JP2000219158A - フロントサスペンションタワーとフロントピラーとの結合構造 - Google Patents

フロントサスペンションタワーとフロントピラーとの結合構造

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JP2000219158A
JP2000219158A JP11021834A JP2183499A JP2000219158A JP 2000219158 A JP2000219158 A JP 2000219158A JP 11021834 A JP11021834 A JP 11021834A JP 2183499 A JP2183499 A JP 2183499A JP 2000219158 A JP2000219158 A JP 2000219158A
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front suspension
pillar
front pillar
rear end
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知身 ▼吉▲田
Tomomi Yoshida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントサスペンションタワー及びフロント
ピラー間での捩じれ方向の動きを効果的に抑制する。 【解決手段】 フロントサスペンションタワー14の頂
壁部16の後端側には、ダッシュパネル52に形成され
た棚部56が挟持された状態でブレース58の前端部5
8Bが剪断方向に結合されている。さらに、ブレース5
8の外側フランジ部58Aは、フロントピラー42のピ
ラーインナパネル44に剪断方向に結合されている。従
って、ブレース58とフロントサスペンションタワー1
4及びフロントピラー42との結合強度を著しく向上さ
せることができ、ブレース58本来の機能を発揮させる
ことができる。その結果、フロントサスペンションタワ
ー14及びフロントピラー42間での捩じれ方向の動き
を効果的に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントサスペン
ションタワーとフロントピラーとの結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図4及び図5を用いて、従来のフ
ロントサスペンションタワーとフロントピラーとの結合
構造について説明する。
【0003】フロントサスペンションタワー100は、
エンジンルーム102内におけるサイド後端側にエプロ
ンアッパメンバ104に隣接して配置されている。この
フロントサスペンションタワー100には、コイルスプ
リングの上端側を支持する図示しないサポートブラケッ
トがナット締めされて固定されるようになっている。そ
れゆえ、フロントサスペンションタワー100は、フロ
ントサスペンションを介して路面荷重が入力される部分
でもある。
【0004】また、エプロンアッパメンバ104の後端
側には、ドア開口形状に沿ってフロントピラー106が
配設されている。フロントピラー106は閉断面構造を
成しており、側面視で見ると略「く」の字に屈曲されて
いる。さらに、左右一対のフロントピラー106同士
は、その後端側にて車両幅方向を長手方向として配置さ
れる図示しないパイプ状のインパネリインフォースによ
って相互に連結されている。
【0005】また、エンジンルーム102と車室内空間
108とは図示しないフロアパネルに対して垂直に配置
されたダッシュパネル110によって仕切られおり、当
該ダッシュパネル110の車両幅方向の端部がフロント
サスペンションタワー100の後端とフロントピラー1
06の前端との間に配置されている。
【0006】さらに、上述したダッシュパネル110と
フロントピラー106とで形成されるコーナーには、ト
レイ状のブレース112が配設されている。ブレース1
12の周縁部は車両下方側へ屈曲されており、その外側
フランジ部112Aはフロントピラー106のピラーイ
ンナパネル114にスポット溶接されている。また、ブ
レース112の前端フランジ部112Bは、ダッシュパ
ネル110を介してフロントサスペンションタワー10
0の後端フランジ部100Aにスポット溶接されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ボ
ディー構造による場合、ダッシュパネル110を間に介
するものの実質的にはフロントサスペンションタワー1
00とフロントピラー106とを結合しているブレース
112の機能が充分に発揮されていないため、フロント
サスペンションタワー100及びフロントピラー106
間で生じる捩じれ方向の動きを効果的に抑制することが
できないという問題がある。
【0008】具体的に説明すると、上記ボディー構造に
よる場合、フロントサスペンションタワー100の後端
フランジ部100A、ダッシュパネル110、及びブレ
ース112の前端フランジ部112Bの三者の結合が剥
離方向の結合となっているため、スポット溶接による接
合強度が比較的弱い。
【0009】ところで、車両走行状態を動的に観た場
合、フロントサスペンションタワー100には前述した
ように路面入力が伝達されるため、車両後方側へ倒れ込
むような動きをしようとする。これに対して、フロント
ピラー106にはその重心からずれた位置にインパネリ
インフォースが結合されているため、バランスが悪くな
り、フロントサスペンションタワー100とは逆に車両
前方側へ倒れ込むような動きをしようとする。すなわ
ち、フロントサスペンションタワー100及びフロント
ピラー106には相反する方向への力が作用しているこ
とになる。この力がフロントサスペンションタワー10
0及びフロントピラー106間での捩じれ方向の動きと
して現れる。この捩じれ方向の動きがブレース112が
存在することによって抑制されるのが好ましいのである
が、前述したように三者の結合が剥離方向の結合となっ
ているため充分な結合剛性を得ることができず、結果的
にはブレース112の機能が充分に発揮されなくなり、
フロントサスペンションタワー100及びフロントピラ
ー106間での捩じれ方向の動きを効果的に抑制するこ
とができないという問題に繋がる。
【0010】そこで、本発明は上記背景に鑑み、フロン
トサスペンションタワー及びフロントピラー間での捩じ
れ方向の動きを効果的に抑制することができるフロント
サスペンションタワーとフロントピラーとの結合構造を
得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、エンジンルーム内におけるサイド後端側に配置さ
れ、サスペンションスプリングの上端部を支持するフロ
ントサスペンションタワーと、ドア開口形状に沿って略
車両上下方向を長手方向として配置されたフロントピラ
ーと、フロントサスペンションタワーの後端側とフロン
トピラーのピラーインナパネル側との間に配置され、両
者を結合する結合部材と、を含んで構成されるフロント
サスペンションタワーとフロントピラーとの結合構造で
あって、前記フロントサスペンションタワーの後端側と
前記結合部材の前端側とを剪断方向に結合させた、こと
を特徴としている。
【0012】請求項2記載の本発明に係るフロントサス
ペンションタワーとフロントピラーとの結合構造は、請
求項1に記載の発明において、エンジンルームと車室内
空間との間に略垂直に配置されて両者を仕切るダッシュ
パネルの車両幅方向の端部の所定位置にフロントサスペ
ンションタワーの後端側に載置される棚部を設け、当該
フロントサスペンションタワーの後端側と前記結合部材
の前端側との間にダッシュパネルの棚部を挟持した状態
で、三者を剪断方向に結合した、ことを特徴としてい
る。
【0013】請求項3記載の本発明に係るフロントサス
ペンションタワーとフロントピラーとの結合構造は、請
求項1又は請求項2に記載の発明において、エンジンル
ーム内におけるサイド上端側には車両前後方向を長手方
向とするエプロンアッパメンバが配置されており、当該
エプロンアッパメンバは、その車両後方側に配置された
フロントピラーと結合されていると共に、エンジンルー
ム側に隣接して配置されたフロントサスペンションタワ
ーとも結合されている、ことを特徴としている。
【0014】請求項1記載の本発明によれば、フロント
サスペンションタワーの後端側とフロントピラーのピラ
ーインナパネル側との間に結合部材が配置され、当該結
合部材によって両者は結合される。
【0015】ここで、従来構造ではフロントサスペンシ
ョンタワーの後端側と結合部材の前端側とが剥離方向に
結合されていたが、本発明ではフロントサスペンション
タワーの後端側と結合部材の前端側とを剪断方向に結合
したので、結合強度が桁違いに向上される。従って、結
合部材本来の機能が充分に発揮され、フロントサスペン
ションタワー及びフロントピラー間での力の伝達が効率
良く行われる。
【0016】請求項2記載の本発明によれば、エンジン
ルームと車室内空間との間に略垂直に配置されて両者を
仕切るダッシュパネルの車両幅方向の端部の所定位置に
フロントサスペンションタワーの後端側に載置される棚
部を設け、当該フロントサスペンションタワーの後端側
と結合部材の前端側との間にダッシュパネルの棚部を挟
持した状態で三者を剪断方向に結合したので、ダッシュ
パネルがフロントサスペンションタワーから伝達されて
きた路面入力等によって共振するのが抑制される。
【0017】請求項3記載の本発明によれば、正面衝突
時やオフセット衝突時等の所定の高荷重が車両前部へ作
用すると、当該荷重はエンジンルーム内におけるサイド
上端側に車両前後方向を長手方向として配置されたエプ
ロンアッパメンバにも入力される。
【0018】ここで、本発明では、エプロンアッパメン
バはフロントピラーと相互に結合されているため、当該
荷重の一部はエプロンアッパメンバからそのままフロン
トピラーに入力される。さらに、本発明では、エプロン
アッパメンバはフロントサスペンションタワーにも結合
されているため、当該荷重の残りはエプロンアッパメン
バからフロントサスペンションタワーへ伝達されて結合
部材を介してフロントピラーのピラーインナパネル側へ
入力される。すなわち、本発明では、エプロンアッパメ
ンバからフロントピラーへの荷重伝達経路が二経路設定
される。このため、エプロンアッパメンバに入力された
荷重は分散されてフロントピラーへ入力されることにな
り、荷重が入力される一点当たりの荷重負担が軽減され
る。換言すれば、フロントピラーに局部的に大きな荷重
が入力されるのを避けて、フロントピラー全体で当該荷
重を受け止めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明に係るフロントサスペンションタワーとフロントピラ
ーとの結合構造の一実施形態について説明する。
【0020】図1には本発明が適用されたフロントサス
ペンションタワーとフロントピラーとの結合構造の全体
斜視図が示されており、又図2には図1の2−2線に沿
う縦断面図が示されており、更に図3には図1の平面図
が示されている。なお、これらの図において適宜示され
る矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両
上方側を示しており、矢印INは車両室内側を示してい
る。
【0021】これらの図(特には図1)に示されるよう
に、エンジンルーム10のサイド上端側には、断面略ハ
ット形状のエプロンアッパメンバ12(広義には「エプ
ロンメンバ」として把握される要素である)が車両前後
方向を長手方向として配置されている。エプロンアッパ
メンバ12の後端側は、後述するフロントピラー42の
屈曲部位の前端側に結合されている。また、エプロンア
ッパメンバ12の後端内側には、フロントサスペンショ
ンタワー14が隣接して配置されている。
【0022】フロントサスペンションタワー14は、皿
状の頂壁部16と、これを覆うスカート状の周壁部18
とによって構成されており、全体としては有底円筒形状
をなしている。フロントサスペンションタワー14の周
壁部18の周縁部には折曲による取付フランジ18Aが
一体に形成されており、当該取付フランジ18Aはエプ
ロンアッパメンバ12の内側面を始めとして、図示しな
いホイールハウスの内側面やフロントサイドメンバの上
端面、ダッシュパネル52の前面等に溶接されている。
また、頂壁部16の所定位置には比較的大径の円孔20
が形成されており、更にその周囲には四つのボルト挿通
孔22が形成されている。これらのボルト挿通孔22内
へ挿通されたスタッドボルト24にナット26が螺合さ
れることにより、頂壁部16の裏面側にサポートブラケ
ット28が固定されている。サポートブラケット28の
下面にはアッパスプリングシート30が配置されてお
り、このアッパスプリングシート30とショックアブソ
ーバ32のシリンダ34の外周部に固着されたロアスプ
リングシート36との間に「サスペンションスプリン
グ」としてのコイルスプリング38が巻装されている。
なお、ショックアブソーバ32の下端部は取付ブラケッ
ト40を介して図示しないステアリングナックルに固定
されるようになっている。
【0023】また、上述したエプロンアッパメンバ12
の後端側には、ドア開口形状に沿ってフロントピラー4
2が配設されている。フロントピラー42は車室内側に
配置されるピラーインナパネル44と車室外側に配置さ
れるピラーアウタパネル46とで閉断面構造を成してお
り、側面視で見ると略「く」の字に屈曲されている。さ
らに、左右一対のフロントピラー42の下部後端側同士
は、車両幅方向を長手方向として配置されるパイプ状の
インパネリインフォース48によって相互に連結されて
いる。なお、インパネリインフォース48は、フロント
ピラー42の重心位置から多少ずれた位置にてブラケッ
ト49を介して結合されている。
【0024】また、エンジンルーム10と車室内空間5
0とは、フロアパネルに対して略垂直に配置されたダッ
シュパネル52によって仕切られている。ダッシュパネ
ル52の車両幅方向の端部側には、車両後方側へ向けて
膨出された膨出部54が一体に形成されている。膨出部
54の頂壁部をなす棚部56は、前述したフロントサス
ペンションタワー14の頂壁部16の後端側に載置され
ている。
【0025】さらに、上述したダッシュパネル52とフ
ロントピラー42のピラーインナパネル44とで形成さ
れるコーナーには、「結合部材」としてのトレイ状のブ
レース58が配設されている。ブレース58の前端部を
除く周縁部は車両下方側へ屈曲されており、その外側フ
ランジ部58Aはフロントピラー42のピラーインナパ
ネル44にスポット溶接されている。従って、ブレース
58の外側フランジ部58Aは、車両前方側からの荷重
入力に対して剪断方向を結合方向としてピラーインナパ
ネル44に結合されている。また、ブレース58の前端
部58Bはダッシュパネル52に形成された膨出部54
の棚部56上に載置されており、当該棚部56を挟持し
た状態でフロントサスペンションタワー14の頂壁部1
6の後端側にスポット溶接されている。従って、ブレー
ス58の前端部58Bは、車両前方側からの荷重入力に
対して剪断方向を結合方向としてフロントサスペンショ
ンタワー14の頂壁部16に結合されている。
【0026】次に、本実施形態の作用並びに効果につい
て説明する。
【0027】車両走行状態を動的に観た場合、フロント
サスペンションタワー14の頂壁部16には前述したよ
うにサポートブラケット28が固定されているため、当
該フロントサスペンションタワー14にはコイルスプリ
ング38を介して路面入力が伝達される。このため、フ
ロントサスペンションタワー14は、車両後方側へ倒れ
込むような動きをしようとする。これに対して、フロン
トピラー42にはその重心からずれた位置にインパネリ
インフォース48が結合されているため、フロントサス
ペンションタワー14とは逆に車両前方側へ倒れ込むよ
うな動きをしようとする。すなわち、フロントサスペン
ションタワー14及びフロントピラー42には、相反す
る方向への力が相互に作用していることになる。この力
がフロントサスペンションタワー14及びフロントピラ
ー42間での捩じれ方向の動きとして現れる。
【0028】ここで、従来ではフロントサスペンション
タワーの後端フランジ部とブレースの前端フランジ部と
がダッシュパネルを間に介して剥離方向に結合されてい
たため、スポット溶接の接合強度が比較的弱くなり、ブ
レースの機能が充分に発揮されないことから、フロント
サスペンションタワー及びフロントピラー間での捩じれ
方向の動きを効果的に抑制することができなかったが、
本実施形態ではフロントサスペンションタワー14の後
端側とブレース58の前端部58Bとが剪断方向に結合
されているため、結合強度が桁違いに向上される。な
お、ブレース58の外側フランジ部58Aとフロントピ
ラー42のピラーインナパネル44も剪断方向に結合さ
れているため、ブレース58とフロントピラー42との
結合強度も充分に確保される。従って、ブレース58本
来の機能が充分に発揮され、フロントサスペンションタ
ワー14及びフロントピラー42間での力の伝達が効率
良く行われる。その結果、本実施形態によれば、何ら部
品点数を増加させることなく、フロントサスペンション
タワー14及びフロントピラー42間での捩じれ方向の
動きを効果的に抑制することができる。
【0029】また、本実施形態では、エンジンルーム1
0と車室内空間50とを仕切るダッシュパネル52の車
両幅方向の端部の所定位置にフロントサスペンションタ
ワー14の頂壁部16の後端側に載置される棚部56を
設け、当該フロントサスペンションタワー14の頂壁部
16の後端側とブレース58の前端部58Bとの間にダ
ッシュパネル52の棚部56を挟持した状態で三者を剪
断方向に結合したので、ダッシュパネル52がフロント
サスペンションタワー14から伝達されてきた路面入力
等によって共振するのが抑制される。その結果、本実施
形態によれば、遮水性能を維持した上で、車室内空間5
0内の静粛性を向上させることができる。
【0030】さらに、本実施形態では、エンジンルーム
10内におけるサイド上端側に車両前後方向を長手方向
として配置されたエプロンアッパメンバ12の後端側を
フロントピラー42の前端側に結合すると共に、当該エ
プロンアッパメンバ12の側部にフロントサスペンショ
ンタワー14の上部を結合させたので、車両前部への所
定の高荷重作用時におけるフロントピラー42の変形を
効果的に抑制することができる。
【0031】すなわち、正面衝突時やオフセット衝突時
等の所定の高荷重が車両前部へ作用すると、当該荷重は
エンジンルーム10内におけるサイド上端側に車両前後
方向を長手方向として配置されたエプロンアッパメンバ
12にも入力される。ここで、本実施形態では、エプロ
ンアッパメンバ12の後端側をフロントピラー42の前
端側に結合させたので、当該荷重の一部はエプロンアッ
パメンバ12からそのままフロントピラー42の前端側
に入力される。さらに、本実施形態では、エプロンアッ
パメンバ12の側部にフロントサスペンションタワー1
4の上部を結合させているので、当該荷重の残りはエプ
ロンアッパメンバ12からフロントサスペンションタワ
ー14へ伝達され、更にブレース58を介してフロント
ピラー42のピラーインナパネル44側へ入力される。
すなわち、本実施形態では、エプロンアッパメンバ12
からフロントピラー42への荷重伝達経路が二経路設定
される。このため、エプロンアッパメンバ12に入力さ
れた荷重は分散されてフロントピラー42へ入力される
ことになり、荷重が入力される一点当たりの荷重負担が
軽減される。換言すれば、フロントピラー42に局部的
に大きな荷重が入力されるのを避けて、フロントピラー
42全体で当該荷重を受け止めることができる。その結
果、本実施形態によれば、車両前部への所定の高荷重作
用時におけるフロントピラー42の変形を効果的に抑制
することができる。
【0032】また、本実施形態によれば、ブレース58
の後端フランジ部58Cにインパネリインフォース48
の端部を直付けすることも可能であり、そのようにすれ
ばインパネリインフォース取付用のブラケット49を廃
止することができる。
【0033】なお、本実施形態では、ダッシュパネル5
2に膨出部54を形成し、当該膨出部54の棚部56を
フロントサスペンションタワー14の頂壁部16の後端
側に載置させ、ダッシュパネル52の棚部56を挟持し
た状態でブレース58の前端部58Bをフロントサスペ
ンションタワー14の頂壁部16にスポット溶接する構
成を採ったが、請求項1記載の本発明との関係において
は、フロントサスペンションタワー14の頂壁部16の
後端側にブレース58の前端部58Bを載置させ、当該
前端部58B上にダッシュパネル52の棚部56を載置
させて三者を剪断方向に結合する構成も含まれる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係るフロントサスペンションタワーとフロントピラ
ーとの結合構造は、フロントサスペンションタワーの後
端側とフロントピラーのピラーインナパネル側との間に
配置されて両者を結合する結合部材の前端側とフロント
サスペンションタワーの後端側とを剪断方向に結合させ
たので、結合部材本来の機能を充分に発揮させることが
でき、その結果、フロントサスペンションタワー及びフ
ロントピラー間での捩じれ方向の動きを効果的に抑制す
ることができるという優れた効果を有する。
【0035】請求項2記載の本発明に係るフロントサス
ペンションタワーとフロントピラーとの結合構造は、請
求項1に記載の発明において、エンジンルームと車室内
空間との間に略垂直に配置されて両者を仕切るダッシュ
パネルの車両幅方向の端部の所定位置にフロントサスペ
ンションタワーの後端側に載置される棚部を設け、当該
フロントサスペンションタワーの後端側と結合部材の前
端側との間にダッシュパネルの棚部を挟持した状態で三
者を剪断方向に結合したので、ダッシュパネルが共振す
るのを抑制することができ、その結果、車室内空間内の
静粛性を向上させることができるという優れた効果を有
する。
【0036】請求項3記載の本発明に係るフロントサス
ペンションタワーとフロントピラーとの結合構造は、請
求項1又は請求項2に記載の本発明において、エンジン
ルーム内におけるサイド上端側には車両前後方向を長手
方向とするエプロンアッパメンバが配置されており、当
該エプロンアッパメンバは、その車両後方側に配置され
たフロントピラーと結合されていると共に、エンジンル
ーム側に隣接して配置されたフロントサスペンションタ
ワーとも結合されているため、フロントピラーに局部的
に大きな荷重が入力されるのを避けてフロントピラー全
体で当該荷重を受け止めることができ、その結果、車両
前部への所定の高荷重作用時におけるフロントピラーの
変形を抑制することができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るフロントサスペンションタワ
ーとフロントピラーとの結合構造の全体構造を示す斜視
図である。
【図2】本実施形態に係るフロントサスペンションタワ
ーとフロントピラーとの結合構造の縦断面構造を示す図
1の2−2線断面図である。
【図3】本実施形態に係るフロントサスペンションタワ
ーとフロントピラーとの結合構造の平面構造を示す図1
の平面図である。
【図4】従来例に係るフロントサスペンションタワーと
フロントピラーとの結合構造の全体構造を示す斜視図で
ある。
【図5】従来例に係るフロントサスペンションタワーと
フロントピラーとの結合構造の縦断面構造を示す図4の
5−5線断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンルーム 12 エプロンアッパメンバ 14 フロントサスペンションタワー 38 コイルスプリング(サスペンションスプリン
グ) 42 フロントピラー 44 ピラーインナパネル 50 車室内空間 52 ダッシュパネル 56 棚部 58 ブレース(結合部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンルーム内におけるサイド後端側
    に配置され、サスペンションスプリングの上端部を支持
    するフロントサスペンションタワーと、 ドア開口形状に沿って略車両上下方向を長手方向として
    配置されたフロントピラーと、 フロントサスペンションタワーの後端側とフロントピラ
    ーのピラーインナパネル側との間に配置され、両者を結
    合する結合部材と、 を含んで構成されるフロントサスペンションタワーとフ
    ロントピラーとの結合構造であって、 前記フロントサスペンションタワーの後端側と前記結合
    部材の前端側とを剪断方向に結合させた、 ことを特徴とするフロントサスペンションタワーとフロ
    ントピラーとの結合構造。
  2. 【請求項2】 エンジンルームと車室内空間との間に略
    垂直に配置されて両者を仕切るダッシュパネルの車両幅
    方向の端部の所定位置にフロントサスペンションタワー
    の後端側に載置される棚部を設け、 当該フロントサスペンションタワーの後端側と前記結合
    部材の前端側との間にダッシュパネルの棚部を挟持した
    状態で、三者を剪断方向に結合した、 ことを特徴とする請求項1に記載のフロントサスペンシ
    ョンタワーとフロントピラーとの結合構造。
  3. 【請求項3】 エンジンルーム内におけるサイド上端側
    には車両前後方向を長手方向とするエプロンアッパメン
    バが配置されており、 当該エプロンアッパメンバは、その車両後方側に配置さ
    れたフロントピラーと結合されていると共に、エンジン
    ルーム側に隣接して配置されたフロントサスペンション
    タワーとも結合されている、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロン
    トサスペンションタワーとフロントピラーとの結合構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105835956A (zh) * 2015-02-04 2016-08-10 铃木株式会社 车辆侧部构造
JP2016165965A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 富士重工業株式会社 車室前部用支持体
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