JP2000228066A - テープドライブ装置の調整方法、サーチ方法、及びテープドライブ装置 - Google Patents

テープドライブ装置の調整方法、サーチ方法、及びテープドライブ装置

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JP2000228066A
JP2000228066A JP11028723A JP2872399A JP2000228066A JP 2000228066 A JP2000228066 A JP 2000228066A JP 11028723 A JP11028723 A JP 11028723A JP 2872399 A JP2872399 A JP 2872399A JP 2000228066 A JP2000228066 A JP 2000228066A
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Hisakado Hirasaka
久門 平坂
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生性能を損なわぬようにして、テープドラ
イブ装置動作時におけるPLL回路の自己調整を行う。 【解決手段】サーチ時において、PLL回路のパラメー
タ値を変化させ、パラメータ値ごとに得られる評価値に
基づいて最適値(調整値)を求めるようにする。この
際、スタートIDが記録される連続トラック数と、サー
チ動作時のテープ走行速度に基づいて決定された、スタ
ートIDの捕捉が可能とされるドラム回転数の範囲内で
パラメータ値を可変するようにすれば、パラメータを可
変していたとしても、必ず目的のスタートIDを捕捉で
きることになるため、サーチ動作も適正に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリカルスキャン
方式によりテープ状記録媒体に対応した再生が可能なテ
ープドライブ装置と、このようなテープドライブ装置に
おける調整方法、及びテープドライブ装置におけるサー
チ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば磁気テープに対してデジタルオー
ディオデータを記録再生するデジタルオーディオテープ
プレーヤ(DATレコーダ/プレーヤ)や、同じく磁気
テープを用いたDATシステムをコンピュータ用のデー
タのストレージシステムとして用いるようにし、コンピ
ュータデータの記録再生を行うようにしたデジタルデー
タストレージ機器(DDS機器)が開発されている。
【0003】これらの装置では回転ドラムに例えば90
°のラップ角で磁気テープを巻装させた状態でテープを
走行させるとともに、回転ドラムを回転させて、回転ド
ラム上の磁気ヘッドを用いてヘリカルスキャン方式で記
録/再生走査を行なうことで高密度記録を可能にしてい
る。なお、本明細書では、以降、このようなテープ状記
録媒体に対応してデータの記録再生を行う機器につい
て、「テープストリーマドライブ」ともいうことにす
る。
【0004】このようなテープストリーマドライブにあ
っては、磁気テープから読み出した再生信号に同期した
クロックを抽出するために、PLL回路が備えられる。
このようなPLL回路については、適正な再生動作が得
られるように、中心周波数やLPF(Low Pass Filte
r)の通過帯域特性等の各種パラメータについての調整
が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ヘリカルスキ
ャン方式のテープストリーマドライブに使用されるPL
L回路としては、次のような性能が要求される。1つに
は、定常再生時におけるメディアディフェクト(磁気テ
ープの損傷など)、及び通常再生よりも高速にテープを
送るサーチ時における、いわゆる菱形(そろばん玉)状
の再生信号波形による振幅変動等に対する耐性が要求さ
れる。また、ヘリカルスキャン方式のテープストリーマ
ドライブにあっては、プラスとマイナスでアジマス角が
異なるトラックが交互にテープに記録されるのである
が、サーチ速度が高速になっていくのに従って、アジマ
スの相違に起因して相対速度差が拡大していくことが分
かっている。このため、安定的なサーチ動作を得るため
には、アジマスに起因する相対速度差に対する耐性が、
可変されるサーチ速度ごとに対応して要求されるもので
ある。これらの性能は、例えばディスクメディアにおい
ては、再生信号の振幅が常に安定しており、かつ、速度
偏差も生じないので、ディスクメディアの再生系に使用
されるPLL回路には要求されないもので、テープスト
リーマドライブに特有となるものである。
【0006】上記のような条件に対応してPLL回路の
調整を行うとした場合には、その条件に対応するように
してPLL回路における各種パラメータを変更設定して
やればよいものである。一例として、例えば相対速度ず
れに対しては、そのずれ量に対応して中心周波数等を変
更設定するといった調整を行えばよいことになる。これ
により、相対速度差にも関わらず、安定したPLL回路
の動作を期待することができる。
【0007】上記のようなPLL回路の調整を行う機会
としては、例えば工場出荷時に行うことが考えられる。
しかし、このような工場出荷時の調整は、初期的に固定
した調整値が設定されてしまうために、例えばテープス
トリーマドライブの経年変化による多様な条件の変化に
対応することは不可能となる。ここでいう経年変化は、
例えば、ヘッドの摩耗や汚れ等による再生周波数特性の
変化、再生感度の低下などが挙げられる。また、経年変
化の他にも、テープのSN比、周波数特性の相違などの
変化にも対応することが出来ない。
【0008】そこで、テープストリーマドライブの起動
時(電源オン時)や再生開始時において自動的に自己調
整を行うようにして、例えば一旦設定された調整値は電
源オフ時まで固定的に維持されるように構成することが
考えられる。このような構成であれば、経年変化やテー
プの特性の相違などには対応できるのであるが、例えば
使用中におけるテープの部分的な特性変化など、突発的
に変動する条件には対応することが出来ない。つまり、
このような調整方法をとったとしても、リアルタイム性
には優れているとは言えない。また、このような調整
は、例えばホストコンピュータ側からのテープストリー
マドライブに対する使用要求を拒絶したうえで行うこと
が必要であるため、ホストコンピュータ側では、調整が
終了してテープストリーマドライブが使用可能となるま
で待機しなければならないことになる。これは、ユーザ
にも待ち時間を与えることになって好ましいことではな
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を考慮して、例えば突発的な条件変化などにも比
較的迅速に対応して調整値が得られるようにすると共
に、ホストコンピュータ等を待機させずにすむ調整が行
われるようにすることを主たる目的とする。
【0010】そこで、本発明は上記した課題を考慮し
て、ヘリカルスキャン方式によりトラックが記録される
テープ状記録媒体に対応して再生を行うことのできるテ
ープドライブ装置に備えられ、テープ状記録媒体から読
み出された再生信号を2値化して出力するまでの初段再
生回路系における所要の特性を決定するパラメータ値を
調整するためのテープドライブ装置の調整方法として次
のように構成するものである。つまり、通常テープ走行
速度よりも高速とされるテープ走行速度によりテープを
フォワード方向又はリバース方向に走行させることで、
目的のテープ位置にまでアクセスするためのサーチ動作
を実行させるサーチ実行ステップと、サーチ動作が実行
されている期間において、初段再生回路系における特定
のパラメータ値を可変するパラメータ値可変ステップ
と、パラメータ値可変ステップにより可変されたパラメ
ータごとに所定の再生信号特性としての評価値を得る評
価値取得ステップと、この評価値取得ステップにより得
られた評価値のうちから、最適値としての上記パラメー
タの値を求める最適値取得ステップとを行うように構成
するものである。
【0011】上記テープドライブ装置の調整方法として
の構成によれば、テープドライブ装置としての調整は、
目的のテープ位置に対してテープを高速に送るサーチ動
作時において、パラメータ値(調整値)を可変させなが
ら、可変されたパラメータごとに得られた評価値のうち
から、最適値を求めることで行うようにされる。
【0012】ヘリカルスキャン方式によりトラックが記
録されるテープ状記録媒体に対応して再生を行うことの
できるテープドライブ装置において、通常テープ走行速
度よりも高速とされるテープ走行速度により、テープを
フォワード方向又はリバース方向に走行させることで、
目的のテープ位置にまでアクセスするためのサーチ動作
を実行させるためのサーチ方法として次のように構成す
る。つまり、サーチ動作が実行されている期間内におい
て、テープ状記録媒体から読み出された再生信号を2値
化して出力するまでの初段再生回路系における所要の特
性を決定するパラメータ値のうち、特定のパラメータ値
について、データ区間識別情報が記録される連続トラッ
ク数とサーチ動作時のテープ走行速度に基づいてデータ
区間識別情報の捕捉が可能なように決定されたドラム回
転数の範囲内で可変するパラメータ値可変ステップと、
テープ状記録媒体には、所定の論理的データ区間の開始
を示すデータ区間識別情報が所定数の連続したトラック
に対して記録されているものとしたうえで、上記特定の
パラメータ値が可変されている状態の下で得られる再生
信号から目的のテープ位置に対応するデータ区間識別情
報が捕捉できたときにサーチ動作が適正に実行されたも
のとみなす、サーチ動作判定ステップとを実行するよう
に構成することとした。
【0013】また、ヘリカルスキャン方式によりトラッ
クが記録されるテープ状記録媒体に対応して再生を行う
ことのできるテープドライブ装置としては、次のように
構成することとした。つまり、通常テープ走行速度より
も高速とされるテープ走行速度によりテープをフォワー
ド方向又はリバース方向に走行させることで、目的のテ
ープ位置にまでアクセスするためのサーチ動作を実行さ
せるためのサーチ手段と、サーチ動作が実行されている
期間内において、テープ状記録媒体から読み出された再
生信号を2値化して出力するまでの初段再生回路系にお
ける所要の特性を決定するパラメータ値のうち、特定の
パラメータ値について、データ区間識別情報が記録され
る連続トラック数と上記サーチ動作時のテープ走行速度
に基づいて上記データ区間識別情報の捕捉が可能なよう
に決定されたドラム回転数の範囲内で可変するパラメー
タ値可変手段と、テープ状記録媒体には所定の論理的デ
ータ区間の開始を示すデータ区間識別情報が、所定数の
連続したトラックに対して記録されているものとしたう
えで、上記特定のパラメータ値が可変されている状態の
下で得られる再生信号から目的のテープ位置に対応する
データ区間識別情報が捕捉できたときにサーチ動作が適
正に実行されたものとみなし、以降における所要の動作
が実行されるように制御を行う動作制御手段とを備えて
構成するものである。
【0014】また、上記各サーチ方法、及びテープドラ
イブ装置としての構成によれば、サーチ時においては、
初段再生回路系における特定のパラメータ値が可変され
ることになる。これにより、上記パラメータ値が、サー
チ時の条件に対応して最適、又は最適に近いとされる値
が得られたときに、再生信号からテープ位置識別情報が
得られることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、以降の説明は次の順序で行う。 1.テープストリーマドライブ 2.諸特性の説明 3.本実施の形態におけるPLL回路の調整方法 3−1.第1例 3−2.第2例 3−3.第3例 3−4.第4例 4.本実施の形態としてのサーチ方法
【0016】1.テープストリーマドライブ 図1は、本発明の実施の形態としてのPLL回路の調整
方法及びサーチ方法が適用されるテープストリーマドラ
イブの一構成例を示すブロック図である。この図に示す
テープストリーマドライブ1は、装填されたテープカセ
ットの磁気テープ2に対して、ヘリカルスキャン方式に
より記録/再生を行うようにされている。回転ドラム3
においては、その側面に対して、アジマス角の異なる2
つの再生ヘッド4A、4Bが互いに180°対向するよ
うにして設けられると共に、2つの記録ヘッド5A,5
Bも互いに180°対向するようにして設けられる。こ
の回転ドラム3には、当該テープストリーマドライブ1
に対応するテープカセット(図示せず)から引き出され
た磁気テープ2が巻き付けられる。そして、この回転ド
ラム3はドラムモータ22により回転される。また磁気
テープ2を定速走行させるためのキャプスタン(ここで
は図示せず)はキャプスタンモータ23により回転駆動
される。
【0017】またテープカセット内のリールハブ2A,
2Bは、それぞれリールモータ24,25により、順方
向及び逆方向に回転駆動される。ローディングモータ2
6は、図示しないローディング機構を駆動し、磁気テー
プ2の回転ドラム3へのローディング/アンローディン
グを実行する。
【0018】ドラムモータ22、キャプスタンモータ2
3、リールモータ24,25、ローディングモータ26
は、それぞれメカドライバ21からの電力印加により回
転駆動される。メカドライバ21はサーボコントローラ
20からの制御に基づいて各モータを駆動する。サーボ
コントローラ20は各モータの回転速度制御を行って通
常の記録再生時の走行や高速再生時のテープ走行、早送
り、巻き戻し時のテープ走行、テープカセット装填動
作、ローディング/アンローディング動作、テープテン
ション制御動作などを実行させる。
【0019】サーボコントローラ20が各モータのサー
ボ制御を実行するために、例えば、ドラムモータ22に
は、FG(Frequency Generator)22a、及びPG(Pu
lseGenerator)22bが設けられる。また、キャプスタ
ンモータ23、リールモータ24,25、ローディング
モータ26の各々に対しては、FG23a,FG24
a,FG25a,FG26aが設けられる。これら、F
G、PGから出力される信号によって、サーボコントロ
ーラ20においては、各モータの回転情報が検出できる
ようになっている。
【0020】そしてサーボコントローラ20はこれらF
G、PGから得られるパルスに基づいて各モータの回転
速度や回転位相差を判別することで、各モータの回転動
作について目的とする回転速度や位相の誤差を検出し、
その誤差分に相当する印加電力制御をメカドライバ21
に対して行うことで、回転速度制御を実現することがで
きる。従って、記録/再生時の通常走行や、高速サー
チ、早送り、巻き戻しなどの各種動作時に、サーボコン
トローラ20はそれぞれの動作に応じた目標回転速度に
より各モータが回転されるように制御を行うようにされ
ている。
【0021】また、上記サーボコントローラ20はテー
プフォーマットコントローラ11から内部バス27を介
してシステム全体の制御処理を実行するシステムコント
ローラ19と双方向に通信可能に接続されている。
【0022】このテープストリーマドライブ1において
は、データの入出力にSCSIコントローラ16が設け
られる。つまり外部とのデータの授受はSCSI(Small
Computer System Interface)が用いられる。例えばデ
ータ記録時にはホストコンピュータ40から、SCSI
バス30−データの入出力にSCSIコントローラ16
を介してデータが入力され、インターナルバッファコン
トローラ14に供給される。
【0023】インターナルバッファコントローラ14で
は、入力されたデータについて、バッファメモリ15を
使用して一旦蓄積して、例えば単位データの時間軸的整
合を図った後に、圧縮/伸長回路13に対して供給す
る。
【0024】圧縮/伸長回路13では、入力されたデー
タについて必要があれば、所定方式によって圧縮処理を
施すようにされる。圧縮方式の一例として、例えばLZ
符号による圧縮方式を採用するのであれば、この方式で
は過去に処理した文字列に対して専用のコードが割り与
えられて辞書の形で格納される。そして、以降に入力さ
れる文字列と辞書の内容とが比較されて、入力データの
文字列が辞書のコードと一致すればこの文字列データを
辞書のコードに置き換えるようにしていく。辞書と一致
しなかった入力文字列のデータは逐次新たなコードが与
えられて辞書に登録されていく。このようにして入力文
字列のデータを辞書に登録し、文字列データを辞書のコ
ードに置き換えていくことによりデータ圧縮が行われる
ようにされる。
【0025】テープフォーマットコントローラ11にお
いては、圧縮/伸長回路13の出力について、バッファ
メモリ12を作業領域として使用してテープフォーマッ
トに従った所要のデータ処理、信号処理を実行する。こ
こでは、例えば、エラー訂正符号の付加、サブコードの
付加、同期信号の付加等を実行すると共に、最終的に
は、テープ対する磁気記録に適合した変調処理を施し
て、デジタルイコライザ/ビタビデコーダ10に供給す
る。
【0026】デジタルイコライザ/ビタビデコーダ10
は、記録時においては、必要があれば入力データに対し
て所要のイコライジング処理を行って、記録データとし
てRF処理部8に出力する。
【0027】RF処理部8では供給された記録データに
ついて記録イコライジング等の処理を施して磁気記録の
ための記録信号を生成し、記録アンプ9に供給する。記
録アンプ9では、入力された記録信号について増幅を行
って、ロータリートランス7を介して記録ヘッド5A、
5Bに供給する。これにより記録ヘッド5A、5Bから
磁気テープ2に対して磁気印加が行われ、データの記録
が行われることになる。
【0028】また、データ再生動作について簡単に説明
すると、磁気テープ2の記録データが再生ヘッド4A、
4Bにより再生RF信号として読み出される。その出力
は、それぞれ再生アンプ6A,6Bにて増幅された後、
ロータリートランス7を介するようにして、RF処理部
8に対して出力される。RF処理部8においては、再生
イコライジング、再生クロック生成、2値化などの処理
が行われる。なお、RF処理部8内部の構成については
後述する。
【0029】RF処理部8において2値化されたRF再
生信号は、デジタルイコライザ/ビタビデコーダ10に
出力され、ここで、例えばビタビ復号に適合した波形等
価(イコライジング処理)及びビタビ複合処理が実行さ
れ、テープフォーマットコントローラ11に供給され
る。
【0030】テープフォーマットコントローラ11で
は、バッファメモリ12を利用して、入力されたデータ
についての誤り訂正処理、サブコードの抽出等を行い、
圧縮/伸長回路13に出力する。圧縮/伸長回路13で
は、システムコントローラ19の判断に基づいて、記録
時に圧縮が施されたデータであればここでデータ伸長処
理を行い、非圧縮データであればデータ伸長処理を行わ
ずにそのままパスして出力する。圧縮/伸長回路13の
出力データは、一旦、インターナルバッファコントロー
ラ14に供給される。インターナルバッファコントロー
ラ14では、バッファメモリ15を使用して、例えば、
入力データを所定のデータ単位に整えるなどして、SC
SIコントローラ16に対して出力する。SCSIコン
トローラ16では、入力された再生データを、SCSI
バス30を介してホストコンピュータ40に対して出力
する。
【0031】システムコントローラ19はマイクロコン
ピュータ等を備えて成り、内部バス27を介して、テー
プフォーマットコントローラ11、圧縮/伸長回路1
3、インターナルバッファコントローラ14,SCSI
コントローラ16、フラッシュROM17、ワークRA
M18と相互通信可能に接続されていることで、各機能
回路部に対しての各種制御処理を実行する。なお、本実
施の形態においては、後述するRF処理部8内に備えら
れるPLL回路の各種パラメータを可変制御するための
パラメータ制御信号S1を出力可能とされている。ここ
で、フラッシュROM17及びワークRAM18には、
システムコントローラ19が各種処理に用いるデータが
記憶される。フラッシュROM25には、システムコン
トローラ19が実行すべき各種制御処理のためのプログ
ラムや、各種制御値等が記憶される。特に本実施の形態
においては、制御値が格納される領域として、PLL調
整値記憶領域17aが設けられる。本実施の形態におい
ては、後述するようにして、RF処理部8内のPLL回
路の調整を製造時において行うのであるが、このときに
得られた各種パラメータに関する所要の調整値が、PL
L調整値記憶領域17aに格納されるものである。ワー
クRAM18には、例えば、システムコントローラ19
が行った処理結果や演算値等が一時的に格納される。
【0032】なお、フラッシュROM17,ワークRA
M18は、システムコントローラ19を構成するマイク
ロコンピュータの内部メモリとして構成してもよく、ま
たバッファメモリ12(又はバッファメモリ15)の領
域の一部をワークメモリとして用いる構成としてもよ
い。
【0033】また、この図においては、評価値検出回路
11aが設けられる。この評価値検出回路11aは、テ
ープフォーマットコントローラ11における信号処理過
程において得られる所定の評価値(信号特性)を検出す
るもので、本実施の形態では、後述するPLL回路の自
己調整時に用いられる。ここで、例えば評価値をエラー
レートとすれば、テープフォーマットコントローラ11
において実行されるエラー検出、又はエラー訂正処理時
におけるエラーレートの情報をここで検出して、システ
ムコントローラ19に伝送するようにされる。
【0034】ここで、図1におけるRF処理部8の内部
構成として、再生RF信号を2値化して出力する再生回
路系の構成例を図2に示す。RF処理部8としては、イ
コライザ61、AGC(Automatic Gain Controll)回路
62、PLL回路63、及びA/Dコンバータ64が備
えられる。再生ヘッド4A→再生アンプ6A,及び再生
ヘッド4B→再生アンプ6Bを介して出力された再生R
F信号は、イコライザ61にてイコライジング処理が行
われた後AGC回路62によりゲイン調整が行われ、A
/Dコンバータ64及びPLL回路63に対して分岐し
て出力される。A/Dコンバータ64では、入力された
再生RF信号についてA/D変換することで2値化を行
って、後段のデジタルイコライザ/ビタビデコーダ10
に対して出力する。
【0035】PLL回路63は、再生RF信号を入力す
ることで、再生信号に同期した周波数のクロックを生成
して出力する。PLL回路63は、例えば図のように、
位相比較器71、ローパスフィルタ72、電庄制御発振
器(VCO)74、および分周器73とを備えて成る。
位相比較器71は、イコライザ61→AGC回路62を
介した再生RF信号とと、分周器73からの入力との位
相を比較し、その位相誤差を出力する。ローパスフィル
タ72は、位相比較器71の出力する位相誤差信号の位
相を補償し、VCO74に出力する。VCO74は、ロ
ーパスフィルタ72の出力に対応する位相のクロックを
発生し、分周器73に出力する。分周器73は、VCO
74から入力されるクロックを所定の値で分周し、分周
した結果を位相比較器71に出力している。
【0036】この場合、VCO74が出力するクロック
は、ここではA/Dコンバータ64のクロックとして供
給されている。なお、ここでは、図示しないが、再生信
号処理のための他の機能回路部に対しても、必要があれ
ば分周などが行われて、クロックとして供給されるもの
である。また、この図に示すPLL回路63において
は、システムコントローラ19からのパラメータ制御信
号S1に応じて、内部における所定の機能回路部におけ
る所定のパラメータを変更可能とされている。ここで
は、特に変更可能なパラメータとしては、限定しない
が、例えば、VCO74の中心周波数、LPF72の通
過帯域特性などが挙げられる。
【0037】また、図3に記録時及び再生時の動作のイ
メージを示す。テープカセットから引き出された磁気テ
ープ2は、ガイドピン51,52,53により、回転ド
ラム3に対して高さ方向に傾斜した状態で約90°のラ
ップ角で以て巻きつけられ、キャプスタン54とピンチ
ローラ55によって定速で走行する。
【0038】また、図1に示したアジマス角が互いに異
なる再生ヘッド4A,4B及び記録ヘッド5A,5B
は、実際にはアジマスベタ記録方式が採用されること
で、図3に示すように、それぞれ互いに180°離れた
状態で回転ドラムの周面上に配置されている。
【0039】回転ドラム3と磁気テープ2が上記のよう
な位置関係にあることで、記録時において記録ヘッド5
A,5Bにより記録が行われる結果、図4に示すよう
に、アジマス角度の異なるトラックTK1 とトラック
TK2 が交互に形成されていく。また、ヘリカルスキ
ャンとされていることで、これらトラックは、図のよう
に斜め方向に記録されていくことになる。また、当該テ
ープストリーマドライブ1が対応するトラックフォーマ
ットとしては、上記のようにしてアジマス角が異なり、
かつ、互いに隣接するトラックK1 とトラックTK2
とによって1フレームを形成するものとしている。
【0040】また、通常再生時には、図3のように回転
ドラム3に巻きつけられた磁気テープ2が走行されると
ともに、回転ドラム3が回転されることで、再生ヘッド
4A,4Bが交互に、同じアジマス角の記録トラックを
トレースしていくようにされる。これによって、トラッ
クに記録されたデータが読み出されることになる。
【0041】2.諸特性の説明 ここで、本実施の形態としてのPLL回路の調整方法に
ついて説明する前に、その前提となるテープストリーマ
ドライブとしての特性について述べておく。
【0042】図5は、本実施の形態のテープストリーマ
ドライブ1により、定常速度(1倍速)で磁気テープ2
をフォワード(FWD)方向に送った場合のヘッドと磁
気テープとの関係を概念的に示している。つまり、磁気
テープ2に記録されるトラック角度を示すものである。
なお、以降の説明において、記録ヘッド5A,5Bにつ
いて特に区別する必要の無いときは、記録ヘッド5と記
述し、同様に、再生ヘッド4A,4Bについても再生ヘ
ッド4と記述する。
【0043】図5(a)は、記録ヘッド5が磁気テープ
2に対してトレースを開始して、トラックの記録を開始
する状態を示している。ここで、記録ヘッド5の軌跡と
しては、磁気テープ2の走行方向が図の矢印aに示す方
向であるとすると、例えば図5(a)の矢印bに示すも
のとなる。この矢印bに示す記録ヘッド5の軌跡は、例
えば、回転ヘッドの取り付け角度(スチル角)により決
まるものである。
【0044】図5(b)は、記録ヘッド5が磁気テープ
2に対するトレースを終了して、トラックの記録が終了
した状態を示しているものとされる。この図は、記録ヘ
ッド5が磁気テープ2をトレースすることにより形成さ
れるトラックは、磁気テープがVtの速度でもって走行
していることにより、実際には矢印cに示す角度となっ
て、矢印bである記録ヘッド5の軌跡よりも立ち上がる
状態となることが示されている。
【0045】ここで、トラック長をL、回転ドラム3の
線速度(ドラム線速度;ヘッド速度)をVh、ドラム回
転周期をTとすると、磁気テープ2は回転ドラム3に対
して90°(=360/4)のラップ角を有しているの
であるから、トラック長Lは L=Vh・T/4・・(式1) のようにして表される。また、ドラム1/4回転(ヘッ
ドが磁気テープをスキャンする期間)で磁気テープが走
行する長さは、 Vt・T/4・・・(式2) で表される。
【0046】また、上記図5(b)について図5(c)
のようにベクトル図として置き換え、回転ドラムのスチ
ル角(矢印bに対応)をθ0とし、ヘッド軌跡によって
形成されるとしたトラック長をLとすると、トラック角
(矢印cに対応)θrは、
【数1】 で表すことができる。
【0047】また、図5(b)について、図5(d)の
ようにベクトル図として置き換えて、矢印bをドラム回
転速度Vhとして扱えば、
【数2】 のようにして、磁気テープ2と記録ヘッド5との相対速
度Vrを求めることができる。つまり、この図5(d)
は、相対速度は、ドラム回転速度Vhと一致するもので
はなく、ドラム回転速度Vhとテープ走行速度Vtのベ
クトル成分を合成したものが、相対速度となることを意
味している。但し、1倍速FWDの条件では、テープ走
行速度Vtとドラム回転速度Vhとについて Vt≪Vh の関係が得られるため、データ再生に関しては、相対速
度Vr=ドラム回転速度Vhと扱ってよい。
【0048】ここで、上記各種演算に用いたパラメータ
の実際の値を示しておく。 Vh(=Vr)=6.68m/s Vt=11.55mm/s θ0=6°21′0.52″ θr=6°22′39.6″ また、上記図5に示す関係は、記録ヘッド5によりトラ
ック記録を行う場合に対応した説明となっているが、再
生ヘッド4により1倍速FWDで通常再生を行う場合に
も同様となる。つまり、で示す相対速度Vrに対応する
矢印bのヘッドスキャン軌跡によってトレース(スキャ
ン)を行うことになる。
【0049】図6は、3倍速FWDの場合を示してい
る。3倍速FWDは、定常速度よりも高速なサーチ動作
となるが、本実施の形態のテープストリーマドライブに
あっては、サーチ動作のなかでも低速サーチとして扱わ
れる。このような低速サーチでは、ドラム回転速度Vh
は、定常再生時と同一の速度とされる。
【0050】ここで、3倍速FWD時の相対速度をVr
3とすると、この相対速度Vr3は、図6(a)のように
して示すことができる。つまり、相対速度Vr3は、定
常再生時と同一のドラム回転速度Vhと、テープ走行速
度3Vtのベクトル成分の合成によって得られることに
なる。これは、1倍速FWD時の相対速度Vr1に対し
て、相対速度Vr3が低速となることを示している。ま
た、このときの実際のヘッドスキャン角度は、図6
(a)のθr3で表され、1倍速FWD時のヘッドスキャ
ン角度θr1よりも大きくなる。従って、図6(b)に示
すように、3倍速FWD時のヘッドスキャン軌跡は、ト
ラックTKの傾斜角よりも立ち上がることになる。
【0051】また、3倍速FWD時においては、再生ヘ
ッドが磁気テープをスキャンすることによって得られる
再生信号は、模式的には図6(c)又は図6(d)に示
すような再生RF信号の波形(エンベロープ)が得られ
る。これがいわゆる菱形状の波形といわれる。このよう
な波形となるのは、例えば再生ヘッドが倍速度に応じて
或る複数のトラックを跨ぐことに起因する。つまり、こ
こで、スキャンを行ったのがプラスアジマスの再生ヘッ
ドであるとすれば、マイナスアジマストラックを横切る
ときには振幅が小さくなり、次のプラスアジマストラッ
クを横切るときには振幅が大きくなることで、図6
(c)又は図6(d)に示す波形が得られるものであ
る。参考までに、図8に、1倍速FWD時に得られる再
生RF信号波形を示す。1倍速FWD時においては、再
生ヘッドがオントラック状態でトレースを行うことにな
るため、図のように、菱形状とはならずに、1トラック
をスキャンする期間にわたって、振幅がほぼ安定した波
形が得られるものである。
【0052】また、図7に、3倍速による巻き戻し(3
倍速RVS)の場合を示す。このような低速の巻き戻し
サーチにあっても、ドラム回転速度Vhは、定常再生時
と同一の速度とされる。
【0053】3倍速RVS時の相対速度をVr-3とする
と、この相対速度Vr-3は、図7(a)のようにして、
定常再生時と同一のドラム回転速度Vhと、巻き戻し方
向のテープ走行速度−3Vtのベクトル成分の合成によ
って得られることになる。また、このときのヘッドスキ
ャン角度は、θr-3によって示される。ここでは、相対
速度Vr-3は、1倍速FWD時の相対速度Vr1よりも高
速となり、かつ、ヘッドスキャン軌跡としては、ヘッド
スキャン角度についてθr-3<θr1となることで、図7
(b)にも示すように、1倍速FWD時よりも寝た状態
となることが示されるものである。また、このときに得
られる再生RF信号波形は、例えば図7(c)又は図7
(d)に示すものとなる。つまり、図7(b)に示した
スキャン軌跡となることで、3倍速FWD時よりも横断
トラック数が増えることで、1ヘッドスキャンあたりに
現れる菱形状のエンベロープ波形の数も増えることにな
る。
【0054】続いて、図9に高速サーチ時の場合を示
す。ここでは、50倍速FWD時の場合を示すこととす
る。ここで、図9(a)は、ドラム回転速度Vhについ
て定常再生時(1倍速FWD時)と同一とした条件のも
とで、テープ走行速度をFWD方向に50倍した場合を
示している。
【0055】これまでの説明からも分かるように、50
倍FWD時の相対速度をVr50とすれば、この相対速度
Vr50は、ドラム回転速度Vhとテープ走行速度50V
tのベクトル成分の合成によって得られることになる。
この場合、テープ走行速度50Vtとしてのベクトル成
分が、1倍速FWD時のテープ走行速度よりも著しく大
きくなるので、相対速度Vr50は、低速サーチ時よりも
遙かに小さくなる。この程度に相対速度が小さくなる
と、現実的には、RF処理部8内のPLL回路63が追
随できなくなる。また、巻き戻し(RVS)方向の高速
サーチにあっては、相対速度が著しく大きくなること
で、やはりPLL回路63が追随することが困難とな
る。このため、図1に示したテープストリーマドライブ
1では、所定倍速以上の高速サーチ時には、ドラム回転
速度Vhを変化させることで、高速サーチ時における相
対速度が、通常再生時の相対速度と同等となるようにし
ている。
【0056】具体的に、上記図9(a)に例として示し
た50倍速FWD時であれば、図9(b)に示すように
して、ドラム回転速度について、Vh50で示される所
定の高速度として、この時に得られる相対速度Vr50(co
rrect)における相対速度Vrと同一方向のベクトル成分
A(記録されたトラック方向成分に相当する)が、相対
速度Vrと同一となるようにしている。逆に、リバース
方向の高速サーチ時には、ドラム回転速度を定常速度V
hよりも低速にすることで相対速度を補正する。一般的
にいえば、或る高速サーチ時に得られる相対速度VrN
(correct)の相対速度Vrと同一方向のベクトル成分A
が相対速度Vrと同一となるような、ドラム回転速度V
hN を決定すればよいものである。
【0057】3.本実施の形態における調整方法 3−1.第1例 これまでの説明を前提とした上で、本実施の形態として
のPLL回路63の調整方法について述べる。
【0058】ここで、一般に調整によって最適点を求め
る場合には、或るパラメータを変更して、その変更され
たパラメータごとの評価関数が最良になるパラメータ値
を最適調整値として設定する。図10は、変更したパラ
メータと評価関数との関係例を示している。ここでは、
PLL回路63におけるローパスフィルタ72のカット
オフ周波数を変更すべきパラメータとし、再生信号のエ
ラーレートを評価関数としている。
【0059】図10においては、パラメータ値として
の、ローパスフィルタ72のカットオフ周波数を1MH
z,2MHz,3MHz,4MHz,5MHzにより段
階的に変更しており、これら各パラメータ値におけるエ
ラーレートとしては、それぞれ図のような結果が得られ
ているものとされる。そしてここでは、ローパスフィル
タ72のカットオフ周波数が3MHzとされているとき
に、エラーレートとしては最良の評価結果が得られてお
り、この3MHzを基準として、カットオフ周波数が高
く又は低くなるのに従って、エラーレートは低下してい
る。また、ここでは、カットオフ周波数1MHz及び5
MHzのときに、評価として×印が印されているが、こ
れは、エラーレートが極端に悪化して、適正な再生信号
の読み出しが不可能(再生エラー)となった状態にある
ことが示されている。
【0060】仮に、テープストリーマドライブ1による
自動自己調整を行うとした場合、例えば、テープに対す
る再生動作を実行させながら上記のようにパラメータ値
を変更することになるのであるが、この際、再生エラー
に対応する値にまでパラメータ値が変更されると、適正
な信号の読み出しが行われなくなり、装置としての信頼
性を損なうことになる。このような事情が、自動自己調
整を困難にしている。
【0061】これに対して本実施の形態では、再生動作
時においても、装置の信頼性を損なうことなく自動調整
が行われるように構成されるのであるが、このために、
以降説明するようなテープドライブ装置として特有とな
る性質を利用するものである。
【0062】ここで先ず、テープストリーマドライブ1
におけるサーチを実現するための構成について簡単に説
明する。図11は、テープストリーマドライブ1が対応
するフォーマットにより記録された磁気テープの一例を
示している。ここでは、テープの先頭(Tape Top)からヘ
ッダ領域が設けられ、これに続けてセグメント#0,#
1,#2,#3の4つのセグメントが記録されている状
態が示されている。ここで、サーチとは、目的となるセ
グメントの先頭にアクセスすること、つまり、目的とな
るセグメントの頭出しを行うことを意味するものとす
る。そして、サーチ時におけるセグメントの識別情報と
して、各セグメントの先頭に対しては、現セグメントの
開始位置であることを示すスタートID#0,#1,#
2,#3が記録されている。
【0063】先にも述べたように、サーチは通常のテー
プ走行速度よりも高速な倍速度によって行われるため、
この時の再生RF信号波形としてはいわゆる菱形状とな
る。これは、トラックに記録されたデータ内容の全てが
正確に読み出せる保証は無いことを意味する。上記した
スタートIDは、サーチ時において目的のセグメントを
示す識別情報として記録されるものであり、上記のよう
なサーチ時の条件にあっても読み出しが行われることが
要求される。このため、スタートIDは、そのセグメン
トの先頭から600フレーム(1200トラック)にわ
たって連続的に記録するものとされ、また、1トラック
内においても、所定の多数回により多重記録されること
が、フォーマットにより規定されている。
【0064】続いて、スタートIDが600フレームに
わたって連続記録されていることで、サーチが適正に行
われることの根拠について説明する。
【0065】ここで、通常の200倍速のテープ走行速
度によりサーチを行う場合を例に挙げてみる。例えば、
1倍速による通常再生速度では、オントラック状態でヘ
ッドが磁気テープをトレースするために、回転ドラムが
1回転するごとに、1フレームだけ磁気テープが走行す
ることになる。これに対して、200倍速FWDによる
サーチ時には、回転ドラムの回転速度がテープ走行速度
に関わらず一定であるとして、回転ドラムが1回転する
間に200フレーム分テープが走行することになる。こ
こで、先のようにスタートIDが600フレームにわた
って記録されていることを考えると、200倍速FWD
時において、スタートIDを捕捉できるチャンスは、6
00/200=3ドラム回転期間となる。サーチ時にお
ける1ヘッドスキャン期間あたりの再生RF信号波形
は、菱形状となる(つまり再生ヘッドが複数トラックを
横切る)ので、1つのトラックにおける1部分しか再生
して読み出すことは出来ないが、スタートIDが1トラ
ック内において多数回記録されているために、3ドラム
回転のうちに、スタートIDは捕捉できることが保証さ
れるものである。
【0066】上記したサーチ動作のための構成を前提と
して、本実施の形態としては、PLL回路の自己調整
を、このサーチ時において行うようにするものである。
そこで以降において、本実施の形態としてのPLL回路
の自己調整方法について説明する。なお、本実施の形態
のPLL回路の自己調整にあっては、後述するようにし
て、ドラム回転速度は、通常の1倍速FWD時と同一で
あることを前提とするため、この際のサーチ速度として
は、相対速度差補正のためにドラム回転速度の調整を必
要としない程度の「低速サーチ」とされる、倍速度が選
択される。ここでは、テープ走行速度を10倍速として
サーチを行うときにPLL回路の自己調整を行うものと
して説明を行っていく。
【0067】600フレームにわたって記録されたスタ
ートIDを10倍速サーチ時に捕捉するとすれば、60
0/10=60のように、回転ドラムが60回転する間
にそのチャンスがあることになる。従って、このときに
PLL回路の自己調整を行うとすれば、回転ドラムが6
0回転する間に、調整対象となるパラメータ値を所定の
範囲内と段階数とで可変してやればよいことになる。こ
れは、元々、サーチ時においては再生信号の読み出しエ
ラーの一時的発生は或る程度許容されることを利用して
いるものである。つまり、サーチ時において可変された
パラメータ値が、一時的に再生エラーとなる程度にまで
可変されてスタートIDが捕捉できない時点があるとし
ても、それ以外のタイミングで、スタートIDが捕捉で
きる程度の評価値が得られるパラメータ値に可変された
ときに、実際にスタートIDが捕捉されるはずであり、
サーチ動作に支障は無いことになる。
【0068】つまり、本実施の形態では、スタートID
が記録される連続フレーム数と、サーチ倍速度によって
決まる、スタートIDが捕捉可能なドラム回転数の範囲
内(期間内)で、パラメータ値を可変するように構成す
るものであり、これにより、実際のサーチ動作に影響を
与えることなく自己調整が可能となるわけである。
【0069】続いて、上記のように10倍速サーチ時に
おいて自己調整を行う際の具体例について説明する。ま
た、評価関数としてはエラーレートとし、このエラーレ
ートはヘッドが1スキャンするごとに得られるものと仮
定する。この場合、スタートIDを捕捉可能なドラム回
転数は60回転であるため、1パラメータあたりのパラ
メータ値の変更回数(パラメータ値の可変数)を60回
とすることも考えられ無くはない。しかし、現実には、
この60回転の範囲で可変するパラメータ値の変更回数
としては、10回程度が妥当となる。これは、1パラメ
ータ値あたりの評価値(例えばエラーレート)を高精度
で計測するのには、そのパラメータ値について数フレー
ム分の評価値のサンプルを得て、これを平均化すること
が必要とされるからである。
【0070】そこで次に、本実施の形態において適切と
される平均化回数について考慮してみる。例えばサーチ
倍速時に得られる1ヘッドスキャンあたりの再生RF信
号の菱形波形数であるが、これはテープ送り速度の関数
として一義的に計算できるものである。ここでの計算方
法は省略するが、概略的には、ヘッド軌跡(Vr)が常
に一定とされるドラム回転ベクトル(Vh)とテープ走
行速度ベクトル(Vt)の合成であり、これに対して、
磁気テープに記録されたトラック傾斜角とトラックピッ
チは一定なのであるから、ヘッド軌跡の角度がテープ送
り速度によって一義的に決定され、その結果として、1
ヘッドスキャン期間あたりに得られる菱形波形数として
も、一義的に決定されるものである。
【0071】ここで、上記のように、パラメータ値の変
更回数を10回として決定した場合、これをドラム回転
数からみれば、60/10=6として表されるように、
6ドラム回転がパラメータ値の変更周期となる。ここ
で、6ドラム回転をパラメータ値の変更周期とした根拠
は、平均化回数、つまり平均化母数をフレーム回数とす
るのではなく、平均化母数に、出来るだけ多くの菱形波
形の個数を含めるようにすることにある。ここで、例え
ば或るN倍速サーチ時において、ヘッド1スキャンあた
りの菱形波形個数が3個であったとする。評価値(エラ
ーレート)を高精度で得るためには、実質的に菱形波形
個数が3個(つまり平均化母数=3)では、不充分とな
る。実際には、菱形波形の個数が10個前後であれば、
充分とされるため、ここで、平均化母数とする菱形波形
の個数を9個とすれば、プラスアジマスヘッドとマイナ
スアジマスヘッドごとに、3フレーム(3回)のスキャ
ンを行えばよいことになるものである。これは、ドラム
3回転に相当するが、このドラム回転数は、上記した6
ドラム回転のうちに含まれることになる。即ち、6ドラ
ム回転であれば、充分に、高い精度で1つのパラメータ
値についての評価値(エラーレート)を得ることが可能
になるものである。
【0072】そして、上記のようにしてサーチ動作中に
パラメータを6ドラム回転ごとに変更し、この6ドラム
回転周期ごとに得られる平均化された評価値に基づい
て、最良点としてのパラメータ値を求めるようにされ
る。そして、このようにして求められたパラメータ値を
調整値として、PLL調整値記憶領域17a(図1参
照)に記憶し、以降のサーチ動作時、更には通常再生時
に使用するようにすればよいものである。この調整値
は、振幅等の不安定な菱形状のサーチ波形を入力して得
られたものであることから、最良点としてのマージンが
狭い条件で求められている。このため、サーチ時におい
てはもちろんのこと、通常の1倍速による再生時におけ
るPLL回路の動作としても、ディフェクトなどに対す
る強い耐性を有することができるものである。
【0073】これまでの説明のように、本実施の形態で
は、スタートIDを捕捉可能なドラム回転範囲、及びそ
の他各種条件を設定して、これらの調整条件に基づいて
サーチ時においてPLL回路の自己調整を行うようにさ
れる。そこで、これまでの説明のまとめとして上記した
調整条件の設定手順について、図12のフローチャート
を参照して説明する。この調整条件の設定は、例えば、
設計段階などにおいて、設計技術者によって行われるも
のである。
【0074】先ず、ステップS101においては、 スタートIDの連続記録フレーム数(FID) 平均化母数とする菱形波形の下限数(LSH) 調整パラメータ値の可変数(PRM) サーチ倍速度(SCH) を入力パラメータとして設定する。具体例として、先に
説明した内容に従えば、 FID=600(フレーム) LSH=9 PRM=10 SCH=10 となる。
【0075】そして続くステップS102においては、
スタートIDを捕捉可能なドラム回転数(PSD)を求
める。このスタートIDを捕捉可能なドラム回転数(P
SD)は、自己調整時のサーチ倍速度をSCHとして、 PSD=FID/SCH・・・(式1) で求められる。先に説明した内容にしたがった場合に
は、 PSD=FID/SCH=600/10=60 となる。
【0076】続くステップS103においては、1パラ
メータ値あたりに割り当て可能な最大フレーム数(FR
M)を求める。これは、 FRM=PSD/PRM・・・(式2) で求められ、先に説明した内容に対応させた場合には、 FRM=PSD/PRM=60/10=6 で示されることになる。
【0077】つぎのステップS104においては、実際
の1スキャンあたりの菱形波形数(HNM)をサーチ倍
速度(SCH)を利用して、所定の演算式により算出す
る。そして、続くステップS105において、1パラメ
ータ値あたりに割り当てられる最小フレーム数(FR
L)について、 FRL=LSH/HNM・・・(式3) により算出する。先に説明した内容に対応させた場合と
して、10倍速時の1スキャンあたりの菱形波形個数を
3とすればには、 FRL=LSH/HNM=9/3=3 となる。
【0078】以上で調整条件としてのパラメータが揃っ
たのであるが、次のステップS106においては、FL
L<FLMであるが否かが判別される。ステップS10
6にて肯定結果が得られれば、10倍速サーチ時に自己
調整のためのパラメータ可変を行ったとしても、スター
トIDの捕捉が可能であるということになる。つまり、
これまでの設定条件は適切であることになる。この場合
には、ステップS107として、OKとしての判断結果
を下すことになる。これに対して、ステップS106に
て否定結果が得られれば、これまで設定した条件に誤り
があることになるので、ここでは、NG結果が得られる
ことになる。この場合、例えば技術者は、各種条件につ
いて見直しを行うようにすればよい。
【0079】続いて図13のフローチャートを参照し
て、テープストリーマドライブ1における自己調整のた
めの処理動作について説明する。この処理は、システム
コントローラ19が実行する。
【0080】このルーチンにおいては、先ずステップS
201において、例えばホストコンピュータ40からサ
ーチ要求が送信されてくるのを待機しており、サーチ要
求が得られたのであれば、ステップS202に進む。ス
テップS202においては、例えば、サーボコントロー
ラ20を制御することで、10倍速サーチの動作となる
ようにメカモードを設定する。これにより、以降、テー
プストリーマドライブ1は、10倍速(FWD)による
サーチ動作を実行する。続くステップS203において
は、10倍速サーチが実行されている状態の下で、PL
L回路63において調整対象となる所要のパラメータの
値(調整パラメータ値)として、或る1つの値を選択し
てステップS204に進む。
【0081】ステップS204においては、図12のス
テップS105にて求められた平均化するのに最低必要
なフレーム数FRLにわたって得られた再生信号が入力
される期間内において、各フレームごとに得られる再生
信号のエラーレートを、評価値検出回路11aを利用し
て計測する。そして、例えばこれらフレームごとに計測
されたエラーレートを加算した上で、図12の処置手順
で決定された平均化母数(LSHが相当)により除算し
て平均化する処理を実行する。この平均化されたエラー
レートの値が、上記ステップS203にて選択された調
整パラメータ値に対応する最終的な評価値として扱われ
る。このようにして得られた評価値は、後述するステッ
プS207において使用されるため、例えばワークRA
M18に対して、調整パラメータ値と対応付けされて記
憶される。
【0082】続くステップS205においては、目的の
サーチ位置(セグメント)を示すスタートIDが検出さ
れたか否かを判別しており、ここで、スタートIDが検
出されなければ、ステップS206に進む。
【0083】ステップS206においては、全ての調整
パラメータ値について、エラーレートの計測及び平均化
が終了したか否かが判別される。そして、未だ変更して
評価すべき調整パラメータ値が残っているとして否定結
果が得られた場合にはステップS203に戻る。ステッ
プS206からステップS203に戻った場合には、こ
れまで選択していた調整パラメータ値から他の調整パラ
メータ値に変更を行ってステップS204以降の処理を
実行することになる。
【0084】一方、全ての調整パラメータ値について、
エラーレートの計測及び平均化が終了したとして、ステ
ップS206にて肯定結果が得られた場合には、ステッ
プS207に進む。ステップS207においては、これ
までに得られた調整パラメータ値ごとの評価値を参照す
ることで、エラーレート(評価値)が最良となる調整パ
ラメータ値を求めるものである。そして、続くステップ
S208において、上記ステップS207において求め
た調整パラメータ値を、そのパラメータの調整値として
PLL調整値記憶領域17aに記憶させ、このルーチン
を抜けるものである。例えば、ステップS205により
肯定結果の判別結果が得られることなく、このルーチン
を終了した場合には、自己調整が終了しても目的とする
スタートIDが検出されない状態であるため、ここでは
図示しないルーチンの処理によって、以降のサーチ動作
を適正に実行させることになる。そして、以降の再生動
作においては、上記PLL調整値記憶領域17aに記憶
された調整値を、パラメータ制御信号S1を出力するこ
とでPLL回路63に与えれば、経年変化や何らかの突
発的な特性変化等にも対応して適正にPLL回路63を
動作させることができる。つまり、結果的に、リアルタ
イム性に優れたPLL回路の調整が実現されたものであ
る。
【0085】また、ステップS205において肯定結果
が得られた場合、これは、自己調整が終了しない段階で
スタートIDが検出されたことになる。これは、自己調
整が終了しないうちに目的とするセグメントに到達した
ことを意味するが、このような場合には、例えば、これ
までに得られた調整パラメータ値ごとの評価値は破棄し
て、このルーチンを抜ける、セグメントの先頭に正確に
アクセスするための制御処理等が実行される。
【0086】なお、上記した処理動作に依れば、調整対
象となるパラメータは1つとされているが、2以上のパ
ラメータを調整対象としても構わないものである。この
場合には、例えば或る1つの調整対象となるパラメータ
について、全ての調整パラメータ値に対応した評価値の
取得が完了して調整値が求められたら、次の調整対象と
なるパラメータを選択して、ステップS203〜S20
8までの処理を実行するようにすればよいものである。
また、2以上のパラメータを調整対象とする場合、例え
ば、サーチ時が行われるごとに異なるパラメータを調整
対象として選択することも考えられるものである。
【0087】3−2.第2例 上記した第1例としてのサーチ時における自己調整は、
例えばテープ走行速度が10倍速とされていたように、
低速サーチとされる倍速度サーチが行われている状態の
もとで、実行されているものである。ところが、本実施
の形態のテープストリーマドライブ1にあっては、先に
も述べたように、50倍速〜200倍速程度の高速サー
チも可能とされている。このような高速サーチ時におい
ても、PLL回路の自己調整は理論上は可能であるが、
先の説明にもあったように、自己調整のために適切とな
るサーチ速度は、スタートIDの連続記録フレーム数
や、調整パラメータ値の可変数によって決まってくるも
のである。従って現実的には、例えば200倍速程度の
高速サーチ時に自己調整を行うのは困難となる。しか
し、このような高速サーチ時には、自己調整は行わない
とすれば、例えば自己調整の機会が減ってしまうため、
リアルタイム性を欠くことになる。
【0088】そこで、本実施の形態としては、高速サー
チ時においては、次に説明するようにして自己調整を行
うように構成することを提案する。
【0089】図14は、200倍速FWDによるサーチ
動作が、その開始段階から示されている。本実施の形態
においては、図に示すように、例えば通常の1倍速で再
生を行っている段階から、200倍速の高速サーチに移
行する際の200倍速にいたるまでの加速段階におい
て、例えば10倍速を維持してテープを走行させる「調
整期間」を設けるようにする。そして、この調整期間に
おいて、先に図13のステップS203〜ステップS2
08に示した処理を実行することで、パラメータの調整
値を求めるものである。このようにすれば、200倍速
でサーチを行う機会にあってもPLL回路の自己調整を
行うことが出来、例えば、これ以降の、200倍速時に
おけるPLL回路の性能を改善することも可能になる。
【0090】3−3.第3例 また本実施の形態としては、上記第2例の応用として、
自己調整をリトライ動作時に実行させることも提案する
ものである。
【0091】図15は、200倍速サーチ時におけるリ
トライ動作を示している。例えば倍速サーチを行ってい
るときに、図の矢印で示すテープ位置において、或る
所定フレーム数以上にわたってデータが読み出せなかっ
たような場合、本実施の形態のテープストリーマドライ
ブ1では、これを読み出しエラーとみなして、一旦磁気
テープの走行を減速、停止させる。そして、矢印とし
て示すように、読み出しエラーが発生したテープ位置よ
りも前にテープを巻き戻すようにされる。そして、再度
テープ走行を行って、矢印で示すテープ位置のデータ
読み出しを試みるものである。このリトライ後におい
て、矢印で示すテープ位置のデータ読み出しが可能で
あれば、図のように、200倍速によるサーチを再開す
る。
【0092】そこで、本実施の形態においては、図のよ
うに、リトライ動作によって磁気テープが巻き戻され
て、再度200倍速に走行させるまでの加速段階におい
て、やはり、図14の場合と同様に、10倍速を維持し
た調整期間を設けて、この調整期間においても、PLL
回路の自己調整を実行するものである。このようにすれ
ば、自己調整はリトライ動作ごとに行うことが可能にな
って、更にリアルタイム性が向上することになる。
【0093】3−4.第4例 また、これまでの説明は、低速サーチとされる所定の倍
速度を維持した状態のもとで、自己調整を行うものとし
て説明しているが、実際には、図16に示すようにし
て、例えば200倍速FWDに至るまでの加速段階にお
いてテープ速度が変化している状態にあっても、或るテ
ープ走行速度の範囲を調整期間として設定して自己調整
を行うことが可能である。この場合、調整条件の設定
は、図12に示した場合よりも複雑にはなるが、或るテ
ープ走行速度範囲に対してスタートIDを捕捉可能なド
ラム回転数や調整パラメータ値の可変数が決定されれ
ば、容易に実現は可能である。
【0094】なお、上記第2例〜第4例としては、例え
ば200倍速から減速を行って、通常の1倍速又は停止
状態に至るまでの減速段階において、上記説明と同様に
して自己調整を行うように構成することも可能である。
【0095】4.本実施の形態としてのサーチ方法 ところで、先に第1例における具体例として説明した内
容に依れば、60ドラム回転の範囲内で、必ず調整パラ
メータ値としての最良点が得られることになる。これ
は、逆に言えば、サーチ時においてパラメータの値を可
変していれば、或る段階で必ずスタートIDが捕捉でき
ることを意味している。
【0096】一般的に倍速サーチ時においては、通常再
生時とは異なる菱形状の再生RF信号波形や相対速度差
が生じ、また、これらの条件は倍速度によっても異なっ
てくるため、PLL回路に対して或る調整値を一律に与
えていたのでは、各倍速度に対応してPLL回路を適正
に動作させることが難しい。
【0097】そこで、第4例としては、これまでの実施
の形態の構成を応用して、サーチ時においてスタートI
Dを捕捉するために、敢えてPLL回路におけるパラメ
ータを強制的に可変することを提案する。このようなサ
ーチ方法とした場合、例えば、先に説明した条件に従っ
て10倍速サーチを行うとして、60ドラム回転内にパ
ラメータ値を可変していれば、パラメータ値が最良点に
近くなったときにスタートIDが必ず捕捉されることに
なる。つまり、第4例は、PLL回路に対して敢えて調
整を行うことなく、サーチ時におけるスタートIDの捕
捉を行うものである。
【0098】図17のフローチャートは、このようなサ
ーチ動作を実現するためのシステムコントローラ19の
処理動作を示している。このルーチンにおいては先ず、
ステップS301においてサーチ要求を待機しており、
サーチ要求が得られたのであれば、ステップS302に
進んで、サーチ要求に応じた所要の倍速度によるサーチ
動作を開始する。そして、次のステップS303におい
ては、パラメータ制御信号S1を出力することで、PL
L回路63における特定のパラメータの値について、所
定時間ごとに可変するための制御処理を開始する。
【0099】上記ステップS303までの処理によっ
て、サーチが行われている状態の下で、PLL回路63
のパラメータ値が可変されていることになる。この状態
の下、次のステップS304においては、再生信号から
スタートIDが検出されるのを待機する。そして、スタ
ートIDが検出されたのであれば、ステップS305に
進んで、目的のテープ位置、つまり、目的とするセグメ
ントの先頭位置にアクセスするための制御処理を開始
し、次のステップS306において、目的とするセグメ
ントの先頭位置に対してのアクセスが完了したことが判
別されれば、このルーチンを抜けることになる。
【0100】なお、上記処理動作中において可変されて
いた調整値は、例えば、スタートID検出後の所定のタ
イミングでもって、標準値に設定し直すようにすればよ
い、また、実際に最良点に近い値が得られているような
場合には、これを以降の調整値として保持するようにす
ることも考えられる。
【0101】また、上記第1例〜第4例において、パラ
メータ値の切り換えタイミングであるが、これは、例え
ばヘッドの非再生区間が好ましいことになる。但し、サ
ーチ時に得られる再生信号は菱形波形であり、元々信頼
性の無い不安定な信号であるため、実際にはヘッドが磁
気テープをスキャンしている再生期間に、パラメータ値
の切り換えを行っても特に支障は無いものである。ま
た、再生期間にパラメータ値の切り換えを行った場合、
2つのパラメータ値が1つのフレームに存在することに
なるが、平均化フレーム数が多くなれば精度の劣化は無
視できるということも、再生期間にパラメータ値の切り
換えを行ってよいことの理由に挙げられる。また、パラ
メータ値の可変ステップ量は、そのパラメータによって
も適切なステップ量がことなってくるため、ここでは特
に限定しない。例えばPLL回路63のLPF72のカ
ットオフ周波数を調整用パラメータとした場合、実際に
は、図10に示した可変ステップ量よりも小さい可変幅
(例えば0.1MHz程度のステップ量)が設定される
ものである。
【0102】また、上記第1例〜第3例としては、PL
L回路63の調整を行うものとされ、第4例では、PL
L回路63のパラメータを可変することでスタートID
の捕捉を行うものとして説明したが、本発明としては、
PLL回路63において可変すべき対象となるパラメー
タは、特に限定されるものではなく、ローパスフィルタ
72のカットオフ周波数や、VCO74の中心周波数な
どをはじめ、何れが選択されても構わない。また、これ
らを択一的に選択するのではなく、複数のパラメータが
可変すべき対象として選択されてもよいのは先にも述べ
たとおりである。 また、上記第1例〜第3例におい
て、評価値を得るための評価関数としては、エラーレー
トを具体例に挙げていたが、例えばデジタル信号段階で
のSN比など、評価関数は他にも考えられるものであ
る。
【0103】更に本発明としては、第1例〜第4例にお
いて可変すべきパラメータは、PLL回路63に与える
べきパラメータに限定されるものではない。つまり、磁
気テープから再生された再生RF信号を二値化したデジ
タル信号として出力するまでの段階においては、図2の
RF処理部8として示したように、PLL回路63の他
に、イコライザ61、AGC回路62なども存在し得る
ものであり、これらの機能回路部に与えられるパラメー
タ(例えば、イコライザ61のイコライジング特性、A
GC回路62のゲイン等)もまた、再生信号の特性に影
響を与えるものである。そこで、本発明としては、再生
信号が二値化されるまでの段階での、これらPLL回路
以外の機能回路部に対して与えられるパラメータについ
ての自己調整、又は、このパラメータを可変しながらス
タートIDを捕捉するサーチなども考えられるものであ
る。
【0104】また、ここでの詳しい説明は省略するが、
本実施の形態のテープストリーマドライブ1のように、
アジマスベタ記録が行われる場合には、プラスアジマス
とマイナスアジマスとでそれぞれ個別に、調整のための
機能回路部や、調整処理ルーチンを持たせるなどして、
各アジマスごとに最適となる調整値が得られるようにす
ることが可能になる。また、各アジマスごとに適合した
パラメータ値の可変を行いながらスタートIDを捕捉す
るサーチも可能とされる。
【0105】また、本発明としての調整及びサーチ(ア
クセス)の方法的概念は、上記したテープストリーマド
ライブ1の構成に対してのみ適用されるものではなく、
ヘリカルスキャンによりテープ状記録媒体に対して再生
を行うことのできるテープドライブ装置に対して適用が
可能である。例えば先に本出願人により、テープカセッ
トに管理情報を記憶するメモリ素子を備えたテープスト
リーマドライブも提案されているが、このような装置に
対しても適用が可能である。また、磁気記録に限定され
るものではなく、例えば将来的に、光学的手段を用いて
記録再生が行われるようなテープドライブ装置に対して
も適用は可能とされる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、テープド
ライブ装置に備えられるPLL回路など、再生信号を二
値化して出力するまでの再生回路系を形成する機能回路
部に与えるべきパラメータの調整を行うのにあたって、
サーチ時において、パラメータ値を変化させ、パラメー
タ値ごとに得られる評価値に基づいて最適値(調整値)
を求めるようにされる。サーチ再生時に得られる再生信
号波形は、例えば菱形状となって振幅が不安定となって
いるため、安定した再生は本来望めないものである。こ
のため、上記のように、サーチ時においてパラメータ値
を可変したことで、読み出しエラーが一時的に発生した
としても、装置としての再生性能にはほとんど影響を与
えないものである。つまり、本発明では、装置が動作中
の自己調整として、その再生性能を損ねることなく行う
ことができるものである。また、例えば、製造時に調整
をおこなったり、或いは、テープドライブ装置のの起動
時に調整を行う場合よりも、経年変化や、磁気テープの
突発的な特性変化などにも追従可能な、リアルタイム性
に優れた調整を実用化することができるものである。更
に、本発明では、テープドライブ装置の動作中に調整が
行われるので、テープドライブ装置の起動時に調整を行
う場合のように、例えばホストコンピュータを待機させ
る必要は無いことにもなる。
【0107】そして上記自己調整時において、データ区
間識別情報(スタートID)が記録される連続トラック
数と、サーチ動作時のテープ走行速度に基づいて、スタ
ートIDの捕捉が可能とされるドラム回転数の範囲内で
パラメータ値を可変するようにすれば、パラメータを可
変していたとしても、必ず目的のスタートIDを捕捉で
きることになるため、サーチ動作も適正に行われるもの
である。
【0108】また、サーチ動作時のテープ走行速度に対
応して1スキャンあたりに得られる菱形状波形数に基づ
いて平均化分母数を決定し、この平均化分母数による平
均化を行うことで評価値を得るように構成すれば、各パ
ラメータ値ごとに対応した評価値の精度を向上させるこ
とが可能になる。
【0109】そして、自己調整を行って得られる最適値
を、最終的な調整値として記憶して、これを以降の再生
動作に使用することで、さきにも述べたリアルタイム性
に優れた調整を実現することができるものである。
【0110】また、自己調整が困難とされる高速サーチ
時には、この高速サーチとされる所定のテープ走行速度
で走行させる際の加速段階又は減速段階で、自己調整に
適するとされる、より低速なサーチ速度を維持して、こ
の期間に自己調整を行うようにすれば、高速サーチにも
対応して確実な自己調整を行うことが可能になる。
【0111】また、高速サーチ時の自己調整として、こ
の高速サーチとされる所定のテープ走行速度で走行させ
る際の加速段階又は減速段階で、特に低速なサーチ速度
を維持することなく、低速とされる期間内に自己調整を
行うようにすれば、上記と同様、高速サーチにも対応し
て確実な自己調整を行うことが可能になるうえ、例え
ば、加速又は減速段階で、テープ走行速度を或る低速に
保つように制御する必要はなく、それだけ処理が簡易と
なるものである。
【0112】また、或る倍速度によるサーチ時におい
て、再生信号を二値化して出力するまでの再生回路系を
形成する機能回路部に与えるべきパラメータを可変する
ようにし、このときの条件として、スタートIDが記録
される連続トラック数とサーチ動作時のテープ走行速度
に基づいてスタートIDの捕捉が可能とされるドラム回
転数の範囲内でパラメータ値を可変するように構成すれ
ば、サーチ時においてパラメータ値がほぼ最良点となっ
たときにスタートIDが必ず捕捉されることになる。つ
まり、この構成では、予めサーチ倍速度に対応したパラ
メータ調整を行わなくとも、パラメータを可変すること
によって、適正にサーチ動作が実行されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のテープストリーマドライブの構
成例を示すブロック図である。
【図2】RF処理部内の再生系の構成例を示すブロック
図である。
【図3】回転ヘッドに対するテープの巻き付け状態を概
念的に示す平面図である。
【図4】磁気テープに形成されるトラックを概念的に示
す説明図である。
【図5】1倍速FWD時のテープとヘッドとの関係を示
す説明図である。
【図6】3倍速FWD時のテープとヘッドとの関係、及
びこの条件で得られる再生RF信号のエンベロープを示
す説明図である。
【図7】3倍速RVS時のテープとヘッドとの関係、及
びこの条件で得られる再生RF信号のエンベロープを示
す説明図である。
【図8】1倍速FWD時に得られる再生RF信号のエン
ベロープを概念的に示す説明図である。
【図9】50倍速以上の高速サーチ時のテープとヘッド
との関係、及び相対速度補正のためのドラム回転速度可
変を概念的に示す説明図である。である。
【図10】可変されたパラメータ値ごとの評価値及び評
価結果の一例を示す説明図である。
【図11】本実施の形態のテープストリーマドライブが
対応するテープフォーマットの概略を示す説明図であ
る。
【図12】本実施の形態(第1例)の自己調整のための
条件設定のための手順を示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態(第1例)の自己調整を行うた
めの処理動作を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態(第2例)としての自己調整動
作を示す説明図である。
【図15】本実施の形態(第3例)としての自己調整動
作を示す説明図である。
【図16】本実施の形態(第4例)としての自己調整動
作を示す説明図である。
【図17】本実施の形態としてのサーチ動作を実現する
ためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 テープストリーマドライブ、2 磁気テープ、2
A,2B リールハブ、3 回転ドラム、4A,4B
再生ヘッド、5A,5B 記録ヘッド、6A,6B 再
生アンプ、7 ロータリートランス、8 RF処理部、
9 記録アンプ、10 デジタルイコライザ/ビタビデ
コーダ、11 テープフォーマットコントローラ、11
a 評価値検出回路、12 バッファメモリ、13 圧
縮/伸長回路、14 インターナルバッファコントロー
ラ、15 バッファメモリ、16SCSIコントロー
ラ、17 フラッシュROM、17a PLL調整値記
憶領域、18 ワークRAM、19 システムコントロ
ーラ、20 サーボコントローラ、21 メカドライ
バ、22 ドラムモータ、23 キャプスタンモータ、
24,25 リールモータ、26 ローディングモー
タ、22a〜26a FG、22b PG、27 内部
バス、30 SCSIバス、40 ホストコンピュー
タ、51 ガイドピン、54 キャプスタン、55 ピ
ンチローラ、61 イコライザ、62 AGC回路、6
3 PLL回路、64 A/Dコンバータ、71 位相
比較器、72 ローパスフィルタ、73 分周器、74
VCO

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリカルスキャン方式によりトラックが
    記録されるテープ状記録媒体に対応して再生を行うこと
    のできるテープドライブ装置に備えられ、上記テープ状
    記録媒体から読み出された再生信号を2値化して出力す
    るまでの初段再生回路系における所要の特性を決定する
    パラメータ値を調整するための、テープドライブ装置の
    調整方法として、 通常テープ走行速度よりも高速とされるテープ走行速度
    によりテープをフォワード方向又はリバース方向に走行
    させることで、目的のテープ位置にまでアクセスするた
    めのサーチ動作を実行させるサーチ実行ステップと、 上記サーチ動作が実行されている期間において、上記初
    段再生回路系における特定のパラメータ値を可変するパ
    ラメータ値可変ステップと、 上記パラメータ値可変ステップにより可変されたパラメ
    ータごとに、所定の再生信号特性としての評価値を得る
    評価値取得ステップと、 上記評価値取得ステップにより得られた評価値のうちか
    ら、最適値としての上記パラメータの値を求める最適値
    取得ステップと、 を行うように構成されていることを特徴とするテープド
    ライブ装置の調整方法。
  2. 【請求項2】 上記テープ状記録媒体には、所定の論理
    的データ区間の開始を示すデータ区間識別情報が、所定
    数の連続したトラックに対して記録されているものとし
    たうえで、 上記パラメータ値可変ステップは、 上記データ区間識別情報が記録される連続トラック数
    と、上記サーチ動作時のテープ走行速度に基づいて、上
    記データ区間識別情報の捕捉が可能なように決定された
    ドラム回転数の範囲内で、上記特定のパラメータ値を可
    変することを特徴とする請求項1に記載のテープドライ
    ブ装置の調整方法。
  3. 【請求項3】 上記評価結果取得ステップは、 上記サーチ動作時のテープ走行速度に対応して1スキャ
    ンあたりに得られる菱形状波形数に基づいて決定された
    平均化分母数に従って、所定の再生信号特性をサンプル
    して平均化することで評価値を得るように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のテープドライブ装
    置の調整方法。
  4. 【請求項4】 上記最適値取得ステップにより最適値と
    して求められたパラメータの値を所定の記憶領域に記憶
    させる記憶ステップと、 上記記憶領域に記憶されたパラメータ値をサーチ動作を
    含む以降の再生動作において、上記初段再生回路系に対
    して設定するパラメータ値設定ステップと、 を実行するように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のテープドライブ装置の調整方法。
  5. 【請求項5】 上記サーチ実行ステップは、 当該テープドライブ装置のサーチ動作として、高速とし
    て扱われる所定以上のテープ走行速度による高速サーチ
    動作を行う場合には、 上記高速サーチ動作開始時において上記所定以上のテー
    プ走行速度に至るまでの加速段階、又は、高速サーチ動
    作終了時における上記所定以上のテープ走行速度からの
    減速段階の所定タイミングにおいて、所定期間にわたっ
    て或る一定のテープ走行速度を維持するようにし、 上記所定期間において、上記パラメータ値可変ステップ
    と、上記評価値取得ステップと、上記最適値取得ステッ
    プとを実行するように構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のテープドライブ装置の調整方法。
  6. 【請求項6】 上記サーチ実行ステップは、 当該テープドライブ装置のサーチ動作として、高速とし
    て扱われる所定以上のテープ走行速度による高速サーチ
    動作を行う場合には、 上記高速サーチ動作開始時において上記所定以上のテー
    プ走行速度に至るまでの加速期間内、又は、高速サーチ
    動作終了時における上記所定以上のテープ走行速度から
    の減速期間内における所定期間において、 上記パラメータ値可変ステップと、上記評価値取得ステ
    ップと、上記最適値取得ステップとを実行するように構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のテープ
    ドライブ装置の調整方法。
  7. 【請求項7】 ヘリカルスキャン方式によりトラックが
    記録されるテープ状記録媒体に対応して再生を行うこと
    のできるテープドライブ装置において、通常テープ走行
    速度よりも高速とされるテープ走行速度により、テープ
    をフォワード方向又はリバース方向に走行させること
    で、目的のテープ位置にまでアクセスするためのサーチ
    動作を実行させるためのサーチ方法として、 上記サーチ動作が実行されている期間内において、上記
    テープ状記録媒体から読み出された再生信号を2値化し
    て出力するまでの初段再生回路系における所要の特性を
    決定するパラメータ値のうち、特定のパラメータ値につ
    いて、データ区間識別情報が記録される連続トラック数
    と上記サーチ動作時のテープ走行速度に基づいて上記デ
    ータ区間識別情報の捕捉が可能なように決定されたドラ
    ム回転数の範囲内で可変するパラメータ値可変ステップ
    と、 上記テープ状記録媒体には、所定の論理的データ区間の
    開始を示すデータ区間識別情報が、所定数の連続したト
    ラックに対して記録されているものとしたうえで、上記
    特定のパラメータ値が可変されている状態の下で得られ
    る再生信号から、上記目的のテープ位置に対応するデー
    タ区間識別情報が捕捉できたときにサーチ動作が適正に
    実行されたものとみなす、サーチ動作判定ステップと、 を実行するように構成されていることを特徴とするサー
    チ方法。
  8. 【請求項8】 ヘリカルスキャン方式によりトラックが
    記録されるテープ状記録媒体に対応して再生を行うこと
    のできるテープドライブ装置において、 通常テープ走行速度よりも高速とされるテープ走行速度
    によりテープをフォワード方向又はリバース方向に走行
    させることで、目的のテープ位置にまでアクセスするた
    めのサーチ動作を実行させるためのサーチ手段と、 上記サーチ動作が実行されている期間内において、上記
    テープ状記録媒体から読み出された再生信号を2値化し
    て出力するまでの初段再生回路系における所要の特性を
    決定するパラメータ値のうち、特定のパラメータ値につ
    いて、データ区間識別情報が記録される連続トラック数
    と上記サーチ動作時のテープ走行速度に基づいて上記デ
    ータ区間識別情報の捕捉が可能なように決定されたドラ
    ム回転数の範囲内で可変するパラメータ値可変手段と、 上記テープ状記録媒体には、所定の論理的データ区間の
    開始を示すデータ区間識別情報が、所定数の連続したト
    ラックに対して記録されているものとしたうえで、上記
    特定のパラメータ値が可変されている状態の下で得られ
    る再生信号から、上記目的のテープ位置に対応するデー
    タ区間識別情報が捕捉できたときにサーチ動作が適正に
    実行されたものとみなし、以降における所要の動作が実
    行されるように制御を行う動作制御手段と、 を備えていることを特徴とするテープドライブ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1331123C (zh) * 2004-06-03 2007-08-08 株式会社东芝 光盘记录/再现方法、光盘记录/再现设备和光盘

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1331123C (zh) * 2004-06-03 2007-08-08 株式会社东芝 光盘记录/再现方法、光盘记录/再现设备和光盘

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