JP2000227635A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2000227635A
JP2000227635A JP11338658A JP33865899A JP2000227635A JP 2000227635 A JP2000227635 A JP 2000227635A JP 11338658 A JP11338658 A JP 11338658A JP 33865899 A JP33865899 A JP 33865899A JP 2000227635 A JP2000227635 A JP 2000227635A
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JP
Japan
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light
beam splitter
polarization beam
polarization
incident
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Yuji Mabe
雄二 間辺
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Original Assignee
Nikon Corp
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/10Beam splitting or combining systems
    • G02B27/12Beam splitting or combining systems operating by refraction only
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/10Beam splitting or combining systems
    • G02B27/14Beam splitting or combining systems operating by reflection only
    • G02B27/145Beam splitting or combining systems operating by reflection only having sequential partially reflecting surfaces
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/12Picture reproducers
    • H04N9/31Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
    • H04N9/3102Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using two-dimensional electronic spatial light modulators
    • H04N9/3105Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using two-dimensional electronic spatial light modulators for displaying all colours simultaneously, e.g. by using two or more electronic spatial light modulators

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光ビームスプリッタの射出面等で生じる意
図しない反射光が投射レンズに入射してゴースト像の原
因となることを防止すること。 【解決手段】 偏光ビームスプリッタ102の射出面1
02Abの法線が、光源光の光軸に対して所定角度θを
有し、色分解合成光学系を構成するレンズ部材103の
入射面103aが、偏光ビームスプリッタ102の射出
面102Abと平行に配置される。偏光ビームスプリッ
タ102の射出面102Abと、レンズ部材103の入
射面103aとで生じる意図しない反射光の光路を投射
レンズ107に入射する必要な変調光から外すことがで
きる。これにより、ゴースト像の形成を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、R光、G光ならび
にB光用にそれぞれ反射型ライトバルブを配置し、各ラ
イトバルブに入射した各色の偏光光を変調して射出し、
各ライトバルブからの変調された各色光を色合成させて
検光光学系にて検光して取り出し、検光した光を投射レ
ンズにて投射するフルカラーの投射型表示装置に関する
ものであって、特にゴースト像の投射を低減した投射型
表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の投射型表示装置として、例えば特
許第2505758号公報に記載のフルカラー型の投射
型表示装置が知られている。
【0003】図18は、上記特許公報の図1に開示され
た投射型表示装置であり、以下これについて簡単に説明
する。
【0004】光源23から射出された光源光は、整形レ
ンズ22を経て略平行光束に変換されて偏光ビームスプ
リッタ21に入射する。偏光ビームスプリッタ21に入
射した光源光は、この偏光ビームスプリッタの偏光分離
部によって反射されるS偏光とこの分離部を透過するP
偏光とに偏光分離される。前者のS偏光は、偏光ビーム
スプリッタ21を射出してプリズム11A、プリズム1
1Bならびにプリズム11Cから構成される色分解合成
複合プリズムに入射される。なお、この色分解合成複合
プリズムにおいては、プリズム11Aの面11eに形成
されたB光反射ダイクロイック膜ならびにプリズム11
Bとプリズム11Cの接合面に形成されたR光反射ダイ
クロイック膜が形成されている。さらに、プリズム11
Aとプリズム11Bの間には空隙が形成されている。
【0005】プリズム11Aに面11aから入射した光
は、プリズム中を進行し、面11eに形成されたB光反
射ダイクロイック膜に入射し、反射されるB光と、この
膜を透過して空隙を経てプリズム11Bに入射進行する
R光及びG光の混合光とに色分解される。この膜で反射
されたB光は、プリズム11A中を進行して面11aに
て全反射を受けさらに進行して射出面11bから射出さ
れ、射出面近傍に配置されたB光用反射ライトバルブ1
2に入射される。一方、透過したR光及びG光の混合光
は、R光反射ダイクロイック膜に入射する。この膜で反
射されたR光は、プリズム11B中を進行してプリズム
11Bの入射面にて全反射されて進行し、射出面11C
から射出してR光用ライトバルブ13に入射する。プリ
ズム11C中に進行したG光は、そのまま進行して面1
1dから射出し、G光用ライトバルブ14に入射する。
【0006】各色光用ライトバルブに入射したS偏光
は、色信号によって変調作用を受けてP偏光に変換さ
れ、このように変調された変調光たるP偏光と非変調光
たるS偏光との混合光として反射射出される。各色光用
ライトバルブを出射した混合光は、上述の光路を逆行
し、プリズム11Aの面11aから色合成光として射出
される。この色合成光を偏光ビームスプリッタ21に再
度入射させることによって、変調光たるP偏光のみが偏
光ビームスプリッタの透過光として検光して取り出され
る。検光された色合成光は、投射レンズ24に入射させ
ることによってスクリーン25上に所望のフルカラー投
射像を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の投射型
表示装置においては、スクリーン上にゴースト像が投射
されてしまう場合があるということが判明している。
【0008】従来より反射型ライトバルブを使用した投
射型表示装置の投射像に発生するゴースト像を防止する
方法として、特開平5−93887号公報に開示の方法
が知られている。この方法は、偏光ビームスプリッタと
投射レンズとの間の光路中に1/4波長位相板を配置す
るものであって、投射レンズに入射した投射光のうち、
この投射レンズを構成する一部のレンズの表面において
反射されて逆行した光がライトバルブに再度入射して反
射され、この反射光が投射レンズに再度入射してゴース
ト像となるのを防止することとするものである。つま
り、ゴースト像の原因となると考えられる光が1/4波
長位相板を2度通過することによってその偏光の振動方
向を変えることを利用し、この原因光がライトバルブに
再度入射する前にこの原因光を偏光ビームスプリッタに
て廃棄しようとするものである。
【0009】しかしながら、上述のゴースト像は、投射
レンズと偏光ビームスプリッタとの間に1/4波長位相
板を配置することによっても防止することができなかっ
た。つまり、上記の投射型表示装置においては、投射レ
ンズ中の構成レンズの表面による反射光がゴースト像の
原因ではなかった。
【0010】本発明者は、上記の投射型表示装置におい
て発生するゴースト像を研究し、その原因を追究した結
果、以下に述べる要因がこのようなゴースト像を発生さ
せる主な原因であることを見いだした。 (1)従来例に記載した投射型表示装置の偏光ビームス
プリッタ21のS偏光射出面を射出したS偏光であって
プリズム部材11Aへの入射光が、プリズム部材11A
の入射面11aにて一部反射作用を受けて逆行し、偏光
ビームスプリッタ21に入射し、偏光分離部を透過して
投射レンズに入射してゴースト像として投射されてしま
う。 (2)偏光ビームスプリッタ21にて偏光分離されたS
偏光が、S偏光射出面において一部反射されて逆行し、
偏光分離部を透過してゴースト像として投射されてしま
う。 (3)偏光ビームスプリッタ21に入射し、偏光分離部
にて偏光分離されてここを透過したP偏光が、P偏光射
出面において一部反射されて逆行し、偏光分離部等で反
射されて進行し、投射レンズに入射してゴースト像とし
て投射されてしまう。
【0011】上記のように、ゴースト像の原因は単一な
ものでなく、複数の要因が重なってゴースト像を形成し
ていたことが判明した。
【0012】これら原因を取り除くために、まず、偏光
ビームスプリッタの両偏光射出面に反射防止膜を形成し
て反射光を低減することが考えられる。
【0013】しかし、この方法によっても、ある程度反
射光を減らすことは可能であるが、反射光を完全になく
すことは不可能である。さらに、反射防止膜は、誘電体
多層膜によって形成されるが、直線偏光の状態の入射光
に対して、反射防止膜における透過光ならびに反射光
は、直線偏光をそのまま維持することはできず、いずれ
も例えばP(S)偏光入射の場合はS(P)偏光成分を
有するいわゆる楕円偏光光として透過あるいは反射され
てしまうという問題もある。
【0014】例えば、上記項目(3)のP偏光の反射光
もS成分を含んだ楕円偏光として反射されてしまうため
に、逆行した光のうちS成分が投射レンズの方向に反射
されてどうしてもゴースト像として投射されてしまうの
である。
【0015】また、上記項目(1)ならびに(2)の原
因に係るゴースト像に対しては、プリズム11Aの入射
面においては反射防止膜を、さらに偏光ビームスプリッ
タのS偏光射出面にも前述の反射防止膜を形成すること
が考えられるが、完全な反射防止が不可能なことは前述
のとおりである。しかも、これら反射防止膜は、各色光
用のライトバルブへの色分解とこのライトバルブからの
射出光の色合成とに使用されるダイクロイック膜の偏光
補償用膜としても使用されるがゆえに、高性能の反射防
止機能を有することができないという問題がある。つま
り、上記項目(1)、(2)は、上記項目(3)に比し
て深刻な問題点を有する。
【0016】そこで、本発明は、投射型表示装置におい
て、偏光ビームスプリッタの射出面等で生じる意図しな
い反射光が投射レンズに入射してゴースト像の原因とな
ることを防止することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記原因によ
るゴースト像を投射させることを防止するがためになさ
れたものであって、以下の態様を有した投射型表示装置
である。
【0018】本発明の投射型表示装置は、偏光ビームス
プリッタを経由した光源光を色分解合成光学系にて色分
解して各色光毎に配置されたライトバルブに入射させ、
各ライトバルブを射出した光を前記色分解合成光学系に
て合成して合成光を射出させ、前記合成光を前記偏光ビ
ームスプリッタにて検光して検光光を取り出し、前記検
光光を投射レンズにてスクリーン上に投射する投射型表
示装置において、前記偏光ビームスプリッタから前記色
分解合成光学系に射出する前記光源光についての当該偏
光ビームスプリッタの射出面の法線が、前記光源光の光
軸に対してゼロ度より大きい所定角度を有し、前記偏光
ビームスプリッタから前記色分解合成光学系に射出する
前記光源光についての当該色分解合成光学系の入射面
が、前記偏光ビームスプリッタの前記射出面と平行に配
置されることを特徴とする。
【0019】上記投射型表示装置では、当該偏光ビーム
スプリッタの射出面の法線が、前記光源光の光軸に対し
てゼロ度より大きい所定角度を有し、前記色分解合成光
学系の入射面が、前記偏光ビームスプリッタの前記射出
面と平行に配置されるので、前記偏光ビームスプリッタ
の前記射出面と前記色分解合成光学系の入射面とで生じ
る意図しない反射光の光路を投射レンズに入射する変調
光から外すことができ、これにより、ゴースト像の形成
を防止できる。
【0020】また、好ましい態様では、前記偏光ビーム
スプリッタが、複数の光学プリズム部材を含み、前記偏
光ビームスプリッタの前記射出面の法線と前記光源光の
光軸とのなす前記所定角度をθ、前記偏光ビームスプリ
ッタを構成する前記光学プリズム部材の屈折率をn、前
記投射レンズの前記ライトバルブ側の開口数をNAとし
た場合、次式 sin(2θ)>2・NA/n・(1−NA2)1/2 を満足することを特徴とする。
【0021】また、好ましい態様では、前記偏光ビーム
スプリッタに入射する前記光源光の光軸が、当該偏光ビ
ームスプリッタの偏光分離部に対して45度の入射角度
を有し、前記偏光ビームスプリッタが、2つの三角形状
プリズムを備え、一方の三角形状プリズムが、3つの頂
角のうちの1つの頂角が45度、他の頂角が鈍角、残り
の頂角が鋭角であり、他方の両三角形状プリズムが、3
つの頂角のうちの1つの頂角が45度であり、前記一方
の三角形状プリズムの45度の頂角及び鋭角に挟まれた
面と、前記他方の三角形状プリズムの45度の頂角を含
む面とは、前記45度の頂角同士を合わせるとともに偏
光分離膜を介在させた状態で接着されている。
【0022】また、好ましい態様では、前記偏光ビーム
スプリッタに入射する光源光の光軸が、当該偏光ビーム
スプリッタの偏光分離部に対して45度以外の入射角度
αを有し、前記偏光ビームスプリッタが、2つの三角形
状プリズムを備え、一方の三角形状プリズムが、3つの
頂角のうちの1つの頂角がα、他の頂角が前記所定角度
をθとした場合に(α+θ)であり、他方の三角形状プ
リズムが、3つの頂角のうちの1つの頂角がαであり、
前記一方の三角形状プリズムの頂角α及び頂角(α+
θ)に挟まれた面と、前記他方の三角形状プリズムの頂
角αを含む面とは、前記αの頂角同士を合わせるととも
に偏光分離膜を介在させた状態で接着されている。
【0023】また、本発明の投射型表示装置は、偏光ビ
ームスプリッタを経由した光源光を色分解合成光学系に
て色分解して各色光毎に配置されたライトバルブに入射
させ、各ライトバルブを射出した光を前記色分解合成光
学系にて合成して合成光を射出させ、前記合成光を前記
偏光ビームスプリッタにて検光して検光光を射出させ、
前記検光光を投射レンズにてスクリーン上に投射する投
射型表示装置において、前記光源光であって、かつ前記
偏光ビームスプリッタの射出面で反射される光であっ
て、かつ前記偏光ビームスプリッタの偏光分離部を経由
して前記偏光ビームスプリッタを射出して前記投射レン
ズに入射する光が、前記投射レンズの開口絞りが形成す
る開口部を通過しないことを特徴とする。
【0024】また、本発明の投射型表示装置は、偏光ビ
ームスプリッタを経由した光源光を色分解合成光学系に
て色分解して各色光毎に配置されたライトバルブに入射
させ、各ライトバルブを射出した光を前記色分解合成光
学系にて合成して合成光を射出させ、前記合成光を前記
偏光ビームスプリッタにて検光して検光光を射出させ、
前記検光光を投射レンズにてスクリーン上に投射する投
射型表示装置において、前記光源光であって、かつ前記
偏光ビームスプリッタを射出した光であって、かつ前記
色分解合成光学系の入射面にて直接反射される光であっ
て、かつ前記偏光ビームスプリッタを経由して前記投射
レンズに入射する光が、前記投射レンズの開口絞りが形
成する開口部を通過しないことを特徴とする。
【0025】また、前記光源光であって、かつ前記偏光
ビームスプリッタを射出した光であって、かつ前記色分
解合成光学系の入射面にて直接反射される光であって、
かつ前記偏光ビームスプリッタを経由して前記投射レン
ズに入射する光が、前記投射レンズの開口絞りが形成す
る開口部を通過しない構成としてもよい。
【0026】また、本発明の投射型表示装置は、偏光ビ
ームスプリッタを経由した光源光を色分解合成光学系に
て色分解して各色光毎に配置されたライトバルブに入射
させ、各ライトバルブを射出した光を前記色分解合成光
学系にて合成して合成光を射出させ、前記合成光を前記
偏光ビームスプリッタにて検光して検光光を射出させ、
前記検光光を投射レンズにてスクリーン上に投射する投
射型表示装置において、前記光源光であって、かつ前記
偏光ビームスプリッタによって偏光分離された他方の偏
光であって、かつ前記偏光ビームスプリッタの射出面に
て反射され前記偏光ビームスプリッタの偏光分離部を経
由して前記偏光ビームスプリッタを射出して前記投射レ
ンズに入射する光が、前記投射レンズの開口絞りが形成
する開口部を通過しないことを特徴とする。
【0027】また、本発明の投射型表示装置は、偏光ビ
ームスプリッタを経由した光源光を色分解合成光学系に
て色分解して各色光毎に配置されたライトバルブに入射
させ、各ライトバルブを射出した光を前記色分解合成光
学系にて合成して合成光を射出させ、前記合成光を前記
偏光ビームスプリッタにて検光して検光光を取り出し、
前記検光光を投射レンズにてスクリーン上に投射する投
射型表示装置において、前記偏光ビームスプリッタから
前記色分解合成光学系に射出する前記光源光についての
当該偏光ビームスプリッタの射出面の法線は、前記光源
光の光軸に対してゼロ度より大きい所定角度を有するこ
とを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に、第1実
施形態に係る投射型表示装置の構成を示す。この投射型
表示装置は、ランプ101aと放物面からなる凹面鏡1
01bとからなる光源101と、光源101が射出した
光源光から照明用のS偏光を分離する偏光分離部102
pを有する偏光ビームスプリッタ102と、複数の三角
プリズム部材103、104、105からなりS偏光を
各色毎に色分解する色分解合成光学系と、各プリズム部
材103、104、105から出射する各色のS偏光を
変調する反射型ライトバルブ106R、106G、10
6Bと、各反射型ライトバルブ106R、106G、1
06Bで反射されて色分解合成光学系を逆行して色合成
された変調光を偏光ビームスプリッタ102を通過した
後にフルカラー像としてスクリーン上に投射する投影レ
ンズ107とを備える。
【0029】図2は、図1の投射型表示装置に組み込む
偏光ビームスプリッタ102の構造を説明する図であ
る。本実施形態において使用する偏光ビームスプリッタ
102は、偏光分離光学系ならびに検光光学系として動
作し、同一形状の2個の三角プリズム部材102A、1
02Bを偏光分離102pを介して接合・固定したもの
である。本実施形態にて使用するプリズム部材102
A、102Bは、両者が同一形状を有する点で従来と同
じであるが、各々の断面形状が鈍角三角形であり、いわ
ゆる鈍角三角形プリズムとなっている点で従来と異な
る。なお、偏光ビームスプリッタの4つの側面102A
a、102Ab、102Ba、102Bbには、それぞ
れ反射防止膜が形成されている。また、第1のプリズム
部材103の入射面103aには、反射防止膜が形成さ
れており、面103bには、B光反射ダイクロイック膜
が形成されている。さらに、第2のプリズム部材104
の面104bと第3のプリズム部材105の面105a
との間には、R光反射ダイクロイック膜が形成されてお
り、プリズム部材104の面104cとプリズム部材1
05の面105bとには、それぞれ反射防止膜が形成さ
れている。
【0030】偏光ビームスプリッタ102を構成する両
プリズム部材102A、102Bの具体的な断面形状
は、1つの頂角が鈍角(90゜+θ)で、他の頂角がち
ょうど45゜で、残りの頂角が鋭角(45゜−θ)とな
っている。つまり、図示の鈍角より90度を除いた残り
の頂角が角度θと定義される。これら2つのプリズム部
材102A、102Bのいずれか一方の鈍角と相対する
底面には、偏光分離部102pとなるべき偏光分離膜が
形成されており、この底面と他のプリズム部材の底面と
を、互いの45度の頂角を合わせる様に接着させること
により、偏光ビームスプリッタ102を形成する。な
お、両プリズム部材102A、102Bの光学的な屈折
率の値は同一であって値nを有している。
【0031】図1に戻って、色分解合成光学系を構成す
る第1のプリズム部材103の入射面103aは、偏光
ビームスプリッタ102のS偏光射出面102Abに近
傍であって、かつ、射出面102Abと平行になるよう
に配置されている。
【0032】以下、図1及び図2に示す投射型表示装置
の動作について説明する。光源101から射出された略
平行光束の光源光は、偏光ビームスプリッタ102に入
射面102Aaから入射し、偏光分離部102pを透過
して射出面102Bbから廃棄されるP偏光と、この偏
光分離部102pによって反射されて射出面102Ab
から射出され照明光として使用されるS偏光とに偏光分
離される。
【0033】偏光ビームスプリッタ102の偏光分離部
102pによって反射され、偏光ビームスプリッタ10
2の射出面102Abを射出したS偏光は、3つのプリ
ズム部材103、104、105から構成される複合プ
リズムである色分解合成光学系に入射し、R光、G光並
びにB光に色分解される。
【0034】具体的に説明すると、このプリズム部材1
03の面103aに形成した反射防止膜に入射した光
は、この反射防止膜を経てそのまま進行して面103b
に形成されたB光反射ダイクロイック膜に入射し、この
B光反射ダイクロイック膜にて反射されるB光と、その
まま射出して進行するR光及びG光の混合光とに色分解
される。反射されたB光は、プリズム部材103中を進
行し、面103aに再度入射するとともに全反射されて
進行し、反射防止膜が形成された面103cからS偏光
のB光として射出され、射出面103c近傍に配置され
たB光用反射型ライトバルブ106Bに入射する。プリ
ズム部材103の面103bから射出されR光及びG光
の混合光は、面103bと空隙を介して配置されている
プリズム部材104の面104aに入射する。このまま
進行した混合光は、プリズム部材104とプリズム部材
105との接合面であって、どちらか一方の面(104
bまたは105a)上に形成されたR光反射ダイクロイ
ック膜に入射し、このR光反射ダイクロイック膜によっ
て反射されるR光と、R光反射ダイクロイック膜を透過
進行して面105aからプリズム部材105中に入射す
るG光とに色分解される。反射されたR光は、プリズム
部材104中を進行し、面104aに再度入射するとと
もにここで全反射作用を受け進行し、反射防止膜が形成
された面104cから射出され、この面104c近傍に
配置されたR光用反射型ライトバルブ106Rに入射す
る。プリズム部材105に入射したG光は、そのまま進
行して反射防止膜が形成された面105bから射出さ
れ、変換されたP偏光とともに、この面105b近傍に
配置されたG光用反射型ライトバルブ106Gに入射す
る。
【0035】各ライトバルブ106B、106G、10
6Rにおいて、各色の画像信号によって選択された画素
に対応する部分に入射したS偏光は、P偏光に変換され
て反射・射出される。選択されなかった箇所に入射した
S偏光は、そのまま変化を受けることなくS偏光のまま
反射されて、ライトバルブ106B、106G、106
RからP偏光及びS偏光の混合光として射出される。
【0036】これら各ライトバルブ106B、106
G、106Rから射出された光は、入射光軸を逆行し、
プリズム部材106R、106G、106Bからなる複
合プリズムによって色合成が達成され、第1のプリズム
部材103の面103aから合成光として射出される。
【0037】この合成光は、偏光ビームスプリッタ10
2に射出面102Abから再入射し、偏光分離部102
pによって目的とする変調光に相当するP偏光のみが透
過する。透過した変調光は、偏光ビームスプリッタ10
2の面102Baから射出されて投射レンズ107に入
射し、スクリーン上にフルカラー像が投射される。
【0038】図3は、図2の偏光ビームスプリッタ10
2における光源光等の光路を具体的に説明する図であ
る。
【0039】この偏光ビームスプリッタ102は、上記
のような特有の形状を有しているため、射出面102A
b等からの反射光をゴースト像としてスクリーン上に投
射してしまうことをなくすことができる。これを以下に
説明する。
【0040】図3において、偏光ビームスプリッタ10
2に光源側から光軸Oに沿って入射する光線iを考え
る。この偏光ビームスプリッタ102では、入射面10
2Aaが光源光の光軸Oに対して垂直に配置されてお
り、偏光分離部102pが光軸Oに対して45゜傾斜し
て配置されている。ただし、射出面102Abは、光軸
Oに対して垂直でなく、射出面102Abに対してゼロ
度よりも大きな入射角度θを有する(光軸Oと射出面1
02Abの法線の方向とがゼロ度以上の角度を有す
る)。つまり、偏光分離部102pによって偏光分離さ
れたS偏光の光線iは、射出面102Abに対して垂直
でなく、角度θを有して入射することとなる。この結
果、光線iは、射出面102Abで角度2θを有して一
部反射され、射出面102Baに入射角2θを有して入
射し、この射出面102Baから角度ψを有して射出さ
れる。
【0041】なお、射出面102Abには、反射防止膜
が形成されるが、この反射防止膜は、ライトバルブ10
6B、106R、106Gを直線偏光にて照明するよう
に偏光補償膜としての機能を併せ持たせる必要から、高
性能の反射防止膜とすることができず、射出面102A
bで反射された光線iの一部は、僅かに楕円偏光となっ
てP偏光成分を含むことになる。すなわち、偏光ビーム
スプリッタ102の偏光分離部102pで反射されたS
偏光は、B光成分では、偏光ビームスプリッタ102の
射出面102Abの反射防止膜の透過、プリズム部材1
03の入射面103aの反射防止膜の透過、面103b
でのB光反射ダイクロイック膜による反射、面103a
での全反射、ならびに面103cの反射防止膜の透過等
の、複数の誘電体膜による相互作用を受け、各膜によっ
て入射光の偏光状態が変化する。これらの各誘電体膜
は、結果としてライトバルブ106Bに入射する際に直
線偏光となるように、さらに、直線偏光がライトバルブ
106Bで反射されて逆行して偏光ビームスプリッタ1
02の偏光分離部102pに対して検光に最適な方向の
直線偏光となって入射するように、反射並びに透過の各
作用において偏光状態が設計されている。このため、偏
光ビームプリッタ102の射出面102Abに形成され
た反射防止膜を高性能として高透過率とすることには限
界があり、一部反射逆行してしまうのである。さらに、
各誘電体膜における透過、反射光の偏光状態は直線偏光
とならずに楕円偏光となってしまうのである。
【0042】ここで、光線iの一部が射出面102Ba
から出射する角度ψについて考察する。上記のプリズム
部材102A、102Bの屈折率nと角度θと角度ψと
の間にはスネルの法則より次式(1)が成立する。
【0043】 sin(ψ)=n・sin(2θ) …(1) 次に、射出面102Ba近傍に配置される投射レンズ1
07(図1参照)について考える。
【0044】図4は、投射レンズ107への光の入射を
説明する図である。投射レンズ107は、レンズ内に開
口絞り(図示を省略)を有し、その前側(偏光ビームス
プリッタ102側、言い換えるとライトバルブ106G
側)に関して、上記開口絞りによって決定される所定の
開口数NAを有する。つまり、ライトバルブ106G上
の一点から開口数NAに対する広がり角を有する光束の
みが上記開口絞りを通過してスクリーン上に投射される
ことになる。
【0045】投射レンズ107は、その前側で、開口絞
りによって定義される主光線がテレセントリックな特性
を有するように作製される。つまり、投射レンズ107
の開口絞りの中心を通る光線(主光線)に対して、この
光線が偏光ビームスプリッタ102やライトバルブ10
6G等を通過する際に光軸AXに対して平行となるよう
に設定してある。具体的には、投射レンズ107の開口
絞りの位置が、投射レンズ107の開口絞りより前側に
構成される前群レンズの焦点位置になるようなレンズ配
置となっている。このようなテレセントリックな特性を
持たせることにより、偏光ビームスプリッタ102等へ
の光線の入射角度による特性変化を最小限にすることが
できる。
【0046】すなわち、ライトバルブ106Gの特定点
より光軸AXに対して平行に進行して投射レンズ107
に入射する主光線Iに対して広がり角θ0以内の光線
が、すべて投射レンズ107に入射して、その開口絞り
を透過してスクリーン上に投射できるようになっている
とすると、次式(2)によって、投射レンズ107の開
口数NAが定義される。
【0047】NA=sin(θ0) …(2) 言い換えると、図4において±θ0よりも外側に広がる
光は、開口絞りにけられて投射レンズ107を透過する
ことができない。
【0048】投射レンズ107の開口数NAは、ライト
バルブ106Gから出射する変調光の特性を考慮して設
定される。つまり、ライトバルブ106Gを照明する光
源光(S偏光のG光)の広がり角が約θ0であるとすれ
ば、ライトバルブ106Gから取り出される変調光の有
効な広がり角も約θ0となるので、投射レンズ107の
開口数NAは、この広がり角θ0に相当する値に設定さ
れることになる。
【0049】図3に戻って、光源光である光線iについ
て考えてみると、光軸Oに平行に入射した光線iが、偏
光ビームスプリッタ102の射出面102Abで反射さ
れてゴースト光として射出面102Baから投射レンズ
107側に射出する際には、その射出角がψになる。つ
まり、光線iに起因するゴースト光は、光軸AXに対し
て角度ψを有して投射レンズ107に入射する。すなわ
ち、光線iによるゴースト光は、ライトバルブ106G
より光軸AXに対して角度ψを有して射出される光線と
みなすことができる。
【0050】ここで、光源101からの光源光が約±θ
0の広がり角を有して偏光ビームスプリッタ102の入
射面102Aaに入射することを考慮すると、偏光ビー
ムスプリッタ102の射出面102Baから出射するゴ
ースト光は、光軸AXと角度ψを有して進行する光線を
中心として角度範囲±θ0内にある光線として投射レン
ズ107に入射する。
【0051】図5は、かかるゴースト光の光路を説明す
る図である。光源101からの光源光がライトバルブ1
06Gを照明してここから変調光して射出される場合、
射出面102Abを透過した光線iに対応し光軸AXに
平行な中心光imとこれに対して角度範囲±θ0内にあ
る光線とが投射レンズ107に入射して投射像を形成す
る。また、光源101からの光源光が偏光ビームスプリ
ッタ102の射出面102Abで反射されて射出面10
2Abからゴースト光して射出される場合、射出面10
2Abで反射された光線iに対応し光軸AXに対してψ
の傾きを有する中心光igとこれに対して角度範囲±θ
0内にある光線とが投射レンズ107側に射出される
が、これをゴースト光としてカットする必要がある。
【0052】図4の説明で触れたように、投射レンズ1
07は、光軸AXに平行な主光線Iに対して±θ0の角
度の範囲内にある光線のみを透過・投射するように設計
されていることから、光軸AXに対して傾きψを有する
中心光igを中心として角度範囲±θ0内にあるゴース
ト光を投射レンズ107中の開口絞りによってカットす
るための条件は、以下のようなものとなる。すなわち、
ゴーストの中心光igの傾き角ψが2θ0より大であれ
ばよく、次式(3)が満足されれば、ゴースト光が投射
レンズ107によってスクリーン上に投射されることを
防止できる。
【0053】ψ>2θ0 …(3) この(3)式の正弦をとると、 sin(ψ)>sin(2θ0) …(4) となる。上式(4)の右辺を変形し、さらに上式
(1)、(2)を代入すると、 n・sin(2θ)>2・NA・(1−NA2)1/2 となる。すなわち、 sin(2θ)>2・NA/n・(1−NA2)1/2 …(5) が成立する。
【0054】この条件を満たすように、偏光ビームスプ
リッタ102の形状、光学的屈折率を設定し、投射レン
ズ107のNAを設定すれば、偏光ビームスプリッタ1
02によって偏光分離されたS偏光であって、偏光ビー
ムスプリッタ102の射出面102Abによって反射さ
れて逆行することによって発生するゴースト像が投射レ
ンズ107によってスクリーン上に投射されるとを防止
できるのである。以上、G光について説明したが、B光
及びR光についても同様の条件が成り立ち、式(5)条
件を満たすように、偏光ビームスプリッタ102及び投
射レンズ107を作製すれば、B光及びR光に関するゴ
ースト像が投射レンズ107によってスクリーン上に投
射されるとを防止できる。
【0055】なお、以上の説明は、偏光ビームスプリッ
タ102へ入射した光源光のうち偏光分離部102pに
よって反射されたS偏光であって、射出面102Abに
おける反射光がもたらすゴースト像の防止に関するもの
であったが、本実施形態の投射型表示装置は、他の反射
光に起因するゴースト像の防止にも効果的である。つま
り、偏光分離部102pで反射されたS偏光であって、
射出面102Abを透過してプリズム部材103の面1
03aで反射された光がもたらすゴースト像や、偏光分
離部102pを透過したP偏光であって、射出面102
Abで反射された光がもたらすゴースト像も、上記と同
様に防止できる。
【0056】図6は、プリズム部材103の面103a
での反射光と、偏光ビームスプリッタ102の射出面1
02Bbでの反射光とを説明する図である。偏光ビーム
スプリッタ102の偏光分離部102pで反射されたS
偏光であって、射出面102Abを透過してプリズム部
材103の面103aで反射されるとともに射出面10
2Ab、102Baを透過する光i1は、偏光ビームス
プリッタ102の有する形状と、プリズム部材103の
入射面103aと偏光ビームスプリッタ102の射出面
102Ab面とが互いに平行に配置されていることとに
よって、図3の場合と同様に、偏光ビームスプリッタ1
02の射出面102Baから角度ψで射出することが容
易に理解できる。
【0057】なお、既に説明したように、面103aに
は、反射防止膜が形成されるが、この反射防止膜は、ラ
イトバルブ106B、106R、106Gを直線偏光に
て照明するように偏光補償膜としての機能を持たせる必
要から、高性能の反射防止膜とすることができず、射出
面103aで反射された光線iは、僅かに楕円偏光とな
ってP偏光成分を含むことになる。
【0058】また、偏光ビームスプリッタ102の偏光
分離部102pを透過したP偏光であって、射出面10
2Bbによって反射されるとともに偏光分離部102p
で反射されて射出面102Baに入射する光i2も、図
3の場合と同様に、偏光ビームスプリッタ102の射出
面102Baから角度ψで射出する。
【0059】すなわち、偏光ビームスプリッタ102、
投射レンズ107等の製作にあたって上記の(5)式を
満足させることにより、両光i1、i2についても同様に
ゴースト像を投射レンズ107にて投射させることがな
くなる。
【0060】以上の説明は、投射レンズ107が前方向
に(ライトバルブ106G側)にテレセントリックに設
計されている、すなわち投射レンズ107を通過する主
光線Iが、偏光ビームスプリッタ102、色分解合成光
学系103、104、105、並びにライトバルブ10
6Gが配置されている個所において光軸AXに平行であ
るとしての議論であった。しかしながら、投射レンズ1
07の主光線が光軸AXに対して平行でない非テレセン
トリックな設計である場合には、光軸AXに平行に入射
する光線に対してではなく、光軸に対して所定の傾きを
有する主光線に対してのゴースト光の傾きに関する説明
が必要となる。つまり、主光線と光軸AXとの傾き角の
分だけ、図5におけるψが大となり、その結果、式
(5)におけるテレセントリックな設計の場合と比較す
るとθをより大とする必要がある。
【0061】以上説明の投射型表示装置は、光源光を偏
光ビームスプリッタ102にて偏光分離し、そのうち偏
光分離部102pにて反射したS偏光を色分解合成光学
系に入射する構成としたものであった。他の構成とし
て、偏光ビームスプリッタ102を透過したP偏光を色
分解合成光学103、104、105系に入射させるこ
とも可能である。図15は、このような構成の投射型表
示装置の構成図である。図15の投射型表示装置は、図
1のものと比べて、光源101と投射レンズ107の配
置が入れ替えられている。すなわち、偏光ビームスプリ
ッタ102の面102Baに対向して光源101を配置
するとともに面102Aaに対向して投射レンズ107
を配置する。他の構成部材は、図1と同様である。図1
5の投射型表示装置においても、図1の投射型表示装置
と同様に、偏光ビームスプリッタ102形状等を利用し
てゴースト除去が可能となる。
【0062】すなわち、上記のような構成とした場合、
変調光がS偏光となるために、偏光ビームスプリッタ1
02の面102Aaから射出される変調光を投射レンズ
107でスクリーン上に投射する配置構成とすればよ
く、投射防止すべきゴースト像の原因となる光は、光源
光であって偏光ビームスプリッタ102に入射して透過
するP偏光の一部が偏光ビームスプリッタ102の射出
面102Abにて反射された光、上記P偏光であって偏
光ビームスプリッタ102の射出後に対向するプリズム
部材103の面103aにて一部反射されて再度偏光ビ
ームスプリッタ102に入射された光、並びに、偏光ビ
ームスプリッタ102の偏光分離部102pで反射され
たS偏光であって、射出面102Bbにて反射されて逆
行する光である。このような構成の投射型表示装置にお
いても、上記の式(5)を満たす構造とすれば、上記の
原因光によるゴースト像を投射することがなくなる。
【0063】上記のようなP偏光を色分解合成光学系に
使用する構成の投射型表示装置においては、図15に示
すように、投射する変調光(検光光)はS偏光となり、
この光は偏光ビームスプリッタ102の偏光分離部10
2pを反射することになる。偏光ビームスプリッタ10
2は、プリズム102Aとプリズム102Bとを偏光分離
部102pを挟み込んで接合して形成される。偏光分離
部102pを構成する誘電体多層膜は、図15のプリズ
ム102Aの斜面上に真空蒸着等の物理蒸着の手法によ
って形成される。そして、プリズム102Bの斜面と接
着剤にて固着させる。このようにすることにより、投射
変調光が接着剤層を経由することなく、直接誘電体多層
膜にて反射されて、プリズム102A中を進行し、面1
02Aaから射出され投射レンズ107に入射する。
【0064】図1のようなP偏光を投射する構成によれ
ば、投射するP偏光は、偏光ビームスプリッタ102を
透過することになる。このため、P偏光は偏光分離部1
02pの接着剤層を透過するので、接着剤層を均一に接
着形成させることが好ましい。接着剤層が不均一な場合
は、投射像にその影響が出る場合がある。
【0065】ここで、具体的な実施例について簡単に説
明する。投射レンズ107は、テレセントリックな設計
であり、そのF値をF/3.5とした。偏光ビームスプ
リッタ102の両プリズム部材102A、102Bの屈
折率nが1.8であるとすると、NA=1/(2F)と
定義されることより、式(5)に代入してθ>4.52
(度)が導かれる。すなわち、投射レンズ107がテレ
セントリックな構成となっている場合には、射出面10
2Abが入射面102Aaに直交する面対して上記の
4.52度以上の角度θ(例えば、5゜)を有する偏光
ビームスプリッタ102とする。 (第2実施形態)図7は、第2実施形態に係る投射型表
示装置の構造を示す。第2実施形態の装置は、第1実施
形態の装置を変形したものであり、図7において、第1
実施形態の装置と同じ部材については同一の符号を付し
て重複説明を省略する。この装置は、第1実施形態の装
置と比較すると、偏光ビームスプリッタ102に対応す
る偏光ビームスプリッタ202の形状が変更されてお
り、さらに、光源光を単一直線偏光に変換する偏光装置
108を光源101と偏光ビームスプリッタ202の間
に配置した点で異なっている。
【0066】光源101を射出した略平行光束の光源光
は、偏光装置108に入射して、ランダム偏光からS偏
光に変換される。偏光装置108は、例えば、複数のレ
ンズを平面的に配置した第1レンズ板と、この第1レン
ズ板を構成する各レンズの焦点位置に各レンズにそれぞ
れ対応して配置された第2レンズ板と、第2レンズ板の
射出面に平面的に配置された複数の偏光ビームスプリッ
タからなる偏光ビームスプリッタアレイと、第2レンズ
板を構成するレンズの境界部分に対向して配置された所
定の偏光ビームスプリッタの射出面に配置される1/2
波長位相板とからなるものとしている。この偏光装置1
08において、第2レンズ板を構成するレンズに対向し
て配置された偏光ビームスプリッタに入射した光源光の
うちP偏光は、偏光分離部を透過して直進し、残りのS
偏光は、その偏光分離部で反射されて隣接する偏光ビー
ムスプリッタ(第2レンズ板を構成するレンズの境界部
分に対向して配置されるもの)に入射し、ここでも反射
されてS偏光と同一方向に射出する。ここで、P偏光が
射出する偏光ビームスプリッタの射出面には、1/2波
長位相板が配置されているので、当該P偏光がS偏光に
変換されて出射する。結果的に、偏光装置108に入射
した光源光はほとんどS偏光に変換されて偏光装置10
8から照明光として射出される。
【0067】偏光変換装置108を射出した照明光であ
るS偏光は、偏光ビームスプリッタ202に入射する。
偏光ビームスプリッタ202は、第1実施形態の偏光ビ
ームスプリッタ102を構成する鈍角三角形のプリズム
部材102Aと、直角二等辺三角形のプリズム部材20
2Bとからなり、一方のプリズムの底面に形成された偏
光分離膜(偏光分離部102p)と他方のプリズムの底
面とを接着剤にて接着固着させることにより形成したも
のである。このような構造とした結果、偏光分離部10
2pを透過したP偏光が射出される射出面202Bb
は、入射面102Aaに入射する光源光の光軸と垂直に
なり、入射面102Aaと平行になる。
【0068】前述のように、照明光は、偏光変換装置1
08によって偏光ビームスプリッタ202への入射前に
ほぼS偏光に変換されているため、偏光分離部102p
に入射した光源光は、大部分が偏光分離部102pで反
射されて進行するのに対し、偏光分離部102pを透過
するものはほんの一部である。つまり、偏光分離部10
2pを通過して入射面202Bbに達する光は、偏光分
離部102pを構成する偏光分離膜の透過特性による透
過分と、偏光変換装置108によって変換されされなか
ったP成分とになるが、その光量は、第1実施形態の場
合のように偏光分離部102pを光源光の半分が透過す
る場合と比較すると極めて少量である。したがって、偏
光分離部102pを通過する光が投射レンズ107に入
射する可能性は際めて少なく、ゴースト光の発生を効果
的に抑制できる。
【0069】さらに、射出面202Bbには、反射防止
膜を形成することができる。このような反射防止膜を設
けることにより、この射出面202Bbによる反射光量
は、ほぼ無視できる量となり、この反射光がゴースト像
の原因となることを考慮する必要がなくなる。
【0070】偏光分離部102pで反射された照明光に
ついては、第1実施形態の場合と比較すると、偏光変換
装置108によってP偏光がS偏光に変換されているた
め、その光量が多い。つまり、照明光量の増加分だけ、
偏光ビームスプリッタ202の射出面102Aaと、空
隙を介してこの102Aaに平行に配置されるプリズム
103の面103aとにおける意図しない反射光につい
ても、同様に光量が増加することになる。
【0071】両面102Ab、103aには、それぞれ
反射防止膜が形成されるが、記述のように、両膜とも、
ライトバルブ106B、106R、106Gを直線偏光
にて照明するように偏光補償膜としての機能を持たせる
必要から、高性能の反射防止膜とすることができない。
これは、射出面202Bbに形成する反射防止膜が偏光
補償膜の機能を必要としないために反射防止機能だけを
考慮した高性能の反射防止膜とすることができるのと異
なっている。
【0072】図8は、両面102Aa、103aからの
反射光の光路を説明する図である。第1実施形態の場合
と同様に、偏光ビームスプリッタ202の偏光分離部1
02pで反射されたS偏光であって、射出面102Ab
で反射される光i0は、偏光ビームスプリッタ202の
有する形状によって、偏光ビームスプリッタ202の射
出面202Baから角度ψで射出する。また、偏光ビー
ムスプリッタ202の偏光分離部102pで反射された
S偏光であって、射出面102Abを透過してプリズム
部材103の面103aで反射されるとともに射出面1
02Abを逆方向に通過する光i1は、偏光ビームスプ
リッタ202の有する形状等によって、偏光ビームスプ
リッタ202の射出面202Baから角度ψで射出す
る。
【0073】これらの2光線i0、i1に基づくゴースト
像の発生は、第1実施形態で説明したように、開口数
(NA)を有する投射レンズ107の開口絞りによって
不要光をカットすることにより防止できる。 (第3実施形態)図9は、第3実施形態に係る投射型表
示装置の構成を示す。第3実施形態の装置は、第1実施
形態の装置を変形したものであり、図9において、第1
実施形態の装置と同じ部材については同一の符号を付し
て重複説明を省略する。この装置は、第1実施形態の装
置と比較すると、偏光ビームスプリッタ102に相当す
る偏光ビームスプリッタ302の形状が変更されてお
り、これに対応して、光源101の配置を変更してい
る。
【0074】光源101から射出された略平行光束の光
源光は、偏光ビームスプリッタ302中に入射面302
Aaから垂直入射し、偏光分離部302pに45度でな
いα度の入射角度で入射する。偏光分離部302pに入
射した光源光は、偏光分離部302pを透過して射出面
302Baから廃棄されるP偏光と、偏光分離部302
pによって反射されて光軸に対して法線のなす角度がゼ
ロ度でないθ度をなす射出面302Abから射出される
S偏光とに偏光分離される。なお、射出面302Abか
ら射出されるS偏光は照明光として使用される。
【0075】ここで、図10を参照して、偏光ビームス
プリッタ302の構造について説明する。本実施形態に
て使用する偏光ビームスプリッタ302は、一対の同一
形状のプリズム部材302A、302Bを接合したもの
である。両プリズム部材302A、302Bは、これを
構成する光学ガラスの屈折率がnであるとする。各プリ
ズム部材302A、302Bの断面の三角形(それぞれ
を三角形ABCと三角形ADCとして図示する)は、∠
BACと∠DACとを角度α(図示の具体例では50度
となっている)とし、∠BCAと∠ACDとを角度(α
+θ)とした形状となっている。なお、頂点B、Dを含
む頂角部は、同図に示すようにカットされているが、こ
れは、この頂角部が光学的に不要であるがためにそうし
てあるのであって、ここでは説明の便宜のため頂角部を
カットしていない三角形状として説明する。
【0076】偏光ビームスプリッタ302の作製に際し
ては、図示のように、両プリズム部材302A、302
Bを一対の頂角αに挟まれた同一の底面同士で接着する
のであるが、その一方の底面には前もって偏光分離膜を
真空蒸着にて形成しておき、その偏光分離部302pの
面と他の底面とを接着剤にて接着して一体化させる。
【0077】つまり、偏光ビームスプリッタの断面形状
は偏光分離部302pを基準とした鏡面対称の関係にあ
る。図に示す点B’と点D’とは、頂点Cから辺ADに
平行に引いた線の辺ABとの交点と、頂点Aから辺AB
に平行に引いた線の辺ADとの交点とをそれぞれ示す。
こうして得られる四辺形AB’CD’は、平行四辺形と
なり、上記の頂角∠BCAと∠ACDとが角度(α+
θ)になる意味が理解できる。
【0078】光源101からの照明光は、偏光ビームス
プリッタ302の入射面302Aaに垂直入射するた
め、偏光分離部302pに入射角度として角度αにて入
射する。偏光分離部302pにて角度αで反射されたS
偏光は、反射の法則にしたがって進行し、プリズム部材
302Aの射出面302Ab面に対してθの入射角にて
入射し、一部反射されるが、大部分は透過する。偏光分
離部302pを透過したP偏光は、プリズム部材302
B中を進行し、射出面302Bbに入射角θにて入射す
る。
【0079】図9に戻って、偏光ビームスプリッタ30
2の偏光分離部302pによって反射されて射出面30
2Abから射出したS偏光は、3つの三角プリズム部材
103、104、105からなる複合プリズムである色
分解合成光学系に入射し、R光、G光ならびにB光に色
分解される。なお、偏光ビームスプリッタ302の4つ
の側面にはそれぞれ反射防止膜が形成されている。
【0080】プリズム部材103、104、105の面
103c、104c、105bから出射した各色光は、
ライトバルブ106B、106G、106Rにおいて変
調されて反射・射出される。これら各ライトバルブ10
6B、106G、106Rから射出された各色光は、入
射光軸を逆行し、プリズム部材105、104,103
によって色合成が達成され、プリズム部材103の面1
03aから合成光として射出される。
【0081】面103aから射出された合成光は、偏光
ビームスプリッタ302に302Ab面から入射し、偏
光分離部302pに入射して変調光であるP偏光のみが
ここを透過する。射出面302Bbから出射した変調光
は、投射レンズ107に入射してフルカラー像としてス
クリーン上に投射される。
【0082】ところで、第1実施形態の欄で説明したよ
うに、偏光ビームプリッタ302の射出面302Aaや
プリズム部材103の面103aに形成された反射防止
膜を高透過率にするには一定の限界があり、射出面30
2Aaで照明用のS偏光が一部楕円偏光に変換されて反
射逆行してしまう。また、光源光のうち、偏光ビームス
プリッタ302の偏光分離部302pを透過した廃棄す
べきP偏光も、射出面302Bbに形成された反射防止
膜にて一部反射されて、楕円偏光となって逆進してしま
うのである。
【0083】本実施例の投射型表示装置においては、光
源光の偏光分離用ならびに検光光学系としての偏光ビー
ムスプリッタ302が図2に示すような形状を有してい
るため、上記のような意図しない反射光をゴースト像と
して投射してしまうことがない。これを以下に説明す
る。
【0084】図11は、図10に示した偏光ビームスプ
リッタ302における意図しない反射光の光路を示す。
偏光ビームスプリッタ302に光源側から光軸に沿って
302Aa面に垂直入射し、偏光分離部302pにて反
射されプリズム302Aを通過し、面302Abにて反
射される光線i5を考える。入射面302Aaに垂直に
入射し、偏光分離膜302pに入射角α度で入射し、反
射されたS偏光は面302Abには入射角θにて入射す
るために、この入射光に対して角度2θを有して反射さ
れる。この意図しない反射光の一部は、偏光分離部30
2pを透過してプリズム部材302Bに入射し、プリズ
ム部材302Bの射出面302Baには、入射角2θを
有して入射し、角度ψを有して空気中に射出される。こ
の角度ψは、第1実施形態の欄で説明した式(1)の関
係を満たす。
【0085】つまり、偏光ビームスプリッタ302の形
状及び屈折率に応じて、第1実施形態の欄で説明した式
(5)の条件を満たすように、投射レンズ107が前方
向にテレセントリックなものとしてそのNAを設定すれ
ば、光源101からの光源光であって偏光ビームスプリ
ッタ302によって偏光分離されたS偏光が射出面30
2Abで反射されて逆行することによって発生するゴー
スト光が投射レンズ107によってスクリーンに投射さ
れることを防止できる。
【0086】図12は、プリズム部材103の面103
aでの意図しない反射光と、偏光ビームスプリッタ30
2の射出面302Bbでの意図しない反射光とを説明す
る図である。偏光ビームスプリッタ302の偏光分離部
302pで反射されたS偏光であって、射出面302A
bを透過してプリズム部材103の面103aで反射さ
れるとともに射出面302Ab、302Baを透過する
光i6は、偏光ビームスプリッタ302の有する形状
と、プリズム部材103の入射面103aと偏光ビーム
スプリッタ302の射出面302Ab面とが互いに平行
に配置されていることとによって、図11の場合と同様
に、偏光ビームスプリッタ302の射出面302Baか
ら角度ψで射出する。また、偏光ビームスプリッタ30
2の偏光分離部302pを透過したP偏光であって、射
出面302Bbによって反射されたるとともに偏光分離
部302pで反射され射出面302Baに入射する光i
7も、図11の場合と同様に、偏光ビームスプリッタ3
02の射出面302Baから角度ψで射出する。すなわ
ち、偏光ビームスプリッタ302、投射レンズ107等
の製作にあたって上記の(5)式を満足させることによ
り、両光i6、i7についても同様にゴースト像を投射
レンズ107にて投射させることがなくなる。
【0087】以上では、投射レンズ107が前方向(偏
光ビームスプリッタ302の方向)にテレセントリック
に設計されていると仮定しているが、主光線が光軸に対
して一定の広がり角を有する場合、その広がり角に応じ
て投射レンズ107のNAを設定する。
【0088】また、以上の投射型表示装置は、光源光を
偏光ビームスプリッタ302にて偏光分離したS偏光を
色分解合成光学系に入射させるものであっが、偏光ビー
ムスプリッタ302を透過したP偏光を色分解合成光学
系に入射させる投射型表示装置とすることもでき、この
場も同様の条件でゴースト光の発生を回避できる。
【0089】この際には、図7において、光源101と
投射レンズ107の配置を逆にした構成とする。具体的
には、光源101を偏光ビームスプリッタ302の面3
02Baに対向するように配置し、光源101からの光
源光を面302Baから入射させる。偏光分離部102
pに入射した光であってここを透過したP偏光は、面3
02Abを射出し、プリズム部材103に入射面103
aから入射する。プリズム部材103、104、105
を経て各ライトバルブ106B、106R、106Gに
て変調された光はS偏光となるため、合成光のうち偏光
ビームスプリッタ302の偏光分離部302pで反射さ
れて面302Aaから射出するので、面302Aaに対
向する位置に投射レンズ107を配置する構成とすれば
よい。
【0090】投射を防止すべきゴースト像に係る光は、
光源光であって偏光ビームスプリッタ302に入射して
透過したP偏光であって偏光ビームスプリッタ302の
面302Abにて反射された光に起因するものと、上記
P偏光であって、偏光ビームスプリッタ302の射出後
にプリズム部材103の入射面103aにて反射され、
再度偏光ビームスプリッタ302に入射された光に起因
するものと、偏光ビームスプリッタ302の偏光分離部
302pで反射されて廃棄されるべきたS偏光であって
射出面302Baにて反射されて逆行することによる光
に起因するものとになることは上記の場合と同様であ
り、投射レンズ107、偏光ビームスプリッタ302等
を上記の式(5)を満たす構成とすれば、上記のような
意図しない反射光によるゴースト像の投射を回避するこ
とができる。
【0091】上記のようなP偏光を色分解合成光学系に
使用する構成の投射型表示装置においては、図15に示
す実施形態の説明で述べたのと同様の効果がある。すな
わち、このような構成の場合、投射する変調光(検光
光)はS偏光となり、この光は偏光ビームスプリッタ1
02の偏光分離部102pを反射することになる。した
がって、投射変調光が接着剤層(偏光ビームスプリッタ
を構成する2つのプリズムを接合するための接着剤の
層)を経由することなく、直接誘電体多層膜(偏光ビー
ムスプリッタの偏光分離部を形成する層)にて反射され
て投射レンズに入射する。したがって、接着剤層が不均
一であっても、その影響が投射像に出ないことになる。 (第4実施形態)図13は、第4実施形態に係る投射型
表示装置の構造を示す。第4実施形態の装置は、第3実
施形態の装置を変形したものである。この装置は、第3
実施形態の装置と比較すると、偏光ビームスプリッタ3
02に相当する偏光ビームスプリッタ402の形状が変
更されており、さらに、光源光を単一直線偏光に変換す
る偏光装置108を光源101と偏光ビームスプリッタ
402の間に配置した点で異なっている。
【0092】光源101を射出した略平行光束の光源光
は、偏光装置108に入射して、ランダム偏光からS偏
光に変換される。この偏光装置108は、第2実施形態
の場合と同一構造を有し、偏光装置108に入射した光
源光はほとんどS偏光に変換されて偏光装置108から
照明光として射出される。
【0093】偏光変換装置108を射出した照明光であ
るS偏光は、偏光ビームスプリッタ402に入射する。
偏光ビームスプリッタ402は、第3実施形態の偏光ビ
ームスプリッタ302を構成するプリズム部材302A
と、2内角がともに角度αである二等辺三角形のプリズ
ム部材402Bとからなり、一方のプリズムの底面に形
成された偏光分離膜(偏光分離部302p)と他方のプ
リズムの底面とを接着剤にて接着固着させることにより
形成したものである。このような構造とした結果、偏光
分離部302pを透過したP偏光が射出される射出面4
02Bbは、入射面302Aaに入射する光源光の光軸
と垂直になり、入射面302Aaと平行になる。
【0094】前述のように、照明光は、偏光変換装置1
08によって偏光ビームスプリッタ402への入射前に
ほぼS偏光に変換されているため、偏光分離部302p
に入射した光源光は、大部分が偏光分離部302pで反
射されて進行するのに対し、偏光分離部302pを透過
するものはほんの一部である。つまり、偏光分離部30
2pを通過して入射面402Bbに達する光は、偏光分
離部302pを構成する偏光分離膜の透過特性による透
過分と、偏光変換装置108によって変換されされなか
ったP成分とになるが、その光量は、第3実施形態の場
合のように偏光分離部302pを光源光の半分が透過す
る場合と比較すると極めて少量である。したがって、偏
光分離部302pを通過する光が投射レンズ107に入
射する可能性は際めて少なく、ゴースト光の発生を効果
的に防止できる。
【0095】さらに、射出面402Bbには、反射防止
膜を形成することができる。このような反射防止膜を設
けることにより、この射出面402Bbによる反射光量
は、ほぼ無視できる量となり、この反射光がゴースト像
の原因となる可能性を考慮する必要がなくなる。
【0096】偏光分離部302pで反射された照明光に
ついては、第3実施形態の場合と比較すると、偏光変換
装置108によってP偏光がS偏光に変換されているた
め、その光量が多い。
【0097】両面302Ab、103aには、それぞれ
反射防止膜が形成されるが、両膜とも、ライトバルブ1
06B、106R、106Gを直線偏光にて照明するよ
うに偏光補償膜としての機能を併せ持たせる必要から、
高性能の反射防止膜とすることができない。これは、射
出面402Bbに形成する反射防止膜が偏光補償膜の機
能を必要としないために反射防止機能だけを考慮した高
性能の反射防止膜とすることができるのと異なってい
る。
【0098】図14は、両面302Ab、103aから
の反射光の光路を説明する図である。第3実施形態の場
合と同様に、偏光ビームスプリッタ402の偏光分離部
302pで反射されたS偏光であって、射出面302A
bで反射される光は、偏光ビームスプリッタ402の有
する形状によって、偏光ビームスプリッタ402の射出
面402Baから角度ψで射出する。また、偏光ビーム
スプリッタ402の偏光分離部302pで反射されたS
偏光であって、射出面302Abを透過してプリズム部
材103の面103aで反射されるとともに射出面30
2Abを逆方向に通過する光は、偏光ビームスプリッタ
402の有する形状等によって、偏光ビームスプリッタ
402の射出面402Baから角度ψで射出する。
【0099】これらの2光線に基づくゴースト像の発生
は、第3実施形態で説明したように、適当な開口数(N
A)を有する投射レンズ107の開口絞りによって不要
光をカットすることにより防止できる。 (第5実施形態)図16は、第5実施形態に係る投射型
表示装置の構成を示す図である。第1から第4の実施形
態の投射型表示装置では、偏光ビームスプリッタを経由
したS偏光またはP偏光を色分離する光学系ならびに各
ライトバルブからの射出光を合成する光学系としてプリ
ズム103、104、105からなる兼用の複合プリズ
ムを使用した。本実施形態においては、同機能を有する
光学系として、B光反射ダイクロイックミラー108と
R光反射ダイクロイックミラー109を配置した構成と
した。
【0100】光源101から射出された光源光は、偏光
ビームスプリッタ502に面502Aaから入射し、偏
光分離部502pにて反射するS偏光とそのまま進行す
るP偏光とに偏光分離される。前記S偏光は、面502
Abから射出して、偏光分離部502と平行に光軸上に
配置されたB光反射のダイクロイックミラー108に入
射する。そして、B光反射ダイクロイックミラー108
で反射してライトバルブ106Bに入射するB光と、透
過して進行するR光、G光の混合光とに色分解される。
前記R光とG光との混合光はさらに進行して、ダイクロ
イックミラー108に平行に光軸上に配置されたR光反
射のダイクロイックミラー109に入射する。そして、
R光反射のダイクロイックミラー109で反射するR光
と、透過するG光とに色分解され、それぞれライトバル
ブ106R、ライトバルブ106Gに入射される。
【0101】各ライトバルブ106B、106R、10
6Gを反射して射出した各色光は、入射軸に対して逆行
して進行し、ダイクロイックミラー109、108によ
って色合成が達成される。その合成光は、偏光ビームス
プリッタ502の面502Aaから入射し、偏光分離に
よって変調光が偏光分離部502pを透過する光として
取り出される。その透過光は面502Bbから射出さ
れ。投射レンズ107に入射してスクリーン上に投射さ
れる。
【0102】本実施形態の偏光ビームスプリッタ502
について図17を用いて説明する。偏光ビームスプリッ
タ502は、プリズム部材502Aとプリズム部材50
2Bとを偏光分離部を挟んで接着形成された構成を有し
ている。プリズム部材502Aは直角二等辺三角形柱形
状プリズムであり、プリズム502Bは、頂角が45
度、(90+θ)度、(45−θ)度の角度を有する三
角プリズム柱である。プリズム502Bは、実際には頂
角(45−θ)度の部分(図17の破線の部分)はカッ
トされており四角形状であるが、実質的には三角形状で
あるので、三角プリズムとして説明する。
【0103】本実施形態にて投射を防止すべきゴースト
像に係る光について説明する。偏光ビームスプリッタ5
02の面502Aaから入射した光源光のうちの、偏光
分離部502pを透過したP偏光は、面502Baから
射出して廃棄される。偏光分離部502pを透過したP
偏光のうち一部は、面502Baに形成された反射防止
膜によって反射され、面502Bbから射出角度ψにて
射出される。
【0104】この光線によるゴースト像の発生は、第3
実施形態で説明したように、適当な開口数(NA)を有
する投射レンズ107の開口絞りによって、不要光をカ
ットすることにより防止できる。本実施形態では、偏光
分離部502pを反射するS偏光のうちの偏光ビームス
プリッタ502の面502Abで反射する光によるゴー
スト像の発生については防止できない。
【0105】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る投射型表示装置によれば、当該偏光ビームスプリ
ッタの射出面の法線が、前記光源光の光軸に対してゼロ
度より大きい所定角度を有し、前記色分解合成光学系の
入射面が、前記偏光ビームスプリッタの前記射出面と平
行に配置されるので、前記偏光ビームスプリッタの前記
射出面と前記色分解合成光学系の入射面とで生じる意図
しない反射光の光路を投射レンズに入射する変調光から
外すことができ、これにより、ゴースト像の形成を防止
して、良好な投射像を投射することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の投射型表示装置の
構成図である。
【図2】図1の投射型表示装置に組み込まれる偏光ビー
ムスプリッタの形状を示す図である。
【図3】図2の偏光ビームスプリッタに入射した光線の
うちのゴースト光の原因となる光を説明する図である。
【図4】投射レンズと開口数(NA)とを説明する図で
ある。
【図5】ゴースト光の進行方向を説明する図である。
【図6】ゴーストの原因となる他の光を説明する図であ
る。
【図7】第2実施形態の投射型表示装置の構成図であ
る。
【図8】ゴースト光の原因となる光線を説明する図であ
る。
【図9】第3実施形態の投射型表示装置の構成図であ
る。
【図10】図9の投射型表示装置に組み込まれる偏光ビ
ームスプリッタの形状を示す図である。
【図11】図10の偏光ビームスプリッタに入射した光
線のうちのゴースト光の原因となる光を説明する図であ
る。
【図12】ゴーストの原因となる他の光を説明する図で
ある。
【図13】第4実施形態の投射型表示装置の構成図であ
る。
【図14】ゴースト光の原因となる光線を説明する図で
ある。
【図15】第1実施形態の投射型表示装置の別の構成を
示す図である。
【図16】第5実施形態の投射型表示装置の構成図であ
る。
【図17】ゴーストの原因となる光を説明するための図
である。
【図18】従来の投射型表示装置の構成図である。
【符号の説明】
101 光源 102,202,302,402 ,502 偏光ビームス
プリッタ 103,104,105 色分解合成プリズムを構成する
プリズム部材 106R,106G,106B 反射型ライトバルブ 107 投射レンズ 108 偏光変換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 H04N 5/74 K 9/31 9/31 C

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光ビームスプリッタを経由した光源光
    を色分解合成光学系にて色分解して各色光毎に配置され
    たライトバルブに入射させ、各ライトバルブを射出した
    光を前記色分解合成光学系にて合成して合成光を射出さ
    せ、前記合成光を前記偏光ビームスプリッタにて検光し
    て検光光を取り出し、前記検光光を投射レンズにてスク
    リーン上に投射する投射型表示装置において、 前記偏光ビームスプリッタから前記色分解合成光学系に
    射出する前記光源光についての当該偏光ビームスプリッ
    タの射出面の法線は、前記光源光の光軸に対してゼロ度
    より大きい所定角度を有し、 前記偏光ビームスプリッタから前記色分解合成光学系に
    射出する前記光源光についての当該色分解合成光学系の
    入射面は、前記偏光ビームスプリッタの前記射出面と平
    行に配置されることを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記偏光ビームスプリッタは、複数の光
    学プリズム部材を含み、前記偏光ビームスプリッタの前
    記射出面の法線と前記光源光の光軸とのなす前記所定角
    度をθ、前記偏光ビームスプリッタを構成する前記光学
    プリズム部材の屈折率をn、前記投射レンズの前記ライ
    トバルブ側の開口数をNAとした場合、次式 sin(2θ)>2・NA/n・(1−NA2)1/2 を満足することを特徴とする請求項1記載の投射型表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記偏光ビームスプリッタに入射する前
    記光源光の光軸は、当該偏光ビームスプリッタの偏光分
    離部に対して45度の入射角度を有し、前記偏光ビーム
    スプリッタは、2つの三角形状プリズムを備え、一方の
    三角形状プリズムは、3つの頂角のうちの1つの頂角が
    45度、他の頂角が鈍角、残りの頂角が鋭角であり、他
    方の両三角形状プリズムは、3つの頂角のうちの1つの
    頂角が45度であり、前記一方の三角形状プリズムの4
    5度の頂角及び鋭角に挟まれた面と、前記他方の三角形
    状プリズムの45度の頂角を含む面とは、前記45度の
    頂角同士を合わせるとともに偏光分離膜を介在させた状
    態で接着されていることを特徴とする請求項1記載の投
    射型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記偏光ビームスプリッタに入射する光
    源光の光軸は、当該偏光ビームスプリッタの偏光分離部
    に対して45度以外の入射角度αを有し、前記偏光ビー
    ムスプリッタは、2つの三角形状プリズムを備え、一方
    の三角形状プリズムは、3つの頂角のうちの1つの頂角
    がα、他の頂角が前記所定角度をθとした場合に(α+
    θ)であり、他方の三角形状プリズムは、3つの頂角の
    うちの1つの頂角がαであり、前記一方の三角形状プリ
    ズムの頂角α及び頂角(α+θ)に挟まれた面と、前記
    他方の三角形状プリズムの頂角αを含む面とは、前記α
    の頂角同士を合わせるとともに偏光分離膜を介在させた
    状態で接着されていることを特徴とする請求項1記載の
    投射型表示装置。
  5. 【請求項5】 偏光ビームスプリッタを経由した光源光
    を色分解合成光学系にて色分解して各色光毎に配置され
    たライトバルブに入射させ、各ライトバルブを射出した
    光を前記色分解合成光学系にて合成して合成光を射出さ
    せ、前記合成光を前記偏光ビームスプリッタにて検光し
    て検光光を射出させ、前記検光光を投射レンズにてスク
    リーン上に投射する投射型表示装置において、 前記光源光であって、かつ前記偏光ビームスプリッタの
    射出面で反射される光であって、かつ前記偏光ビームス
    プリッタの偏光分離部を経由して前記偏光ビームスプリ
    ッタを射出して前記投射レンズに入射する光が、前記投
    射レンズの開口絞りが形成する開口部を通過しないこと
    を特徴とする投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 偏光ビームスプリッタを経由した光源光
    を色分解合成光学系にて色分解して各色光毎に配置され
    たライトバルブに入射させ、各ライトバルブを射出した
    光を前記色分解合成光学系にて合成して合成光を射出さ
    せ、前記合成光を前記偏光ビームスプリッタにて検光し
    て検光光を射出させ、前記検光光を投射レンズにてスク
    リーン上に投射する投射型表示装置において、 前記光源光であって、かつ前記偏光ビームスプリッタを
    射出した光であって、かつ前記色分解合成光学系の入射
    面にて直接反射される光であって、かつ前記偏光ビーム
    スプリッタを経由して前記投射レンズに入射する光が、
    前記投射レンズの開口絞りが形成する開口部を通過しな
    いことを特徴とする投射型表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の投射型表示装置であっ
    て、 前記光源光であって、かつ前記偏光ビームスプリッタを
    射出した光であって、かつ前記色分解合成光学系の入射
    面にて直接反射される光であって、かつ前記偏光ビーム
    スプリッタを経由して前記投射レンズに入射する光が、
    前記投射レンズの開口絞りが形成する開口部を通過しな
    いことを特徴とする投射型表示装置。
  8. 【請求項8】 偏光ビームスプリッタを経由した光源光
    を色分解合成光学系にて色分解して各色光毎に配置され
    たライトバルブに入射させ、各ライトバルブを射出した
    光を前記色分解合成光学系にて合成して合成光を射出さ
    せ、前記合成光を前記偏光ビームスプリッタにて検光し
    て検光光を射出させ、前記検光光を投射レンズにてスク
    リーン上に投射する投射型表示装置において、 前記光源光であって、かつ前記偏光ビームスプリッタに
    よって偏光分離された他方の偏光であって、かつ前記偏
    光ビームスプリッタの射出面にて反射され前記偏光ビー
    ムスプリッタの偏光分離部を経由して前記偏光ビームス
    プリッタを射出して前記投射レンズに入射する光が、前
    記投射レンズの開口絞りが形成する開口部を通過しない
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  9. 【請求項9】 偏光ビームスプリッタを経由した光源光
    を色分解合成光学系にて色分解して各色光毎に配置され
    たライトバルブに入射させ、各ライトバルブを射出した
    光を前記色分解合成光学系にて合成して合成光を射出さ
    せ、前記合成光を前記偏光ビームスプリッタにて検光し
    て検光光を取り出し、前記検光光を投射レンズにてスク
    リーン上に投射する投射型表示装置において、 前記偏光ビームスプリッタから前記色分解合成光学系に
    射出する前記光源光についての当該偏光ビームスプリッ
    タの射出面の法線は、前記光源光の光軸に対してゼロ度
    より大きい所定角度を有することを特徴とする投射型表
    示装置。
  10. 【請求項10】偏光ビームスプリッタを経由した光源光
    をライトバルブに入射させ、前記ライトバルブで変調さ
    れて射出した光を、前記偏光ビームスプリッタにて検光
    して検光光を取り出し、前記検光光を投射レンズにて投
    射する投射型表示装置において、 前記偏光ビームスプリッタにおける、前記ライトバルブ
    への射出面の法線は、前記光源光の光軸に対してゼロ度
    より大きい所定角度を有することを特徴とする投射型表
    示装置。
  11. 【請求項11】光源と、 前記光源からの光を偏光分離する偏光ビームスプリッタ
    と、 前記偏光ビームスプリッタから射出される所定の偏光成
    分光を変調する変調手段とを有し、 前記変調手段から射出される変調された光を前記偏光ビ
    ームスプリッタにて検光して検光光を取り出す偏光光学
    系であって、 前記偏光ビームスプリッタにおける、前記変調手段への
    射出面の法線は、前記光源光の光軸に対してゼロ度より
    大きい所定角度を有することを特徴とする偏光光学系。
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