JP4001688B2 - ロケーション管理装置、方法、および、その記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物流センター等における製品(商品)の在庫配置(ロケーション)を管理するためのロケーション管理装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に工業製品の流れは、メーカー等の生産者から卸売問屋に行き、そこから必要に応じて仲間卸を経て小売業者である販売店に至る。そして、卸売問屋では、いつでも販売店に供給できるよう品切れにならない程度の製品をストックしている。また、物流センターでは通常全ての商品に保管場所のアドレスが設定され、ロケーション管理が為されている。
一方、出荷量が変化した製品の中には、基準在庫量も変化して今までの保管スペースでは入りきらない、もしくは余りすぎる場合が生ずる。そのためロケーションを変更して在庫量に見合った保管場所に移動する必要がある。従来は物流センターの担当者自身の経験等に基づきロケーションを変更していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような物流センターの担当者の判断に委ねたロケーション管理では、必ずしも製品の最適化された配置が選択されるとは限らない。
また、従来の在庫管理方法では、物流センター全体の保管能力についてはあまり考慮されることなく、需要予測により各商品ごとに必要と思われる量が発注されるため、保管能力に応じた在庫運用を行うことができなかった。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、基準在庫量の推移と保管能力に応じて、ロケーション変更指示を出し、出荷に見合った在庫を持ちながらなおかつ限られたスペースの有効活用が可能なロケーション管理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のロケーション管理装置は、保管場所別保有形態を示す保有形態フラグと在庫量とを対応付けて記憶するフラグテーブルおよび前記保有形態フラグの変化の履歴と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶した記憶手段と、前記出荷データより各製品の基準在庫量を算出する基準在庫作成手段と、所定の管理期間毎に前記基準在庫作成手段により作成される基準在庫量から前記フラグテーブルを利用して、前記基準在庫量に対応する在庫量の保有形態フラグを前記所定の管理期間毎に製品毎に付与し、その保有形態フラグの履歴が前記警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする変更対象抽出手段とを備えたことを特徴とする。
したがって、本発明によれば保管場所変更対象となる製品を自動抽出することができる。
【0006】
また、前記記憶手段は、保管場所別の保有形態情報を含む標準保管量データをさらに記憶し、前記ロケーション管理装置は、前記標準保管量データより前記フラグテーブルを作成し、該フラグテーブルに設定された保有形態フラグの変化の履歴の組み合わせから保有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化の履歴を保管場所の変更対象とした前記警告リストを作成するフラグ作成手段をさらに備えたことを特徴とする。
したがって、本発明によれば保有形態フラグの変化状態の内、保管場所変更対象となる変化状態を自動的に抽出できる。
【0007】
また、前記ロケーション管理装置は、前記変更対象抽出手段により抽出された保管場所変更対象の製品の保有形態フラグの変化の履歴に負の相関があるものを保管場所の入れ替え対象の製品の組みとする入れ替えリスト作成手段をさらに備えたことを特徴とする。
したがって、本発明によれば自動的に入れ替え候補となる製品を求めることができ、特に入れ替え候補が多数である場合効果がある。
【0008】
また、本発明のコンピュータによるロケーション管理方法は、ロケーション管理装置におけるロケーション管理方法であって、保管場所別保有形態を示す保有形態フラグと在庫量とを対応付けて記憶するフラグテーブルおよび前記保有形態フラグの変化の履歴と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶させる手順と、前記出荷データより各製品の基準在庫量を算出する手順と、所定の管理期間毎に前記基準在庫量から前記フラグテーブルを利用して前記基準在庫量に対応する在庫量の保有形態フラグを前記所定の管理期間毎に製品毎に付与し、その保有形態フラグの変化の履歴が前記警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする手順とを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、ロケーション管理装置におけるロケーション管理プログラム記録した記録媒体であって、保管場所別保有形態を示す保有形態フラグと在庫量とを対応付けて記憶するフラグテーブルおよび前記保有形態フラグの変化の履歴と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶させる手順と、前記出荷データより各製品の基準在庫量を算出する手順と、所定の管理期間毎に前記基準在庫量から前記フラグテーブルを利用して前記基準在庫量に対応する在庫量の保有形態フラグを前記所定の管理期間毎に製品毎に付与し、その保有形態フラグの変化の履歴が前記警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする手順とをコンピュータに実行させるロケーション管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
なお、本明細書において、製品と商品の区別はしないものとする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態であるロケーション管理装置を図面を参照して説明する。
図1はロケーション管理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0011】
ロケーション管理装置1は、以下に説明する処理部2と記憶部3を備える。
記憶部3は、標準保管量データ4と、マスタデータ5と、出荷データ6と、基準在庫データ7と、フラグデータ8と、ロケーション管理データ9を含むデータを記憶する。
【0012】
標準保管量データ4は、保管場所別の各製品に対する保管能力に関するデータであり、保管場所の広さ・設備等に応じて別途定められる基準により予め設定されるものである。また、この標準保管量データ4は保管場所別の保有形態に関するデータをさらに含む。図3に、物流センターにおける保管場所のレイアウトの一例を示す。この例では、平置き場P1、パレットラックP2、バラ棚(傾斜ラック)P3〜5、バラ棚(平棚)P6、7から構成されている。平置き場P1には、ケース単位の荷が載せられたパレット、またはピース(バラ)単位の荷が載せられたカーゴコンテナが置かれる。パレットラックP2には、ケース単位の荷を載せたパレットを収納する。バラ棚(傾斜ラック)P3〜5またはバラ棚(平棚)P6、7には、ピース(バラ)単位の荷を収納し保管する。標準保管量データ4は、このような各保管場所における保管能力に関するデータや保管場所の区別を示す保有形態情報を含んでいる。
【0013】
マスタデータ5は、各製品毎の単価等を含むデータである。
出荷データ6は、各製品毎の出荷金額および出荷日を含むデータである。
【0014】
基準在庫データ7は、各製品毎の基準在庫量を含むデータである。基準在庫量(最大在庫)は、出荷1日当たりの平均出荷量(実出荷量)にランク別の保有日数をかけることにより取得できる。
図6に、基準在庫データ7の一例を示す。この例では「品名」、「入数」(製品個数/梱)、出荷金額に応じてランク付けされた「出荷金額ランク」、出荷日数に応じてランク付けされた「出荷日数ランク」、最大在庫量である「基準在庫量」、発注を行なう基準となる「発注点」、バラの状態で保管されるピース在庫の最大在庫量である「基準在庫量(バラ棚)」、ピース在庫の補充を行なう基準となる「補充点(バラ棚)」の各フィールドからなる。
【0015】
ここで、出荷金額ランキングと出荷日数ランキングについて、一例である図12を参照して説明する。この例ではそれぞれを5段階に区分している。出荷金額ランキングでは、製品の出荷金額の平方根を基準にし(図11においてVE係数曲線参照)、上位から20%までをランク「S」、次に金額の高い20%〜40%をランク「A」、次に金額の高い40%〜60%をランク「B」、次に金額の高い60%〜80%をランク「C」、その他をランク「D」としている。
【0016】
なお、図12に示す出荷金額ランキングは、図11に示すABC分析に基づきランキング設定を行っている。
ここで、図11について説明する。この図は、横軸に商品品目数量を、縦軸に所定期間出荷金額累計をそれぞれ表したものである。商品品目のうちの出荷金額の高い上位約6%で所定期間の出荷金額累計の約68%を占め、金額の高い上位14%で所定期間の出荷金額累計の約82%を占めること等を表している。
そこで、商品品目のうちの出荷金額の平方根を基準にし、「S」〜「D」の5段階に区分している。
【0017】
このように各製品(品名)を出荷量ではなく出荷金額を基準に区分けするのは、在庫率や発注単位を全製品(品名)について一律に同じにするのではなく、売上高を基準に高低を付けるためである。
また、出荷金額に応じて製品(品名)を区分けするにあたりその平方根を基準に行うのは、直に出荷金額を用いる場合、若干の出荷の変動で例えば前回ランク「S」に属する品名がランク「A」に属したり、ランク「B」に属したりし、変動があり過ぎて管理が面倒になることがあり、それを避けるためである。
【0018】
また、出荷日数ランキングでは、出荷日数が営業日の80%を超えるもの(ほぼ毎日出荷)をランク「1」、出荷日数が営業日の50%から80%を占めるもの(週2〜3回出荷)をランク「2」、出荷日数が営業日の20〜50%を占めるもの(週1から2回出荷)をランク「3」、出荷日数が営業日の5〜20%を占めるもの(月1回〜週1回出荷)をランク「4」、出荷日数が営業日の5%以下を占めるもの(月1回以下出荷)をランク「5」に区分している。
【0019】
次に、フラグデータ8は、保管場所別保有形態を示す保有形態フラグを納めたフラグテーブルと、この保有形態フラグの変化状態と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含む。
【0020】
図4に、フラグテーブルの一例を示す。例えばフラグ「CK」は、基準在庫量がケース単位で51ケース以上になる場合、平置き(パレット単位)場所に保管されることを示し、フラグ「PK」は、基準在庫量がバラの在庫でケース換算して11ケース以上になる場合、平置き(カーゴコンテナ)場所に保管されることを示す。なおこの例の場合、ケースロケーションは、平置き(パレット単位)、パレットラック(パレット単位)、パレットラック(混載(大:種類が少なくケースの数量が多い))、パレットラック(混載(小:種類が多くケースの数量が少ない))の区別をしている。またピースロケーションは、平置き(カーゴコンテナ)、傾斜ラック(大:ラックの間口数が多い)、傾斜ラック(小:ラックの間口数が少ない)、平棚(大:ラックの間口数が多い)、平棚(小:ラックの間口数が少ない)の区別をしている。
【0021】
図5に、フラグデータ8内の警告リスト(ピース在庫のみ)の一例を示す。この例では3週分のフラグの組合せと、この組合せに応じた警告印(○)から構成されている。ここでは、2週連続して同じフラグが続くパターン(例えば、第1週がPK、第2週がPL、第3週がPLとなる場合等)となる場合を警告対象(保管場所の変更対象)としている。なお、警告リストはケース在庫に関する同様のリストも含んでいる。
【0022】
ロケーション管理データ9は、製品の種別およびケースかピースかの保有形態別毎に、3週分(先々週、先週、今週)の保有形態フラグを保存するフィールドと、保管場所の変更対象となることを示すフィールドと、入れ替えの対象となる相手先製品を示すフィールドとを含む。
図8にロケーション管理データ9の一例を示す。この例では、No.1製品A(ケース)と、No.2製品A(ピース)と、No.3製品B(ケース)が保管場所の変更対象であることを示し、No.1製品A(ケース)とNo.3製品B(ケース)が互いに入れ替えられることを示している(ただし、製品Aと製品Bは同じカテゴリーの製品であるものとする)。
【0023】
次に、処理部2の構成を説明する。処理部2は、フラグ作成部10と、フラグ検証部11と、基準在庫作成部12と、変更対象抽出部13と、入れ替えリスト作成部14から構成される。
【0024】
フラグ作成部10は、標準保管量データ4よりフラグテーブル8を作成し、このフラグテーブル8に設定された保有形態フラグの変化状態の組み合わせから保有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化状態(例:PL−>PM−>PM)を保管場所の変更対象とした警告リストを作成する。ここで「保有形態フラグが変化」とは、例えばPL−>PMのように、保有形態フラグが異なる保有形態フラグに変化する状態を意味する。また「変化が安定」とは、例えばPM−>PMのように、保有形態フラグが同じ保有形態フラグのままで推移する状態を意味する。
【0025】
フラグ検証部11は、基準在庫データ7をもとに変化パターン別の移動数量・頻度を算出し出力する。
図7は、変化パターン別の移動数量・頻度の例である。この例は、その週(第1週)のフラグがPS、その週(第1週)の2週間前および1週間前のフラグがPK、PSでフラグの変化パターンがPK−>PS−>PSとなった場合である。同様に、第2週の変化パターンがPS−>PS−>PK、第3週の変化パターンがPS−>PK−>PK、第4週の変化パターンがPK−>PK−>PSの場合の各製品毎の各週(4週分)における移動数量と移動の頻度を示している。第1週はフラグの変化パターンがPK−>PS−>PSであり、先述の保有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化状態であるので保管場所移動の対象となる。
【0026】
製品αの場合、第1週において移動の対象となる数量は10梱あることを示し、第2週は変化パターンがPS−>PS−>PKであるので移動数量が0梱であることを示す。その他の週、製品βに関しても同様に説明される。この例では、製品αと製品βを示しているが実際はすべての取扱い製品を対象とする。なお、この保有形態フラグの変化パターン毎の移動量と頻度を検証し、フラグ作成部10が作成する警告リストにおいて作業量からみて無理のない変化パターンを警告対象として選択するように設定する。
【0027】
基準在庫作成部12は、出荷データ6より各製品の基準在庫量を算出し、在庫の保管量を管理するための在庫管理情報を出力する。図13に、基準在庫作成部12による処理の結果出力される在庫管理情報の一例を示す。ランク毎に、アイテム数(製品の種類の数)、月間平均出荷金額、保有日数、発注点保有日数、基準在庫金額、在庫率(基準在庫金額/月間平均出荷金額)のデータをもつ。
【0028】
変更対象抽出部13は、基準在庫量からフラグテーブルを利用して製品毎に保有形態フラグを付与し、その保有形態フラグの変化状態が警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品としリストアップする。
【0029】
入れ替えリスト作成部14は、変更対象抽出部13によりリストアップされた保管場所変更対象の製品の保有形態フラグの変化状態に負の相関があるものを保管場所の入れ替え対象の製品の組みとし、この入れ替え対象の製品(品名)の組みを含むロケーション入れ替えリストを出力する。入れ替え対象となる製品の組がない場合、変更対象として設定された製品(品名)を含むロケーション移動検討リストを出力する。なお、「保有形態フラグの変化状態に負の相関」とは、2つの製品(保管場所別)の保有形態フラグの変化パターンにおいて、一方の製品のその週の保有形態フラグと他方の製品の2週前の保有形態フラグが等しく、保有形態フラグの変化のパターンが逆となっている状態を意味する。
【0030】
具体的には、リストアップした全てのアイテム(製品)を順番に2つづつ選んで保有形態フラグを比較していき、
▲1▼先々週の保管形態フラグと今週の保管形態フラグがそれぞれ等しくなるもの
▲2▼選択された2つの製品が同一カテゴリーのもの(例:歯磨)
上記2つの条件を満たすものを選んで、保管場所の入れ替え対象の製品の組みとする。
【0031】
なお、この処理部2は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、処理部2の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、このロケーション管理装置1には、周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも図示せず)が接続されるものとする。ここで、入力装置とはキーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とはCRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等の他、プリンタによって外部にデータを打ち出すものであってもよい。
【0032】
次に、このように構成されたロケーション管理装置1の動作について順に説明する。
まず、本実施の形態におけるロケーション管理装置1の初期設定時の動作を図2を参照して説明する。
【0033】
まず、フラグ作成部10は、記憶部3より標準保管量データ4を読み込む(ステップS21)。
次に、フラグ作成部10は、標準保管量データ4に含まれる保管場所別の各製品に対する保管能力に関するデータや保管場所別の保有形態に関するデータであるケースロケーション(例:平置き(パレット単位)、…)をもとに、保管場所別の保有形態フラグを割当てたフラグテーブル8(例:図4)を作成する(ステップS22)。
次に、フラグ作成部10は、フラグテーブル8をもとに、3週分の保有形態フラグの変化パターンを示す3つの保有形態フラグの組からなるすべての組合わせをリストにし、さらに、前述した保管場所の変更対象となる変化パターンに対し警告印(例えば、「○」)を付した警告リスト(例:図5)を作成し出力する(ステップS23)。
【0034】
次に、フラグ検証部11は、基準在庫データ7(例:図6)を読み込む(ステップS24)。
最後にフラグ検証部11は、すでに作成されている(毎週更新される)基準在庫データ7をもとに、変化パターン別の移動数量・頻度(例:図7)を算出し出力する(ステップS25)。なお、ここで算出される変化パターン別の移動数量・頻度については上述したとうりである。
なお、フラグ作成部10はフラグ作成手段として機能し、ステップS21〜23を実行する。
以上により、ロケーション管理装置1の初期設定として、フラグテーブル8、警告リスト、変化パターン別の移動数量・頻度が作成される。
【0035】
次に、図9を参照して、初期設定がなされた後のロケーション管理装置1の動作の概要を説明する。ロケーション管理装置1の各部の動作の詳細については後述する。
【0036】
まず、基準在庫作成部12は最新の基準在庫データ7を作成し、記憶部3に記憶する(ステップS91)。
次に、変更対象抽出部13は、ロケーション変更対象となる製品(保管場所別)の抽出を行なう(ステップS92)。
最後に、入れ替えリスト作成部14は、ロケーション入れ替えリストを作成し出力する(ステップS93)。
【0037】
次に、図10に示すフローチャートに沿って、基準在庫作成部12の動作を詳細に説明する。
【0038】
まず、出荷金額ランキングと出荷日数ランキングに基づき、在庫管理の管理分類であるランク設定を行なう(ステップS101)。ここでのランク設定処理の詳細は以下のとうりである。
【0039】
まず、出荷データ6より、定番分の出荷分である定番分出荷データを抽出する。ここで「定番分」とは、「小口受注分」であり、「特売分」とは、定番分の定義を超える受注分を意味する。このように、定番分と特売分を分離するのは、定番分と特売分とで在庫特性が著しく異なるためである。なお、定番分と特売分とをどのレベルで分離するかは卸店の販売状況(得意先や地域特性)によって異なる。したがって、定番分と特売分を分離するレベルについては各卸店の事情に応じて別途定められるものである。一例として、1回1アイテム30ケースを基準としてこの値未満か超えるかで定番分と特売分の分離を行なう。
【0040】
次に、定番分出荷データを用いて、定番分における各製品(品名)別に出荷金額を合計し、それぞれについて平方根を求める。
次に、出荷金額に応じて、各製品(品名)毎に出荷金額ランクを設定する。なおこの出荷金額ランクは、図12に示す出荷金額ランキング(「S」〜「D」)に基づき設定されるものであり記憶部3に記憶される。
次いで、定番分出荷データに含まれる出荷日を各製品(品名)別に計数し、各製品(品名)毎の出荷日数を取得する。
【0041】
次に、出荷日数に応じて、各製品(品名)毎に出荷日数ランクを設定する。すなわち、出荷日数に応じて出荷日数ランクを付与する。これにより、出荷金額ランクが付与された製品は、さらに出荷日数に応じてランク分けされる。またこの出荷日数ランクは、図12に示す出荷日数ランキング(「1」〜「5」)に基づき設定されるものである。
以上が、ランク設定処理の詳細である。
【0042】
次に、発注点保有日数、基準在庫保有日数の設定する(S102)。ここでの処理の詳細は以下のとうりである。
はじめに、発注点保有日数の設定処理の詳細を説明する。
【0043】
まず、定番分出荷データより、各製品(品名)別に1日あたりの実出荷量および最大出荷量を算出する。
実出荷量/日は、各製品(品名)毎に直近13週間の定番分出荷データから総出荷量を求め、それを出荷日数で割って出荷日1日当たりの平均出荷量として得ている。また最大出荷量/日は、直近13週間の中で1日当たりの定番分の出荷が最大となる出荷量として得られる。
【0044】
次に、各製品(品名)別に平均指数(最大出荷量/実出荷量)を算出する。
そして、出荷金額ランクおよび出荷日数ランクによって区分けされた製品群毎に、平均指数の平均値を算出する。すなわち、各ランク(出荷金額および出荷日数)に含まれる製品毎の平均指数の総和をアイテム数で除算して算出する。ここで「アイテム数」とは、各ランクにおける商品数(種類)である。
次に、各製品(品名)毎に出荷日数ランクが上位(日数ランクが1または2)であるか判断する(判断A)。
【0045】
判断Aで、出荷日数ランクが上位であると判断された場合、発注点保有日数として、各ランク(出荷金額および出荷日数)における平均指数の平均値に所定のリードタイム(発注から入荷までに要する日数)を加算したものを在庫管理情報に設定する。例えば、出荷金額ランクが「S」、出荷日数ランクが「1」である区分(S1)における発注点保有日数は、平均指数の平均値「3.81(例)」に例えば1(リードタイム1日)を加算し四捨五入した5日となる。なお、
(1)異常値である特売分を処理の対象から除去している。
(2)経験的に、リードタイムを加算した値が適正な発注点保有日数に近い値となっている。
(3)後述の補正処理によって補正されることにより、過剰在庫の危険性は少なくなる。
ことから、たとえリードタイムを加算しても過剰在庫を招く可能性は低い。
【0046】
判断Aで、出荷日数ランクが上位でないと判断された場合、発注点保有日数として、各ランク(出荷金額および出荷日数)における平均指数の平均値を四捨五入した値を在庫管理情報に設定する。ここでは、発注点保有日数にリードタイムを加算していない。それは、売りの重要度、出荷頻度の両面から見て、上位ランクと同じ考え方で在庫を持つ必要がないからである。出荷日数ランク自体が低く、続けて出荷が生じる可能性は低い。したがって、リードタイム分の加算は不要であり、平均指数の平均値をそのまま用いている。
以上が、発注点保有日数の設定処理の詳細である。
【0047】
以下に基準在庫保有日数の設定処理の詳細を説明する。以下に説明する処理においては、
売上高貢献度が高いアイテム(金額ランク上位品−S、A)および出荷頻度が高いアイテム(日数ランク上位品−1、2)は品切回避を優先し、
売上高貢献度が低いアイテム(金額ランク下位品−B、C、D)および出荷頻度が低いアイテム(日数ランク下位品−3、4、5)は在庫削減を優先するようにしている。
【0048】
まず、各製品(品名)毎に出荷日数ランクが上位(出荷日数ランクが1または2)であるか判断する(判断B)。
【0049】
判断Bで、出荷日数ランクが上位であると判断された場合、基準在庫保有日数として、そのランクの発注点保有日数に2を加算したものを在庫管理情報に設定する。出荷日数ランクが上位である製品の場合、週の半分以上〜毎日出荷がある商品のため、基準在庫と発注点との差が1日分しかないと、同じ商品が多頻度少量で発注・入荷される可能性が大きい。したがって、基準在庫保有日数のデフォルト値をそのランクの発注点保有日数+2日としている。
【0050】
判断Bで、日数ランクが上位でないと判断された場合、基準在庫保有日数として、そのランクの発注点保有日数に1を加算したものを在庫管理情報に設定する。出荷日数ランク下位品は、在庫削減優先の観点及び発注頻度が低いことからデフォルト値を発注点保有日数+1日としている。
なお、出荷1日当たりの平均出荷量(実出荷量)にランク別の保有日数をかけることにより、基準在庫量(最大在庫)が得られる。また、各ランク毎の基準在庫量は基準在庫データ7に含まれ、記憶部3に記憶される。
以上が、基準在庫保有日数の設定処理の詳細である。
【0051】
後述のステップS105の判断において、発注点保有日数および基準在庫保有日数の修正が必要であると判定された場合、発注点保有日数および基準在庫保有日数の補正を行なう。ここでの補正処理は以下のとうりである。
【0052】
基準在庫総額が在庫目標金額の範囲より多い場合、ステップS105の判断による処理ループの1回目は最下位のランクであるD5ランクを参照し、2回目以降は順番にその上位ランクを参照するようにし、参照したランクの基準在庫保有日数および発注点保有日数を1減少させる。ここで、最下位のランクから順に基準在庫保有日数および発注点保有日数を1減少させる理由は、低いランクほど重要度が低いからである。また、基準在庫保有日数および発注点保有日数の両方を1減少させるのは、基準在庫保有日数と発注点保有日数が接近すると発注が頻繁に発生することになり好ましくないからである。
【0053】
基準在庫総額が在庫目標金額の範囲より少ない場合、ステップS105の判断による処理ループの1回目は最上位のランクであるS1ランクを参照し、2回目以降は順番にその下位ランクを参照するようにし、参照したランクの基準在庫保有日数を1増加させる。ここで、最上位のランクから順に基準在庫保有日数を1増加させる理由は、高いランクほど重要度が高いためである。また、基準在庫保有日数のみを1増加させるのは、基準在庫保有日数と発注点保有日数が離れるほど発注の回数が減少し好ましいからである。
以上が、補正処理の詳細であるである。
【0054】
次に、各製品毎に実出荷量/日に基準在庫保有日数を乗じて算出される基準在庫量と、実出荷量/日に発注点保有日数を乗じて算出される発注点を算出し、基準在庫データ7に含み記憶部3に記憶する(S103)。
なお、各製品(商品)の実出荷量/日に、発注点保有日数を乗じたものが発注点であり、在庫がこの数量まで減少すると発注を行わなければならないことを表す。また、各ランク毎の発注点および基準在庫量は、基準在庫データ7に含まれ記憶部3に保存される。
【0055】
そして、すべての製品に対して、マスタデータ5に含まれる製品単価と基準在庫データ7に含まれる基準在庫量を乗じて基準在庫金額を算出し、さらにこの基準在庫金額を総合計した基準在庫金額合計を算出する(S104)。
【0056】
そして、ステップS102で設定した発注点保有日数、基準在庫保有日数の修正が必要か判断し、必要であると判断された場合ステップS102へ戻り、必要でない場合次の処理へ移る(ステップS105)。ここでの判断は、例えば基準在庫金額合計が、別途定められる在庫目標金額の範囲内(例えば在庫目標金額の0.9倍から1.1倍の範囲)の金額となるか否かで行なう。
なお、基準在庫作成部12は、基準在庫作成手段として機能し、ステップS101〜S105を実行する。
以上が、基準在庫作成部12の動作である。
なお、上述の動作説明において、金額ランクが「S」、「A」のものは、ケース在庫とピース在庫の2つの形態で保管され、その他の金額ランクのものは、ピース在庫のみの形態で保管されるものとしている。
【0057】
次に、図14に示すフローチャートに沿って、変更対象抽出部13の動作を詳細に説明する。
【0058】
まず、フラグデータ8に含まれるフラグテーブルと毎週更新される基準在庫データ7に含まれる基準在庫量を対照して、ロケーション管理データ9に含まれる各製品(保管場所別)の3週分のフラグを更新する(ステップS141)。図8に示す例(例えば製品A(ケース))では、先々週および先週の保有形態フラグ(CK、CL)を先週と今週の保有形態フラグ(CL、CL)にそれぞれ置き換え、今週の基準在庫量に対応する保有形態フラグ(例えばCK)を今週の保有形態フラグとして設定する。
次に、更新されたロケーション管理データ9とフラグデータ8に含まれる警告リストを対照してロケーション変更対象となる製品(保管場所別)を抽出する。
そして、ロケーション管理データ9においてロケーション変更対象となる製品(保管場所別)を変更対象として設定し、出力装置に出力する(ステップS142)。図8を参照して具体的に説明すると、保有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化パターンとなっている「製品A(ケース)」、「製品A(ピース)」、「製品B(ケース)」が変更対象として設定(○印)される。
なお、変更対象抽出部13は変更対象抽出手段として機能し、ステップS141〜S142を実行する。
以上が、変更対象抽出部13の動作である。
【0059】
次に、図15に示すフローチャートに沿って、入れ替えリスト作成部14の動作を詳細に説明する。
【0060】
まず、ロケーション管理データ9を参照し、変更対象抽出部13により抽出された変更対象となる製品(保管場所別)の中から順番に2つの製品を選択する(ステップS151)。
次に、選択した2つの製品(保管場所別)の保有形態フラグの変化のパターンが逆(ロケーション変更対象となる2つの製品間で相互に今週と先先週のフラグが共通)となっているか判断し、逆でないと判定された場合ステップS151へ戻る(ステップS152)。図8の例では、保有形態フラグの変化パターンがCK−>CL−>CLである製品A(ケース)と同変化パターンがCL−>CK−>CKである製品B(ケース)の組が、保有形態フラグの変化のパターンが逆となっている。
【0061】
次に、ステップS152で、選択された2つの製品(保管場所別)の保有形態フラグの変化のパターンが逆である(負の相関がある)と判定された場合、選択された2つの製品(保管場所別)が同一のカテゴリーの製品か判断し、さらに同一でないと判定された場合、ステップS151に戻る(ステップS153)。なお、製品種別であるカテゴリーの情報はマスタデータ5に含まれ、これを参照する。
ステップS153で、選択された2つの製品(保管場所別)が同一のカテゴリーの製品であると判定された場合、ロケーション管理データ9に対し2つの製品(保管場所別)の入れ替え設定を行なう(ステップS154)。図8の例を参照し具体的に説明すると、保有形態フラグの変化のパターンが逆となっているのは「製品A(ケース)」と「製品B(ケース)」の組であり、この2つの製品のカテゴリーが同一(この例では同一とする)であるので、「製品A(ケース)」の入れ替え設定として3(No.3:製品B(ケース))を設定し、「製品B(ケース)」の入れ替え設定として1(No.1:製品A(ケース))を設定している。
【0062】
次に、ステップS151において変更対象となる製品(保管場所別)に対し全ての組合わせが選択され、ステップS152またはステップS153の比較処理を終えたか判断し、比較処理を終えた場合次のステップS156へ移り、終えていないと判定された場合ステップS151へ戻る(ステップS155)。
ステップS155で、変更対象となる製品(保管場所別)のすべてに対し上記処理を終えたと判定された場合、入れ替え設定がされていない変更対象が存在するか判断し、存在しないと判断された場合ステップS158へ移る(ステップS156)。
【0063】
ステップS156で、入れ替え設定がされていない変更対象が存在すると判定された場合、ロケーション移動検討リストを表示装置に出力する(ステップS157)。
最後に、ロケーション入れ替えリストを表示装置に出力する(ステップS158)。
なお、入れ替えリスト作成部14は入れ替えリスト作成手段として機能し、ステップS151からS158を実行する。
以上が入れ替えリスト作成部14の動作である。
【0064】
物流センターの管理者は、ロケーション入れ替えリストまたはロケーション移動検討リストをもとに、製品の保管場所の変更を行なう。
【0065】
なお、ロケーション管理装置の処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりロケーション管理を行ってもよい。
【0066】
すなわち、このプログラムは、ロケーション管理装置におけるロケーション管理プログラムであって、保管場所別保有形態を示す保有形態フラグを納めたフラグテーブルおよび当該保有形態フラグの変化状態と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶させる機能と、当該出荷データより各製品の基準在庫量を算出する機能と、当該基準在庫量から先のフラグテーブルを利用して製品毎に保有形態フラグを付与し、その保有形態フラグの変化状態が警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする機能をコンピュータに実現させる。
【0067】
さらに、このプログラムは、保管場所別の保有形態情報を含む標準保管量データをさらに記憶させる機能と、当該標準保管量データより先のフラグテーブルを作成し、当該フラグテーブルに設定された保有形態フラグの変化状態の組み合わせから保有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化状態を保管場所の変更対象とした警告リストを作成する機能をコンピュータに実現させる。
【0068】
さらに、このプログラムは、保管場所変更対象の製品の保有形態フラグの変化状態に負の相関があるものを保管場所の入れ替え対象の製品の組みとする入れ替えリスト作成機能をコンピュータに実現させる。
【0069】
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0070】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0071】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によるロケーション管理装置および方法によれば、下記の効果を得ることができる。
本発明のロケーション管理装置は、基準在庫量を算出する基準在庫作成手段と、保有形態に応じたフラグを利用して基準在庫量から保管場所変更対象となる製品を抽出する変更対象抽出部を備えたので、基準在庫量の推移と保管能力に応じてロケーション変更指示を出すことができる。従って出荷に見合った在庫を持ちながらなおかつスペースの限られた保管場所の有効活用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるロケーション装置の一構成例を示した図である。
【図2】 ロケーション管理装置の初期設定の動作を示すフローチャートである。
【図3】 標準保管量データを説明するための図である。
【図4】 フラグデータ内のフラグテーブルの一例を示す図である。
【図5】 フラグデータ内の警告リストの一例を示す図である。
【図6】 基準在庫データの一例を示す図である。
【図7】 変化パターン別の移動数量・頻度の一例を示す図である。
【図8】 ロケーション管理データの一例を示す図である。
【図9】 ロケーション管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】 基準在庫作成部の動作を示したフローチャートである。
【図11】 出荷金額ランクを説明するための図である。
【図12】 出荷日数ランクを説明するための図である。
【図13】 在庫管理情報の一例を示した図である。
【図14】 変更対象抽出部の動作を説明したフローチャートである。
【図15】 入れ替えリスト作成部の動作を説明したフローチャートである。
【符号の説明】
1…ロケーション管理装置 2…処理部
3…記憶部(記憶手段) 4…標準保管量データ
5…マスタデータ 6…出荷データ
7…基準在庫データ 8…フラグデータ
9…ロケーション管理データ
10…フラグ作成部(フラグ作成手段)
11…フラグ検証部
12…基準在庫作成部(基準在庫作成手段)
13…変更対象抽出部(変更対象抽出手段)
14…入れ替えリスト作成部(入れ替えリスト作成手段)
Claims (5)
- 保管場所別保有形態を示す保有形態フラグと在庫量とを対応付けて記憶するフラグテーブルおよび前記保有形態フラグの変化の履歴と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶した記憶手段と、
前記出荷データより各製品の基準在庫量を算出する基準在庫作成手段と、
所定の管理期間毎に前記基準在庫作成手段により作成される基準在庫量から前記フラグテーブルを利用して、前記基準在庫量に対応する在庫量の保有形態フラグを前記所定の管理期間毎に製品毎に付与し、その保有形態フラグの履歴が前記警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする変更対象抽出手段と
を備えたことを特徴とするロケーション管理装置。 - 前記記憶手段は、
保管場所別の保有形態情報を含む標準保管量データをさらに記憶し、
前記ロケーション管理装置は、前記標準保管量データより前記フラグテーブルを作成し、該フラグテーブルに設定された保有形態フラグの変化の履歴の組み合わせから保有形態フラグが変化しかつ変化が安定した保有形態フラグの変化の履歴を保管場所の変更対象とした前記警告リストを作成するフラグ作成手段を
さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のロケーション管理装置。 - 前記ロケーション管理装置は、
前記変更対象抽出手段により抽出された保管場所変更対象の製品の保有形態フラグの変化の履歴に負の相関があるものを保管場所の入れ替え対象の製品の組みとする入れ替えリスト作成手段を
さらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロケーション管理装置。 - ロケーション管理装置におけるロケーション管理方法であって、
保管場所別保有形態を示す保有形態フラグと在庫量とを対応付けて記憶するフラグテーブルおよび前記保有形態フラグの変化の履歴と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶させる手順と、
前記出荷データより各製品の基準在庫量を算出する手順と、
所定の管理期間毎に前記基準在庫量から前記フラグテーブルを利用して前記基準在庫量に対応する在庫量の保有形態フラグを前記所定の管理期間毎に製品毎に付与し、その保有形態フラグの変化の履歴が前記警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする手順とを含む
ことを特徴とするコンピュータによるロケーション管理方法。 - ロケーション管理装置におけるロケーション管理プログラム記録した記録媒体であって、
保管場所別保有形態を示す保有形態フラグと在庫量とを対応付けて記憶するフラグテーブルおよび前記保有形態フラグの変化の履歴と保管場所の変更対象の関係を示す警告リストを含むフラグデータと、各製品の出荷状況を納めた出荷データとを記憶させる手順と、
前記出荷データより各製品の基準在庫量を算出する手順と、
所定の管理期間毎に前記基準在庫量から前記フラグテーブルを利用して前記基準在庫量に対応する在庫量の保有形態フラグを前記所定の管理期間毎に製品毎に付与し、その保有形態フラグの変化の履歴が前記警告リストと一致する製品を保管場所変更対象の製品とする手順と
をコンピュータに実行させるロケーション管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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