JP2000225535A - プレスの複合加工方法及びその装置 - Google Patents

プレスの複合加工方法及びその装置

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JP2000225535A
JP2000225535A JP11028293A JP2829399A JP2000225535A JP 2000225535 A JP2000225535 A JP 2000225535A JP 11028293 A JP11028293 A JP 11028293A JP 2829399 A JP2829399 A JP 2829399A JP 2000225535 A JP2000225535 A JP 2000225535A
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tapping
speed
motion
cutting
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Eiji Doujiyou
栄自 道場
Hiroshi Shirohata
弘 白籏
Nobuhiko Kobayashi
信彦 小林
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Komatsu Ltd
Taiyo Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Taiyo Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 順送金型の工程の一部にタップ加工、切削加
工あるいは溶接加工等の加工工程を組み入れ、自動化に
より安価にかつ加工精度のばらつきを小さく成形できる
プレスの複合加工方法及びその装置。 【解決手段】 順送金型の工程の一部に、タップ加工、
切削加工又は溶接加工等の加工工程を組み入れ、プレス
成形とタップ、切削又は溶接等との複合加工を行う。タ
ップ加工、切削加工又は溶接加工等の加工工程は、スラ
イドに取着した上型が材料を押さえつけた状態で行って
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレスの複合加工
方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】順送金型を使用してプレス成形する成形
品は、複数個の金型を工程順に一列に並べて一台のプレ
スに取り付け、材料を順次金型内に送ることにより、プ
レスの一行程で1個の成形品が得られる。この加工は加
工中に人手を必要としない自動化成形方法であり、従来
から、生産性の向上と、手作業を無くすることによる安
全性の向上とが図れるプレス成形方法として、非常に多
く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の成形方法は以下の問題がある。成形品に
は、タップ加工、切削加工あるいは溶接加工等を必要と
するものがある。このような場合、プレス加工でできた
成形品を一旦ストックし、その後、手作業等によりこの
プレス加工をした成形品を1個ずつタップ加工、切削加
工あるいは溶接加工等を行わなければならない。この
時、加工の位置合わせと材料保持に大変手間のかかる作
業が必要となる。このため、プレス成形した成形品をス
トックする場所と、タップ加工、切削加工あるいは溶接
加工等を手作業の別工程で行なうための加工設備と加工
時間とが必要となり、これにより、製造コストが高くな
るという問題がある。また、プレス成形品を手作業によ
りタップ加工装置、切削加工装置または溶接加工装置の
盤上に押さえつけた状態で保持して加工を行うために、
加工精度がばらつくという問題もある。
【0004】本発明は、上記の問題点に着目してなさ
れ、順送金型の工程の一部にタップ加工、切削加工ある
いは溶接加工等の加工工程を組み入れ、自動化により安
価にかつ加工精度のばらつきを小さく成形できるプレス
の複合加工方法及びその装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用および効果】上記目
的を達成するために、第1発明は、プレスの複合加工方
法において、順送金型の工程の一部にタップ加工、切削
加工又は溶接加工等の加工工程を組み入れ、プレス成形
とタップ加工、切削加工又は溶接加工等の加工工程との
複合加工を行う方法としている。
【0006】第1発明によると、順送金型の工程の一部
にタップ加工、切削加工あるいは溶接加工等の加工工程
を組み入れ、自動化により成形とタップ加工、切削加工
あるいは溶接加工等の加工とができるプレスの複合加工
方法である。したがって、従来のようにプレス加工でで
きた成形品を一旦ストックし、その後、手作業等により
このプレス加工をした成形品を1個ずつタップ加工、切
削加工あるいは溶接加工等を行なう大変手間のかかる作
業は不要となる。このため、プレス成形した成形品をス
トックする場所と、タップ加工、切削加工あるいは溶接
加工等を手作業の別工程で行なうためのタップ加工機、
切削加工機又は溶接加工機とその加工時間とが不要とな
り、これにより製造コストを低減できる。また、手作業
によるタップ加工、切削加工あるいは溶接加工等を無く
して自動化したプレス加工工程の中で成形品を切り離す
前に、すなわちアンコイル材の状態で成形できるので、
高精度で、かつ精度のばらつきが小さい成形品が得られ
る。
【0007】第2発明は、第1発明のプレスの複合加工
方法において、タップ加工、切削加工又は溶接加工等の
加工工程は、スライドに取着した上型が材料を押さえつ
けた状態で行うようにしている。
【0008】第2発明によると、スライドに取着した上
型が材料を押さえつけた状態に保持し、この状態で順送
金型のタップ加工、切削加工あるいは溶接加工等を行う
ようにする。通常、順送加工により切断、孔明け、曲げ
加工等の複数の加工を行って成形し、この成形品にタッ
プ加工、切削加工又は溶接加工等の加工が必要な場合に
は、タップ加工装置、切削加工装置又は溶接加工装置の
盤上に材料を押さえつけた状態で保持し、前工程で孔明
け加工した孔の中心にタップ工具又は切削工具の中心を
正確に位置合わせしたり、溶接トーチを成形品の所定の
溶接線に向けて加工しなければならない。従来のように
順送加工とは別工程でタップ加工、切削加工又は溶接加
工を行う場合、成形品の形状が複雑であるほどこの材料
保持の方法が困難であり、手作業で行う時には加工精度
のばらつきが大きくなる。本発明によれば、スライドに
取着した上型が材料を押さえつけた状態に保持してタッ
プ加工、切削加工あるいは溶接加工等を行うので、請求
項1の作用及び効果に加え、タップ工具、切削工具又は
溶接トーチ等のツールを精度良く設定でき、かつ精度の
ばらつきを小さく加工できる。
【0009】第3発明は、スライド及びボルスタの間に
複数の金型を工程順に一列に並べた順送金型と、スライ
ドを直線的に駆動するスライド駆動手段と、スライド駆
動手段に指令してスライド速度を可変制御する速度制御
手段と、スライドの位置を検出するスライド位置検出手
段と、スライド速度を検出する速度検出手段と、順送加
工時のスライドの位置及び速度の関係をモーションデー
タとして設定するモーション設定手段と、スライド位置
検出手段からの位置データ、及び速度検出手段からの速
度データを入力し、予め設定されたモーションデータの
スライド位置及び速度値に一致するように速度指令を演
算して速度制御手段へ出力する出力演算手段とを備えた
プレスの複合加工装置において、順送金型の途中工程の
所定位置でタップ加工、切削加工又は溶接加工等を行う
加工装置を有し、モーション設定手段は、順送加工工程
の一部にタップ加工、切削加工又は溶接加工等の加工工
程のモーションを設定可能とし、出力演算手段は、モー
ション設定手段により設定されたタップ加工、切削加工
又は溶接加工等の加工工程のモーションのスライド位置
及び速度に基づいて、速度指令を演算すると共に、加工
装置に加工指令を出力する構成としている。
【0010】第3発明によると、プレス加工を行う順送
加工工程の一部で、タップ加工、切削加工又は溶接加工
等の加工工程のモーションに基づいて、スライドの位置
及び速度を制御すると共に、タップ加工、切削加工又は
溶接加工等を行う加工装置に加工指令を出力する。した
がって、1台のプレス機械により、順送加工の中で成形
品を切り離す前に、すなわちアンコイル材の状態で自動
的にタップ加工、切削加工あるいは溶接加工等ができ、
プレス成形品にタップ加工、切削加工又は溶接加工等が
行われた成形品を製作できる。これにより、従来のよう
な、プレス加工された成形品を一旦ストックした後、別
工程で手作業によりタップ加工、切削加工又は溶接加工
等を行うことを、無くすことができる。したがって、プ
レス成形した成形品をストックする場所とタップ加工、
切削加工又は溶接加工等を手作業で行う別工程の加工設
備とその加工時間が不要となり、製造コストを低減でき
る。また、手作業によるタップ加工、切削加工又は溶接
加工等を不要とするので、高精度に、かつそのばらつき
を小さくして加工できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるプレスの複
合加工方法及びその装置の実施形態について図1〜図9
を参照して説明する。本発明は、スライドを直接上下方
向に直線的に駆動する直動型プレスを用いており、図1
は、この直動型プレスの要部側面図を示している。な
お、ここでは直動型プレスの一例として油圧シリンダに
よりスライドを駆動する例を示しているが、本発明はこ
れに限定されず、スライド駆動手段は例えば、電動モー
タ又は油圧モータ等であってもよい。同図において、直
動型プレス1の本体の左右側面には側面視でC字形をし
た左右一対のフレーム(以下Cフレームと言う)7,7
が配設されている。Cフレーム7,7の間の下部にはベ
ッド9が設けられ、ベッド9の上部にボルスタ3が設置
されている。また、左右一対のCフレーム7,7の間の
上部には、スライド駆動手段4の一例として油圧シリン
ダ(以後、油圧シリンダ4と言う)が配設されている。
この油圧シリンダ4は、速度を可変制御できる速度制御
手段13の一例としてのサーボバルブ(以後、サーボバ
ルブ13と言う)や、このサーボバルブ13のパイロッ
ト油圧用の電磁弁14等と共に、マニホールドブロック
15に取着されており、これらの間を接続する配管等を
マニホールドブロック15によって無くした一体化構造
をしている。
【0012】さらに、Cフレーム7,7の上部で、か
つ、油圧シリンダ4の下部にはボルスタ3と対向した位
置にスライド2が上下動自在に配設されている。スライ
ド2は油圧シリンダ4によって上下駆動されるようにな
っている。前記ボルスタ3の上面に順送用金型の下型5
が取着され、前記スライド2の下面には順送用金型の上
型6が取着され、下型5の上面の所定位置に被加工用の
材料10が図示しない材料供給装置により送入されるよ
うになっている。そして、このスライド2の上下駆動に
伴って、下型5と上型6の間で材料10に順送加工を行
う。
【0013】また、上記Cフレーム7の開口部近傍に、
この開口部と略同様の形状を成す補助フレーム8が配設
されている。この補助フレーム8はその下端側がピン8
aによってCフレーム7の側面に上下方向にのみ変位自
在となるように取着されている。さらに、補助フレーム
8の上端側とスライド2の後部側との間に、例えば直動
型のリニアセンサよりなるスライド位置検出センサ11
が配設されている。
【0014】このスライド位置検出センサ11は、軸心
方向がスライド2の移動方向と平行で、かつ、スライド
2の後部に支持されたセンサロッド11aと、このセン
サロッド11aに嵌挿され、かつ、上記補助フレーム8
の上端側に取着されたセンサヘッド11bとからなって
いる。そして、スライド2の上下動に伴ってセンサロッ
ド11aがセンサヘッド11bに対して上下動し、これ
によって、センサヘッド11bの内部の位置検出部によ
りスライド2の位置がボルスタ3の上面からの高さとし
て検出されるようになっている。このスライド位置検出
センサ11が検出したスライド2の位置信号は後述する
制御器16に入力され、この制御器16は前記位置信号
に基づいて前記油圧シリンダ4を駆動してスライド2の
位置を所定のモーションカーブに沿うように制御する。
【0015】図2は、本発明に係わる複合加工方法によ
り、順送り型とタップ加工装置によって加工されつつあ
る材料を型から取りだした状態を表す複合加工工程解析
図の一例である。本実施形態での加工工程のステップを
説明する。ここで各工程ステップ番号はKを付して表
す。まずK1で、ピアス加工を行う。本実施形態では、
ピアス加工により2個のパイロット孔を明ける。この2
個のパイロット孔は、材料供給装置によりコイル状の材
料を平坦に矯正して下型5の上部に所定の長さだけ送り
込んだ材料10を、下型5の上面に装着してある突起状
のパイロットピン32(詳細は図3により後述する)に
嵌合して、下型5に対して材料10の位置を定めるため
の孔である。次にK2にて、材料10は、K1にて孔明
けした2個のパイロット孔が下型5の上面に装着してあ
るパイロットピン32a,32b(図3参照)に嵌まり
込んで材料10の位置を決めてから、トリムと打ち抜き
加工を行う。トリムの内、K2−aは材料10の長手方
向に対する側面部分の切断を表し、K2−bは中央部分
の2箇所の矩形状孔の孔明けを表し、K2−cは次工程
のバーリング加工用の下孔を表す。斜線で示した部分は
スクラップとなり、下型5の外部に排出される構造にな
っている。そして、K3で、材料10はパイロットピン
32c(図3参照)にも嵌まり込み、バーリング加工を
行い、次に、材料10はパイロットピン32d(図3参
照)にも嵌まり込み、K4にて曲げ加工を行う。また、
K5はアイドル工程である。
【0016】そしてK6にて、タップ加工を行う。本実
施形態では、タップ加工を行うタップ工具は、材料の下
側より上方に向けてタップを加工するようになってい
る。K7はセパレート加工を行う。斜線で示した部分は
スクラップとなり、下型5の外部に排出される構造にし
ている。K8は成形品である。このようにK1からK8
の順送工程の中にK6のタップ加工工程を加え、成形品
としている。
【0017】図3は、本実施例の複合加工装置の順送金
型の正面図を示す。下型5は下部ベースプレート21と
下部ベースプレート21の上面に前記のK1からK5ま
での加工用下型22とK7加工用下型23を配設した構
成である。上型6は上部ベースプレート25と上部ベー
スプレート25の下面に前記のK1からK5までの加工
用上型26とK7加工用上型27を配設した構成であ
る。下部ベースプレート21と上部ベースプレート25
はガイドポスト24により組み合わされており、上部ベ
ースプレート25は上下方向に上下動できる。下部ベー
スプレート21のスペース28は、タップ加工装置の組
み込まれる位置である。上部ベースプレート25に装着
してあるブロック29は、タップ加工用工程の上型の位
置に装着してあり、後述するタップ加工に使用する。プ
レート30は、材料10が図示しない材料供給装置によ
り送入されるときの材料受け台であり、下型22、23
の上方に配置してある。また、下型22、23の上面に
は、複数のパイロットピン32a〜32d,32gを材
料10の送入される方向に等間隔に配置してある。さら
に上部ベースプレート25の下面に押し材31を装着し
ている。上部ベースプレート25がスライド2により下
方に押し下げられると、押し材31も一緒に下降してプ
レート30を押し下げ、プレート30の上に置かれた材
料10のパイロット孔が下型22、23の上面のパイロ
ットピン32に嵌まり込み、材料10の位置決めをする
ようになっている。
【0018】図4は、スライド2の下降する速度と加圧
力を利用してタップを加工するタップ加工装置33の一
例である。下部板35の上面に伸縮自在なガイドポスト
37を介して上部板36が組み合わされている。下部板
35の上面には、パイロットピン38が立設されてい
る。上部板36の下面には左右一対の伸縮自在な支持ロ
ッド36a,36aが設けられ、支持ロッド36a,3
6aの下端にはそれぞれのバネ36b,36bを介して
ホルダ39が取着されている。また、ホルダ39の上面
で、かつ左右一対の支持ロッド36a,36aの中央部
にはタップ加工具42が取着され、タップ加工具42の
下部で、かつホルダ39に設けられた孔39a内には、
タップ工具41が取着されている。タップ加工具42は
スライド2の上下動を回転力に変換する手段(図示せ
ず)を有しており、この回転力によりタップ工具41を
回転させるようになっている。
【0019】タップ加工をする時は、スライド2の下降
により、前述の上型6の上部ベースプレート25のブロ
ック29(図3参照)が、タップ加工装置33の上部板
36にタッチし、押し材31も同時に下降してプレート
30を押し下げる。そして、プレート30の上に置かれ
た材料10のパイロット孔が、下部板35の上面に装着
したパイロットピン38と下型22の上面のパイロット
ピン32a〜32dと下型23の上面のパイロットピン
32gに嵌まり込み、材料10の位置決めをするように
なっている。つぎにスライド2の下降が進み、ホルダ3
9がパイロットピン38にはまり込んだ材料10を押さ
えつけた状態で保持する。さらにスライド2が下降する
と、タップ加工具42はスライド下降速度に応じた回転
速度でタップ工具41を回転させ、その下方にある材料
10の所定の部分にタップ加工を行う。
【0020】その後、スライド2を低速上昇後高速上昇
させると、上型6もスライド2と共に上昇し、タップ工
具41がタップ加工の時と逆の回転をして材料10から
分離する。そして、スライド2が高速上昇して予め設定
した位置に達すると、タップ加工装置33は、空気又は
油圧シリンダ、あるいはモータ等の駆動手段により順送
金型の外部に引き出される。なお、このタップ加工装置
33は、ボルスタ後面又は前面に配置され、タップ加工
工程の時に、下型5のスペース28の部分に組み込ま
れ、タップ加工後下型5の外部に引き出されるようにな
っている。
【0021】図5は、他のタップ加工装置例を表し、タ
ップ加工装置内の駆動源によってタップ加工を行うタッ
プ加工装置43の一例である。下部板35の上面に伸縮
自在なガイドポスト37を介して上部板36が組み合わ
されている。下部板35の上面にはタップ駆動装置40
が装着されており、タップ駆動装置40のベース部40
aの上部にプレート44が固着してある。プレート44
の上部にはバネ46,46を介して左右一対の伸縮自在
な支持ロッド45,45が設けられ、支持ロッド45,
45の上端にはホルダ39が取着されている。また、タ
ップ駆動装置40のベース部40aの上面中央には、プ
レート44の中央部に設けた孔44aを貫通してタップ
駆動装置40の駆動部40bが取着され、この駆動部4
0bの上部で、かつホルダ39に設けられた孔39a内
には、タップ工具41が取着されている。そして、ホル
ダ39の上面には1対のパイロットピン38,38が立
設されている。タップ駆動装置40の駆動源はタップ工
具41の回転数を制御できる電動機等であり、タップ駆
動装置40に内設してある。タップ工具41は、その工
具ピッチに応じた回転速度及び下降速度で駆動されるよ
うになっている。
【0022】タップ加工をする時は、スライド2の下降
により、上型6の上部ベースプレート25のブロック2
9(図3参照)が、タップ加工装置43の上部板36に
タッチし、押し材31も一緒に下降してプレート30を
押し下げる。プレート30の上に置かれた材料10のパ
イロット孔がホルダ39の上面に装着したパイロットピ
ン38と下型22の上面のパイロットピン32a〜32
dと下型23の上面のパイロットピン32gに嵌まり込
み、材料10の位置決めをするようになっている。さら
にスライド2の下降が進み、材料10がホルダ39上面
のパイロットピン38に嵌まり込んだ所定の位置にてス
ライド2を停止させ、所定の加圧力を加えて材料10を
押さえつけた状態で保持する。そして、タップ駆動装置
40内の電動機等の駆動力によりタップ工具41は所定
速度で回転しながらこの回転速度に応じた所定速度で下
降して上部にある材料の所定の部分にタップ加工をす
る。
【0023】タップ加工完了後、タップ工具41をタッ
プ加工の時と逆の回転をさせて材料10から分離させ
る。そして、スライド2を低速上昇させた後高速上昇さ
せると、上型6もスライド2と共に上昇する。つぎに、
スライドは高速上昇して予め設定した位置に達すると、
タップ加工装置43は、空気又は油圧シリンダ等により
順送金型の外部に引き出される。なお、このタップ加工
装置43は、ボルスタ3後面又は前面に配置し、タップ
加工工程の時に、下型5のスペース28の部分に組み込
まれ、タップ加工後下型5の外部に引き出される。
【0024】加工する成形品の寸法、形状等による加工
工程により加工工程解析図を作成し、順送金型を製作す
る。したがって、ボルスタ3後面又は前面に配置された
タップ加工装置33、43の位置は、成形品毎に順送金
型の工程に適合して配置できるようにボルスタ3の左
右、上下方向に移動でき、しかも確実に固定できるよう
にしてある。なお、本実施形態において、タップ加工装
置33、43を順送金型に出し入れする手段として、空
気又は油圧シリンダ等を用いたが、電動機とボールスク
リュウを使用することもできる。そして図示しないが、
タップ加工装置33、43をボルスタ3の左右、上下方
向に移動する手段も、同様に、空気又は油圧シリンダ、
あるいは電動機とボールスクリュウ等を使用することも
できる。
【0025】図6は、本発明に係わる直動型プレスの複
合加工方法によるスライド2のモーションカーブの説明
図である。スライド2は上限位置U(図示で点A)から
加工開始位置Bまで所定の高速下降速度で下降し、次
に、下限位置L(図示で点C)まで所定の低速下降速度
で前記金型(上型6と下型5)に設置された材料10を
加工しながら下降する。そして、下限位置L1で所定時
間(図示で点Dまで)位置及び加圧力を保持した後、下
限位置Lから所定の位置(図示で点E)まで所定の低速
上昇速度で上昇し、さらに中間停止位置T(図示で点
F)まで所定の高速上昇速度で上昇して停止し、プレス
成形を終了する。そして、中間停止位置Tで所定時間
(図示で点Gまで)位置を保持している間に、タップ加
工装置33、43は順送金型内でタップ加工工程の場所
に組み込まれる。スライドの中間停止位置は、タップ加
工装置33、43を順送金型の間に組み込んでも、ブロ
ック29がタップ加工装置33、43と干渉しない位置
にしてある。
【0026】次に、タップの加工パターンの内、タップ
加工装置33を使用して、スライドの下降する速度と加
圧力を利用してタップ加工する場合、中間停止位置T
(図示で点G)から加工開始位置Hまで所定の高速下降
速度で下降し、次に、下限位置L2(図示で点I)まで
所定のタップの加工速度で下降する。そして、下限位置
L2で所定時間(図示で点Jまで)位置及を保持した
後、下限位置L2から所定の位置(図示で点K)まで所
定の低速上昇速度で上昇し、その後、スライドは高速上
昇して予め設定した位置に達すると、タップ加工装置3
3は、空気又は油圧シリンダ等により順送金型の外部に
引き出される。
【0027】また、タップの加工パターンの内、タップ
加工装置43を使用して、タップ加工装置内の駆動力に
よりタップ加工する場合、中間停止位置T(図示で点
G)から加工開始位置Hまで所定の高速下降速度で下降
する。次に、下限位置L2(図示で点I)まで所定の低
速下降速度で下降する。そして、材料10にタッチした
後、下限位置L2で所定時間(図示で点Jまで)材料1
0を保持するためにスライド2の位置を保持して電動機
等によりタップ加工を行う。タップ加工終了後、下限位
置L2から所定の位置(図示で点K)まで所定の低速上
昇速度で上昇する。その後、スライドは高速上昇して予
め設定した位置に達すると、タップ加工装置43は、空
気又は油圧シリンダ等により順送金型の外部に引き出さ
れる。さらに、スライドが上限位置の近傍に上昇する
と、図示しない材料供給装置の材料供給手段が作動して
所定長さの材料を順送金型内に自動供給する。こうして
スライドは上限位置U(図示で点M)まで上昇してここ
でタップ加工は終了する。スライドは上限位置Uにて所
定時間(時間0も含む)だけ停止してプレスの1サイク
ルを終了する。実成形作業時には、このサイクルが繰り
返し行われる。
【0028】図7は、本発明に係わる複合加工装置のハ
ード構成ブロック図を示している。上昇側圧力センサ5
1は、油圧シリンダ4の下側(すなわち、油圧シリンダ
4内部のピストンよりスライド側)のシリンダ室(図示
せず)に配設された圧力センサであり、スライド2を上
昇するための圧力を検出する。また、加工側圧力センサ
52は、油圧シリンダ4の上側(すなわち、上記ピスト
ンをはさんでスライド2と反対側)のシリンダ室(図示
せず)に配設された圧力センサであり、前記材料10を
順送金型により加工、およびタップ加工を行うための油
圧シリンダ4の圧力を検出する。また、スライド位置検
出センサ11は前述のようにスライド2の高さ方向の位
置を検出している。これらのセンサの検出信号は、制御
器16に入力されている。
【0029】さらに、制御器16には、モーション入力
手段55及び操作モード選択スイッチ56が付設されて
いる。モーション入力手段55は、スライド2の所定の
モーションカーブデータを入力するものであり、例え
ば、加圧力を設定したり、スライドを上昇又は下降させ
るための前記高速上昇速度、高速下降速度、低速上昇速
度、又は低速下降速度等の移動速度を設定する。あるい
は、モーション入力手段55は、上位コンピュータ等で
構成される他の制御装置から通信等によって上記モーシ
ョンカーブの各設定値データを入力するための送受信機
で構成してもよい。そして、これらの設定値は、モーシ
ョンカーブに対応したモーションデータとして制御器1
6内の所定のメモリ59に記憶される。
【0030】また、操作モード選択スイッチ56はプレ
ス操作モードを選択できる。少なくとも、前記モーショ
ンカーブの設定を行う設定モードと、生産モードとを選
択可能にしている。生産モードには、金型調整と、タッ
プ加工装置33、43の単独運転や順送加工の始めに材
料を順送金型内の全加工工程の金型内に送入する時と、
終わり部分の作業時とに使用する寸動操作、図3にて説
明した工程を連続して加工を行う連続操作、ならびに運
転を停止する切り等のモードがある。
【0031】制御器16は、例えばマイクロコンピュー
タを主体にした一般的なコンピュータ制御装置で構成さ
れている。制御器16は、前記各センサの検出信号や、
モーション入力手段55及び操作モード選択スイッチ5
6からの信号を入力してサーボバルブ13へ制御指令を
出力し、また表示器60にモーション設定値情報等を表
示させる。
【0032】サーボバルブ13は、上記制御指令に基づ
いて、図示しない油圧ポンプから吐出される圧油の流量
及び方向を制御する。これによって、スライド2は設定
された所定のモーションカーブに沿って制御される。な
お、サーボバルブ13は、油圧シリンダ4の速度を可変
制御する速度制御手段の一例として示されているが、本
発明はこれに限定するものではない。例えば、スライド
駆動手段4が電動サーボモータの場合は、上記速度制御
手段は速度サーボアンプ等で構成される。また、表示器
60は、制御器16からの表示指令に基づいて、モーシ
ョンデータの各設定値等を表示でき、例えば液晶やEL
等のグラフィック表示器や、LED表示素子等でなるキ
ャラクタ表示器などで構成することができる。
【0033】次に、図8に示した機能構成ブロック図に
基づいて、本発明に係わる直動型プレスの複合加工の装
置の機能構成を説明する。荷重検出手段61は順送加工
時に被成型物から反力を受けてスライド2にかかる荷重
を検出しており、本実施形態では、荷重として、スライ
ド2を駆動する油圧シリンダ4のシリンダ室にかかる圧
力に基づいて検出している。すなわち、油圧シリンダ4
の加工側圧力センサ52により検出した圧力値Pp及び
上昇側圧力センサ51により検出した圧力値Psに基づ
いて、この荷重を演算する。例えば、油圧シリンダ4の
加工側圧力値Ppと上側のシリンダ室の断面積との積か
ら上側のシリンダ室の圧油が押し下げる荷重を求め、上
昇側圧力値Psと下側のシリンダ室の断面積との積から
下側のシリンダ室の受ける荷重を求め、この両荷重の差
によって算出することができる。なお、上記スライド2
にかかる荷重の検出は、上記荷重差による方法に限定さ
れずに、例えばプレス本体のCフレーム7の歪みを歪み
ゲージセンサによって検出し、この歪みの大きさに基づ
いて荷重値を算出することも可能である。
【0034】スライド位置検出手段62は、スライド位
置検出センサ11からの位置信号を入力してこの位置信
号に基づいてスライド位置を求め、このスライド位置デ
ータを速度演算手段63、出力演算手段67及びモーシ
ョン表示手段68に出力する。また、速度演算手段63
は速度検出手段の一例であり、本実施形態では入力した
上記スライド位置データに基づいて速度値を算出してい
る。例えば、所定時間毎の位置データの差値、すなわち
位置の時間変化率から算出することができる。算出され
た速度値は、後述の出力演算手段67及びモーション表
示手段68に出力される。尚、速度検出手段はこれに限
定されず、他の検出センサ(例えば、パルスジェネレー
タにより単位時間当りのパルス数を計数するセンサ等)
を用いてもよい。
【0035】モーション設定手段64は、操作モード選
択スイッチ56がタップ加工パターン等のモーションデ
ータの設定モードの時に、モーション入力手段55によ
り入力された、図6に示すようなモーションカーブの各
モーションデータを取り込み、この各モーションデータ
をタップ加工パターン記憶手段66に記憶する。各モー
ションデータは、具体的にはメモリ59の所定メモリエ
リアに記憶される。タップ加工パターン記憶手段66
は、モーション設定手段64により設定された各モーシ
ョンデータを記憶しており、例えば、タップ加工を行う
中間停止位置T、下限位置L2、タップ加工開始位置、
スライド速度、加圧力及び加圧保持時間等の加工条件を
記憶する。また、タップ加工時のタップの大きさとピッ
チに適合させたスライド速度のデータを記憶している。
これらのモーションデータは、生産モード時に出力演算
手段67及びモーション表示手段68によって読み出さ
れる。
【0036】また、操作モード設定手段65は、操作モ
ード選択スイッチ56からのモード信号を入力し、設定
モードの時は設定モード信号をタップ加工パターン記憶
手段66に出力し、生産モードの時は生産モード信号を
出力演算手段67及びモーション表示手段68に出力す
る。なお、この操作モード設定手段65は、操作モード
選択スイッチ56からのモード信号に限らず、例えば上
位コンピュータ等の他の制御装置からの通信によってモ
ード信号を入力するようにしてもよい。
【0037】また、出力演算手段67は、タップ加工パ
ターン記憶手段66に記憶された前記モーションデータ
を読み出し、この設定値に基づくモーションカーブに沿
ってスライド2が所定速度で移動するように、スライド
位置及び速度値を監視しながら、速度制御手段(ここで
は、サーボバルブ)13への制御指令値を演算して出力
する。これにより、スライド駆動手段(ここでは、油圧
シリンダ)4の位置及び速度が制御される。また、タッ
プ加工の開始位置にスライドが来たら、タップ加工装置
33,43に加工開始指令を出力する。さらに、スライ
ドモーションの1サイクルが完了したら、材料供給装置
58に材料送給指令を出力する。モーション表示手段6
8は、設定モードの時には各モーションデータ設定値を
表示し、生産モードの時には現在の各モーションデータ
やモーションデータ設定値等を表示するようになってい
る。材料供給装置58は順送金型内にコイル材等を供給
しており、出力演算手段67からの材料供給指令に基づ
いて供給開始又は供給停止を行う。
【0038】図9は、本発明の実施形態における複合加
工方法を表す制御フローチャート例である。図1から図
8を参照して図9に基づいて、本実施形態での制御処理
手順を説明する。ここで、各処理スッテプ番号はSを付
して表している。S1で、設定モードの時、タップ加工
パターン記憶手段66にタップ加工パターン、及びモー
ションカーブの各モーションデータを設定する。次に、
S2において、生産モードの時、連続運転のスライド下
降開始条件が整っているか否かを判断する。スライド下
降開始条件は、本実施形態では以下の3つがあり、すな
わち順送金型内にある材料の位置が所定位置にあるこ
と、成形後のスクラップが順送金型内に残っていないこ
と、そして安全装置が正常に作動していることである。
これらのスライド下降開始条件のいずれかが整っていな
い場合はS3〜S5を行い、全て整っている場合はS6
に処理を移行する。
【0039】まずS3では、順送金型内にある材料の位
置が所定の位置にあるか否かを作業者がチェックする。
すなわち、生産モードにおいては、通常、材料が順送金
型の最終加工工程に送り込まれるまでは寸動操作により
プレスを操作し、プレスの1行程で成形品が完成するこ
とを確認した後、連続操作に切り替えて生産に移行す
る。このとき、材料が確実に金型の最終加工工程に送り
込まれて所定位置にあることを確認するために、材料の
先端位置を図示しないマイクロスイッチ等で検出してお
り、所定位置にない場合には、図示しないフイードミス
検出表示ランプ等により表示し、プレスの連続運転を停
止するようにしている。この後、作業者は材料を所定の
位置に配置し、材料が所定位置にあることをフイードミ
ス検出表示ランプ等により確認する。
【0040】次に、S4で、順送加工の加工中に発生し
たスクラップが順送金型内に残っていないことを作業者
はチェックする。加工工程中に発生するスクラップは下
型の外部に排出されるようにしてあるが、スクラップの
形状等と下型の構造上排出できないこともあり、スクラ
ップを下型の外部に排出できたことを確認する図示しな
いセンサが配置されている。そして、スクラップが排出
されない時にはこのセンサが作動して、プレスの連続運
転を停止するようにし、図示しないスクラップ排出確認
表示ランプ等により表示する。作業者はスクラップが排
出されていることをチェックし、かつスクラップ排出確
認表示ランプ等により確認する。次に、S5で、作業者
の安全のためにプレス作業域に設けた図示しない光線式
安全装置又は安全ガード等の安全装置が正常に作動して
いることを作業者は確認する。なお、安全装置が正常に
作動していないとプレスの連続運転ができないようにし
ている。作業者が安全装置が正常に作動していることを
確認したら、S2に戻って以上の処理を繰り返す。
【0041】S6において、出力演算手段67は、タッ
プ加工パターン記憶手段66のスライドモーションデー
タに基づいて、スライド位置検出手段62のスライド2
の位置データ、速度演算手段63の速度データ及び荷重
検出手段61の荷重データをフィードバックしながら演
算した制御指令をサーボバルブ13へ出力し、油圧シリ
ンダ4を制御する。これにより、スライド2を上限位置
Uから成形開始位置まで所定の高速下降速度で下降させ
る。この後、S7で同様にして出力演算手段67は、ス
ライドモーションデータに基づいてスライド2を所定の
低速の成形速度で下降させ、下限位置L1にて加圧しな
がら所定時間t0保持する。つぎにS8において、スラ
イドを低速上昇させた後、高速上昇させて中間停止位置
Tにて停止させる。この後、S9にて、タップ加工装置
を順送金型内のタップ加工工程の所定の場所に組み込む
ため、タップ加工装置33,43へ加工開始指令を出力
する。これにより、タップ加工装置33,43は、順送
金型のタップ加工工程の位置に空気又は油圧シリンダ等
により移動し、以下の手順でタップ加工を行う。
【0042】本実施形態においては、タップ加工装置と
して次の2種類の装置を使用している。第1例は、図4
に示したタップ加工装置33のように、S10において
スライド2を下降しながらタップ加工具42を駆動し、
タップ加工を行う場合である。すなわち、S11にて、
スライド2の下降速度を所定のタップ加工速度に設定し
て下降する。ここで、数式「スライド2の下降速度V
(mm/sec)=タップ工具41のピッチ(mm/rev)×タッ
プ駆動回転数(rpm)/60」により下降速度Vを設定
すればよい。つぎにS12において、スライド2下面の
上型のブロック29(図3参照)がタップ加工装置33
(図4参照)の上部板36にタッチし、上型6と同時に
下降して材料10を保持する。さらに、スライド2がタ
ップ加工具42(構造は図示しない)を加圧しながら下
降することにより、タップ工具41が回転して下部にあ
る材料10のバーリング加工した孔にタップ加工する。
その後、S13において、スライド2を低速上昇した後
に高速上昇させる。
【0043】また、第2例は、図5に示したタップ加工
装置43のように、S14においてタップ加工装置43
内の駆動源によってタップ加工を行う場合である。すな
わち、S15にて、スライド2が下降して、スライド2
下面の上型のブロック29がタップ加工装置43の上部
板36にタッチし、上型6と同時に下降して材料10を
保持した位置にスライド2が停止する。その後、S16
にて、タップ加工装置43内の電動機等の駆動力により
タップ工具41は所定のタップ駆動回転数で回転しなが
ら所定の下降速度で下降し、上部にある材料のバーリン
グ加工した孔にタップ加工をする。ここで、数式「タッ
プ工具41の下降速度V(mm/sec)=タップ工具41の
ピッチ(mm/rev)×タップ駆動回転数(rpm)/60」
により、タップ工具41の下降速度Vを設定すればよ
い。その後、S13に移行する。
【0044】S13において、スライド2を高速上昇途
中に予め設定した位置にスライド2が到達すると、S1
8及びS19と、S17とが並列に実行される。S18
で、タップ加工装置33,43は、空気又は油圧シリン
ダ等により順送金型の外部に出される。引き続きスライ
ド2を高速上昇させてスライド2が上限位置の近傍に上
昇すると、S19で材料供給装置58に材料送給指令を
出力し、これにより材料供給装置58が作動して材料を
順送金型内に所定長さ自動供給する。S17において、
スライド2は高速上昇にて上限位置U(図示で点M)ま
で上昇して停止し、所定時間(時間0も含む)だけ停止
してプレスの1サイクルを終了する。以後、実成形作業
時には、このサイクルが繰り返し行われる。
【0045】以上説明したように、本発明に係わる直動
型プレスの複合加工方法とその加工装置により、直動型
プレスのスライドのストローク長さ、下降速度、加圧
力、加圧保持時間等を加工する部品に合わせて最適値に
設定し、しかもプレス加工後スライドを上昇途中に一旦
停止させた後、タップ加工装置を用いてタップ加工がで
きる。このようにして、従来のようなプレス加工ででき
た成形品を一旦ストックし、別工程で手作業によりタッ
プ作業を行うということを無くし、プレス加工工程内で
自動的にタップ加工を行ってプレス成形品を生産するこ
とができる。したがって、プレス成形した成形品をスト
ックする場所と、タップ加工を別工程の手作業で行うた
めのタップ加工機等の設備と、その加工時間とが不要と
なり、製造コストを低減できる。また、自動化すること
により、タップ加工精度のばらつきをなくして、かつ高
精度で加工でき、さらにタップ加工時の安全性も向上で
きる。
【0046】また、本発明において、順送プレス加工と
タップ加工の複合加工品の成型方法と装置について説明
したが、タップ加工の他に例えばリーマ加工を行う場合
にはタップ加工装置のタップ工具をリーマに交換して行
うことができる。例えばテーパ孔仕上げ用テーパリーマ
を用いる場合には、スライドの加工速度と停止位置を設
定したリーマ加工パターンにより、プレス加工とリーマ
の複合加工成形品をプレスの自動化による生産ができる
ことにより、生産性が向上し、別工程の加工時間もかか
らなくなり、製造コストを低減できる。また、自動化す
ることにより、リーマ加工時の安全性も向上する。
【0047】なお、上記実施形態では、タップ加工装置
を順送金型の外部に配置して、タップ加工工程時にこの
タップ加工装置を順送金型内の所定の位置に組み入れて
タップ加工を行う方法とその装置を説明したが、本発明
はこれに限定しない。すなわち、成形品の形状及び寸法
等によりタップ加工装置を順送金型の加工工程の一部に
固定して組み込み、本実施形態で説明したようにタップ
加工装置を順送金型に出し入れしないでタップ加工を行
うこともできる。
【0048】また、上記実施形態では、タップ加工装置
について説明したが、これに限定されず、このタップ加
工装置に替えて切削加工装置又は溶接加工装置などを設
けて切削加工又は溶接加工等とプレス成形加工との複合
加工を行うようにしても、タップ加工装置によるタップ
加工との複合加工を行う場合と同様の効果を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる直動型プレスの要部側面図を示
す。
【図2】本発明に係わる複合加工工程解析図の一例を示
す。
【図3】本発明に係わる順送金型の正面図を示す。
【図4】スライドの下降速度と加圧力を利用するタップ
加工装置の一例である。
【図5】タップ加工装置内の駆動源によって行うタップ
加工装置の一例である。
【図6】本発明に係わるスライドのモーションカーブの
説明図である。
【図7】本発明に係わる複合加工装置のハード構成ブロ
ック図を示す。
【図8】本発明に係わる複合加工装置の機能構成ブロッ
ク図を示す。
【図9】本発明に係わる複合加工方法の制御フローチャ
ート例を示す。
【符号の説明】
1…直動プレス、2…スライド、3…ボルスタ、4…油
圧シリンダ、5,22,23…下型、6,26,27…
上型、7…Cフレーム、8…補助フレーム、8a…ピ
ン、9…ベッド、10…材料、11…スライド位置検出
センサ、11a…センサロッド、11b…センサヘッ
ド、13…速度制御手段(サーボバルブ等)、14…電
磁弁、15…マニホールドブロック、16…制御器、1
7…表示器、18…メモリ、21…下部ベースプレー
ト、24,37…ガイドポスト、25…上部ベースプレ
ート、28…スペース、29…ブロック、30,44…
プレート、31…押し棒、32,32a,32b,32
c,32d,32g,38…パイロットピン、33,4
3…タップ加工装置、35…下部板、36…上部板、3
6a,45…支持ロッド、36b,46…バネ、39…
ホルダ、39a…ホルダ39に設けられた孔、40…タ
ップ駆動装置、40a…タップ駆動装置上部、41…タ
ップ工具、42…タップ加工具、51…上昇側圧力セン
サ、52…加工側圧力センサ、55…モーション入力手
段、56…操作モード選択スイッチ、58…材料供給装
置、59…メモリ、60…表示器、61…荷重検出手
段、62…スライド位置検出手段、63…速度演算手
段、64…モーション設定手段、65…操作モード設定
手段、66…タップ加工パターン記憶手段、67…出力
演算手段、68…モーション表示手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白籏 弘 長野県諏訪市大字四賀107番地 太陽工業 株式会社内 (72)発明者 小林 信彦 長野県諏訪市大字四賀107番地 太陽工業 株式会社内 Fターム(参考) 4E090 AA01 EC06 HA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレスの複合加工方法において、 順送金型の工程の一部にタップ加工、切削加工又は溶接
    加工等の加工工程を組み入れ、プレス成形とタップ加
    工、切削加工又は溶接加工等の加工工程との複合加工を
    行うことを特徴とするプレスの複合加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプレスの複合加工方法に
    おいて、 タップ加工、切削加工又は溶接加工等の加工工程は、ス
    ライド(2)に取着した上型(6)が材料(10)を押さえつけた
    状態で行うことを特徴とするプレスの複合加工方法。
  3. 【請求項3】 スライド(2)及びボルスタ(3)の間に複数
    の金型を工程順に一列に並べた順送金型と、スライド
    (2)を直線的に駆動するスライド駆動手段(4)と、スライ
    ド駆動手段(4)に指令してスライド速度を可変制御する
    速度制御手段(13)と、スライド(2)の位置を検出するス
    ライド位置検出手段(62)と、スライド速度を検出する速
    度検出手段と、順送加工時のスライド(2)の位置及び速
    度の関係をモーションデータとして設定するモーション
    設定手段(64)と、スライド位置検出手段(62)からの位置
    データ、及び速度検出手段からの速度データを入力し、
    予め設定されたモーションデータのスライド位置及び速
    度値に一致するように速度指令を演算して速度制御手段
    (13)へ出力する出力演算手段(67)とを備えたプレスの複
    合加工装置において、 順送金型の途中工程の所定位置でタップ加工、切削加工
    又は溶接加工等を行う加工装置を有し、 モーション設定手段(64)は、順送加工工程の一部にタッ
    プ加工、切削加工又は溶接加工等の加工工程のモーショ
    ンを設定可能とし、 出力演算手段(67)は、モーション設定手段(64)により設
    定されたタップ加工、切削加工又は溶接加工等の加工工
    程のモーションのスライド位置及び速度に基づいて、速
    度指令を演算すると共に、加工装置に加工指令を出力す
    ることを特徴とするプレスの複合加工装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100741833B1 (ko) * 2006-04-20 2007-07-26 에스아이티 주식회사 프로그레시브 금형장치용 텝 가공 금형 및 이를 이용한차량 혼 바디 성형용 프로그레시브 금형장치
CN100460142C (zh) * 2005-12-07 2009-02-11 天津市天锻压力机有限公司 汽车四门两盖柔性成型制造系统
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CN114618936A (zh) * 2020-12-14 2022-06-14 湖北美的电冰箱有限公司 连续模具以及冲床
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