JP2000226469A - 塩ビポリマーを主体とする廃プラスチックスの改良リサイクル法 - Google Patents

塩ビポリマーを主体とする廃プラスチックスの改良リサイクル法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニルポリマーを主体とする廃プラスチ
ックスから良質の塩ビポリマーを安全に効率的且つ経済
的に回収することができる改良リサイクル法を提供す
る。 【解決手段】 テトラヒドロフランを主体とする溶剤を
使用して密閉溶解槽内で塩ビポリマーを主体とする廃プ
ラスチックスを溶解し、そして得られたポリマー溶液
を、低粘度のうちにろ過又は遠心分離或いはそれらの組
み合わせによって処理して不溶プラスチックス、砂、金
属等の異物をほぼ完全に取り除くことを構成要件とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩ビポリマーを主
体とする廃プラスチックスから適当な溶剤を使用してポ
リマーを回収するマテリアルリサイクル法に関する。よ
り具体的には、本発明は、溶剤としてテトラヒドロフラ
ンを使用して塩ビポリマーを主体とする廃プラスチック
スからポリマーを安全に効率的且つ経済的に回収する改
良マテリアルリサイクル法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】我が国では、例えば1996年には29
2万トン程の塩ビポリマーが生産されており、その一部
は製品化して輸出されているものの、大部分は国内で製
品化して消費されている。従って、塩ビ製品の大量の廃
棄物が生じる結果となっている。これらの廃棄物の大部
分は、廃プラスチックスとして埋め立てられ又は焼却処
分されている。塩ビポリマーは耐候性が良く安定性が高
いために、埋め立てられたものは何十年間もの間実質上
変化せずにそのままの状態を保つ。更に、埋め立て地が
年々狭められており、地方自治体や産業廃棄物処理業者
は埋め立て候補地を見つけても、地域住民の反対にあ
い、その選定に苦慮している。他方、塩ビ系のプラスチ
ックス廃棄物を焼却炉で処分すると、多かれ少なかれ塩
酸ガスやダイオキシンが発生して、焼却炉の破損の原因
となったり、また排気ガスに乗って猛毒のダイオキシン
が焼却炉付近の地域に飛び散って水源や土壌を汚染し、
各地で大きな社会問題となっている。かくして、耐食性
が高くしかも塩酸ガスやダイオキシンの発生率が低い焼
却炉の研究設計に高い関心が集まり、種々の構造の焼却
炉が出現している。しかしながら、このような設計の焼
却炉は高価なものとなり、またその稼働には大きなラン
ニングコストが伴う。他方、廃プラスチックスを物理的
及び化学的に処理してポリマーを回収リサイクルする方
法にも研究開発が向けられているが、塩ビポリマーは通
常溶剤に溶けにくい特性を有しており、適当な溶剤が見
当たらず、かくして溶剤による効率的な回収リサイクル
法は見い出されていない。従って、このような廃プラス
チックスから溶剤によって塩化ポリマーを安全に効率的
且つ経済的に回収してリサイクルする方法が見い出され
れば、社会に大きな貢献をなすことは明らかである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の点に鑑み、本発
明は、溶剤としてテトラヒドロフランを使用して塩ビポ
リマーを主体とする廃プラスチックスから元のポリマー
と比較してほとんど耐衝撃性の低下しない良質の塩ビポ
リマーを安全に効率的且つ経済的に回収することができ
る改良リサイクル法を提供することを主な目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的に
沿って鋭意検討した結果、溶剤としてテトラヒドロフラ
ンを使用して塩ビポリマーを主体とする廃プラスチック
ス溶解しそして得られたポリマー溶液を比較的低粘度の
うちにろ過又は遠心分離或いはそれらの組み合わせによ
って20〜10μ(ミクロン)以上の不溶性異物を完全
に除去すると、ほとんど耐衝撃性の落ちない良質の塩ビ
ポリマーを回収リサイクルできることを見い出し、本発
明に到達した。即ち、本発明は、テトラヒドロフランを
主体とする溶剤を使用して密閉溶解槽内で塩ビポリマー
を主体とする廃プラスチックスを溶解し、そして得られ
たポリマー溶液を、低粘度のうちにろ過又は遠心分離或
いはそれらの組み合わせによって処理して不溶プラスチ
ックス、砂、金属等の異物をほぼ完全に取り除くことを
特徴とするポリマーのマテリアルリサイクル法である。
1つの具体例では、塩ビポリマーを主体とする廃プラス
チックスは、溶解する前に溶解槽内で破砕して粒子サイ
ズを調整してから、溶解温度を常温から常温+35℃程
度の温度に調整して溶解される。もう1つの具体例で
は、溶解によって得られたポリマー溶液は、発泡状態で
必要な蒸発潜熱を極短時間に余熱した後、ジャケットに
よって該ポリマーの融点以上の温度に保温された真空釜
に落下させることによって溶剤を蒸発除去される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に従った改良リサイクル法
のプロセスフローシートは図1に示されている。本発明
の方法の主要工程は、溶解、不溶性異物除去及びポリマ
ー/溶剤蒸発分離の3つの工程からなる。廃プラスチッ
クスを溶解工程の前に破砕する必要がある場合には、破
砕工程が加わる。ポリマー/溶剤蒸発分離工程で得られ
た回収溶剤は、水分、水溶性染料等の如き異物が混入し
ている場合には蒸発又は蒸留工程により異物が除去され
る。
【0006】本発明に従った改良リサイクル法を実施す
るに当たっては、塩ビポリマーを主体とする廃プラスチ
ックスを溶解させるための溶剤としてテトラヒドロフラ
ンが使用される。塩ビポリマーは通常は、溶剤に溶けに
くい特性を有しているために、かかる廃プラスチックス
から塩ビポリマーを溶解回収できる程の好適な溶剤は見
当たらない。本発明者は、1.塩ビポリマーを常温〜常
温+35℃程度の温度で妥当な速さ(1〜2時間)で溶
解することができること、2.有害性を長期間残す塩素
化合物でないこと、3.むやみに高価でないこと、4.
猛毒性、強酸性、爆発性等の危険な性状を有さず、取り
扱いやすいこと、5.取扱上、塩ビポリマー0%〜数十
%の溶液が常温〜常温+35℃程度の温度において液状
であること、の観点から種々検討した結果、テトラヒド
ロフランがこれらの条件を満たすことを見い出した。テ
トラヒドロフランは単独で溶剤として使用されるのが好
ましいが、使用する溶剤の主体になればよい。従って、
前記の条件を満たす他の溶剤が見い出されれば、それを
テトラヒドロフランと組み合わせて使用することができ
よう。
【0007】一般に、回収リサイクルしようとするプラ
スチックス廃棄物は形状や大きさが不定であり、それら
を溶剤で溶解しようとすると、一定の速さで溶解しない
恐れがある。従って、本発明の方法では、廃プラスチッ
クスは、密閉溶解槽に送る前に破砕手段によって平均数
mmの粒状に破砕され、これによって粒子サイズが調整
されるのが好ましい。しかしながら、廃プラスチックス
が既に粉末状、細粒状、薄片状等の形状にある場合に
は、このような破砕手段による予備処理は必要でない。
【0008】本発明の方法では、廃プラスチックスの溶
解はテトラヒドロフランを使用して行われるが、蒸気の
発散を最小限に押さえるためにロータリーバルブ、新溶
剤及び再循環溶剤導入バルブ、並びにポリマー溶液排出
口等を備えた密閉溶解槽で実施することが必要である。
【0009】密閉溶解槽における溶解温度は、常温から
常温+35℃程度に維持されるのが好ましい。一般に、
溶解速度は、温度によって大きく影響される。冬期な
ど、特に屋外で大気温度のまま所定の濃度まで溶解しよ
うとすると、溶解速度も遅くなり、粘度が上がって、所
定の濃度まで上げにくくなる。濃度を下げると、ポリマ
ー溶液中の溶剤分が多くなり、蒸発潜熱を余分に要して
経済性が悪くなる。従って、本発明の方法を実施するに
当たっては、密閉溶解槽に加温手段と温度計測調整手段
とを設けることが望ましい。図2には密閉溶解槽の一例
が示されているが、これに限定されるものではない。
【0010】図2を説明すると、パイプ、シート材料等
の形態にある廃塩ビポリマー成型品は、破砕機1で細粒
状に破砕されてからベルト輸送手段2に乗せられる。シ
ュレッダーダスト等の如き初めから細粒の形態にあるも
のは、破砕工程を受けずにベルト輸送手段2に直接送ら
れる。ベルト輸送手段2の中途には電磁石3が付設さ
れ、これによって細粒状廃プラスチックス供給物から鉄
屑等の不溶性異物が除去される。かかる異物が除去され
た廃プラスチックス供給物は、ホッパー4に設けられた
ロータリーバルブを経て溶解槽7内に導入される。溶解
槽7には、撹拌機5及び温度調整手段(ジャケット等の
如き)6が備えられている。ジャケット6によって溶解
槽内に所定の溶解温度が維持される。溶剤導入ノズルを
経て溶剤が溶解槽7に導入され、そして撹拌によって溶
剤による廃プラスチックス細粒の溶解が促進される。使
用される溶剤は主として回収溶剤(これは、必要に応じ
て蒸留工程を受けたものである)からなるが、必要に応
じて新溶剤も追加的に使用される。得られたポリマー溶
液は循環ポンプ9を経て不溶性異物除去工程に送られ、
そこでろ過又は遠心分離或いはそれらの組み合わせによ
る処理を受ける。ポリマー溶液の一部分は必要に応じて
電熱シーズヒーター10に送られ、そこで加熱されてか
ら溶解槽7に戻される。ポリマー溶液の温度は温度制御
器11によって調整され、そしてポリマー溶液の液面レ
ベルはレベル指示器12によって監視される。残留物
は、溶解槽7の底部に備えた掃除用弁8を経て排出され
る。
【0011】テトラヒドロフランを使用して得られたポ
リマー溶液は、低粘度のうちにろ過又は遠心分離或いは
それらの組み合わせによって処理される。回収しようと
する廃塩ビプラスチックスには、一応の分別操作をした
後も、少量の土砂、金属類、その他種々の不溶性の異物
が混入しているのが常である。従って、本発明に従った
回収リサイクル法では、これらの不溶性異物を徹底して
除去することが必須である。本発明の方法では、20μ
(ミクロン)以上の異物を通さないフィルターを組み込
んだろ過器及び2,000G以上の遠心分離機のいずれ
か一方又は両方の使用によってポリマー溶液の処理を行
うのが好ましい。一例として、金属メッキしたプラスチ
ックスをそのまま溶融して回収したプラスチックスの耐
衝撃値は、メッキ金属を除去して溶融した場合と比較し
て80%まで低下するという研究報告がある。
【0012】ろ過又は遠心分離或いはそれらの組み合わ
せによって不溶性異物が除去されたポリマー溶液は、そ
れから塩ビポリマー及び溶剤を分離回収するための処理
を受ける。本発明に従った溶剤分離回収プロセスは蒸発
分離法である。本発明の方法では、多管式熱交換器の直
前(長くとも1m以内)に減圧ニードル弁を配置し、ポ
リマー溶液をそのニードル弁で減圧し、発泡させてその
比容積が非常に大きくなった状態で極短時間に熱交換器
の管内を通過させて短時間で余熱する。その後、発泡し
たポリマー溶液は、ジャケットによってそのポリマーの
溶融点以上に保温されそして真空ポンプによって300
〜10トル(Torr)の真空に維持された蒸発釜に落下さ
れる。落下中にポリマーから溶剤がほとんど完全に蒸発
する。脱揮発分と共に酸素のなくなったポリマーは、そ
の融点〜融点+20℃程度の温度ではもはや品質劣化を
引き起こさない。蒸発釜の底部に集まったポリマーは押
出機又はギヤーポンプによって紐状に押し出され、温水
冷却の後にカッテイングされてペレット状ポリマーとし
て回収され、そして再使用に向けられる。回収された溶
剤は、もしも廃プラスチックスの洗浄に使用した溶解性
の水やこれに溶解性の染料等が異物として混入している
場合には、蒸留操作を受けて異物を除去された後に、循
環して再使用される。
【0013】ポリマー溶液からポリマーを分離回収する
ための従来技術に従った処理方法としては、酸等を使用
して溶液中に溶解していたポリマーを先ず析出させ、析
出ポリマー粒子を含む懸濁液から遠心沈降機又は遠心
(ろ過)分離機によってポリマーを分離し、そして得ら
れたスラッジ状ポリマーを乾燥して回収する方法があ
る。しかしながら、このような方法では、沈降ポリマー
の方にかなりの量(〜20%)の溶剤が残留し、これが
乾燥工程で大気中に放散され、新たな公害発生源となる
ばかりか、溶剤の損出が非常に多く(最大でポリマー量
の20%)、極めて不経済であり、極小規模に大学の研
究室等で行われている程度である。
【0014】溶液から溶剤を蒸発分離する方法それ自体
は公知の技術である。しかしながら、ポリマー溶液から
溶剤が蒸発する潜熱を余熱する際に溶液の入った釜を外
から加熱するような方法を採用すると、ポリマー溶液が
釜外壁の加熱面に滞留時間だけ長くさらされるためにポ
リマーが熱変質したり又は変色したりする。また、溶液
を釜に導入する際に多管式熱交換器で余熱する方法もよ
く用いられているが、この方法でもポリマー溶液が相当
な時間高温にさらされるために熱変質を招きやすい。
【0015】
【実施例】本発明の改良リサイクル法を容易に実施する
ことができるように、以下に実施例を提供するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0016】例1 本発明の方法において使用しようとする塩化ビニルポリ
マー細粒の平均粒子径を測定した。試料である塩化ビニ
ルポリマー細粒集団から任意に15個の細粒を選び出
し、そしてこれらの細粒の横、縦及び厚さの寸法を測定
した。これらの測定値から15個の細粒の平均粒子径を
算出した。結果を以下の表1に記載する。
【0017】
【表1】
【0018】次いで、以下に記載の方法に従って、溶剤
としてテトラヒドロフラン(C48O)を使用してこれ
らの塩化ビニルポリマー細粒の溶解試験を行った。タイ
マー及び撹拌機を備えたガラスフラスコを恒温水層内に
セットし、そして温度を45℃に設定する。100ml
のテトラヒドロフランをフラスコに入れる。10.0g
の塩化ビニルポリマー細粒を計り取る。塩化ビニルポリ
マー細粒をフラスコに投入した後、フラスコの外側に液
面の高さまで印を付ける。タイマーと同時に撹拌機を作
動させる。
【0019】各時間毎にフラスコ中の残留物をさじで取
り出しそして計量して記録した後、再びフラスコ中に戻
す。このとき、溶剤の蒸発が起これば、フラスコに付け
た液面の高さの印まで溶剤を加える。蒸気の操作を塩化
ビニルポリマー細粒が完全に溶解するまで繰り返し、そ
して最終の溶解時間を記録する。
【0020】時間経過による残留重量の測定結果を以下
の表2に記載する。図3は、表2に相当するグラフであ
る。図3に示されるように、塩化ビニルポリマー細粒の
溶解速度は最初の方で急速であるが、30分後にゆっく
りと進行し、最終的に約75分のところで完全に溶解し
たことが分かる。
【0021】
【表2】
【0022】例2 熱媒ジャケット及びプロペラ攪拌機を備えた12リット
ルの溶解槽に8リットル(7.10kg)のテトラヒド
ロフラン及び2.5kgの塩ビポリマーシュレッダーダ
スト(粒子径約5mm)を投入し、そして45℃の温度
を維持して200rpmで攪拌しながらダストを溶解さ
せた。約70分後に、ダストはほぼ完全に溶解した。得
られた溶液をギアポンフで20ミクロンのフィルターを
組み込んだろ過器を通しながら、100トル(tor
r)及び195℃に維持した真空蒸発器に送った。蒸発
器の底部に集まったポリマーをスクリューポンプで押し
出して2時間で約2.5kgの回収塩ビポリマーを得
た。ろ過器では約2gの不溶物が回収され、そしてコン
デンサーでは約7.05kgのテトラヒドロフラン溶剤
が回収された。
【0023】
【発明の効果】かくして、本発明の改良マテリアルリサ
イクル法に従って、テトラヒドロフランを主体とする溶
剤を使用して塩ビポリマーを主体とする廃プラスチック
スを処理すると、安全に効率的且つ経済的に耐衝撃性の
落ちない良質のポリマーが回収される。かくして得られ
た回収塩ビポリマー中の残留溶剤量は数百ppm以下で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリサイクル法の工程を示すフローシー
トである。
【図2】本発明のリサイクル法の溶解工程において使用
する密閉溶解槽の一例を示す概略縦断面図である。
【図3】塩化ビニルポリマー細粒がテトラヒドロフラン
中に溶解する量を時間の関数として示すグラフである。
【符号の説明】
1:破砕機 2:ベルト輸送手段 3:電磁石 4:ホッパー 5:撹拌機 6:温度調整手段 7:溶解槽 8:掃除用弁 9:循環ポンプ 10:電熱シーズヒーター 11:温度制御器 12:レベル指示器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月26日(1999.11.
26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的に
沿って鋭意検討した結果、溶剤としてテトラヒドロフラ
ンを使用して塩ビポリマーを主体とする廃プラスチック
ス溶解し、かくして得られたポリマー溶液を比較的低粘
度のうちにろ過又は遠心分離或いはそれらの組み合わせ
によって20〜10μ(ミクロン)以上の不溶性異物を
完全に除去し、そしてポリマー溶液を発泡状態で予熱し
た後に、該ポリマーの溶融点以上にジャケットにより保
温された真空釜に落として溶剤を蒸発除去すると、ほと
んど耐衝撃性の落ちない良質の塩ビポリマーを回収リサ
イクルできることを見い出し、本発明に到達した。即
ち、本発明は、塩ビポリマーを主体とする廃プラスチッ
クを必要に応じて破砕して粒子サイズを調整してから、
テトラヒドロフランを主体とする溶剤を使用して密閉溶
解槽内において常温から常温+35℃程度の温度で溶解
し、かくして得られたポリマー溶液を、低粘度のうちに
ろ過又は遠心分離或いはそれらの組み合わせによって処
理して不溶プラスチックス、砂、金属等の異物をほぼ完
全に取り除き、そしてポリマー溶液を発泡状態で予熱し
た後に、該ポリマーの溶融点以上にジャケットにより保
温された真空釜に落として溶剤を蒸発除去することを特
徴とするポリマーのマテリアルリサイクル法である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】ろ過又は遠心分離或いはそれらの組み合わ
せによって不溶性異物が除去されたポリマー溶液は、そ
れから塩ビポリマー及び溶剤を分離回収するための処理
を受ける。本発明に従った溶剤分離回収プロセスは蒸発
分離法である。本発明の方法では、多管式熱交換器の直
前(長くとも1m以内)に減圧ニードル弁を配置し、ポ
リマー溶液をそのニードル弁で減圧し、発泡させてその
比容積が非常に大きくなった状態で極短時間に熱交換器
の管内を通過させて短時間でして蒸発潜熱を加え
る。その後、発泡したポリマー溶液は、ジャケットによ
ってそのポリマーの溶融点以上に保温されそして真空ポ
ンプによって300〜10トル(Torr)の真空に維持さ
れた蒸発釜に落下される。落下中にポリマーから溶剤が
ほとんど完全に蒸発する。脱揮発分と共に酸素のなくな
ったポリマーは、その融点〜融点+20℃程度の温度で
はもはや品質劣化を引き起こさない。蒸発釜の底部に集
まったポリマーは押出機又はギヤーポンプによって紐状
に押し出され、温水冷却の後にカッテイングされてペレ
ット状ポリマーとして回収され、そして再使用に向けら
れる。回収された溶剤は、もしも廃プラスチックスの洗
浄に使用した溶解性の水やこれに溶解性の染料等が異物
として混入している場合には、蒸留操作を受けて異物を
除去された後に、循環して再使用される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】溶液から溶剤を蒸発分離する方法それ自体
は公知の技術である。しかしながら、ポリマー溶液から
溶剤が蒸発する潜熱を加える際に溶液の入った釜を外か
ら加熱するような方法を採用すると、ポリマー溶液が釜
外壁の加熱面に滞留時間だけ長くさらされるためにポリ
マーが熱変質したり又は変色したりする。また、溶液を
釜に導入する際に多管式熱交換器で熱する方法もよく
用いられているが、この方法でもポリマー溶液が相当な
時間高温にさらされるために熱変質を招きやすい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 27:06 105:26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラヒドロフランを主体とする溶剤を
    使用して密閉溶解槽内で塩ビポリマーを主体とする廃プ
    ラスチックスを溶解し、そして得られたポリマー溶液
    を、低粘度のうちにろ過又は遠心分離或いはそれらの組
    み合わせによって処理して不溶プラスチックス、砂、金
    属等の異物をほぼ完全に取り除くことを特徴とするポリ
    マーのマテリアルリサイクル法。
  2. 【請求項2】 塩ビポリマーを主体とする廃プラスチッ
    クスを、溶解する前に破砕して粒子サイズを調整してか
    ら、溶解温度を常温から常温+35℃程度の温度に調整
    して溶解を行うことを特徴とする請求項1記載のポリマ
    ーのマテリアルリサイクル法。
  3. 【請求項3】 得られたポリマー溶液を、発泡状態で必
    要な蒸発潜熱を極短時間に余熱した後に、該ポリマーの
    溶融点以上にジャケットにより保温された真空釜に落と
    して溶剤を蒸発除去することを特徴とする請求項1記載
    のポリマーのマテリアルリサイクル法。
JP2597499A 1999-02-03 1999-02-03 塩ビポリマ―を主体とする廃プラスチックスの改良リサイクル法 Expired - Fee Related JP3027155B1 (ja)

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