JP2000218737A - 軟質透明シート - Google Patents
軟質透明シートInfo
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Abstract
つ透明性に優れるポリオレフィン系の軟質透明シートを
提供する。 【解決手段】下記の(1)及び(2)を満たすα−オレ
フィンと環状オレフィンの共重合体からなる層を少なく
とも一層含有する全ヘイズが2以下の軟質透明シート。 (1)ガラス転移温度が30℃未満である (2)引張弾性率が200MPa以下である
Description
詳しくは環境問題が発生する恐れの少ない軟質性かつ透
明性に優れるポリオレフィン系の軟質透明シートに関す
る。本発明の軟質透明シートは、上記のような優れた特
徴を有するので従来、軟質透明シートとして広く用いら
れてる塩ビシートを代替することができる。
く用いられている。特に、軟質性かつ透明性が要求され
る軟質透明樹脂シート分野においては軟質塩ビ樹脂が優
れた機械的性質と光学的性質を示しており、これらの特
性を活かし食品、医薬品、衣料品等の包装や、携帯用バ
ッグ、文房具(多色ペンケース、チャック付きケース
等)、化粧シート(建築材、家具等)、農業用温室カバ
ー等に広く用いられている。しかしながら、塩ビシート
においては、可塑剤やモノマーが溶出することや、廃棄
する際の焼却処理時に有毒ガスが出ることなどの環境問
題があり、塩ビ代替樹脂の出現が望まれている。
の共重合体が透明樹脂として期待されているが、透明性
は充分とは言い難い。例えば、特開平5−51501号
公報にはα−オレフィンと環状オレフィンの共重合体か
らなるフィルム・シートが開示されているが、透明性の
さらなる向上が望まれている。また、特開平8−132
539号公報にはα−オレフィンと環状オレフィンの共
重合体からなる表面が鏡面化されたフィルム・シートの
成形方法が開示されているが、共重合体は非晶性で高い
溶融粘度を有し、軟質性に劣るものである。
発生する恐れの少ない軟質性かつ透明性に優れるポリオ
レフィン系の軟質透明シートを提供することを目的とす
る。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のα−オ
レフィンと環状オレフィンからなる共重合体を成形して
得たシートが本目的を達成しうることを見出し、かかる
知見に基づいて本発明を完成した。すなわち、本発明は
以下に示す軟質透明シートを提供するものである。 1. 下記の(1)及び(2)を満たすα−オレフィン
と環状オレフィンの共重合体からなる層を少なくとも一
層含有する全ヘイズが2以下の軟質透明シート。 (1)ガラス転移温度が30℃未満である (2)引張弾性率が200MPa以下である 2. 共重合体の弾性回復率が20%以上である上記1
記載の軟質透明シート。 3. 中間層が下記の(1)、(2)及び(3)を満た
すα−オレフィンと環状オレフィンの共重合体からな
り、表層がポリプロピレンからなる軟質透明シート。 (1)ガラス転移温度が30℃未満である (2)引張弾性率が200MPa以下である (3)共重合体の弾性回復率が20%以上である 4. 共重合体が下記の一般式(X)及び(Y)で表さ
れる繰り返し単位からなるα−オレフィンと環状オレフ
ィンの共重合体である上記1〜3のいずれかに記載の軟
質透明シート。
は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。]
子、炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子,酸
素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示し、nは0以
上の整数を示す。Rj又はRkとRl又はRmとは互いに環
を形成してもよい。また、Rb〜Rmはそれぞれ互いに同
一でも異なっていてもよい。] 5. 冷却ロールと、この冷却ロールと樹脂シートを介
して当接する金属製エンドレス部材とを有し、前記冷却
ロールと金属製エンドレス部材との間に樹脂シートが導
入されてこの樹脂シートが冷却される部分の前記金属製
エンドレス部材の背面側には弾性材が設けられた製造装
置を使用し、溶融状態にある樹脂シートを、前記冷却ロ
ールと接触している前記金属製エンドレス部材と、前記
冷却ロールとに同時に接触するようにして前記冷却ロー
ルと金属製エンドレス部材との間に導入し、前記弾性材
を弾性変形させながら前記樹脂シートを面状に圧接して
冷却することにより製造される上記1〜4のいずれかに
記載の軟質透明シート。
する。本発明の軟質透明シートは、下記の(1)及び
(2)を満たすα−オレフィンと環状オレフィンの共重
合体からなる層を少なくとも一層含有する全ヘイズが2
以下のシートである。 (1)ガラス転移温度が30℃未満である (2)引張弾性率が200MPa以下である 本発明の透明シートは全ヘイズが2以下、好ましくは、
1以下であり、従来にない優れた透明性を有する。本発
明における全ヘイズとは、JIS−K7105に準拠し
測定し求められるものであって、全ヘイズが小さいほど
透明性が優れている。また、本発明の透明シートは、ガ
ラス転移温度が30℃未満であり、かつ引張弾性率が2
00MPa以下であるα−オレフィンと環状オレフィン
の共重合体からなるので、透明性が優れている上に軟質
性(または柔軟性ともいわれる)も優れていることが特
徴である。共重合体のガラス転移温度は、弾性率の周波
数温度依存性から求める。具体的な方法としては、測定
装置として東洋ボールデイング社製バイブロン11−E
A型を用い、幅4mm,長さ40mm,厚さ0.1mm
の測定片を昇温速度3℃/分、周波数3.5Hzで測定
し、この時の損失弾性率(E”)のピークから求める方
法が挙げられる。引張弾性率は、JIS−K7113に
従いオートグラフを用いて測定して得られる。
下記の(3)及び(4)を満たすと軟質性が一層向上し
好ましい。 (3)ガラス転移温度が30℃未満である (4)引張弾性率が100MPa以下である さらには、本発明に用いる共重合体は、弾性回復率が2
0%以上であることが好ましい。弾性回復率が20%未
満では、例えば多層材料の一構成層として物品を包装し
た場合、たるみが生じたり、保持力が低下したりするこ
とがある。より好ましくは、弾性回復率が30%以上で
あり、40%以上が特に好ましい。なお、弾性回復率
は、オートグラフを用い、引っ張り速度62mm/分
で、幅6mm,クランプ間50mm(L0 )の側底片を
150%伸ばして引張り、5分間そのままの状態を保っ
た後、はね返させることなく急に収縮させ、1分後にク
ランプ間のシートの長さ(L1 )を測定し、下記式によ
り求めた値である。
L0 )/L0 〕]×100 ところで、本発明におけるα−オレフィンと環状オレフ
ィンの共重合体は、必ずしも制限されないが下記一般式
(X)及び(Y)で表される繰り返し単位を含有する共
重合体が好ましい。
は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。] ここで、炭素数1〜20の炭化水素基の具体例として
は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル
基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、オクチル基、オク
タデシル基等が挙げられる。一般式(X)で表される繰
り返し単位を与えるα−オレフィンの具体例としては、
エチレン、プロピレン、1ーブテン、3ーメチルー1ー
ブテン、4ーメチルー1ーペンテン、1ーヘキセン、1
ーオクテン、1−デセン、1−エイコセン等が挙げられ
る。
子、炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子,酸
素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示し、nは0以
上の整数を示す。Rj又はRkとRl又はRmとは互いに環
を形成してもよい。また、Rb〜Rmはそれぞれ互いに同
一でも異なっていてもよい。] 前記一般式(Y)で表わされる繰り返し単位において、
Rb〜Rmは、それぞれ水素原子、炭素数1〜20の炭化
水素基又はハロゲン原子,酸素原子もしくは窒素原子を
含む置換基を示している。
て、具体的には、例えばメチル基,エチル基,n−プロ
ピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル
基,t−ブチル基,ヘキシル基などの炭素数1〜20の
アルキル基、フェニル基,トリル基,ベンジル基などの
炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基もし
くはアリールアルキル基、メチリデン基,エチリデン
基,プロピリデン基などの炭素数1〜20のアルキリデ
ン基、ビニル基,アリル基などの炭素数2〜20のアル
ケニル基等を挙げることができる。但し,Rb,Rc,R
e,Rgはアルキン基を除く。なお、Rd,Re,Rh〜Rm
のいずれかがアルキリデン基の場合、それが結合してい
る炭素原子は他の置換基を有さない。
体的には、例えば、弗素,塩素,臭素,沃素などのハロ
ゲン基、クロロメチル基,ブロモメチル基,クロロエチ
ル基などの炭素数1〜20のハロゲン置換アルキル基等
を挙げることができる。酸素原子を含む置換基として具
体的には、例えば、メトキシ基,エトキシ基,プロポキ
シ基,フェノキシ基などの炭素数1〜20のアルコキシ
基、メトキシカルボニル基,エトキシカルボニル基など
の炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基等を挙げる
ことができる。
例えば、ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基などの炭
素数1〜20のアルキルアミノ基やシアノ基等を挙げる
ことができる。また、nは0以上の整数を示すが、好ま
しくは0または1、特に好ましくは0である。
える化合物の具体例としては、例えば、ノルボルネン、
5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5
−プロピルノルボルネン、5,6−ジメチルノルボルネ
ン、1−メチルノルボルネン、7−メチルノルボルネ
ン、5,5,6−トリメチルノルボルネン、5−フェニ
ルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、5−エチ
リデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,
8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−メチル−1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,
8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチル−1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,
8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジメチル
−1、4、5、8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−ヘキシル
−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチリデ
ン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−フル
オロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,5−
ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2
−シクロヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、2,3−ジクロロ−1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−イソブチル−1,4,5,8−ジメタノ
−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ
ナフタレン、1,2−ジヒドロシシクロペンタジエン、
5−クロロノルボルネン、5,5−ジクロロノルボルネ
ン、5−フルオロノルボルネン、5,5,6−トリフル
オロ−6−トリフルオロメチルノルボルネン、5−クロ
ロメチルノルボルネン、5−メトキシノルボルネン、
5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンハイドレー
ト、5−ジメチルアミノノルボルネン、5−シアノノル
ボルネンなどを挙げることができる。これらの中で特に
好ましいのは、多環環状オレフィン、なかでもノルボル
ネン又はその誘導体である。
成分に由来する繰り返し単位の含有率〔x〕と環状オレ
フィン成分に由来する繰り返し単位の含有率〔y〕
(〔x〕:〔y〕)は、両成分の種類及び組合わせによ
り異なり、一般的に規定することは必ずしもできない
が、通常は82〜99.9モル%:18〜0.1モル
%,好ましくは、85〜99.5モル%:15〜0.5
モル%,特に好ましくは、90〜98モル%:10〜2
モル%である。環状オレフィン成分に由来する繰り返し
単位の含有率〔y〕が、18モル%を超える場合は、ガ
ラス転移温度が30℃より高くなることがあり、高剛性
で、弾性回復性が不充分なものとなることがある。一
方、0.1モル%未満では、共重合体が結晶性となり、
弾性回復性、透明性が低下することがある。
り特に制限されるものではないが、例えば、特開昭61
−221206号公報に開示されているメタロセン系遷
移金属化合物とメチルアルミノキサンの組み合わせから
なる触媒や、特開平5−262821号公報に開示され
ているホウ素化合物とメタロセン系遷移金属化合物の組
み合わせからなる触媒或いは特開昭62−252406
号公報に開示されているバナジウム化合物と有機金属化
合物からなる触媒の存在下、α−オレフィンと環状オレ
フィンを共重合して得られる。なかでも、本発明者が開
示した特開平5−51501号公報記載したメタロセン
系遷移金属化合物とイオン性錯体あるいはアルミニウム
オキシ化合物、または必要に応じて有機アルミ化合物の
組合せからなる触媒を用い、α−オレフィンと環状オレ
フィンを共重合する製造方法により得られる共重合体が
好ましい。
オレフィンの共重合体からなる層は、本発明の目的を損
なわない範囲で、それ以外の他の樹脂を含有していても
よいが、他の樹脂としては、前記(1)及び(2)の条
件を満たすものが好ましい。他の樹脂としては、下記一
般式 CH2 =CHR1 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキ
ル基を示す。)で表されるα−オレフインの重合体また
はα−オレフインを一成分とする共重合体であって、前
記のα−オレフィンと環状オレフィンの共重合体以外の
ものが挙げられる。具体的には、高密度ポリエチレン
(HDPEとも言われる)、低密度ポリエチレン(LD
PEとも言われる)、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPEとも言われる)、エチレン・1−ブテン共重合
体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エ
チレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテ
ン共重合体などのポリエチレン系樹脂や、ポリプロピレ
ン(PPとも記す)、ブロックPP、ランダムPP、プ
ロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン
共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン三元共重
合体などのプロピレン系樹脂、ポリ1−ブテン、1−ブ
テン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重
合体、1−ブテン・4−メチル−1−ペンテン共重合
体、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ3−メチル−
1−ブテン等が挙げられる。その他に、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体及びそ
の金属塩などの極性基を含有するポリマーや、また、P
S、ポリブテンなど各種オレフィン系樹脂やEPR,E
PDMなどのオレフィン系ゴムであってもよい。これら
の樹脂は、一種単独で用いてもよく、或いは2種以上の
樹脂を組み合わせて用いてもよい。
オレフィンの共重合体に必要に応じて、酸化防止剤や紫
外線吸収剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤などの
種々添加剤や、有機または無機のフィラーを添加するこ
ともできる。添加剤としては、帯電防止剤や防曇剤など
の表面機能用添加剤、アンチブロッキンング剤、酸化防
止剤、耐候剤、熱安定剤、中和剤、滑剤、造核剤、着色
剤、無機又は有機充填剤等があげられる。これらの添加
剤は、1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。たとえば、酸化防止剤としては、リン系酸化
防止剤、フェノール系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止
剤等が挙げられる。
ノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイ
ト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、
アデカスタブ1178(旭電化(製))、スミライザー
TNP(住友化学(製))、JP−135(城北化学
(製))、アデカスタブ2112(旭電化(製))、J
PP−2000(城北化学(製))、Weston61
8(GE(製))、アデカスタブPEP−24G(旭電
化(製))、アデカスタブPEP−36(旭電化
(製))、アデカスタブHP−10(旭電化(製))、
SandstabP−EPQ(サンド(製))、フォス
ファイト168(チバ・ガイギー(製))等が挙げられ
る。
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−
オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキ
ス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、4,4’−ブチリデンビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレング
リコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、3,9−
ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−
ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、スミライザーBHT(住友
化学(製))、ヨシノックスBHT(吉富製薬
(製))、アンテージBHT(川口化学(製))、イル
ガノックス1076(チバ・ガイギー(製))、イルガ
ノックス1010(チバ・ガイギー(製))、アデカス
タブAO−60(旭電化(製))、スミライザーBP−
101(住友化学(製))、トミノックスTT(吉富製
薬(製))、TTHP(東レ(製))、イルガノックス
3114(チバ・ガイギー(製))、アデカスタブAO
−20(旭電化(製))、アデカスタブAO−40(旭
電化(製))、スミライザーBBM−S(住友化学
(製))、ヨシノックスBB(吉富製薬(製))、アン
テージW−300(川口化学(製))、イルガノックス
245(チバ・ガイギー(製))、アデカスタブAO−
70(旭電化(製))、トミノックス917(吉富製薬
(製))、アデカスタブAO−80(旭電化(製))、
スミライザーGA−80(住友化学(製))等が挙げら
れる。
ウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−
3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ス
ミライザーTPL(住友化学(製))、ヨシノックスD
LTP(吉富製薬(製))、アンチオックスL(日本油
脂(製))、スミライザーTPM(住友化学(製))、
ヨシノックスDMTP(吉富製薬(製))、アンチオッ
クスM(日本油脂(製))、スミライザーTPS(住友
化学(製))、ヨシノックスDSTP(吉富製薬
(製))、アンチオックスS(日本油脂(製))、アデ
カスタブAO−412S(旭電化(製))、SEENO
X 412S(シプロ化成(製))、スミライザーTD
P(住友化学(製))等が挙げられる。
防止剤を0.001〜1重量部程度添加して用いればよ
い。これにより、黄変等を防ぐことができ好ましい。上
記の酸化防止剤の具体的な使用例を挙げれば、 例1 イルガノックス1010 1000ppm PEP−Q 1000ppm 例2 イルガノックス1076 1200ppm PEP−Q 600ppm フォスファイト168 800ppm 例3 イルガノックス1010 400〜1000ppm フォスファイト168 750〜1500ppm 等が挙げられる。
体からなる層単独で構成されていてもよく、或いは本発
明の目的を損なわない範囲でそれ以外の樹脂からなる層
との多層シートであってもよい。好ましくは、多層シー
トである。前記の共重合体以外の樹脂としては、高密度
ポリエチレン(HDPEとも言われる)、低密度ポリエ
チレン(LDPEとも言われる)、直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPEとも言われる)などのポリエチレン
系樹脂やポリプロピレン(PPとも記す),ブロックP
P,ランダムPPなどのプロピレン系樹脂、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVAとも言われる),エチレン
・エチルアクリレート共重合体(EEAとも言われる)
などの極性基を含有するポリマー、また、ポリスチレン
(PSとも言われる)、ポリブテンなど各種オレフィン
系樹脂やEPR,EPDMなどのオレフィン系ゴム等が
挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよく二種
以上の樹脂を組み合わせて用いてもよい。多層シートの
なかでも、中間層が前記の共重合体からなり、表層がポ
リプロピレンからなる軟質透明シートが好ましい。
限定されるものではないが、圧延と冷却を同時に行うい
わゆるベルト式であって、本出願人がヨーロッパ公開公
報EP0838321号で開示したいずれかの製造方法
により好適に製造することができる。なかでも、冷却ロ
ールと、この冷却ロールと樹脂シートを介して当接する
金属製エンドレス部材とを有し、前記冷却ロールと金属
製エンドレス部材との間に樹脂シートが導入されてこの
樹脂シートが冷却される部分の前記金属製エンドレス部
材の背面側には弾性材が設けられた製造装置を使用し、
溶融状態にある樹脂シートを、前記冷却ロールと接触し
ている前記金属製エンドレス部材と、前記冷却ロールと
に同時に接触するようにして前記冷却ロールと金属製エ
ンドレス部材との間に導入し、前記弾性材を弾性変形さ
せながら前記樹脂シートを面状に圧接して冷却すること
により製造される軟質透明シートが特に好ましい。
ート(1)を好ましく製造する方法(第一実施形態)に
ついて具体的に説明する。先ず、使用する製造装置の構
成を説明する。この製造装置は、押出機(図示せず)の
Tダイ(2)と、第1の冷却ロール(3)と第2の冷却
ロール(4)との間に巻装された金属製エンドレスベル
ト(5)と、樹脂シート(1)と金属製エンドレスベル
ト(5)を介して第1の冷却ロール(3)と接触する第
3の冷却ロール(6)と、第2の冷却ロール(4)の近
傍に設けられた第4のロール(7)とを備えて構成され
ている。
面にフッ素ゴム等の弾性材(8)が被覆されている。こ
の弾性材(8)は、その硬度(JIS K6301 A
型に準拠)が95度以下、厚さが3mm以上のもので
ある。前記金属製エンドレスベルト(5)は、ステンレ
ス等よりなり、表面粗さが0.5S以下の鏡面を有して
いる。
少なくとも一方は、その回転軸(9)が回転駆動手段
(図示せず)と連結されている。前記第3の冷却ロール
(6)も、表面粗さが0.5S以下の鏡面を有してい
る。そして、この冷却ロール(6)は、樹脂シート
(1)と金属製エンドレスベルト(5)を介して第1の
冷却ロール(3)と接触し、しかもエンドレスベルト
(5)でこの冷却ロール(6)側に押圧された樹脂シー
ト(1)を抱き込むようにして設けられている。即ち、
金属製エンドレスベルト(5)とこのエンドレスベルト
(5)と接触している樹脂シート(1)は、第3の冷却
ロール(6)の外周面の一部に巻き付くようにして蛇行
している。
(1)がエンドレスベルト(5)を介して第2の冷却ロ
ール(4)に圧接されるように樹脂シート(1)をガイ
ドするものである。冷却ロールのうち、前記第1及び第
3の冷却ロール(3)、(6)には、表面の温度調整を
可能とする水冷式等の温度調整手段(図示せず)が設け
られている。他の冷却ロール(4)には、温度調整手段
は特に設けられていないが、設けても良い。
ンドレスベルト(5)内の第1の冷却ロール(3)の前
に更に冷却ロール(10)を設けて第1の冷却ロール
(3)に到るエンドレスベルト(5)の上流部分を予め
冷却するようにしてもよい。また、この冷却ロール(1
0)は、エンドレスベルト(5)の張力調整用としても
機能する。
質透明シート(1)の製造方法を説明する。先ず、軟質
透明シート(1)と直接接触する金属製エンドレスベル
ト(5)及び第3の冷却ロール(6)の表面温度が50
℃以下、露点以上に保たれるように、各冷却ロール
(3), (4), (6) の温度制御をしておく。ま
た、押出機に供給する軟質透明シート(1)の原料は、
単層系の場合には前記共重合体或いはそのペレット、多
層系の場合にはそれらのパウダー又はペレットを用意す
る。
を押出機に投入して溶融混練した後、Tダイ(2)より
押し出された樹脂シート(1)を、第1の冷却ロール
(3)と接触しているエンドレスベルト(5)と、第3
の冷却ロール(6)とに略同時に接触するようにして第
1と第3の冷却ロール(3), (6) の間に導入し、
これらの第1と第3の冷却ロール(3), (6) で樹
脂シート(1)を圧接して50℃以下に冷却する。この
際、弾性材(8)は、第1と第3の冷却ロール(3),
(6) 間の押圧力で圧縮されるようにして弾性変形
し、この弾性材(8)が弾性変形している両ロール
(3), (6) の中心からの角度θ1 部分において樹
脂シート(1)は、両ロール(3), (6) による面
状圧接となっている。この際の面圧は、0.1MPa〜
20.0MPaである。
面のエンドレスベルト(5)で第3の冷却ロール(6)
に対して圧接して50℃以下に冷却する。エンドレスベ
ルト(5)でこの冷却ロール(6)側に押圧された樹脂
シート(1)は、冷却ロール(6)の中心からの角度θ
2 で冷却ロール(6)に抱き込まれ、樹脂シート(1)
は、この抱き角度θ2 部分においてエンドレスベルト
(5)と第3の冷却ロール(6)により面状に圧接され
ている。この際の面圧は、0.01MPa〜0.5MP
aである。
ト(5)に重なるように沿わせた状態でエンドレスベル
ト(5)の回動と共に第2の冷却ロール(4)側に移動
させ、この樹脂シート(1)をエンドレスベルト(5)
を介して第2の冷却ロール(4)に対して圧接して50℃
以下に冷却して本実施形態の軟質透明シート(1)を製
造する。樹脂シート(1)を第4のロール(7)のガイ
ドによりこの冷却ロール(4)側に押圧した際、この樹
脂シート(1)は、エンドレスベルト(5)を介して冷
却ロール(4)の中心からの角度θ3 部分において面状
に圧接されている。この際の面圧は、0.01MPa〜
0.5MPaである。
透明シート(1)は、第1と第3の冷却ロール(3),
(6)で冷却した後、直ちにエンドレスベルト(5)か
ら剥離して引き取るようにしてもよい。本実施形態によ
れば、ポリオレフィン系樹脂を原料としてTダイ(2)
より押し出された溶融樹脂シート(1)に対して、弾性
材(8)が弾性変形している第1と第3のロール
(3), (6)の角度θ1 部分において両ロール
(3), (6)によるシート(1)の面状圧接と冷却を
行い、引き続き、角度θ2 部分において金属製エンドレ
スベルト(5)と第3の冷却ロール(6)によるシート
(1)の面状圧接と冷却を行った後、第2の冷却ロール
(4)の角度θ3 部分においてエンドレスベルト(5)
と第2の冷却ロール(4)によるシート(1)の面状圧
接と冷却を行うため、得られた軟質透明シート(1)は
下記特性(a)及び(b)を有している。 (a)引張り弾性率が10〜1000MPaである。 (b)全ヘイズが2以下である。
にトルエン15リットル、トリイソブチルアルミニウム
(TIBA)23ミリモル、ビスシクロペンタジエニル
ジルコニウムジクロライド0.11ミリモル、テトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェノセニウム0.1
5ミリモルをこの順番に入れ、続いて2−ノルボルネン
を70重量%含有するトルエン容液2.25リットル
(2−ノルボルネンとして15.0モル)を加え、90
℃に昇温した後、エチレン分圧が7kg/cm2 Gにな
るように連続的にエチレンを導入しつつ110分間重合
を行った。反応終了後、ポリマー溶液を15リットルの
メタノール中に投入しポリマーを析出させ、このポリマ
ーを濾取して乾燥し、エチレンと環状オレフィンの共重
合体を得た。共重合体の収量は、3.48kgであっ
た。
型にて試験片(幅4mm,長さ40mm,厚さ0.1m
m)を作成し、測定装置として東洋ボールデイング社製
バイブロン11−EA型を用い、昇温速度3℃/分、周
波数3.5Hzで測定し、この時の損失弾性率(E”)
のピークからガラス転移温度を求めた。また、引張弾性
率は、JIS−K7113に従いオートグラフを用いて
測定した。なお、弾性回復率は、前記したようにオート
グラフを用い、引っ張り速度62mm/分で、幅6m
m,クランプ間50mm(L0 )の側底片を150%伸
ばして引張り、5分間そのままの状態を保った後、はね
返させることなく急に収縮させ、1分後にクランプ間の
シートの長さ(L1 )を測定し、下記式により求めた。
L0 )/L0 〕]×100 得られた結果を表1に示す。 (2)シート(単層構造)の製造 得られた共重合体100重量部に対し、アンチブロッキ
ング剤としてケイソウ土を1.05重量部、滑剤として
エルカ酸アミドを0.25部添加し、直径50ミリの単
軸押出機に供給しペレタイズした。得られたペレットを
用い、上記第1実施形態において、シートの製造法の具
体的条件を下記のようにして、軟質透明シート(1)を
製造した。
度:30度。 シートの引取り速度…16m/min。 シートと接触しているエンドレスベルトとロールの表面
温度…20℃。
コンピュター(DIGITAL HAZE COMPU
TER)(スガ試験機株式会社製)を用い、JIS−K
7105に準拠して測定した。得られた結果を表1に示
す。 〔実施例2〕中間層が、実施例1で得た共重合体からな
る厚み160μmの層であり、両表面層が、出光石油化
学株式会社製のポリプロピレンF−704NP(商品
名)からなる厚み20μmの層である3層構造のシート
を、実施例1と同様に製造した。得られたシートについ
て、実施例1と同様に物性を測定した。得られた結果を
表1に示す。 〔比較例1〕実施例1で得た共重合体のペレットを用
い、直径100mm,ギャップ3mmの環状ダイ160
℃で押し出し、吐出量7kg/時間,引取り速度は6.
0m/分にて、インフレーション成形により厚さ20μ
m,折幅340mmのシートを製造した。得られたシー
トについて、実施例1と同様に物性を測定した。得られ
た結果を表1に示す。 〔比較例2〕中間層が実施例1で得た共重合体からなる
厚み160μmの層であり、両表面層が、出光石油化学
株式会社製のポリプロピレンF−704NP(商品名)
からなる厚み20μmの層である3層構造のシートを冷
却ロールを使用した従来のタッチロール式のシート成形
法により製造した。得られたシートについて、実施例1
と同様に物性を測定した。得られた結果を表1に示す。
生する恐れが少なく、軟質性かつ透明性に優れているの
で、軟質塩ビ樹脂シート代替として食品、医薬品、衣料
品等の包装や、携帯用バッグ、文房具(多色ペンケー
ス、チャック付きケース等)、化粧シート(建築材、家
具等)、農業用温室カバー、目薬ケース、表面保護フィ
ルム等に好適に使用できる。
実施形態にて使用する製造装置の概略図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記の(1)及び(2)を満たすα−オ
レフィンと環状オレフィンの共重合体からなる層を少な
くとも一層含有する全ヘイズが2以下の軟質透明シー
ト。 (1)ガラス転移温度が30℃未満である (2)引張弾性率が200MPa以下である - 【請求項2】 共重合体の弾性回復率が20%以上であ
る請求項1記載の軟質透明シート。 - 【請求項3】 中間層が下記の(1)、(2)及び
(3)を満たすα−オレフィンと環状オレフィンの共重
合体からなり、表層がポリプロピレンからなる軟質透明
シート。 (1)ガラス転移温度が30℃未満である (2)引張弾性率が200MPa以下である (3)共重合体の弾性回復率が20%以上である - 【請求項4】 共重合体が下記の一般式(X)及び
(Y)で表される繰り返し単位からなるα−オレフィン
と環状オレフィンの共重合体である請求項1〜3のいず
れかに記載の軟質透明シート。 【化1】 [式(X)中、Raはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜
20の炭化水素基を示す。] 【化2】 [式(Y)中、Rb〜Rmはそれぞれ水素原子、炭素数1
〜20の炭化水素基又はハロゲン原子,酸素原子もしく
は窒素原子を含む置換基を示し、nは0以上の整数を示
す。Rj又はRkとRl又はRmとは互いに環を形成しても
よい。また、Rb〜Rmはそれぞれ互いに同一でも異なっ
ていてもよい。] - 【請求項5】 冷却ロールと、この冷却ロールと樹脂シ
ートを介して当接する金属製エンドレス部材とを有し、
前記冷却ロールと金属製エンドレス部材との間に樹脂シ
ートが導入されてこの樹脂シートが冷却される部分の前
記金属製エンドレス部材の背面側には弾性材が設けられ
た製造装置を使用し、溶融状態にある樹脂シートを、前
記冷却ロールと接触している前記金属製エンドレス部材
と、前記冷却ロールとに同時に接触するようにして前記
冷却ロールと金属製エンドレス部材との間に導入し、前
記弾性材を弾性変形させながら前記樹脂シートを面状に
圧接して冷却することにより製造される請求項1〜4の
いずれかに記載の軟質透明シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02100999A JP4285818B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 軟質透明シート |
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---|---|---|---|
JP02100999A JP4285818B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 軟質透明シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000218737A true JP2000218737A (ja) | 2000-08-08 |
JP4285818B2 JP4285818B2 (ja) | 2009-06-24 |
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ID=12043079
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---|---|
JP (1) | JP4285818B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002032984A1 (fr) * | 2000-10-16 | 2002-04-25 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Film en polyolefine anti-buee, son procede de production, objet moule obtenu a partir dudit film, film d'emballage alimentaire et objet moule pour emballage alimentaire |
JP2002138114A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-14 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリオレフィン系柔軟性光散乱体 |
JP2002146048A (ja) * | 2000-11-07 | 2002-05-22 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリオレフィン系装飾シート |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP02100999A patent/JP4285818B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2002032984A1 (fr) * | 2000-10-16 | 2002-04-25 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Film en polyolefine anti-buee, son procede de production, objet moule obtenu a partir dudit film, film d'emballage alimentaire et objet moule pour emballage alimentaire |
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