JP2001312542A - 在庫量決定装置及び在庫量決定方法 - Google Patents

在庫量決定装置及び在庫量決定方法

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JP2001312542A
JP2001312542A JP2000132214A JP2000132214A JP2001312542A JP 2001312542 A JP2001312542 A JP 2001312542A JP 2000132214 A JP2000132214 A JP 2000132214A JP 2000132214 A JP2000132214 A JP 2000132214A JP 2001312542 A JP2001312542 A JP 2001312542A
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Hiroyuki Mita
洋幸 三田
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Kao Corp
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PRICE WATERHOUSE
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な商品を陳列棚に並べて販売する際に期
間需要に対してスペース当たり利益の段階的変化と他品
の販売機会を考慮しつつ、商品陳列のスペース効率と在
庫効率とを向上させて期待利益を最大化する相対最適陳
列商品数及びフェース数を決定する在庫量決定方法及び
その装置を提供する。 【解決手段】 陳列在庫計画部35は、多品目の商品を
陳列棚に陳列して販売する際に、所定期間の需要に対し
て商品の期待利益を最大にする個別最適陳列商品数を決
定し、決定された個別最適陳列商品数からある数だけ陳
列商品数を減らしたときの当該商品のスペース当たりの
期待利益と当該商品を前記ある数だけ他商品に置き換え
たときに得られる他商品のスペース当たりの期待利益と
の合計を最大にする数を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、様々な商品を小売
店等の陳列棚に並べて販売する際に、期間需要に対して
期待利益を最大化する相対最適陳列商品数、すなわち陳
列在庫量を決定する在庫量決定装置及び在庫量決定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】小売店は、収益を高めるために、陳列棚
に儲からない商品を置かずに、儲かる商品を置きたい。
このためには、(1)どのような商品を陳列すべきかを
判断するための明確な評価基準を持つこと、(2)小売
店の利益を最大にするように陳列在庫量を管理すること
の2つの経営課題に応えることが重要である。
【0003】具体例として、図4に示すように、複数種
類の商品1〜商品5の各商品について、製品サイズ
(幅、奥行、段積、列収量)、平均単価(売価、原価、
粗利)が規定されている場合に、これらの商品を、図5
に示すように、陳列棚(棚前面L 、奥行L)の限ら
れた陳列スペースに収容する場合を考える。各商品の週
間需要分布は、図4に示すように各商品毎に異なってい
るとする。この需要分布に対して、限られた陳列スペー
スの下で、商品陳列によって得られる利益を最大にする
ような商品の在庫量と陳列フェース数と発注サイクルと
を設定する必要がある。
【0004】まず、(1)の商品選択の評価基準につい
ては、従来、数十種類の指標を併用しながら総合判断を
行っており、実用性に問題があった。例えば、FMIの
カテゴリー・マネジメントのガイドによると、売上関連
の指標に7種類、利益関連の指標に11種類、シェア関
連の指標に5種類、生産性関連の指標に3種類、顧客購
買行動関連の指標に6種類、顧客反応関連の指標に5種
類、顧客の全般的指標に3種類という膨大な種類の指標
を用いることになっている。実務的には、これらの指標
の中から幾つかの指標を選択して用いるが、どの指標を
選択すれば、最大利益が得られるのかを判断できなかっ
た。
【0005】一方、(2)の不確実な期間需要に対して
利益を最大化するための在庫管理については、従来より
新聞売り子問題と呼ばれる手法及びその応用として多品
目在庫管理の理論が知られている。しかし、商品の陳列
スペース及び在庫資金という複数の制約の下で小売店の
利益を最大にするための研究は、十分に行われていなか
った。
【0006】新聞売り子問題とは、商品の補充発注サイ
クル期間と調達リードタイムとによって規定される需要
分布に対して、品切損失と在庫コストとのトレードオフ
を比較することで、当該商品の期待利益を最大化する在
庫量を決定する理論である。在庫量を大きくするほど、
品切れを回避できるので、販売利益は増加するが、一方
で在庫コストも増加するので、これらが均衡する点を個
別最適陳列商品数と呼び、これにより在庫量を決定す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
小売業者は様々な商品を陳列棚に並べて販売するため、
小売業者にとっての最適在庫量を求めるには、個別最適
陳列商品数を評価するだけではなく、スペース制約のあ
るなかでスペースを一部他品に割くことを評価する必要
がある。
【0008】図6に示すように、当該品の在庫を増やし
ていくと、利益を増すことができるが、その増加額のス
ペース当たり金額は、在庫量が大きくなるほど段階的に
逓減していく。在庫の増加に伴ってスペース使用量が段
階的に増加するので、商品を陳列棚の奥行き一杯まで並
べたら次にもう1列増やすといった具合に、陳列スペー
スは、段階的に増加する。従って、商品のスペース当た
りの利益はフェース数が1列増えるごとに段階的に低下
する。
【0009】一方、多品目の商品を販売する場合、他品
の販売機会も考慮する必要がある。当該品の在庫量が十
分に大きいときには、品切れの確率がほとんどなくなる
ので、当該品の在庫を1個増加させたとしても、僅かな
利益増しか期待できない。そこで、当該品の在庫を1個
増やす代わりに、他品を仕入れて販売した方が利益が増
加する。
【0010】そこで、本発明は、様々な商品を陳列棚に
並べて販売する際に期間需要に対して、スペース当たり
利益の段階的変化と他品の販売機会を考慮しつつ、商品
陳列のスペース効率と在庫効率とを向上させて期待利益
を最大化する相対最適陳列商品数及びフェース数を決定
する在庫量決定装置及び在庫量決定方法を提供すること
を課題とする。
【0011】
【課題を解決しようとする手段】本発明の在庫量決定装
置は、多品目の商品を陳列棚に陳列して販売する際に、
所定期間の需要に対して商品の期待利益を最大にする個
別最適陳列商品数を決定し、決定された個別最適陳列商
品数からある数だけ陳列商品数を減らしたときの当該商
品のスペース当たりの期待利益と当該商品を前記ある数
だけ他商品に置き換えたときに得られる前記他商品のス
ペース当たりの期待利益との合計を最大にする数を決定
する決定手段を備える。
【0012】また、前記決定手段は、当該商品の在庫量
をt個減らし、その在庫資金を他商品に投入したとき
に、当該商品のスペース当たり利益の減少と他商品のス
ペース当たりの増加が均衡するときのtの値を決定す
る。このとき、他商品とは、当該カテゴリーに属する当
該商品以外の商品であり、他商品のスペースとは、当該
カテゴリーに政策的に与えたスペースから当該商品が使
用するスペースを差し引いた残りのスペースである。こ
の装置によって、他商品に優先して当該商品に投入すべ
き在庫量とそのときのフェース数を決定することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の在庫
量決定装置及び在庫量決定方法を図面を参照しながら詳
細に説明する。図1に本発明の在庫量決定装置3を備え
た陳列在庫管理システムを示す。小売業者情報装置1
は、POSデータ、商品マスタ(商品データ)、特売マ
スタ(特売データ)、発注仕入在庫データを格納するデ
ータベース11、及びデータベース11の各種のデータ
を在庫量決定装置3に送信する送信部13を有してい
る。
【0014】在庫量決定装置3は、コンピュータ等から
なり、小売業者情報装置1に接続され、実績把握部3
1、需要予測部33、陳列在庫管理部35を有してい
る。実績把握部31は、データベース11から各種のデ
ータを受信し、受信したデータに基づく所定期間の陳列
実績及び販売実績からカテゴリー及び各商品の実績レビ
ューを行うモジュールである。また、実績把握部31
は、各商品の販売実績データと陳列実績データを用い
て、後述するマージナル・スループットMT、セールス
・スループットST及びその他財務指標の実績値を計算
する。需要予測部33は、実績把握部31からの過去の
販売実績と計画売価などの情報を用いるとともに統計的
手法を用いて各商品の需要分布を推定するモジュールで
ある。カテゴリーマネジメント装置5は、需要予測部3
3からの需要分布に基づき、商品の販促計画、陳列再編
を行う。陳列在庫計画部35は、本発明の決定手段に対
応し、カテゴリーマネジメント装置5からの出力結果に
基づき各商品の需要分布に対して、相対最適陳列商品数
(最適在庫量に相当)、基準在庫量、フェース割当数を
計算し、さらに、マージナル・スループットとセールス
・スループット及びその他財務指標の期待値を計算す
る。
【0015】陳列在庫計画部35には、在庫管理プログ
ラム36が設けられ、この在庫管理プログラム36を陳
列在庫計画部35が実行し、前記相対最適陳列商品数等
を計算する。在庫管理プログラム36には、商品のスペ
ース当たり利益が段階的に変化することを考慮するため
のアルゴリズムを組み込んである。さらに、在庫管理プ
ログラム36には、商品のフェース数を政策的に設定し
た場合に、発注サイクル期間を調整することでそのフェ
ース数に収まるような相対最適陳列商品数を計算する機
能を組み込んである。
【0016】陳列在庫計画部35は、最適陳列商品数を
計算し、計算された最適陳列商品数に対して、各商品の
期待利益、期待在庫量、使用スペースを求め、商品の陳
列優先順位を決定するための評価基準を導入し、さら
に、商品の発注サイクルが商品毎に異なる場合を想定
し、各商品の発注サイクルの期間需要に対応させて相対
最適陳列商品数を計算する。相対最適陳列商品数の計算
としては、期間需要として対数正規分布を仮定した上
で、当該品の在庫を他品に転じたときに得られる他品の
販売期待利益を定式化し、さらに、当該品のスペース当
たり利益と他品のスペース当たり利益の合計を最大にす
る微分方程式を定式化し、その解(相対最適陳列商品
数)を非線形方程式の数値計算法によって求める。
【0017】この例では、カテゴリーマネジメント装置
5による陳列再編時のカテゴリー・マネジメント業務
と、小売店舗売場7の補充発注業務との両方の業務を行
う。なお、本発明では、カテゴリー・マネジメント業務
と補充発注業務とのいずれか一方の業務を実施してもよ
いが、この例のように双方の業務を実施するよう構成す
るのが好ましい。カテゴリー・マネジメント業務におけ
る実施は、(1)陳列再編時に陳列すべき商品の評価、
(2)陳列編成の作成、(3)財務計画の作成の各作業
に対して、本発明を適用することで、商品の陳列優先順
位、基準在庫量及びフェース割当数を与える。小売店舗
の補充発注業務における実施は、(1)POSデータを
利用した商品の販売数量予測、(2)商品売価の変更及
び販促計画の立案、(3)発注サイクルに合わせた基準
在庫(最大在庫、最小在庫、発注点在庫)の設定、
(4)棚在庫の点検と発注点を割った商品の発注の各作
業に対して、本発明を適用することで、業務サイクル毎
に商品の基準在庫量とフェース割当数を与える。
【0018】次にこのように構成された実施の形態の陳
列在庫管理システムの動作を図2を参照しながら説明す
る。
【0019】まず、小売業者情報装置1が実績データを
一定期間(例えば週)毎に送信すると(ステップS1
1)、在庫量決定装置3の実績把握部31が、実績デー
タを集計し(ステップS13)、カテゴリー毎に実績を
計算する(ステップS15)。需要予測部33は、実績
把握部31からの出力であるカテゴリー毎の実績に基づ
きカテゴリー毎の需要予測を行う(ステップS16)。
尚、ここで、カテゴリーとは、「商品群」、「対象売
場」、「店全体」等を表す。
【0020】次に、小売業者の商品部門、売場担当部門
は、メーカー等と共同で、カテゴリーマネジメント装置
5により、需要予測部33からの出力である需要予測を
用いて、特売・販促計画を作成する(ステップS1
7)。
【0021】さらに、商品の陳列再編時(ステップS1
9のYES)には、商品のカット/入替え品目の選定を
行う(ステップS21)。陳列再編計画データ及び翌週
の特売・販促計画データが陳列在庫計画部35に入力さ
れると、陳列在庫計画部35は、相対最適陳列商品数を
計算し(ステップS23)、各商品の陳列在庫計画及び
財務指標の期待値を計算する(ステップS25)。
【0022】カテゴリーマネジメント装置5は、陳列在
庫計画部35からの出力に基づきプラノグラム(商品陳
列の写真)を作成する(ステップS27)。また、小売
店舗売場7では、これらのデータを店舗のハンディター
ミナルにダウンロードし(ステップS29)、定期の補
充発注業務を実施する。
【0023】次に実施の形態の在庫量決定装置3の動作
のうち、在庫量決定方法を図3のフローチャートを参照
しながら説明する。なお、以下の処理は、陳列在庫計画
部35が在庫管理プログラム36を実行することで実現
する。
【0024】まず、政策変数を入力する。主な政策変数
は、商品の発注サイクルを表す発注サイクル期間CT
(最大発注サイクル期間CTmax、最小発注サイクル期
間CTmin)、商品発注日と商品到達日との差期間を表
す調達リードタイムLT、カテゴリーに与えた陳列総延
べスペース、ゴンドラ奥行、SKU最小陳列数、SKU
最大フェース数である(ステップS51)。なお、フェ
ース数は商品陳列の列数を表す。例えば、発注サイクル
期間CTを8日、調達リードタイムを1日に設定する。
【0025】次に、最大発注サイクル期間CTmaxを
‘1’だけインクリメントさせたものを発注サイクル期
間CTとし(ステップS53)、さらに、発注サイクル
期間CTを‘1’だけデクリメントさせる(ステップS
55)。
【0026】次に、期間(発注サイクル期間CT+調達
リードタイムLT)に対応した需要分布としての対数正
規分布を計算する(ステップS57)。週に1個〜5個
しか売れない商品も多種あるので、商品の需要分布とし
て正規分布を仮定するよりも対数正規分布を仮定する方
が適当である。需要分布の確率変数をxとすると、原デ
ータxの標本平均E(x)及び標本分散Var(x)よ
り対数正規分布の平均μと分散σの推定値を求めるこ
とができる。対数正規分布f(x)は、(1)式で与え
られる。
【0027】
【数1】 そして、計算された対数正規分布に基づいて、商品別に
個別最適陳列商品数を計算する(ステップS59)。
【0028】当該品の売価p、単位原価v、在庫保管費
用wのときに、対数正規分布に対する個別最適陳列商品
数sは、(2)式で求める。
【0029】
【数2】 さらに、当該品のフェース数Fの初期値を‘0’に設定
し(ステップS61)、それを‘1’だけインクリメン
トする(ステップS63)。同様に、他品のフェース数
の初期値を‘0’に設定し(ステップS65)、そ
れを‘1’だけインクリメントする(ステップS6
7)。個別最適陳列商品数sを用いて、逐次二分法に
よる相対最適陳列商品数(s−t)を計算する(ス
テップS69)。
【0030】
【数3】 ただし、Iは、個別最適陳列商品数からt個だけ陳列商
品数を減らしたときの当該品のスペース当たりの期待利
益である。Iは、当該商品をt個分の在庫資金を他品
n品目に均等に投入したときに得られるスペース当たり
の期待利益である。
【0031】(3)式を解くには、非線形方程式の数値
計算法を用いる必要があるが、ここでは、逐次二分法を
適用した。tの解tは0からsの間に存在すること
が明らかであるので、この範囲に逐次二分法を適用すれ
ば、確実に解を求めることができる。
【0032】さらに、得られたtを他品の数量t
に換算した後に、t を他品の収量(奥行方向の収
量)で除算することにより他品のフェース数を算出し、
算出されたフェース数とFとを比較する(ステップS
71)。
【0033】算出された他品のフェース数がFを超え
ている場合には、ステップS67に戻り、設定されたフ
ェース数Fを‘1’だけインクリメントさせた後、ス
テップS71の条件を満足するまでステップS69の処
理を繰り返す。
【0034】次に、得られた(s−t)を当該品の
収量(奥行き方向の収量)で除算することにより当該品
のフェース数を算出し、算出されたフェース数とFとを
比較する(ステップS73)。
【0035】算出された当該品のフェース数がFを超え
ている場合は、ステップS63に戻り、設定されたフェ
ース数Fを‘1’だけインクリメントさせた後、ステッ
プS73の条件を満足するまでステップS65、ステッ
プS67、ステップS69、ステップS71の処理を繰
り返す。
【0036】以上の計算によって、相対最適陳列商品数
とその適正なフェース数を同時に求めることができる。
【0037】次に、算出されたフェース数が予め設定さ
れたフェース数F未満になった場合には、相対最適陳列
商品数の例外処理を行う(ステップS75)。
【0038】この例外処理は、最適陳列商品数の解が適
切に求まらないときの処理である。例えば、1列に5個
まで置くことができる商品を考えよう。まず、フェース
数Fを‘1’に設定したときの相対最適陳列商品数を求
めたところ、40個になったとする。この在庫量を陳列
するには8列必要なので、フェース数を‘1’だけイン
クリメントして2列とした上で相対最適陳列商品数を計
算しなおすと、今度は12個になったとする。12個を
陳列するには3列が必要なので、改めてフェース数を
‘1’だけインクリメントして3列とした上で、相対最
適陳列商品数を計算しなおすと、今度は9個になったと
する。ところで、9個を陳列するのならば2列で足りて
しまう。この問題は、フェース数を1列づつ増やした結
果、スペース効率が不連続に変化するために生ずるので
あり、解は2フェースと3フェースの間にあることは明
らかである。そこで、2フェースを使用して最大陳列可
能な在庫量を相対最適陳列商品数として与える。
【0039】さらに、得られたフェース数Fの下で利益
を最大化する陳列商品数S**を計算する(ステップS
77)。得られた陳列商品数S**に基づき、販売数、
売残数、売上、粗利益、収益性を図るための指標である
セールス・スループットST及びマージナル・スループ
ットMTの期待値を計算する(ステップS79)。
【0040】マージナル・スループットMTは、商品利
益の在庫効率とスペース効率とを一斉に評価する指標で
ある。セールス・スループットSTは、商品売上の在庫
効率とスペース効率とを一斉に評価する指標である。
【0041】マージナル・スループットMTは、当該品
の粗利益GMをフェース使用幅faceと平均在庫量invの
相乗平均で割った値であり、(4)式で与えられる。
【0042】
【数4】 セールス・スループットSTは、当該品の売上Salesを
フェース使用幅faceと平均在庫量invとの相乗平均で割
った値であり、(5)式で与えられる。
【0043】
【数5】 このマージナル・スループットMTとセールス・スルー
プットSTを商品の陳列優先順位を評価するための指標
として用いることで、小売店舗の収益性と顧客満足度を
効率的に向上させる商品の陳列優先順位付けを的確かつ
簡便に行うことができる。なお、マージナル・スループ
ットMTとセールス・スループットSTとの2つの指標
の一方を用いても良い。マージナル・スループットMT
のみを用いた装置では、利益最大化を指向した陳列在庫
管理を行うことができるし、セールス・スループットS
Tを併用することで顧客満足の観点も考慮した陳列在庫
管理を行うことができる。
【0044】さらに、マージナル・スループットMTと
セールス・スループットSTとの期待値に基づいて、政
策的フェース数Fplcyを設定する(ステップS81)。
ここで、Fplcy=face(ST,MT)である。
【0045】次に、発注サイクル期間CTが最小発注サ
イクル期間CTminを超えたか、あるいはフェース数F
が政策的フェース数Fplcyを超えたかどうかを判定する
(ステップS83)。発注サイクル期間CTが最小発注
サイクル期間CTminを超えたか、あるいはフェース数
Fが政策的フェース数Fplcyを超えた場合には、ステッ
プS55に戻り、発注サイクル期間CTを‘1’だけデ
クリメントし、ステップS57からステップS81まで
の処理を行う。すなわち、発注サイクル期間CTを短く
すると、その期間における陳列商品数も少なくなり、そ
の結果としてフェース数Fを小さくすることができる。
【0046】また、発注サイクル期間CTの初期値とし
て最長発注サイクル期間CTmaxを設定し、その期間需
要に対する相対最適陳列商品数とフェース数を計算し、
そのフェース数が所定のフェース数よりも大きい場合に
は、発注サイクル期間を1日減らし、その期間需要に対
する相対最適陳列商品数とフェース数を計算する。この
ようにして計算されたフェース数が所定のフェース数と
一致するか、または、発注サイクル期間が1日になるま
で計算を繰り返す。
【0047】そして、発注サイクル期間CTが最小発注
サイクル期間CTmin以下となったか、あるいはフェー
ス数Fが政策的フェース数Fplcy以下になった場合に
は、発注サイクル期間CT、相対最適陳列商品数s
、フェース数Fを小売店舗売場7等に出力する(ス
テップS85)。
【0048】このように実施の形態の在庫量決定装置に
よれば、複数の商品を同時に扱いながら、陳列スペース
や在庫資金の制約の下で、期待利益を最大化する陳列在
庫管理手法を提供することができる。すなわち、様々な
商品を陳列棚に並べて販売する際に期間需要に対してス
ペース当たり利益の段階的変化と他品の販売機会を考慮
しつつ、商品陳列のスペース効率と在庫効率とを向上さ
せて期待利益を最大化する相対最適陳列商品数及びフェ
ース数を決定することができる。また、個々の商品の在
庫効率及びスペース効率が高まることで、利益を低下さ
せずに商品の品揃えを拡げることができる。
【0049】また、商品の優先順位付けにマージナル・
スループットを用いることで商品利益の効率性を評価
し、セールス・スループットを用いることで商品に対す
る顧客支持の効率性を評価することができ、儲け筋商
品、死に筋商品及び見せ筋商品の判断基準を明確化する
ことができる。
【0050】また、商品の相対最適陳列商品数と最適フ
ェース数を提供することで、売場担当者の勘と経験に頼
った売場管理の弊害を軽減することができる。さらに、
POSデータの有効活用やEOS等による店舗運営の自
動化を推進することができる。
【0051】さらには、小売店頭に余分な在庫や儲から
ない商品を置かずに、儲かる商品や顧客支持の高い商品
を置きたいという小売店の経営課題に応え、小売店の生
産性向上に資することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、複数の商品を同時に扱
いながら、陳列スペースや在庫資金の制約の下で、期待
利益を最大化する陳列在庫管理手法を提供することがで
きる。すなわち、様々な商品を陳列棚に並べて販売する
際に期間需要に対してスペース当たり利益の段階的変化
と他品の販売機会を考慮しつつ、商品陳列のスペース効
率と在庫効率とを向上させて期待利益を最大化する相対
最適陳列商品数及びフェース数を決定することができ
る。また、商品の相対最適陳列商品数と最適フェース数
を提供することで、売場担当者の勘と経験に頼った売場
管理の弊害を軽減することができる。
【0053】また、商品の優先順位付けにマージナル・
スループットを用いることで商品利益の効率性を評価
し、セールス・スループットを用いることで商品に対す
る顧客支持の効率性を評価することができ、儲け筋商
品、死に筋商品及び見せ筋商品の判断基準を明確化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の在庫量決定装置を備えた陳列在庫管理
システムの実施の形態を示す構成ブロック図である。
【図2】実施の形態の陳列在庫管理システムの処理を説
明するための図である。
【図3】相対最適陳列商品数を求めるための在庫管理プ
ログラムの処理を示すフローチャートである。
【図4】陳列された複数の商品の週間需要分布の一例を
示す図である。
【図5】複数の商品の陳列の一例を示す図である。
【図6】個別最適陳列商品数と相対最適陳列商品数を説
明するための図である。
【符号の説明】
1…小売業者情報装置、3…在庫量決定装置、5…カテ
ゴリーマネジメント装置、7…小売店舗売場、11…デ
ータベース、31…実績把握部、33…需要予測部、3
5…陳列在庫計画部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多品目の商品を陳列棚に陳列して販売す
    る際に、所定期間の需要に対して商品の期待利益を最大
    にする個別最適陳列商品数を決定し、決定された個別最
    適陳列商品数からある数だけ陳列商品数を減らしたとき
    の当該商品のスペース当たりの期待利益と当該商品を前
    記ある数だけ他商品に置き換えたときに得られる前記他
    商品のスペース当たりの期待利益との合計を最大にする
    数を決定する決定手段を備える在庫量決定装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、決定された数を前記個
    別最適陳列商品数から差し引いて相対最適陳列商品数を
    決定し且つ相対最適陳列商品数の当該商品を陳列するの
    に必要なフェース数を決定する請求項1記載の在庫量決
    定装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段は、所定のフェース数を予
    め設定した場合に、前記決定されたフェース数が前記所
    定のフェース数に収まるように前記所定期間を調整する
    請求項2記載の在庫量決定装置。
  4. 【請求項4】 前記決定手段は、前記商品の粗利益、フ
    ェース使用幅及び平均在庫量に基づき、商品の陳列優先
    順位を評価するための指標として、商品利益の在庫効率
    とスペース効率とを評価するマージナル・スループット
    を算出する請求項2または請求項3記載の在庫量決定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記決定手段は、前記商品の売上、フェ
    ース使用幅及び平均在庫量に基づき、商品の陳列優先順
    位を評価するための指標として、商品売上の在庫効率と
    スペース効率とを評価するセールス・スループットを算
    出する請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載の在庫
    量決定装置。
  6. 【請求項6】 前記決定手段は、当該商品の在庫量をt
    個減らし、その在庫資金を他商品に投入したときに、当
    該商品のスペース当たり利益の減少と他商品のスペース
    当たりの増加が均衡するときのtの値を決定する請求項
    1記載の在庫量決定装置。
  7. 【請求項7】 多品目の商品を陳列棚に陳列して販売す
    る際に、所定期間の需要に対して商品の期待利益を最大
    にする個別最適陳列商品数を決定し、決定された個別最
    適陳列商品数からある数だけ陳列商品数を減らしたとき
    の当該商品のスペース当たりの期待利益と当該商品を前
    記ある数だけ他商品に置き換えたときに得られる前記他
    商品のスペース当たりの期待利益との合計を最大にする
    数を決定する在庫量決定方法。
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