JP2000219266A - 切符類包装シートおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】株主優待乗車券等複数の切符類を封入した切符
類包装シートにおいて、切符類が取り出し易く、かつ製
造コストや切符類の封入ミスのない切符類包装シートと
その製造方法の提供にある。 【解決手段】四角状台紙２０に、所定の位置に載置され
た複数枚の切符類３０をカバーし包装する四角状透明カ
バーフィルム１０を貼着してなる切符類包装シートであ
って、貼着面が糊付け部１２と、前記所定の位置と一致
しかつその切符類３０よりやや大きめの非糊付け部１４
とでなる該四角状透明カバーフィルム１０の上辺１０ａ
と該四角状台紙の上辺２０ａとが略一致するように貼着
され、前記非糊付け部１４の右辺に沿ってカバーフィル
ムの上辺１０ａから下辺１０ｂまでミシン目１６を施し
てなる切符類包装シート及び四角状台紙２０上に切符類
３０を自動的に載置（封入）するその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、株主優待乗車券等
複数の切符類を封入した切符類包装シートに関するもの
であり、さらに詳細には、使い易い切符類包装シートと
その製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、複数の切符等を封入し、必要
枚数のみとって使用するための切符等包装シートが知ら
れ、具体的には株主優待乗車券などに使用されている。

【０００３】例えば従来の株主優待乗車券の切符包装シ
ートとしては、図４（ａ）に示すように、四角状台紙
（２０）に、複数の所定の位置を非糊付け部（１４）と
し、他を糊付け部（１２）とした四角状透明カバーフィ
ルム（１０）を貼着したもので、図４（ｂ）に示すよう
に、上記の非糊付け部（１４）に切符（３０）を挿入
し、四角状台紙（２０）の上辺（２０ａ）よりはみ出し
た四角状透明カバーフィルム（１０）の糊付け部（１
２）を折り返して四角状台紙（２０）の裏面に貼着し切
符包装シートとしたものであった。

【０００４】しかしながらこの切符包装シートの開封に
際し、折り曲げられた四角状透明カバーフィルム（１
０）の貼着部を四角状台紙（２０）裏面より剥がし、切
符（３０）等商品を取り出した後、再度四角状透明カバ
ーフィルム（１０）の貼着部を貼着する必要があり、剥
がし操作をはじめ取り出し操作が非常に面倒なものであ
った。

【０００５】また、上記切符包装シートの製造におい
て、図５に示すように、台紙供給ユニット（１００）よ
り四角状台紙（２０）を一枚づつ供給し、その上に、フ
ィルム貼付ユニット（１０２）より複数の所定の位置に
非糊付け部（１４）をもつ四角状透明カバーフィルム
（１０）を供給して乗せ、プレスローラ等でなる貼着ユ
ニット（１０６）で貼着した後、手作業によって切符類
（３０）を封入し、四角状台紙（２０）の上辺（２０
ａ）よりはみ出した四角状透明カバーフィルム（１０）
の貼着部を折り返し四角状台紙（２０）裏面に貼付けて
いた。

【０００６】しかしながら上記切符包装シートの製造方
法では、切符類（３０）の封入が手作業で行わなければ
ならず、そのため人件費等が嵩み、かつ作業能率が悪い
ためコスト高となり、また切符類（３０）の封入ミス
（過不足等）の発生などの問題が多くあった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、株主優待乗車券等複数の切符類を封入した切符
類包装シートににおいて、切符類が取り出し易く、かつ
製造コストや切符類の封入ミスのない切符類包装シート
とその製造方法を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項１の発明では、四角状台
紙（２０）の片面に、所定の位置に載置された複数枚の
切符類（３０）をカバーし包装する四角状透明カバーフ
ィルム（１０）を貼着してなる切符類包装シートであっ
て、貼着面が糊付け部（１２）と、前記所定の位置と一
致しかつその切符（３０）よりやや大きめの非糊付け部
（１４）とでなる該四角状透明カバーフィルム（１０）
の上辺（１０ａ）と該四角状台紙（２０）の上辺（２０
ａ）とが略一致するように貼着され、前記非糊付け部
（１４）の右辺もしくは左辺に沿って四角状透明カバー
フィルム（１０）の上辺（１０ａ）から下辺（１０ｂ）
までミシン目（１６）を施してなることを特徴とする切
符類包装シートとしたものである。

【０００９】また、請求項２の発明では、前記ミシン目
（１６）と、四角状透明カバーフィルム（１０）の上辺
（１０ａ）との接点にＶノッチ（１８）を施してなるこ
とを特徴とする請求項１記載の切符類包装シートとした
ものである。

【００１０】また、請求項３の発明では、台紙供給ユニ
ット（１００）より、切符類セットユニット（１０４）
の台上に四角状台紙（２０）を一枚ずつ供給し、その上
に切符類供給ユニット（１０８）より複数枚の切符類
（３０）を所定の位置に載置し、さらにその上に非糊付
け部（１４）と糊付け部（１２）を有する四角状透明カ
バーフィルム（１０）が非糊付け部（１４）と前記所定
の位置と一致するように、かつ糊付け部（１２）面を下
にしてフィルム貼付ユニット（１０２）より供給され、
続いて貼着ユニット（１０６）により貼着することを特
徴とする切符類包装シートの製造方法としたものであ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明の切符包装シートは、図１に示すように、四
角状台紙（２０）の片面に、所定の位置に載置された複
数枚の切符類（３０）をカバーし包装する四角状透明カ
バーフィルム（１０）を貼着してなる切符類包装シート
であって、貼着面が糊付け部（１２）と、前記所定の位
置と一致しかつその切符類（３０）よりやや大きめの非
糊付け部（１４）とでなる該四角状透明カバーフィルム
（１０）の上辺（１０ａ）と該四角状台紙（２０）の上
辺（２０ａ）とが略一致するように貼着され、前記非糊
付け部（１４）の右辺（１４ｃ）に沿って四角状透明カ
バーフィルム（１０）の上辺（１０ａ）から下辺（１０
ｂ）までミシン目（１６）を施してなり、前記ミシン目
（１６）と、四角状透明カバーフィルム（１０）の上辺
（１０ａ）との接点にＶノッチ（１８）を施してなるも
のである。

【００１２】上記本発明の切符類包装シート（１）より
商品である例えば切符類（３０）の取り出しに際し、図
３に示すように、必要とする切符類（３０）が封入され
ている四角状透明カバーフィルム（１０）の上辺（１０
ａ）のミシン目（１６）近傍を手で引き裂き、そのミシ
ン目（１６）に沿って四角状台紙（２０）とともに取り
去って開封し、開封された非糊付け部（１４）の右辺
（１４ｃ）より切符（３０）を取り出すもので、再封の
必要がなく、簡単な開封と切符類（３０）の取り出しが
可能な切符類包装シート（１）としたものである。

【００１３】また、り、前記ミシン目（１６）と、四角
状透明カバーフィルム（１０）の上辺（１０ａ）との接
点にＶノッチ（１８）を施すことによってより引き裂き
が簡単確実とすることができる。

【００１４】上記ミシン目（１６）の位置を非糊付け部
（１４）の左辺（１４ｄ）に沿って設けることもできる
が、右利きの人には左辺（１４ｃ）に沿って設けた方が
引き裂き易く好ましい。

【００１５】また、本発明の切符類包装シート（１）の
製造に際し、特に四角状透明カバーフィルム（１０）を
四角状台紙（２０）より小さくし、四角状台紙（２０）
に貼着する形態としたので、切符類（３０）の封入を自
動化することができるものである。

【００１６】それは、例えば図２に示すように、台紙供
給ユニット（１００）より、切符類セットユニット（１
０４）の台上に四角状台紙（２０）を一枚ずつ供給し、
その上に切符類供給ユニット（１０８）より複数枚の切
符類（３０）を所定の位置に載置し（この工程が切符
（３０）の封入に相当する）、さらにその上に非糊付け
部（１４）と糊付け部（１２）を有する四角状透明カバ
ーフィルム（１０）が非糊付け部（１４）と前記所定の
位置と一致するように、かつ糊付け部（１２）面を下に
してフィルム貼付ユニット（１０２）より供給され、続
いてプレスローラ等でなる貼着ユニット（１０６）によ
り貼着する切符類包装シートの製造方法であり、この貼
着後に、切符（３０）の載置（封入）ミスのチェックの
ための切符類封入厚み検知ユニット（１０５）を設置す
ることができる。

【００１７】以上のような切符類包装シートの製造方法
によれば、全工程の自動化が可能となり、製造コスト低
減に貢献することができ、さらに切符類（３０）の封入
ミス等のない製造方法とすることができる。

【００１８】本発明の切符包装シートを構成する四角状
台紙（２０）としては、裏面へ使用上の注意書き、表面
には切符（３０）の種類や地色等の印刷を施すため、白
色の用紙を使用し、具体的には米坪量８０ｇ／ｍ² 〜１
８０ｇ／ｍ² の引き裂き可能な上質紙、中質紙、コート
紙、アート紙が好ましく用いられ、薄すぎると自然に破
れたり台紙としての品性に欠けるので好ましくない。引
き裂き可能なものであれば薄い板紙でも使用可能であ
る。

【００１９】また、本発明の切符包装シートを構成する
四角状透明カバーフィルム（１０）としては、厚さ５０
μｍ程度のポリエチレンフィルム、二軸延伸ポリプロピ
レンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、
アセテートフィルムなどが挙げられるが、特にこれらに
限定するものではない。

【００２０】また、四角状透明カバーフィルム（１０）
の片面の糊付け部（１２）は、グラビア印刷やスクリー
ン印刷等で溶剤型、エマルジョン型あるいはホットメル
ト型粘着剤の部分コートで得ることも不可能ではない
が、粘着剤の部分コートは困難であるため、粘着剤をロ
ールコーター等で全面コートした後、その上にラッカー
系等の透明インキをゴム凸版等で部分印刷して非糊付け
部（１４）を形成することによって部分コートと同様な
糊付け部（１２）を得ることができる。

【００２１】また、図２に示すように、上記四角状透明
カバーフィルム（１０）を切符供給ユニット（１０８）
に供給するにあたり、例えばフィルム貼付ユニット（１
０２）として、巻き取り状のグラシン紙でなる剥離ライ
ナー（４０）あるいはポリエチレンをラミネートした巻
き取り状の紙にシリコーン樹脂を焼き付け塗工した剥離
ライナー（４０）に上記粘着剤でなる糊付け部（１２）
とラッカー系等の透明インキでなる非糊付け部（１４）
を施した四角状透明カバーフィルム（１０）がラベルの
ように仮接着されているものからなり、四角状透明カバ
ーフィルム（１０）を剥離ライナー（４０）から剥離し
一枚づつ供給するのに好適なものとして用いられる。

【００２２】以上のような切符類包装シートの用途とし
て、上述のような各鉄道会社などが発行している株主優
待乗車券のための切符包装シートの他、各種記念乗車券
などのための切符類包装シートとすることができる。

【００２３】

【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 〈実施例１〉先ず図２に示す台紙供給ユニット（１０
０）に、裏面に注意書等を印刷した米坪量１０４．７ｇ
／ｍ² 、幅２１０ｍｍ、長さ１００ｍｍの上質紙を１０
０枚用意した。また、フィルム貼付ユニット（１０２）
として、幅１８６ｍｍの巻き取り状グラシン紙に、下記
仕様の四角状透明カバーフィルム（１０）を３ｍｍ間隔
で仮接着したものを用意した。 （１）材質・・・厚さ５０μｍのポリエチレンテレフタ
レートフィルム （２）サイズ・・・幅１８０ｍｍ、長さ８０ｍｍ （３）非糊付け部・・・ラッカー系インキによる幅３５
ｍｍ、長さ６２ｍｍの４個の長方形 （４）糊付け部・・・アクリル酸エステルを主成分とす
る粘着剤 （５）４個のＶノッチとミシン目付 また、切符類供給ユニット（１０８）に、幅３０ｍｍ、
長さ５７ｍｍ、厚さ０．１５ｍｍの切符類（３０）を４
基のマガジンラックにそれぞれ１００枚用意した。

【００２４】上記で用意された材料等を用いて以下のよ
うにして切符類包装シートを作成した。先ず、図２に示
すように、台紙供給ユニット（１００）より、切符類セ
ットユニット（１０４）の台上に四角状台紙（２０）を
一枚５秒のスピードで供給し、その上に切符類供給ユニ
ット（１０８）の各マガジンラックより上記四角状台紙
（２０）のスピードに合わせ切符類（３０）を所定の位
置に載置し、さらにその上にフィルム貼付ユニット（１
０２）より上記と同スピードで非糊付け部（１４）と糊
付け部（１２）を有する四角状透明カバーフィルム（１
０）が非糊付け部（１４）と前記所定の位置と一致する
ように、かつ糊付け部（１２）面を下にして載置し、続
いてプレスローラでなる貼着ユニット（１０６）により
貼着して切符類包装シート（１）を得た。続いて４個の
接触式厚みセンサーを持つ切符類封入厚み検知ユニット
（１０５）で切符類（３０）の過不足を検査して目的の
切符類包装シート（１）を得た。

【００２５】以上で得られた切符類包装シート（１）
は、１枚５秒の高スピードで自動的に得られ、切符類
（３０）の封入ミスのないものであった。また、開封が
し易く、切符類（３０）の取り出しが容易な切符類包装
シートであった。

【００２６】

【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、四角状台紙の片面に、所定
の位置に載置された複数枚の切符類をカバーし包装する
四角状透明カバーフィルムを貼着してなる切符類包装シ
ートであって、貼着面が糊付け部と、前記所定の位置と
一致しかつその切符類よりやや大きめの非糊付け部とで
なる該四角状透明カバーフィルムの上辺と該四角状台紙
の上辺とが略一致するように貼着され、前記非糊付け部
の右辺もしくは左辺に沿って四角状透明カバーフィルム
の上辺から下辺までミシン目を施してなる切符類包装シ
ートとしたので、開封し易く、切符類の取り出しが容易
な切符類包装シートとすることができる。

【００２７】また、上記ミシン目と、四角状透明カバー
フィルムの上辺との接点にＶノッチを施したので、開封
に際し引き裂きがより容易でかつ確実な切符類包装シー
トとすることができる。

【００２８】さらにまた、台紙供給ユニットより、切符
類セットユニットの台上に四角状台紙を一枚ずつ供給
し、その上に切符類供給ユニットより複数枚の切符類を
所定の位置に載置し、さらにその上に非糊付け部と糊付
け部を有する四角状透明カバーフィルムが非糊付け部と
前記所定の位置と一致するように、かつ糊付け部面を下
にしてフィルム貼付ユニットより供給され、続いて貼着
ユニットにより貼着する製造方法としたので、全工程の
自動化が可能となり、製造コスト低減に貢献することが
でき、さらに切符類の封入ミス等のない製造方法とする
ことができる。

【００２９】従って本発明は、複数枚の株主優待乗車券
等を包装する切符類包装シートとして優れた実用上の効
果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の切符類包装シートの一実施の形態を斜
視図で表した説明図である。

【図２】本発明の切符類包装シートの製造方法（工程）
の一実施の形態を斜視図で表した説明図である。

【図３】本発明の切符類包装シートの開封時の一実施の
形態を斜視図で表した説明図である。

【図４】従来の切符包装シートの一実施の形態を説明す
る斜視図でり、（ａ）は、切符類封入時の斜視図であ
り、（ｂ）は、封止時の斜視図である。

【図５】従来の切符包装シートの製造方法（工程）の一
実施の形態を斜視図で表した説明図である。

【符号の説明】

１‥‥切符類包装シート １０‥‥四角状透明カバーフィルム １０ａ‥‥四角状透明カバーフィルムの上辺 １２‥‥糊付け部 １４‥‥非糊付け部 １４ｃ‥‥非糊付け部の右辺 １４ｄ‥‥非糊付け部の左辺 １６‥‥ミシン目 １８‥‥Ｖノッチ ２０‥‥四角状台紙 ２０ａ‥‥四角状台紙の上辺 ３０‥‥切符類 ４０‥‥剥離ライナー １００‥‥台紙供給ユニット １０２‥‥フィルム貼付ユニット １０４‥‥切符類セットユニット １０５‥‥切符類封入厚み検知ユニット １０６‥‥貼着ユニット １０７‥‥自然落下式集積ユニット １０８‥‥切符類供給ユニット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E067 AA12 AB99 AC03 BA15A BA24A BB14A BB15A BB16A BB18A CA11 EA04 EA29 EB03 EB07

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】四角状台紙の片面に、所定の位置に載置さ
   れた複数枚の切符類をカバーし包装する四角状透明カバ
   ーフィルムを貼着してなる切符類包装シートであって、
   貼着面が糊付け部と、前記所定の位置と一致しかつその
   切符類よりやや大きめの非糊付け部とでなる該四角状透
   明カバーフィルムの上辺と該四角状台紙の上辺とが略一
   致するように貼着され、前記非糊付け部の右辺もしくは
   左辺に沿って四角状透明カバーフィルムの上辺から下辺
   までミシン目を施してなることを特徴とする切符類包装
   シート。
2. 【請求項２】前記ミシン目と、四角状透明カバーフィル
   ムの上辺との接点にＶノッチを施してなることを特徴と
   する請求項１記載の切符類包装シート。
3. 【請求項３】台紙供給ユニットより、切符類セットユニ
   ットの台上に四角状台紙を一枚ずつ供給し、その上に切
   符類供給ユニットより複数枚の切符類を所定の位置に載
   置し、さらにその上に非糊付け部と糊付け部を有する四
   角状透明カバーフィルムが非糊付け部と前記所定の位置
   と一致するように、かつ糊付け部面を下にしてフィルム
   貼付ユニットより供給され、続いて貼着ユニットにより
   貼着することを特徴とする切符類包装シートの製造方
   法。