JP2000230565A - 通電部材及び軸受 - Google Patents

通電部材及び軸受

Info

Publication number
JP2000230565A
JP2000230565A JP11033927A JP3392799A JP2000230565A JP 2000230565 A JP2000230565 A JP 2000230565A JP 11033927 A JP11033927 A JP 11033927A JP 3392799 A JP3392799 A JP 3392799A JP 2000230565 A JP2000230565 A JP 2000230565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
energizing
ring
energizing ring
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11033927A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Wakabayashi
達男 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP11033927A priority Critical patent/JP2000230565A/ja
Publication of JP2000230565A publication Critical patent/JP2000230565A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】十分なる通電機能を確保しながらも、摩耗粉の
発生を抑え、回転抵抗を減少させた通電部材及び軸受を
提供する。 【解決手段】回転軸2が固定部1に対して相対回転した
ときに、通電リング4が、周溝1b、2aに沿って転動
し、かつ固定部1と回転軸2とを通電可能に連結するの
で、通電機能を確保しながらも、ワイヤ部材などの摺動
するものに比し、その回転抵抗をより小さく抑えること
ができる。また、摺動部を有しないため、摩耗分の発生
を極力抑えることができる。従って、かかる通電部材を
軸受に設けた場合には、転動体と軌道路との間に侵入す
ることによってこれらの早期摩耗を生じさせる摩耗粉の
発生を極力抑止でき、それにより軸受3の寿命を向上さ
せることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通電部材に関し、
例えば軸受の内輪と外輪とを通電可能に連結する通電部
材に関する。
【0002】
【従来の技術】通電軸受と呼ばれる軸受が、実開平4−
36125号や実開平8−1196号等に開示されてい
る。かかる通電軸受は、たとえば自動車のコラムチュー
ブに対して、ステアリングシャフトを回転自在に支持す
ると共に、コラムチューブとステアリングシャフトとの
間を通電可能に連結することによって、電気回路からの
電流洩れや静電気等に基づいてその間に大きな電位差が
生じても、転動体を介しての放電を抑止し、それにより
転動体又は軌道路の電食を防止するようになっている。
【0003】上述した公報に開示された通電軸受におい
ては、外輪と内輪とを、弾性を有する導電性のワイヤ部
材もしくは板部材で連結しており、外輪と内輪とが相対
回転したときは、かかるワイヤ部材もしくは板部材は回
転輪に対して摺動し、それにより回転輪の回転を許容し
つつも両輪間の通電を可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる従来
技術による通電軸受には、以下に述べるような問題点が
がある。まず、ワイヤ部材もしくは板部材が回転輪に対
して摺動するので、その摺動部が早期に摩耗すると共
に、それにより生じた摩耗粉が、軸受の転動体と軌道路
との間に侵入し、転動体又は軌道路を摩耗させる恐れが
ある。また、ワイヤ部材もしくは板部材は、その弾性力
により回転輪に対して摺動部を押圧するので、摺動部の
引きずりによる回転輪の回転抵抗が増大し、トルクむら
の原因となり易いという問題もある。
【0005】更に、摺動部に軸受潤滑油が付着すると、
通電機能が低下する恐れがあるが、かかる場合でも通電
機能を確保するために、摺動部を複数箇所設けるように
すると、摩耗粉の発生量が増大すると共に、より回転抵
抗が増大するという問題も生じる。
【0006】そこで本発明は、十分なる通電機能を確保
しながらも、摩耗粉の発生を抑え、回転抵抗を減少させ
た通電部材及び軸受を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の通電部材は、導
電体から形成され、固定体と回転体に設けられた転動路
に沿って転動自在な通電部材であって、前記回転体が前
記固定体に対して相対回転したときに、前記固定体及び
前記回転体の少なくとも一方に対して転動すると共に、
前記固定体と前記回転体とを通電可能に連結するもので
ある。
【0008】
【作用】本発明の前記通電部材によれば、前記回転体が
前記固定体に対して相対回転したときに、前記固定体及
び前記回転体の少なくとも一方に対して転動すると共
に、前記固定体と前記回転体とを通電可能に連結するの
で、通電機能を確保しながらも、ワイヤ部材などの摺動
するものに比し、その回転抵抗をより小さく抑えること
ができる。また、摺動部を有しないため、摩耗粉の発生
を極力抑えることができる。従って、かかる通電部材を
軸受に設けた場合には、転動体と軌道路との間に侵入す
ることによってこれらの早期摩耗を生じさせる摩耗粉の
発生を極力抑止でき、それにより軸受の寿命を向上させ
ることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1(a)は、本発
明にかかる第1の実施の形態による回転軸支持構造を示
す断面図であり、図1(b)は、図1(a)の構成をIB
-IB線で切断して矢印方向に見た図である。図1(a)
において、固定体であるチューブ状の固定部1の内方に
は、回転体である回転軸2が配置されている。固定部1
の右端近傍内周には、拡径部1aが形成されている。拡
径部1aには軸受3が配置され、回転軸2を回転自在に
支持している。尚、固定部1及び回転軸2は、いずれも
導電性を有しているものとする。
【0010】拡径部1aにおいて、軸受3の外方(右端
側)には、断面が矩形状の内周溝1bが形成されてい
る。一方、回転軸2の外周には、内周溝1bに対向する
ようにして、断面が矩形状の外周溝2aが形成されてい
る。転動路である内周溝1bと外周溝2aとの間には、
両溝に沿って転動自在な通電リング4が配置されてい
る。通電部材である通電リング4は、導電性を有しかつ
断面が円形状となっている。また通電リング4は、径方
向に押しつぶした状態で、周溝1b、2a間に組み込ま
れるため、周溝1b、2a間に装着された後元の形状に
復帰できるよう、ある程度弾性を有することが必要とな
り、従ってばね鋼やりん青銅などから形成されると好ま
しい。尚、通電リング4は、周方向に連続であっても良
く、また1本のワイヤをリング状に丸めて形成しても良
いが、いずれにせよ比較的低コストで製造することがで
きる。
【0011】本実施の形態によれば、固定部1に対して
回転軸2が回転した場合でも、導電性を有する通電リン
グ4は、内周溝1bと外周溝2aとに接触しながら転動
するので、固定部1と回転軸2とを通電可能に連結する
ことができる。従って、例えば電気回路からの電流洩れ
や静電気の影響により、固定部1と回転軸2との間に大
きな電位差が生じたとしても、通電リング4を介して電
流を流すことができ、それにより軸受3のボールや内外
輪に電食が発生することを防止できる。
【0012】更に、本実施の形態によれば、固定部1に
対して回転軸2が回転した場合に、通電リング4は、内
周溝1bと外周溝2aとに沿って転動するので、例えば
従来技術による摺動部を設けた構成に比し、回転軸2の
抵抗を減少させることができると共に、リング状の構成
により質量及び慣性モーメントを小さくでき、それによ
り回転軸2に生じるトルクむらを極力抑止できる。
【0013】また、本実施の形態によれば、従来技術の
ごとく摺動部を有しないので、通電リング4又は周溝1
b、2aからの摩耗粉の発生を極力抑えることができ、
それにより通電リング4等のメンテナンスコストを低く
抑えることができると共に、隣接する軸受3に飛散する
摩耗粉の量を抑えて、軸受3の寿命を向上させることが
できる。
【0014】図2は、通電リングと周溝の変形例を示す
図である。図2(a)においては、通電リング14は、
チューブ状のワイヤをリング状に丸めて形成されてお
り、一方内周溝11bは、断面が三角形状に形成されて
いる。図2(b)においては、通電リング24は、断面
が菱形状に形成されており、一方内周溝21bは、断面
が半円形状に形成されている。図2(c)においては、
通電リング34は、断面が六角形状に形成されており、
一方内周溝31bは、断面が長円形状に形成されてい
る。このように、通電リングの断面形状は、中実、中
空、円形多角形、星形など各種の態様が考えられる他、
微細コイルをリング状に巻いたものを用いて通電リング
を形成することもできる。これに対し周溝に関しては、
図2に示す態様の他、外周溝と内周溝とが異なる断面形
状を有するように組み合わせることもできる。
【0015】図1,2から明らかであるが、通電リング
は、組み込みに必要なスペースが小さくてすみ、また軽
量であるという特徴を有することから、例えば軸受内部
に組み込むことも可能である。図3は、第2の実施の形
態にかかる、通電リングを組み込んだ玉軸受100を示
す断面図である。かかる玉軸受100は、外輪101
と、内輪102と、両輪間に挟持されたボール103
と、ボール103を周方向に等間隔に保持する保持器1
04とを有している。尚、本実施の形態においては、外
輪101が固定体となり、内輪102が回転体となる。
【0016】外輪101の左端近傍内周には、断面が矩
形状の内周溝101aが形成されている。一方、内輪1
02の外周には、内周溝101aに対向するようにし
て、断面が矩形状の外周溝102aが形成されている。
内周溝101aと外周溝102aとの間には、両溝に沿
って転動自在な通電リング105が配置されている。通
電部材である通電リング105は、上述した実施の形態
と同様な構成を有するので、詳細な説明は省略する。
尚、内周溝と外周溝とを新たに形成することなく、例え
ば従来の軸受に形成されているシール溝を利用して通電
リングを取り付けるようにすれば、より低コストな通電
軸受を供することができる。
【0017】本実施の形態によれば、上述した実施の形
態と同様な作用効果を奏するほか、玉軸受100に通電
リング105を組み込んでいるので、かかる玉軸受10
0を、例えば図1に示すような固定部1と回転部2との
間に設けることにより、固定部1と回転部2とに周溝を
設ける必要がなくなって、より簡素で低コストの構成が
供されることとなる。尚、図3に示すように、ボール1
03と通電リング105との間に、シール106を形成
すれば、近接して配置されたボール103の潤滑油が、
通電リング105に飛散することを防止でき、それによ
り通電リング105の通電機能を、長期間にわたって維
持することが可能となる。
【0018】図4は、第3の実施の形態にかかるホイー
ルハブユニット200を示す断面図である。第3の実施
の形態においては、通電リングをハブユニット200に
組み込んでいる。ハブユニット200は、フランジ20
1aを備えた外輪201と、直列に配置された内輪20
2A、202Bと、両輪間に挟持されたボール203
A、203Bと、かかるボール203A、203Bを周
方向に等間隔に保持する保持器204A、204Bとを
有しており、更に外輪201のフランジ201aに、ボ
ルト210を介して不図示のホイールが取り付けられる
ようになっている。尚、本実施の形態においては、外輪
201が回転体となり、内輪202A、202Bが固定
体となる。
【0019】外輪201の内周におけるボール204A
の左方に形成された内周溝と、かかる内周溝に対向する
ようにして、内輪202Aの外周に形成された外周溝と
の間には、両溝に沿って転動自在な通電リング205が
配置されている。通電部材である通電リング205は、
上述した実施の形態と同様な構成を有するので、詳細な
説明は省略する。
【0020】本実施の形態によれば、通電リングによる
上述した作用効果に加えて、ホイールハブユニット20
0に通電リング205を組み込んでいるので、コンパク
トでありながら、ボール202A、202B等の電食を
防止可能なホイールハブユニットを供することができ
る。
【0021】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。たとえば、上述した実施の形態では、
回転抵抗を低く抑えるために、通電リングは一つだけ設
けているが、2つ以上設けることによって、通電機能を
より確実にすることも可能である。また、本発明が適用
される軸受はころ軸受であったも良い。
【0022】
【発明の効果】本発明にかかる通電部材は、回転体が固
定体に対して相対回転したときに、前記固定体及び前記
回転体の少なくとも一方に対して転動すると共に、前記
固定体と前記回転体とを通電可能に連結するので、通電
機能を確保しながらも、ワイヤ部材などの摺動するもの
に比し、その回転抵抗をより小さく抑えることができ
る。また、摺動部を有しないため、摩耗分の発生を極力
抑えることができる。従って、かかる通電部材を軸受に
設けた場合には、転動体と軌道路との間に侵入すること
によってこれらの早期摩耗を生じさせる摩耗粉の発生を
極力抑止でき、それにより軸受の寿命を向上させること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明にかかる第1の実施の形
態による回転軸支持構造を示す断面図であり、図1
(b)は、図1(a)の構成をIB-IB線で切断して矢印
方向に見た図である。
【図2】通電リングと周溝の変形例を示す図である。
【図3】第2の実施の形態にかかる、通電リングを組み
込んだ玉軸受100を示す断面図である。
【図4】第3の実施の形態にかかるホイールハブユニッ
ト200を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定部 1b、11b、21b、31b 内周溝 2 回転軸 2a、102a 外周溝 3 軸受 4,14,24,34、105,205 通電リング 100 玉軸受 200 ホイールハブユニット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電体から形成され、固定体と回転体に
    設けられた転動路に沿って転動自在な通電部材であっ
    て、 前記回転体が前記固定体に対して相対回転したときに、
    前記固定体及び前記回転体の少なくとも一方に対して転
    動すると共に、前記固定体と前記回転体とを通電可能に
    連結する通電部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の通電部材を有する軸
    受。
JP11033927A 1999-02-12 1999-02-12 通電部材及び軸受 Withdrawn JP2000230565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11033927A JP2000230565A (ja) 1999-02-12 1999-02-12 通電部材及び軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11033927A JP2000230565A (ja) 1999-02-12 1999-02-12 通電部材及び軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000230565A true JP2000230565A (ja) 2000-08-22

Family

ID=12400162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11033927A Withdrawn JP2000230565A (ja) 1999-02-12 1999-02-12 通電部材及び軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000230565A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4297658B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2013092213A (ja) 車輪用回転支持装置
JP2005147298A (ja) 車輪用軸受装置
JPH02190609A (ja) ラジアル・スラスト複合軸受
JP2009036241A (ja) 車輪軸受用のシール構造車輪支持軸受ユニット
JP2006329366A (ja) 電食防止用絶縁転がり軸受
JP2000230565A (ja) 通電部材及び軸受
JP2009074679A (ja) 自動調心ころ軸受
JP2008032147A (ja) 風力発電機の回転軸支持構造
JPH0893755A (ja) 自動車用ホイールの軸受ユニット
JP2008032148A (ja) 転がり軸受、転がり軸受用密封部材、および風力発電機の回転軸支持構造
US7712968B2 (en) Compound roller bearing
JPWO2003071146A1 (ja) 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2009156298A (ja) 転がり軸受
JP2004190736A (ja) 車輪用軸受装置
JPH11341734A (ja) ディスク形モータ
JP2000055055A5 (ja)
JP4110793B2 (ja) 転がり軸受
US20050105837A1 (en) Rolling bearing unit for supporting vehicle wheel
JPH0614547U (ja) 通電転がり軸受
WO2023238392A1 (ja) 転がり軸受
JPH10252746A (ja) 通電式玉軸受
JPH0614548U (ja) 通電転がり軸受
JPH10281151A (ja) 通電式玉軸受
JP2022147599A (ja) 車輪用軸受装置の密封装置及びそれを備える車輪用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051011

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070625