JP2000228885A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

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JP2000228885A
JP2000228885A JP11029249A JP2924999A JP2000228885A JP 2000228885 A JP2000228885 A JP 2000228885A JP 11029249 A JP11029249 A JP 11029249A JP 2924999 A JP2924999 A JP 2924999A JP 2000228885 A JP2000228885 A JP 2000228885A
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Kazuhiro Shibatani
一弘 柴谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触部材と被駆動体を相対的に移動させるタ
イプの圧電アクチュエータを対象とし、駆動力伝達部と
なる前記接触部の耐摩耗性を高めてマイクロクラックや
剥離の発生を抑制し、圧電アクチュエータの耐久性と信
頼性を一段と高めることのできる技術を確立すること。 【解決手段】 圧電素子の先端に設けられた接触部材を
被駆動体に摩擦接触させ、前記圧電素子に励起される振
動もしくは回転力を接触部材を介して被駆動体に伝達す
ることにより、前記接触部材と被駆動体を相対的に移動
させる圧電アクチュエータにおいて、前記接触部材の表
面をWC含有層よりなる硬質層で構成し、或いは被駆動
体をアルミニウム合金基材で構成すると共にその表面に
(硬質)アルマイト層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電アクチュエータ
の改良に関し、詳細には、圧電素子に励起される振動を
接触部材を介して被駆動体に伝達することにより、前記
接触部材と被駆動体を相対的に移動させる構造の圧電ア
クチュエータにおいて、駆動力伝達部となる接触部の耐
摩耗性を高めると共にマイクロクラックや剥離の発生を
抑え、耐久性と信頼性の高められた圧電アクチュエータ
に関するもので、この発明は特にトラス型圧電アクチュ
エータに有効に適用される。
【0002】
【従来の技術】代表的な圧電アクチュエータとして、例
えば図1に示す様な構造のトラス型圧電アクチュエータ
が知られている。即ち図1において、1a,1bは圧電
素子、Va,Vbは交流電源、2は接触部材(チッ
プ)、3はベース部材、4は付勢部材(ばね)、5は固
定部、6は被駆動体を夫々示している。トラス状に配置
された2本の圧電素子1a,1bの先端には接触部材
(チップ)2が固定されており、その他端はベース部材
3に固定され、該ベース部材3はスプリング等の付勢部
材4を介して固定部5に固設されている。
【0003】そして、図示する如く2本の圧電素子1
a,1bを角度90°で配設し、交流電源Va,Vbか
ら各圧電素子1a,1bに位相差90°の交流電圧を印
加すると、各圧電素子1a,1bの位相差を有する振動
によって接触部材(チップ)2の先端は円運動(真円も
しくは楕円運動)を起こす。従って、図示する如くベー
ス部材3を付勢部材4を介して固定部5に固定し、接触
部材2を被駆動体6に摩擦接触させた状態で圧電素子1
a,1bに位相差を有する交流電圧を印加すると、被駆
動体6は、上記接触部材2先端の円運動に伴って両者の
接触摩擦力により図面の矢印方向への駆動力が生じる。
【0004】なお図示例では、被駆動体6が円盤状であ
るものを示したが、該被駆動体6の形状・構造は勿論こ
れに限定されるわけではなく、円盤状以外にも、円弧
状、平板状等があるが、作動機構は本質的に変わらな
い。
【0005】このとき被駆動体6を安定して駆動させる
には、接触部材2と被駆動体6の間の摩擦力を高めると
共に安定した摩擦力を持続させることが必要であり、安
定した摩擦力を確保するには、接触部材2および被駆動
体6の表面が優れた耐摩耗性を備えていなければならな
い。
【0006】該接触部の耐摩耗性を高めることによる他
の利点は、摩耗粉の発生が抑えられることで、摩耗粉の
発生量低減により誤動作の恐れがなくなる他、摩耗粉が
研磨剤として作用し摩耗が更に加速されるといった問題
も回避できる。
【0007】一方、前述した様なトラス型圧電アクチュ
エータにおける接触部材2の先端部で生じる前記円運動
の回転数は高周波数(100〜200kHz程度)であ
り、接触部材2と被駆動体6は非常に短い周期で接触・
非接触を繰り返すが、このとき接触部材2と被駆動体6
間には繰返し衝撃力が加わる。
【0008】従って、圧電アクチュエータの駆動力を継
続的に安定して発揮させるには、接触部を構成する接触
部材2と被駆動体6の摩擦力と耐摩耗性を高めることが
極めて重要となる。
【0009】またこうした接触部に求められる耐摩耗性
は、図示した様なトラス型圧電アクチュエータに限ら
ず、要は圧電素子の伸縮振動を駆動源としてこれを被駆
動体に伝達する全てのタイプの圧電アクチュエータに共
通する重要な要求特性となる。
【0010】そして上記接触部の耐摩耗性を高める方法
としては、接触部材および被駆動体の表面硬度を高める
方法が有効であり、表面硬度を高める具体的手段として
は表面硬化処理法が挙げられる。そして、接触部材や被
駆動体として比較的硬度の低い鉄基金属基材を使用する
場合は、該鉄基金属基材表面に炭素、窒素、酸素、ほう
素、バナジウム、ニオブ、チタン、クロムなどの元素を
拡散侵入させ、表面に硬質層を形成する方法が知られて
いる(特開平9−65670号公報等)。
【0011】ところが本発明者らが種々研究を進めたと
ころによると、上記公報に記載の方法でも、接触部材と
被駆動体との表面硬質層の組合わせによっては、必ずし
も満足のいく耐摩耗性を確保できないことがある。即
ち、上記の様に接触部材と被駆動体の繰返し接触による
摩耗抑制という観点からすると、両者の表面硬度を高め
ることが有効と考えられるが、単純に表面層構成素材と
して高硬度のものを選択すれば良いというわけではな
く、両素材の選択によって最も摩耗の少ない素材の組合
わせを明確にすることが重要となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な従
来技術の問題点に着目してなされたものであって、その
目的は、圧電素子に励起される振動を接触部材を介して
被駆動体に伝達することにより、接触部材と被駆動体を
相対的に移動させるタイプの圧電アクチュエータを対象
とし、駆動力伝達部となる前記接触部の耐摩耗性を高め
てマイクロクラックや剥離の発生を抑制し、圧電アクチ
ュエータの耐久性と信頼性を一段と高めることのできる
技術を確立することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の圧電アクチュエータとは、圧電素子の
先端に設けられた接触部材を被駆動体に接触させ、前記
圧電素子に励起される振動もしくは回転力を接触部材を
介して被駆動体に伝達することにより、前記接触部材と
被駆動体を相対的に移動させる圧電アクチュエータにお
いて、前記接触部材の少なくとも表面をWC含有層によ
って構成してなるところに特徴を有している。
【0014】上記接触部材の好ましい表面構成として
は、鉄基金属基材の表面にWC含有層を形成したもの、
或いは該接触部材全体をWC系超硬合金(WC−Coや
WC−Ti−Coなど)よりなる焼結体で構成したもの
が例示される。
【0015】またこれらの接触部材に接触する被駆動体
としては、鉄基金属基材の表面に鉄窒化物層またはTi
CN層を表面硬質層として形成したものが最適である。
【0016】また本発明の他の構成は、上記と同様の作
動機構を備えた圧電アクチュエータにおいて、上記接触
部材を、鉄基金属基材の表面に鉄以外の元素を含む硬質
層が形成されたものとし、これに接触して駆動される被
駆動体として、アルミニウム系金属基材の表面にアルマ
イト層または硬質アルマイト層が形成されたものである
ところに特徴があり、この場合の上記接触部材における
鉄基金属基材の表面構成素材としては、炭素、酸素、窒
素、硫黄、硼素、タングステン、バナジウム、チタン、
ニオブ、クロムよりなる群から選ばれる少なくとも1種
の元素を含む硬質層、とりわけWCまたはVCを含む硬
質層が好ましいものとして挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態および実施例】前記図1で説明した
圧電アクチュエータの駆動原理からも明らかな様に、ア
クチュエータとしての駆動効率を高レベルで安定的に発
揮させるには、駆動伝達部を構成する接触部材と被駆動
体との接触部の摩擦係数と耐摩耗性を高めることが極め
て重要となる。
【0018】そこで本発明者らは、接触部材と被駆動体
の接触部を構成する表面硬質層として最適の素材を明確
にすべく、TM(タグチメソッド)評価法に従って様々
の素材の組合わせを検討した。
【0019】以下、実験で採用したTM評価について具
体的な実験法を詳述しつつ、本発明の構成と作用効果を
詳細に説明していく。
【0020】まず、図2に示す様な実験装置を用いて基
礎データを作成する。即ち、供試素材となる様々の表面
硬質層を形成したロータ(被駆動体)とチップ(接触部
材)を使用し、該ロータの表面にチップをバネ(付勢部
材)によって押し付ける。ロータには、モータを内蔵し
た回転型トルクセンサーを接続し、トルクセンサーのモ
ータには目標値として、1秒間で3rpsまで立ち上が
り、その後3rpsで定速回転する様に信号を与える。
【0021】トルクセンサーで測定されるのは被駆動体
にかかるトルクであるが、被駆動体の半径が既知である
ので、摩擦力はトルク測定値から換算するものとし、摩
擦力と回転数はパソコンによってデータ収集する。この
とき、摩擦力の信号波形には図3に示す様なバラツキが
あるので、回転数の立上りより2秒経過後から10秒ま
での8秒間の平均値と標準偏差をデータとして収集し、
平均値は動的特性、標準偏差は望小特性によりTM評価
する。
【0022】評価に用いたチップ(接触部材)とロータ
(被駆動体)の材質は表1, 2に示す通りであり、選択
した材質はいずれもSUS304などのステンレス鋼よ
りも耐摩耗性の優れたものであるが、表1, 2には、中
でも特に良好な材質の組合わせを示した。表面硬質層の
材質としては、VC、WC、タフトライド、硬質クロム
めっき、硬質アルマイト、TiCNを評価対象とし、基
材としては、鉄基金属基材としてSK5を、またアルミ
ニウム合金基材としてA5056合金を用いた。上記に
おいてタフトライドとは、アンモニアガスあるいはシア
ン化物系塩浴中で鉄基金属基材を窒化処理することによ
って基材表面に形成される硬質の窒化物層をいう。ま
た、TiCN処理の施される鉄基金属基材としては、寸
法精度を考慮してSKD11を使用した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】尚、鉄基金属基材の表面にCVD法等によ
って金属炭化物よりなる表面硬質層を形成する場合、炭
化物形成のための拡散炭素量を確保するため鉄基金属基
材の表面には0.8重量% 以上の炭素が必要であり、S
K5やSKD11等は元々0.8重量% 以上の炭素を含
んでいるので、そのままで表面硬質層形成元素をCVD
法等により拡散浸透させることによって表面硬質層を形
成できる。しかし、SCM435の如く炭素含有量が
0.8重量% 未満の鉄基金属基材を使用する場合は、浸
炭処理等によって表面の炭素含有量を0.8重量% 程度
以上に高めてからCVD処理等の表面硬質層形成処理を
行なうことが望ましい。
【0026】またTM評価では、接触面積の影響も評価
するため押圧方向におけるチップ断面形状が半円形、三
角形、四角形のものについて評価すると共に、潤滑剤無
しの場合、および潤滑剤としてグリースまたは鉱油を使
用した場合についても評価した。
【0027】信号因子(入力)は、ロータに対するチッ
プの押付け圧で100gf,200gfおよび300g
fの3水準とし、出力はチップ−ロータ間の摩擦力で、
信号因子の各水準において測定した。誤差因子はサイク
ル数とし、0時間後、1時間後および4.5時間後の3
水準を取った。サイクル数の実験中、チップはロータに
接触しており、ロータはモータにより3rpmで強制的
に回転させる。従って、ロータは3rpm×4.5時間
で48600回転することになる。1時間後のデータを
取ったのは、初期摩耗の影響を把握するためである。
【0028】上記方法による表面硬質層の素材、押付け
力、押付け時の条件割付において、上記方法によって求
めた摩擦力、SN比、感度、直線傾き(摩擦係数)は表
3,4示す通りであり、これらの表に示した値を基礎デ
ータとしてTM評価を行なった。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】TM評価によって得た押付け力と摩擦力の
要因効果図は図4,5に、また押付け力と摩擦力の標準
偏差との要因効果図は図6,7に示す通りであり、これ
らの図からSN比を比較すると、次のことが言える。即
ち、チップの表面素材としてはWC含有層が最良であ
り、チップ形状は半円形が好ましい。被駆動体側の表面
材質に大差は認められないが、相対的に好ましいのはタ
フトライド処理層、TiCN、硬質アルマイトである。
給油については、給油無しが最も悪く、鉱油が最良であ
るが、鉱油を用いると、給油無しに比べて摩擦係数は1
/3程度に下がりアクチュエータ駆動力の観点からする
と不利であるので、本発明では原則として給油無しで低
レベルの摩耗量を確保できる様な組み合わせを選択し
た。
【0032】表5に、前記表3,4に示したチップとロ
ータの組み合わせの中の一部について実施したサイクル
数実験後の摩耗量を示す。摩耗量の評価としては、サイ
クル数実験前後の質量差を用いた。厳密には実験前後の
体積変化で評価すべきであるが、摩耗量が微小で評価し
難いため、実験前後の質量差で評価した。チップおよび
ロータ両者の質量差が0.1mg以下および0.5mg
以下を基準として摩耗量の判定を行なった。
【0033】
【表5】
【0034】一般的には給油を行なうと摩耗量は減少す
るが、前述した通り給油を行なうと摩擦力が低下して駆
動力伝達効率が低下する。従って実用化に当たっては給
油無しで低摩耗量を確保し得る様な組合わせが好まし
く、給油無しでも好ましいチップとロータの組合わせ
は、WC・タフトライド、WC・(硬質)アルマイト、
WC・TiCN、VC・(硬質)アルマイトである。
【0035】前述したTM評価による要因効果図と摩耗
量の結果より、安定した摩擦力を維持しつつ摩耗量を少
なく抑えることのできるチップとロータの組合わせと、
夫々の場合のSN比、感度、摩擦係数、摩耗量の推定値
を表6に示す。
【0036】
【表6】
【0037】これらの結果からも明らかな様に、チップ
の表面硬質層としてはWCが最適であり、これと組合わ
せるロータの表面硬質層としてはタフトライド、(硬
質)アルマイトおよびTiCNが最適である。なお実験
で使用したWCは、鉄基金属基材に表面処理を施してW
C含有層を形成したものについて示したが、この様な表
面硬化処理層に代えて、チップ素材自体を超硬合金WC
(WC−CoやWC−Ti−Coなど)焼結体によって
作成すれば、表面硬質層の形成自体を省略することがで
き、工数を削減できるので有利である。
【0038】しかも、アクチュエータの接触部材表面の
WCが摩耗した場合、鉄基金属基材の表面にWC含有層
を形成したものでは、WC含有層が削られて母材の鉄基
金属材が露出することになり、WC含有層よりも高度の
低い母材が異常摩耗を起こす可能性があるが、チップ素
材自体を超硬合金WC焼結体によって作成すれば、表面
と内部の材質が均一であるため、上記の如き表層が摩耗
を受けても異常摩耗を起こすことがないので有利であ
る。
【0039】またロータ材については、強度や靭性、コ
スト等を総合的に考慮して鉄基金属基材を用いるのが殆
ど常識となっているが、本発明によれば、上記実験デー
タからも明らかな様にロータ基材としてアルミニウム合
金を使用し、その表面に(硬質)アルマイト層を形成し
たものも有効に使用することができる。この場合、該ア
ルミニウム合金製のロータと組み合わせて使用されるチ
ップの素材は特に制限されず、鉄基金属基材表面に硬質
層を形成したもの、例えば炭素、酸素、窒素、硫黄、硼
素、タングステン、バナジウム、チタン、ニオブ、クロ
ム等の1種以上を拡散浸透させて表面硬質層を形成した
ものが使用できるが、上記(硬質)アルマイトよりなる
表面硬質層が形成されたロータとの組合わせにおいて特
に好ましいチップ材の表面硬質層はWCまたはVC含有
層である。
【0040】尚、これら表面硬質層の形成法は特に制限
されないが、最も一般的なのはCVD法やPVD法、塩
浴法、あるいはイオン注入法等である。またチップ材お
よびロータ材のいずれについても、表面硬質層の好まし
い厚さは、十分な耐摩耗性を確保する意味から約5μm
〜十数μmの範囲が適当であり、過度に厚くすることは
経済的に無駄であるばかりでなく、却って摩擦係数を下
げて動力伝達効率を低下する恐れも生じてくる。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、次
の様な効果を得ることができる。
【0042】チップ(接触部材)とロータ(被駆動
体)における表面硬質層の構成素材を特定することによ
って、安定した摩擦力を得ることができ、アクチュエー
タの制御性が高まると共に寿命も延長される。
【0043】接触部の耐摩耗性を高めることによって
摩耗粉の発生を抑制することができ誤動作の恐れが軽減
され、耐久性と信頼性の高い圧電アクチュエータを提供
できる。
【0044】被駆動体の基材としてアルミニウム合金
を使用することにより被駆動体の質量を小さくでき、圧
電素子によって与えられる駆動力をより有効に活用でき
る。
【0045】駆動伝達部を構成する接触部の耐摩耗性
を高めることにより潤滑油の使用を省略することがで
き、大きな摩擦力を得ることができる。よって、大きな
アクチュエータの駆動力も高められる。
【0046】表面硬質層(WC含有層)は複合膜に代
えて、接触部材自体を超硬WC焼結体で構成することが
できる。前者の場合は、接触部材としての形状加工と表
面硬質層形成の2工程が必要であるが、後者では焼結加
工によって形状加工を行なうだけで良く工数削減による
コストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるトラス型圧電アクチュエー
タの構造を例示する説明図である。
【図2】押付け力と耐摩耗性を求めるための実験法を示
す説明図である。
【図3】摩擦力の測定波形とデータとしての使用領域を
示す図である。
【図4】TM評価によって得た、表面材質を変えたチッ
プ、ロータ間の押付け力と摩擦力の関係における要因効
果図である。
【図5】TM評価によって得た、表面材質を変えたチッ
プ、ロータ間の押付け力と摩擦力の関係における他の要
因効果図である。
【図6】TM評価によって得た、表面材質を変えたチッ
プ、ロータ間の摩擦力波形の標準偏差に与える要因効果
図である。
【図7】TM評価によって得た、表面材質を変えたチッ
プ、ロータ間の摩擦力波形の標準偏差に与える他の要因
効果図である。
【符号の説明】
1a,1b 圧電素子 2 接触部材(チップ) 3 ベース部材 4 付勢部材(ばね) 5 固定部 6 被駆動体(ロータ)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の先端に設けられた接触部材を
    被駆動体に接触させ、前記圧電素子に励起される振動も
    しくは回転力を接触部材を介して被駆動体に伝達するこ
    とにより、前記接触部材と被駆動体を相対的に移動させ
    る圧電アクチュエータにおいて、前記接触部材の少なく
    とも表面がWC含有層によって構成されていることを特
    徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記接触部材は、鉄基金属基材の表面に
    WC含有層が形成されたものである請求項1に記載の圧
    電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記接触部材が、WC系超硬合金よりな
    る焼結体で構成されている請求項1に記載の圧電アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 前記被駆動体は、鉄基金属基材の表面に
    鉄窒化物層が形成されたものである請求項1〜3のいず
    れかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記被駆動体は、鉄基金属基材の表面に
    TiCN含有層が形成されたものである請求項1〜3の
    いずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 圧電素子の先端に設けられた接触部材を
    被駆動体に接触させ、前記圧電素子に励起される振動も
    しくは回転力を接触部材を介して被駆動体に伝達するこ
    とにより、前記接触部材と被駆動体を相対的に移動させ
    る圧電アクチュエータにおいて、前記接触部材は、鉄基
    金属基材の表面に鉄以外の元素を含む硬質層が形成され
    たものであり、前記被駆動体は、アルミニウム系金属基
    材の表面にアルマイト層または硬質アルマイト層が形成
    されたものである圧電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記接触部材における鉄基金属基材の表
    面が、炭素、酸素、窒素、硫黄、硼素、タングステン、
    バナジウム、チタン、ニオブ、クロムよりなる群から選
    ばれる少なくとも1種の元素を含む硬質層である請求項
    6に記載の圧電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記接触部材の表面がWC含有層である
    請求項7に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記接触部材の表面がVC含有層である
    請求項7に記載の圧電アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007028775A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Konica Minolta Opto Inc 電気機械変換素子を用いた駆動装置

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JP2007028775A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Konica Minolta Opto Inc 電気機械変換素子を用いた駆動装置

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