JP2000221716A - 電子写真感光体用基体およびその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体用基体およびその製造方法

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JP2000221716A
JP2000221716A JP2112699A JP2112699A JP2000221716A JP 2000221716 A JP2000221716 A JP 2000221716A JP 2112699 A JP2112699 A JP 2112699A JP 2112699 A JP2112699 A JP 2112699A JP 2000221716 A JP2000221716 A JP 2000221716A
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electrophotographic photoreceptor
aluminum
photoreceptor
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Hiroyuki Nishizawa
裕行 西澤
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体層に膨みの発生がなく、均一で平滑な
感光体層を形成することができ、従って、鮮明で美麗な
画像を形成し得る電子写真感光体を得ることのできる電
子写真感光体用基体およびその製造方法の提供。 【解決手段】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
らなる支持体を用いた電子写真感光体用基体において、
支持体が陽極酸化処理された後、アドミッタンスが60
〜110μSとなるように封孔処理されてなることを特
徴とする電子写真感光体用基体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体を製
造するための基体、更に詳しくは、均一で平滑な感光体
層を形成することの可能な電子写真感光体用基体および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式画像形成方法は即時に高品質
の画像が得られることから、複写機やプリンター等にお
いて広く用いられている。電子写真式画像形成において
その中心となる感光体は、アルミニウム系金属の円筒状
支持体の表面を陽極酸化処理した後、生じた小孔を封じ
る封孔処理を行った上で感光体用組成物が塗布されて感
光体層が形成されている。しかるに、従来の陽極酸化処
理されたアルミニウム製支持体を電子写真感光体用基体
として用いた場合、感光体用組成物を塗布した後乾燥を
行なうと感光体層表面にピンホールあるいは小さな膨み
が生じ、あるいはまたアルマイトクラックが発生して感
光体層の均一性が阻害される問題があった。
【0003】本発明者等がその原因をつきとめるため鋭
意検討を行った結果、アルミニウム系支持体を陽極酸化
処理したとき生じた小孔を封孔処理によって封孔する
と、小孔内に残存した水分が感光体用組成物を塗布した
後乾燥工程に入ったとき蒸発して体積が膨脹し、封孔部
分を破壊させること、あるいはこれに伴ってアルミニウ
ムと陽極酸化被膜の熱膨脹率の違いによるヒビ割れが発
生してアルマイトクラックが発生することが判明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基体表面に
発生する封孔破壊やクラックを抑制し、均一で平滑な感
光体層を形成することができ、従って、鮮明で忠実な画
像を形成し得る電子写真感光体を得ることのできる電子
写真感光体用基体およびその製造方法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の知見に基
づいてなされたものであり、 アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる支持
体を用いた電子写真感光体用基体において、支持体が陽
極酸化処理された後、アドミッタンスが60〜110μ
Sとなるように封孔処理されてなることを特徴とする電
子写真感光体用基体、および アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる支持
体を、陽極酸化処理し、次いで支持体のアドミッタンス
が60〜110μSとなるように封孔処理した後乾燥す
ることを特徴とする電子写真感光体用基体の製造方法を
提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は金属製支持体上に感光体
用組成物が塗布され感光体層が形成される。金属製支持
体としては、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が
使用される。アルミニウムの材質としては、例えばA1
050、A3003、A6063などが使用できる。ア
ルミニウム系の支持体は通常シート状もしくは円筒状体
として用いられるがそれに限定されるものではない。こ
のようなアルミニウム支持体は、本発明による陽極酸化
皮膜を設ける前に、酸、アルカリ、有機溶剤、界面活性
剤、エマルジョン、電解などの各種脱脂洗浄方法により
脱脂処理されることが好ましい。
【0007】脱脂処理された支持体は、露光時に発生す
る感光層への正電荷(ホール)の注入を防止し、かつ、
電子をアースから逃がすためにその表面に陽極酸化皮膜
が形成される。陽極酸化皮膜は通常、例えばクロム酸、
硫酸、シュウ酸、ホウ酸、スルファミン酸等の酸性浴中
で陽極酸化処理することによって形成することができ
る。硫酸中での陽極酸化の場合、硫酸濃度は100〜3
00g/l、溶存アルミ濃度は2〜15g/l、液温は
10〜30℃、電解電圧は5〜20V、電流密度は0.
5〜2A/dm2 の範囲に設定されるのがよい。陽極酸
化皮膜の平均膜厚は通常15μm以下でかつ5μm以上
とすることが好ましい。
【0008】陽極酸化処理された支持体は、生じた小孔
を封じるために封孔処理が行なわれる。封孔処理は、比
抵抗が1〜2MΩ・cmの純水を用い、液温度60〜9
8℃、望ましくは65〜73℃、処理時間10〜25
分、望ましくは13〜19分間熱水に浸漬することによ
って熱水封孔処理を行なうことができる。この場合、陽
極酸化皮膜表面の状態、特に活性度を均一に保つため
に、液のpH値を5〜8、望ましくは6〜7に調節され
る。
【0009】また、封孔剤を添加して封孔処理すること
ができ、封孔剤としては、酢酸ニッケル、酢酸コバル
ト、酢酸鉛、酢酸ニッケル−コバルト、硝酸バリウム等
の金属塩水溶液を用いることができるが、特に酢酸ニッ
ケルを用いるのが好ましい。酢酸ニッケル水溶液を用い
る場合の濃度は3〜20g/lの範囲内で使用するのが
好ましい。処理温度は60〜98℃で、好ましくは65
〜73℃で、また酢酸ニッケル水溶液のpHは5.0〜
6.0の範囲で使用するのがよい。
【0010】本発明においては、封孔後の支持体のアド
ミッタンスが60〜110μS、好ましくは、70〜1
00μSとなるように行なわれる。60μS未満では、
内部に封じ込められた水分が消失し難く、塗布された感
光性組成物の層に膨み等が生じることがある。また、1
10μS以上では封孔処理が充分でなく局部的に正電荷
の注入等が生じるおそれがある。
【0011】本発明において、アドミッタンスはJIS
H8683に基づいて測定される。しかし、直径13
mmの円内で測定された場合、次式で表示される。 封孔度Y=Ym/f×t/6.0 Ym=測定値 f =室温係数 t =測定膜厚
【0012】封孔処理された支持体は乾燥工程に付され
る。乾燥方法としては特に制約はなくいかなる方法であ
ってもよく、熱風乾燥、赤外線加熱乾燥等を用いること
ができる。乾燥温度は可及的高温で行なうことが望まし
く、130〜250℃、好ましくは130〜230℃、
更に好ましくは150〜200℃の範囲で行なわれる。
乾燥の行なわれた支持体上には感光体用組成物が塗布さ
れ感光体層が形成される。
【0013】感光体層は、電荷発生物質と電荷輸送物質
を含む単層型であってもよく、また、電荷発生層と電荷
輸送層を積層した機能分離型であってもよい。機能分離
型感光体について述べれば、電荷発生層に用いられる電
荷発生物質としては、公知の電荷発生物質がいずれも使
用でき、フタロシアニン、アゾ色素、キナクリドン、多
環キノン、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、インジ
ゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピラントロン、
シアニン等の各種有機顔料、染料等が挙げられる。中で
も無金属フタロシアニン、銅塩化インジウム、塩化ガリ
ウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム等の金
属、または、その酸化物、塩化物の配位したフタロシア
ニン類が好ましい。
【0014】電荷発生層のバインダーとしては、ポリビ
ニルブチラールなどのポリアセタール、ポリ酢酸ビニ
ル、フェノキシ樹脂等の樹脂を用いることができる。電
荷発生層の膜厚としては通常、0.1μm〜1μm、好
ましくは0.15μm〜0.6μmが好適である。また
ここで使用される電荷発生物質の含有量は、バインダー
樹脂100重量部に対して20〜300重量部、好まし
くは50〜200重量部の範囲で用いられる。
【0015】電荷輸送層中の電荷輸送材料としては、各
種ピラゾリン誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン
誘導体、スチルベン誘導体、アリールアミン等の低分子
化合物を使用することができる。これらの電荷輸送材料
とともにバインダー樹脂が配合される。好ましいバイン
ダー樹脂としては例えばポリメチルメタクリレート、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、および
その共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ
スルホン、ポリエーテル、ポリケトン、フェノキシ、エ
ポキシ、シリコーン樹脂等が挙げられ、またこれらの部
分的架橋硬化物も使用される。
【0016】更に電荷輸送層には酸化防止剤、増感剤等
の各種添加剤を含んでいてもよい。電荷輸送層の膜厚
は、10〜40μm、好ましくは10〜30μmの厚み
で使用されるのがよい。塗布溶媒としては、揮発性が高
く且つその蒸気の密度が空気よりも大きい溶剤が好適に
用いられる。例えば、n−ブチルアミン、ジエチルアミ
ン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリ
エタノールアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベン
ゼン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジ
メトキシメタン、ジメトキシエタン、2,4−ペンタジ
オン、アニソール、3−オキソブタン酸メチル、モノク
ロルベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスル
ホキシド、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート等が挙げられる。
【0017】上記の塗布液の塗布は、通常、浸漬塗布、
すなわち、塗布液がオーバーフローしている浸漬槽中に
円筒基体を垂直に降下させて塗布液に浸漬した後、円筒
基体を垂直に上昇させて引き上げる方法によって行われ
る。塗布された支持体は乾燥され、通常の方法でフラン
ジ等が装着されて電子写真感光体となる。
【0018】
【実施例】A3003合金を用いた外径30mm、長さ
250mm、肉厚0.75mmのEI管をアルミニウム
支持体として用い、一般的な前処理(脱脂、中和、水
洗)を行った後、硫酸濃度180g/l、溶存アルミニ
ウム濃度4.5g/l、浴温度18℃、電流密度1.3
A/dm2 の条件下で陽極酸化皮膜5μmを得た。その
後、酢酸ニッケル系封孔剤(奥野製薬工業製、DX−5
00、濃度13g/l)を用いて、液温度70℃、pH
5.5の条件下で14分間酢酸ニッケル封孔処理を行
い、更にpH5〜8の熱水にて、液温度70℃の条件下
で熱水封孔処理を行ない、表1に示すアドミッタンスの
支持体を夫々200本ずつ作成し、155℃で乾燥し
た。支持体の表面に、下記の電荷発生層用塗布液と電荷
輸送層用塗布液とを、順次に塗布し150℃で乾燥し
て、電子写真感光体を作製し、上記の電荷発生層の厚さ
は0.5μm、電荷輸送層の厚さは18μmとした。
【0019】<電荷発生層用塗布液>粉末X線回折スペ
クトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.
3°に最大回折ピークを有するとともに、7.4°およ
び24.2°に回折ピークを示す結晶型のオキシチタニ
ウムフタロシアニン10重量部を、200重量部の4−
メトキシ−4−メチルペンタノン−2に加え、サンドグ
ラインドミルにて粉砕・分散処理し、得られた分散液
を、ポリビニルブチラール樹脂(デンカ(株)製商品
「#6000C」)の5重量%ジメトキシエタン溶液1
00重量部およびフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド
社製商品「PHKK」)の5重量%ジメトキシエタン溶
液100重量部の混合液に加え、最終的に固形分濃度4
重量%の電荷発生層用塗布液を調製した。
【0020】<電荷輸送層用塗布液>電荷輸送物質とし
て、次に示すヒドラゾン化合物56重量部、
【0021】
【化1】
【0022】次に示すヒドラゾン化合物14重量部、
【0023】
【化2】
【0024】およびポリカーボネート樹脂(三菱化学
(株)製商品「ノバレックス7030A」)100重量
部を、1,4−ジオキサン1000重量部に溶解させ
て、電荷輸送層用塗布液を調製した。得られた電子写真
用感光体を肉眼観察して膨み発生本数を調べた。その結
果は表−1の通りであった。
【0025】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
    らなる支持体を用いた電子写真感光体用基体において、
    支持体が陽極酸化処理された後、アドミッタンスが60
    〜110μSとなるように封孔処理されてなることを特
    徴とする電子写真感光体用基体。
  2. 【請求項2】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
    らなる支持体を、陽極酸化処理し、次いで支持体のアド
    ミッタンスが60〜110μSとなるように封孔処理し
    た後乾燥することを特徴とする電子写真感光体用基体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 封孔処理した支持体を130〜230℃
    の温度に加熱して乾燥する請求項2記載の電子写真感光
    体用基体の製造方法。
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