JP2000229642A - 金属缶用ラベル及びその金属缶用ラベルを装着した金属缶 - Google Patents

金属缶用ラベル及びその金属缶用ラベルを装着した金属缶

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JP2000229642A
JP2000229642A JP11035490A JP3549099A JP2000229642A JP 2000229642 A JP2000229642 A JP 2000229642A JP 11035490 A JP11035490 A JP 11035490A JP 3549099 A JP3549099 A JP 3549099A JP 2000229642 A JP2000229642 A JP 2000229642A
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Takahiro Nakagawa
貴弘 中川
Masakazu Hirayama
雅一 平山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属缶の胴部外表面に確実に固定できるとと
もに、白化やレインボー化などを起こすことなく、金属
光沢を有する優れた外観装飾を施すことのできる金属缶
用ラベルを得る。 【解決手段】 金属缶用ラベルは、金属缶に加熱接着さ
れる金属缶用ラベルであって、耐熱性を有する透明ラベ
ル基材と、前記ラベル基材の一面側に形成された紫外線
硬化樹脂からなるアンカーコート層と、前記アンカーコ
ート層に積層された金属蒸着層と、前記金属蒸着層に積
層された熱硬化性樹脂からなる接着層とを備えている。
アンカーコート層は、エポキシアクリレートなどのアク
リレート系オリゴマー等のオリゴマー成分を含む紫外線
硬化性組成物のコーティング層を紫外線照射により硬化
させることで形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属缶に加熱接着
される金属缶用ラベル及びその金属缶用ラベルを装着し
た金属缶、特に金属光沢を有する外観装飾を施すことの
できる金属缶用ラベル及びその金属缶用ラベルを装着し
た金属缶に関する。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料、ビール等の飲料や加工食品等
を密封状態で包装する金属缶には、缶胴部、缶底部及び
缶蓋部から構成される3ピース缶と、缶底部及び缶胴部
が一体成形された缶本体と缶蓋部とから構成される2ピ
ース缶とがあり、近年、ネックイン加工を施すことによ
って缶本体の首部分に複数の段部を形成したものが多く
利用されるようになってきている。
【0003】このような2ピース缶や3ピース缶等の金
属缶においては、商品名、製造業者名、デザイン、その
他の外観装飾は、缶本体の胴部外周面に直接印刷される
ことによって施されるのが一般的である。しかし、印刷
面となる金属缶(2ピース缶)の胴部外周面は、通常、
円筒状に湾曲しているため、一般的なフィルム印刷に比
べて印刷性が悪く、綺麗な仕上げ状態を得るのが困難で
ある。特に、精密な工程が必要となる写真印刷等の多色
印刷を行う場合には問題が多く、胴部外表面に直接印刷
することで金属缶に優れた外観装飾を施そうとしても限
界があった。
【0004】このため、金属缶の胴部にシュリンクラベ
ルを装着することで装飾性を高めることが試されたが、
ネックイン加工部等においては、シュリンクラベルの収
縮が不均一となり、シュリンクラベルの上端部や下端部
にゆがみが生じたり、破れが生じてシュリンクラベルが
金属缶から剥がれるといった問題があった。また、シュ
リンクラベルは金属缶の胴部表面に接着されていないの
で、シュリンクラベルが巻締め部にまで至る場合には、
非接着状態のシュリンクラベルの存在によって巻締め強
度が弱くなるといった不都合がある。このような不都合
を防止するために、シュリンクラベルを巻締め部にまで
至らないように短めに設定しておくことも考えられる
が、そうすると金属缶の胴部表面の地肌が露出してしま
い、逆に装飾性が低下するといった問題がある。
【0005】さらに、アルミニウム缶では、アルマイト
処理等によってアルミニウムの地肌の金属光沢を生かし
てデザインや着色を施すことが可能であるが、アルミニ
ウム缶に比べて金属光沢という点で劣るスチール缶の場
合は、アルミニウム缶のように、地肌の光沢を生かした
外観装飾を行うことができなかった。このため、アルミ
ニウム等の金属蒸着層を形成したシュリンクラベルを金
属缶に装着することも試されたが、このように金属蒸着
層を有するシュリンクラベルでは、ラベル収縮部分にお
いて、その金属蒸着層が白濁して光沢を失うといった問
題があり、結局採用することができないのが現状であ
る。
【0006】また、金属光沢を有する外観装飾を施すこ
とができる金属缶用ラベルとして、透明ラベル基材上
に、アンカーコート層と金属蒸着層と熱硬化性樹脂から
なる接着層とを順次積層した接着性ラベルが考えられ
る。この接着性ラベルによれば、金属缶表面に加熱接着
により確実に固定できるので、巻締め部にまで至るよう
にしても巻締め強度を低下させることがなく、ラベルの
収縮に伴う白濁の問題も解消される。しかし、アンカー
コート層を一般的な非硬化型のアンカーコート剤などで
形成した場合には、前記熱硬化性樹脂を加熱硬化させる
際やコーヒー缶などで行われるレトルト処理(加圧熱水
処理)の際に、アンカーコート剤が軟化、流動して、蒸
着層の白化(光沢が無くなる現象)やレインボー化(虹
色に反射して見える現象)を引き起こすという問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、金属缶の胴部外表面に確実に固定できるとともに、
白化やレインボー化などを起こすことなく、金属光沢を
有する優れた外観装飾を施すことのできる金属缶用ラベ
ル及びその金属缶用ラベルを装着した金属缶を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、金属缶に加熱接着さ
せるラベルにおいて、透明ラベル基材上に、特定樹脂か
らなるアンカーコート層を介して金属蒸着層と熱硬化性
接着剤層とを設けると、ラベル装着時やその後の金属缶
の巻締め処理などにおいても、白化やレインボー化、皺
の発生などを起こすことなく、美麗な金属光沢の外観が
得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、金属缶に加熱接着さ
れる金属缶用ラベルであって、耐熱性を有する透明ラベ
ル基材と、前記ラベル基材の一面側に形成された紫外線
硬化樹脂からなるアンカーコート層と、前記アンカーコ
ート層に積層された金属蒸着層と、前記金属蒸着層に積
層された熱硬化性樹脂からなる接着層とを備えている金
属缶用ラベルを提供する。
【0010】本発明の金属缶用ラベルは、金属缶に加熱
接着されるので、ラベル装着後に金属缶に対してネック
イン加工や巻締め処理を行っても、シュリンクラベルの
ように、ラベルが剥がれたり、皺が寄る等の不都合が生
じることがなく、ラベルが収縮することによって金属蒸
着層が白濁して光沢を失うこともない。
【0011】また、この金属缶用ラベルは、アンカーコ
ート層が紫外線硬化樹脂によって形成されているので、
金属缶用ラベルを金属缶に加熱接着する際やコーヒー缶
などにおけるレトルト処理(加圧熱水処理)時などの熱
によって、アンカーコート層が軟化することがない。従
って、アンカーコート層が軟化することに伴って金属蒸
着層がラベル基材に対して位置ずれを起こしたり歪みが
生じて、白化やレインボー化が起き、金属蒸着層による
金属光沢が失われるといった不都合も発生しない。
【0012】さらに、この金属缶用ラベルを、胴部周面
に巻き付けた状態で加熱接着した金属缶では、金属光沢
に劣るスチール缶であっても、アルミニウム缶と同様
に、金属光沢を生かした外観装飾を施すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の金属缶用
ラベルの一例を示す概略断面図である。この金属缶用ラ
ベル1は、缶コーヒーや缶ビール等の金属缶を構成する
缶本体の胴部に加熱接着する外装用ラベルであり、缶本
体に加熱接着する際の加熱温度ではほとんど収縮するこ
とのない(缶本体との接着により外観上は実質的に収縮
しない)耐熱性合成樹脂フィルムによって形成された透
明ラベル基材2と、このラベル基材2の片面に順次積層
された印刷層3、アンカーコート層4、金属蒸着層5及
び接着層6とから構成されている。
【0014】前記ラベル基材2としては、缶本体の胴部
に加熱接着する際の熱に耐え得る耐熱性を備えた透明な
合成樹脂フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィ
ルムやポリエステル系樹脂を積層したフィルムなどを使
用できる。前記フィルムは無延伸フィルム、一軸若しく
は二軸延伸フィルムの何れであってもよいが、延伸フィ
ルム、特に二軸延伸フィルムを用いる場合が多い。ラベ
ル基材2の厚みは、基材としての強度や耐熱性、ラベル
としたときの貼付作業性や外観等を損なわない範囲で適
宜選択できるが、一般には5〜50μm程度、好ましく
は9〜25μm程度である。
【0015】前記印刷層3は、前記ラベル基材2の全面
に又は部分的に、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセ
ット印刷等の公知の印刷技術を用いて文字や模様を形成
したものであり、特に、ポリエステルウレタン系樹脂成
分をふくむ2液硬化型インキ等の耐熱性に富むインキを
用いてグラビア印刷するのが望ましい。印刷層3の厚み
は、例えば1〜8μm、好ましくは2〜5μm程度であ
る。
【0016】前記印刷層3は、金属缶に装着した状態に
おけるラベル基材2の内外のどちら側に形成してもよい
が、この実施形態ではラベル基材2の内側に形成してあ
る。なお、ラベル基材2の外側に印刷層3を形成する場
合には、形成した印刷層3を保護するために、透明ニス
等によって形成されるオーバーコート層を設けておくの
が望ましい。
【0017】前記アンカーコート層4は紫外線硬化樹脂
で構成されている。アンカーコート層4は、オリゴマー
(光重合性プレポリマー)、光重合開始剤、及び、必要
に応じて、モノマー(光重合性希釈剤)、増感剤、非反
応性樹脂、充填剤、その他の添加剤を含む紫外線硬化性
組成物を、グラビアコーター、リバースコーターなどの
慣用の塗布手段又は印刷手段を用いて前記印刷層3の上
に塗布又は印刷し、乾燥させた後、紫外線を照射して硬
化させることにより形成できる。
【0018】前記紫外線硬化性組成物を構成するオリゴ
マーとしては、UVインキ等の構成成分として汎用され
るオリゴマー、例えば、エポキシアクリレート(ビスフ
ェノールA−エピクロルヒドリン型、フェノールノボラ
ック−エピクロルヒドリン型、脂環型など)、ポリエス
テルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリウ
レタンアクリレート、メラミンアクリレート、アクリル
樹脂アクリレート、アルキッドアクリレート、アミノ樹
脂アクリレート、シリコーンアクリレートなどのアクリ
レート系のオリゴマー、不飽和ポリエステル等のラジカ
ル重合型オリゴマー;エポキシ基、ビニルエーテル基、
ビニル基、テトラヒドロフラン環などを有する樹脂等の
カチオン重合型オリゴマー;分子末端にアリール基やア
クリロイル基を有するオリゴマーとポリチオールとの組
み合わせからなるチオール・エン付加型オリゴマーなど
が挙げられる。これらの中でも、金属蒸着層との接着性
に優れていることから、エポキシアクリレートなどのア
クリレート系オリゴマーが好ましい。
【0019】前記光重合開始剤としては、例えば、アセ
トフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーケトン、ベ
ンジル、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンゾイル
ベンゾエート、α−アシロキシムエステル、チオキサン
トン類などが挙げられる。また、増感剤としては、例え
ば、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルホスフィンなどを使用できる。
【0020】また、必要に応じて加えるモノマーとして
は、UVインキ等の構成成分として通常使用されるモノ
マー、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト、スチレン、ビニルトルエン、N−ビニルピロリドン
などの単官能モノマー;トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
トなどの多官能モノマーなどが挙げられる。アンカーコ
ート層の硬度や耐熱性を高めるため、多官能モノマーを
比較的多量に用いることが多い。
【0021】前記紫外線硬化性組成物は、平滑な表面を
有するアンカーコート層を得るため、有機溶剤溶液とし
て用いるのが好ましい。アンカーコート層の表面を平滑
にすることにより金属光沢の輝度を高めることができ
る。前記有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタ
ンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式
炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;
メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノ
ール、ブタノール、シクロヘキシルアルコールなどのア
ルコール;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸ブチルなどのエステル;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
などのケトン;エチレングリコールなどのグリコール;
エチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコー
ルエーテル;エチレングリコールモノブチルエーテルア
セテートなどのグリコールエーテルエステル;及びこれ
らの混合溶媒などが挙げられる。好ましい溶媒には、芳
香族炭化水素やエステル類とアルコールとの混合溶媒等
が含まれる。前記有機溶剤溶液中の固形分濃度は、塗布
作業性やアンカーコート層表面の平滑性などを損なわな
い範囲で適宜選択でき、例えば10〜80重量%、好ま
しくは30〜60重量%程度である。
【0022】アンカーコート層4の厚みは、金属蒸着層
5との密着性や金属光沢の輝度等を損なわない範囲で適
宜設定できるが、一般には0.3〜3μm程度である。
紫外線の照射は慣用の紫外線照射装置(UVランプ)を
用いて行うことができる。
【0023】なお、前記印刷層3がラベル基材2に部分
的に形成されている場合において、印刷層3が形成され
ていない部分については、このアンカーコート層4がラ
ベル基材2と直接接触することになり、印刷層3をラベ
ル基材2の外側に形成する場合は、このアンカーコート
層4がラベル基材2に直接積層されることになる。
【0024】前記金属蒸着層5は、アルミニウムを真空
蒸着などの慣用の蒸着法により300〜1000オング
ストロームの厚さに形成したものであり、ラベル基材2
の外面から見えるように、透明着色インキ層を介して形
成することもできる。なお、蒸着する母材としては、ア
ルミニウム以外にクロム、銀、銅、スズ等の金属を採用
することができる。
【0025】前記接着層6は熱硬化性樹脂で構成されて
いる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ポリエステル樹
脂、ウレタン系樹脂等の単体または混合物(例えば、エ
ポキシフェノール樹脂やポリエステル・イソシアネート
系樹脂等)などが挙げられる。接着層6は、このような
熱硬化型の樹脂組成物を主成分とした溶液を、グラビア
コーティング等の手法を用いて、乾燥被膜が例えば0.
5〜20μmになるように、金属蒸着層5の上にコーテ
ィングすることにより形成できる。
【0026】なお、上述したアンカーコート層4を構成
する紫外線硬化樹脂は、接着層6を構成する熱硬化型の
樹脂組成物の熱硬化温度、即ち、ラベルの加熱接着温度
に耐えうるよう、該熱硬化型樹脂組成物の種類に応じて
適宜選択使用できる。
【0027】以上のように構成された金属缶用ラベル1
が装着された金属缶は、以下のようにして製造できる。
なお、図2は素地のままの缶本体の一例を示す一部切欠
断面図、図3は図1に示す金属缶用ラベルが装着された
状態の缶本体を示す側面図、図4はネックイン加工され
た状態の缶本体を示す側面図、図5は缶本体に缶蓋が取
り付けられた金属缶を示す側面図である。
【0028】先ず、図2に示すように、表面処理鋼板を
深絞りしごき加工成形することにより缶底部8aと筒状
の缶胴部8bとが一体成形された缶本体8を、例えば8
0〜180℃程度に加熱し、該缶本体8の外周面に、図
3に示すように、内側に接着層6が位置する状態で前記
金属缶用ラベル1を巻き付け、圧着して接着させる。な
お、このとき、金属缶用ラベル1の巻き始端部に、巻き
終端部を数ミリの範囲で重ね合わせた2重巻き部分Xを
形成し、確実に缶本体8の胴部全周面が金属缶用ラベル
1で覆われるようにする。その後、100〜220℃又
はそれ以上の温度の熱風等で数秒〜数十分間加熱して接
着層6を完全に硬化させることにより接着を完了する。
【0029】次に、図4に示すように、金属缶用ラベル
1が加熱接着された後の缶本体8の上部にネックイン加
工を施し、径が1段ないし複数段に絞られたネック処理
部8cを形成する。
【0030】このようにしてネックイン加工が施された
缶本体8は、清涼飲料等の内容物を製造する工場に出荷
され、そこで内容物を缶本体8に充填した後に、図5に
示すように、別に作成された缶蓋9(図4参照)を、ネ
ック処理部8c端に巻締め処理によって強固に一体化し
て、缶詰状態の金属缶7が構成される。なお、缶蓋9に
は、通常プルタブ9a等の飲み口形成用の加工が施され
ている。
【0031】以上のようにして形成された金属缶7は、
印刷層3及び金属蒸着層5を備えた金属缶用ラベル1を
缶本体8の外周面に加熱接着した後にネックイン加工を
行うようにしたため、湾曲した缶本体8の表面に直接印
刷する従来の金属缶より精密で綺麗な外観装飾を簡単に
施すことができる。
【0032】また、金属缶用ラベル1は缶本体8の表面
に完全に接着されているので、缶本体8の地肌が見えな
いように、金属缶用ラベル1を巻き締め部にまで至るよ
うにした場合でも、巻き締め強度が低下することなく、
外観装飾に優れた密封性の良好な金属缶7が得られる。
【0033】また、前記金属蒸着層5の存在により、こ
の金属缶用ラベル1には金属光沢が付与されているの
で、金属光沢に劣る表面処理鋼板等によって形成された
缶本体8に装着することにより、アルミニウム缶と同様
の金属光沢を与えることができ、しかも、従来のシュリ
ンクラベルのように収縮時に白濁して金属光沢を失うと
いった問題がなく、金属光沢を有する外観装飾を確実に
スチール缶に付与することができる。
【0034】さらに、アンカーコート層4が、金属缶用
ラベル1の加熱接着温度に耐えうる耐熱性を備えた紫外
線硬化樹脂によって構成されているため、金属缶用ラベ
ル1を缶本体8に加熱接着する際や接着層を硬化させる
際の熱によって、アンカーコート層4が軟化することが
ない。従って、加熱接着の際に、このアンカーコート層
4を介して積層された金属蒸着層5が、ラベル基材2に
対して位置ずれすることがなく、一旦付与された金属光
沢が確実に保持される。
【0035】なお、上述した実施形態では、表面処理鋼
板によって形成された2ピーススチール缶について説明
したが、通常のDI缶やアルミニウム缶についても適用
できることはいうまでもない。
【0036】また、鋼板の両面にポリエステル系樹脂フ
ィルムを積層したラミネート材を絞り成形したフィルム
ラミネート缶に対して、その胴部周面に金属光沢を施す
ことにより印刷等の加飾性を向上させる技術として、こ
の金属缶用ラベル1を適用することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0038】実施例 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムの片面に、3〜4μmの厚さでグラ
ビア印刷を行い、文字やデザインを形成した。この印刷
層の上に、エポキシアクリレート系オリゴマーを主成分
とし、これに、光重合開始剤と、後述のアルミニウム蒸
着層との密着性を向上させる目的で非反応性ポリマーを
加えた紫外線硬化性組成物の有機溶剤溶液(固形分濃度
50重量%)をグラビアコーターによって塗布し、乾燥
させた後、紫外線を照射して硬化させ、厚さ2μmのア
ンカーコート層を形成した。次いで、前記アンカーコー
ト層の上に、真空蒸着法を用いて、膜厚約500オング
ストロームのアルミニウム蒸着層を形成し、さらにこの
蒸着層の表面に、エポキシ樹脂系の熱硬化型接着剤を
1.8g/m2の膜厚で塗工して接着層を形成すること
により、金属缶用ラベルを作製した。缶底部と缶胴部と
が一体成形されたスチール製の缶本体を130℃以上の
温度に加熱し、その胴部を上記で得られたラベルの接着
層面に圧着させてラベルを貼り付けた。ラベル貼付後、
缶の温度が210℃で1分間保持できるように加熱し、
接着層を硬化させた。その後、缶本体の上部にネックイ
ン加工を施したが、ラベルに皺が生じたり、蒸着の光沢
が失われたりすることが無く、美麗な外観を呈してい
た。
【0039】
【発明の効果】本発明の金属缶用ラベルは、ラベル基材
の一面側に紫外線硬化樹脂からなるアンカーコート層、
金属蒸着層及び熱硬化性樹脂からなる接着層を順次設
け、金属缶に加熱接着するようにしたので、ラベル装着
後に金属缶に対してネックイン加工や巻締め処理を行っ
ても、シュリンクラベルのように、ラベルが剥がれた
り、皺が寄る等の不都合が生じないと共に、ラベル基材
がほとんど収縮することがなく、しかも、ラベルを加熱
接着する際に、金属蒸着層が白濁したりレインボー化し
てラベルの金属光沢が失われることもない。従って、ス
チール缶のような金属光沢に劣る金属缶に対しても、こ
の金属缶用ラベルを装着することにより、金属光沢を有
する優れた外観装飾を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属缶用ラベルの一例を示す概略断面
図である。
【図2】素地のままの缶本体を示す一部切欠断面図であ
る。
【図3】図1に示す金属缶用ラベルが装着された状態の
缶本体を示す側面図である。
【図4】ネックイン加工された状態の缶本体を示す側面
図である。
【図5】缶本体に缶蓋が取り付けられた金属缶を示す側
面図である。
【符号の説明】
1 金属缶用ラベル 2 ラベル基材 3 印刷層 4 アンカーコート層 5 金属蒸着層 6 接着層 7 金属缶 8 缶本体 9 缶蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E062 AA04 AB02 AC03 DA01 DA07 4F100 AB01C AB01E AB03 AB10 AK01B AK25 AK42 AK53 AR00A AR00D BA04 BA05 BA10A BA10D BA10E DA11 EH66C GB16 GB23 JB07 JB14B JJ03 JJ03A JL11D JN01A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属缶に加熱接着される金属缶用ラベル
    であって、耐熱性を有する透明ラベル基材と、前記ラベ
    ル基材の一面側に形成された紫外線硬化樹脂からなるア
    ンカーコート層と、前記アンカーコート層に積層された
    金属蒸着層と、前記金属蒸着層に積層された熱硬化性樹
    脂からなる接着層とを備えている金属缶用ラベル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属缶用ラベルを、胴部
    周面に巻き付けた状態で加熱接着した金属缶。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の金属缶用ラベルを、スチ
    ール缶の胴部周面に巻き付けた状態で加熱接着した金属
    缶。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005296841A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Fukuda Corporation:Kk 樹脂基材又は金属基材の加飾方法
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