JP2000225350A - 固結触媒の抜出方法 - Google Patents

固結触媒の抜出方法

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JP2000225350A
JP2000225350A JP11025146A JP2514699A JP2000225350A JP 2000225350 A JP2000225350 A JP 2000225350A JP 11025146 A JP11025146 A JP 11025146A JP 2514699 A JP2514699 A JP 2514699A JP 2000225350 A JP2000225350 A JP 2000225350A
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catalyst
consolidated
water
reactor
hollow hole
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Toshikazu Nakamura
寿和 中村
Akira Sugimoto
明 杉本
Moriyuki Shimai
森幸 嶋井
Masaaki Ueda
政明 植田
Yutaka Kotaki
裕 小滝
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Kajima Corp
Original Assignee
JGC Corp
Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業時間の短縮、安全性および環境保全を図る
のに有効な固結触媒の抜出方法を提供する。 【解決手段】固結触媒(12)の内部に小口径用拡幅装
置(32)を挿入し、該小口径用拡幅装置(32)に設
けられた複数の第1ノズル(33−1)から高圧水流
(20)を噴出し、固結触媒(12)を内部から粉砕す
る。粉砕された触媒は、第5開口部(30−5)および
第6開口部(30−6)を通って、反応器(10)外に
排出され、その後、排水処理施設(28)にて浄化され
て、高圧水流(20)として再利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固結触媒の抜出方
法に関し、特に、作業時間の短縮、安全性および環境保
全を図るのに有効な固結触媒の抜出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】反応器内で固結した触媒を抜き出す方法
として、従来から、固結触媒を軟化させる方法と、固結
触媒を機械的に粉砕する方法が知られている。
【0003】固結触媒を軟化させる方法としては、薬品
を添加した軽油等を反応器内で循環させて固結触媒を軟
化させる特公昭52−5003号公報の「固結触媒の軟
化方法」と、固結触媒を抜き出す前に、アルカリ系の界
面活性剤を反応器内に注入して固結触媒を軟化させる特
開昭59−73038号公報の「廃触媒の抜出し前処理
方法」と、反応器内に鉱油を循環させて、固結触媒をス
ラリ化させる特開昭61−35844号公報の「触媒の
抜出し方法」が実施されている。
【0004】一方、固結触媒を機械的に粉砕する方法と
しては、ドリルや削岩機を用いて粉砕する方法と、ウォ
ータージェットを用いて粉砕する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、薬液等を用い
て固結触媒を軟化させる方法では、触媒の固結が著しい
場合に適用困難である。一方、削岩機を用いて機械的に
粉砕する方法では、ボーリングの進行方向のコントロー
ルが困難であり、場合によっては、反応器が損傷を受け
る恐れもある。また、ウォータージェットを用いる方法
では、排水処理に起因して生じる経済性および環境保全
の問題があり、適用が困難であった。
【0006】さらに、いずれの従来技術においても、多
くの作業員と長時間の作業が必要であり、加えて、触媒
の酸化による発火や触媒粉砕時に亜硫酸ガスや一酸化炭
素ガス等の有毒ガスが発生する危険性を考慮すると、安
全な方法であるとは言い難かった。
【0007】そこで、本発明は、作業時間の短縮、安全
性および環境保全を図るのに有効な固結触媒の抜出方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、反応器(10)内の固結触
媒(12)を抜き出す方法において、前記固結触媒(1
2)に中空孔(14)を形成する中空孔形成工程(S1
0)と、前記中空孔(14)と前記反応器(10)の外
部とを連通する排出孔(16)を形成する排出孔形成工
程(S12)と、前記中空孔(14)に高圧ジェットノ
ズル(18)を挿入する高圧ジェットノズル挿入工程
(S14)と、前記中空孔(14)に挿入した高圧ジェ
ットノズル(18)から前記固結触媒(12)に向けて
高圧水流(20)を噴出し、該固結触媒(12)を粉砕
するとともに、該粉砕した粉砕触媒(22)を前記排出
孔(16)から排出する固結触媒粉砕工程(S16)と
を具備することを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記排出孔(16)から排出された
排出物をフィルタリングして、該排出物から水を回収す
る水回収工程(S18)と、前記回収した水を前記高圧
ジェットノズル(18)に供給する回収水供給工程(S
20)とを具備することを特徴とする。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の発明において、前記中空孔形成工程
(S10)は、前記固結触媒(12)を水封した状態で
前記中空孔(14)の形成を行うことを特徴とする。
【0011】また、請求項4記載の発明は、反応器(1
0)内の固結触媒(12)を抜き出す方法において、前
記固結触媒(12)を水封した状態で該固結触媒(1
2)に中空孔(14)を形成する中空孔形成工程(S1
0)と、前記中空孔(14)に高圧ジェットノズル(1
8)を挿入する高圧ジェットノズル挿入工程(S14)
と、前記中空孔(14)に挿入した高圧ジェットノズル
(18)から前記固結触媒(12)に向けて高圧水流
(20)を噴出し、該固結触媒(12)を粉砕する固結
触媒粉砕工程(S16)と、前記粉砕した粉砕触媒(2
2)を前記反応器(10)の外部へ吸引排出する粉砕触
媒吸引工程(S22)とを具備することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】(発明の概要)本発明の特徴は、
固結触媒に中空孔と排出孔を形成し、該中空孔に高圧ジ
ェットノズルを挿入して、該高圧ジェットノズルから噴
出された高圧水流によって、固結触媒を粉砕することに
ある。このような構成により、反応器内の固結触媒は、
効果的に粉砕され、該粉砕された触媒は、排出孔から排
出される(図1参照)。
【0013】(発明プロセス)本発明者らは、以下に示
すプロセスを通して、上記従来の課題を解決し得る本発
明を完成させるに至った。
【0014】まず、本発明者らは、反応器内の固結触媒
を満遍なく粉砕可能にすべく、ウォータージェットの放
射的粉砕能力に着目し、高圧水流による機械的粉砕手段
の適用を検討した。ただし、単に、ウォータージェット
を用いるのみでは、高圧水流を反応器の内部全体に噴射
することは困難である。これは、一般の反応器は、該反
応器の内部よりも外部と通じる開口部が狭いため、高圧
水流の噴射領域が該開口部付近の固結触媒に制限される
からである。そこで、本発明者らは、掘削機を用いて固
結触媒に縦長の中空孔を形成し、該形成した中空孔に高
圧ジェットノズルを挿入する構成を想到した。
【0015】次に、本発明者らは、高圧水流によって粉
砕された触媒をいかに効率的に排出するかという点に着
目し、前記中空孔と連通する排出孔を設ける構成を見出
した。このような排出孔は、排水とともに粉砕された触
媒を反応器外部に排出するのに適している。
【0016】本発明は、上記観点から構成された発明で
あり、固結触媒の連続的な粉砕・排出サイクルを可能に
する技術を提供する。
【0017】(第1の形態)図1は、本発明の第1の形
態に係る固結触媒の抜出方法の構成を示す工程図であ
る。以下、同図に基づいて、本発明の構成を説明する。
【0018】図2は、図1に示す中空孔形成工程S10
による中空孔の形成を示す模式的な断面図である。同図
に示すように、図1に示す中空孔形成工程S10は、反
応器10内で固結した触媒、即ち、固結触媒12に中空
孔14を形成する。固結触媒12としては、例えば、石
油精製分野の脱硫装置、水素化分解装置内で発生した固
結触媒、あるいは、ポリマー重合反応器内の異常反応に
よって発生した生成物の溶融による固結触媒がある。中
空孔14の形成には、固結触媒12の硬度に対抗して直
進切削が可能なボーリングマシンや掘削機を用いる。好
ましくは、反応器10に設けられた開口部に、直接固定
可能な回転押し込み型の掘削機を用いる。
【0019】中空孔14の形成は、反応器10の頂部に
設けられた開口部から掘削機24を導入し、固結触媒1
2に対して垂直方向に直進させて行う。この中空孔14
は、高圧ジェットノズルを挿入するための空間であり、
該高圧ジェットノズルの形状に応じた大きさで形成す
る。このような縦長の中空孔14を形成することによ
り、固結触媒12の一部分が長手方向にわたって露出さ
れた状態となる。好ましくは、固結触媒12を水封した
状態で中空孔14の形成を行う。これにより、固結触媒
12の空気接触を防止することができる。
【0020】尚、中空孔14の形状は、図2に示すよう
な垂直方向縦長形状に限らず、水平方向横長形状であっ
てもよく、反応器10に設けられた開口部の位置に応じ
て適宜変更可能である。
【0021】図3は、図1に示す排出孔形成工程S12
による排出孔の形成を示す模式的な断面図である。同図
に示すように、図1に示す排出孔形成工程S12は、中
空孔形成工程S10が形成した中空孔14と反応器10
の外部とを連通する排出孔16を形成する。この排出孔
形成工程S12と中空孔形成工程S10は順不同であ
り、また、反応器10の形状によっては、例えば、反応
器10が同一直線上に2つの開口部を有する場合には、
排出孔と中空孔を1つの貫通孔として形成してもよい。
【0022】排出孔16の形成は、中空孔14の形成と
同様に、反応器10の底部に設けられた開口部から掘削
機24を導入し、固結触媒12に対して垂直方向に直進
させて行う。このような排出孔16を反応器10の底部
に形成することにより、高圧水流によって粉砕された触
媒が重力に従って自然に反応器10外部に排出される。
もっとも、この排出孔16は、反応器10の側面から形
成してもよく、中空孔14の形成と同様に、反応器10
に設けられた開口部の位置に応じて適宜変更可能であ
る。
【0023】上記中空孔14および排出孔16の形成に
用いる掘削機24は、掘削と同時に水を送入し、掘削に
よって発生する粉砕物を連続的に排出できるものが好ま
しい。例えば、掘削機24の中軸に空気流路を設け、該
空気流路から圧縮空気を送入して、掘削時に発生する粉
砕物を除去する乾式型排出機構を備えたもの、または、
圧縮空気に代えて水を送入して粉砕物を除去する湿式型
排出機構を備えたもの、あるいは、その両方を備えたも
のが考えられる。このとき、圧縮空気または水によって
除去された粉砕物は、サイクロンとバッグフィルタを用
いて捕集すればよい。
【0024】図4は、図1に示す高圧ジェットノズル挿
入工程S14による高圧ジェットノズルの挿入を示す模
式的な断面図である。同図に示すように、図1に示す高
圧ジェットノズル挿入工程S14は、中空孔形成工程S
10が形成した中空孔14に高圧ジェットノズル18を
挿入する。この高圧ジェットノズル18は、高圧水流の
噴出し口となる噴出口19を有する。触媒粉砕時間の短
縮化を図る場合には、該噴出口19を中空孔14の長手
方向に沿って複数配設する。このような高圧ジェットノ
ズル18は、反応器10の頂部に設けられた小径の開口
部からも挿入可能であり、該反応器10の底部に至るま
で噴出口19を配置することが可能である。このため、
固結触媒12を同時に粉砕できる領域が広くなり、粉砕
時間の短縮化が図られる。
【0025】図5は、図1に示す固結触媒粉砕工程S1
6による固結触媒の粉砕を示す模式的な断面図である。
同図に示すように、図1に示す固結触媒粉砕工程S16
は、中空孔14に挿入した高圧ジェットノズル18から
固結触媒12に向けて高圧水流20を噴出し、該固結触
媒12を粉砕するとともに、該粉砕した粉砕触媒22を
排出孔16から排出する。高圧ジェットノズル18に
は、貯水ポンプ等の水源26が接続されており、触媒粉
砕時に水流が供給される。水源26から供給された水
は、高圧水流20として、各噴出口19から噴出され、
中空孔14の孔径を広げながら固結触媒12を粉砕して
ゆく。固結触媒12の粉砕が進むにつれて、中空孔14
の孔径が広くなるため、高圧水流20の接触面積が拡大
し、粉砕速度が速くなる。
【0026】粉砕された触媒、即ち、粉砕触媒22は、
重力に従って、反応器10の底部に向かって移動し、各
噴出口19から噴出された水とともに、排出孔16を通
って外部に排出される。排出孔16から排出された排出
物は、排水処理施設28に送られる。
【0027】尚、高圧ジェットノズル18から噴出する
高圧水流20の量を多くすれば、固結触媒12の温度上
昇や空気中の酸素と結合することによる酸化反応を防止
することも可能である。
【0028】排水処理施設28は、図1に示す水回収工
程S18と、回収水供給工程S20を具現化する構成で
あり、排出孔16から排出された排出物をフィルタリン
グして、該排出物から触媒、油分およびスラッジ等を除
去し、高圧ジェットノズル18に使用可能な程度の水を
回収する。そして、該フィルタリングによって得られた
水を高圧ジェットノズル18に供給し、固結触媒12の
粉砕に再利用する。水から分離した触媒、油分、コーク
ス状炭素、重金属であるバナジウム、ニッケル酸化物含
有のスラッジ等の汚染物は、環境保全のため、別途回収
し廃棄する。
【0029】以上説明した本発明の第1の形態によれ
ば、高圧水流が広範囲にわたって噴射されるため、縦長
形状の反応器であっても短時間で固結触媒を粉砕するこ
とができる。
【0030】また、高圧水流によって粉砕された触媒
は、スラリ状で反応器外に排出されるため、粉砕作業が
円滑に行われる。
【0031】また、排水処理によって浄化された水は、
固結触媒の粉砕に再利用されるため、経済性にも優れた
構成である。
【0032】(第2の形態)本形態は、吸引によって粉
砕触媒を抜き出す構成を例示するものである。
【0033】図6は、本発明の第2の形態に係る固結触
媒の抜出方法の構成を示す工程図である。以下、同図に
基づいて、本発明の第2の形態の構成を説明する。尚、
前述した第1の形態に準ずる構成は、同一符号を付して
説明を省略し、以下の説明では、第1の形態と異なる部
分を主に説明する。
【0034】図7は、図1に示す中空孔形成工程S10
による中空孔の形成を示す模式図である。同図に示すよ
うに、図1に示す中空孔形成工程S10は、固結触媒1
2が水層29で水封された状態で該固結触媒12に中空
孔14を形成する。これにより、固結触媒12の空気接
触が防止された状態で掘削作業を行うことができる。
尚、この水封した状態で中空孔14を形成する構成は、
前述した第1の形態にも適用可能である。
【0035】図8は、図1に示す固結触媒粉砕工程S1
6による固結触媒の粉砕および粉砕触媒吸引工程S22
による粉砕触媒の吸引排出を示す模式図である。同図に
示すように、図1に示す固結触媒粉砕工程S16は、固
結触媒12が水層29水封された状態で該固結触媒12
を内部から粉砕し、粉砕触媒吸引工程S22は、この粉
砕触媒22を水層29とともに反応器10の外部へ吸引
排出する。粉砕触媒22の吸引は、ポンプ38と吸引ホ
ース39を用いて行えばよい。そして、該吸引排出され
た粉砕触媒22は、排水処理施設28で浄化され、水源
26に供給される。
【0036】以上説明した本発明の第2の形態によれ
ば、粉砕触媒22が水層29とともに吸引排出されるた
め、第1の形態のような排出孔16の形成を特に必要と
しない。従って、排出孔16が形成しにくい反応器10
から固結触媒を抜き出す場合に有効である。
【0037】
【実施例】(要約)固結触媒12の内部に小口径用拡幅
装置32を挿入し、該小口径用拡幅装置32に設けられ
た複数の第1ノズル33−1から高圧水流20を噴出
し、固結触媒12を内部から粉砕する。粉砕された触媒
は、第5開口部30−5および第6開口部30−6を通
って、反応器10外に排出され、その後、排水処理施設
28にて浄化されて、高圧水流20として再利用される
(図11参照)。
【0038】(好適な実施例)図9は、本発明の好適な
実施例に係る固結触媒抜出手順の第1ステップを示す断
面図である。同図に示すように、本実施例に係る反応器
10は、内部に4つの分室を有し、頂部に第1開口部3
0−1と、第2開口部30−2と、第3開口部30−3
とを有し、底部に第4開口部30−4と、第5開口部3
0−5と、第6開口部30−6とを有する。反応器10
の各分室を画設する壁の中央には、それぞれ開口部が設
けられ、固結触媒12の長手方向への掘削作業を可能に
している。
【0039】この反応器10の4つの分室のうち、底部
から3つの分室には、固結触媒12が残留しており、本
発明によってこの固結触媒12を反応器10外に排出す
る。同図に示すように、固結触媒12の抜き出し作業を
開始するにあたって、まず、第3開口部30−3から反
応器10内に水を注入し、固結触媒12の表面に水層2
9を形成しておく。
【0040】図10は、本発明の好適な実施例に係る固
結触媒抜出手順の第2ステップを示す断面図である。こ
の第2ステップでは、同図に示すように、反応器10の
第1開口部30−1から掘削機を導入して、各分室を貫
通する垂直方向縦長の中空孔14を形成する。同時に、
第5開口部30−5および第6開口部30−6から掘削
機を導入して、該中空孔14に通じる排出孔16を形成
する。このとき、第3開口部30−3からの注水は継続
して行い、中空孔14および排出孔16が形成された部
分を封水しながら作業を進める。
【0041】図11は、本発明の好適な実施例に係る固
結触媒抜出手順の第3ステップを示す断面図である。こ
の第3ステップでは、同図に示すように、反応器10の
第1開口部30−1から中空孔14に小口径用拡幅装置
32を挿入する。小口径用拡幅装置32は、第1アーム
34−1に3つの第1ノズル33−1が固定された構造
を有し、各第1ノズル33−1は、固結触媒12が存在
する分室に対応して配置される。各第1ノズル33−1
の位置決めは、第1アーム34−1を昇降および揺動さ
せる昇降揺動装置36によって行われ、この昇降揺動装
置36は、第1開口部30−1の上端に固定される。
【0042】小口径用拡幅装置32は、ポンプ38を介
して、貯水槽40に接続され、該ポンプ38の稼動によ
って、該貯水槽40から固結触媒粉砕用の水が供給され
る。小口径用拡幅装置32に供給された水は、各第1ノ
ズル33−1から噴出されて、固結触媒12の粉砕に寄
与する。
【0043】粉砕された触媒は、第5開口部30−5お
よび第6開口部30−6からスラリ状で排出され、排水
処理施設28で浄化されて、貯水槽40に供給される。
【0044】図12は、本発明の好適な実施例に係る固
結触媒抜出手順の第4ステップを示す断面図である。こ
の第4ステップでは、同図に示すように、小口径用拡幅
装置32に代えて、反応器10の第1開口部30−1か
ら大口径用拡幅装置42を挿入する。大口径用拡幅装置
42は、第2アーム34−2に3つの第2ノズル33−
2が固定された構造を有し、小口径用拡幅装置32と同
様に、各第2ノズル33−2は、固結触媒12が存在す
る分室に対応して配置される。各第2ノズル33−2
は、第1ノズル33−1よりも外側に高圧水流20の噴
出部を配置し、より遠方の固結触媒を効率よく粉砕す
る。
【0045】各第2ノズル33−2の位置決めは、第1
ノズル33−1と同様に、第2アーム34−2を昇降お
よび揺動させる昇降揺動装置36によって行われ、この
昇降揺動装置36は、第1開口部30−1の上端に固定
される。
【0046】大口径用拡幅装置42は、ポンプ38を介
して、貯水槽40に接続され、該ポンプ38の稼動によ
って、該貯水槽40から固結触媒粉砕用の水が供給され
る。大口径用拡幅装置42に供給された水は、各第2ノ
ズル33−2から噴出されて、固結触媒12の粉砕に寄
与する。
【0047】粉砕された触媒は、第5開口部30−5お
よび第6開口部30−6からスラリ状で排出され、排水
処理施設28で浄化されて、貯水槽40に供給される。
【0048】図13は、図5、図8、図11および図1
2に示す排水処理施設の具体例を示す構成図である。以
下、同図に基づいて、排水処理施設28の構成例を説明
する。
【0049】第1フィルタ44−1は、メッシュサイズ
のフィルタで構成され、反応器10の排出物から粗粒を
除去し、該粗粒が除去された処理水を第2フィルタ44
−2に引き渡す。
【0050】第2フィルタ44−2は、ミクロンサイズ
のフィルタで構成され、第1フィルタ44−1が処理し
た処理水から微粒を除去し、該微粒が除去された処理水
をセパレーター46に引き渡す。
【0051】セパレーター46は、第2フィルタ44−
2が処理した処理水を静置して、油分を除去し、該油分
が除去された処理水を第3フィルタ44−3に引き渡
す。
【0052】第3フィルタ44−3は、油分吸着型のフ
ィルタで構成され、セパレーター46による静置分離で
除去しきれなかった微量な油分を除去し、浄化された水
を生成する。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
作業時間の短縮、安全性および環境保全を図るのに有効
な固結触媒の抜出方法を提供することができる。
【0054】また、本発明の第1の形態によれば、高圧
水流が広範囲にわたって噴射されるため、縦長形状の反
応器であっても短時間で固結触媒を粉砕することができ
る。
【0055】また、高圧水流によって粉砕された触媒
は、スラリ状で反応器外に排出されるため、粉砕作業が
円滑に行われる。
【0056】また、排水処理によって浄化された水は、
固結触媒の粉砕に再利用されるため、経済性にも優れた
構成である。
【0057】また、本発明の第2の形態によれば、粉砕
触媒22が水層29とともに吸引排出されるため、第1
の形態のような排出孔16の形成を特に必要としない。
従って、排出孔16が形成しにくい反応器10から固結
触媒を抜き出す場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態に係る固結触媒の抜出方法
の構成を示す工程図である。
【図2】図1に示す中空孔形成工程S10による中空孔
の形成を示す模式的な断面図である。
【図3】図1に示す排出孔形成工程S12による排出孔
の形成を示す模式的な断面図である。
【図4】図1に示す高圧ジェットノズル挿入工程S14
による高圧ジェットノズルの挿入を示す模式的な断面図
である。
【図5】図1に示す固結触媒粉砕工程S16による固結
触媒の粉砕を示す模式的な断面図である。
【図6】本発明の第2の形態に係る固結触媒の抜出方法
の構成を示す工程図である。
【図7】図1に示す中空孔形成工程S10による中空孔
の形成を示す模式図である。
【図8】図1に示す固結触媒粉砕工程S16による固結
触媒の粉砕および粉砕触媒吸引工程S22による粉砕触
媒の吸引排出を示す模式図である。
【図9】本発明の好適な実施例に係る固結触媒抜出手順
の第1ステップを示す断面図である。
【図10】本発明の好適な実施例に係る固結触媒抜出手
順の第2ステップを示す断面図である。
【図11】本発明の好適な実施例に係る固結触媒抜出手
順の第3ステップを示す断面図である。
【図12】本発明の好適な実施例に係る固結触媒抜出手
順の第4ステップを示す断面図である。
【図13】図5、図8、図11および図12に示す排水
処理施設の具体例を示す構成図である。
【符号の説明】
10…反応器、12…固結触媒、14…中空孔、16…
排出孔、18…高圧ジェットノズル、19…噴出口、2
0…高圧水流、22…粉砕触媒、24…掘削機、26…
水源、28…排水処理施設、29…水層、30−1…第
1開口部、30−2…第2開口部、30−3…第3開口
部、30−4…第4開口部、30−5…第5開口部、3
0−6…第6開口部、32…小口径用拡幅装置、33−
1…第1ノズル、33−2…第2ノズル、34−1…第
1アーム、34−2…第2アーム、36…昇降揺動装
置、38…ポンプ、39…吸引ホース、40…貯水槽、
42…大口径用拡幅装置、44−1…第1フィルタ、4
4−2…第2フィルタ、44−3…第3フィルタ、46
…セパレーター、S10…中空孔形成工程、S12…排
出孔形成工程、S14…高圧ジェットノズル挿入工程、
S16…固結触媒粉砕工程、S18…水回収工程、S2
0…回収水供給工程、S22…粉砕触媒吸引工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 明 横浜市西区みなとみらい2−3−1 日揮 株式会社横浜本社内 (72)発明者 嶋井 森幸 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 植田 政明 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 小滝 裕 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 4G068 AA07 AB23 AC20 AD16 AD49 4G070 AA03 AB03 BB02 BB08 CA06 CA10 CA16 CB08 DA30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応器(10)内の固結触媒(12)を
    抜き出す方法において、 前記固結触媒(12)に中空孔(14)を形成する中空
    孔形成工程(S10)と、 前記中空孔(14)と前記反応器(10)の外部とを連
    通する排出孔(16)を形成する排出孔形成工程(S1
    2)と、 前記中空孔(14)に高圧ジェットノズル(18)を挿
    入する高圧ジェットノズル挿入工程(S14)と、 前記中空孔(14)に挿入した高圧ジェットノズル(1
    8)から前記固結触媒(12)に向けて高圧水流(2
    0)を噴出し、該固結触媒(12)を粉砕するととも
    に、該粉砕した粉砕触媒(22)を前記排出孔(16)
    から排出する固結触媒粉砕工程(S16)とを具備する
    ことを特徴とする固結触媒の抜出方法。
  2. 【請求項2】 前記排出孔(16)から排出された排出
    物をフィルタリングして、該排出物から水を回収する水
    回収工程(S18)と、 前記回収した水を前記高圧ジェットノズル(18)に供
    給する回収水供給工程(S20)とを具備することを特
    徴とする請求項1記載の固結触媒の抜出方法。
  3. 【請求項3】 前記中空孔形成工程(S10)は、 前記固結触媒(12)を水封した状態で前記中空孔(1
    4)の形成を行うことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の固結触媒の抜出方法。
  4. 【請求項4】 反応器(10)内の固結触媒(12)を
    抜き出す方法において、 前記固結触媒(12)を水封した状態で該固結触媒(1
    2)に中空孔(14)を形成する中空孔形成工程(S1
    0)と、 前記中空孔(14)に高圧ジェットノズル(18)を挿
    入する高圧ジェットノズル挿入工程(S14)と、 前記中空孔(14)に挿入した高圧ジェットノズル(1
    8)から前記固結触媒(12)に向けて高圧水流(2
    0)を噴出し、該固結触媒(12)を粉砕する固結触媒
    粉砕工程(S16)と、 前記粉砕した粉砕触媒(22)を前記反応器(10)の
    外部へ吸引排出する粉砕触媒吸引工程(S22)とを具
    備することを特徴とする固結触媒の抜出方法。
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