッサモータ(負荷) 100 マイコン(制御手段、検出手段、負荷抑制手
段、停電判定手段) 102 コントロール基板(制御手段、検出手段、負
荷抑制手段、停電判定手段) 104 電源基板(電源回路) 114 ファンモータ(負荷) 116 フラップモータ(負荷) 128 LED(負荷) 140 パワーリレー(負荷抑制手段) 156 三端子レギュレータ(第1の出力手段) 158 三端子レギュレータ(第2の出力手段) 162 電圧低下検出回路(検出手段) 164 コンパレータ(比較手段) Va 第1の出力電圧 Vb 第2の出力電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の電圧の電源電力が供給されること
    により所定電圧の直流電力を出力する電源回路と、前記
    電源回路から供給される所定範囲の電圧の電力によって
    作動する制御手段と、を含み、前記所定電圧の電源電力
    によって冷凍サイクル中に設けられたコンプレッサを含
    む負荷の作動を前記制御手段によって制御しながら空気
    調和を図る空気調和機であって、前記電源電圧の低下か
    ら電力の供給が停止する停電を検出する検出手段と、前
    記検出手段によって電源電圧が低下したことを検出した
    ときに前記負荷への電力の供給を停止する停止する負荷
    抑制手段と、を含むことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 前記電源回路が、前記制御手段へ供給す
    る第1の所定電圧の電力を出力する第1の出力手段と、
    前記第1の出力手段から出力される第1の所定電圧の電
    力から前記制御手段へ供給する第2の所定電圧の電力を
    出力する第2の出力手段と、を含む電源回路を備えてい
    るときに、前記検出手段が、前記第1の所定電圧に応じ
    た第3の電圧と前記第2の所定電圧とを比較する比較手
    段と、前記比較手段の比較結果に基づいて前記電源電圧
    の低下を判定する停電判定手段と、を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 前記負荷抑制手段が少なくとも前記コン
    プレッサを停止させることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の空気調和機。
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