JP2000226149A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000226149A
JP2000226149A JP11027890A JP2789099A JP2000226149A JP 2000226149 A JP2000226149 A JP 2000226149A JP 11027890 A JP11027890 A JP 11027890A JP 2789099 A JP2789099 A JP 2789099A JP 2000226149 A JP2000226149 A JP 2000226149A
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Haruyuki Nanba
治之 難波
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、記録シートのカールを矯正す
ること。 【解決手段】 記録シートSに未定着トナー像を転写す
るシート転写領域Q4および前記転写された記録シート
S上の未定着トナー像を定着する定着領域Q5に前記記
録シートを順次搬送する給紙路SH1と前記定着領域Q5
通過時に定着トナー像が片面に記録された片面記録シー
トSに両面記録を行うため前記片面記録シートSを反転
させる反転路SH3と反転した前記片面記録シートSを
前記給紙路SH1に再送する再送路SH4とを有するシー
ト搬送路SHと、前記片面記録シートSが通過するシー
ト搬送路SH中に設定されたカール矯正領域Q6に配置
された回転中空パイプ1および弾性回転部材2を有し、
前記回転中空パイプ1および弾性回転部材2の圧接領域
を通過する前記片面記録シートSにカール矯正力を付与
するカール矯正部材Rcとから構成される画像形成装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機や
レーザープリンタ等の画像形成装置に関し、特に記録シ
ートに発生するカール(曲りぐせ)を矯正する機能を備
えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のカール矯正部材を備えた画
像形成装置の要部拡大図である。図10は従来のカール
矯正部材によるカール矯正の説明図で、図10Aは定着
装置を記録シートが通過する場合の説明図、図10Bは
前記定着装置を記録シートが通過した後前記記録シート
のトナー像形成面が内向きにカールした状態を示す図、
図10Cは前記トナー像形成面が内向きにカールした記
録シートが2次転写領域に再送された状態を示す図、図
10Dは前記記録シートの中央部分のカールをカール矯
正部材により矯正する場合の説明図、図10Eは前記記
録シートの搬送方向端部のカールをカール矯正部材によ
り矯正する場合の説明図である。図9において、両面プ
リントが可能なフルカラー画像形成装置Uの像担持体P
Rの表面には、画像書込領域Q1において、静電潜像が
形成される。現像領域Q2において前記静電潜像が現像
装置Dによりトナー像Tnに現像され、1次転写領域Q3
において前記トナー像Tnがロール状の1次転写器T1に
より中間転写ベルトBの表面に1次転写される。
【0003】前記1次転写された中間転写ベルトB上の
多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に
移動するのにタイミングを合わせて、前記中間転写ベル
トBの下方に配置された給紙トレイTR1内の記録シート
Sが、シート搬送路SHの給紙路SH1により前記2次
転写領域Q4に搬送される。前記2次転写領域Q4におい
て前記記録シートSは2次転写ロールT2により前記ト
ナー像が2次転写される。前記トナー像が2次転写され
た記録シートSは、定着領域Q5において、定着装置F
により定着された後、搬送路SHのシート排出路SH2
により排紙トレイTR2に排出される。
【0004】両面複写の場合には1面目(片面)のトナ
ー像が定着された記録シートSは反転路SH3で反転さ
れた後、再送路SH4を通って前記2次転写領域Q4に再
送され、2面目にトナー像が転写される。前記再送路S
H4にはカール矯正部材Rcが設けてある。図10Aにお
いて、前記定着装置Fは、加熱ロールFhおよび加圧ロ
ールFpを有しており、前記加熱ロールFhおよび加圧ロ
ールFpの圧接領域により定着ニップ(定着領域Q5)が
形成されている。前記圧接領域の形状(定着ニップの形
状)は前記加熱ロールFh表面の弾性層が前記加圧ロー
ルFpにより凹まされた形状となっている。前記定着ニ
ップを通過する記録シートSは、未定着トナー像が転写
されている側の面(トナー像形成面)が前記加熱ロール
Fhに接触して加熱定着される。前記定着ニップの形状
が前記加圧ロールFpにより加熱ロールFh表面を凹ませ
た形状とされているのは、主として次の理由(1)、
(2)による。
【0005】(1)前記加熱ロールFh表面を凹ませ
て、前記定着ニップ(定着領域Q5)を通過した記録シ
ートSを前記加熱ロールFh表面から離れる方向に湾曲
させ、前記記録シートSを前記加熱ロールFh表面から
剥離し易いようにするため。 (2)前記定着ニップを通過した記録シートSは、しば
らく時間が経つとトナーが冷えて収縮し図10Bに示す
ように前記記録シートSのシート搬送方向中央部(トナ
ーの付着している部分)が凹となるイメージカールが発
生する。そこで、前記定着ニップを通過する記録シート
Sに前記トナー像形成面が凸となる反イメージカールを
付けて、前記イメージカールの発生を抑制するため(図
10A参照)。
【0006】しかし、前述の(2)の場合、前記定着ニ
ップの形状に合わせて前記記録シートSに反イメージカ
ールを付けても前記記録シートS上のトナーの量等によ
り前記イメージカール発生の抑制効果が充分でない場合
がある。このため、たとえば、前記図9に示す画像形成
装置Uのように前記記録シートSを2次転写領域Q4へ
再送する再送路SH4上に互いに圧接した一対の回転部
材01,02(図10D参照)で構成されたカール矯正
部材Rcを配置して、前記回転部材01,02の間を通
過する記録シートSの前記イメージカールを矯正する方
法がある。この方法において、前記カール矯正部材Rc
により、前記記録シートSのトナーの熱が奪われた場合
には、トナー収縮によりトナー像形成面のシート搬送方
向中央部分にイメージカールが発生するため、前記記録
シートSのイメージカールが充分に矯正されないという
問題がある。このような問題を解消して前記記録シート
Sのイメージカールを矯正するための技術としては従来
下記の技術(J01),(J02)が知られている。
【0007】(J01)(特開平6−3900号公報記載
の技術) この公報には、互いに圧接する加熱源を持った弾性回転
部材および硬い回転部材の間にカールした記録シートを
通過させ、前記記録シートのイメージカールを矯正する
技術が記載されている。 (J02)(特開平7−19224号公報記載の技術) この公報には、どちらか一方が熱を奪い難い材質の表面
層で構成された回転部材により構成されたカール矯正部
材により前記記録シートのイメージカールを矯正する技
術が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(前記従来技術(J0
1),(J02)の問題点) 前記従来技術(J01)ではカール矯正用の回転部材にわ
ざわざ加熱装置を設けなければならないという問題があ
り、前記従来技術(J02)では、熱を奪い難い材質の表
面層を用いてカール矯正用の回転部材を作成しなければ
ならず、生産コストがかかるという問題がある。また、
図9に示すように両面プリントが可能で中間転写ベルト
Bを備えた画像形成装置Uの場合、記録シートSの片面
(1面目)の加熱定着後、しばらく時間が経って前記記
録シートSのシート搬送方向中央部分に前記イメージカ
ールが発生しても、図10Bに示すように前記トナーが
付着していない記録シートSの搬送方向両端部に前記加
熱ロールFhおよび加圧ロールFpにより付けられた反イ
メージカールが付いたままの状態である。この状態で、
図10Dに示すように前記記録シートSのイメージカー
ルを矯正すると、前記トナーが付着していない記録シー
トSの端部(搬送方向の両端部)は、前記反イメージカ
ールが強まることになる。このため、前記端部が反イメ
ージカールした記録シートSは、前記2次転写領域Q4
を通過すると(図10C参照)、搬送方向前端部が、前
記中間転写ベルトB表面側にカール(反イメージカー
ル)しているために前記中間転写ベルトBに巻き付き易
いという問題がある。
【0009】図10Eに示すように前記カール矯正部材
Rcにより前記記録シートSの端部の反イメージカール
を矯正した場合、前記記録シートSの端部の反イメージ
カールは矯正されるが、前述のように前記カール矯正部
材Rcによりトナー層の熱が奪われると、前記記録シー
トSのトナー層が付着している部分でイメージカールが
大きくなるという問題がある。特に前記トナー層の厚い
部分でイメージカールが大きくなるという問題がある。
【0010】本発明は、前述の問題点に鑑み、下記の記
載内容を技術的課題とする。 (O01)簡単な構成で、記録シートのカールを矯正する
こと。 (O02)カール矯正部材によるトナー冷却を防止し、前
記トナー冷却によるイメージカールの発生を防止するこ
と。
【0011】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の説明において本発明の
構成要素の後に付記したカッコ内の符号は、本発明の構
成要素に対応する後述の実施例の構成要素の符号であ
る。なお、本発明を後述の実施例の構成要素の符号と対
応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするた
めであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0012】(本発明)前記課題を解決するために、本
発明の画像形成装置は下記の要件(A01)〜(A05)を
備えたことを特徴とする、(A01)回転移動する表面に
沿って設定された潜像書込位置(Q1)において静電潜
像が形成される像担持体(PR)と前記像担持体(P
R)表面に沿って設定された現像領域(Q2)において
前記静電潜像を所定の色のトナー像に現像する現像器
(DK,DY,DM,DC)とを有する未定着トナー像
形成装置(DK〜DC+PR)、(A02)前記未定着ト
ナー像を記録シート(S)に転写するシート転写領域
(Q4)に配置され、前記シート転写領域(Q4)を通過
する記録シート(S)に前記未定着トナー像を転写する
シート転写器(T2)、(A03)記録シート(S)に転
写された未定着トナー像を定着する定着領域(Q5)に
配置され、前記定着領域(Q5)を通過する記録シート
(S)上の未定着トナー像を定着する定着装置(F)、
(A04)シート収容トレイ(TR1〜TR3)に収容され
た記録シート(S)を前記シート転写領域(Q4)、定
着領域(Q5)に順次搬送する給紙路(SH1)と、前記
定着領域(Q5)通過時に定着トナー像が片面に記録さ
れた片面記録シート(S)に両面記録を行うため前記片
面記録シート(S)を反転させる反転路(SH3)と、
反転した前記片面記録シート(S)を前記給紙路(SH
1)に再送する再送路(SH4)とを有するシート搬送路
(SH)、(A05)前記片面記録シート(S)が通過す
るシート搬送路(SH)中に配置された回転中空パイプ
(1)および弾性回転部材(2)を有し、前記回転中空
パイプ(1)および弾性回転部材(2)の圧接領域であ
るカール矯正領域(Q6)を通過する前記片面記録シー
ト(S)にカール矯正力を付与するカール矯正部材(R
c)。
【0013】なお、前記本発明において、前記「カール
矯正部材」は、前記イメージカールを矯正するために使
用する場合と前記反イメージカールを矯正するために使
用する場合とがある。したがって、前記「カール矯正部
材」は、イメージカール矯正部材および反イメージカー
ル矯正部材を含む。また、前記本発明において、前記
「画像形成装置」は、次の(1),(2)の画像形成装
置を含む。 (1)前記像担持体表面のトナー像を、前記記録シート
に直接転写する画像形成装置。 (2)前記像担持体表面のトナー像を、一旦中間転写体
に転写し、前記中間転写体から前記記録シートに間接的
に転写する画像形成装置。 前記(1)の場合、前記本発明の構成要件である「シー
ト転写器」は、像担持体表面のトナー像を記録シートに
転写する部材を意味し、前記(2)の場合、前記「シー
ト転写器」は、像担持体から中間転写体に1次転写され
たトナー像を記録シートに2次転写する部材を意味す
る。
【0014】(本発明の作用)前述の特徴を備えた本発
明の画像形成装置では、未定着トナー像形成装置(DK
〜DC+PR)の像担持体(PR)は、前記像担持体
(PR)の回転移動する表面に沿って設定された潜像書
込位置(Q1)において静電潜像が形成される。前記未
定着トナー像形成装置(DK〜DC+PR)の現像器
(DK,DY,DM,DC)は、前記像担持体(PR)
表面に沿って設定された現像領域(Q2)において前記
静電潜像を所定の色のトナー像に現像する。シート搬送
路(SH)の給紙路(SH1)は、シート収容トレイ
(TR1〜TR3)に収容された記録シート(S)をシー
ト転写領域(Q4)、定着領域(Q5)に順次搬送する。
【0015】前記シート転写領域(Q4)に配置された
シート転写器(T2)は、前記シート転写領域(Q4)を
通過する記録シート(S)に前記未定着トナー像を転写
する。前記定着領域(Q5)に配置され定着装置(F)
は、前記定着領域(Q5)を通過する記録シート(S)
上の未定着トナー像を定着する。前記シート搬送路(S
H)の反転路(SH3)は前記定着領域(Q5)通過時に
定着トナー像が片面に記録された片面記録シート(S)
に両面記録を行うため前記片面記録シート(S)を反転
させる。シート搬送路(SH)の再送路(SH4)は反
転した前記片面記録シート(S)を前記給紙路(SH
1)に再送する。前記定着領域(Q5)通過時に定着トナ
ー像が片面に記録された片面記録シート(S)が通過す
るシート搬送路(SH)中にはカール矯正部材(Rc)
の回転中空パイプ(1)および弾性回転部材(2)が配
置される。前記回転中空パイプ(1)および弾性回転部
材(2)の圧接領域であるカール矯正領域(Q6)を通
過する前記片面記録シート(S)はその両側から挟圧さ
れてカール矯正力が付与される。
【0016】従来技術で説明したように前記定着装置
(F)を通過した前記片面記録シート(S)は、そのト
ナー像形成面(Sa)のシート搬送方向中央部分にイメ
ージカールが発生し、シート搬送方向両端部のトナーが
付着していない部分に反イメージカールが発生する。前
記イメージカール矯正部材によりイメージカールを矯正
する場合、前記回転中空パイプ(1)を前記片面記録シ
ート(S)のトナー像形成面(Sa)と反対側の面に接
触するように配置して、イメージカールを矯正する。前
記回転中空パイプ(1)は、熱容量が小さいので、前記
カール矯正領域(Q6)を通過する片面記録シート
(S)のトナーは冷却され難い。したがって、前記イメ
ージカール矯正部材による前記トナーの冷却が防止さ
れ、前記トナー冷却によるイメージカールの発生が防止
できる。すなわち、前記回転中空パイプ(1)を使用す
ることにより簡単な構成でトナーの冷却を防止しながら
前記片面記録シート(S)のイメージカールを矯正する
ことができる。
【0017】前記反イメージカール矯正部材(Rc)に
より反イメージカールを矯正する場合、前記回転中空パ
イプ(1)を前記記録シート(S)のトナー像形成面
(Sa)に接触するように配置して、反イメージカール
を矯正する。
【0018】前記反イメージカール矯正部材(Rc)に
より前記記録シート(S)のシート搬送方向端部の反イ
メージカールを矯正すると、前記片面記録シート(S)
のシート搬送方向端部の反イメージカールが矯正され
る。このとき、前記記録シート(S)のトナー像形成面
(Sa)の中央部分はイメージカールが強められる方向
に曲げられるので、前記中央部分のイメージカールは強
くなる。このとき、前記反イメージカール矯正部材(R
c)により前記トナーの熱が奪われて前記トナーが収縮
した場合には、前記トナー像形成面(Sa)の中央部分
はイメージカールがさらに強められて大きくなってしま
う。しかし、本発明では回転中空パイプ(1)を使用し
ているので、前記カール矯正領域(Q6)を通過する片
面記録シート(S)のトナーは冷却され難い。このた
め、前記トナーの収縮が防止され、前記トナー像形成面
(Sa)中央部分のイメージカールが大きくなり難い。
したがって、前記回転中空パイプ(1)を使用すること
により簡単な構成でトナーの冷却を防止しながら前記反
イメージカール矯正部材(Rc)により前記記録シート
(S)の両端部の反イメージカールを矯正することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の画像形
成装置の実施の形態1は、前記本発明において、下記の
要件(A06)を備えたことを特徴とする、(A06)両端
部が閉鎖された前記回転中空パイプ(1)。
【0020】(実施の形態1の作用)前述の構成を備え
た本発明の画像形成装置の実施の形態1では、回転中空
パイプ(1)の両端部は閉鎖される。このため、未定着
トナー像が加熱定着されて温度上昇した記録シート
(S)に接触してカールの矯正を行った前記回転中空パ
イプ(1)中の空気は温度が上昇する。前記温度上昇し
た空気は前記回転中空パイプ(1)内部に保持されるの
で、前記回転中空パイプ(1)は冷え難い。したがっ
て、繰り返しプリントが行われた場合でも、温度上昇し
た回転中空パイプ(1)によりカール矯正を行うことに
なるので、簡単な構成でトナーの冷却を防止しながら、
前記片面記録シート(S)のトナー転写面(Sa)中央
部に発生するイメージカールまたは前記片面記録シート
(S)の端部に発生する反イメージカールを矯正するこ
とができる。
【0021】(実施の形態2)本発明の実施の形態2の
画像形成装置は、前記本発明または実施の形態1におい
て下記の要件(A07)を備えたことを特徴とする、(A
07)回転軸方向に所定間隔を置いて配置された複数の長
さの短い短サイズパイプにより構成された前記回転中空
パイプ(1)。 (実施の形態2の作用)前述の構成を備えた本発明の画
像形成装置の実施の形態2では、回転中空パイプ(1)
は回転軸方向に所定間隔を置いて配置された複数の長さ
の短い短サイズパイプにより構成される。このため、前
記回転中空パイプ(1)および弾性回転部材(2)の間
を通過した前記片面記録シート(S)にカールの方向お
よび程度の違う部分を作り出して前記片面記録シート
(S)の搬送方向に垂直な方向の凹凸を形成するので、
前記片面記録シート(S)の見かけの剛性を高めること
ができる。
【0022】(実施の形態3)本発明の実施の形態3の
画像形成装置は、前記本発明または前記実施の形態1も
しくは2のいずれかにおいて下記の要件(A08)を備え
たことを特徴とする、(A08)弾性変形可能な表面層
(9)を有する前記弾性回転部材(2)。 (実施の形態3の作用)前述の構成を備えた本発明の画
像形成装置の実施の形態3では、弾性回転部材(2)は
弾性変形可能な表面層(9)を有する。したがって、前
記弾性回転部材(2)の表面層(9)は、前記回転中空
パイプ(1)とともに前記記録シート(S)を挟圧する
際、弾性変形して、前記片面記録シート(S)のトナー
転写面(Sa)中央部に発生するイメージカールまたは
前記片面記録シート(S)の端部に発生する反イメージ
カールを矯正することができる。
【0023】(実施の形態4)本発明の実施の形態4の
画像形成装置は、前記本発明または前記実施の形態1も
しく2のいずれかにおいて下記の要件(A09)を備えた
ことを特徴とする、(A09)無端ベルト(13)により
構成された前記弾性回転部材(2)。 (実施の形態4の作用)前述の構成を備えた本発明の画
像形成装置の実施の形態4では、弾性回転部材(2)は
無端ベルト(13)により構成される。前記無端ベルト
(13)および回転中空パイプ(1)を使用することに
より簡単な構成でトナーの冷却を防止しながら、前記片
面記録シート(S)のトナー転写面(Sa)中央部に発
生するイメージカールまたは前記片面記録シート(S)
の端部に発生する反イメージカールを矯正することがで
きる。
【0024】(実施の形態5)本発明の実施の形態5の
画像形成装置は、前記本発明または前記実施の形態1な
いし4のいずれかにおいて下記の要件(A010),(A0
11)を備えたことを特徴とする、(A010)前記像担持
体(PR)上に形成される前記静電潜像を色の異なるト
ナーによりそれぞれ異なる色のトナー像に現像する複数
の前記現像器(DK,DY,DM,DC)、(A011)
前記像担持体(PR)上に形成された各色のトナー像が
中間転写領域(Q3)において重ねて転写されるととも
に、前記重ねて転写されたトナー像が前記シート転写領
域(Q4)において前記シート転写器(T2)により記録
シート(S)に転写される中間転写体(B)。
【0025】(実施の形態5の作用)前述の構成を備え
た本発明の画像形成装置の実施の形態5では、複数の前
記現像器(DK,DY,DM,DC)は前記像担持体
(PR)上に形成される前記静電潜像を色の異なるトナ
ーによりそれぞれ異なる色のトナー像に現像する。中間
転写体(B)は前記像担持体(PR)上に形成された各
色のトナー像が中間転写領域(Q3)において重ねて転
写されるとともに、前記重ねて転写されたトナー像が前
記シート転写領域(Q4)において前記シート転写器
(T2)により記録シート(S)に転写される。前記片
面記録シート(S)のトナー像形成面(Sa)には異な
る色のトナーが重ねて転写されるためトナー層の厚い部
分が形成されるが、定着後、前記トナー層の厚い部分の
熱が奪われるとイメージカールが大きく発生する。
【0026】しかし、前記イメージカール矯正部材を使
用して前記イメージカールを矯正する場合、前記イメー
ジカール矯正部材の回転中空パイプ(1)は熱容量が小
さいので、前記トナー層の熱が奪うことがなくトナーを
収縮させることがない。したがって、前記イメージカー
ル矯正部材によりトナー像形成面(Sa)のトナー層の
厚い部分に発生する大きなイメージカールの発生を防止
することができる。また、前記反イメージカール矯正部
材(Rc)を使用して前記記録シート(S)のシート搬
送方向端部の前記反イメージカールを矯正する場合、前
記片面記録シート(S)の端部の反イメージカールが矯
正されるとともに、前記トナー層の厚い部分のイメージ
カールの発生が防止される。
【0027】(実施の形態6)本発明の実施の形態6の
画像形成装置は、前記本発明または前記実施の形態1な
いし6のいずれかにおいて下記の要件(A012)を備え
たことを特徴とする、(A012)前記片面記録シート
(S)のシート搬送方向前端部に反イメージカール矯正
力を付与する前記カール矯正部材(Rc)。
【0028】(実施の形態6の作用)前述の構成を備え
た本発明の画像形成装置の実施の形態6では、カール矯
正部材(Rc)は前記片面記録シート(S)のシート搬
送方向前端部に反イメージカール矯正力を付与する。こ
のため、前記カール矯正領域(Q6)を通過した前記片
面記録シート(S)のシート搬送方向前端部の反イメー
ジカールが矯正される。このとき、同時に前記片面記録
シート(S)は、前記トナー像形成面(Sa)中央部の
イメージカールが強まる(増加する)ような矯正力を受
ける。しかしながら、前記カール矯正部材(Rc)の回
転中空パイプ(1)は、熱容量が小さいので、前記カー
ル矯正領域(Q6)を通過した前記片面記録シート
(S)上のトナーが冷却され難い。このため、前記片面
記録シート(S)のトナー像形成面(Sa)中央部のイ
メージカールが強まるのを防止することができる。
【0029】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施の形
態の例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例
に限定されるものではない。
【0030】(実施例1)図1は本発明の実施例1の画
像形成装置の全体説明図である。図1において、画像形
成装置Uは、画像形成装置本体(複写機)U1および画
像形成装置本体U1の上面のプラテンガラスPG上に置
かれた自動原稿搬送装置U2とを有している。前記自動
原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Gが
重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前
記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Gは順
次プラテンガラスPG上の複写位置を通過して原稿排紙
トレイTG2に排出されるように構成されている。
【0031】前記画像形成装置本体U1は、ユーザがコ
ピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユ
ーザインタフェース)、露光光学系A等を有している。
前記自動原稿搬送装置U2でプラテンガラスPG上面に
沿って搬送される原稿Gまたは手動でプラテンガラスP
G上に置かれた原稿からの反射光は、前記露光光学系A
を介して、CCD(固体撮像素子)でR(赤)、G
(緑)、B(青)の電気信号に変換される。IPS(イ
メージプロセッシングシステム)は、前記RGBの電気
信号をK(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)の画像データに変換し、濃度補正等の画像処
理を施して記憶し、前記画像データを所定のタイミング
で潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路LDに
出力する。レーザ駆動回路LDは、入力された画像デー
タに応じてレーザ駆動信号をROS(ラスターアウトプ
ットスキャン、潜像書込装置)に出力する。
【0032】感光体ドラムにより構成された像担持体P
Rは矢印Ya方向に回転しており、その表面はロール状
の帯電器CRにより一様に帯電された後、潜像書込位置
Q1において前記ROS(潜像書込装置)のレーザビー
ムLにより露光走査されて静電潜像が形成される。フル
カラー画像を形成する場合は、K(黒),Y(イエロ
ー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の画像に対
応した静電潜像が順次形成され、モノクロ画像の場合は
K(黒)画像に対応した静電潜像のみが形成される。前
記像担持体PRへのレーザビームLによる潜像書込は、
中間転写ベルト(中間転写体)Bの非画像部に設けられ
た基準マークBmをベルト位置センサSNbが検知してか
ら所定の時間経時後に開始される。フルカラー画像の場
合は、各色を重ね合わせるので、前記ベルト位置センサ
SNbが基準マークBmを検知してからレーザビームLに
よる潜像書込開始までの時間は各色同一である。前記静
電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して現
像領域Q2、1次転写領域(中間転写領域)Q3を順次通
過する。
【0033】前記現像領域Q2において前記静電潜像を
現像するロータリ式の現像装置Dは、回転軸Daととも
に回転するK(黒),Y(イエロー),M(マゼン
タ),C(シアン)の4色の現像器DK,DY,DM,
DCを有している。前記各色の現像器DK,DY,D
M,DCの中のいずれかの現像器が、前記現像領域Q2
に回転移動して、現像領域Q2を通過する像担持体PR
上の静電潜像をトナー像に現像する。前記1次転写領域
Q3は、矢印Ya方向に回転移動する中間転写ベルトBが
ロール状の1次転写器T1により像担持体PR表面に圧
接される領域である。前記1次転写器T1には現像装置
Dで使用される現像用のトナーの帯電極性と逆極性の1
次転写電圧が電源回路Eから供給される。前記電源回路
EはコントローラCにより制御される。なお、前記各色
の現像器DK,DY,DM,DCと前記像担持体PRと
から未定着トナー像形成装置(DK〜DC+PR)が構
成される。
【0034】前記像担持体PR表面に現像されたトナー
像Tnは前記1次転写領域Q3において、1次転写器T1
により中間転写ベルトBに1次転写される。1次転写
後、像担持体PR表面の残留トナーはクリーナCL1によ
りクリーニングされる。
【0035】前記矢印Ya方向に回転移動する中間転写
ベルトBは、駆動ロールRd、テンションロールRt、ウ
ォーキングロールRw、アイドラロール(フリーロー
ル)Rf、およびバックアップロールT2aにより回転可
能に支持されている。バックアップロールT2aに対向す
る位置には中間転写ベルトBを挟んで2次転写ロールT
2bが離隔および圧接可能(離接可能)に配置されてお
り、前記2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBと圧接
する領域(ニップ)により2次転写領域(シート転写領
域)Q4が形成されている。また、前記バックアップロ
ールT2aには導電性金属製のコンタクトロールT2cが当
接している。コンタクトロールT2cには前記トナーの帯
電極性と同極性の2次転写電圧が電源回路Eから供給さ
れる。前記ロールT2a〜T2cにより2次転写器(シート
転写器)T2が構成されている。
【0036】フルカラー画像を形成する場合、潜像書込
位置Q1において第1色目の静電潜像が形成され、現像
領域Q2において1色目のトナー像Tnが形成される。こ
のトナー像Tnは、1次転写領域Q3を通過する際に、1
次転写器T1によって中間転写ベルトB上に静電的に1
次転写される。その後同様にして、第1色目のトナー像
Tnを担持した中間転写ベルトB上に、第2色目、第3
色目、第4色目のトナー像Tnが順次重ねて1次転写さ
れ、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間転写ベル
トB上に形成される。単色のモノカラー画像を形成する
場合には1個の現像器のみを使用し、単色トナー像が中
間転写ベルトB上に1次転写される。
【0037】シート収容トレイTR1〜TR3に収容され
た記録シートSは、給紙路SH1により前記2次転写領
域Q4に搬送される。すなわち、前記各トレイTR1〜T
R3の記録シートSは、所定のタイミングでピックアッ
プロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚
ずつ分離されて、複数の搬送ロールRaによりレジロー
ルRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記
録シートSは、前記前記1次転写された多重トナー像ま
たは単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタ
イミングを合わせて、転写前シートガイドSG1から2
次転写領域Q4に搬送される。前記2次転写領域Q4にお
いて2次転写器T2は、中間転写ベルトB上のトナー像
を記録シートSに静電的に一括して2次転写する。2次
転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナーCL2によ
り残留トナーが除去される。トナー像が2次転写された
記録シートSは、定着領域Q5を通過する際に定着装置
Fにより加熱定着された後、記録シート排出トレイTR
4に排出される。
【0038】定着装置Fの下流側に配置された切替ゲー
トGT1は、前記定着装置Fを通過した記録シートSの
搬送方向を排出トレイTR4に接続されたシート排出路
SH2または反転路SH3のいずれかの方向に切り替え
る。反転路SH3に沿って複数のシート搬送ロールRaが
配置されている。反転路SH3は、再送路SH4を介して
前記給紙路SH1に接続されている。前記反転路SH3お
よび再送路SH4の接続部に設けられたシート状且つ櫛
の歯状のマイラーゲートGT2は、通過する記録シート
Sが下方に搬送される際には弾性変形により記録シート
Sの下方への移動を許し、マイラーゲートGT2を通過
した記録シートSがスイッチバックして上方に搬送され
る場合には再送路SH4の方向に向かわせるように構成
されている。両面複写の場合には1面目のトナー像が定
着された片面記録シートSは反転路SH3で反転され
て、前記再送路SH4および給紙路SH1を経由し、前記
2次転写領域Q4に再送され、2面目にトナー像が転写
される。前記再送路SH4上には、カール矯正領域Q6が
設けられており、前記カール矯正領域Q6には反イメー
ジカール矯正部材Rcが配置されている。なお、前記符
号SH1〜SH4で示す構成要素からシート搬送路SHが
構成される。
【0039】(反イメージカール矯正部材Rc)図2は
本発明の画像形成装置の実施例1で使用する反イメージ
カール矯正部材の拡大説明図である。図3は前記反イメ
ージカール矯正部材の回転中空パイプの説明図で、図3
Aは前記図2の矢印IIIAからみた回転中空パイプの図
で、図3Bは前記回転中空パイプの端部の拡大縦断面図
である。図4は前記反イメージカール矯正部材の斜視図
である。図2、図4において、前記反イメージカール矯
正部材Rcは、回転中空パイプ1および弾性回転部材2
を有している。
【0040】図3において、前記回転中空パイプ1は、
SUS製の円筒状の部材で、その両端には両端閉鎖部材
3,3が嵌合して固定されている。この実施例1では前
記回転中空パイプ1の外径は8mmで、厚さ0.8mm
に形成されている。図3Bにおいて、前記回転中空パイ
プ1の両端閉鎖部材3,3の中心部には軸4が貫通して
固定されており、前記軸4の両端はべアリング6を介し
て前記画像形成装置本体U1に回転可能に支持されてい
る。図2において、前記弾性回転部材2は、前記画像形
成装置本体U1に回転可能に支持された軸8と、前記軸
8の外周に設けられた弾性層9とを有しており、この実
施例1ではロール径が26mmに形成されている。図
2、図4において、前記弾性回転部材2および前記回転
中空パイプ1は互いに圧接しており、前記回転中空パイ
プ1および弾性回転部材2の圧接領域によりニップ(カ
ール矯正領域Q6)を形成する。前記圧接領域の形状
(ニップの形状)は前記弾性回転部材2の弾性層9の表
面が前記回転中空パイプ1により凹まされた形状となっ
ている。前記ニップを通過する片面(1面目)にトナー
像が定着された片面記録シートSは、トナー像が定着さ
れている側の面(トナー像形成面)Saが前記回転中空
パイプ1と接触してシート搬送方向前端部の反イメージ
カールが矯正されるようになっている。
【0041】(実施例1の作用)図1において、前記定
着領域Q5通過時に定着トナー像が片面(トナー像形成
面Sa)に記録された片面記録シートSは、再送路SH4
に配置された回転中空パイプ1および弾性回転部材2の
圧接領域であるカール矯正領域Q6(図2参照)を通過
する。このとき、前記回転中空パイプ1および弾性回転
部材2により前記片面記録シートSはその両面から挟圧
されてカール矯正力が付与され、前記片面記録シートS
のシート搬送方向端部の反イメージカールが矯正され
る。前記回転中空パイプ1は、熱容量が小さいので、前
記カール矯正領域Q6を通過する片面記録シートSのト
ナーは冷却され難い。このため、前記トナー像形成面S
a中央部分(端部を除いた部分)に付着したトナーの収
縮が防止され、前記トナー像形成面Sa中央部分のイメ
ージカールが大きくなり難い。したがって、前記回転中
空パイプ1を使用することにより簡単な構成でトナーの
冷却を防止しながら前記反イメージカール矯正部材Rc
により前記記録シートSの両端部(シート搬送方向前端
部および後端部)の反イメージカールを矯正することが
できる。
【0042】(実施例1の試験例)図5は前記実施例1
の画像形成装置に使用した反イメージカール矯正部材に
よる反イメージカール矯正効果を調べるために行われた
試験の説明図である。前記実施例1の試験例の条件は次
の(1),(2)のとおりである。 (1)前記回転中空パイプ1はSUS製で、前記弾性回
転部材2の弾性層9への前記回転中空パイプ1の食い込
み量(円周面から半径方向への食い込み量)は2mmに
設定した。 (2)試験はA4LEF(A4ロングエッジフィード、A
4サイズシートの長辺を前縁として搬送する方法)で行
い、前記定着装置Fを通過させた後、前記回転中空パイ
プ1および前記弾性回転部材2の間のカール矯正領域Q
6を450mm/sの速度でに通過させた。前記反イメ
ージカールを矯正した片面記録シートSは、平板上に置
いて、前記定着装置Fを通過させた後の所定時間経過毎
に用紙(記録シート)端浮き上がり量(単位mm)を測
定した。この結果は表1に示す。 (実施例1の比較例1)比較例1は、前記回転中空パイ
プ1の代わりにSUS製の中実の円柱部材(直径8m
m)を用いて、前記試験例と同様の条件で試験を行っ
た。前記用紙端浮き上がり量の測定方法は前記試験例と
同様である。この結果は表1に示す。 (実施例1の比較例2)比較例2は、前記片面記録シー
トS(A4LEF)に前記定着装置Fを通過させた後、
反イメージカール矯正を行わなかった。前記定着装置F
を通過させた片面記録シートSは、前記平板上に置いて
前記定着装置Fを通過させた後の所定時間経過毎に用紙
端浮き上がり量を測定した。この結果は表1に示す。
【0043】表1は前記試験例および比較例1,2の結
果を示す表である。
【表1】 表1において、画像面積率0%,100%,200%,
300%は、前記実験に使用した前記回転中空パイプ1
および前記弾性回転部材2の間を通過させた片面記録シ
ートSが白紙の状態の場合、前記片面記録シートSに単
色のベタ画像が定着されている場合、前記片面記録シー
トSに2色のベタ画像が定着されている場合、前記片面
記録シートSに3色のベタ画像が定着されている場合を
意味する。表1の「−」符号の付いた数字は反画像面
(トナー像形成面Saと反対側の面)側にカールしたと
き、すなわち反イメージカールしたときの用紙端浮き上
がり量(単位mm)を示し、「−」符号の付いていない
数字は、イメージカールしたとき(トナー像形成面Sa
側にカールしたとき)の用紙端浮き上がり量を示す。ま
た、表1の「SUSが画像面側」は、前記回転中空パイ
プ1(試験例)または前記中実円柱部材(比較例1)が
前記片面記録シートSのトナー像形成面Saに接触する
ように配置されることを意味する。
【0044】表1において、比較例2(反イメージカー
ル矯正を行わない場合)の画像面積率0%の前記各用紙
端浮き上がり量は、−15mmであり、試験例の画像面
積率0%の前記各用紙浮き上がり量は−2mm、前記比
較例1(円柱部材を使用して反イメージカール矯正を行
った場合)の画像面積率0%の前記各用紙浮き上がり量
は−2mmであった。前記画像面積率0%の場合(片面
記録シートSにトナーが付着していない白紙の場合)、
前記回転中空パイプ1または円柱部材を使用することに
より前記片面記録シートSの反イメージカールを矯正で
きる。
【0045】前記試験例および前記比較例1の画像面積
率100%,200%の用紙端浮き上がり量は、試験例
の用紙端浮き上がり量の方が前記比較例1の用紙端浮き
上がり量に比べて小さかった。反イメージカール矯正
は、記録シートSにイメージカールを付けることになる
ので、前記画像面積率100%,200%のトナーが前
記記録シートSに付着している場合(反イメージカール
矯正により)、前記試験例、比較例1では、トナーが収
縮して片面記録シートSのトナー像形成面Saにイメー
ジカールが付く。しかし、試験例の場合は比較例に比べ
てイメージカールが大きくなり難い。したがって、前記
回転中空パイプ1(試験例)を使用することにより前記
記録シートのトナーが付着していない搬送方向前端部に
発生した反イメージカールを矯正することができ、トナ
ーが付着した前記トナー像形成面Saに発生したイメー
ジカールも大きくなり難い。
【0046】なお、画像面積率300%(片面記録シー
トSに3色のベタ画像が定着)の場合、前記試験例の用
紙端浮き上がり量は、前記比較例2の用紙端浮き上がり
量と比べて大きいが、前記画像面積率300%は実用
上、ほとんど利用されないので支障がない。
【0047】(実施例2)前記実施例1の反イメージカ
ール矯正部材Rcは、回転中空パイプ1と弾性回転部材
2の位置を置き替えればイメージカール矯正部材として
使用できる。そこで、この位置を置き替えた回転中空パ
イプを使用したイメージカール矯正部材を設けた画像形
成装置を本発明の実施例2とする。
【0048】(実施例2の作用)前記イメージカール矯
正部材の回転中空パイプは、熱容量が小さいので、前記
回転中空パイプと前記弾性回転部材との間を通過する片
面記録シートのトナーは冷却され難い。したがって、前
記イメージカール矯正部材による前記トナーの冷却が防
止され、前記トナー冷却によるイメージカールの発生が
防止できる。
【0049】(実施例2の試験例)前記実施例2の試験
例は、前記イメージカール矯正部材の回転中空パイプを
前記片面記録シートのトナー像形成面と反対側の面に接
触するように配置した。前記実施例2の試験例の条件お
よび測定方法は、前記実施例1の試験例と同様である。
その結果は表2に示す。 (実施例2の比較例1)比較例1は、前記イメージカー
ル矯正部材の回転中空パイプの代わりに前記実施例1と
同様の円柱部材を使用した。前記実施例2の比較例1の
試験条件および測定方法は、前記実施例1の比較例1と
同様である。その結果は表2に示す。
【0050】表2は前記実施例2の試験例および比較例
1の結果を示す表である。
【表2】 表2において、画像面積率0%,100%,200%,
300%および「−」符号の付いた数字は、前記表1と
同様の意味である。表2において、試験例の各画像面積
率100%,200%の用紙浮き上がり量と前記比較例
1の各画像面積率100%,200%の用紙浮き上がり
量とを比較すると、たとえば5秒経過後では、前記試験
例(回転中空パイプを使用した場合)は−5mm,8m
mであったのに対して、前記比較例1(円柱部材を使用
した場合)は−2mm,20mmであった。前記試験例
の方が前記用紙浮き上がり量が小さく、前記回転中空パ
イプを使用してイメージカール矯正した場合でも矯正効
果があった。
【0051】(実施例3)図6は本発明の実施例3の画
像形成装置に備えられた反イメージカール矯正部材の回
転中空パイプの部分断面図である。図7は前記反イメー
ジカール矯正部材の斜視図である。なお、この実施例3
の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構
成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略
する。この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違
しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成され
ている。
【0052】図6、図7において、この実施例3の回転
中空パイプ1は、軸4方向に所定間隔を置いて配置され
た複数の長さの短い短サイズパイプにより構成されてい
る。この実施例3においても前記回転中空パイプ1によ
り前記片面記録シートSの端部の反イメージカールを矯
正する場合には、前記回転中空パイプ1は熱容量が小さ
いのでトナーが冷却されるのを防止できる。そのため、
前記片面記録シートSのトナー像形成面Sa中央部のイ
メージカールが大きくなり難い。また、この実施例3で
は、前記回転中空パイプ1および弾性回転部材2の間を
通過した前記片面記録シートSにカールの方向および程
度の違う部分を作り出して前記片面記録シートSの搬送
方向に垂直な方向の凹凸を形成するので、前記片面記録
シートSの見かけの剛性を高めることができる。なお、
前記回転中空パイプ1と前記回転部材2との位置を置き
替えることにより、トナーの冷却を防止しながら前記片
面記録シートSのトナー像形成面Sa中央部に発生した
イメージカールを矯正することも可能である。
【0053】(実施例4)図8は本発明の実施例4の画
像形成装置に備えられた反イメージカール矯正部材の説
明図である。なお、この実施例4の説明において、前記
実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号
を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例4
は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点
では前記実施例1と同様に構成されている。図8におい
て、この実施例4の弾性回転部材2は、前記実施例1の
ロールで構成された代わりにベルト支持ロール12,1
2により回転可能に支持された無端ベルト13により構
成されている。この実施例4においても前記実施例1と
同様の作用を奏する。なお、前記無端ベルト13と回転
中空パイプ1の位置を置き替えることにより、トナーの
冷却を防止しながら前記片面記録シートSのトナー像形
成面Sa中央部に発生したイメージカールを矯正するこ
とも可能である。
【0054】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することな
く、種々設計変更を行うことが可能である。本発明の変
更実施例を下記に例示する。 (H01)中間転写体としては、中間転写体ベルトの代わ
りに中間転写ドラムを使用することが可能である。 (H02)前記各実施例では反イメージカール矯正部材R
cを再送路SH4に配置した場合を例示したが、片面記録
シートが通過するシート搬送路中のいずれかの位置に設
置することが可能である。 (H03)前記各実施例において、前記回転中空パイプ1
および弾性回転部材2は、前記片面記録シートSのシー
ト搬送方向前端部が前記カール矯正領域Q6を通過する
ときに圧接させ、前記片面記録シートSのシート搬送方
向前端部以外の部分が前記カール矯正領域Q6を通過す
るときには離隔させる構成に変更可能である。
【0055】
【発明の効果】前述の本発明の画像形成装置は下記の効
果を奏することができる。 (E01)簡単な構成で、記録シートのカールを矯正する
ことができる。 (E02)カール矯正部材によるトナー冷却を防止し、前
記トナー冷却によるイメージカールの発生を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全
体説明図である。
【図2】 図2は本発明の画像形成装置の実施例1で使
用する反イメージカール矯正部材の拡大説明図である。
【図3】 図3は前記反イメージカール矯正部材の回転
中空パイプの説明図で、図3Aは前記図2の矢印IIIA
からみた回転中空パイプの図で、図3Bは前記回転中空
パイプの端部の拡大縦断面図である。
【図4】 図4は前記反イメージカール矯正部材の斜視
図である。
【図5】 図5は前記実施例1の画像形成装置に使用し
た反イメージカール矯正部材による反イメージカール矯
正効果を調べるために行われた試験の説明図である。
【図6】 図6は本発明の実施例3の画像形成装置に備
えられた反イメージカール矯正部材の回転中空パイプの
部分断面図である。
【図7】 図7は前記反イメージカール矯正部材の斜視
図である。
【図8】 図8は本発明の実施例4の画像形成装置に備
えられた反イメージカール矯正部材の説明図である。
【図9】 図9は従来のカール矯正部材を備えた画像形
成装置の要部拡大図である。
【図10】 図10は従来のカール矯正部材によるカー
ル矯正の説明図で、図10Aは定着装置を記録シートが
通過する場合の説明図、図10Bは前記定着装置を記録
シートが通過した後前記記録シートのトナー像形成面が
内向きにカールした状態を示す図、図10Cは前記トナ
ー像形成面が内向きにカールした記録シートが2次転写
領域に再送された状態を示す図、図10Dは前記記録シ
ートの中央部分のカールをカール矯正部材により矯正す
る場合の説明図、図10Eは前記記録シートの搬送方向
端部のカールをカール矯正部材により矯正する場合の説
明図である。
【符号の説明】
B…中間転写体、F…定着装置、PR…像担持体、Q1
…潜像書込位置、Q2…現像領域、Q3…中間転写領域、
Q4…シート転写領域、Q5…定着領域、Rc…カール矯
正部材、S…記録シート、SH…シート搬送路、SH1
…給紙路、SH3…反転路、SH4…再送路、T2…シー
ト転写器、TR1〜TR3…シート収容トレイ、1…回転
中空パイプ、2…弾性回転部材、9…弾性変形可能な表
面層、13…無端ベルト、(DK,DY,DM,DC)
…現像器、(DK〜DC+PR)…未定着トナー像形成
装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/00 516 G03G 15/00 516 3F100 15/20 102 15/20 102 Fターム(参考) 2C059 AA05 AA12 AA17 AA22 AA26 AA67 AA72 BB06 BB07 BB10 BB11 BB12 BB13 BB15 BB21 BB22 2H028 BA07 BA09 2H033 AA15 AA46 BA08 2H072 AA32 AB14 AB18 AB19 AB20 BA03 BA12 CA01 CA02 CA05 CB03 CB05 3F053 HA03 HB01 LA03 LA07 3F100 AA02 BA12 CA03 CA12 CA13 CA15

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件(A01)〜(A05)を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置、(A01)回転移動する
    表面に沿って設定された潜像書込位置において静電潜像
    が形成される像担持体と前記像担持体表面に沿って設定
    された現像領域において前記静電潜像を所定の色のトナ
    ー像に現像する現像器とを有する未定着トナー像形成装
    置、(A02)前記未定着トナー像を記録シートに転写す
    るシート転写領域に配置され、前記シート転写領域を通
    過する記録シートに前記未定着トナー像を転写するシー
    ト転写器、(A03)記録シートに転写された未定着トナ
    ー像を定着する定着領域に配置され、前記定着領域を通
    過する記録シート上の未定着トナー像を定着する定着装
    置、(A04)シート収容トレイに収容された記録シート
    を前記シート転写領域、定着領域に順次搬送する給紙路
    と、前記定着領域通過時に定着トナー像が片面に記録さ
    れた片面記録シートに両面記録を行うため前記片面記録
    シートを反転させる反転路と、反転した前記片面記録シ
    ートを前記給紙路に再送する再送路とを有するシート搬
    送路、(A05)前記片面記録シートが通過するシート搬
    送路中に配置された回転中空パイプおよび弾性回転部材
    を有し、前記回転中空パイプおよび弾性回転部材の圧接
    領域であるカール矯正領域を通過する前記片面記録シー
    トにカール矯正力を付与するカール矯正部材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6619657B2 (en) * 2000-03-14 2003-09-16 Canon Kabushiki Kaisha Curl correction device, and image forming apparatus having the curl correction device
JP2008046168A (ja) * 2006-08-10 2008-02-28 Canon Inc 画像形成装置
US7979020B2 (en) 2005-10-26 2011-07-12 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
US20120304880A1 (en) * 2011-06-06 2012-12-06 Seiko Epson Corporation Recording apparatus and recording method

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