JP2000230164A - 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類 - Google Patents

粘着剤組成物とその粘着シ―ト類

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JP2000230164A
JP2000230164A JP11032201A JP3220199A JP2000230164A JP 2000230164 A JP2000230164 A JP 2000230164A JP 11032201 A JP11032201 A JP 11032201A JP 3220199 A JP3220199 A JP 3220199A JP 2000230164 A JP2000230164 A JP 2000230164A
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Yasuyuki Tokunaga
泰之 徳永
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Waka Hikosaka
和香 彦坂
Hiroshi Yamamoto
浩史 山本
Naoyuki Nishiyama
直幸 西山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリカ―ボネ―ト構造を持つポリエステルを
使用して、接着力と凝集力とのバランス特性にすぐれ、
高接着力で高凝集力を発揮する粘着剤組成物を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 A)重量平均分子量が2万以上、酸価が
0.5KOHmg/g以下であるポリカ―ボネ―ト構造を
持つポリエステルと、B)重量平均分子量が2万以上、
酸価が1〜10KOHmg/gであるポリカ―ボネ―ト構
造を持つポリエステルとを含有することを特徴とする粘
着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカ―ボネ―ト
構造を持つポリエステルを使用した粘着剤組成物とその
シ―ト状やテ―プ状などの粘着シ―ト類に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカ―ボネ―ト構造を持つポリエステ
ルを使用した粘着剤組成物は、近年、特開平9−263
749号公報などに開示されているように、粘着剤関連
分野の新規材料として、開発されてきた。すなわち、こ
の種の粘着剤組成物は、従来より使用されてきた天然ゴ
ムや合成ゴムなどのゴム系の粘着剤組成物あるいはアク
リル系の粘着剤組成物などに比べて、特異な接着性能な
どを示すことから、上記従来の粘着剤組成物に代わる材
料として、注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知のポリエステル系粘着剤組成物は、ポリエステルの分
子量が、アクリル系ポリマ―などに比べて、低いため
か、架橋処理後において、接着力と凝集力をうまくバラ
ンスさせにくいという難点があつた。したがつて、本発
明は、上記ポリエステル系の粘着剤組成物において、接
着力と凝集力とのバランス特性にすぐれ、高接着力で高
凝集力が得られる粘着剤組成物とそのシ―ト状やテ―プ
状などの粘着シ―ト類を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、ポリカ―ボネ
―ト構造を持つポリエステルとして、酸価の低いポリエ
ステルと酸価の高いポリエステルとを二種組み合わせて
使用し、両ポリエステルを粘着剤の主成分としたときに
は、架橋処理後において、接着力と凝集力とのバランス
特性にすぐれ、高接着力で高凝集力を発揮する粘着剤組
成物とその粘着シ―ト類が得られることを見い出し、本
発明を完成するに至つたものである。
【0005】すなわち、本発明は、A)重量平均分子量
が2万以上、酸価が0.5KOHmg/g以下であるポリ
カ―ボネ―ト構造を持つポリエステルと、B)重量平均
分子量が2万以上、酸価が1〜10KOHmg/gである
ポリカ―ボネ―ト構造を持つポリエステルとを含有する
ことを特徴とする粘着剤組成物(請求項1)と、支持体
の片面または両面に上記構成の粘着剤組成物からなる層
を有することを特徴とする粘着シ―ト類(請求項5)と
に係るものである。
【0006】また、本発明は、上記の粘着剤組成物とし
て、とくに、A成分およびB成分のポリエステルが、つ
ぎの式; (式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭
化水素である)で表される繰り返し単位を有するポリカ
―ボネ―ト構造を持つポリエステルである粘着剤組成物
(請求項2)、A成分およびB成分のポリエステルの含
有比率が、A成分のポリエステル10〜50重量%、B
成分のポリエステル90〜50重量%である粘着剤組成
物(請求項3)、A成分およびB成分のポリエステルが
架橋処理されて、この両ポリエステルからなるポリマ―
の溶剤不溶分が20重量%以上に設定されてなる粘着剤
組成物(請求項4)を、提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるA成分およびB成
分のポリエステルは、分子中にポリカ―ボネ―ト構造を
持つポリエステルとして、つぎの式; (式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭
化水素である)で表される繰り返し単位を有するもの
が、好ましい。このポリエステルの合成法は制限されな
いが、通常は、ポリカ―ボネ―ト構造を持つジオ―ルお
よび/またはジカルボン酸を用いた縮合反応により、合
成できる。
【0008】上記の合成法の中でも、ポリカ―ボネ―ト
構造を持つジオ―ルは市販品として入手可能なため、こ
れを主成分としたジオ―ル成分とジカルボン酸成分とを
無触媒や適宜の触媒などを用いてエステル化反応させる
方法が、上記ポリカ―ボネ―ト構造を持つポリエステル
の合成法として、最も推奨できる。
【0009】ポリカ―ボネ―ト構造を持つジオ―ルとし
ては、数平均分子量が500以上、好ましくは800以
上(通常1万まで)であるのがよい。具体的には、ヘキ
サメチレンカ―ボネ―トジオ―ル、3−メチルペンテン
カ―ボネ―トジオ―ル、プロピレンカ―ボネ―トジオ―
ル、これらの混合物や共重合物などがある。市販品とし
ては、たとえば、ダイセル化学工業(株)製の「PLA
CCEL CD208PL」、「同CD210PL」、
「同CD220PL」、「同CD208」、「同CD2
10」、「同CD220」、「同CD208HL」、
「同CD210HL」、「同CD220HL」などが挙
げられる。
【0010】ジオ―ル成分としては、上記のポリカ―ボ
ネ―ト構造を持つジオ―ルのほか、必要に応じて、エチ
レングリコ―ル、プロピレングリコ―ル、ブタンジオ―
ル、ヘキサンジオ―ル、オクタンジオ―ル、デカンジオ
―ル、オクタデカンジオ―ルなどの直鎖状のジオ―ル
や、各種の分枝状のジオ―ルなどを混合使用するように
してもよい。また、得られるポリエステルを高分子量化
するため、3官能以上のポリオ―ル成分を少量併用する
こともできる。
【0011】ジカルボン酸成分としては、炭素数が2〜
20の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格とし
たジカルボン酸が、好ましく用いられる。上記の炭化水
素基は、直鎖状であつても、分枝状であつてもよい。具
体的には、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、ピ
メリツク酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ド
デカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、テトラヒド
ロフタル酸や、これらの酸無水物または低級アルキルエ
ステルなどが用いられる。
【0012】このようなポリエステルの合成法におい
て、ジカルボン酸成分/ジオ―ル成分とのモル比を通常
0.98〜1.02程度に設定すると、酸価が0.5K
OHmg/g以下となる本発明のA成分のポリエステルを
合成することができる。また、上記モル比を通常1.0
3〜1.07程度に設定すると、酸価が1〜10KOH
mg/g以下となる本発明のB成分のポリエステルを合成
できる。
【0013】A成分のポリエステルのとくに好ましい酸
価は、0〜0.3KOHmg/gであり、また、B成分の
ポリエステルのとくに好ましい酸価は、2〜7KOHmg
/gである。このような酸価が得られるように、ジカル
ボン酸成分/ジオ―ル成分とのモル比を、前記範囲内で
適宜調整すればよい。
【0014】本発明におけるA成分およびB成分のポリ
エステルは、上記の酸価を有するとともに、それぞれ、
重量平均分子量が2万以上(通常、20万まで)である
ことが必要であり、好ましくは3万〜15万、より好ま
しくは4万〜12万である。両ポリエスルの重量平均分
子量が2万未満では、接着力と凝集力とのバランスをと
りにくい。また、両ポリエスルの分子量があまりに高く
なると、塗工性に劣るため、通常は重量平均分子量が2
0万までであるのがよい。
【0015】本発明においては、A成分のポリエステル
とB成分のポリエステルとを組み合わせて使用すること
を特徴とする。その際、両者の比率は、A成分のポリエ
ステルが10〜50重量%、好ましくは15〜30重量
%で、B成分のポリエステルが90〜50重量%、好ま
しくは85〜70重量%となるようにするのがよい。A
成分のポリエステルが10重量%未満となると、ポリエ
ステル全体の水酸基量が不足して、架橋処理による効果
が不十分となり、粘着剤としての凝集力が低下したり、
架橋処理に時間がかかるなどの問題が起こりやすい。ま
た、A成分のポリエステルが50重量%を超えると、ポ
リエステル全体のカルボキシル基量が不足して、金属面
などに対する接着性に乏しくなりやすい。
【0016】本発明においては、このようなA成分のポ
リエステルとB成分のポリエステルとからなるポリマ―
を、通常は、架橋処理して、高接着力で高凝集力を有す
る、接着特性および耐熱性にすぐれた粘着剤組成物とす
る。架橋処理の方法は任意であるが、架橋剤としてポリ
イソシアネ―ト化合物、エポキシ化合物、アジリジン化
合物などの多官能性化合物を使用する方法が一般的であ
る。架橋剤の中でも、ポリイソシアネ―ト化合物がとく
に好ましく用いられる。
【0017】ポリイソシアネ―ト化合物としては、エチ
レンジイソシアネ―ト、ブチレンジイソシアネ―ト、ヘ
キサメイレンジイソシアネ―トなどの低級脂肪族ポリイ
ソシアネ―ト類、シクロペンチレンジイソシアネ―ト、
シクロヘキシレンジイソシアネ―ト、イソホロンジイソ
シアネ―トなどの脂環族イソシアネ―ト類、2,4−ト
リレンジイソシアネ―ト、4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネ―ト、キシレンジイソシアネ―トなどの芳
香族ジイソシアネ―ト類、トリメチロ―ルプロパンのト
リレンジイソシアネ―ト付加物やヘキサメチレンジイソ
シアネ―ト付加物などのイソシアネ―ト付加物などが挙
げられる。
【0018】これらの架橋剤は、単独でまたは2種以上
の混合系で使用される。使用量は、架橋するA,B成分
のポリエステルからなるポリマ―とのバランスにより、
また粘着剤組成物の使用用途により、適宜選択される。
通常は、上記両ポリエステルからなるポリマ―100重
量部に対し、0.5重量部以上、好ましくは1〜5重量
部するのがよい。これにより、上記ポリマ―の溶剤不溶
分が20重量%以上、好ましくは25〜80重量%とな
る粘着剤組成物が得られる。ポリマ―の溶剤不溶分が2
0重量%未満では、粘着剤としての凝集力が不足する。
【0019】本発明の粘着剤組成物には、上記架橋剤の
ほか、従来公知の各種の粘着付与剤を含ませてもよく、
この粘着付与剤の使用により接着力と凝集力や耐熱性と
のバランスがとりやすくなることもある。また、本発明
の粘着剤組成物には、無機または有機の充填剤、金属
粉、顔料などの粉体、粒子状、箔状物などの従来公知の
各種の添加剤を任意に含ませることができる。
【0020】本発明の粘着シ―ト類は、上記の粘着剤組
成物からなる層を支持体の片面または両面に設けて、シ
―ト状やテ―プ状などの形態としたものである。支持体
としては、プラスチツクフイルム、紙、不織布、発泡
体、金属箔などの従来公知のものをいずれも使用でき
る。また、必要により片面または両面に適宜の剥離処理
や接着処理を施した支持体を使用してもよい。
【0021】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例
によりなんら制限を受けるものではない。なお、以下に
おいて、部あるのは重量部を意味する。
【0022】また、以下の実施例および比較例で使用し
たポリマ―溶液A(A成分のポリエステルを含む溶液)
とポリマ―溶液B(B成分のポリエステルを含む溶液)
は、下記の参考例1,2の合成方法により、調製したも
のである。また、両溶液A,Bを構成する各ポリエステ
ルの酸価は、下記の方法により、測定した。
【0023】<ポリエステルの酸価の測定>ポリエステ
ルをサンプリングして、約0.3gを精秤し、自動測定
装置にて、トルエン:イソプロピルアルコ―ル:蒸留水
=50:49.5:0.5(重量比)の混合溶媒50m
lに溶かし、0.1NのKOH水溶液により、滴定を行
い、ポリエステルの酸価(KOHmg/g)を測定した。
【0024】参考例1 撹拌機、温度計および水分離管を付した四つ口セパラブ
ルフラスコに、ポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化
学(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水
酸基価:56.1KOHmg/g]250g、セバシン酸
25.3g、触媒としてのチタニウムテトライソプロポ
キシド(以下、TPTという)70mgを仕込み、反応水
排出溶剤としての少量のトルエンの存在下、撹拌を開始
しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。し
ばらくすると水の流出分離が認められ、反応が進行し始
めた。約25時間反応を続けて、重量平均分子量が4.
2万、酸価が0.1KOHmg/gであるA成分のポリエ
ステルを得た。このA成分のポリエステルをトルエンで
固形分濃度50重量%に希釈することにより、ポリマ―
溶液Aを調製した。
【0025】参考例2 撹拌機、温度計および水分離管を付した四つ口セパラブ
ルフラスコに、ポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化
学(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水
酸基価:56.1KOHmg/g〕250g、セバシン酸
26.6g、触媒としてのTPT70mgを仕込み、反応
水排出溶剤としての少量のトルエンの存在下、撹拌を開
始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。
しばらくすると水の流出分離が認められ、反応が進行し
始めた。約20時間反応を続けて、重量平均分子量が
4.6万、酸価が3.5KOHmg/gであるB成分のポ
リエステルを得た。このB成分のポリエステルをトルエ
ンで固形分濃度50重量%に希釈することにより、ポリ
マ―溶液Bを調製した。
【0026】実施例1 ポリマ―溶液A30部とポリマ―溶液B170部とを十
分に攪拌混合し(A成分のポリエステル15重量%、B
成分のポリエステル85重量%)、架橋剤としてトリメ
チロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物
〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2.
5部(固形分)を加えて、粘着剤組成物を調製した。つ
ぎに、この粘着剤組成物を、アプリケ―タにより、厚さ
が38μmのポリエチレンテレフタレ―ト(以下、PE
Tという)フイルム上に、塗布し、130℃で3分間乾
燥して、厚さが50μmの粘着剤層を形成し、粘着テ―
プを作製した。
【0027】実施例2 ポリマ―溶液A60部とポリマ―溶液B140部とを十
分に攪拌混合し(A成分のポリエステル30重量%、B
成分のポリエステル70重量%)、架橋剤としてトリメ
チロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物
〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2.
5部(固形分)を加えて、粘着剤組成物を調製した。つ
ぎに、この粘着剤組成物を、アプリケ―タにより、厚さ
が38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で3
分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を形成し、粘
着テ―プを作製した。
【0028】比較例1 ポリマ―溶液A160部とポリマ―溶液B40部とを十
分に攪拌混合し(A成分のポリエステル80重量%、B
成分のポリエステル20重量%)、架橋剤としてトリメ
チロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物
〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2.
5部(固形分)を加えて、粘着剤組成物を調製した。つ
ぎに、この粘着剤組成物を、アプリケ―タにより、厚さ
が38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で3
分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を形成し、粘
着テ―プを作製した。
【0029】比較例2 ポリマ―溶液A6部とポリマ―溶液B194部とを十分
に攪拌混合し(A成分のポリエステル3重量%、B成分
のポリエステル97重量%)、架橋剤としてトリメチロ
―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本
ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2.5部
(固形分)を加えて、粘着剤組成物を調製した。つぎ
に、この粘着剤組成物を、アプリケ―タにより、厚さが
38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で3分
間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を形成し、粘着
テ―プを作製した。
【0030】上記の実施例1,2および比較例1,2の
各粘着テ―プについて、テ―プ作製1日後に、以下の方
法により、粘着剤層(ポリマ―成分)の溶剤不溶分、接
着力および凝集力の測定を行つた。結果は、表1に示さ
れるとおりであつた。
【0031】<溶剤不溶分の測定>粘着剤層を0.1g
サンプリングして精秤し、これを約50mlのトルエン
中に室温で5日間浸漬したのち、溶剤不溶分を取り出
し、130℃中で1時間乾燥して、秤量する。この浸漬
・乾燥後の重量より、粘着剤層(ポリマ―成分)の溶剤
不溶分を、溶剤不溶分(重量%)=〔(浸漬・乾燥後の
重量〕/(浸漬前の重量)〕×100として、算出し
た。
【0032】<接着力の測定>粘着テ―プを被着体とし
てのSUS304(耐水研磨紙#280で研磨)に貼り
付け、雰囲気温度23℃、貼付時間30分、剥離速度3
00mm/分の条件で、180°剥離接着力を測定した。
【0033】<凝集力の測定>粘着テ―プを1cm幅に切
断し、被着体としてのベ―クライト板に1cm×2cmの接
着面積で貼り付け、雰囲気温度80℃で、垂直方向に5
00g/2cm2 の荷重を与え、落下するまでの保持時間
(分)を測定した。
【0034】
【0035】上記表1の結果から明らかなように、本発
明の実施例1,2の粘着テ―プは、粘着剤層(ポリマ―
成分)の溶剤不溶分が20重量%以上を示して、高接着
力でかつ高凝集力を示す、すぐれた接着特性が得られて
いることがわかる。これに対し、A成分のポリエステル
が多すぎる比較例1の粘着テ―プは、接着力が低く、A
成分のポリエステルが少なすぎる比較例2の粘着テ―プ
では、凝集力が低く、いずれも、接着力と凝集力とのバ
ランス特性に劣つている。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、ポリ
カ―ボネ―ト構造を持つポリエステルとして、酸価の低
いポリエステルと酸価の高いポリエステルとを二種組み
合わせて使用し、両ポリエステルを粘着剤の主成分とし
たことにより、その架橋処理によつて接着力と凝集力と
のバランス特性にすぐれ、高接着力で高凝集力を発揮す
る粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を提供できる。ま
た、この本発明によれば、上記ポリエステルと架橋剤と
の反応性にすぐれ、架橋処理によつて上記接着特性を発
現させるまでの時間を短くできるなどの効果も奏され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 彦坂 和香 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 山本 浩史 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 西山 直幸 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA15 AB01 CA01 CA02 CA08 CB01 CB02 CB04 CC02 EA05 4J040 EL021 EL022 GA07 JA09 JB09 LA01 LA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)重量平均分子量が2万以上、酸価が
    0.5KOHmg/g以下であるポリカ―ボネ―ト構造を
    持つポリエステルと、B)重量平均分子量が2万以上、
    酸価が1〜10KOHmg/gであるポリカ―ボネ―ト構
    造を持つポリエステルとを含有することを特徴とする粘
    着剤組成物。
  2. 【請求項2】 A成分およびB成分のポリエステルが、
    つぎの式; (式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭
    化水素である)で表される繰り返し単位を有するポリカ
    ―ボネ―ト構造を持つポリエステルである請求項1に記
    載の粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 A成分およびB成分のポリエステルの含
    有比率が、A成分のポリエステル10〜50重量%、B
    成分のポリエステル90〜50重量%である請求項1ま
    たは2に記載の粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 A成分およびB成分のポリエステルが架
    橋処理されて、この両ポリエステルからなるポリマ―の
    溶剤不溶分が20重量%以上に設定されてなる請求項1
    〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 支持体の片面または両面に請求項1〜4
    のいずれかに記載の粘着剤組成物からなる層を有するこ
    とを特徴とする粘着シ―ト類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006137304A1 (ja) * 2005-06-23 2006-12-28 Kimoto Co., Ltd. 粘接着剤及び粘接着シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006137304A1 (ja) * 2005-06-23 2006-12-28 Kimoto Co., Ltd. 粘接着剤及び粘接着シート
JPWO2006137304A1 (ja) * 2005-06-23 2009-01-15 株式会社きもと 粘接着剤及び粘接着シート
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