JP2000220606A - 液圧ウィンチ回路 - Google Patents

液圧ウィンチ回路

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JP2000220606A
JP2000220606A JP11022865A JP2286599A JP2000220606A JP 2000220606 A JP2000220606 A JP 2000220606A JP 11022865 A JP11022865 A JP 11022865A JP 2286599 A JP2286599 A JP 2286599A JP 2000220606 A JP2000220606 A JP 2000220606A
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JP
Japan
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flow control
control valve
pressure
valve
winch
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Withdrawn
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JP11022865A
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English (en)
Inventor
Tomoshi Yonezawa
智志 米澤
Etsujiro Imanishi
悦二郎 今西
Tomohiko Asakage
朋彦 浅蔭
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カウンタバランス弁方式によって大負荷時の
キャビテーションの発生を防止しながら、小負荷時には
流量制御弁方式によって良好な応答性を確保する。 【解決手段】 負荷の大小に応じて巻下モードを「通常
巻下モード」と「高速巻下モード」に分け、応答性より
も安全性が優先される大負荷時には「通常巻下モード」
として第1流量制御弁21を選択し、カウンタバランス
弁方式によりキャビテーションの発生を防止する。一
方、小負荷時には「高速巻下モード」として第2流量制
御弁22を選択し、流量制御弁方式によって良好な応答
性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧クレーン等の液
圧式の作業機械に使用される液圧ウィンチ回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の好適例である油圧クレーンのウ
ィンチ回路を例にとって従来の技術を説明する。
【0003】従来の一般的なウィンチ回路を図5に示し
ている。
【0004】同図において、1は巻上ロープ2を介して
吊荷Wを巻上・巻下駆動するウィンチドラムで、このウ
ィンチドラム1に減速機3を介してウィンチモータ4が
連結され、このウィンチモータ4が油圧ポンプ5からの
圧油によって回転駆動される。
【0005】油圧ポンプ5とウィンチモータ4との間に
は油圧パイロット式のコントロールバルブ6が設けら
れ、リモコン弁7のレバー操作により、レバー操作量に
応じたパイロット圧がコントロールバルブ6に送られて
同バルブ6が巻下、巻上、中立A,B,C間で切換わり
作動する。
【0006】8はリモコン弁7とコントロールバルブ6
とを結ぶパイロットラインで、ここでは巻下側パイロッ
トラインのみを示している。
【0007】コントロールバルブ6とウィンチモータ4
とを結ぶ巻上側、巻下側両管路9,10のうち、ウィン
チ巻下時(ウィンチドラム1およびウィンチモータ4の
巻下回転時)のモータ出口側となる巻上側管路9にブレ
ーキ弁としてのカウンタバランス弁11が設けられ、こ
のカウンタバランス弁11により巻下速度が制御され
て、吊荷Wの落下が防止されるとともに、巻下側管路1
0が負圧になることによるキャビテーションの発生が防
止される。
【0008】このカウンタバランス弁11は、ウィンチ
巻下時のモータ入口側圧力P1を導入されて開き側に作
動する本体(スプール)12と、同本体12を閉じ側に
付勢するバネ13と、ウィンチ巻上時にカウンタバラン
ス弁11をバイパスさせるチェック弁14とを具備して
いる。
【0009】16はポンプ吐出圧を設定するリリーフ
弁、Tはタンクである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このカウン
タバランス弁11を用いた方式(以下、カウンタバラン
ス弁方式という)によると、とくに大負荷時にカウンタ
バランス弁11が開閉を繰り返す所謂ハンチングが発生
するという問題がある。
【0011】そこで、このカウンタバランス弁方式をと
る従来のウィンチ回路においては、ハンチング防止策と
して、カウンタバランス弁11に絞り15による減衰を
与えて反応を遅らせる手段がとられている。
【0012】この場合、減衰度は、ハンチングが起こり
易い大負荷を基準にして設定される。
【0013】しかし、こうすると、小負荷時に減衰過多
となり、応答性が悪くなるという弊害が生じていた。
【0014】一方、カウンタバランス弁方式に代えて、
特開昭57−121596号公報に示されているよう
に、ウィンチ巻下時のモータ出口側管路に、カウンタバ
ランス弁に代えて流量制御弁を設け、この流量制御弁を
リモコン弁によってコントロールバルブと同時に操作す
ることにより、ハンチングの発生を防止しながら速度制
御を行う方式(以下、流量制御弁方式という)が提案さ
れた。
【0015】しかし、この流量制御弁方式によると、カ
ウンタバランス弁を除去したことの弊害として、ウィン
チ巻下時にキャビテーションが発生し易いという問題が
あっがあった。
【0016】そこで本発明は、流量制御弁方式によって
とくに小負荷時の良好な応答性を確保しながらキャビテ
ーションの発生を防止する、すなわち、応答性と安全性
を両立させることができる液圧ウィンチ回路を提供する
ものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、液圧
ポンプにより駆動されてウィンチドラムを巻上・巻下両
方向に回転駆動する液圧ウィンチモータと、このウィン
チモータを制御するコントロールバルブとを結ぶ両側管
路のうち、ウィンチ巻下時のモータ出口側管路に、
(イ)モータ入口側管路の圧力により制御されてカウン
タバランス弁として作動する第1の流量制御作用と、
(ロ)外部からの操作によって加えられるパイロット圧
により制御される第2の流量制御作用を行う流量制御手
段が設けられ、かつ、この流量制御手段による流量制御
作用を上記二つのうちで切換える切換手段が設けられた
ものである。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、第1の流量制御作用を行う第1流量制御弁と、第2
の流量制御作用を行う第2流量制御弁によって流量制御
手段が構成され、切換手段は、この両流量制御弁の一方
を選択するように構成されたものである。
【0019】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、切換手段は、第2流量制御弁が選択された状態で、
ウィンチ巻下時のモータ入口側圧力が一定以下に低下し
たときに、第2流量制御弁を閉じ方向に作動させるよう
に構成されたものである。
【0020】請求項4の発明は、請求項2または3の構
成において、ウィンチ巻下時のモータ入口側圧力を制御
する圧力制御手段が設けられ、切換手段は、第2流量制
御弁が選択されたときに、第1流量制御弁が選択された
ときよりもモータ入口側圧力が低くなるように上記圧力
制御手段を制御するように構成されたものである。
【0021】請求項5の発明は、請求項2乃至4のいず
れかの構成において、圧力制御手段として、液圧ポンプ
の吐出圧を制御するリリーフ弁がポンプ吐出管路に接続
されたものである。
【0022】請求項6の発明は、請求項2乃至5のいず
れかの構成において、圧力制御手段としての圧力制御弁
がウィンチ巻下時のモータ入口側管路に接続されたもの
である。
【0023】請求項7の発明は、請求項2乃至6のいず
れかの構成において、第2流量制御弁は、ウィンチ巻下
時のモータ出口側圧力がパイロット圧に対抗する力とし
て作用するように構成されたものである。
【0024】請求項8の発明は、請求項2乃至7のいず
れかの構成において、コントロールバルブとして、操作
手段からのパイロット圧によって制御される液圧パイロ
ット式切換弁が用いられ、切換手段が、第2流量制御弁
の選択時に上記操作手段からのパイロット圧によって第
2流量制御弁を制御するように構成されたものである。
【0025】上記構成によると、たとえば負荷の大小に
応じて巻下モードを二つに分け、応答性よりも安全性が
優先される大負荷時には「通常巻下モード」として第1
の流量制御作用(請求項2では第1流量制御弁)を選択
し、この流量制御作用によるカウンタバランス弁方式、
つまり、ウィンチ巻下時のモータ入口側圧力に応じてモ
ータ出口側の流量を制御する方式によりキャビテーショ
ンの発生を防止する。
【0026】このとき、第1の流量制御作用に減衰機能
を持たせることによってハンチングの発生を防止するこ
とができる。
【0027】一方、応答性が問題となる小負荷時には
「高速巻下モード」として第2の流量制御作用(請求項
2では第2流量制御弁)を選択し、流量制御弁方式によ
って良好な応答性を確保する。
【0028】これにより、大負荷時のキャビテーション
防止作用(安全性)と、小負荷時の良好な応答性を両立
させることができる。
【0029】また、請求項3の構成によると、上記「高
速巻下モード」での巻下時に、何らかの理由によってモ
ータ入口側圧力が一定以下に低下した(負圧傾向となっ
た)ときに、第2流量制御弁が閉じ方向に作動するた
め、高速巻下時においてもモータ入口側でのキャビテー
ションの発生を防止することができる。
【0030】一方、請求項4,5,6の構成によると、
第2流量制御弁を選択する「高速巻下モード」におい
て、モータ入口側圧力が「通常巻下モード」よりも低圧
に設定されることにより、ポンプのエネルギーロスを小
さくすることができる。
【0031】これに対し、大負荷を扱う「通常巻下モー
ド」ではモータ入口側圧力が高圧に設定されるこによ
り、ハンチングの発生が抑えられる。
【0032】また、請求項7の構成によると、「高速巻
下モード」において、モータ出口側圧力が第2流量制御
弁を閉じる方向に働くため、巻下速度が速くなり過ぎな
いように抑制され、作業の安全が保たれる。
【0033】請求項8の構成によると、「高速巻下モー
ド」において、第2流量制御弁が、コントロールバルブ
を操作する操作手段によって操作されるため、この第2
流量制御弁専用の操作手段を付加する必要がない。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図4に
よって説明する。
【0035】以下の実施形態では、従来技術の説明に合
せて油圧クレーンのウィンチ回路を例にとっている。
【0036】第1実施形態(図1参照) 図1のウィンチ回路において、図5に示すウィンチ回路
と同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を
省略する。
【0037】ウィンチ巻下時のモータ出口側管路(巻上
側管路)9に、流量制御手段としての第1および第2両
流量制御弁21,22が互いに並列状態で接続されてい
る。
【0038】この両流量制御弁21,22は、それぞれ
本体(スプール)21a,22aと同本体21a,22
aを閉じ側に付勢するバネ21b,22bと、減衰を与
えるための絞り21c,22cとを具備している。
【0039】23はウィンチ巻上時に両流量制御弁2
1,22をバイパスさせるチェック弁である。
【0040】第1流量制御弁21にスプール駆動圧を導
入するパイロットライン24は、第1モード切換弁25
を介してウィンチ巻下時のモータ入口側管路(巻下側管
路)10に接続され、同モード切換弁25のa位置でモ
ータ入口側圧力P1が同流量制御弁21に導入される。
【0041】一方、モード切換弁25のb位置では、パ
イロットライン24が遮断されるため、同流量制御弁2
1は閉じた(機能しない)状態となる。
【0042】第2流量制御弁22にスプール駆動圧を導
入するパイロットライン26は、第2モード切換弁27
を介してリモコン弁7の二次側またはパイロット油圧源
28に接続される。
【0043】すなわち、第2モード切換弁27が図示の
a位置にあるときは、リモコン弁7からのパイロット圧
はコントロールバルブ6のみに送られる。従って、リモ
コン弁7の操作によってコントロールバルブ6のみが操
作される。
【0044】一方、第2モード切換弁27がb位置に切
換わると、リモコン弁7からのパイロット圧がパイロッ
トライン26経由で第2流量制御弁22に送られると同
時に、パイロット油圧源28の油圧がコントロールバル
ブ6に送られる。
【0045】従って、第2流量制御弁22がリモコン弁
7のレバー操作量に応じた開度に制御されるとともに、
コントロールバルブ6がレバー操作に関係なく巻下位置
Aにセットされる。
【0046】また、第2流量制御弁22のパイロットラ
イン26は、チェック弁29および第1モード切換弁2
5を介して巻下側管路10に接続され、同モード切換弁
25のb位置でのみ巻下側管路10に連通するようにな
っている。
【0047】次に、ウィンチ巻下時に巻下側管路10の
最高圧力を設定する圧力制御手段として、ポンプ5の吐
出管路にリリーフ弁30が接続されるとともに、このリ
リーフ弁30のバネ室(閉じ)側の圧力ポートが、第3
モード切換弁31とリリーフ圧設定弁32を介してタン
クTに接続されている。
【0048】第3モード切換弁31は、a位置(ブロッ
ク位置)とb位置(開通位置)との間で切換わり、リリ
ーフ弁30の設定圧が、同モード切換弁31のa位置で
は高圧に、b位置で低圧にそれぞれ設定される。
【0049】第1〜第3各モード切換弁25,27,3
1はいずれも電磁切換弁が用いられ、図示しないモード
切換スイッチ(各モード切換弁共通のスイッチを用いて
もよいし、別々のスイッチを用いてもよい)のオン・オ
フ操作によってa,b両位置間で切換わる。
【0050】これにより、次に述べるように巻下モード
が、大負荷時の「通常巻下モード」と小負荷時の「高速
巻下モード」との間で切換えられる。
【0051】I.通常巻下モード このモードでは、各モード切換弁25,27,31はい
ずれも図示のようにa位置にセットされる。
【0052】この状態では、 リモコン弁7が巻下側に操作されるとコントロール
バルブ6が巻下位置Aにセットされてウィンチモータ4
が巻下側に回転する。
【0053】 第2の流量制御弁22には外部パイロ
ット圧が供給されないため、同流量制御弁22は閉じ状
態となり、機能しない。
【0054】 第1の流量制御弁21は、巻下側管路
圧力P1が導入され、この圧力P1に応じた開度で開
く。
【0055】従って、第1の流量制御弁21が、図5に
示すカウンタバランス弁11と同様の作用をなし、回路
全体がカウンタバランス弁方式の回路と等価となり、ウ
ィンチモータ4がブレーキ力を受けながら回転して巻下
運転が行われる。
【0056】このとき、絞り21cの減衰作用によって
ハンチングが防止される。なお、この減衰作用によって
応答性が低くなるが、大負荷時には小負荷時ほどの応答
性は要求されず、安全性が優先されることから実際上問
題はない。
【0057】また、このとき第3モード切換弁31がa
位置にあってリリーフ弁30が高圧に設定されるため、
巻下側管路10の圧力も高圧に保持され、これによって
もハンチング防止作用が得られる。
【0058】II.高速巻下モード 吊荷Wが軽く、応答性が問題(優先)となる小負荷の場
合は、モード切換スイッチの操作によって「高速巻下モ
ード」に切換える。
【0059】こうすれば、各モード切換弁25,27,
31がb位置に切換わる。
【0060】この状態では、 パイロット油圧源28がコントロールバルブ6に接
続されるため、コントロールバルブ6はリモコン弁7の
操作に関係なく巻下位置Aに保持され、ウィンチモータ
4が巻下回転する。
【0061】 リモコン弁7の二次側が第2流量制御
弁22のパイロットライン26に接続される。このた
め、第2流量制御弁22がリモコン弁7の操作量に応じ
た外部パイロット圧を供給されることによって開度制御
される。
【0062】 第1モード切換弁25がb位置に切
換わることによって1流量制御弁21への巻下側管路圧
力の導入がストップするため、同流量制御弁21は閉じ
状態となる。
【0063】こうして、第1流量制御弁21に代わって
第2流量制御弁22が有効となり、同流量制御弁22が
リモコン弁7のレバー操作によって制御される。
【0064】すなわち、カウンタバランス弁方式から流
量制御弁方式に切換わり、巻下速度がリモコン弁7によ
って任意に調整され、良好な応答性が確保される。
【0065】このとき、第1流量制御弁21によるカウ
ンタバランス機能が失われるが、巻下運転中、何らかの
理由によって、巻下側管路圧力P1が大きく低下(キャ
ビテーション発生の原因が発生)した場合、リモコン弁
7からのパイロット圧が圧力差によってチェック弁29
および第1モード切換弁25を介して巻下側管路10に
流れる。
【0066】これにより、第2流量制御弁22に導入さ
れるパイロット圧が低下して第2流量制御弁22が閉じ
方向に作動するため、「高速巻下モード」においてもキ
ャビテーションの発生が防止される。
【0067】一方、第3モード切換弁31がb位置に切
換わることにより、リリーフ弁30が低圧に設定される
ため、巻下側管路圧力P1も低圧に保持される。このた
め、ポンプ負荷を小さくしてエネルギーロスを小さく
し、システム効率を上げることができる。
【0068】また、第2流量制御弁22には吊荷重さに
比例した巻上側管路圧力P2が閉じ方向に作用するた
め、小負荷の中でも吊荷Wが重いときに巻下速度が速く
なり過ぎることを防止することができる。
【0069】ところで、「高速巻下モード」は、同モー
ドで使用するポンプ吐出流量と負荷の範囲を指定して、
事前に第2流量制御弁22の開口面積とリモコン弁7か
らのパイロット圧の関係を設定することによって実現さ
れる。この第2流量制御弁22の開口面積とリモコン弁
7からのパイロット圧の関係は以下の原理で決められ
る。
【0070】設定したポンプ吐出流量Qpに係数α(<
1、たとえば0.9)を掛けて最大モータ通過流量Qm
(max)を算出する。
【0071】この最大モータ通過流量Qm(max)と、
指定した負荷範囲内の最大負荷による最大保持圧Pmax
を、たとえばオリフィス絞りの式Q=C0A√(2Pmax
/ρ)に代入することによって、第2流量制御弁22で
の最大開口面積Amaxが決まる。
【0072】ここで、Qはオリフィス通過流量、C0
流量係数、Aはオリフィス断面積、Pはオリフィス前後
差圧、ρは油密度で、オリフィス前後差圧Pは最大保持
圧Pmaxに近似する。
【0073】巻上側管路圧力P2は、負荷による圧力と
巻下側管路圧力P1の和で表されるので、リリーフ圧設
定弁32を用いて巻下側管路圧力P1を設定し、負荷範
囲を指定することで最大保持圧Pmaxが求められる。
【0074】そして、リモコン弁7によって発生するパ
イロット圧Pdの最大値で、第2流量制御弁22が前記
最大開口面積Amaxとなるように第2流量制御弁22の
パイロット圧受圧面積Apと、バネ定数Kと、初期セッ
ト力f0を設定する。
【0075】これは、Ap=(K×xp+f0)/Pd
という式から決めることができる。
【0076】ここで、xpは第2流量制御弁22の本体
(スプール)22aのストロークで、このストロークx
pが上記の関係で決められれば、そのストローク(=パ
イロット圧Pd)と開口面積Aの関係は、たとえば本体
22aにおけるノッチで設計者が設定することができ
る。
【0077】図2に一例としての第2流量制御弁22の
パイロット圧Pdと開口面積Aの関係を示す。
【0078】第2実施形態(図3参照) 第1実施形態との相違点のみを説明する。
【0079】第1実施形態では、高速巻下モードでの巻
下運転中に、何らかの理由によって巻下側管路圧力P1
が大きく低下した場合に、前記したようにリモコン弁7
からのパイロット圧を巻下側管路10に流して第2流量
制御弁22を閉じ方向に作動させることによって巻下側
管路10でのキャビテーションの発生を防止するように
している。
【0080】第2実施形態においてはこのキャビテーシ
ョン防止作用を異なる構成によって得るようにしてい
る。
【0081】すなわち、第1実施形態のチェック弁29
に代えて油圧パイロット式の切換弁33が設けられ、
「高速巻下モード」で、巻下側管路圧力P1が第1モー
ド切換弁25を介してこの切換弁33にパイロット圧と
して加えられることによって同切換弁33がb位置にセ
ットされる。
【0082】この状態で、リモコン弁7からのパイロッ
ト圧が切換弁33を介して第2流量制御弁22に加えら
れることにより、同流量制御弁22が開き、巻下速度制
御作用が行われる。
【0083】そして、この巻下運転中、巻下側管路圧力
P1が大きく低下した場合に、切換弁33へのパイロッ
ト圧が低下して同切換弁33がa位置に切換わることに
より、リモコン弁7から第2流量制御弁22へのパイロ
ット圧の供給が遮断される。
【0084】これにより、第2流量制御弁22が閉じて
ウィンチモータ4が停止するため、巻下側管路10での
キャビテーションの発生が防止される。
【0085】第3実施形態(図4参照) 第1および第2実施形態では、ポンプ5の吐出管路に圧
力制御手段としてのリリーフ弁30を設け、このリリー
フ弁30を、第3モード切換弁31およびリリーフ圧設
定弁32によって制御する構成としたのに対し、第3実
施形態では圧力制御手段が巻下側管路10に設けられて
いる。
【0086】すなわち、ポンプ吐出管路には、図5に示
すリリーフ弁16と同様に回路全体の最高圧力を設定す
るメインリリーフ弁34のみが設けられている。
【0087】一方、巻下側管路10とタンクTとの間
に、第3モード切換弁35と圧力制御手段としての圧力
設定弁36の直列回路が接続され、通常巻下モードで
は、第3モード切換弁35がa位置にセットされること
により、巻下側管路圧力P1の最高値が、メインリリー
フ弁35の設定圧(高圧)にセットされる。
【0088】一方、高速巻下モードにおいて、第3モー
ド切換弁35がb位置に切換わることにより、巻下側管
路圧力P1が、圧力設定弁36の設定圧(低圧)にセッ
トされ、これにより第1および第2実施形態同様、ポン
プ5のエネルギーロスが防止される。
【0089】ところで、上記実施形態では、第1の流量
制御作用(カウンタバランス弁作用)を行う第1流量制
御弁21と、第2の流量制御作用を行う第2両流量制御
弁22とによって流量制御手段を構成したが、第1およ
び第2の流量制御作用の両方を行い得る一つの流量制御
弁を用い、同流量制御弁の作用(流量制御特性)を切換
えるようにしてもよい。
【0090】また、上記実施形態では、「通常巻下モー
ド」と「高速巻下モード」を負荷の大小によって分けた
が、たとえば作動油の温度(粘性)によっても負荷の大
小による場合と同様に巻下特性を変えるのが望ましい場
合があるため、この油温等、他の要因によって二つの巻
下モードに分けてもよい。
【0091】さらに、本発明は主として上記実施形態で
挙げた油圧ウィンチ回路に適用されるが、水圧ウィンチ
回路にも適用可能である。
【0092】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、たと
えば負荷の大小に応じて安全性(キャビテーション防
止)と応答性のいずれを優先すべきかによって、巻下モ
ードを、カウンタバランス弁作用が行われる「通常巻下
モード」と、モータ出口側の開度のみを制御する「通常
巻下モード」の二つのうちで切換えるようにしたから、
大負荷時のキャビテーション防止作用(安全性)と、小
負荷時の良好な応答性を両立させることができる。
【0093】また、請求項3の発明によると、「高速巻
下モード」での巻下時に、何らかの理由によってモータ
入口側圧力が一定以下に低下したときに、第2流量制御
弁を閉じ方向に作動させるることにより、高速巻下時に
おいてもモータ入口側でのキャビテーションの発生を防
止し、安全性をより高めることができる。
【0094】一方、請求項4,5,6の発明によると、
第2流量制御弁を選択する「高速巻下モード」時に、モ
ータ入口側圧力を「通常巻下モード」よりも低圧に設定
することにより、ポンプのエネルギーロスを小さくする
ことができる。
【0095】これに対し、大負荷を扱う「通常巻下モー
ド」ではモータ入口側圧力を高圧に設定するこにより、
ハンチングの発生を抑えることができる。
【0096】また、請求項7の発明によると、「高速巻
下モード」において巻下速度が速くなり過ぎないように
抑制して作業の安全を保つことができる。
【0097】請求項8の発明によると、「高速巻下モー
ド」において、第2流量制御弁を、コントロールバルブ
を操作する操作手段によって操作する構成としたから、
この第2流量制御弁専用の操作手段を付加する必要がな
く、回路構成を簡単にでき、コストを安くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる油圧ウィンチ回
路の回路図である。
【図2】第1実施形態における第2流量制御弁のパイロ
ット圧と開口面積の関係の一例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる油圧ウィンチ回
路の回路図である。
【図4】本発明の第3実施形態にかかる油圧ウィンチ回
路の回路図である。
【図5】従来のカウンタバランス弁を備えた油圧ウィン
チ回路の回路図である。
【符号の説明】 1 ウィンチドラム 4 ウィンチモータ 5 油圧ポンプ 6 コントロールバルブ 7 操作手段としてのリモコン弁 9 巻上側管路(ウィンチ巻下時のモータ出口側管路) 10 巻下側管路(ウィンチ巻下時のモータ入口側管
路) 21 第1の流量制御作用を行う第1流量制御弁 22 第2の流量制御作用を行う第2流量制御弁 25 第1モード切換弁(切換手段) 27 第2モード切換弁(切換手段) 31 第3モード切換弁(切換手段) 30 圧力制御手段を構成するリリーフ弁 32 同リリーフ圧設定弁 35 第3モード切換弁(切換手段) 36 圧力設定弁(圧力制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅蔭 朋彦 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内 Fターム(参考) 3H089 AA35 AA61 BB11 BB14 BB15 BB28 CC08 DA02 DB03 DB08 DB12 DB47 DB49 EE13 EE15 EE31 GG02 JJ08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧ポンプにより駆動されてウィンチド
    ラムを巻上・巻下両方向に回転駆動する液圧ウィンチモ
    ータと、このウィンチモータを制御するコントロールバ
    ルブとを結ぶ両側管路のうち、ウィンチ巻下時のモータ
    出口側管路に、 (イ)モータ入口側管路の圧力により制御されてカウン
    タバランス弁として作動する第1の流量制御作用と、 (ロ)外部からの操作によって加えられるパイロット圧
    により制御される第2の流量制御作用を行う流量制御手
    段が設けられ、かつ、この流量制御手段による流量制御
    作用を上記二つのうちで切換える切換手段が設けられた
    ことを特徴とする液圧ウィンチ回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液圧ウィンチ回路におい
    て、第1の流量制御作用を行う第1流量制御弁と、第2
    の流量制御作用を行う第2流量制御弁によって流量制御
    手段が構成され、切換手段は、この両流量制御弁の一方
    を選択するように構成されたことを特徴とする液圧ウィ
    ンチ回路。
  3. 【請求項3】 切換手段は、第2流量制御弁が選択され
    た状態で、ウィンチ巻下時のモータ入口側圧力が一定以
    下に低下したときに、第2流量制御弁を閉じ方向に作動
    させるように構成されたことを特徴とする請求項2記載
    の液圧ウィンチ回路。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の液圧ウィンチ回
    路において、ウィンチ巻下時のモータ入口側圧力を制御
    する圧力制御手段が設けられ、切換手段は、第2流量制
    御弁が選択されたときに、第1流量制御弁が選択された
    ときよりもモータ入口側圧力が低くなるように上記圧力
    制御手段を制御するように構成されたことを特徴とする
    液圧ウィンチ回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の液圧ウィンチ回路におい
    て、圧力制御手段として、液圧ポンプの吐出圧を制御す
    るリリーフ弁がポンプ吐出管路に接続されたことを特徴
    とする液圧ウィンチ回路。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の液圧ウィンチ回路におい
    て、圧力制御手段としての圧力制御弁がウィンチ巻下時
    のモータ入口側管路に接続されたことを特徴とする液圧
    ウィンチ回路。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれかに記載の液圧
    ウィンチ回路において、第2流量制御弁は、ウィンチ巻
    下時のモータ出口側圧力がパイロット圧に対抗する力と
    して作用するように構成されたことを特徴とする液圧ウ
    ィンチ回路。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至7のいずれかに記載の液圧
    ウィンチ回路において、コントロールバルブとして、操
    作手段からのパイロット圧によって制御される液圧パイ
    ロット式切換弁が用いられ、切換手段が、第2流量制御
    弁の選択時に上記操作手段からのパイロット圧によって
    第2流量制御弁を制御するように構成されたことを特徴
    とする液圧ウィンチ回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2469103A3 (de) * 2010-12-22 2014-10-08 Robert Bosch GmbH Hydraulischer Antrieb

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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