JP2003164752A - 反応塔内使用済み触媒の抜出し方法 - Google Patents

反応塔内使用済み触媒の抜出し方法

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JP2003164752A JP2001368686A JP2001368686A JP2003164752A JP 2003164752 A JP2003164752 A JP 2003164752A JP 2001368686 A JP2001368686 A JP 2001368686A JP 2001368686 A JP2001368686 A JP 2001368686A JP 2003164752 A JP2003164752 A JP 2003164752A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業効率の向上およびコスト低減を図れ、触
媒の回収の歩留まりを向上させることができる反応塔内
触媒の抜出し方法を提供する。 【解決手段】 反応塔1内の使用済みの触媒100に、
その上端から反応塔1下部の触媒抜き出し口13に連通
する貫通穴15をあけた後、触媒100を、貫通穴15
内を通過可能な大きさに破砕するとともに、破砕された
触媒100Aを貫通穴15内に投入し、かつ、触媒抜き
出し口13から抜き出す反応塔内使用済み触媒の抜出し
方法とする。そのため、破砕した触媒を貫通穴に投入す
れば、その触媒は、自然落下により触媒抜き出し口から
抜き出されるので、作業効率を向上させることができ、
また、反応塔上部から破砕した触媒を真空装置により吸
引しなくてもよくなるので、真空装置が不要となり、コ
スト低減を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油精製プラント
や化学プラント等の反応塔等内に融着固化した使用済み
の触媒を抜出す反応塔内使用済み触媒の抜出し方法に関
する。
【0002】
【背景技術】石油精製プラントや化学プラント等では、
化学反応を促進させるために、各種の触媒が利用されて
いる。この触媒は、原料流体を流通させる反応塔の内部
に充填することにより使用される。このような触媒は、
炭化物、金属等の堆積に基づく被毒による活性の低下、
機械的強度の低下による破砕、および機器の修繕あるい
は検査等のため、反応塔から抜出す必要がある。この触
媒の抜出し作業は、プラント稼働停止期間を最小に抑え
る必要から工期を短縮するように行われなければならな
い。
【0003】また、使用中の触媒は還元性雰囲気にある
ものが多く、これを触媒交換のために大気に開放する
と、触媒の使用中に付着した炭化物、硫黄等が触媒の酸
化のため発熱する可能性があり、それに伴い発生する種
々の悪条件の人体への影響、さらには、触媒の粉塵によ
る人体への影響等を防止しながら適切な抜出し作業をし
なければならない。また、大型の反応塔においては、触
媒の酸化による発火等を防止するために反応機内に窒素
ガスを供給し、窒素ガス雰囲気下で作業を行うこともあ
る。
【0004】従来、反応塔内の使用済み触媒を抜出す形
式として、まず、反応塔の触媒抜出し口を開放し、内部
の触媒を抜出せるか否か検査し、反応塔の下部に設けら
れている触媒抜出し口から抜出せるときはそこから抜出
すが、触媒が固結していて、触媒抜出し口から抜出せな
いような場合に、反応塔のトップのマンホール外部から
のバキューム抜出しを行う形式が知られている。このバ
キューム抜出し形式では、バキューム抜出し作業に先立
ち、重油等の被反応原料を抜き取った後、固結している
触媒をスコップ等により、また、特に固い場合は、エ
ア、油圧等で駆動されるピック等を用いて破砕してい
る。そして、破砕して細かくなった触媒を、例えばバキ
ューム吸引ホースにてマンホール外部より吸い込み、ホ
ッパ等に排出するような構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、反応塔内の
触媒は固結した状態とはいえ、大気に開放すると、触媒
に付着した炭化物等が酸化、発熱するおそれもあり、反
応塔内の温度が高く作業が困難となる。また、窒素ガス
雰囲気下での作業のこともあるため、反応塔内での作業
が困難となる。そのため、反応塔内の触媒の抜出し作業
に多くの時間がかかり、作業効率が悪く、ひいては、プ
ラントの停止時間を長引かせる原因となっている。
【0006】また、従来のバキューム吸引による触媒抜
出し形式では、破砕しながらバキューム吸引ホースで吸
引しているが、吸引ホースで吸引できるように、ある程
度細かく破砕する必要があり、その上、破砕した場所ま
でバキューム吸引ホースを常に引っ張って移動させなく
てはならない。そのため、複数人の作業者が必要とな
り、また、作業効率も悪いという問題がある。さらに、
特殊なバキューム装置が必要となるので、その分の経費
が余分にかかるものとなっている。また、触媒が猛烈な
スピードで吸引されるため、吸引中に触媒同士が衝突し
あってさらに細かく破砕されて粉末状となることが多
く、これにより、おおよそ20%の触媒のロスが生じて
おり、触媒の再使用に際しての、回収の歩留まりが悪い
という問題もある。
【0007】本発明の目的は、作業効率の向上およびコ
スト低減を図れ、触媒の回収の歩留まりを向上させるこ
とができる反応塔内触媒の抜出し方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、反応塔内から
使用済みの触媒を抜出すために、破砕した触媒を、重力
を利用して、つまり自然落下させて抜出すものである。
具体的には、請求項1に記載の発明は、使用済みの触媒
を反応塔内部から抜出す反応塔内使用済み触媒の抜出し
方法であって、前記反応塔内の前記使用済みの触媒に、
その上端から前記反応塔下部の触媒抜き出し口に連通す
る貫通穴をあけた後、前記触媒を、前記貫通穴の上端近
傍の触媒から順次前記貫通穴内を通過可能な大きさに破
砕するとともに、破砕された触媒を前記貫通穴内に投入
し、かつ、前記触媒抜き出し口から抜き出すことを特徴
とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法である。
【0009】このような本発明によれば、触媒に貫通穴
をあけ、貫通穴の上端近傍の触媒から順次破砕した後、
破砕した触媒を貫通穴に投入すれば、その触媒は、自然
落下により触媒抜き出し口から抜き出される。その結
果、破砕した触媒を貫通穴内に投入するだけで抜出すこ
とができるので、作業効率を向上させることができ、ま
た、従来のように、反応塔上部から破砕した触媒を真空
装置により吸引しなくてもよくなるので、真空装置が不
要となり、コスト低減を図ることができる。また、破砕
された触媒は貫通穴内に投入され、落下して抜出される
ので、従来のように、猛烈なバキューム吸引スピードの
ために生じる触媒同士が衝突しあい、さらに細かく破砕
されることを防止できる。従って、触媒のロスを少なく
することができ、再利用できる触媒の回収の歩留まりを
向上させることができる。
【0010】以上において、貫通穴の大きさ(穴径)は
限定されないが、作業者が、固結した使用済みの触媒を
大まかに破砕し、かつ、その破砕した触媒を、容易に投
入し、落下させることができる程度の大きさ、例えば、
200φ〜500φ程度の大きさにあけられていること
が好ましい。また、貫通穴はどのような方法であけても
よく、例えば、先端に掘削刃を有するボーリング装置、
あるいは、スクリュー状のボーリング装置を使用してあ
けてもよい。さらに、貫通穴は、反応塔が多段層からな
るものであるとき、例えば全段にわたって同じ穴径であ
けてもよく、あるいは上段を大径にあけ、その他を小径
にあけてもよい。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記貫
通穴は、前記触媒の上端から前記反応塔の長さ方向中心
を通ってあけられる鉛直穴と、この鉛直穴の端部に連続
するとともに前記触媒抜き出し口とにわたりかつ前記長
さ方向中心に対して斜めにあけられる斜め穴とで形成さ
れ、前記鉛直穴は、前記触媒中を当該触媒の上端から前
記斜め穴の一端との交点に向けて直進可能なボーリング
ヘッドによりあけられ、このボーリングヘッドは、パイ
プ部材と、このパイプ部材の先端かつ外周に設けられる
掘削部材とで構成され、この掘削部材は、穴あけ方向前
側が先細り状とされるとともに掘削部とされかつ先端が
ドリル部を形成し、かつ、回転したとき前記パイプ部材
の外径より大径穴加工が可能とされ、前記掘削部材によ
り前記鉛直穴をあける際に生じる触媒の掘削粒は、前記
パイプ部材の内部から真空吸引されることを特徴とする
ものである。
【0012】このような本発明によれば、ドリル部で先
端穴をあけた後、掘削部材の掘削部で穴あけが行われ、
掘削部材により鉛直穴があけられる際に生じる掘削粒
は、パイプ部材の内部から真空吸引されるので、掘削粒
のからみつき等による掘削部材への悪影響が出ず、鉛直
穴の穴あけ作業が容易となる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記ボ
ーリングヘッドの前記パイプ部材には、当該パイプ部材
とほぼ同じ外径を有し、かつ、連結可能な複数本の連結
パイプが連結可能とされ、前記鉛直穴の穴あけは、前記
ボーリングヘッドの前記パイプ部材に前記連結パイプを
順次継ぎ足しながら行うことを特徴とするものである。
このような本発明によれば、反応塔の高さに応じて、連
結パイプを順次継ぎ足しながら穴あけを行えるので、連
結パイプ自体の長さを必要以上に長くせずにすみ、その
結果、連結パイプの取り扱いが容易となる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2または
請求項3に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法に
おいて、前記斜め穴は、前記鉛直穴をあける前にあけら
れることを特徴とするものである。このような本発明に
よれば、鉛直穴をあけるに際して、斜め穴に突き当たる
までボーリングヘッドの掘削部を進めればよいので、鉛
直穴の穴あけ終了を容易に確認することができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記貫
通穴は、前記触媒の上端から前記触媒抜き出し口まで連
通する鉛直穴で形成され、この貫通穴は、前記触媒抜き
出し口に着脱可能に設けられ前記触媒中を下端から上端
に向けて直進可能なボーリングヘッドによりあけられ、
このボーリングヘッドは、パイプ部材と、このパイプ部
材の先端かつ外周に設けられる掘削部材とで構成され、
この掘削部材は、上端側が先細り状とされるとともに先
端がドリル部を形成し、かつ、回転したとき前記パイプ
部材の外径より大径穴加工が可能とされていることを特
徴とするものである。
【0016】このような本発明によれば、触媒中の貫通
穴が、ボーリングヘッドを触媒の下端から上端に向けて
直進させてあけられるので、ボーリングヘッドによる掘
削粒は自然落下する。その結果、掘削粒をパイプ部材内
部から真空吸引する必要がなくなり、コスト低減を図る
ことができる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記ボ
ーリングヘッドの前記パイプ部材には、当該パイプ部材
とほぼ同じ外径を有し、かつ、連結可能な複数本の連結
パイプが連結可能とされ、前記貫通穴の穴あけは、前記
ボーリングヘッドの前記パイプ部材に前記連結パイプを
順次継ぎ足しながら行うことを特徴とするものである。
このような本発明によれば、反応塔の高さに応じて、連
結パイプを順次継ぎ足しながら穴あけを行えるので、連
結パイプ自体の長さを必要以上に長くせずにすみ、その
結果、連結パイプの取り扱いが容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、第1実施形態
の触媒抜き出し方法が適用される反応塔1は、2種以上
の物質を定められた温度、圧力条件で反応させるもので
あり、ヘッド側に設けられる第1のトレー2、この第1
のトレー2の下方に所定間隔をあけて設けられる第1の
仕切板5、この第1の仕切板5の下方に所定間隔をあけ
て設けられる第2の仕切板6を備えている。また、第1
の仕切板5および第2の仕切板6の直下には、それぞれ
第2、第3のトレー3,4が設けられている。
【0019】このような第1のトレー2と第1の仕切板
5との間が上段ベッド7とされ、第2のトレー3と第2
の仕切板6との間が中間ベッド8とされ、第3のトレー
4の下方が下段ベッド9とされており、これにより、反
応塔1は、三層構造となっている。そして、上段ベッド
7、中間ベッド8および下段ベッド9には、それぞれ、
所定の触媒100が充填されている。また、上段ベッド
7と中間ベッド8との間、および中間ベッド8と下段ベ
ッド9との間において、第1の仕切板5および第2の仕
切板6にはトランスファパイプ10,11がそれぞれ設
けられ、これらのトランスファパイプ10,11は、そ
れぞれ、第2、第3のトレー3,4を越えて中間ベッド
8側、下段ベッド9側に延びている。なお、トランスフ
ァパイプ10,11のサイズは、内径が例えば300m
m程度となっている。
【0020】この反応塔1の上部にはマンホール1Aが
設けられ、下部には触媒抜出し口である触媒抜き出しノ
ズル13が、反応塔1の中心に対して斜めに向いて設け
られている。また、反応塔1内の触媒抜出し作業におい
て、内部の触媒が固結しているときは、その触媒に酸化
防止の皮膜を形成するために、マンホール1Aから油ま
たはケミカルが注入され、その後、固結した触媒を破砕
するために、例えばエアピックを使用する際は、マンホ
ール1Aから導圧ホースが差し入れられるようになって
いる。
【0021】第1実施形態の触媒抜き出し方法は、反応
塔1の内部の使用済み触媒100に同一径の貫通穴15
をあけ、その後、貫通穴15上端近傍の触媒100から
順に破砕し、破砕した触媒を貫通穴15に投入して触媒
抜き出しノズル13から抜き出すものである。貫通穴1
5は、反応塔1の中心を通り、上段ベッド7の上端から
下段ベッド9の下部まで達する鉛直穴16と、この鉛直
穴16に連通するとともに、触媒抜き出しノズル13と
にわたってあけられた斜め穴17とにより形成されてい
る。
【0022】触媒100に、貫通穴15の鉛直穴16を
あけるための触媒穴あけ装置20は、ボーリングヘッド
21と、このボーリングヘッド21を回転かつ押圧可能
に駆動させる駆動手段30と、ボーリングヘッド21に
より貫通穴15の鉛直穴16をあける際に生じる触媒の
掘削粒を、ボーリングヘッド21を構成するパイプ部材
22の内部から真空吸引する真空吸引手段40とを備え
て構成され、さらに、ボーリングヘッド21には、複数
本の連結パイプ28が順次連結されるようになってい
る。この連結パイプ28は、パイプ部材22と同じサイ
ズのものが使用され、例えば、1.5m〜2.0mの長
さに形成されている。
【0023】ボーリングヘッド21は、図2に示すよう
に、前記パイプ部材22と、このパイプ部材22の外
周、かつ、穴あけ方向先端に設けられ触媒100に穴を
あける掘削部材23とを含み形成されている。パイプ部
材22は、例えば5B(139.8mm)サイズのもの
を使用し、所定長さに形成されており、穴あけ方向先端
は、全周にわたって鋸刃状に形成されている。
【0024】掘削部材23は、それぞれ両端に傾斜部を
有する4枚のプレート部材23A〜23Dを、パイプ部
材22の外周に十文字状に設けて形成され、穴あけ方向
前側には、それぞれ、反応塔1の中心線に向かって傾斜
する傾斜部24が形成されている。この傾斜部24に
は、傾斜方向とほぼ直交する方向に鋸刃状の切り込み部
が形成され、この切り込み部に図示しない所定のカッタ
ーが取り付けられ、これにより掘削部24Aが形成され
ている。そして、掘削部24Aによりあけられる穴の外
径は、例えば220φとなっている。また、傾斜部24
の先端側端部は平坦となっており、この平坦部にドリル
部としてのドリル25が溶接等により固着されている。
従って、ボーリングヘッド21を押圧しながら回転させ
ると、ドリル25が触媒100に細穴をあけ、掘削部2
4Aがその細穴を拡げながら220φの鉛直穴16があ
けられていくことになる。
【0025】また、掘削部材23の後端側(穴あけ方向
と反対側;図2において上側)には、各プレート部材2
3A〜23Dの先端の傾斜部24とほぼ同じ傾斜が後端
側に延びて形成され、この傾斜部26は、ボーリングヘ
ッド21を鉛直穴15から抜くとき、各プレート部材2
3A〜23Dの後端側端部が、既にあけられた鉛直穴1
6の周壁に干渉して抜きにくくなることを防止するガイ
ド部となっている。
【0026】ボーリングヘッド21と連結パイプ28と
の連結は、例えばねじ結合により連結されている。すな
わち、ボーリングヘッド21のパイプ部材22の一端部
に例えば雌ねじ22Aが切られており、接続する連結パ
イプ28の他端部に雄ねじ28Aが切られ、これらの雄
ねじ28Aおよび雌ねじ22Aを螺合させることで、ボ
ーリングヘッド21と連結パイプ28とが連結されるよ
うになっている。また、順次継ぎ足しされる連結パイプ
28同士も、上記ボーリングヘッド21と連結パイプ2
8との連結と同じように、ねじ結合により連結されてい
る。
【0027】前記鉛直穴16は、触媒100の上端から
鉛直方向に下部所定位置まであけられるため、鉛直穴1
6の下端と、触媒抜き出しノズル13との間には依然と
して触媒が残っている状態である。そこで、前述のよう
に斜め穴17があけられるようになっている。この斜め
穴17の穴あけは、図示しないが、例えば、スクリュー
オーガヘッドを用いて行われるようになっている。この
斜め穴17は、前記鉛直穴16をあける前にあけておく
ことが好ましいが、鉛直穴16をあけた後にあけてもよ
いし、あるいは、両者を併行してあけてもよい。
【0028】以上のようなボーリングヘッド21は、前
述のように、駆動手段30により駆動されるようになっ
ている。すなわち、駆動手段30は、反応塔1の上部マ
ンホール1Aに着脱可能に取り付けられ、ガイド柱31
に沿って上下動する加圧部本体32を備えている。この
加圧部本体32は、モータ33の駆動による加圧機構お
よび回転駆動機構により、上下動と加圧が可能となって
いる。なお、加圧部本体32の上下動は、例えばラック
とピニオンとの噛合により行われるようになっている。
【0029】加圧部本体32には、連結パイプ28の一
端が、図示しないスイベルジョイント等を介して連結さ
れる固定パイプ34が設けられており、この固定パイプ
34の他端はベンド状とされ、その先端に吸引用ホース
41が接続され、この吸引用ホース41は真空装置に接
続され、これらにより前記真空吸引手段40が構成され
る。従って、このような固定パイプ34に順次連結パイ
プ28を継ぎ足して行く際は、加圧部本体32を、スト
ロークの最上限位置まで上昇させておいて、マンホール
1Aの上面に現れている連結パイプ28の他端のねじ部
に、新しく継ぎ足す連結パイプ28の一端をねじ込んで
連結し、新しく継ぎ足す連結パイプ28の他端を、固定
パイプ34の一端にねじ込んで連結することにより行わ
れる。
【0030】反応塔1の第1のトレー2の上面には、ボ
ーリングヘッド21による穴あけ作業時の、ボーリング
ヘッド21の心ぶれを防止する心ぶれ防止手段45が設
けられている。心ぶれ防止手段45は、連結パイプ28
に対して径方向に均等配置された支持具を介して設けら
れた、例えば、3個のローラ部材で構成され、それぞれ
のローラ部材は連結パイプ28の外周に当接し、かつ、
回転しながら連結パイプ28を中心側に押圧して連結パ
イプ28、つまりボーリングヘッド21の心ぶれを防止
できるようになっている。
【0031】次に、図3を参照して、反応塔1内の使用
済み触媒の抜き出し方法を説明する。まず、触媒抜き出
し作業に先だって、作業者は、反応器の運転停止後、完
全に冷却した反応器1から重油等の被反応原料を抜き取
った後、トップのマンホール1Aから油またはケミカ
ル、あるいは油およびケミカルを注入し、反応器1内の
触媒に酸化防止の皮膜を形成する(不動態化処理)。あ
るいは、反応器1の運転を停止する過程において不動態
化処理を行っておく。その後、固結した触媒を破砕する
ために、例えばエアピックを使用する際は、マンホール
1Aから導圧ホースを差し入れておく。
【0032】マンホール1Aのフランジに駆動手段30
を設置し、この駆動手段30の加圧部本体32をストロ
ークの最大限上方に位置させておく。その位置で固定パ
イプ34に、ボーリングヘッド21の掘削部24Aのド
リル25が触媒100の上端部に接近するまで、適宜連
結パイプ28を連結し、かつ、その連結パイプ28にパ
イプ部材22を連結する。その後、加圧部本体32を下
降させ、ボーリングヘッド21のドリル25により、触
媒100の上端部に細穴をあける。この際、ボーリング
ヘッド21のパイプ部材22または連結パイプ28を、
心ぶれ防止手段45の3個のローラ部材に内接させ、ボ
ーリングヘッド21をガイドさせる。
【0033】引き続き駆動手段30の加圧部本体32を
下降させて、ドリル25であけた細穴を掘削部24Aで
拡げながら、触媒100に徐々に穴をあけていく。加圧
部本体32がストロークの最下限位置まで下降したら、
加圧部本体32の固定パイプ34と連結パイプ28との
連結を外し、次いで、加圧部本体32を最上限位置まで
上昇させた後、マンホール1Aの上方位置に現れている
連結パイプ28に、所定長さの継ぎ足し用連結パイプ2
8の一端をねじ込んで連結するとともに、その連結パイ
プ28を加圧部本体32の固定パイプ34に連結する。
【0034】その後、前記と同じように、加圧部本体3
2をストロークの最下限位置まで下降させ、継ぎ足した
連結パイプ28の長さの分だけ、触媒100に穴を掘り
進む。以下、順次連結パイプ28を継ぎ足し、上段ベッ
ド7から下段ベッド9の斜め穴17の一端に通じる位置
まで穴あけを行い、鉛直穴16をあける。一方、反応塔
1の下部においては、触媒抜き出しノズル13の蓋を開
いて、スクリューオーガ式の穴あけ機により、反応塔1
のほぼ中心線位置まで達する斜め穴17をあけておく。
触媒100中に、その上端から下端の触媒抜き出しノズ
ル13に至る貫通穴15があけられたら、上記と逆の動
作で、連結パイプ28等を順次外し、ボーリングヘッド
21をマンホール1Aの外に引き出すとともに、固定パ
イプ34との連結を外す。
【0035】その後、第1のトレー2の中央部の一部を
取り外し、作業者は、上段ベッド7の触媒100の上
で、エアピック等を使用して、触媒100を、貫通穴1
5内を落下できる大きさに破砕するとともに、破砕した
触媒100Aを順次貫通穴15内に投入する。上段ベッ
ド7の触媒100を全て破砕し、かつ、貫通穴15内に
投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出したら、
第1の仕切板5および第2のトレー3の中央部の一部を
取り外し、次いで、前述と同じように、中段ベッド8の
触媒100を破砕し、破砕したその触媒100Aを貫通
穴15内に投入して抜き出す。引き続き、下段ベッド9
の触媒100を抜き出し、反応塔1内の触媒抜き出しを
すべて終了する。
【0036】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 (1) 反応塔1内の触媒100をエアピック等で破砕した
後、破砕したその触媒100A(図3参照)を、触媒1
00にあけられ、かつ、触媒抜き出しノズル13に連通
する鉛直穴16内に投入するだけで抜出すことができ
る。従って、従来のように、破砕したものをバキューム
吸引により反応塔1の外部に抜き出す場合と比べて、吸
引作業を行わなくてもよいので、手間が少なくてすみ、
作業効率を向上させることができるとともに、人手も少
なくてすむことから、人件費を軽減でき、コスト低減を
図ることもできる。
【0037】(2) 反応塔1内の触媒100に触媒抜き出
しノズル13に連通する鉛直穴16をあけ、そこに破砕
した触媒100Aを投入するだけで抜出すことができる
ので、従来のバキューム吸引による抜き出しに比べ、バ
キューム装置のような特殊な装置が不要となり、その分
の経費がかからないことから、コスト低減を図ることが
できる。 (3) ボーリングヘッド21の掘削部24Aにより、触媒
100に穴あけを行う際に生じる掘削粒は、連結パイプ
28およびパイプ部材22の外径と、ボーリングヘッド
21における掘削部材23の外径との隙間から得られる
空気を利用して、パイプ部材22の内部からバキューム
吸引されるので、掘削粒が掘削部材23等に絡まって隙
間に詰まることがなく、穴あけ作業が容易となる。
【0038】(4) 反応塔1内の触媒100に斜め穴17
に達する深い鉛直穴16をあける際、ボーリングヘッド
21に連結パイプ28を順次継ぎ足して行っており、連
結パイプ28は、例えば1.5m〜2m程度の長さに形
成されているので、連結パイプ28の取り扱いが容易で
あり、その結果、連結パイプ28の連結作業、取り外し
作業が容易となる。 (5) 破砕された触媒100Aは、貫通穴15内を落下で
きる大きさになっているので、その大きさで抜き出すこ
とができ、回収の歩留まりが100%近くなり、これに
より、触媒の再利用を効率よく行える。
【0039】次に、図4に基づいて、本発明の第2実施
形態を説明する。この実施形態を含み、以下の実施形態
において、第1実施形態と同じ構造、同一部材には、同
一符号を付すとともに、それらの詳細な説明は省略また
は簡略化する。本実施形態は、上段ベッド7内の触媒1
00にあける穴を前記第1実施形態より大きくした点が
異なるのみである。
【0040】上段ベッド7内の触媒100にあける大径
穴56は、図5に示すような、例えば、500φの外径
を有するオーガヘッド57であけられるようになってい
る。このオーガヘッド57は、所定の外径のパイプ部材
22の先端にヘッド部材58を取り付けて形成されてお
り、ヘッド部材58は、例えば4枚の羽根部材58A〜
58Dを十文字状に配置して形成されている。ヘッド部
材58の先端側には、鋸刃状の切り込み部に所定のカッ
ターを取り付けて形成された掘削部54Aが設けられ、
掘削部54Aの先端にはドリル55が設けられた構成と
なっている。また、オーガヘッド57も前記駆動手段3
0により駆動されるようになっている。そして、第1の
トレー2は、例えば中央部の一部を取り外すことで、オ
ーガヘッド57を通過させることができるようになって
いる。また、中段ベッド8および下段ベッド9の触媒1
00には、前記鉛直穴16と斜め穴17からなる貫通穴
15があけられている。
【0041】このような第2実施形態において使用済み
触媒の抜き取りを行うには、まず、第1のトレー2の中
央部の一部を取り外して、オーガヘッド57を通した
後、駆動手段30によりオーガヘッド57を下降させて
500φの大径穴56をあける。次いで、前記ボーリン
グヘッド21を、大径穴56でガイドさせながら挿通さ
せて、前記第1実施形態と同じような手順により、中段
ベッド8、下段ベッド8の触媒100中に、鉛直穴16
と斜め穴17でなる貫通穴15をあける。そして、貫通
穴15をあけた後、破砕した触媒100Aを順次貫通穴
15に投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出
す。
【0042】このような第2実施形態によれば、前記
(1) 〜(5) と同様の効果の他、次のような効果がある。 (6) 上段ベッド7内の触媒100に、オーガヘッド57
により前記鉛直穴16より大きな穴、例えば、500φ
の大径穴56があけられているので、ボーリングヘッド
21をその大径穴56からトランスファパイプ10に挿
入しやすく、中間ベッド8の触媒100に対して、正確
に鉛直方向の位置決めができる。 (7) 上段ベッド7内の触媒100に大径穴56があけら
れているので、上段ベッド7から下段ベッド9まで、大
径穴56より小径の鉛直穴16があけられている前記第
1実施形態に比べて、大径穴56をあけた時点で、大径
穴56と鉛直穴16とにおける径の差の分だけ、触媒1
00を抜き出したことになり、結果的に少しだけでも抜
き出し作業を早めることができる。
【0043】次に、図6に基づいて、本発明の第3実施
形態を説明する。本実施形態は、上段ベッド7内の触媒
100をエアピック等で破砕するとともに、反応塔1の
上部マンホール1Aから、従来のようにバキュームホー
スで抜き出した後、中段ベッド8内の触媒100に、前
記第2実施形態の上段ベッド7と同じように500φの
オーガヘッド57で大径穴56をあけ、下段ベッド9の
触媒100に前記ボーリングヘッド21により220φ
の鉛直穴16をあけたものである。なお、第2のトレー
3は、例えば中央部の一部を取り外すことで、オーガヘ
ッド57を通過させることができるようになっている。
【0044】このような第3実施形態において使用済み
触媒の抜き取りを行うには、まず、上段ベッド7内の触
媒100をエアピック等で破砕するとともに、反応塔1
の上部マンホール1Aからバキュームホースで抜き出し
た後、第2のトレー3の中央部の一部を取り外すことに
よりオーガヘッド57を通した後、前記駆動手段30に
よりオーガヘッド57を下降させて500φの大径穴5
6をあける。
【0045】次いで、前記ボーリングヘッド21を空間
となった上段ベッド7から500φの大径穴56に挿通
させて、前記第1実施形態と同じような手順により、下
段ベッド9の触媒100中に鉛直穴16をあける。そし
て、中段ベッド8および下段ベッド9の破砕した触媒1
00Aを、順次500φの大径穴56から貫通穴15に
投入して、触媒抜き出しノズル13から抜き出す。
【0046】このような第3実施形態によれば、前記
(3) 〜(4) と同様の効果の他、次のような効果がある。 (8) 上段ベッド7を除き、下段ベッド9の部位において
は、前記(1) 、(2) と同様の効果を得ることができ、中
段ベッド8の部位においては、前記(6) と同様の効果を
得ることができる。
【0047】次に、図7に基づいて、本発明の第4実施
形態を説明する。本実施形態は、上段ベッド7、中段ベ
ッド8内の触媒100をエアピック等で破砕するととも
に、反応塔1の上部マンホール1Aから、従来のように
バキュームホースで抜き出した後、下段ベッド9内の触
媒100に、前記第2実施形態の上段ベッド7および第
3実施形態の中段ベッド8と同じように500φのオー
ガヘッド57で穴あけしたものである。
【0048】このような第4実施形態において使用済み
触媒の抜き取りを行うには、まず、上段ベッド7、中段
ベッド8内の触媒100をエアピック等で破砕するとと
もに、反応塔1の上部マンホール1Aから、順次バキュ
ームホースで抜き出した後、第3のトレー4の中央部の
一部を取り外してオーガヘッド57を通した後、前記駆
動手段30によりオーガヘッド57を下降させて下段ベ
ッド9中に500φの大径穴56をあける。次いで、下
段ベッド9内の触媒100を破砕するとともに、500
φの大径穴56に投入して、触媒抜き出しノズル13か
ら抜き出す。このような第4実施形態によれば、前記
(6) と同様の効果を得ることができる。
【0049】次に、図8に基づいて、第5実施形態を説
明する。本実施形態は、反応塔71の下部から鉛直な貫
通穴75をあけ、その貫通穴75に、破砕した触媒10
0A(図3参照)を順次投入して落下させ、下部の触媒
抜き出しノズル73から抜き出す方法である。
【0050】本実施形態では、触媒抜き出し口を構成す
る前記触媒抜き出しノズル73が反応塔1の下部の、反
応塔1の中心から所定寸法離れた位置に、反応塔1の中
心に沿って設けられている。そして、触媒穴あけ装置8
0は、このような触媒抜き出しノズル73に着脱可能に
設けられている。すなわち、触媒穴あけ装置80は、前
記ボーリングヘッド21および複数本の連結パイプ28
と、これらのボーリングヘッド21および連結パイプ2
8を回転、かつ、上方に押圧する駆動手段85と、を備
えて構成されている。
【0051】駆動手段85は、支持台86に支持される
モータ87を備え、モータ87には、複数の連結パイプ
28のうちの1本が回転可能に連結されている。1本の
連結パイプ28には、ボーリングヘッド21のパイプ部
材が連結されるようになっており、反応塔1の高さに応
じて連結パイプ28が順次継ぎ足しされて使用されるよ
うになっている。
【0052】支持台86には、連結パイプ28およびボ
ーリングヘッド21の掘削部材23を載置して上下動さ
せる水平台89が設けられ、この水平台89の下方に、
前記モータ87が固定されている。水平台89には、チ
ェーン90の一端が係止され、このチェーン90は支持
台86の上部に設けられたスプロケットに掛け回され、
チェーン90の他端は、上昇用モータ92側のスプロケ
ットと係合し、上昇用モータ92の駆動によりチェーン
90を移動させれば、水平台89が上昇し、これによ
り、連結パイプ28およびボーリングヘッド21の掘削
部材23が上昇して触媒100に穴あけを行うようにな
っている。ただし、本実施形態では、下方から穴をあけ
ていくため、ボーリングヘッド21により生じる掘削粒
は、掘削部外径とパイプ部材外径との隙間を通って自然
落下する。従って、掘削粒のバキューム吸引を行う必要
はないので、吸引用のバキューム装置は設けられていな
い。
【0053】このような本実施形態の触媒抜き出し方法
を説明する。まず、触媒抜き出しノズル73の蓋を取り
外し、その状態で自然落下して抜き出せるものは、その
まま抜き出し、反応塔71内の触媒100が固結してい
る場合、ボーリングヘッド21の支持台86を触媒抜き
出しノズル73のフランジに取り付け、モータ87に、
例えば1本の連結パイプ28を連結するとともに、この
連結パイプ28にボーリングヘッド21のパイプ部材2
2を連結する。
【0054】上昇用モータ92を駆動させ、ボーリング
ヘッド21を上昇させて、先端ドリル25で下段ベッド
9の触媒抜き出しノズル73に面した部分の触媒100
に細穴をあけ、掘削部24Aで穴を拡げながら掘削部2
4Aの径の大きさの穴をあけていく。ボーリングヘッド
21が所定位置まで上昇して1本の連結パイプ28の長
さ分の穴をあけ終えたら、上昇した位置で、モータ87
と連結パイプ28との連次を外した後、ボーリングヘッ
ド21を所定の支持具で支持しておく。次いで、モータ
87を初期位置に下げ、その位置で、次の連結パイプ2
8を、一端はモータ87に連結し、他端はボーリングヘ
ッド21のパイプ部材22と連結する。
【0055】再び、上昇用モータ92駆動させて、新し
く継ぎ足した連結パイプ28分の穴あけを行い、以下、
順に上段ベッド7の触媒の上端に達するまで、連結パイ
プ28を継ぎ足し、穴あけを行う。下段ベッド9から上
段ベッド7まで穴あけが終了したら、前述とは逆の手順
により、連結パイプ28を順に取り外し、ボーリングヘ
ッド21を触媒中から抜き出し、最後に、支持台86を
触媒抜き出しノズル73から取り外す。その後、反応塔
1内に作業者が入り、上段ベッド7の触媒100を上端
から破砕し、その破砕した触媒100Aを貫通穴75内
に順に投入し、下段ベッド9までの触媒100の抜き出
し作業を行う。
【0056】このような第5実施形態によれば、前記
(1) ,(2) ,(4) ,(5) と同様の効果の他、次のような
効果がある。 (9) 反応塔71の下方から貫通穴75をあけていくた
め、ボーリングヘッド21により生じる掘削粒は、掘削
部23外径とパイプ部材22外径との隙間を通って自然
落下する。従って、掘削粒のバキューム吸引を行う必要
はないので、吸引用バキューム装置が不要となり、コス
ト低減を図ることができる。
【0057】なお、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できるものであ
れば、次に示すような実施形態でもよい。例えば、前記
第1、第2、第5実施形態では、ボーリングヘッド21
の掘削部外径は、220φとされ、パイプ部材22は5
Bサイズのものが使用されているが、これに限らない。
各段毎に設けられているトランスファパイプの大きさに
応じて、ボーリングヘッド21の掘削部外径を220φ
以上としてもよく、また、220φ以下としてもよい。
そして、それに応じてパイプ部材22のサイズも適宜変
えてもよい。ただし、パイプ部材22は必ず掘削部外径
より小さく、かつ、両者の間に所定の隙間がなければな
らない。
【0058】また、前記第2〜第4実施形態で使用され
るオーガヘッド57は、外径が500φとされている
が、この大きさは限定されない。格段毎に設けられてい
るトランスファパイプの大きさに応じて、例えば、60
0φ等、トランスファパイプより大きくなっていればよ
い。
【0059】さらに、前記第1第3実施形態および第5
実施形態では、反応等1は、上段ベッド7、中段ベッド
6および下段ベッド9からなる三層構造となっている
が、本発明の反応塔内触媒の抜出し装置10は、二層以
上の多層構造の反応塔に利用できるものである。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の反応塔
内触媒の抜出し方法によれば、触媒に貫通穴をあけ、貫
通穴の上端近傍の触媒から順次破砕した後、破砕した触
媒を貫通穴に投入すれば、その触媒は、自然落下により
触媒抜き出し口から抜き出される。その結果、破砕した
触媒を貫通穴内に投入するだけで抜出すことができるの
で、作業効率を向上させることができ、また、従来のよ
うに、反応塔上部から破砕した触媒を真空装置により吸
引しなくてもよくなるので、真空装置が不要となり、コ
スト低減を図ることができる。また、破砕された触媒は
貫通穴内に投入され、落下して抜出されるので、従来の
ように、猛烈なバキューム吸引スピードのために生じる
触媒同士が衝突しあい、さらに細かく破砕されることを
防止できる。従って、触媒のロスを少なくすることがで
き、再利用できる触媒の回収の歩留まりを向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反応塔内触媒の抜出し方法が適用
される第1実施形態の反応塔を示す全体縦断面図であ
る。
【図2】前記実施形態の要部を示す分解斜視図である。
【図3】前記実施形態における触媒の抜出し方法の手順
を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る反応塔内触媒の抜出し方法が適用
される第2実施形態の反応塔を示す全体縦断面図であ
る。
【図5】前記第2実施形態の要部を示す分解斜視図であ
る。
【図6】本発明に係る反応塔内触媒の抜出し方法が適用
される第3実施形態の反応塔を示す全体縦断面図であ
る。
【図7】本発明に係る反応塔内触媒の抜出し方法が適用
される第4実施形態の反応塔を示す全体縦断面図であ
る。
【図8】本発明に係る反応塔内触媒の抜出し方法が適用
される第5実施形態の反応塔を示す全体縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 反応塔 7 上段ベッド 8 中段ベッド 9 上段ベッド 13 触媒抜出し口である触媒抜き出しノズル 15 貫通穴 16 鉛直穴 17 斜め穴 20 触媒穴あけ装置 21 ボーリングヘッド 22 パイプ部材 23 掘削部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G068 AA07 AB23 AC01 AC03 AC07 AD01 4G070 AA03 AB03 BB06 CA10 CA15 CB08 DA15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済みの触媒を反応塔内部から抜出す
    反応塔内使用済み触媒の抜出し方法であって、 前記反応塔内の前記使用済みの触媒に、その上端から前
    記反応塔下部の触媒抜き出し口に連通する貫通穴をあけ
    た後、前記触媒を、前記貫通穴の上端近傍の触媒から前
    記貫通穴内を通過可能な大きさに破砕するとともに、破
    砕された触媒を順次前記貫通穴内に投入し、かつ、前記
    触媒抜き出し口から抜き出すことを特徴とする反応塔内
    使用済み触媒の抜出し方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒
    の抜出し方法において、前記貫通穴は、前記触媒の上端
    から前記反応塔の長さ方向中心を通ってあけられる鉛直
    穴と、この鉛直穴の端部に連続するとともに前記触媒抜
    き出し口とにわたりかつ前記長さ方向中心に対して斜め
    にあけられる斜め穴とで形成され、前記鉛直穴は、前記
    触媒中を当該触媒の上端から前記斜め穴の一端との交点
    に向けて直進可能なボーリングヘッドによりあけられ、
    このボーリングヘッドは、パイプ部材と、このパイプ部
    材の先端かつ外周に設けられる掘削部材とで構成され、
    この掘削部材は、穴あけ方向前側が先細り状とされると
    ともに掘削部とされかつ先端がドリル部を形成し、か
    つ、回転したとき前記パイプ部材の外径より大径穴加工
    が可能とされ、前記掘削部材により前記鉛直穴をあける
    際に生じる触媒の掘削粒は、前記パイプ部材の内部から
    真空吸引されることを特徴とする反応塔内使用済み触媒
    の抜出し方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の反応塔内使用済み触媒
    の抜出し方法において、前記ボーリングヘッドの前記パ
    イプ部材には、当該パイプ部材とほぼ同じ外径を有し、
    かつ、連結可能な複数本の連結パイプが連結可能とさ
    れ、前記鉛直穴の穴あけは、前記ボーリングヘッドの前
    記パイプ部材に前記連結パイプを順次継ぎ足しながら行
    うことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の反応塔
    内使用済み触媒の抜出し方法において、前記斜め穴は、
    前記鉛直穴をあける前にあけられることを特徴とする反
    応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒
    の抜出し方法において、前記貫通穴は、前記触媒の上端
    から前記触媒抜き出し口まで連通する鉛直穴で形成さ
    れ、この貫通穴は、前記触媒抜き出し口に着脱可能に設
    けられ前記触媒中を下端から上端に向けて直進可能なボ
    ーリングヘッドによりあけられ、このボーリングヘッド
    は、パイプ部材と、このパイプ部材の先端かつ外周に設
    けられる掘削部材とで構成され、この掘削部材は、上端
    側が先細り状とされるとともに先端がドリル部を形成
    し、かつ、回転したとき前記パイプ部材の外径より大径
    穴加工が可能とされていることを特徴とする反応塔内使
    用済み触媒の抜出し方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の反応塔内使用済み触媒
    の抜出し方法において、前記ボーリングヘッドの前記パ
    イプ部材には、当該パイプ部材とほぼ同じ外径を有し、
    かつ、連結可能な複数本の連結パイプが連結可能とさ
    れ、前記貫通穴の穴あけは、前記ボーリングヘッドの前
    記パイプ部材に前記連結パイプを順次継ぎ足しながら行
    うことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方
    法。
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