JP2000229578A - 位置決め機構 - Google Patents

位置決め機構

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JP2000229578A
JP2000229578A JP11331314A JP33131499A JP2000229578A JP 2000229578 A JP2000229578 A JP 2000229578A JP 11331314 A JP11331314 A JP 11331314A JP 33131499 A JP33131499 A JP 33131499A JP 2000229578 A JP2000229578 A JP 2000229578A
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健仁 冨田
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武夫 飯野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステッピングモータによりネジ部材を介して直
線的に駆動される移動部材の位置決め機構において、そ
の移動部材の原点出しに際しての打撃音の発生を防止す
る。 【解決手段】直線的に移動可能な移動部材62にねじ合
わされるネジ部材64に、ステッピングモータ80によ
り回転駆動される駆動シャフト80aが回転伝達可能に
連結される。そのネジ部材64の回転時における移動部
材62の連れ回り防止手段が設けられる。そのモータ8
0を一方向に回転駆動することによる移動部材62の移
動をストッパー68により阻止することで原点出しが行
われる。その原点出し後におけるモータ80の他方向へ
の回転ステップに応じて移動部材62が位置決めされ
る。その駆動シャフト80aとネジ部材64が弾性体8
2を介して回転伝達可能に嵌め合わされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タにより駆動されるネジ部材の回転により直線的に移動
する部材の位置決め機構に関し、例えば、油圧パワース
テアリング装置における可変絞り弁のスプールの位置決
めに用いられる。
【0002】
【従来の技術】油圧パワーステアリング装置において用
いられる可変絞り弁として、ハウジングに軸方向に沿っ
て直線的に移動可能に挿入されるスプールと、そのスプ
ールにねじ合わされるネジ部材と、そのネジ部材に回転
伝達可能に連結される駆動シャフトを回転駆動するステ
ッピングモータと、そのネジ部材の回転時における移動
部材の連れ回り防止手段と、そのネジ部材の回転による
スプールの一方向への移動を阻止可能なストッパーと、
そのスプールの移動によって開度が変化する可変絞り部
とを備えるものが用いられている。
【0003】その絞り部の開度をモータの回転ステップ
に応じて正確に制御するため、そのモータの一方向への
回転時におけるスプールの移動をストッパーにより阻止
することで原点出しを行い、その原点出し後におけるモ
ータの他方向への回転ステップに応じてスプールを位置
決めし、この位置決めにより可変絞り部の開度を決定し
ている。
【0004】従来、上記駆動シャフトからネジ部材に回
転を伝達するため、その駆動シャフトとネジ部材の中の
一方に軸直交方向断面が非円形の挿入部を設け、その挿
入部を他方に設けられた受け部に回転伝達可能に嵌め合
わせていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の構成では、上記
原点出しに際して打撃音が発生するという問題があっ
た。すなわち、従来の構成では、駆動シャフトの軸心と
ネジ部材の軸心との同心精度の誤差を吸収するため、そ
の挿入部は受け部に径方向の隙間を介して嵌め合わされ
ている。また、原点出しに際しては、スプールがストッ
パーに接する位置まで確実に移動するように、モータに
送られる駆動パルス数は、スプールの移動がストッパー
により阻止された後も幾分かはモータに送られるように
設定される。そうすると、スプールの移動がストッパー
により阻止された後にモータに送られるパルスにより、
その挿入部と受け部との間の径方向の隙間分だけモータ
が回転しようとするため、駆動シャフトとネジ部材とが
衝突して打撃音が発生していた。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのでき
る位置決め機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、直線的に移動
可能な移動部材と、その移動部材にねじ合わされるネジ
部材と、そのネジ部材に回転伝達可能に連結される駆動
シャフトを回転駆動するステッピングモータと、そのネ
ジ部材の回転時における移動部材の連れ回り防止手段
と、そのネジ部材の回転による前記移動部材の一方向へ
の直線的移動を阻止可能なストッパーとを備え、そのモ
ータを一方向に回転駆動することによる前記移動部材の
移動を前記ストッパーにより阻止することで原点出しが
行われ、この原点出し後におけるモータの他方向への回
転ステップに応じて前記移動部材が位置決めされる位置
決め機構であって、前記駆動シャフトとネジ部材が弾性
体を介して回転伝達可能に嵌め合わされることを特徴と
する。その原点出しに際しては、移動部材がストッパー
に接する位置まで確実に移動するように、ステッピング
モータに送られる駆動パルス数は、移動部材の移動がス
トッパーにより阻止された後も幾分かはモータに送られ
るように設定される。この際、移動部材の移動がストッ
パーにより阻止された後にモータに送られるパルスによ
り、モータが回転しようとしても、そのモータにより駆
動される駆動シャフトとネジ部材との間に弾性体が介在
するので、駆動シャフトとネジ部材との衝突による打撃
音の発生を防止できる。その弾性体を介する駆動シャフ
トとネジ部材との嵌め合わせは、圧入であってもよいし
径方向の隙間を介するものでもよい。圧入する場合で
も、その弾性体の弾性変形により駆動シャフトの軸心と
ネジ部材の軸心との同心精度の誤差を吸収できる。その
弾性体は駆動シャフトおよびネジ部材とは別体であって
もよいし、駆動シャフトおよびネジ部材の中の一方ある
いは双方に一体化されてもよい。その弾性体としては、
バネ、ゴム、樹脂等を用いることができる。なお、その
駆動シャフトとネジ部材との嵌め合わせは、例えば、そ
の駆動シャフトとネジ部材の中の一方に軸直交方向断面
が非円形の挿入部を設け、その挿入部を他方に形成され
た受け部に弾性体を介して回転伝達可能に嵌め合わせ
る。
【0008】その移動部材は可変絞り弁のハウジングに
挿入されるスプールを構成し、そのスプールの軸方向に
沿う直線的移動によって開度が変化する可変絞り部が設
けられ、前記原点出し後におけるモータの他方向への回
転ステップに応じた前記スプールの位置決めにより、そ
の可変絞り部の開度が決定されるのが好ましい。この構
成により、本発明の位置決め機構を可変絞り弁に適用
し、可変絞り部の開度決定のための原点出し時における
打撃音の発生を防止できる。
【0009】操舵抵抗に応じて開度が変化する複数の絞
り部を有する油圧制御弁を備え、その絞り部の開度変化
に応じて操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用す
る油圧が変更され、その油圧制御弁における複数の絞り
部は互いに並列とされた第1の組に属するものと第2の
組に属するものとに組分けされ、第2の組に属する絞り
部を閉鎖するのに要する操舵抵抗は第1の組に属する絞
り部を閉鎖するのに要する操舵抵抗よりも大きくされ、
第1の組に属する絞り部により制御される圧油流量の第
2の組に属する絞り部により制御される圧油流量に対す
る割合を変化させることができるように、その第2の組
に属する絞り部と直列に請求項2に記載の可変絞り弁が
接続され、車両の運転条件に応じた数のパルスが前記制
御装置からモータに送られるのが好ましい。この構成に
よれば、車両の運転条件に応じて、第1の組に属する絞
り部により制御される圧油流量の第2の組に属する絞り
部により制御される圧油流量に対する割合が変化する。
第2の組に属する絞り部により制御される圧油流量の割
合が増加すると、操舵抵抗に抗して絞り部を閉鎖するの
に要する操舵トルクが大きくなり、走行安定性を向上で
きる。第1の組に属する絞り部により制御される圧油流
量の割合が増加すると、操舵抵抗に抗して絞り部を閉鎖
するのに要する操舵トルクが小さくなり、旋回性能を向
上できる。この操舵特性を、本発明の位置決め機構が適
用された可変絞り弁を用いることで奏することができ
る。よって、その可変絞り部の開度決定のための原点出
し時における打撃音の発生を防止でき、ドライバーに不
安心理が生じるのを防止できる。
【0010】その駆動シャフトは、円柱状の本体と、軸
直交方向断面が非円形で中心に孔を有する金属製挿入部
とから構成され、その本体は、その挿入部の中心孔に圧
入され、そのネジ部材は、軸方向に沿って二股状に延び
る受け部を有し、その受け部の相対向する内面の間に上
記挿入部が配置され、前記弾性体として、その挿入部の
外面における少なくとも受け部の内面に接する部分を被
覆するゴム製コーティング材が設けられているのが好ま
しい。これにより、金属製の挿入部によりトルクを受け
ると共に、ゴム製のコーティング材により打撃音の発生
を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に示す本発明の実施形態のラ
ックピニオン式油圧パワーステアリング装置1は、車両
のハンドル(図示省略)に連結される入力軸2と、この
入力軸2にトーションバー6を介し連結される出力軸3
を備えている。そのトーションバー6は、ピン4により
入力軸2に連結され、セレーション5により出力軸3に
連結されている。その入力軸2は、ベアリング8を介し
バルブハウジング7により支持され、また、ブッシュ1
2を介して出力軸3により支持されている。その出力軸
3はベアリング10、11を介してラックハウジング9
により支持されている。その出力軸3にピニオン15が
形成され、このピニオン15に噛み合うラック16に操
舵用車輪(図示省略)が連結される。これにより、操舵
による入力軸2の回転は、トーションバー6を介してピ
ニオン15に伝達され、このピニオン15の回転により
ラック16は車両幅方向に移動し、このラック16の移
動により車両の操舵がなされる。なお、入出力軸2、3
とハウジング7との間にはオイルシール42、43が介
在する。また、ラック16を支持するサポートヨーク4
0がバネ41の弾力によりラック16に押し付けられて
いる。
【0012】操舵補助力発生用油圧アクチュエータとし
て油圧シリンダ20が設けられている。この油圧シリン
ダ20は、ラックハウジング9により構成されるシリン
ダチューブと、ラック16に一体化されるピストン21
を備えている。そのピストン21により仕切られる油室
22、23に操舵抵抗に応じて圧油を供給するため、ロ
ータリー式油圧制御弁30が設けられている。
【0013】その制御弁30は、バルブハウジング7に
相対回転可能に挿入される筒状の第1バルブ部材31
と、この第1バルブ部材31に同軸中心に相対回転可能
に挿入される第2バルブ部材32とを備える。その第1
バルブ部材31は出力軸3にピン29を介して同行回転
するよう連結されている。その第2バルブ部材32は入
力軸2の外周部と一体的に成形され、入力軸2と同行回
転する。よって、第1バルブ部材31と第2バルブ部材
32は、操舵抵抗に応じて前記トーションバー6がねじ
れることで同軸中心に相対回転する。
【0014】そのバルブハウジング7に、ポンプ70に
接続される入口ポート34と、前記油圧シリンダ20の
一方の油室22に接続される第1ポート37と、他方の
油室23に接続される第2ポート38と、直接にタンク
71に接続される第1出口ポート36と、後述の可変絞
り弁60を介してタンク71に接続される第2出口ポー
ト61とが設けられている。各ポート34、36、3
7、38、61は、その第1バルブ部材31と第2バル
ブ部材32との内外周間の流路を介して互いに接続され
ている。
【0015】すなわち、図3、図4に示すように、第1
バルブ部材31の内周に溝50a、50b、50cが、
周方向に等間隔をおいた12箇所に形成されている。ま
た、第2バルブ部材32の外周に溝51a、51b、5
1cが、周方向に等間隔をおいた12箇所に形成されて
いる。図4は実線により第2バルブ部材32の展開図を
示し、鎖線により第1バルブ部材31に形成された溝5
0a、50b、50cを示す。第1バルブ部材31に形
成された溝50a、50b、50cの間に第2バルブ部
材32に形成された溝51a、51b、51cが位置す
る。
【0016】その第1バルブ部材31に、3つの右操舵
用溝50aと、3つの左操舵用溝50bと、6つの連絡
用溝50cとが形成されている。その右操舵用溝50a
は、第1バルブ部材31に形成された流路53と第1ポ
ート37とを介し油圧シリンダ20の右操舵補助力発生
用油室22に接続され、互いに周方向に120°離れて
配置される。その左操舵用溝50bは、第1バルブ部材
31に形成された流路54と第2ポート38とを介し油
圧シリンダ20の左操舵補助力発生用油室23に接続さ
れ、互いに周方向に120°離れて配置される。
【0017】その第2バルブ部材32に、6つの圧油供
給用溝51aと、3つの第1圧油排出用溝51bと、3
つの第2圧油排出用溝51cとが形成されている。その
圧油供給用溝51aは、第1バルブ部材31に形成され
た圧油供給路55と入口ポート34とを介しポンプ70
に接続され、互いに周方向に60°離れて配置される。
その第1圧油排出用溝51bは、入力軸2に形成された
流路52aから入力軸2とトーションバー6との間を通
り、入力軸2に形成された流路52b(図1参照)と第
1出口ポート36とを介しタンク71に接続され、互い
に周方向に120°離れて配置される。その第2圧油排
出用溝51cは、第1バルブ部材31に形成された流路
59と第2出口ポート61とを介し可変絞り弁60に接
続され、互いに周方向に120°離れて配置される。
【0018】各第1圧油排出用溝51bは右操舵用溝5
0aと左操舵用溝50bの間に配置され、各第2圧油排
出用溝51cは連絡用溝50cの間に配置され、右操舵
用溝50aと連絡用溝50cとの間および左操舵用溝5
0bと連絡用溝50cとの間に圧油供給用溝51aは配
置される。
【0019】その第1バルブ部材31に形成された溝5
0a、50b、50cの軸方向に沿う縁と第2バルブ部
材32に形成された溝51a、51b、51cの軸方向
に沿う縁との間が絞り部A、A′、B、B′、C、
C′、D、D′を構成する。これにより、各絞り部A、
A′、B、B′、C、C′、D、D′はポンプ70とタ
ンク71と油圧シリンダ20とを接続する油路27に配
置されている。
【0020】図5に示すように、その第2バルブ部材3
2に形成された溝51a、51b、51cの軸方向に沿
う縁は面取り部とされている。その圧油供給用溝51a
と連絡用溝50cとの間の絞り部A′、C′における圧
油供給用溝51aの軸方向に沿う縁(図3において□で
囲む)の面取り部の幅をW、連絡用溝50cと第2圧油
排出用溝51cとの間の絞り部B′、D′における第2
圧油排出用溝51cの軸方向に沿う縁(図3において△
で囲む)の面取り部の幅をW′、その他の第2バルブ部
材32に形成された溝の軸方向に沿う縁(図3において
○で囲む)の面取り部の幅をW″として、図4、図5に
示すように、W>W′>W″とされている。操舵抵抗の
ない状態(図4、図5の状態)から各絞り部A、A′、
B、B′、C、C′、D、D′を全閉するのに要する両
バルブ部材31、32の相対回転角度(すなわち閉鎖角
度)を互いに比較すると、絞り部A′、C′の閉鎖角度
θrは絞り部B′、D′の閉鎖角度θsよりも大きく、
両閉鎖角度θr、θsは、他の各絞り部A、B、C、D
の閉鎖角度θtよりも大きい。これにより、第1バルブ
部材31と第2バルブ部材32との間の各絞り部は、複
数の絞り部A、B、C、Dからなる第1の組と、第1の
組に属する各絞り部A、B、C、Dよりも閉鎖角度の大
きな複数の絞り部A′、B′、C′、D′からなる第2
の組とに組分けされ、第2の組に属する絞り部A′、
B′、C′、D′を閉鎖するのに要する操舵抵抗は第1
の組に属する絞り部A、B、C、Dを閉鎖するのに要す
る操舵抵抗よりも大きくされる。また、第2の組に属す
る絞り部は、絞り部B′、D′と、この絞り部B′、
D′よりも閉鎖角度の大きな絞り部A′、C′の2種類
とされる。
【0021】その入力軸2と出力軸3は、路面から車輪
を介して伝達される操舵抵抗によるトーションバー6の
ねじれによって相対回転する。その相対回転により第1
バルブ部材31と第2バルブ部材32とが相対回転する
ことで、各絞り部A、B、C、D、A′、B′、C′、
D′の流路面積すなわち開度が変化する。すなわち、操
舵抵抗に応じて複数の絞り部A、B、C、D、A′、
B′、C′、D′の開度が変化する。その開度変化に応
じて油圧シリンダ20に作用する油圧が変更されること
で、操舵抵抗に応じた操舵補助力が発生する。
【0022】図4は操舵が行なわれていない状態を示
し、両バルブ部材31、32の間の絞り部A、B、C、
D、A′、B′、C′、D′は全て開かれ、入口ポート
34と各出口ポート36、61とは弁間流路27を介し
連通し、ポンプ70から制御バルブ30に流入する油は
タンク71に還流し、操舵補助力は発生しない。
【0023】この状態から右方へ操舵することによって
生じる操舵抵抗により両バルブ部材31、32が相対回
転すると、図3に示すように、絞り部A、A′の開度が
大きくなり、絞り部B、B′の開度が小さくなり、絞り
部C、C′の開度が小さくなり、絞り部D、D′の開度
が大きくなる。これにより、図中矢印で示す圧油の流れ
により油圧シリンダ20の右操舵補助力発生用油室22
に操舵抵抗に応じた圧力の圧油が供給され、また、左操
舵補助力発生用油室23からタンク71に油が還流し、
車両の右方への操向補助力が油圧シリンダ20からラッ
ク16に作用する。
【0024】左方へ操舵すると第1バルブ部材31と第
2バルブ部材32とが右方に操舵した場合と逆方向に相
対回転し、絞り部A、A′の開度が小さくなり、絞り部
B、B′の開度が大きくなり、絞り部C、C′の開度が
大きくなり、絞り部D、D′の開度が小さくなるので、
車両の左方への操舵補助力が油圧シリンダ20からラッ
ク16に作用する。
【0025】図1、図6に示すように、その第2出口ポ
ート61に連通する可変絞り弁60は、バルブハウジン
グ7に接続される第2バルブハウジング7′と、この第
2バルブハウジング7′に形成された挿入孔66に軸方
向(図1、図6において上下方向)に沿って直線的に移
動可能に挿入されたスプール(移動部材)62と、その
スプール62にねじ合わされるネジ部材64と、そのネ
ジ部材64に回転伝達可能に連結される駆動シャフト8
0aを回転駆動するステッピングモータ80とを有す
る。そのステッピングモータ80は、車両に搭載される
コンピュータにより構成される制御装置(図示省略)か
ら送られるパルスの数に応じて回転駆動される。
【0026】そのネジ部材64の軸心はスプール62の
軸心と平行とされることで両軸心は互いに対して偏心さ
れ、これによりネジ部材64の回転時におけるスプール
62の連れ回りが防止される。なお、両軸心を互いに一
致させてもよく、この場合、例えばスプール62の外周
に形成する軸方向溝に軸方向相対移動可能に嵌め合わさ
れる突起を第2バルブハウジング7′に設ける等してそ
の連れ回りを防止すればよく、要は連れ回り防止手段が
設けられていればよい。
【0027】そのステッピングモータ80に接続される
制御装置は、車両の運転条件として車速を検出するセン
サ(図示省略)に接続され、検出した車速に応じた数の
パルスをモータ80に送る。これにより、車速に応じた
ステップだけモータ80は回転駆動され、高速になると
ネジ部材64を一方向に回転させてスプール62を図中
上方に変位させ、低速になるとネジ部材64を他方向に
回転させてスプール62を図中下方に変位させる。
【0028】そのスプール62の外周に周溝62aが形
成され、その挿入孔66の内周に周溝66aが形成さ
れ、両周溝62a、66aの間が可変絞り部67とされ
ている。その可変絞り部67の開度は、そのスプール6
2の軸方向に沿う直線的移動によって変化する。すなわ
ち、その開度は高速になってスプール62が図中上方に
変位すると大きくなり、低速になってスプール62が下
方に変位すると小さくなる。
【0029】その挿入孔66の内周の周溝66aと第2
出口ポート61とを連通する連絡流路58が、第2バル
ブハウジング7′に形成されている。そのスプール62
の外周の周溝62aとスプール62の通孔62dとを連
通する径方向孔62cがスプール62に形成されてい
る。そのスプール62の通孔62dは、その挿入孔66
におけるスプール62の下方空間に連絡する。そのスプ
ール62の下方空間と第1出口ポート36とを連通する
連絡流路76が、スプール62の径方向外方においてバ
ルブハウジング7と第2バルブハウジング7′とに亘り
形成されている。その連絡流路76のバルブハウジング
7に形成されている部分が、前記第2出口ポート61と
共に、そのバルブハウジング7への可変絞り弁60の接
続ポートを構成する。なお、スプール62には通孔62
dと平行にドレン流路62hが形成され、スプール62
の上方空間と下方空間とを接続する。
【0030】これにより、ポンプ70から供給される圧
油は、前記弁間流路27および第2出口ポート61から
連絡流路58に導かれ、この連絡流路58から可変絞り
部67に至り、この可変絞り部67から連絡流路76、
第1出口ポート36を介しタンク71に至る。よって、
図2に示す油圧回路が構成される。すなわち、上記油圧
制御弁30における第1の組に属する絞り部A、B、
C、Dと第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、
D′とは互いに並列とされる。その第2の組に属する絞
り部A′、B′、C′、D′とタンク71との間の油路
に可変絞り弁60の可変絞り部67が配置される。その
第1の組に属する絞り部A、B、C、Dにより制御され
る圧油流量の第2の組に属する絞り部A′、B′、
C′、D′により制御される圧油流量に対する割合を変
化させることができるように、その第2の組に属する絞
り部A′、B′、C′、D′と直列に可変絞り弁60が
接続される。
【0031】上記挿入孔66の一端は、第2バルブハウ
ジング7′にねじ込まれるストッパー68により閉鎖さ
れる。その挿入孔66の他端はカバー96により閉鎖さ
れる。上記可変絞り部67の開度を小さくするための軸
方向一方へのスプール62の直線的移動が、そのストッ
パー68により阻止される。そのストッパー68の第2
バルブハウジング7′へのネジ込み量は変更可能とさ
れ、これにより、このストッパー68によるスプール6
2の移動阻止位置は変更調節可能とされている。そのス
プール62とストッパー68との間に、スプール62の
がたつき防止のために圧縮コイルバネ90が配置されて
いる。
【0032】図7の(1)、(2)に示すように、その
駆動シャフト80aとネジ部材64は弾性体を介して回
転伝達可能に嵌め合わされている。本実施形態では、そ
の嵌め合わは圧入とされている。
【0033】すなわち、その駆動シャフト80aは、円
柱状の本体80a′と、軸直交方向断面が非円形の挿入
部80a″とを有する。その本体80a′は、本実施形
態ではステッピングモータ80の出力軸を構成する。そ
の挿入部80a″は中心孔を有する直方体状のブロック
により構成され、その中心孔に本体80a′が圧入され
る。
【0034】そのネジ部材64は、円柱状の本体64′
と、この本体64′の一端に一体化されて軸直交方向断
面が非円形の受け部64″とを有し、その本体64′の
他端に形成される雄ねじ部を介してスプール62にねじ
合わされる。その受け部64″は、本体64′の一端に
軸方向に沿って二股状に延びるように一体成形されてい
る。この受け部64″の相対向する内面U1、U2は互
いに平行とされる。その二股状の受け部64″の間に上
記挿入部80a″が配置され、その受け部64″の内面
U1、U2に、挿入部80a″における互いに平行な外
面S1、S2が互いに間隔をおいて対向する。
【0035】本実施形態では、その弾性体は板バネ82
とされ、一対の波板部82a、82bと、両波板部82
a、82bを連結する連結部82cとを有する。各波板
部82a、82bは、受け部64″の内面U1、U2と
挿入部80a″の外面S1、S2とにより挟まれること
で弾性変形している。その連結部82cは、ネジ部材6
4の本体64′の端面と挿入部80a″の端面との間に
配置される。なお、駆動シャフト80aの本体80a′
の先端は、ネジ部材64の本体64′の端面において開
口する穴64aに径方向の隙間を介して挿入される。そ
のため、その板バネ81の連結部82cに、駆動シャフ
ト80aの本体80a′の挿通穴82c′が形成されて
いる。なお、その隙間の寸法は、駆動シャフト80aの
軸心とネジ部材64の軸心との同心精度の公差以上とさ
れている。
【0036】上記構成において、車両のエンジン始動当
初においては、そのモータ80を一方向に一定ステップ
だけ回転駆動することによるスプール62の移動を、上
記ストッパー68により阻止することで原点出しが行わ
れる。すなわち、上記制御装置からの一定パルス数に応
じてモータ80を一方向に一定ステップだけ回転駆動
し、これによるスプール62の移動をストッパー68に
より阻止した位置を原点とする。この原点出し後におけ
るモータ80の他方向への回転ステップに応じてスプー
ル62が位置決めされる。このスプール62の位置決め
により、上記可変絞り部67の開度が決定される。その
ストッパー68によるスプール62の移動阻止位置、す
なわち原点位置を変更調節できるので、その可変絞り部
67の開度をモータ80の回転ステップに対応させた所
望値に調節できる。
【0037】その可変絞り部67の開度決定のための原
点出しに際してモータ80を一方向に回転させるための
一定パルス数は、スプール62を確実に原点に位置させ
るため、スプール62の移動がストッパー68により阻
止された原点出し後も幾分かはモータ80に送られるよ
うに設定される。この際、スプール62の移動がストッ
パー68により阻止された後にモータ80に送られるパ
ルスにより、モータ80が回転しようとしても、そのモ
ータ80により駆動される駆動シャフト80aとネジ部
材64との間に板バネ82が介在するので、駆動シャフ
ト80aとネジ部材64との衝突による打撃音の発生を
防止できる。これにより、ドライバーに不安心理が生じ
るのを防止できる。その板バネ82を介する駆動シャフ
ト80aとネジ部材64との嵌め合わせは圧入とされ、
その板バネ82の弾性変形により駆動シャフト80aの
軸心とネジ部材64の軸心との同心精度の誤差が吸収さ
れる。
【0038】その可変絞り部67の流路面積の最大値
は、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の
流路面積の最大値(両バルブ部材31、32の相対回転
角が大きくなる程に流路面積が小さくなる特性における
最大値である。すなわち、右操舵時は絞り部B′、C′
の合計流路面積の最大値をいい、左操舵時は絞り部
A′、D′の合計流路面積の最大値をいう。以下「流路
面積の最大値」という場合は同旨)以上、若しくは絞り
機能を奏さなくなるまで大きくされている。その可変絞
り部67の流路面積の最小値は、第2の組に属する絞り
部A′、B′、C′、D′の流路面積の最小値(両バル
ブ部材31、32の相対回転角が大きくなる程に流路面
積が小さくなる特性における最小値である。すなわち、
右操舵時は絞り部B′、C′の合計流路面積の最小値を
いい、左操舵時は絞り部A′、D′の合計流路面積の最
小値をいい、全閉状態を含む。以下「流路面積の最小
値」という場合は同旨)以下とされる。
【0039】図8において、実線Xは両バルブ部材3
1、32の相対回転角に対する第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dの流路面積の変化特性(その相対回転角
が大きくなる程に流路面積が小さくなる特性である。こ
の場合、右操舵時は絞り部B、Cの合計流路面積の変化
特性をいい、左操舵時は絞り部A、Dの合計流路面積の
変化特性をいう。以下「流路面積の変化特性」という場
合は同旨)を示す。1点鎖線Uは、その相対回転角に対
する第2の組に属する圧油供給用溝51aと連絡用溝5
0cとの間の絞り部A′、C′の流路面積の変化特性を
示す。1点鎖線Vは、その相対回転角に対する第2の組
に属する連絡用溝50cと第2圧油排出用溝51cとの
間の絞り部B′、D′の流路面積の変化特性を示す。実
線Yは、その絞り部A′、C′の流路面積の変化特性と
絞り部B′、D′の流路面積の変化特性を合成した特性
を示す。破線Rは可変絞り部67の中速走行時における
流路面積を示す。
【0040】低速走行時においては、スプール62は図
1、図6において下方に変位し、このスプール62の変
位により可変絞り部67は全閉状態になる。よって、油
圧シリンダ20に作用する油圧は、第1の組の絞り部
A、B、C、Dの流路面積の変化特性線Xに応じ制御さ
れる。この場合、図9において一点鎖線αで示すよう
に、操舵抵抗に対応する操舵入力トルクが小さく、両バ
ルブ部材31、32の相対回転角が小さくても、第1の
組に属する絞り部A、B、C、Dの開度は小さいので、
操舵入力トルクの変化に対して油圧が殆ど変化すること
のない不感帯域を小さくし、操舵の高応答性を満足させ
て旋回性能を向上できる。
【0041】高速走行時においては、スプール62は図
1、図6において上方に変位し、このスプール62の変
位によって可変絞り部67の流路面積は、第2の組に属
する絞り部A′、B′、C′、D′の流路面積の最大値
以上になる。よって、油圧シリンダ20に作用する油圧
は、第2の組の絞り部A′、B′、C′、D′の流路面
積の変化特性線Y及び第1の組の絞り部A、B、C、D
の流路面積の変化特性線Xの合成特性に応じ制御され
る。この場合、図9において実線βで示すように、操舵
入力トルクが大きく、両バルブ部材31、32の相対回
転角が大きくても、第2の組に属する絞り部A′、
B′、C′、D′の開度は大きいので、不感帯域は大き
く、高速走行時における操舵の安定性を満足させること
ができる。
【0042】中速走行時においては、スプール62の変
位により可変絞り部67の流路面積は、第2の組に属す
る絞り部A′、B′、C′、D′の流路面積の最小値よ
りも大きく最大値よりも小さくなる。これにより、図8
に示すように、第1の組に属する絞り部A、B、C、D
の流路面積が最小値(本実施形態では全閉状態)になる
までの間(図8において両バルブ部材の相対回転角がθ
aになるまでの間)は、その第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dの流路面積の変化特性線Xに可変絞り部
67の流路面積の特性線Rを合成した特性に応じた操舵
補助力が付与される。第1の組に属する絞り部A、B、
C、Dが全閉状態になった時点から、第2の組に属する
絞り部A′、B′、C′、D′の流路面積が可変絞り部
67の流路面積よりも小さくなるまでの間(図8におい
て両バルブ部材の相対回転角がθaとθbとの間)で
は、操舵補助力は可変絞り部67の流路面積により定ま
る一定値になる。しかる後に、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の流路面積が可変絞り部67の
流路面積よりも小さくなると、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の流路面積の変化特性線Yに応
じた操舵補助力が付与される。
【0043】その第1の組に属する絞り部A、B、C、
Dが全閉状態になった後に、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の流路面積が可変絞り部67の
流路面積よりも小さくなるまでの間(θa〜θbの間)
は、その第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、
D′が全閉状態になる点と、第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dが全閉状態になる点との差(θc−θ
a)を小さくすることなく、小さくされている。すなわ
ち、絞り部B′、D′が絞り部A′、C′と同様に図中
1点鎖線Uで示す相対回転角に対する流路面積変化特性
を有すると仮定すると、相対回転角に対する第2の組に
属する絞り部A′、B′、C′、D′の流路面積の変化
特性は、図8において2点鎖線Mで示すものになる。そ
うすると、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、
D′の流路面積が可変絞り部67の流路面積よりも小さ
くなるまでの間(両バルブ部材の相対回転角がθaとθ
dとの間)は大きくなるので、図9において2点鎖線で
示すように、操舵補助力を操舵抵抗に応じ制御できない
領域Lが大きくなる。これに対し、上記実施形態では、
絞り部B′、D′の閉鎖角度θsは絞り部A′、C′の
閉鎖角度θrよりも小さいので、中速走行時において操
舵補助力を操舵抵抗に応じ制御できない領域を小さくで
きる。しかも、絞り部B′、D′が全閉状態になる点
(図8において両バルブ部材の相対回転角がθeの点)
では、絞り部A′、C′は未だ閉じていないので、操舵
補助力を操舵抵抗に応じ制御できる領域は小さくなるこ
とはない。
【0044】図10の(1)、(2)は上記実施形態の
第1変形例を示す。上記実施形態との相違は、弾性体と
して板バネ82に代えて、弾性を有する合成樹脂製コー
ティング材83により挿入部80a″を被覆し、そのコ
ーティング材83を介する駆動シャフト80aとネジ部
材64の嵌め合わせは隙間を介してなされる点にある。
そのコーティング材83としては、例えばPTFE(ポ
リ四フッ化エチレン)を用い、その被覆厚さは100μ
m以上とするのが好ましく、その被覆は例えばディップ
コーティングにより行う。なお、挿入部80a″と共
に、あるいは挿入部80a″に代えて、受け部64″を
弾性を有する合成樹脂により被覆してもよい。他は上記
実施形態と同様で、同一部分は同一符号で示す。
【0045】図11の(1)、(2)は上記実施形態の
第2変形例を示す。上記実施形態との相違は、弾性体と
して板バネ82に代えて、挿入部80a″に嵌め合わさ
れる弾性を有する合成樹脂製の防振シート84を用いた
点にあり、その防振シート84を介する駆動シャフト8
0aとネジ部材64の嵌め合わせは圧入でもよく、隙間
を介してなされてもよい点にある。その防振シート84
は、挿入部80a″の外周と端面とを覆う。その防振シ
ート84の材質は例えばPTFEとされ、厚さは例えば
0.2mm程度とされる。他は上記実施形態と同様で、
同一部分は同一符号で示す。
【0046】図12の(1)、(2)は上記実施形態の
第3変形例を示す。上記実施形態との相違は、弾性体と
して板バネ82に代えて、弾性を有するゴム製コーティ
ング材85により挿入部80a″を被覆し、そのコーテ
ィング材85を介する駆動シャフト80aとネジ部材6
4の嵌め合わせは隙間を介してなされる点にある。その
コーティング材85の被覆厚さは100μm以上とする
のが好ましく、その被覆は例えば焼け付けにより行う。
また、挿入部80a″における軸方向に沿う各縁は面取
り部Cとされ、その縁に沿う領域でコーティング材85
の被覆厚さを大きくし、摩耗に対処されている。なお、
挿入部80a″と共に、あるいは挿入部80a″に代え
て、受け部64″をゴム製コーティング材85により被
覆してもよい。また、そのゴム製コーティング材85を
介する駆動シャフト80aとネジ部材64の嵌め合わせ
は圧入でもよい。また、ゴム製コーティング材85は、
その挿入部80a″の外面における少なくとも受け部1
2の内面U1、U2に接する部分を被覆すればよい。他
は上記実施形態と同様で、同一部分は同一符号で示す。
【0047】図13の(1)、(2)、図14の(1)
〜(3)は上記実施形態の第4変形例を示す。上記実施
形態との相違は、弾性体として板バネ82に代えて、弾
性を有するゴム製コーティング材86により金属製の挿
入部80a″を被覆し、そのコーティング材86を介す
る駆動シャフト80aとネジ部材64の嵌め合わせは隙
間を介してなされる点にある。そのコーティング材86
の被覆厚さは100μm以上とするのが好ましく、その
被覆は例えば焼け付けにより行う。その挿入部80a″
の中心孔αは、両端側が中央側よりも大径とされ、その
両端側の開口縁は正面視で八角形となる面取部C1とさ
れている。また、その挿入部80a″の外周は両端にお
いては正面視で八角形とされ、その八角形の相対向する
2辺から外方に向かう突出部βが両端間に形成されてい
る。そのコーティング材86は、駆動シャフト80aの
軸直交断面の外周が長方形状とされ、これにより、受け
部64″の内面U1、U2に接する部分では摩耗に対処
するために被覆厚さが大きくされている。なお、そのゴ
ム製コーティング材86を介する駆動シャフト80aと
ネジ部材64の嵌め合わせは圧入でもよい。また、ゴム
製コーティング材86は、その挿入部80a″の外面に
おける少なくとも受け部64″の内面U1、U2に接す
る部分を被覆すればよい。他は上記実施形態と同様で、
同一部分は同一符号で示す。
【0048】本発明は上記実施形態や変形例に限定され
ない。例えば、車両の運転条件として車速以外の、例え
ば舵角に応じた数のパルスを制御装置からステッピング
モータに送るようにしてもよい。駆動シャフトはステッ
ピングモータの出力シャフトを構成するものに限定され
ず、例えばステッピングモータによりギア機構を介して
回転駆動されるものであってもよい。また、本発明の位
置決め機構を備えた可変絞り弁を油圧パワーステアリン
グ装置以外の油圧回路において使用してもよい。さら
に、本発明の用位置決め機構を可変絞り弁のスプール以
外の移動部材の位置決めに用いてもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、ステッピングモータに
よりネジ部材を介して直線的に駆動される移動部材の位
置決め機構において、その移動部材の原点出しに際して
の打撃音の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置の縦断面図
【図2】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置の油圧回路を示す図
【図3】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置における制御弁の横断面構造の説明図
【図4】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置における制御弁の展開図
【図5】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置における制御弁の部分拡大図
【図6】本発明の実施形態の可変絞り弁の縦断面図
【図7】本発明の実施形態の可変絞り弁における要部の
(1)は半部断面図、(2)は平断面図
【図8】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置における制御弁の絞り部の開度とバルブ部材の相対回
転角との関係を示す図
【図9】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置における入力トルクと油圧との関係及び両バルブ部材
の相対回転角と油圧との関係を示す図
【図10】本発明の実施形態の第1変形例の可変絞り弁
における要部の(1)は半部断面図、(2)は平断面図
【図11】本発明の実施形態の第2変形例の可変絞り弁
における要部の(1)は半部断面図、(2)は平断面図
【図12】本発明の実施形態の第3変形例の可変絞り弁
における要部の(1)は半部断面図、(2)は平断面図
【図13】本発明の実施形態の第4変形例の可変絞り弁
における要部の(1)は半部断面図、(2)は平断面図
【図14】本発明の実施形態の第4変形例の可変絞り弁
における挿入部とコーティング材の(1)は正面図、
(2)は(1)のP−P線断面図、(3)は(1)のQ
−Q線断面図
【符号の説明】
7′ 第2バルブハウジング 20 油圧シリンダ(油圧アクチュエータ) 30 制御弁 60 可変絞り弁 62 スプール(移動部材) 64 ネジ部材 64″ 受け部 67 可変絞り部 68 ストッパー 69 捩じりコイルバネ 70 ポンプ 71 タンク 80 ステッピングモータ 80a 駆動シャフト 80a″ 挿入部 82 板バネ(弾性体) 83 合成樹脂製コーティング材(弾性体) 84 防振シート(弾性体) 85 ゴム製コーティング材(弾性体) 86 ゴム製コーティング材(弾性体) A、B、C、D 第1の組に属する絞り部 A′、B′、C′、D′ 第2の組に属する絞り部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅谷 晃久 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 飯野 武夫 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線的に移動可能な移動部材と、その移
    動部材にねじ合わされるネジ部材と、そのネジ部材に回
    転伝達可能に連結される駆動シャフトを回転駆動するス
    テッピングモータと、そのネジ部材の回転時における移
    動部材の連れ回り防止手段と、そのネジ部材の回転によ
    る前記移動部材の一方向への直線的移動を阻止可能なス
    トッパーとを備え、そのモータを一方向に回転駆動する
    ことによる前記移動部材の移動を前記ストッパーにより
    阻止することで原点出しが行われ、この原点出し後にお
    けるモータの他方向への回転ステップに応じて前記移動
    部材が位置決めされる位置決め機構であって、前記駆動
    シャフトとネジ部材が弾性体を介して回転伝達可能に嵌
    め合わされることを特徴とする位置決め機構。
  2. 【請求項2】 その移動部材は可変絞り弁のハウジング
    に挿入されるスプールを構成し、そのスプールの軸方向
    に沿う直線的移動によって開度が変化する可変絞り部が
    設けられ、前記原点出し後におけるモータの他方向への
    回転ステップに応じた前記スプールの位置決めにより、
    その可変絞り部の開度が決定される請求項1に記載の位
    置決め機構。
  3. 【請求項3】 操舵抵抗に応じて開度が変化する複数の
    絞り部を有する油圧制御弁を備え、その絞り部の開度変
    化に応じて操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用
    する油圧が変更され、その油圧制御弁における複数の絞
    り部は互いに並列とされた第1の組に属するものと第2
    の組に属するものとに組分けされ、第2の組に属する絞
    り部を閉鎖するのに要する操舵抵抗は第1の組に属する
    絞り部を閉鎖するのに要する操舵抵抗よりも大きくさ
    れ、第1の組に属する絞り部により制御される圧油流量
    の第2の組に属する絞り部により制御される圧油流量に
    対する割合を変化させることができるように、その第2
    の組に属する絞り部と直列に請求項2に記載の可変絞り
    弁が接続され、車両の運転条件に応じた数のパルスが前
    記制御装置からモータに送られる油圧パワーステアリン
    グ装置における位置決め機構。
  4. 【請求項4】 その駆動シャフトは、円柱状の本体と、
    軸直交方向断面が非円形で中心に孔を有する金属製挿入
    部とから構成され、その本体は、その挿入部の中心孔に
    圧入され、そのネジ部材は、軸方向に沿って二股状に延
    びる受け部を有し、その受け部の相対向する内面の間に
    上記挿入部が配置され、前記弾性体として、その挿入部
    の外面における少なくとも受け部の内面に接する部分を
    被覆するゴム製コーティング材が設けられている請求項
    1〜3の中の何れかに記載の位置決め機構。
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