JP2000226621A - マグネシウム系廃材の清浄化方法 - Google Patents

マグネシウム系廃材の清浄化方法

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JP2000226621A JP3001899A JP3001899A JP2000226621A JP 2000226621 A JP2000226621 A JP 2000226621A JP 3001899 A JP3001899 A JP 3001899A JP 3001899 A JP3001899 A JP 3001899A JP 2000226621 A JP2000226621 A JP 2000226621A
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Takashi Ogami
孝 大上
Koichi Sato
光一 佐藤
Kohei Kubota
耕平 久保田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フラックスの使用を必要とせずにマグネシウム
系廃材、特に鋳造工場で発生するスクラップ材を清浄化
する方法、特に、鋳造工場で発生するマグネシウム系材
料のスクラップを清浄化して鋳造原料として再生利用す
る方法を提供すること。 【解決手段】マグネシウム系廃材を溶解させて得た溶湯
中に清浄化ガスとしてAr、He、Ne、SF6 、CO
2 、SO2 又はN2 ガス、あるいはこれらのガスと乾燥
空気との混合ガスを細かく泡立てながら吹込むことによ
って該溶湯中の酸化物、離型剤等の異物を浮上させ、分
離するマグネシウム系廃材の清浄化方法、特に鋳造工場
で発生するマグネシウム系材料のスクラップを清浄化し
て鋳造原料として再生利用するマグネシウム系材料スク
ラップの再生利用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマグネシウム及びマ
グネシウム合金(本明細書においてはこれらを総称して
マグネシウム系又はマグネシウム系材料という)廃材を
再生利用する際の清浄化方法に関し、より詳しくは、マ
グネシウム系廃材を溶解させて得た溶湯中に清浄化ガス
を泡立てて溶湯中の酸化物、離型剤等の異物を浮上さ
せ、分離することにより溶湯を清浄化する方法、並びに
清浄化して鋳造原料として再生利用する方法に関する。
【0002】例えば、本発明に係わる技術を利用するこ
とにより、マグネシウム系材料の鋳造工程において発生
するスクラップ材をその鋳造工場内でフラックスを用い
ずに清浄化し、鋳造原料として再利用することが可能と
なるので、低減した材料コストで且つフラックスフリー
の優れた環境性でマグネシウム系材料の鋳造を実施する
ことができる。
【0003】
【従来の技術】近年、軽量材料のニーズが高まり、樹脂
材料や軽量金属材料が用いられてきている。しかし、樹
脂材料は一般的にリサイクルが困難であるため環境性に
問題があるのに対して、金属材料は一般的にリサイクル
が容易であるため、実用金属中最も密度の小さい軽量マ
グネシウム系材料が注目され、特に、自動車あるいは携
帯用家電製品用材料として注目される流れとなってい
る。
【0004】一般的にマグネシウム系材料は不純物の混
入により耐食性が著しく低下する傾向があり、鋳造時に
酸化物やスラッジ、金型の離型剤などが混入すると鋳造
物の耐食性等の材質が劣化する恐れがある。従って、鋳
造工場内で発生するスクラップも含めてマグネシウム系
廃材の再生利用の際に塩化物やフッ化物のフラックスを
用いて精製処理を実施している。この精製処理が、アル
ミニウム等の競合材料に対比して材料コストを上昇させ
る点で課題となり、また、大量のフラックスの使用によ
る環境への影響も懸念される。
【0005】特にダイカスト工場では精製処理に用いる
フラックスが機械設備を腐食させるため、ダイカスト工
場内で発生するスクラップの精製処理を一般的にはダイ
カスト工場外の専門業者に委託しており、そのことが大
きなコスト上昇の要因となっている。また、ダイカスト
工場内で精製処理を実施するためには、フラックスを遮
断するための専用の高価な設備の導入を行う必要があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はフラ
ックスの使用を必要とせずにマグネシウム系廃材、特に
鋳造工場で発生するスクラップ材を清浄化する方法を提
供することを課題としている。更に、本発明は鋳造工場
で発生するマグネシウム系材料のスクラップを溶解さ
せ、その溶湯中に清浄化ガスを細かく泡立てながら吹込
むことによって清浄化して鋳造原料として再生利用する
方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を達成するために鋭意検討の結果、マグネシウム系廃材
を溶解して得た溶湯中に特定のガスを吹込んで該溶湯中
に含まれる酸化物、スラッジ、離型剤等の異物を浮上さ
せ、分離することにより該溶湯を清浄化できることを見
いだし、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明のマグネシウム系廃材の清浄
化方法は、マグネシウム系廃材を再生利用する際の清浄
化方法において、マグネシウム系廃材を溶解させて得た
溶湯中に清浄化ガスとしてAr、He、Ne、SF6
CO2 、SO2 又はN2 ガス、あるいはこれらのガスと
乾燥空気との混合ガスを細かく泡立てながら吹込むこと
によって該溶湯中の酸化物、離型剤等の異物を浮上さ
せ、分離することを特徴とする。
【0009】又、本発明のマグネシウム系材料スクラッ
プの再生利用方法は、鋳造工場で発生するマグネシウム
系材料のスクラップを溶解させ、その溶湯中に清浄化ガ
スとしてAr、He、Ne、SF6 、CO2 、SO2
はN2 ガス、あるいはこれらのガスと乾燥空気との混合
ガスを細かく泡立てながら吹込むことによって該溶湯中
の酸化物、離型剤等の異物を浮上させ、分離し、清浄化
して鋳造原料として再生利用することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において清浄化し、再生利
用するマグネシウム系廃材として、鋳造工場で発生する
マグネシウム又はマグネシウム合金(例えば、ダイカス
ト用のマグネシウム合金であるAZ91、AM60、A
M50、AS41)のスクラップ、研削屑や、回収した
使用済みのマグネシウム又はマグネシウム合金製の鋳造
品、ダイカスト品、加工品(板材、線材)等がある。
【0011】マグネシウム系廃材、例えば鋳造工場で発
生するマグネシウム系材料のスクラップの再生利用につ
いて懸念されることは、その一つとしてFe等の不純物
の混入があり、他の一つとして、酸化物、離型剤等の異
物の混入がある。前者の不純物の混入については、マグ
ネシウム系廃材の種類を選ぶことにより、例えば鋳造工
場で発生するマグネシウム系材料のスクラップのみを使
用し、この場合に工程管理により鉄などが混入しないよ
うにすることは十分に可能である。例えば、鋳造工場で
鋳造原料としてAZ91系マグネシウム合金を用い、充
分に工程管理して鋳造した際に生じるスクラップ材を単
に溶解させた時の溶湯の組成を第1表に示す。第1表に
はAZ91系マグネシウム合金の規格値も示す。
【0012】
【0013】マグネシウム系材料の鋳造においては、繰
返し溶解し、再生利用を行うと、金属成分の変動は認め
られないのに溶湯の流動性も鋳物の耐食性も劣化するこ
とが知られている。これは酸化物、離型剤等の異物の混
入に起因するものである。そこで溶湯中にガスを吹込ん
で、そのガスが溶湯中を浮上する過程で該溶湯中に浮遊
している酸化物や離型剤等の異物を気泡に付着させて一
緒に浮上させ、分離することを試みた。
【0014】溶湯中にガスを吹込む際の溶湯温度につい
ては通常の鋳造の際の溶湯温度と同一でよいが、溶湯温
度が600℃以下の場合にはガス吹込みに伴う溶湯温度
の低下が溶湯の鋳造性に悪影響を及ぼし、また、溶湯温
度が700℃以上の場合には保護ガスとしてSF6 やS
2 を含むガスを用いても不十分であった。従って、溶
湯温度は600から700℃までの間にあることが望ま
しく、600から650℃までの間にあることが一層望
ましい。
【0015】溶湯中に吹込むガスとして種々のガスを用
いて上記の溶湯温度条件下で試験を繰り返した。溶湯中
に吹込んだガスが溶湯中を浮上する過程で、該溶湯中に
浮遊している酸化物や離型剤等の異物が気泡に付着して
一緒に浮上する必要があり、しかも溶湯中に吹込んだガ
スは溶湯にあまり悪影響を与えない(例えば、溶湯とあ
まり反応しない)ことが必要である。これらの条件を満
足し、所望の効果が達成される清浄化ガスの種類として
Ar、He、Ne、SF6 、CO2 、SO2 又はN2
ス、あるいはこれらのガスと乾燥空気(湿分を含まない
空気)との混合ガスが見い出された。なお、上記のガス
と乾燥空気との混合ガスや、SF6 及びN2 ガスを用い
る場合には、Mg溶湯との反応生成物がわずかに生成す
る。従って、溶湯中に吹込むガスとしては、Ar、H
e、Ne、SF6 、CO2 が望ましく、SO2 又はN2
ガス、あるいは上記のガスと乾燥空気との混合ガスも使
用できる。
【0016】本発明においては、清浄化ガスと溶湯との
接触を効率的にするために、清浄化ガスを溶湯中に細か
く泡立てながら吹込む。また、この際に、溶湯中に吹込
む清浄化ガスにより溶湯に対流を生じさせて全ての溶湯
と清浄化ガスとの有効な接触を生じさせるのに充分な流
量で且つ溶湯を有効に清浄化するのに充分な時間、清浄
化ガスを溶湯中に吹込むことが望ましい。このように処
理することにより、一般的に溶湯の流動性が向上すると
共に、溶湯中の吸蔵ガスが減少し、その結果として吸蔵
ガスに起因する鋳造欠陥が減少するという効果も達成さ
れる。
【0017】例えば、後記の試験例の場合のように、溶
湯量が18kg(10リットル)、溶湯表面積が約50
0cm2 で溶湯表面から15cm下の位置に図1に示す
ような、清浄化ガスを溶湯中に細かく泡立てる吹込み装
置を設置した場合には、清浄化ガス吹込み量としては、
溶湯1リットル当り毎分0.1リットルで10分以下の
吹込みでは効果は不十分であるが、毎分0.1リットル
以上で10分以上吹き込むと良好な効果が得られる。
【0018】尚、図1において、1は溶解炉、2は蓋、
3は保護ガス導入管、4は清浄化ガス導入管、5は細か
く泡立てる吹込み装置である。以上の条件を満たす場合
には、マグネシウム系廃材、例えば鋳造工場で発生する
スクラップ材は清浄化され新地金と同様に使用すること
ができる。
【0019】本発明の清浄化方法は、マグネシウム廃材
のみを溶解して得た溶湯に適用できるだけでなく、勿
論、新地金とマグネシウム廃材とを併用する場合にも適
用できる。このように併用する場合には、特に鋳造工程
に組み込んで連続的に操業する場合には、マグネシウム
系廃材、例えば鋳造工場で発生するスクラップ材の割合
を0〜100%の範囲内で適当に設定できるが、一般的
には50%以下にすることが望ましく、25%以下にす
ることが一層望ましい。このように新地金と併用する場
合には溶湯表面に浮上するドロス量は少量となるので適
宜ドロスを除去することで連続的な溶解が可能となる。
【0020】本発明の一具体例として、鋳造工場で発生
するマグネシウム系材料のスクラップをその鋳造工場で
溶解させ、その溶湯中に清浄化ガスとしてAr、He、
Ne、SF6 、CO2 、SO2 又はN2 ガス、あるいは
これらのガスと乾燥空気との混合ガスを細かく泡立てな
がら吹込むことによって該溶湯中の酸化物、離型剤等の
異物を浮上、分離させ、清浄化して鋳造原料として再生
利用する方法がある。この方法においては、マグネシウ
ム系材料の鋳造工程において発生するスクラップ材をそ
の鋳造工場内でフラックスを用いずに清浄化し、鋳造原
料として再利用することが可能となるので、低減した材
料コストで且つフラックスフリーの優れた環境性でマグ
ネシウム系材料の鋳造を実施することができる。
【0021】本発明の方法はバッチ式で実施すること
も、連続式で実施することもできる。連続式で実施する
場合には、例えば、溶湯の流通が可能なように連結され
ている溶解炉と保持炉とを用いるか、又は、図2に示す
ように、仕切板6によって溶解炉部7と保持炉部8とに
分離されているが溶湯用流通路9によって溶湯の流通が
可能なように連結されている炉を用い、該溶解炉又は溶
解炉部7に投入口10からマグネシウム系廃材を連続的
に又は間欠的に投入して溶解させ、その溶湯に上記した
清浄化を実施し、清浄化した溶湯を溶湯用流通路9を通
して連続的に又は間欠的に該保持炉又は保持炉部8に流
入させ、該保持炉又は保持炉部8中の溶湯を用いて鋳造
を実施することができる。尚、図2において、図1の場
合と同様に2は蓋、3は保護ガス導入管、4は清浄化ガ
ス導入管、5は細かく泡立てる吹込み装置である。
【0022】上記のような装置を用い、上記のような清
浄化を実施する場合には、溶解炉又は溶解炉部中の溶湯
中に吹込む清浄化ガスにより溶湯に対流を生じさせて溶
湯と清浄化ガスとの有効な接触を生じさせるのに充分な
流量で清浄化ガスを溶湯中に吹込み、且つ溶湯を有効に
清浄化するのに充分な時間、溶湯を溶解炉又は溶解炉部
中に滞留させる。例えば、溶湯の平均滞留時間を30分
以上にすることが望ましく、50分以上にすることで一
層望ましい。これにより連続的な溶解、鋳造が可能とな
る。
【0023】試験例1〜14 試験用マグネシウム合金としてAZ91合金(Mg−9
%Al−0.7%Zn−0.2%Mn)、及びAM50
合金(Mg−5%Al−0.2%Mn)の鋳造工場で発
生したスクラップ材及び新地金を使用し、図1に示す装
置を使用し、溶湯は通常の鋳造を行うのと同じ条件に保
持した。即ち、溶湯量が18kg(10リットル)、溶
湯表面積が約500cm2 で溶湯表面から15cm下の
位置に、清浄化ガスを溶湯中に細かく泡立てる吹込み装
置を設置した溶解炉を用い、溶湯の初期温度を640℃
とし、溶湯表面には0.3%SF6 −49.7%CO2
−50%Dry Airからなる保護ガスを毎分0.3
リットル流動させ、第2表に示す清浄化ガスを第2表に
示す流量で、第2表に示す時間吹込み装置から吹込ん
だ。
【0024】溶湯の清浄度を評価するためにピンホール
試験と塩水噴霧試験を実施した。 <ピンホール試験>溶湯約50ccをデシケーター中の
るつぼに注湯し、デシケーターを真空吸引しながら凝固
させた。得られた鋳物材の比重からピンホール量を測定
した。その結果を第2表に示す。溶湯中に酸化物が存在
する場合には凝固時に発生するガスが酸化物にトラップ
されてピンホールが生成することは周知であるから、本
試験により溶湯中の酸化物の除去状況を推測することが
できる。
【0025】<塩水噴霧試験>JIS Z 2371に
従って塩水噴霧試験を実施した。5%食塩水を用い、2
0時間保持後の白錆の発生の有無を目視で観察した。そ
の結果を、白錆の発生が認められなかった場合には○、
白錆の発生が僅かに認められた場合には△、白錆の発生
が明白に認められた場合には×として第2表中に示す。
【0026】 SO2 *=1%SO2 +99% Dry Air SF6 *=1%SF6 +99% Dry Air
【0027】第2表のデータから明らかなように、試験
例1〜14の条件下においては、清浄化ガス流量が毎分
0.1リットル未満の場合や清浄化ガス吹込み時間が1
0分未満の場合には、清浄化が不十分である。清浄化ガ
ス流量が毎分0.1リットル以上になり、清浄化ガス吹
込み時間が10分以上になると、清浄化が充分に達成さ
れている。
【0028】試験例15〜17 試験用マグネシウム合金として鋳造工場で発生したAZ
91合金(Mg−9%Al−0.7%Zn−0.2%M
n)のスクラップ材を使用し、図2に示す装置を使用
し、溶湯は通常の鋳造を行うのと同じ条件に保持した。
即ち、溶湯量が27kg(15リットル)、溶湯表面積
が約750cm2 で溶湯表面から15cm下の位置に、
清浄化ガスを溶湯中に細かく泡立てる吹込み装置を設置
した溶解炉部1と、溶湯量が10.8kg(6リット
ル)の保持炉部6とからなる炉を用い、溶湯の初期温度
を640℃とし、溶湯表面には0.3%SF6 −49.
7%CO2 −50%Dry Airからなる保護ガスを
毎分0.3リットル流動させ、清浄化ガスとしてAr1
00%のガスを用い、毎分0.1リットルの流量で吹込
み装置から吹込んだ。
【0029】また、溶解炉部1に投入口7からスクラッ
プを2分間隔で、溶湯の平均滞留時間が第3表に示す時
間となる量で投入して溶解させ、その溶湯に上記した清
浄化を実施し、清浄化した溶湯を溶湯用流通路8を通し
て保持炉部6に流入させ、保持炉部6から投入量と同量
を取り出した。溶湯の清浄度を評価するために試験例1
〜14の場合と同様にピンホール試験と塩水噴霧試験を
実施した。それらの結果を第3表に示す。
【0030】
【0031】第3表のデータから明らかなように、試験
例15〜17の条件下においては、平均滞留時間が20
分である時には、ピンホール量が多く、清浄化が不十分
である。平均滞留時間が30分以上になると、ピンホー
ル量が充分に少なくなっており、清浄化が充分に達成さ
れている。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマグネシ
ウム系廃材の清浄化方法は、フラックスを使用せず、か
つ簡易な装置で連続的に溶解、鋳造でき、経済性、環境
性に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の実施に用いることのできるバ
ッチ式装置の概略図である。
【図2】 本発明の方法の実施に用いることのできる連
続処理式装置の概略図である。
【符号の説明】
1 溶解炉 2 蓋 3 保護ガス導入管 4 清浄化ガス導入管 5 細かく泡立てる吹込み装置 6 仕切板 7 溶解炉部 8 保持炉部 9 溶湯用流通路 10 投入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 耕平 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4K001 AA38 BA22 BA23 EA03 GA19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウム系廃材を再生利用する際の清
    浄化方法において、マグネシウム系廃材を溶解させて得
    た溶湯中に清浄化ガスとしてAr、He、Ne、S
    6 、CO2 、SO2 又はN2 ガス、あるいはこれらの
    ガスと乾燥空気との混合ガスを細かく泡立てながら吹込
    むことによって該溶湯中の酸化物、離型剤等の異物を浮
    上させ、分離することを特徴とするマグネシウム系廃材
    の清浄化方法。
  2. 【請求項2】50重量%以上の新地金と50重量%以下
    のマグネシウム系廃材とを溶解させて得た溶湯を連続的
    に処理することを特徴とする請求項1記載の清浄化方
    法。
  3. 【請求項3】鋳造工場で発生するマグネシウム系材料の
    スクラップを溶解させ、その溶湯中に清浄化ガスとして
    Ar、He、Ne、SF6 、CO2 、SO2 又はN2
    ス、あるいはこれらのガスと乾燥空気との混合ガスを細
    かく泡立てながら吹込むことによって該溶湯中の酸化
    物、離型剤等の異物を浮上させ、分離し、清浄化して鋳
    造原料として再生利用することを特徴とするマグネシウ
    ム系材料スクラップの再生利用方法。
  4. 【請求項4】50重量%以上の新地金と50重量%以下
    の鋳造工場で発生するマグネシウム系材料のスクラップ
    とを溶解させて得た溶湯を連続的に処理することを特徴
    とする請求項3記載の再生利用方法。
  5. 【請求項5】溶湯温度を600〜700℃に維持し、且
    つ保護ガスとしてSF6 ガス又はSO2 ガスを含むガス
    を用いることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
    の方法。
  6. 【請求項6】溶湯中に吹込む清浄化ガスにより溶湯に対
    流を生じさせて溶湯と清浄化ガスとの有効な接触を生じ
    させるのに充分な流量で且つ溶湯を有効に清浄化するの
    に充分な時間、清浄化ガスを溶湯中に吹込むことを特徴
    とする請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  7. 【請求項7】バッチ式で実施することを特徴とする請求
    項1〜6の何れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】溶湯の流通が可能なように連結されている
    溶解炉と保持炉とを用いるか、又は溶解炉部と保持炉部
    とに分離されているが溶湯の流通が可能なように連結さ
    れている炉を用い、該溶解炉又は溶解炉部にマグネシウ
    ム系廃材を連続的に又は間欠的に投入して溶解させ、そ
    の溶湯に請求項1〜6の何れかに記載の清浄化を実施
    し、清浄化した溶湯を連続的に又は間欠的に該保持炉又
    は保持炉部に流入させ、該保持炉又は保持炉部中の溶湯
    を用いて鋳造を実施することを特徴とするマグネシウム
    系廃材からの鋳造方法。
  9. 【請求項9】溶解炉又は溶解炉部中の溶湯中に吹込む清
    浄化ガスにより溶湯に対流を生じさせて溶湯と清浄化ガ
    スとの有効な接触を生じさせるのに充分な流量で清浄化
    ガスを溶湯中に吹込み、且つ溶湯を有効に清浄化するの
    に充分な時間、溶湯を溶解炉又は溶解炉部中に滞留させ
    ることを特徴とする請求項8記載のマグネシウム系廃材
    からの鋳造方法。
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JP2012067389A (ja) * 2007-06-14 2012-04-05 Toyota Central R&D Labs Inc 金属溶湯の調製装置、金属溶湯の調製方法、金属溶湯の脱ガスまたは非金属介在物除去装置、金属溶湯の製造方法および金属溶湯の脱ガスまたは非金属介在物除去方法
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