JP2000229711A - 在庫保管スペース管理装置、方法、及び、その記録媒体 - Google Patents

在庫保管スペース管理装置、方法、及び、その記録媒体

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JP2000229711A
JP2000229711A JP3351999A JP3351999A JP2000229711A JP 2000229711 A JP2000229711 A JP 2000229711A JP 3351999 A JP3351999 A JP 3351999A JP 3351999 A JP3351999 A JP 3351999A JP 2000229711 A JP2000229711 A JP 2000229711A
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Shiro Fukuda
司郎 福田
Juichi Sekiguchi
寿一 関口
Kenji Sakai
謙治 酒井
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保管施設における在庫設定・更新毎に必要な
保管スペースを提示でき、さらに、必要となる保管スペ
ースが保管施設の保管能力を超過した場合に警告を発し
速やかに対処できる在庫保管スペース管理装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明の在庫保管スペース管理装置は、
出荷データから、対象とする製品群の想定在庫データを
作成する想定在庫データ作成手段と、この想定在庫デー
タより各製品の1日当たりの想定在庫量を保管単位数に
換算する在庫量保管単位換算手段と、在庫量保管単位換
算手段により算出された製品毎の1日当たりの保管単位
数を集計し、1日当たりの保管単位数を算出する日別保
管単位数算出手段と、さらに必要保管スペースが保管能
力を超過した場合に警告を出力する保管量判定手段を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物流センター等の
保管施設における製品(商品)の在庫保管スペースを管
理するための在庫保管スペース管理装置および方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に工業製品の流れは、メーカー等の
生産者から卸売問屋に行き、そこから必要に応じて仲間
卸を経て小売業者である販売店に至る。そして、卸売問
屋では、いつでも販売店に供給できるよう品切れになら
ない程度の製品をストックしている。これは定番品も特
売品も同じ在庫で対応していたため、本当に必要な在庫
量が不明確であり、品切れを恐れて在庫を多めにもつ傾
向がある。一方、保管施設の保管能力は一定であり、製
品毎に保管施設の保管能力に応じた保管スペースを確保
する必要がある。また、出荷量が変化した製品の中に
は、基準在庫量も変化して今までの保管スペースでは入
りきらない、もしくは余りすぎる場合が生ずる。一般に
物流センターでは全ての商品に保管場所のアドレスが設
定され、ロケーション管理がなされている。このとき保
管スペースが固定されている場合、製品のロケーション
を変更して在庫量に見合った保管場所に移動する必要が
ある。従来、これらの処置は物流センターの担当者自身
の経験等に基づき実施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな物流センターの担当者の判断に委ねた管理では、必
ずしも製品の最適化された保管スペースの確保やロケー
ションの配置が選択されるとは限らない。また、従来の
在庫管理方法では、物流センター全体の保管能力につい
てはあまり考慮されることなく、需要予測により各商品
ごとに必要と思われる量が発注されるため、保管能力に
応じた在庫運用を行なうことができなかった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、基準在庫量の推移と保管能力に応じて、保管ス
ペースの変更指示およびロケーションの変更指示を出
し、出荷に見合った在庫を持ちながらなおかつ保管施設
の保管能力に応じたスペースの有効活用が可能な在庫保
管スペース管理装置及び方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の在庫保管スペー
ス管理装置は、各製品の出荷状況を納めた出荷データを
記憶した記憶手段と、前記出荷データから、対象とする
製品群の想定在庫データを作成する想定在庫データ作成
手段と、前記想定在庫データより各製品の1日当たりの
想定在庫量を保管単位数に換算する在庫量保管単位換算
手段と、前記在庫量保管単位換算手段により算出された
製品毎の1日当たりの保管単位数を集計し、1日当たり
の保管単位数を算出する日別保管単位数算出手段と、を
備えたことを特徴とする。ここで保管単位数とは、保管
スペースにおける保管単位の数量値である。在庫量保管
単位換算手段により得られる各製品の1日当たりの保管
単位数により、製品毎に必要な保管スペースがわかる。
また日別保管単位数算出手段により得られる1日当たり
の保管単位数により、対象の製品群に対して保管施設に
必要とされる広さ(面積)・規模がわかる。
【0006】前記記憶手段は、保管場所別保有形態を示
す保有形態フラグを納めたフラグテーブルをさらに記憶
し、前記在庫保管スペース管理装置は、前記フラグテー
ブルを利用して各製品に保有形態フラグを付与し、前記
想定在庫データより保管形態別に1日当たりの保管単位
数を算出する保管形態別保管単位数算出手段をさらに備
えたことを特徴とする。保管形態別保管単位数算出手段
により得られる保管形態別の保管単位数により、保管形
態毎に必要とされる保管スペースの広さがわかる。
【0007】本発明の在庫保管スペース管理装置は、前
記記憶手段は、対象の製品群の1日当たりの最大保管量
を示すデータである最大保管量データをさらに記憶し、
前記在庫保管スペース管理装置は、前記日別保管単位数
算出手段により算出された1日当たりの保管単位数と前
記最大保管量に基づく保管能力とを比較し、前記1日当
たりの保管単位数が前記保管能力を超過したと判定され
た場合、警告を出力する保管量判定手段をさらに備えた
ことを特徴とする。保管施設の保管能力を超過した場合
に保管量判定手段により出力される警告により、管理者
は即時の対応が可能となる。
【0008】本発明の在庫保管スペース管理方法は、在
庫保管スペース管理装置における在庫保管スペース管理
方法であって、各製品の出荷状況を納めた出荷データを
記憶させる手順と、前記出荷データから、対象とする製
品群の想定在庫データを作成する手順と、前記想定在庫
データより各製品の1日当たりの想定在庫量を保管単位
数に換算する手順と、前記在庫量保管単位換算手段によ
り算出された製品毎の1日当たりの保管単位数を集計
し、1日当たりの保管単位数を算出する手順とを含むこ
とを特徴とする。
【0009】本発明は、在庫保管スペース管理装置にお
ける在庫保管スペース管理プログラム記録した記録媒体
であって、各製品の出荷状況を納めた出荷データを記憶
させる手順と、前記出荷データから、対象とする製品群
の想定在庫データを作成する手順と、前記想定在庫デー
タより各製品の1日当たりの想定在庫量を保管単位数に
換算する手順と、前記在庫量保管単位換算手段により算
出された製品毎の1日当たりの保管単位数を集計し、1
日当たりの保管単位数を算出する手順とをコンピュータ
に実行させる在庫保管スペース管理プログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。なお、
本明細書において、製品と商品の区別はしないものとす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態であ
る在庫保管スペース管理装置を図面を参照して説明す
る。図1は在庫保管スペース管理装置の一実施の形態の
構成を示すブロック図である。
【0011】在庫保管スペース管理装置1は、以下に説
明する処理部2と記憶部3を備える。記憶部3は、標準
保管量データ4と、マスタデータ5と、出荷データ6
と、基準在庫データ7と、フラグデータ8と、ロケーシ
ョン管理データ9を含むデータを記憶する。
【0012】標準保管量データ4は、保管場所別の各製
品に対する保管能力に関するデータであり、保管場所の
広さ・設備等に応じて別途定められる基準により予め設
定されるものである。また、この標準保管量データ4は
保管場所別の保有形態に関するデータをさらに含む。図
2に、物流センターにおける保管場所のレイアウトの一
例を示す。この例では、平置き場P1、パレットラック
(ケースラック)P2、バラ棚(傾斜ラック)P3〜
5、バラ棚(平棚)P6、7から構成されている。平置
き場P1には、ケース単位の荷が載せられたパレット、
またはピース(バラ)単位の荷が載せられたカーゴコン
テナが置かれる。パレットラックP2には、ケース単位
の荷を載せたパレットをラックに収納する。バラ棚(傾
斜ラック)P3〜5またはバラ棚(平棚)P6、7に
は、ピース(バラ)単位の荷を平らもしくは傾斜のある
棚に収納し保管する。標準保管量データ4は、このよう
な各保管場所における保管能力に関するデータや保管場
所の区別を示す保有形態情報を含んでいる。
【0013】マスタデータ5は、各製品毎の単価等を含
むデータである。出荷データ6は、製品毎の出荷金額お
よび出荷日および出荷先(得意先)等を含むデータであ
る。
【0014】基準在庫データ7は、各製品毎の基準在庫
量を含むデータである。基準在庫量(最大在庫)は、出
荷日1日当たりの平均出荷量(実出荷量)にランク別の
保有日数をかけることにより取得できる。図3に、基準
在庫データ7の一例を示す。この例では「品名」、「入
数」(製品個数/梱)、出荷金額に応じてランク付けさ
れた「出荷金額ランク」、出荷日数に応じてランク付け
された「出荷日数ランク」、最大在庫量である「基準在
庫量」、発注を行なう基準となる「発注点」、バラの状
態で保管されるピース在庫の最大在庫量である「ピース
基準在庫量(バラ棚)」、ピース在庫の補充を行なう基
準となる「ピース発注点(バラ棚)」の各フィールドか
らなる。
【0015】ここで、出荷金額ランキングと出荷日数ラ
ンキングについて、一例である図4を参照して説明す
る。この例ではそれぞれを5段階に区分している。出荷
金額ランキングでは、製品の出荷金額の平方根を基準に
し(図5においてVE係数曲線参照)、上位から20%
までをランク「S」、つぎに金額の高い20%〜40%
をランク「A」、つぎに金額の高い40%〜60%をラ
ンク「B」、つぎに金額の高い60%〜80%をランク
「C」、その他をランク「D」としている。
【0016】なお、図4に示す出荷金額ランキングは、
図5に示すABC分析に基づきランキング設定を行って
いる。ここで、図5について説明する。この図は、横軸
に商品品目数量を、縦軸に所定期間出荷金額累計をそれ
ぞれ表したものである。商品品目のうちの出荷金額の高
い上位約6%で所定期間の出荷金額累計の約68%を占
め、金額の高い上位14%で所定期間の出荷金額累計の
約82%を占めること等を表している。そこで、商品品
目のうちの出荷金額の平方根を基準にし、「S」〜
「D」の5段階に区分している。
【0017】このように各製品(品名)を出荷量ではな
く出荷金額を基準に区分けするのは、在庫率や発注単位
を全製品(品名)について一律に同じにするのではな
く、売上高を基準に高低を付けるためである。また、出
荷金額に応じて製品(品名)を区分けするにあたりその
平方根を基準に行うのは、直に出荷金額を用いる場合、
若干の出荷の変動で例えば前回ランク「S」に属する品
名がランク「A」に属したり、ランク「B」に属したり
し、変動があり過ぎて管理が面倒になることがあり、そ
れを避けるためである。
【0018】また、出荷日数ランキングでは、図4に示
すように出荷日数が営業日の80%を超えるもの(ほぼ
毎日出荷)をランク「1」、出荷日数が営業日の50%
から80%を占めるもの(週2〜3回出荷)をランク
「2」、出荷日数が営業日の20〜50%を占めるもの
(週1から2回出荷)をランク「3」、出荷日数が営業
日の5〜20%を占めるもの(月1回〜週1回出荷)を
ランク「4」、出荷日数が営業日の5%以下を占めるも
の(月1回以下出荷)をランク「5」に区分している。
なお、本実施の形態では、金額ランク付け(「S」〜
「D」の5ランク)および日数ランク付け(「1」〜
「5」の5ランク)をそれぞれしており、結果として2
5のランクに区分している。
【0019】つぎに、フラグデータ8は、保管場所別保
有形態を示す保有形態フラグを納めたフラグテーブル
と、保有形態フラグと在庫品の必要面積・間口数を対応
させた面積・間口設定テーブルと、この保有形態フラグ
の変化状態と保管場所の変更対象の関係を示す警告リス
トを含む。
【0020】図6に、フラグテーブルの一例を示す。例
えばフラグ「CK」は、基準在庫量がケース単位で51
ケース以上になる場合、平置き(パレット単位)場所に
保管されることを示し、フラグ「PK」は、基準在庫量
がバラの在庫でケース換算して11ケース以上になる場
合、平置き(カーゴコンテナ)場所に保管されることを
示す。なおこの例の場合、ケースロケーションは、平置
き(パレット単位)、パレットラック(パレット単
位)、パレットラック(混載(大:種類が少なくケース
の数量が多い))、パレットラック(混載(小:種類が
多くケースの数量が少ない))の区別をしている。また
ピースロケーションは、平置き(カーゴコンテナ)、傾
斜ラック(大:ラックの間口数が多い)、傾斜ラック
(小:ラックの間口数が少ない)、平棚(大:ラックの
間口数が多い)、平棚(小:ラックの間口数が少ない)
の区別をしている。
【0021】図7に、面積・間口設定テーブルの一例を
示す。この例では、保有形態フラグと保有形態と必要保
管面積または間口数の組からなるレコードにより構成さ
れている。例えば、保有形態フラグ「CK」に対応する
必要保管面積は、1.44m 2であり、保有形態フラグ
「CL」に対応する必要保管間口数は、1間口である。
また、保有形態フラグ「CM」の必要間口数がそれぞれ
1/2間口であるのは、2種類の製品が混載されるため
であり、「CS」の場合も同様である。
【0022】図8に、フラグデータ8内の警告リスト
(ピース在庫のみ)の一例を示す。この例では3週分の
フラグの組み合わせと、この組み合わせに応じた警告印
(○)から構成されている。ここでは、2週連続して同
じフラグが続くパターン(例えば、第1週がPK、第2
週がPL、第3週がPLとなる場合等)となる場合を警
告対象(保管場所の変更対象)としている。なお、警告
リストはケース在庫に関する同様のリストも含んでい
る。
【0023】ロケーション管理データ9は、製品の種別
およびケースかピースかの保有形態別に、3週分(先々
週、先週、今週)の保有形態フラグを保存するフィール
ドと、保管場所の変更対象となることを示すフィールド
と、入れ替えの対象となる相手先製品を示すフィールド
とを含む。図9にロケーション管理データ9の一例を示
す。この例では、No.1製品A(ケース)と、No.
2製品A(ピース)と、No.3製品B(ケース)が保
管場所の変更対象であることを示し、No.1製品A
(ケース)とNo.3製品B(ケース)が互いに入れ替
えられることを示している(ただし、製品Aと製品Bは
同じカテゴリーの製品であるものとする。ここでカテゴ
リーとは、製品種別のことである(例:歯磨、洗剤、
…))。以上、記憶部3に記憶される各種データについ
て詳細に説明した。
【0024】つぎに、処理部2の構成を説明する。処理
部2は、フラグ作成部10と、フラグ検証部11と、特
売定番判定部12と、想定在庫データ作成部13と、在
庫量保管単位換算部14と、日別保管単位数算出部15
と、保有形態別単位数算出部16と、基準在庫作成部1
7と、保管量判定部18と、変更対象抽出部19aおよ
び入れ替えリスト作成部19bからなるロケーション変
更部19と、から構成される。
【0025】フラグ作成部10は、標準保管量データ4
よりフラグテーブルを作成し、このフラグテーブルに設
定された保有形態フラグの変化状態の組み合わせから保
有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラ
グの変化状態(例:PL−>PM−>PM)を保管場所
の変更対象とした警告リストを作成する。ここで「保有
形態フラグが変化」とは、例えばPL−>PMのよう
に、保有形態フラグが異なる保有形態フラグに変化する
状態を意味する。また「変化が安定」とは、例えばPM
−>PMのように、保有形態フラグが同じ保有形態フラ
グのままで推移する状態を意味する。
【0026】フラグ検証部11は、基準在庫データ7を
もとに変化パターン別の移動数量・頻度を算出し出力す
る。図10は、変化パターン別の移動数量・頻度の例で
ある。この例は、その週(第1週)のフラグがPS、そ
の週(第1週)の2週間前および1週間前のフラグがP
K、PSでフラグの変化パターンがPK−>PS−>P
Sとなった場合である。同様に、第2週の変化パターン
がPS−>PS−>PK、第3週の変化パターンがPS
−>PK−>PK、第4週の変化パターンがPK−>P
K−>PSの場合の各製品毎の各週(4週分)における
移動数量と移動の頻度を示している。第1週はフラグの
変化パターンがPK−>PS−>PSであり、先述の保
有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラ
グの変化状態であるので保管場所移動の対象となる。
【0027】製品αの場合、第1週において移動の対象
となる数量は10梱あることを示し、第2週は変化パタ
ーンがPS−>PS−>PKであるので移動数量が0梱
であることを示す。その他の週、製品βに関しても同様
に説明される。この例では、製品αと製品βを示してい
るが実際はすべての取扱い製品を対象とする。なお、こ
の保有形態フラグの変化パターン毎の移動量と頻度を検
証し、フラグ作成部10が作成する警告リストにおいて
作業量からみて無理のない変化パターンを警告対象とし
て選択するように設定する。
【0028】特売定番判定部12は、出荷データ6(基
準在庫作成用データ:13週間分)をもとに、製品毎に
特売分か定番分かを判定する。ここで「定番分」とは、
「小口受注分」であり、「特売分」とは、定番分の定義
を超える受注分を意味する。このように、定番分と特売
分を分離するのは、定番分と特売分とで在庫特性が著し
く異なるためである。図11に定番品と特売品の在庫特
性の違いを示す。この図で示しているように定番品は、
アイテム数(製品数)が多く、売上比率は小さく、出荷
波動(出荷量の増減)も小さく、在庫期間が長いことを
特徴としている。一方、特売品は定番品の逆の特性をも
つ。なお、定番分と特売分とをどのレベルで分離するか
は卸店の販売状況(得意先や地域特性)によって異な
る。したがって、定番分と特売分を分離するレベルにつ
いては各卸店の事情に応じて別途定められるものであ
る。一例として、1回1アイテム30ケースの受注を基
準としてこの値未満か超えるかで定番分と特売分の分離
を行なう。
【0029】想定在庫データ作成部13は、特売分を対
象として出荷データ6より日別・製品別に集計された日
別・製品別出荷データの日付から、先にリードタイムと
して設定された日数分さかのぼった日付までの在庫デー
タを、想定される在庫を示すデータすなわち想定在庫デ
ータとして作成する。例えば、得意先への出荷日付が1
0月20日で、リードタイムが3日の場合、10月1
7、18、19日の在庫データを作成する。
【0030】在庫量保管単位換算部14は、日別・製品
別である想定在庫データを1パレットに積載可能な数量
で除算し小数点以下を切り上げる演算を施すことで、各
製品の在庫量を製品毎に、保管に必要なパレット枚数に
換算する。ここでは特売品がパレット平置きもしくはパ
レットラックにより保管されるため、在庫量をパレット
枚数に換算している。特売品に対しては、1パレットを
保管単位とする。日別保管単位数算出部15は、在庫保
管単位換算部14により算出された製品毎に必要なパレ
ット枚数を集計し(総和をとり)、特売品全体を対象と
した日別に必要なパレット枚数を算出する。
【0031】保有形態別単位数算出部16は、処理対象
の製品が特売品の場合、保管形態に応じて保有形態フラ
グを付与し必要保管面積ないし必要間口数を算出する。
そして保管形態に応じて、日別・必要保管面積表ないし
日別・必要間口数表を作成し出力する。図12に、日別
・必要保管面積表の一例を示す。これらの表を参考にし
て管理者が在庫保管スペースを決定する。なお特売品の
保管形態は、パレットラック(パレット単位)もしくは
平置き(パレット単位)とする。
【0032】処理対象の製品が定番品の場合、フラグテ
ーブルと面積・間口設定テーブルを参照し、基準在庫作
成部17により付加された保有形態フラグから必要保管
面積・間口数ないし必要モジュール数を算出する。定番
品に対しては、1パレット、1間口、1モジュールを保
管単位とする。なお定番品の保管形態は、平置き(パレ
ット単位)、パレットラック(パレット単位)、パレッ
トラック(混載(大))、パレットラック(混載
(小))、平置き(カーゴコンテンナ)、傾斜ラック
(大)、傾斜ラック(小)、平棚(大)、平棚(小)と
する。
【0033】最後に、特売分・定番分の必要保管面積・
間口数を合算し、保管施設全体で必要な保管面積および
保管設備の間口数を算出し、保有形態(保管形態)ごと
に必要な面積・間口数・モジュール数を表にして出力す
る。この表により設定された基準在庫量のもとでは保管
施設に在庫品が保管できないことが明らかになった場
合、基準在庫量の見直しを行う。なお図14に、保有形
態別単位数算出部16により算出され出力される保有形
態(保管形態)ごとの必要面積、間口数、台数、モジュ
ール数を示す表の一例を示している。また必要保管面積
等の算出方法は以下のとおりである。
【0034】保管形態が平置き(パレット単位)の場
合、パレット枚数から必要保管面積を算出できる。ここ
でT11型パレット(1.1m×1.1m)を使用し
0.1m間隔で配置した場合、必要保管面積(m2
は、パレット枚数×1.44で表せる。パレットラック
を使用する保有形態の場合、パレット枚数はパレットラ
ックの必要間口数に一致するので、パレット枚数を必要
間口数として算出する。
【0035】スルーラック(傾斜ラック)または平棚を
使用する保有形態の場合、必要なパレット枚数からパレ
ットラックの場合と同様にして必要間口数を求めさらに
必要モジュール数を算出する。ここでモジュールとは、
一例として図13に示すようにスルーラックないし平棚
が6間口・4段で構成されている場合、この6間口×4
段を1モジュールと定義する。例えば、卸店等の物流セ
ンターで一般的に使用されているスルーラック(傾斜ラ
ック)は、支柱間の幅が1.8m(30cm×6間口)
あり、高さが4段となっている。したがって、この6間
口×4段を1モジュールとし、必要間口数を24で除算
してモジュール数を算出するようにしている。平棚の場
合も同様である。カーゴコンテナを使用する保有形態の
場合、必要なパレット枚数に相当するカーゴコンテナの
台数(例えば、1パレット=1台として換算)を算出す
る。
【0036】基準在庫作成部17は、出荷データ6より
各製品の基準在庫量を算出し、さらに保有形態フラグを
付加して基準在庫データ7を作成する。そして在庫の保
管量を管理するための在庫管理情報を出力する。基準在
庫データ7の作成にあたり、出荷金額ランクが「S」、
「A」の製品に対してはケースロケーションとピースロ
ケーションの2つの保管形態に分割して在庫するため、
ケース基準在庫量とピース基準在庫量を求め設定してい
る。こうするのは、出荷が多い製品(出荷金額ランクが
「S」、「A」の製品)は一般的にピース単位だけでな
くケース単位での出荷も多いため、同一製品をケースロ
ケーションとピースロケーションの2ヶ所で在庫したほ
うがよい場合があるためである。なお、ピース出荷がな
い場合は、ケース基準在庫量のみ求め設定する。そして
ケース基準在庫量に応じた保有形態フラグを付加する。
一方、出荷金額ランクがB、C、Dの製品の場合、出荷
も少なくピース単位での出荷がほとんどなので、原則と
してピース基準在庫量のみを求め設定する。
【0037】前述のように2ヶ所で保管した場合では、
ピース在庫がそのピース発注点を下回った場合、ケース
在庫から補充する。例えばピースロケーションの在庫が
ピース発注点以下になった場合には補充警告リストを出
力し、ピース基準在庫量からピース現在庫を減じた数量
をケース単位に換算(小数点以下は切り上げ)した数量
を補充する。図15に、基準在庫作成部17による処理
の結果出力される在庫管理情報の一例を示す。ランク毎
に、アイテム数(製品の種類の数)、月間平均出荷金
額、保有日数、発注点保有日数、基準在庫金額、在庫率
(基準在庫金額/月間平均出荷金額)のデータをもつ。
【0038】変更対象抽出部19aは、基準在庫量から
フラグテーブルを利用して製品毎に保有形態フラグを付
与し、その保有形態フラグの変化状態が警告リストと一
致する製品を保管場所変更対象の製品としリストアップ
する。
【0039】入れ替えリスト作成部19bは、変更対象
抽出部19aによりリストアップされた保管場所変更対
象の製品の保有形態フラグの変化状態に負の相関がある
ものを保管場所の入れ替え対象の製品の組みとし、この
入れ替え対象の製品(品名)の組みを含むロケーション
入れ替えリストを出力する。入れ替え対象となる製品の
組がない場合、変更対象として設定された製品(品名)
を含むロケーション移動検討リストを出力する。なお、
「保有形態フラグの変化状態に負の相関」とは、2つの
製品(保管場所別)の保有形態フラグの変化パターンに
おいて、一方の製品のその週の保有形態フラグと他方の
製品の2週前の保有形態フラグが等しく、保有形態フラ
グの変化のパターンが逆となっている状態を意味する。
【0040】具体的には、リストアップした全てのアイ
テム(製品)を順番に2つづつ選んで保有形態フラグを
比較していき、 先々週の保有形態フラグと今週の保有形態フラグがそ
れぞれ等しくなるもの 例) 製品A 製品B 先々週 PL PM 先週 PM PL 今週 PM PL 選択された2つの製品が同一カテゴリーのもの(例:
歯磨) 上記2つの条件を満たすものを選んで、保管場所の入れ
替え対象の製品の組みとする。
【0041】保管量判定部18は、特売品と定番品に対
してそれぞれ以下の処理を行なう。特売品に対しては、
保管施設の保管能力(最大保管量に保管設備使用率を乗
じたもの)と、出荷データ6から得られる実在庫量を必
要保管面積に換算した値とを比較判定し、実在庫量に対
応する必要保管スペース(必要保管面積)が保管能力を
超過した場合、出力装置(図示せず)より警告を出力す
る。そして特売の売り残し製品があるか判定し、売り残
し製品がある場合、製品の残数量(ケース)、定番分ロ
ケーション(番地)、定番分現在庫を記載した特売品売
り残しリストを出力する。管理者は先の警告により、在
庫スペースを拡張したり、クロスドッキングを行ったり
する。また、売り残しがある場合は、特売品売り残しリ
ストをもとに必要であれば特売分を定番分への在庫移動
を実施する。
【0042】定番品に対しては、保管施設の保管能力
(最大保管量に保管設備使用率を乗じたもの)と、基準
在庫データ7から得られる基準在庫量を必要保管面積・
間口数・モジュール数に換算された値とを比較判定し、
基準在庫量に対応する必要保管スペース(必要保管面積
・間口数・モジュール数)が保管能力を超過した場合、
出力装置より警告を出力する。管理者は、特売分の場合
と同様に在庫管理を行う。そして基準在庫量に対応する
必要保管スペースが保管能力以下の場合、後述のロケー
ション変更部19によりロケーション変更処理を行な
う。以上、在庫保管スペース管理装置の構成の詳細を説
明した。
【0043】なおこの処理部2は、専用のハードウェア
により実現されるものであってもよく、また、メモリお
よびCPU(中央演算装置)により構成され、処理部2
の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードし
て実行することによりその機能を実現させるものであっ
てもよい。またこの在庫保管スペース管理装置1には、
周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも図示せ
ず)が接続されるものとする。ここで、入力装置とはキ
ーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示
装置とはCRT(CathodeRay Tube)や液晶表示装置等
の他、プリンタによって外部にデータを打ち出すもので
あってもよい。
【0044】つぎにこのように構成された在庫保管スペ
ース管理装置1の動作について順に説明する。まず本実
施の形態における在庫保管スペース管理装置1の初期設
定時の動作を、図16を参照して説明する。
【0045】はじめに管理者による特売分離レベル(製
品の特売分と定番分を区分けする数量値)および入荷か
ら出荷までのリードタイム(日数)の入力を受ける(ス
テップS101)。つぎにフラグ作成部10は、記憶部
3より標準保管量データ4を読み込む(ステップS10
2)。つぎにフラグ作成部10は、標準保管量データ4
に含まれる保管場所別の各製品に対する保管能力に関す
るデータや保管場所別の保有形態に関するデータである
ケースロケーション(例:平置き(パレット単位)、
…)をもとに、保管場所別の保有形態フラグを割当てた
フラグテーブル(例:図6)を作成する(ステップS1
03)。そしてフラグ作成部10は、フラグテーブルを
もとに、3週分の保有形態フラグの変化パターンを示す
3つの保有形態フラグの組からなるすべての組合わせを
リストにし、さらに、前述した保管場所の変更対象とな
る変化パターンに対し警告印(例えば、「○」)を付し
た警告リスト(例:図8)を作成し出力する(ステップ
S104)。
【0046】つぎにフラグ検証部11は、基準在庫デー
タ7(例:図3)を読み込む(ステップS105)。最
後に、フラグ検証部11はすでに作成されている(毎週
更新される)基準在庫データ7をもとに、変化パターン
別の移動数量・頻度(例:図10)を算出し出力する
(ステップS106)。なおここで算出される変化パタ
ーン別の移動数量・頻度については上述したとうりであ
る。以上により、在庫保管スペース管理装置1の初期設
定として、フラグテーブル、警告リスト、変化パターン
別の移動数量・頻度が作成される。
【0047】つぎに、図17ないし24を参照して、初
期設定がなされた後の在庫保管スペース管理装置1にお
ける必要保管スペースの算出に係る動作を説明する。な
お、保有形態別保管単位数算出部16、基準在庫作成部
17の動作の詳細については後述する。
【0048】まず特売定番判定部12は出荷データ6を
読み込む(図17:ステップS201)。そして、製品
毎に特売分か定番分かを判定する(図17:ステップS
202)。
【0049】ステップS202で製品が特売分であると
判定された場合、まず想定在庫データ作成部13は、出
荷データ6を日別・製品別に集計する(図18:ステッ
プS203)。そして入荷から出荷までのリードタイム
分さかのぼった日数分の在庫を想定在庫として算出する
(図18:ステップS204)。そして日別・製品別在
庫量を出力する(図18:ステップS205)。
【0050】つぎに在庫量保管単位換算部14は、日別
・製品別の在庫量を日別・製品別のパレット枚数に換算
する(図19:ステップS206)。つぎに日別保管単
位数算出部15は、在庫量保管単位換算部14により算
出された日別・製品別パレット枚数を集計し、日別パレ
ット枚数を算出する(図20:ステップS207)。つ
ぎに保有形態別保管単位数算出部16は、保管形態に応
じて各製品に保有形態フラグを付与し、必要面積ないし
間口数を算出し算出結果の表を出力する(図21:ステ
ップS208〜S214)。以上が特売分に対する処理
である。
【0051】つぎにステップS202で製品が定番分で
あると判定された場合、基準在庫作成部17は最新の基
準在庫データ7を作成し(毎週更新する)、製品毎に保
有形態フラグを付与し、記憶部3に記憶する(図22:
ステップS301〜S312)。そして保有形態別保管
単位数算出部16は、フラグテーブルを参照して先に付
与された保有形態フラグから、必要面積ないしモジュー
ル数を算出する(図24:ステップS331〜S33
4)。
【0052】なお想定在庫データ作成部13は想定在庫
データ作成手段として機能しステップS203〜S20
5を実行し、在庫量保管単位換算部14は在庫量保管単
位換算手段として機能しステップS206を実行し、日
別保管単位数算出部15は日別保管単位数算出手段とし
て機能しステップS207を実行し、保有形態別単位数
算出部は保有形態別単位数算出手段として機能しステッ
プS208〜S214を実行する。以上が在庫保管スペ
ース管理装置1における必要保管スペースの算出に係る
動作である。
【0053】つぎに図21に示すフローチャートに沿っ
て、保有形態別保管単位数算出部16の特売品に対する
動作フローを詳細に説明する。
【0054】はじめに特売品の保管形態(保有形態)を
判定する(ステップS208)。ステップS208で保
管形態がパレットラックであると判定された場合、保有
形態フラグ「CL」を付加する(ステップS209)。
そして必要間口数=必要パレット枚数として必要間口数
を設定する(ステップS210)。最後に日別・必要間
口数表を作成し出力する(ステップS211)。
【0055】ステップS208で保管形態が平置きであ
ると判定された場合、保有形態フラグ「CK」を付加す
る(ステップS212)。そして必要保管面積(m2
をパレット枚数×1.44として算出する(ステップS
213)。なおここで1.44を乗じているのは、T1
1型パレットを使用し、0.1m間隔で配置することを
仮定している。最後に日別・必要保管面積表(図12参
照)を作成し出力する(ステップS214)。
【0056】つぎに図22、23に示すフローチャート
に沿って、基準在庫作成部17の動作フローを詳細に説
明する。
【0057】はじめに出荷金額ランキングと出荷日数ラ
ンキングに基づき、在庫管理の管理分類であるランク設
定を行なう(図23:ステップS321)。ここでのラ
ンク設定処理の詳細は以下のとおりである。
【0058】まず出荷データ6より、定番分の出荷分で
ある定番分出荷データを抽出する。つぎに定番分出荷デ
ータを用いて、定番分における各製品(品名)別に出荷
金額を合計し、それぞれについて平方根を求める。つぎ
に出荷金額に応じて、各製品(品名)毎に出荷金額ラン
クを設定する。なおこの出荷金額ランクは、図4に示す
出荷金額ランキング(「S」〜「D」)に基づき設定さ
れるものであり記憶部3に記憶される。次いで定番分出
荷データに含まれる出荷日を各製品(品名)別に計数
し、各製品(品名)毎の出荷日数を取得する。
【0059】つぎに出荷日数に応じて、各製品(品名)
毎に出荷日数ランクを設定する。すなわち出荷日数に応
じて出荷日数ランクを付与する。これにより出荷金額ラ
ンクが付与された製品は、さらに出荷日数に応じてラン
ク分けされる。またこの出荷日数ランクは図4に示す出
荷日数ランキング(「1」〜「5」)に基づき設定され
るものである。以上がランク設定処理の詳細である。
【0060】つぎに発注点保有日数、基準在庫保有日数
の設定する(図23:S322)。ここでの処理の詳細
は以下のとおりである。はじめに発注点保有日数の設定
処理の詳細を説明する。
【0061】まず定番分出荷データより、各製品(品
名)別に1日あたりの実出荷量および最大出荷量を算出
する。実出荷量/日は各製品(品名)毎に直近13週間
の定番分出荷データから総出荷量を求め、それを出荷日
数で割って出荷日1日当たりの平均出荷量として得てい
る。また最大出荷量/日は直近13週間の中で1日当た
りの定番分の出荷が最大となる出荷量として得られる。
【0062】つぎに各製品(品名)別に平均指数(最大
出荷量/実出荷量)を算出する。そして出荷金額ランク
および出荷日数ランクによって区分けされた製品群毎
に、平均指数の平均値を算出する。すなわち各ランク
(出荷金額および出荷日数)に含まれる製品毎の平均指
数の総和をアイテム数で除算して算出する。ここで「ア
イテム数」とは各ランクにおける商品数(種類)であ
る。つぎに各製品(品名)毎に出荷日数ランクが上位
(日数ランクが1または2)であるか判断する(判断
A)。
【0063】判断Aで出荷日数ランクが上位であると判
断された場合、発注点保有日数として、各ランク(出荷
金額および出荷日数)におけるアイテムごとの平均指数
の平均値に所定の安全在庫を加算したものを在庫管理情
報に設定する。例えば出荷金額ランクが「S」、出荷日
数ランクが「1」である区分(S1)における発注点保
有日数は、平均指数の平均値「3.81(例)」に例え
ば1(安全在庫1日)を加算し四捨五入した5日とな
る。なお、 (1)異常値である特売分を処理の対象から除去してい
る。 (2)経験的に、安全在庫を加算した値が適正な発注点
保有日数に近い値となっている。 (3)後述の補正処理によって補正されることにより過
剰在庫の危険性は少なくなる。 ことからたとえ安全在庫を加算しても過剰在庫を招く可
能性は低い。
【0064】判断Aで出荷日数ランクが上位でないと判
断された場合、発注点保有日数として、各ランク(出荷
金額および出荷日数)における平均指数の平均値を四捨
五入した値を在庫管理情報に設定する。ここでは発注点
保有日数に安全在庫を加算していない。それは売りの重
要度、出荷頻度の両面から見て、上位ランクと同じ考え
方で在庫を持つ必要がないからである。出荷日数ランク
自体が低く続けて出荷が生じる可能性は低い。したがっ
て安全在庫分の加算は不要であり、平均指数の平均値を
そのまま用いている。以上が発注点保有日数の設定処理
の詳細である。
【0065】以下に基準在庫保有日数の設定処理の詳細
を説明する。以下に説明する処理においては、売上高貢
献度が高いアイテム(金額ランク上位品−S、A)およ
び出荷頻度が高いアイテム(日数ランク上位品−1、
2)は品切回避を優先し、売上高貢献度が低いアイテム
(金額ランク下位品−B、C、D)および出荷頻度が低
いアイテム(日数ランク下位品−3、4、5)は在庫削
減を優先するようにしている。
【0066】まず各製品(品名)毎に出荷日数ランクが
上位(出荷日数ランクが1または2)であるか判断する
(判断B)。
【0067】判断Bで出荷日数ランクが上位であると判
断された場合、基準在庫保有日数として、そのランクの
発注点保有日数に2を加算したものを在庫管理情報に設
定する。出荷日数ランクが上位である製品の場合、週の
半分以上〜毎日出荷がある商品のため、基準在庫と発注
点との差が1日分しかないと、同じ商品が多頻度少量で
発注・入荷される可能性が大きい。したがって、基準在
庫保有日数のデフォルト値をそのランクの発注点保有日
数+2日としている。
【0068】判断Bで日数ランクが上位でないと判断さ
れた場合、基準在庫保有日数として、そのランクの発注
点保有日数に1を加算したものを在庫管理情報に設定す
る。出荷日数ランク下位品は、在庫削減優先の観点およ
び発注頻度が低いことからデフォルト値を発注点保有日
数+1日としている。なお出荷1日当たりの平均出荷量
(実出荷量)にランク別の保有日数をかけることにより
基準在庫量(最大在庫)が得られる。また各ランク毎の
基準在庫量は基準在庫データ7に含まれ、記憶部3に記
憶される。以上が基準在庫保有日数の設定処理の詳細で
ある。
【0069】後述のステップS325(図23)の判断
において発注点保有日数および基準在庫保有日数の修正
が必要であると判定された場合、発注点保有日数および
基準在庫保有日数の補正を行なう。ここでの補正処理は
以下のとおりである。
【0070】基準在庫総額が在庫目標金額の範囲より多
い場合ステップS325の判断による処理ループの1回
目は最下位のランクであるD5ランクを参照し、2回目
以降は順番にその上位ランク(C5−>B5−>A5−
>S5−>D4−>C4−>…)を参照するようにし、
参照したランクの基準在庫保有日数および発注点保有日
数を1減少させる。ここで最下位のランクから順に基準
在庫保有日数および発注点保有日数を1減少させる理由
は、低いランクほど重要度が低いからである。また基準
在庫保有日数および発注点保有日数の両方を1減少させ
るのは、基準在庫保有日数と発注点保有日数が接近する
と発注が頻繁に発生することになり好ましくないからで
ある。
【0071】基準在庫総額が在庫目標金額の範囲より少
ない場合ステップS325の判断による処理ループの1
回目は最上位のランクであるS1ランクを参照し、2回
目以降は順番にその下位ランク(A1−>B1−>C1
−>D1−>S2−>A2−>…)を参照するように
し、参照したランクの基準在庫保有日数を1増加させ
る。ここで、最上位のランクから順に基準在庫保有日数
を1増加させる理由は、高いランクほど重要度が高いた
めである。また基準在庫保有日数のみを1増加させるの
は、基準在庫保有日数と発注点保有日数が離れるほど発
注の回数が減少し好ましいからである。以上が補正処理
の詳細であるである。
【0072】つぎに各製品毎に実出荷量/日に基準在庫
保有日数を乗じて算出される基準在庫量と、実出荷量/
日に発注点保有日数を乗じて算出される発注点を算出
し、基準在庫データ7に含み記憶部3に記憶する(図2
3:ステップS323)。なお各製品(商品)の実出荷
量/日に、発注点保有日数を乗じたものが発注点であ
り、在庫がこの数量まで減少すると発注を行わなければ
ならないことを表す。また各ランク毎の発注点および基
準在庫量は、基準在庫データ7に含まれ記憶部3に保存
される。
【0073】そしてすべての製品に対して、マスタデー
タ5に含まれる製品単価と基準在庫データ7に含まれる
基準在庫量を乗じて基準在庫金額を算出し、さらにこの
基準在庫金額を総合計した基準在庫金額合計を算出する
(図23:ステップS324)。
【0074】そしてステップS322で設定した発注点
保有日数、基準在庫保有日数の修正が必要か判断し、必
要であると判断された場合ステップS322へ戻り、必
要でない場合次の処理へ移る(図23:ステップS32
5)。ここでの判断は例えば基準在庫金額合計が、別途
定められる在庫目標金額の範囲内(例えば在庫目標金額
の0.9倍から1.1倍の範囲)の金額となるか否かで
行なう。そして基準在庫データ7を作成する(図23:
ステップS326)。以上の図23に示すステップS3
21〜S325の処理が、図22に示すステップS30
1の処理の詳細である。
【0075】ステップS301の処理の後、管理者によ
り、ピース(バラ)で在庫をもつ場合のピース基準在庫
保有日数およびピース発注点保有日数の入力を受ける
(図22:ステップS302)。そして基準在庫データ
7から対象の定番品の出荷金額ランクが「S」または
「A」であるか判定し、「S」および「A」でないと判
断された場合ステップS312へ移る(図22:ステッ
プS303)。また、ステップS303で出荷金額ラン
クが「S」または「A」であると判断された場合、ピー
ス実出荷を算出する(図22:ステップS304)。こ
れは期間ピース総出荷(所定期間中のピース在庫分の総
出荷量)をピース出荷日数(ピース在庫分の出荷日数)
により除算することにより求められる。すなわち、ピー
ス実出荷は、ピース出荷日1日あたりの出荷量である。
【0076】つぎに、ピース出荷があるか判定し、ピー
ス出荷がないと判断された場合ステップS312へ移る
(図22:ステップS305)。また、ステップS30
5でピース出荷があると判断された場合、マスターデー
タ5を参照することでその製品の入数を得てピース実出
荷をケース換算する(図22:ステップS306)。こ
こでは、ピース(バラ)で出荷した出荷量をケース(ダ
ンボール箱)数に換算している。
【0077】つぎに、先に求めたピース出荷のケース換
算分が1ケース以上であるか判定し、1ケース以上でな
いと判断された場合ステップS312へ移る(図22:
ステップS307)。ステップS307で先に求めたピ
ース出荷のケース換算分が1ケース以上であると判断さ
れた場合、ピース基準在庫およびピース発注点を算出し
設定する(図22:ステップS308)。なおピース基
準在庫はピース実出荷にピース在庫分基準在庫保有日数
を乗じることで求められ、ピース発注点は、ピース実出
荷にピース発注点保有日数を乗じることで求められる。
本実施の形態ではこのようにピース在庫があり、ケース
換算で1ケース以上となる場合ピースロケーションとケ
ースロケーションの2ヶ所在庫の候補としている。この
理由は、ピース在庫の補充は一般にケース単位で行なう
ので、1日分の出荷量がケース単位未満ではピース在庫
量に対し補充量が過剰となってしまうからである。
【0078】つぎに、ケース基準在庫を算出する(図2
2:ステップS309)。なおケース基準在庫は、基準
在庫からピース基準在庫を減算することで求められる。
つぎに、ケース基準在庫とピース基準在庫の大小を比較
判定し、ピース基準在庫がケース基準在庫を超過してい
ない場合ステップS312へ移る(図22:ステップS
310)。また、ステップS310でケース基準在庫が
ピース基準在庫を超過していると判断された場合ケース
基準在庫を設定する(図22:ステップS311)。ケ
ース基準在庫は基準在庫量からピース基準在庫を減ずる
ことで求められる。ケース基準在庫がピース基準在庫よ
りも少ない場合、補充作業の負担が増大するのでケース
基準在庫は設定せずピース基準在庫のみとする。
【0079】最後に対象の定番品に各基準在庫量に応じ
て保有形態フラグを付加する(図22:ステップS31
2)。例えば、ピース基準在庫をケース換算して10ケ
ースある場合、保有形態フラグとして「PL」を付加す
る。なお、出荷金額ランクが「B」、「C」、「D」で
ある場合、出荷も少なくピース単位での出荷がほとんど
なので、原則としてピース在庫のみとする。そしてピー
ス出荷のある場合は、基準在庫量に応じてピース保管の
保有形態フラグ(PK、PL、PM、PS、PP)を付
加する。ピース出荷がない場合ケース在庫のみとし、基
準在庫量に応じて保有形態フラグ(CK、CL、CM、
CS)を付加する。以上の処理を各定番品に対して行
う。以上が、基準在庫作成部17の動作である。なお、
上述の動作説明において、金額ランクが「S」、「A」
のものは、ケース在庫とピース在庫の2つの形態で保管
され、その他の金額ランクのものは、ピース在庫のみの
形態で保管されるものとしている。
【0080】つぎに図24に示すフローチャートを参照
し、保有形態別保管単位数算出部16の定番品に対する
必要保管面積の算出処理のフローを詳細に説明する。
【0081】はじめに基準在庫データ7に付加した保有
形態フラグと、フラグテーブルおよび面積・間口設定テ
ーブルをメモリに読み込む(ステップS331)。つぎ
にフラグテーブルを参照し、各定番品の保有形態フラグ
に対応する保管場所を抽出し、この保管場所に対応する
必要面積・間口数を面積・間口設定テーブルを参照して
求める(ステップS332)。最後に、保有形態フラグ
が保管場所としてスルーラックもしくは平棚を示してい
る場合(PL、PM、PS、PP)、先に求めた間口数
より必要モジュール数を算出する(ステップS33
3)。算出方法は、前述のとおりである。
【0082】つぎに図25を参照して在庫保管スペース
管理装置1の運用時における在庫制御に係る動作を説明
する。運用時の処理は、保管量判定部18とロケーショ
ン変更部19により処理される。
【0083】(1)特売品に対する処理:はじめに管理
者により保管設備使用率(これは適宜設定されるもの
で、例えば90%)の入力を受ける(ステップS40
1)。つぎに保管量判定部18は実在庫量を毎日監視
し、保管設備の特売分に対する保管能力(特売分に対す
る最大保管量に保管設備使用率を乗じたもの)と、保有
形態別単位数算出部16により実在庫量を必要保管面積
に換算した値との大小を比較・判定し、実在庫量に対応
する必要保管スペース(必要保管面積)が保管能力を超
過していないと判断された場合、在庫制御の処理を終了
する(ステップS402)。ステップS402で実在庫
量に対応する必要保管スペースが保管能力を超過してい
ると判断された場合、警告を出力する(ステップS40
3)。
【0084】そして特売売残し商品があるか判定し、特
売売残し商品がないと判断された場合処理を終了する
(ステップS404)。ステップS404で特売売残し
商品があると判定された場合、特売品売残しリストを出
力して終了する(ステップS405)。ここで出力され
る特売品売残しリストには、特売期間終了後残っている
商品の残数量(ケース)、定番ロケーション(番地)、
定番現在庫が記載される。そして管理者は、必要に応じ
て売り残し特売品を定番品として在庫移動を行なう。
【0085】(2)定番品に対する処理:はじめに管理
者により保管設備使用率(これは適宜設定されるもので
例えば90%)の入力を受ける(ステップS411)。
つぎに保管量判定部18は、毎週の基準在庫データ7の
更新時に、保管設備の定番分に対する保管能力と、保有
形態別保管単位数算出部16により算出された必要保管
面積・間口数・モジュール数(これらは基準在庫量を保
管スペースに換算したものである)との大小を比較・判
定する(ステップS412)。ステップS412で基準
在庫量に対応する保管スペースが保管能力を超過してい
ると判断された場合、警告を出力し終了する(ステップ
S413)。基準在庫量は出荷量の変動により増減する
ため、はじめに設定された保管能力を基準在庫量に対応
する保管スペースが超過する場合がある。
【0086】ステップS412で基準在庫量に対応する
保管スペースが保管能力を超過していないと判断された
場合、次のロケーション変更部19による処理を行な
う。なお、ロケーション変更部19の動作の詳細は後述
する。ロケーション変更部19において、まず変更対象
抽出部19aは、ロケーション変更対象となる製品(保
管場所別)の抽出を行なう。そして入れ替えリスト作成
部19bは、ロケーション入れ替えリストを作成し出力
する(ステップS93)。以上の処理において、警告が
発せられた場合における措置は、本実施の形態の構成の
説明において前述したとおりである。
【0087】つぎに、図26に示すフローチャートに沿
って、変更対象抽出部19aの動作を詳細に説明する。
【0088】まずフラグデータ8に含まれるフラグテー
ブルと毎週更新される基準在庫データ7に含まれる基準
在庫量を対照して、ロケーション管理データ9に含まれ
る各製品(保管場所別)の3週分のフラグを更新する
(ステップS501)。図9に示す例(例えば製品A
(ケース))では、先々週および先週の保有形態フラグ
(CK、CL)を先週と今週の保有形態フラグ(CL、
CL)にそれぞれ置き換え、今週の基準在庫量に対応す
る保有形態フラグ(例えばCK)を今週の保有形態フラ
グとして設定する。つぎに更新されたロケーション管理
データ9とフラグデータ8に含まれる警告リストを対照
してロケーション変更対象となる製品(保管場所別)を
抽出する。そしてロケーション管理データ9においてロ
ケーション変更対象となる製品(保管場所別)を変更対
象として設定し出力装置に出力する(ステップS50
2)。図9を参照して具体的に説明すると、保有形態フ
ラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化
パターンとなっている「製品A(ケース)」、「製品A
(ピース)」、「製品B(ケース)」が変更対象として
設定(○印)される。以上が、変更対象抽出部19aの
動作である。
【0089】つぎに図27に示すフローチャートに沿っ
て入れ替えリスト作成部14の動作を詳細に説明する。
【0090】まずロケーション管理データ9を参照し、
変更対象抽出部19bにより抽出された変更対象となる
製品(保管場所別)の中から順番に2つの製品を選択す
る(ステップS511)。つぎに選択した2つの製品
(保管場所別)の保有形態フラグの変化のパターンが逆
(ロケーション変更対象となる2つの製品間で相互に今
週と先先週のフラグが共通)となっているか判断し、逆
でないと判定された場合ステップS151へ戻る(ステ
ップS512)。図9の例では、保有形態フラグの変化
パターンがCK−>CL−>CLである製品A(ケー
ス)と同変化パターンがCL−>CK−>CKである製
品B(ケース)の組が、保有形態フラグの変化のパター
ンが逆となっている。
【0091】つぎに、ステップS512で、選択された
2つの製品(保管場所別)の保有形態フラグの変化のパ
ターンが逆である(負の相関がある)と判定された場
合、選択された2つの製品(保管場所別)が同一のカテ
ゴリーの製品か判断し、さらに同一でないと判定された
場合、ステップS512に戻る(ステップS513)。
なお、製品種別であるカテゴリーの情報はマスタデータ
5に含まれ、これを参照する。ステップS513で、選
択された2つの製品(保管場所別)が同一のカテゴリー
の製品であると判定された場合、ロケーション管理デー
タ9に対し2つの製品(保管場所別)の入れ替え設定を
行なう(ステップS514)。図9の例を参照し具体的
に説明すると、保有形態フラグの変化のパターンが逆と
なっているのは「製品A(ケース)」と「製品B(ケー
ス)」の組であり、この2つの製品のカテゴリーが同一
(この例では同一とする)であるので、「製品A(ケー
ス)」の入れ替え設定として3(No.3:製品B(ケ
ース))を設定し、「製品B(ケース)」の入れ替え設
定として1(No.1:製品A(ケース))を設定して
いる。
【0092】つぎにステップS511において変更対象
となる製品(保管場所別)に対し全ての組合わせが選択
され、ステップS512またはステップS513の比較
処理を終えたか判断し、比較処理を終えた場合次のステ
ップS516へ移り、終えていないと判定された場合ス
テップS511へ戻る(ステップS515)。ステップ
S515で、変更対象となる製品(保管場所別)のすべ
てに対し上記処理を終えたと判定された場合、入れ替え
設定がされていない変更対象が存在するか判断し、存在
しないと判断された場合ステップS518へ移る(ステ
ップS516)。
【0093】ステップS516で入れ替え設定がされて
いない変更対象が存在すると判定された場合、ロケーシ
ョン移動検討リストを表示装置に出力する(ステップS
517)。最後にロケーション入れ替えリストを表示装
置に出力する(ステップS518)。以上が入れ替えリ
スト作成部19bの動作である。物流センターの管理者
はロケーション入れ替えリストまたはロケーション移動
検討リストをもとに、製品の保管場所の変更を行なう。
【0094】本実施の形態は定番分に基準在庫量を設定
し、特売分は別在庫とする在庫特性別管理をすることに
より、定番・特売のそれぞれで必要な量が明確になり、
品切れを防ぐとともに在庫の削減を可能とする。また在
庫設定・更新ごとに必要な設備および保管スペースが即
座に明確になるため、常に保管施設における保管スペー
スの有効活用が可能となる。また、13週間分の直近の
過去の出荷データで基準在庫量を設定し、毎週更新する
ので最新の出荷動向に対応できる。
【0095】なお本発明の在庫保管スペース管理装置の
処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に
記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込
ませ、実行することにより在庫保管スペース管理を行っ
てもよい。すなわちこの在庫保管スペース管理プログラ
ムは、各製品の出荷状況を納めた出荷データを記憶させ
る機能と、前記出荷データから、対象とする製品群の想
定在庫データを作成する機能と、前記想定在庫データよ
り各製品の1日当たりの想定在庫量を保管単位数に換算
する機能と、前記在庫量保管単位換算手段により算出さ
れた製品毎の1日当たりの保管単位数を集計し、1日当
たりの保管単位数を算出する機能とをコンピュータに実
現させる。なおここでいう「コンピュータシステム」と
は、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとす
る。
【0096】また、「コンピュータ読み取り可能な記録
媒体」とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、R
OM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータシステ
ムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをい
う。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」と
は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通
信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のよ
うに、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、
その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシ
ステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラ
ムを保持しているものも含むものとする。また上記プロ
グラムは、前述した機能の一部を実現するためのもので
あってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシス
テムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせ
で実現できるものであってもよい。
【0097】以上、この発明の実施形態を図面を参照し
て詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計等も含まれる。
【0098】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
在庫保管スペース管理装置は、各製品毎および対象とす
る製品群の1日当たりの想定在庫量に対応する保管単位
数を求めるので、製品毎および対象とする製品群毎に必
要な保管スペースを取得し管理できる。また、保管場所
別の保有形態に応じた1日当たりの保管単位数を求める
ので、保管場所別に保管スペースを管理できる。また、
実在庫量が最大在庫量を超過した場合、警告を出力する
ので、保管スペースの見直し、発注・出荷の見直しを適
宜実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である在庫保管スペー
ス管理装置の構成を示す図である。
【図2】 標準保管量データを説明するための図であ
る。
【図3】 基準在庫データの一例を示す図である。
【図4】 出荷日数ランクを説明するための図である。
【図5】 出荷金額ランクを説明するための図である。
【図6】 フラグデータ内のフラグテーブルの一例を示
す図である。
【図7】 面積・間口設定テーブルの一例を示す図であ
る。
【図8】 フラグデータ内の警告リストの一例を示す図
である。
【図9】 ロケーション管理データの一例を示す図であ
る。
【図10】 変化パターン別の移動数量・頻度の一例を
示す図である。
【図11】 製品の在庫特性を説明する図である。
【図12】 日別・必要保管面積表の一例を示す図であ
る。
【図13】 保管単位としてのモジュールを説明する図
である。
【図14】 保有形態別単位数算出部により出力される
保有形態ごとの必要面積等を示す表の一例を示す図であ
る。
【図15】 在庫管理情報の一例を示した図である。
【図16】 在庫保管スペース管理装置の初期設定の動
作を示すフローチャートである。
【図17】 特売定番判定作成部の動作を示したフロー
チャートである。
【図18】 想定在庫データ作成作成部の動作を示した
フローチャートである。
【図19】 在庫量保管単位換算作成部の動作を示した
フローチャートである。
【図20】 日別保管単位数算出作成部の動作を示した
フローチャートである。
【図21】 特売品に対する保有形態別保管単位数算出
作成部の動作を示したフローチャートである。
【図22】 基準在庫作成作成部の動作を示したフロー
チャートである。
【図23】 基準在庫作成作成部におけるケース/ピー
スロケーション分割前の基準在庫データ作成処理を示し
たフローチャートである。
【図24】 定番品に対する保有形態別保管単位数算出
部の動作を示したフローチャートである。
【図25】 保管量判定作成部の動作を示したフローチ
ャートである。
【図26】 変更対象抽出部の動作を説明したフローチ
ャートである。
【図27】 入れ替えリスト作成部の動作を説明したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…在庫保管スペース管理装置 2…処理部 3…記憶部 4…標準保管量デ
ータ 5…マスタデータ 6…出荷データ 7…基準在庫データ 8…フラグデータ 9…ロケーション管理データ 10…フラグ作成部 11…フラグ検証部 12…特売定番判定
部 13…想定在庫データ作成部(想定在庫データ作成手段) 14…在庫量保管単位換算部(在庫量保管単位換算手段) 15…日別保管単位数算出部(日別保管単位数算出手段) 16…保有形態別単位数算出部(保有形態別単位数算出手
段) 17…基準在庫作成部 18…保管量判定部
(保管量判定手段) 19…ロケーション変更部 19a…変更対象抽
出部 19b…入れ替えリスト作成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 謙治 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 3F022 MM01 MM28 MM49 NN42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各製品の出荷状況を納めた出荷データを
    記憶した記憶手段と、 前記出荷データから、対象とする製品群の想定在庫デー
    タを作成する想定在庫データ作成手段と、 前記想定在庫データより各製品の1日当たりの想定在庫
    量を保管単位数に換算する在庫量保管単位換算手段と、 前記在庫量保管単位換算手段により算出された製品毎の
    1日当たりの保管単位数を集計し、1日当たりの保管単
    位数を算出する日別保管単位数算出手段と、 を備えたことを特徴とする在庫保管スペース管理装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、 保管場所別保有形態を示す保有形態フラグを納めたフラ
    グテーブルをさらに記憶し、 前記在庫保管スペース管理装置は、 前記フラグテーブルを利用して各製品に保有形態フラグ
    を付与し、前記想定在庫データより保管形態別に1日当
    たりの保管単位数を算出する保管形態別保管単位数算出
    手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    在庫保管スペース管理装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段は、 対象の製品群の1日当たりの最大保管量を示すデータで
    ある最大保管量データをさらに記憶し、 前記在庫保管スペース管理装置は、 前記日別保管単位数算出手段により算出された1日当た
    りの保管単位数と前記最大保管量に基づく保管能力とを
    比較し、前記1日当たりの保管単位数が前記保管能力を
    超過したと判定された場合、警告を出力する保管量判定
    手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の在庫保管スペース管理装置。
  4. 【請求項4】 在庫保管スペース管理装置における在庫
    保管スペース管理方法であって、 各製品の出荷状況を納めた出荷データを記憶させる手順
    と、 前記出荷データから、対象とする製品群の想定在庫デー
    タを作成する手順と、 前記想定在庫データより各製品の1日当たりの想定在庫
    量を保管単位数に換算する手順と、 前記在庫量保管単位換算手段により算出された製品毎の
    1日当たりの保管単位数を集計し、1日当たりの保管単
    位数を算出する手順とを含むことを特徴とするコンピュ
    ータによる在庫保管スペース管理方法。
  5. 【請求項5】 在庫保管スペース管理装置における在庫
    保管スペース管理プログラムを記録した記録媒体であっ
    て、 各製品の出荷状況を納めた出荷データを記憶させる手順
    と、 前記出荷データから、対象とする製品群の想定在庫デー
    タを作成する手順と、 前記想定在庫データより各製品の1日当たりの想定在庫
    量を保管単位数に換算する手順と、 前記在庫量保管単位換算手段により算出された製品毎の
    1日当たりの保管単位数を集計し、1日当たりの保管単
    位数を算出する手順とをコンピュータに実行させる在庫
    保管スペース管理プログラムを記録したコンピュータ読
    み取り可能な記録媒体。
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