JPH1077452A - 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類 - Google Patents

粘着剤組成物とその粘着シ―ト類

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JPH1077452A
JPH1077452A JP8232936A JP23293696A JPH1077452A JP H1077452 A JPH1077452 A JP H1077452A JP 8232936 A JP8232936 A JP 8232936A JP 23293696 A JP23293696 A JP 23293696A JP H1077452 A JPH1077452 A JP H1077452A
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pressure
sensitive adhesive
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polymer
adhesive composition
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JP8232936A
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English (en)
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Yasuyuki Tokunaga
泰之 徳永
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Takeshi Yamanaka
剛 山中
Waka Hikosaka
和香 彦坂
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器などの装置内部に用いられる粘着剤
組成物および粘着シ―ト類として、比較的高温の使用環
境下での発生ガスの少ないものを提供する。 【解決手段】 粘着性ポリマ―を主成分とした粘着剤組
成物において、150℃で120時間保存後の重量減少
率を4重量%以下に設定する。また、この粘着剤組成物
からなる層を支持体の片面または両面に設けてシ―ト状
やテ―プ状などの粘着シ―ト類を構成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に電子機器など
の装置内部に用いられる粘着剤組成物と、これをシ―ト
状やテ―プ状などの形態とした粘着シ―ト類とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、粘着剤は、容易に接着できる
ことから、事務用のセロハンテ―プから工業用の両面テ
―プまで、広範囲に用いられており、中でも、アクリル
系ポリマ―を主成分とした粘着シ―ト類は、耐久性や耐
熱性などにすぐれる材料として多用されている。とくに
近年、このような粘着シ―ト類をコンピユ―タなどの電
子機器の装置内部に利用するようになつてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子機
器などの装置内部は約60℃や約80℃といつた比較的
高温の使用環境となりやすく、現在多用されているアク
リル系ポリマ―を主成分とした粘着シ―ト類などでは、
上記のような使用環境下において発生ガスが非常に多く
みられた。このような発生ガスは、電子機器を汚染する
ため、電子機器の誤作動や故障の原因となるおそれがあ
つた。
【0004】このため、アクリル系ポリマ―などに含ま
れる残存モノマ―成分や残存溶剤成分を可及的に減らし
たり、老化防止剤などの添加によつてポリマ―の熱劣化
を防ぐことにより、装置内部の発生ガスをできるだけ少
なくする試みが種々なされてきたが、未だ満足できる成
果は得られていない。
【0005】本発明は、このような事情に照らし、主に
電子機器などの装置内部に用いられる粘着剤組成物とそ
の粘着シ―ト類として、前記のような比較的高温の使用
環境下での発生ガスの少ないものを提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、粘着性ポリマ
―の選定やその架橋処理などにより、全体として所定の
物理的性質を示す粘着剤構成としたときに、約60℃や
約80℃といつた比較的高温の使用環境下における発生
ガスが大幅に抑制されて、発生ガスによる電子機器の汚
染、これに伴う電子機器の誤作動や故障のおそれのない
粘着剤組成物とその粘着シ―ト類が得られることを見い
出し、本発明を完成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明は、粘着性ポリマ―を主
成分とし、150℃で120時間保存後の重量減少率が
4重量%以下であることを特徴とする粘着剤組成物(請
求項1〜6)に係るものである。また、本発明は、支持
体の片面または両面に上記の粘着剤組成物からなる層を
有することを特徴とするシ―ト状やテ―プ状などの形態
とした粘着シ―ト類(請求項7)に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の粘着剤組成物は、粘着性
ポリマ―を主成分とし、150℃で120時間保存後の
重量減少率が4重量%以下、好ましくは3重量%以下、
より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5
重量%以下(通常0.1重量%以上)となるものであ
り、このような物理的性質を示す粘着剤組成物による
と、電子機器で実際に使用される約60℃や約80℃と
いつた比較的高温の使用環境下において発生ガスがほと
んどみられず、したがつて、電子機器の汚染性が少なく
て、電子機器の誤作動や故障のおそれのない、長期にわ
たつて高い信頼性を維持する電子機器の製造が可能とな
るものである。
【0009】本発明の粘着剤組成物は、このような物理
的性質を示す限り、組成上の制限はとくにないが、一般
には、粘着性ポリマ―として、つぎの式; (式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭
化水素基である)で表わされる繰り返し単位を有するポ
リカ―ボネ―ト構造を持つポリマ―を用いて、かつこれ
を溶剤不溶分が70重量%以上となるまで架橋処理する
ことにより、あるいは上記ポリマ―に老化防止剤を加え
ることにより、上記のような物理的性質を示す粘着剤組
成物を容易に調製することができる。
【0010】上記のポリカ―ボネ―ト構造を持つポリマ
―には、ポリカ―ボネ―トジオ―ルとジカルボン酸とか
ら合成されるポリエステル、ポリカ―ボネ―トジカルボ
ン酸とジオ―ルとから合成されるポリエステル、ポリカ
―ボネ―トジオ―ルとジイソシアネ―トとから合成され
るポリウレタンなどがある。これらの中でも、ポリカ―
ボネ―トジオ―ルとジカルボン酸とから合成されるポリ
エステルが好ましく、このポリエステルは、ポリカ―ボ
ネ―トジオ―ルを必須としたジオ―ル成分と、炭素数が
2〜20の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格
とするジカルボン酸を必須としたジカルボン酸成分とか
ら合成される、重量平均分子量が1万以上、好ましくは
3万以上(通常30万まで)のものである。
【0011】ここで用いられるポリカ―ボネ―トジオ―
ルは、前記の式で表わされる繰り返し単位を有するジオ
―ルであつて、数平均分子量としては、400以上、好
ましくは900以上(通常1万まで)であるのがよい。
このようなポリカ―ボネ―トジオ―ルとしては、ポリヘ
キサメチレンカ―ボネ―トジオ―ル、ポリ(3−メチル
ペンテンカ―ボネ―ト)ジオ―ル、ポリプロピレンカ―
ボネ―トジオ―ル、これらの混合物などが挙げられる。
市販品としては、ダイセル化学工業(株)製の「PLA
CCEL CD205PL」、「PLACCEL CD
208PL」、「PLACCEL CD210PL」、
「PLACCEL CD220PL」、「PLACCE
L CD205HL」、「PLACCEL CD208
HL」、「PLACCEL CD210HL」、「PL
ACCEL CD220HL」などを挙げることができ
る。
【0012】ジオ―ル成分としては、上記のポリカ―ボ
ネ―トジオ―ルを必須とし、これに必要により、エチレ
ングリコ―ル、プロピレングリコ―ル、ブタンジオ―
ル、ヘキサンジオ―ル、オクタンジオ―ル、デカンジオ
―ル、オクタデカンジオ―ルなどの直鎖状のジオ―ル、
または各種分枝状のジオ―ルなどを、適宜混合して使用
してもよい。これら他のジオ―ルの使用量としては、ジ
オ―ル成分全体の50重量%以下、好ましくは30重量
%以下とするのがよい。また、合成されるポリエステル
を高分子量化するために、3官能またはそれ以上のポリ
オ―ル成分を少量添加することもできる。
【0013】また、ジカルボン酸成分は、炭素数が2〜
20の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格とし
たジカルボン酸を必須としたものであり、上記の炭化水
素基は直鎖状であつても分枝状であつてもよい。このよ
うなジカルボン酸の具体例としては、コハク酸、メチル
コハク酸、アジピン酸、ピメリツク酸、アゼライン酸、
セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テト
ラデカン二酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロフタル酸、これらの酸無水物または低級ア
ルキルエステルなどが挙げられる。
【0014】ジカルボン酸成分としては、上記の炭素数
が2〜20の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨
格としたジカルボン酸をこれ単独で用いるのが望ましい
が、場合により、このジカルボン酸とともに、芳香族の
炭化水素基を分枝骨格としたジカルボン酸を、適宜混合
して使用してもよい。これら芳香族の炭化水素基を分枝
骨格としたジカルボン酸の使用量としては、ジカルボン
酸成分全体の50重量%以下、とくに好ましくは30重
量%以下の少量であるのがよい。また、合成されるポリ
エステルを高分子量化するなどの目的で、3官能または
それ以上の多価カルボン酸成分を少量添加することもで
きる。
【0015】ポリエステルは、上記のジオ―ル成分とジ
カルボン酸成分とを、常法にしたがい、無触媒または適
宜の触媒などを用いて、エステル化反応させることによ
り、得られる。その際、ジオ―ル成分とジカルボン酸成
分とは、等モル反応が望ましいが、エステル化反応を促
進するため、どちらかを過剰に用いて反応させてもよ
い。このようにして得られるポリエステルは、粘着性や
耐熱性などの特性より、前記した分子量を有しているこ
とが望ましい。
【0016】本発明においては、このようなポリエステ
ルをはじめとするポリカ―ボネ―ト構造を持つポリマ―
を、さらに溶剤不溶分が70重量%以上、好ましくは7
5重量%以上(通常99重量%まで)となるように架橋
処理して、前記した物理的性質を示す粘着剤組成物を調
製する。これによると、約80℃という高温でも高い凝
集力を示す良好な耐熱性が得られて、電子機器内部での
使用環境下における接着固定機能をより良く発現させる
ことができる。
【0017】架橋処理の手段としては、架橋剤としてポ
リイソシアネ―ト化合物、エポキシ化合物、アジリジン
化合物などの多官能性化合物を用い、これとポリマ―と
を反応させて架橋する方法が一般的である。上記の多官
能性化合物は、単独でまたは2種以上の混合系で使用で
きる。使用量は、架橋するべきポリマ―とのバランスに
より、また粘着剤組成物の使用目的によつて適宜選択さ
れる。一般には、粘着性ポリマ―100重量部あたり、
0.5重量部以上、好ましくは1〜4重量部程度配合し
て、架橋処理するのがよい。
【0018】多官能性化合物の中でも、ポリイソシアネ
―ト化合物を用いるのが好ましい。とくに脂肪族ポリイ
ソシアヌレ―ト系化合物が好ましく、その他、エチレン
ジイソシアネ―ト、ブチレンジイソシアネ―ト、ヘキサ
メチレンジイソシアネ―トなどの低級脂肪族ポリイソシ
アネ―ト類、シクロペンチレンジイソシアネ―ト、シク
ロヘキシレンジイソシアネ―ト、イソホロンジイソシア
ネ―トなどの脂環族ポリイソシアネ―ト類、2,4−ト
リレンジイソシアネ―ト、4,4´−ジフエニルメタン
ジイソシアネ―ト、キシリレンジイソシアネ―トなどの
芳香族ジイソシアネ―ト類、トリメチロ―ルプロパンの
トリレンジイソシアネ―ト付加物、トリメチロ―ルプロ
パンのヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物などのイ
ソシアネ―ト付加物なども好ましく用いられる。
【0019】他の架橋手段として、粘着性ポリマ―に架
橋剤として多官能モノマ―を配合して、これを電子線な
どで架橋させる方法がある。多官能モノマ―としては、
エチレングリコ―ルジ(メタ)アクリレ―ト、ペンタエ
リスリト―ルトリ(メタ)アクリレ―ト、テトラメチロ
―ルメタンテトラ(メタ)アクリレ―ト、トリメチロ―
ルプロパントリ(メタ)アクリレ―トなどがある。使用
量は、電子線などで架橋したのちの溶剤不溶分が前記値
となるように、粘着性ポリマ―100重量部あたり、1
重量部以上、好ましくは2〜4重量部とするのがよい。
【0020】本発明の粘着剤組成物は、粘着性ポリマ―
として前記したようなポリカ―ボネ―ト構造を持つポリ
マ―を用いるとともに、これに老化防止剤を含ませるこ
とにより、前記した物理的性質を示す粘着剤組成物を調
製することもできる。この場合、架橋剤などにより架橋
構造化する必要はとくにないが、好ましくは上記架橋構
造化して耐熱性などの向上を図るようにしてもよい。架
橋構造化する場合の溶剤不溶分としては、通常10重量
%以上、好ましくは40重量%以上となるようにするの
がよい。老化防止剤としては、とくに酸化防止剤、中で
もヒ―ダ―ドフエノ―ル系酸化防止剤が好ましい。この
ような老化防止剤は、粘着性ポリマ―の合成時に添加し
てもよいし、上記ポリマ―の合成後、架橋剤などの添加
剤を配合する際に同時に添加してもよい。
【0021】本発明の粘着剤組成物には、これら成分の
ほかに、必要により従来公知の各種の粘着付与剤を配合
してもよい。粘着付与剤の使用により、粘着性と耐熱性
とのバランスがよりとりやすくなる場合もある。また、
本発明の粘着剤組成物には、無機または有機の充てん
剤、金属粉、顔料などの粉体、粒子状物、箔状物などの
従来公知の各種の添加剤を任意に含ませることができ
る。
【0022】本発明の粘着シ―ト類は、上記構成の粘着
剤組成物を使用するにあたり、この粘着剤組成物を、ポ
リエステルフイルムなどのプラスチツクフイルムや、
紙、不織布などの多孔質材料などからなる各種の支持体
の片面または両面に、乾燥後の厚さが通常10〜150
μm程度となるように塗着して、シ―ト状やテ―プ状な
どの形態としたものである。粘着性ポリマ―の前記架橋
処理は、このような粘着シ―ト類の製造工程中やその工
程後に、適宜施される。
【0023】
【実施例】つぎに、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明する。なお、本発明の範囲は以下の実施例によりな
んら制限を受けるものではない。
【0024】実施例1 攪拌機、温度計、水分離管を付した四つ口セパラブルフ
ラスコに、ポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工
業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水
酸基価56.1KOHmg/g〕250g、セバシン酸2
5.28g、触媒としてのジブチルチンオキサイド(以
下、DBTOという)62mgを仕込み、反応水排出溶剤
としての少量のトルエンの存在下、攪拌を開始しなが
ら、180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばら
くすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始め
た。約25時間反応を続けて、重量平均分子量が72,
000のポリエステルを得た。
【0025】このポリエステルをトルエンで固形分濃度
50重量%に希釈したのち、ポリエステル100重量部
(固形分)あたり、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパ
ンのヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリ
ウレタン(株)製の「コロネ―トHL」〕1.5重量部
(固形分)を添加し、さらに、老化防止剤(酸化防止
剤)としてテトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−t
ert−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネ
―ト〕メタン(チバガイギ―社製の「イルガノツクス#
1010」)1重量部を添加して、粘着剤組成物を調製
した。
【0026】この粘着剤組成物を、アプリケ―タを用い
て、厚さが38μmのポリエチレンテレフタレ―トフイ
ルム(以下、PETフイルムという)の上に塗布し、1
30℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を
形成した。ついで、アフタ―キユア―として、50℃の
雰囲気中で5日間のエ―ジングを行つて、粘着テ―プを
作製した。また、この粘着テ―プの作製と同様の方法に
より、離型紙上に厚さが50μmの粘着剤層を形成し、
この粘着剤層について、150℃で120時間後の重量
減少率と溶剤不溶分を測定したところ、重量減少率は
1.5重量%、溶剤不溶分は55重量%であつた。な
お、上記の重量減少率と溶剤不溶分の測定は、下記の方
法により、行つたものである。
【0027】<重量減少率の測定>離型紙上から約0.
1gの粘着剤層をサンプリングして精秤し、これをアル
ミカツプ内に1.5cm×1.5cm程度のサイズに裁断し
積層して、セツトした。この粘着剤層をアルミカツプご
と150℃の乾燥機中に投入し、120時間後に取り出
し、アルミカツプごと精秤した。粘着剤の重量減少率
〔X〕(重量%)を、下記の式により、算出した。
【0028】<溶剤不溶分の測定>離型紙上から約0.
1gの粘着剤層をサンプリングして精秤し、これを約5
0mlのトルエン中に室温で5日間浸漬したのち、溶剤
不溶分を取り出して、130℃中で約1時間乾燥したの
ち、秤量した。溶剤不溶分〔Y〕(重量%)を、下記の
式により、算出した。
【0029】実施例2 実施例1と同様の四つ口セパラブルフラスコに、ポリカ
―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「P
LACCEL CD220PL」、水酸基価56.1K
OHmg/g〕315g、無水コハク酸16.3g、老化
防止剤(酸化防止剤)としてテトラキス〔メチレン−3
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネ―ト〕メタン(チバガイギ―社製の
「イルガノツクス#1010」)3.2gを仕込み、反
応水排出溶剤としての少量のトルエンの存在下、攪拌を
開始しながら、180℃まで昇温し、この温度で保持し
た。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が
進行し始めた。約41時間反応を続けて、重量平均分子
量が39,000のポリエステルを得た。
【0030】このポリエステルをトルエンで固形分濃度
50重量%に希釈したのち、ポリエステル100重量部
(固形分)あたり、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパ
ンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタ
ン(株)製の「コロネ―トL」〕4重量部(固形分)を
添加して、粘着剤組成物を調製した。
【0031】この粘着剤組成物を、アプリケ―タを用い
て、厚さが38μmのPETフイルムの上に塗布し、1
30℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を
形成した。ついで、アフタ―キユア―として、50℃の
雰囲気中で5日間のエ―ジングを行つて、粘着テ―プを
作製した。また、これと同様にして、離型紙上に厚さが
50μmの粘着剤層を形成し、この粘着剤層について、
150℃で120時間後の重量減少率と溶剤不溶分を前
記と同様に測定したところ、重量減少率は1.2重量
%、溶剤不溶分は46重量%であつた。
【0032】実施例3 実施例1と同様の四つ口セパラブルフラスコに、ポリカ
―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「P
LACCEL CD220PL」、水酸基価56.1K
OHmg/g〕600.8g、セバシン酸61.2g、触
媒としてのDBTOを0.3mg仕込み、反応水排出溶剤
としての少量のトルエンの存在下、攪拌を開始しなが
ら、180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばら
くすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始め
た。約32時間反応を続けて、重量平均分子量が72,
000のポリエステルを得た。
【0033】このポリエステルをトルエンで固形分濃度
50重量%に希釈したのち、ポリエステル100重量部
(固形分)あたり、架橋剤としてヘキサメチレンジイソ
シアネ―ト系ポリイソシアヌレ―ト〔日本ポリウレタン
(株)製の「コロネ―トHX」〕3重量部(固形分)を
添加して、粘着剤組成物を調製した。
【0034】この粘着剤組成物を、アプリケ―タを用い
て、厚さが38μmのPETフイルムの上に塗布し、1
30℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を
形成した。ついで、アフタ―キユア―として、50℃の
雰囲気中で5日間のエ―ジングを行つて、粘着テ―プを
作製した。また、これと同様にして、離型紙上に厚さが
50μmの粘着剤層を形成し、この粘着剤層について、
150℃で120時間後の重量減少率と溶剤不溶分を前
記と同様に測定したところ、重量減少率は1.0重量
%、溶剤不溶分は77重量%であつた。
【0035】比較例1 アルリル酸2−エチルヘキシル91重量部とアクリル酸
9重量部とのモノマ―混合物を使用し、このモノマ―混
合物にトルエン150重量部とアゾビスイソブチロニト
リル0.1重量部とを添加して、窒素ガス雰囲気中、6
0℃で約7時間の溶液重合を行つて、ポリマ―溶液を得
た。
【0036】このポリマ―溶液に、ポリマ―100重量
部(固形分)あたり、架橋剤としてトリメチロ―ルプロ
パンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレ
タン(株)製の「コロネ―トL」〕2重量部(固形分)
を添加し、さらに、老化防止剤(酸化防止剤)として
2,2´−メチレンビス(4−エチル−6−tert−
ブチルフエノ―ル)〔大内新興化学工業(株)製の「ノ
クラツクNS−6」)2重量部を添加して、粘着剤組成
物を調製した。
【0037】この粘着剤組成物を、アプリケ―タを用い
て、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、12
0℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を形
成し、粘着テ―プを作製した。また、これと同様にし
て、離型紙上に厚さが50μmの粘着剤層を形成し、こ
の粘着剤層について、150℃で120時間後の重量減
少率と溶剤不溶分を前記と同様に測定したところ、重量
減少率は5.2重量%、溶剤不溶分は53重量%であつ
た。
【0038】比較例2 比較例1で得たポリマ―溶液に、ポリマ―100重量部
(固形分)あたり、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパ
ンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタ
ン(株)製の「コロネ―トL」〕2重量部(固形分)を
添加し、さらに、老化防止剤(酸化防止剤)としてテト
ラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネ―ト〕メタン
(チバガイギ―社製の「イルガノツクス#1010」)
2重量部を添加して、粘着剤組成物を調製した。
【0039】この粘着剤組成物を、アプリケ―タを用い
て、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、12
0℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤層を形
成し、粘着テ―プを作製した。また、これと同様にし
て、離型紙上に厚さが50μmの粘着剤層を形成し、こ
の粘着剤層について、150℃で120時間後の重量減
少率と溶剤不溶分を前記と同様に測定したところ、重量
減少率は4.5重量%、溶剤不溶分は52重量%であつ
た。
【0040】上記の実施例1〜3および比較例1,2の
各粘着テ―プについて、下記の方法により、粘着力およ
び耐熱性の測定を行つた。これらの測定結果は、後記の
表1に示されるとおりであつた。同表には、各例で用い
た粘着剤組成物の重量減少率(150℃で120時間
後)および溶剤不溶分を、併記した。
【0041】<粘着力の測定>粘着テ―プを、被着体と
してのアクリル板(ポリメチルメタクリレ―ト板)に貼
り付け、雰囲気温度23℃、貼り付け時間30分、剥離
速度300mm/分の条件で、180°剥離粘着力を測定
した。
【0042】<耐熱性の測定>粘着テ―プを、被着体と
してのベ―クライト板に貼り付け、雰囲気温度80℃
で、垂直方向に500g/2cm2 の荷重を与えて、落下
するまでの保持時間の測定を行つた。
【0043】
【0044】上記の表1の結果から明らかなように、本
発明の実施例1〜3の各粘着テ―プは、良好な粘着力を
有しているとともに、耐熱性の面でもすぐれており、し
かも重量減少率(150℃で120時間後)が1.5重
量%以下と、比較例1,2の粘着テ―プに比べて格段に
低く、電子機器などの装置内部に使用する粘着テ―プと
して非常に適したものであることがわかる。実際、電子
機器内部に用いて80℃程度の使用環境下で操作したと
き、発生ガスはほとんどみられず、電子機器の信頼性に
大きく寄与することが判明した。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明は、150℃で1
20時間後の重量減少率が4重量%以下となるような粘
着剤構成としたことにより、電子機器などの内部に用い
たときに約60℃や約80℃という比較的高温の使用環
境下での発生ガスが大幅に抑制されて、発生ガスによる
電子機器の汚染、これに伴う電子機器の誤作動や故障の
おそれのない粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を提供で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 169/00 JFR C09J 169/00 JFR // C08G 63/64 NQB C08G 63/64 NQB (72)発明者 彦坂 和香 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着性ポリマ―を主成分とし、150℃
    で120時間保存後の重量減少率が4重量%以下である
    ことを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 粘着性ポリマ―が、つぎの式; (式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭
    化水素基である)で表わされる繰り返し単位を有するポ
    リカ―ボネ―ト構造を持つポリマ―である請求項1に記
    載の粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 粘着性ポリマ―が、ポリカ―ボネ―トジ
    オ―ルを必須としたジオ―ル成分と、炭素数が2〜20
    の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格とするジ
    カルボン酸を必須としたジカルボン酸成分とから合成さ
    れる重量平均分子量1万以上のポリエステルである請求
    項1に記載の粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 粘着性ポリマ―が架橋処理され、溶剤不
    溶分が70重量%以上である請求項2または請求項3に
    記載の粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 粘着性ポリマ―のほかに、老化防止剤を
    含んでなる請求項2または請求項3に記載の粘着剤組成
    物。
  6. 【請求項6】 粘着性ポリマ―が架橋処理され、溶剤不
    溶分が10重量%以上である請求項5に記載の粘着剤組
    成物。
  7. 【請求項7】 支持体の片面または両面に請求項1〜6
    のいずれかに記載の粘着剤組成物からなる層を有するこ
    とを特徴とする粘着シ―ト類。
JP8232936A 1996-09-03 1996-09-03 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類 Pending JPH1077452A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007320976A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Nitto Denko Corp 難燃性粘着シート
JPWO2018181388A1 (ja) * 2017-03-29 2020-02-06 日本ゼオン株式会社 積層体および有機系太陽電池の製造方法

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JP2007320976A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Nitto Denko Corp 難燃性粘着シート
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