JP2000217893A - 凝縮蒸気の再気化による拡散制限領域の滅菌方法 - Google Patents

凝縮蒸気の再気化による拡散制限領域の滅菌方法

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JP2000217893A
JP2000217893A JP11371163A JP37116399A JP2000217893A JP 2000217893 A JP2000217893 A JP 2000217893A JP 11371163 A JP11371163 A JP 11371163A JP 37116399 A JP37116399 A JP 37116399A JP 2000217893 A JP2000217893 A JP 2000217893A
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Jenn-Hann Wang
ジェン−ハン・ワン
Szu Min-Lin
ス・ミン−リン
Jacobs Paul
ポール・ジェイコブズ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管腔等のような拡散制限領域を有する管腔装
置の内部を簡易かつ有効に滅菌する方法を提供する。 【解決手段】 この方法は、滅菌剤の供給源からチャン
バ10内に滅菌剤を導入して蒸気滅菌剤を生成する工程
と、この蒸気滅菌剤をチャンバ内で凝縮させて凝縮蒸気
を生成する工程と、チャンバ内の圧力を蒸気滅菌剤の蒸
気圧よりも減少させて凝縮蒸気を再気化させる工程と、
管腔装置が滅菌されるまでチャンバ内に当該管腔装置を
維持する工程とから成る。この滅菌剤は水の蒸気圧より
も低い蒸気圧を有し、好ましくは過酸化水素である。チ
ャンバ内に管腔装置を維持する間にチャンバ内の蒸気圧
を一定に保持しても、変化させても、あるいは増大させ
てもよい。さらにチャンバ内にプラズマを導入して滅菌
率を向上させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は拡散制限領域をチ
ャンバ内で滅菌する方法に関し、特に蒸気滅菌剤をチャ
ンバ内で凝縮させこの凝縮した蒸気滅菌剤を再気化させ
ることによるチャンバ内の拡散制限領域の滅菌方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】医療器具は、従来から熱、特にスチーム
(熱水蒸気)により、あるいは化学薬品、例えばホルム
アルデヒドやエチレンオキシドを用いて滅菌が行われて
きた。これら両方の滅菌方法には欠点がある。
【0003】多くの医療器具は熱、水分、あるいはその
両方に感受性で影響を受けやすい。また、ホルムアルデ
ヒドとエチレンオキシドはともに有毒のガスであり、医
療従事者に潜在的な危険を与える。
【0004】液体の過酸化水素を用いた滅菌の場合に
は、高濃度の滅菌剤、長い曝露時間および/または高温
という条件が必要であることが見出されている。このた
め、他の化学滅菌法と比較した場合に、過酸化水素の液
体よりも過酸化水素の蒸気の方が利点を有する(例えば
米国特許第4,169,123号および同第4,16
9,124号参照)。また、Jacobsらの米国特許第4,
643,876号に開示されるように、プラズマと過酸
化水素の組合せはある一定の追加の利点を与える。
【0005】プラズマとの組合せにおける過酸化水素の
蒸気を用いた滅菌は「開放」システムを滅菌する際に有
効であることが見出されているが、この方法は蒸気滅菌
剤を物品に非常に近接した範囲に拡散させて滅菌を行う
ことによるので、拡散が制限される領域(diffusion-res
tricted areas)(以下「拡散制限領域」という)を有す
る物品を滅菌する際には有効ではない。管腔(lumens)の
内部等のような拡散制限領域を有する物品は、高濃度の
滅菌剤、長い暴露時間および/または高温を用いた場合
にのみ滅菌することができる。従って、長くて狭い管腔
を滅菌することは困難な問題である。
【0006】過酸化水素の水性溶液から発生する過酸化
水素の蒸気を用いる滅菌方法は、以下の理由により、あ
る一定の不利点を有する。 1.水は過酸化水素よりも高い蒸気圧を有するので過酸
化水素よりも速く水性溶液から気化する。 2.水は過酸化水素よりも分子量が小さいので蒸気の状
態において過酸化水素よりも速く拡散する。
【0007】これらの要因のために、過酸化水素水溶液
が滅菌すべき物品の周囲の領域に気化する際には、水の
方が先により高濃度で物品に到達する。そして、この水
の蒸気は過酸化水素の蒸気が拡散制限領域(例えば小さ
な裂け目や長くて狭い管腔等)に浸透することに対する
障壁(バリヤ(barrier))となる。この問題を解決する
ためにより高濃度に濃縮された過酸化水素を用いること
はできない。何故なら、65%よりも高濃度に濃縮され
た過酸化水素溶液はその強い酸化力のために非常に危険
だからである。
【0008】Cummingsら(米国特許第4,952,37
0号)は、まず水性過酸化水素蒸気を滅菌すべき物品上
に凝縮させ、次に滅菌チャンバに真空源をつないで当該
物品から水と過酸化水素を除去する滅菌プロセスを開示
している。この物品上の液体過酸化水素はその表面を滅
菌することについて有効であるが、この方法はやはり管
腔内へ過酸化水素を拡散させて滅菌を行うことによるも
のであるので管腔の内部等の拡散制限領域を滅菌するこ
とについては有効でない。
【0009】Jacobsら(米国特許第4,943,414
号)は、少量の気化可能な液体滅菌剤溶液を含む容器を
管腔に取り付け、滅菌サイクルの間に圧力が減少する際
に滅菌剤が気化し管腔内に直接に流れるようにするプロ
セスを開示している。このシステムは水と過酸化水素の
蒸気が真空源により引っ張られて管腔の滅菌レート(滅
菌速度、滅菌率)が増大するという利点を有するが、滅
菌すべき管腔ごとに容器を取り付けなければならないと
いう不利点がある。また、潜在的に、容器と管腔との間
の領域は閉塞される可能性もある。さらに、過酸化水素
よりも水の方が速く気化し、過酸化水素の蒸気よりも水
の蒸気の方が先に管腔内へ到達するという問題もある。
【0010】Childersら(米国特許第5,492,67
2号)は、狭い管腔を滅菌するためのプロセスを開示し
ている。このプロセスは多成分の蒸気滅菌剤を用いるも
ので、蒸気滅菌剤を流す時間とその流れを中断する時間
を交互に継続することを必要とする。この方法を行うた
めには複雑な装置の使用が必要とされる。また、蒸気の
貫通する流れを用いるものであるので、この方法により
端部が閉じた管腔を滅菌するのは容易でない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術の不利
点を解決するために、長くて狭い管腔の内部を滅菌する
ための簡易かつ有効な方法が求められている。本発明の
一つの目的は、従来の方法及びシステムと比較した場合
に、管腔等のような拡散制限領域を有する装置、装備、
物品、備品等(以下「管腔装置」という)のチャンバ内
での滅菌を向上させる方法を提供することである。本発
明のもう一つの目的は、拡散制限領域、特に長くて狭い
管腔の内部を滅菌するための簡易かつ有効な滅菌方法を
提供することである。本発明の他の目的は下の詳細な説
明において明らかになるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの面は、管
腔装置のチャンバ内での滅菌を向上させる方法に関す
る。この方法は滅菌剤の供給源からチャンバ内に滅菌剤
を導入し、それにより蒸気滅菌剤を生成する工程と、こ
の蒸気滅菌剤をチャンバ内で凝縮させ、それにより凝縮
蒸気を生成する工程と、チャンバ内の圧力を蒸気滅菌剤
の蒸気圧よりも減少させて凝縮蒸気を再気化させる工程
と、管腔装置が滅菌されるまでチャンバ内に当該管腔装
置を維持する工程から成る。
【0013】好ましくは、滅菌剤は過酸化物、特に過酸
化水素を含む。また、滅菌剤は水の蒸気圧よりも低い蒸
気圧を有するのが有利である。また、滅菌剤の供給源は
好ましくは過酸化水素を含む。また、滅菌剤の供給源は
液体であっても水性溶液であっても固体であってもよ
い。また、滅菌剤の供給源は、チャンバと流体で連通す
る封体内にあるのが有利である。好ましくは、封体内の
滅菌剤供給源は液体であり、その液体がチャンバ内に気
化する。また、滅菌剤の供給源はチャンバ内に配置され
てもよい。
【0014】また、滅菌剤の供給源は滅菌剤がチャンバ
内に導入される間に濃縮されるのが有利である。また、
幾つかの実施形態において、滅菌剤の供給源は固体過酸
化物複合体(complex)であってよい。また、好ましく
は、蒸気滅菌剤は管腔の内部で凝縮する。
【0015】また、蒸気滅菌剤を凝縮させる工程は、チ
ャンバ内の圧力を蒸気滅菌剤の蒸気圧よりも上まで増大
させること、チャンバを大気圧に通気すること、より多
くの滅菌剤をチャンバ内に導入すること、または、チャ
ンバ内の圧力を蒸気滅菌剤の蒸気圧よりも下まで減少さ
せ、次にチャンバ内の圧力を増大させて蒸気滅菌剤を凝
縮することのいずれを含んでもよい。
【0016】また、チャンバ内の圧力は該チャンバと真
空ポンプとの間のバルブの開閉により制御するのが有利
である。また、この方法の一つまたは複数の工程を任意
の順序で一回または複数回繰り返すこともできる。
【0017】また、凝縮蒸気の少なくとも一部は管腔の
内部にあり、この管腔の内部の凝縮蒸気が再気化するこ
とが好ましい。また、凝縮蒸気を再気化させる工程はさ
らに蒸気滅菌剤を濃縮させるのが有利である。
【0018】また、チャンバ内に管腔装置を維持する工
程はチャンバ内を一定圧力に維持すること、チャンバ内
の圧力を変化させること、チャンバ内の圧力を減少させ
ること、または、チャンバ内の圧力を増大させることの
いずれを含んでもよい。また管腔装置をプラズマに曝露
して滅菌レートを向上させるのが有利である。また、好
ましくは、管腔装置の外部はチャンバ内の圧力を減少さ
せて凝縮蒸気を再気化させる前に滅菌される。また、幾
つかの実施形態において再気化工程は繰り返して行って
もよい。
【0019】
【発明の実施の形態】上述のように、管腔装置の内部を
滅菌することは滅菌システムにとって困難な問題であ
る。低濃度の滅菌剤を用いて低温で管腔装置または他の
拡散制限物品の迅速な滅菌を達成することはさらに困難
な問題となる。
【0020】本発明では、凝縮可能な蒸気滅菌剤を滅菌
装置内に導入し、この蒸気滅菌剤を滅菌装置内で凝縮さ
せ、滅菌装置内の圧力を低下させて凝縮蒸気を再気化さ
せ、管腔装置が滅菌されるまで滅菌装置内に当該管腔装
置を維持することによって、従来の滅菌方法及びシステ
ムの不利点を解決するものである。
【0021】好適な凝縮可能な蒸気滅菌剤の一つとして
過酸化物、特に過酸化水素があるが他の蒸気滅菌剤も本
発明の方法において使用可能である。本発明の方法にお
いて使用されるためには、滅菌剤は水の蒸気圧よりも低
い蒸気圧を有する。過酸化水素が好ましい。
【0022】過酸化水素の供給源は液体であっても固体
であってもよい。一つの実施形態において、過酸化水素
の固体供給源は固体過酸化物複合体を含む。固体過酸化
物複合体は有機複合体または無機複合体のいずれでもよ
い。
【0023】図1は本発明の方法を実施するための装置
について一つの好適な形態を示す図である。図1の装置
は下の例におけるデータを生成するために使用した。し
かし本発明の方法は図1の装置に限定されず、本発明を
実施するための装置について他の好適な形態が当業者に
とって明らかであることが理解されるべきである。
【0024】図において、滅菌チャンバ10が、好まし
くはバルブ30を介して、真空ポンプ20に接続されて
いる。バルブ30は単純なブロックバルブであってよい
が、滅菌チャンバ内の圧力を制御することができる自動
バルブが好ましい。
【0025】滅菌すべき備品を収容するトレイ40が滅
菌チャンバ10内に配置され、滅菌チャンバは真空ポン
プ20によりバルブ30を介して排気される。滅菌剤の
供給源が気化器50内に配置される。この滅菌剤の供給
源は液体であっても固体であってもよいが、この滅菌剤
は水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する必要があり、ま
た、この蒸気滅菌剤は凝縮可能である。
【0026】気化器50内の滅菌剤の供給源は、好まし
くは加熱器(図示せず)により約60℃の温度に加熱さ
れて、滅菌剤の蒸気圧が増大する。滅菌剤の供給源が固
体複合体である場合には、過酸化物を放出するために6
0℃よりも高温が必要とされる場合もある。また、固体
複合体が滅菌剤の供給源である場合には、過酸化水素が
発生可能である。この過酸化水素は滅菌チャンバー内の
水と迅速に混ざり合って、過酸化水素と水を含む蒸気滅
菌剤を形成する。また、周囲環境の水から又は複合体中
の水からの水を、滅菌剤と共に滅菌チャンバ内に導入し
てもよい。本願明細書及び請求の範囲において、「蒸気
滅菌剤」という用語は滅菌剤と水を含むものであること
が理解されよう。また、蒸気滅菌剤中の水の量は、当該
滅菌剤の供給源によって変化してよい。
【0027】滅菌剤と水蒸気は気化して滅菌チャンバに
入る。この滅菌チャンバ内の蒸気滅菌剤は滅菌チャンバ
内の備品の外部を滅菌する。滅菌チャンバ内の条件は、
滅菌すべき備品上で蒸気滅菌剤の凝縮が起こる条件に選
択または変更される。備品の温度は約20℃であり、滅
菌チャンバの温度は約45℃である。備品は滅菌チャン
バよりも冷たいので、蒸気滅菌剤は滅菌すべき備品上で
優先的に凝縮する。蒸気滅菌剤の凝縮を向上するために
条件をどのように制御するかについての詳細は、下の例
において説明する。蒸気滅菌剤の少なくとも一部が、滅
菌すべき備品内の管腔の内部で優先的に凝縮する。
【0028】次に、滅菌チャンバの圧力を真空ポンプに
より減少させて、凝縮蒸気を再気化させる。管腔の内部
における凝縮蒸気が気化するときに、これが管腔の内部
を滅菌する。さらに滅菌チャンバ内の圧力を減少させて
凝縮蒸気を(再)気化させるときに、滅菌剤は水よりも
低い蒸気圧を有するので、滅菌剤の前に水が優先的に気
化し真空ポンプにより除去される。従って、滅菌剤より
もより多くの水が滅菌チャンバから除去される。凝縮蒸
気は滅菌剤がより濃縮されたものであるので、この凝縮
蒸気から発生する蒸気もより高濃度の滅菌剤を有し、そ
の滅菌効力が向上する。蒸気滅菌剤は外部から滅菌装置
の内部に拡散して当該内部を滅菌することもできる。過
酸化水素についての蒸気及び液体の組成の表を下に示す
が、上に述べた効果はこれらの例を通じてより明確にな
るであろう。
【0029】備品が滅菌チャンバー内に留まる間、滅菌
チャンバ内の圧力は一定に保持されまたはさらに減少さ
れ、あるいは増大させてもよい。滅菌チャンバ内の蒸気
滅菌剤の拡散及び滅菌の効力は、この維持工程の間に滅
菌チャンバの内部の条件がどのように変化するかによっ
て変化する。これらに代えて、またはこれらと組み合せ
て、滅菌チャンバは外部雰囲気に通気してもよい。これ
らの実施形態の各々は管腔の内部の滅菌に対する効果と
共に、下の例において詳細に説明する。
【0030】別の実施形態において、気化器から水を気
化させ、それを真空ポンプを介して滅菌チャンバーから
除去することによって、気化器内の滅菌剤を濃縮するこ
ともできる。気化器内の濃縮された滅菌剤は次に、滅菌
チャンバ内に気化させて備品上で凝縮させることができ
る。気化器内の滅菌剤を濃縮することによって、蒸気滅
菌剤もまた濃縮され、滅菌チャンバ内の備品における滅
菌効力が向上する。この方法の残りの部分は上述の通
り、排気して凝縮蒸気を再気化させ、備品が滅菌される
まで滅菌装置内に当該備品を維持することである。
【0031】下の表1と表2におけるデータは、過酸化
水素/水溶液上の蒸気における過酸化水素のモル分率
と、当該過酸化水素/水混合物の全蒸気圧をそれぞれ示
す。これらの表におけるデータは、過酸化水素が水の優
先的な気化によりどれだけより濃縮されるかを示すのに
用いることができる。これらのデータは1955年に発
行された、Walter C. Schumb, Chaerles N. Satterfiel
d及びRalph L. Wentworthによる“Hydrogen Peroxide”
(過酸化水素),第226頁乃至第227頁よりとった
ものである。
【0032】 表1過酸化水素/水溶液上の蒸気組成(過酸化水素モル分率) 温 度 液における過酸化水素モル分率 (℃) 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0 0.002 0.006 0.015 0.031 0.060 10 0.003 0.008 0.018 0.037 0.070 20 0.003 0.009 0.020 0.041 0.077 25 0.003 0.010 0.022 0.044 0.081 30 0.003 0.010 0.023 0.046 0.085 40 0.004 0.012 0.026 0.052 0.094 50 0.005 0.014 0.030 0.057 0.103 60 0.005 0.015 0.033 0.063 0.111 70 0.006 0.017 0.036 0.068 0.120 80 0.007 0.019 0.040 0.074 0.128 90 0.007 0.021 0.043 0.080 0.136 100 0.008 0.023 0.047 0.085 0.144 110 0.009 0.025 0.051 0.091 0.152 120 0.010 0.027 0.054 0.097 0.160 130 0.011 0.029 0.058 0.102 0.168 140 0.012 0.031 0.061 0.108 0.175 150 0.013 0.033 0.065 0.113 0.182 表1の続き過酸化水素/水溶液(高濃度)上の蒸気組成(過酸化水素モル分率) 温 度 液における過酸化水素モル分率 (℃) 0.6 0.7 0.8 0.9 0 0.112 0.202 0.352 0.600 10 0.128 0.224 0.381 0.626 20 0.138 0.238 0.397 0.640 25 0.144 0.247 0.407 0.648 30 0.151 0.255 0.417 0.656 40 0.163 0.272 0.435 0.671 50 0.175 0.287 0.452 0.684 60 0.187 0.302 0.468 0.696 70 0.199 0.316 0.482 0.707 80 0.210 0.329 0.495 0.716 90 0.221 0.342 0.508 0.725 100 0.231 0.354 0.519 0.733 110 0.241 0.365 0.530 0.740 120 0.251 0.376 0.540 0.747 130 0.260 0.386 0.549 0.753 140 0.269 0.396 0.558 0.758 150 0.278 0.405 0.566 0.763
【0033】 表2過酸化水素/水溶液の全蒸気圧(mmHg単位(下段カッコ内:kPa単位)) 温 度 液における過酸化水素モル分率 (℃) 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0 4.58 4.06 3.45 2.81 2.20 (0.609) (0.540) (0.459) (0.374) (0.293) 10 9.20 8.17 6.96 5.7 4.49 (1.22) (1.09) (0.926) (0.758) (0.597) 20 17.5 15.6 13.3 10.9 8.69 (2.33) (2.07) (1.77) (1.45) (1.16) 25 23.7 21.1 18.1 14.9 11.9 (3.15) (2.81) (2.41) (1.98) (1.58) 30 31.8 28.3 24.3 20.1 16.0 (4.23) (3.76) (3.23) (2.67) (2.13) 40 55.3 49.3 42.4 35.2 28.3 (7.35) (6.56) (5.64) (4.68) (3.76) 50 92.6 82.5 71.1 59.3 48.1 (12.3) (11.0) (9.46) (7.89) (6.40) 60 149 133 115 96.6 78.7 (19.8) (17.7) (15.3) (12.8) (10.5) 70 234 209 181 152 125 (31.1) (27.8) (24.1) (20.2) (16.6) 80 355 318 216 233 192 (47.2) (42.3) (28.7) (31.0) (25.5) 90 526 471 410 348 289 (70.0) (62.6) (54.5) (46.3) (38.4) 100 760 682 595 507 422 (101) (90.7) (79.1) (67.4) (56.1) 110 1074 965 845 722 605 (143) (128) (112) (96.0) (80.5) 120 1489 1399 1175 1008 848 (198) (178) (156) (134) (113) 130 2025 1824 1604 1381 1168 (269) (243) (213) (184) (155) 140 2709 2443 2153 1860 1580 (360) (325) (286) (247) (210) 150 3568 3222 2847 2467 2105 (475) (429) (379) (328) (280) 表2の続き過酸化水素/水溶液(高濃度)の全蒸気圧(mmHg単位(下段kPa単位)) 温 度 液における過酸化水素モル分率 (℃) 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 0 1.66 1.21 0.856 0.593 0.404 (0.221) (0.161) (0.114) (0.079) (0.054) 10 3.42 2.53 1.83 1.30 0.915 (0.455) (0.336) (0.243) (0.173) (0.122) 20 6.68 5.00 3.66 2.64 1.89 (0.888) (0.665) (0.487) (0.351) (0.251) 25 9.17 6.90 5.09 3.71 2.69 (1.22) (0.918) (0.677) (0.493) (0.358) 30 12.4 9.41 6.99 5.14 3.77 (1.65) (1.25) (0.930) (0.683) (0.501) 40 22.2 17.0 12.8 9.55 7.14 (2.95) (2.26) (1.70) (1.27) (0.950) 50 37.9 29.3 22.4 17.0 12.9 (5.04) (3.90) (2.98) (2.26) (1.72) 60 62.6 49.0 37.8 29.1 22.5 (8.33) (6.52) (5.03) (3.87) (2.99) 70 100 79.0 61.8 48.2 37.8 (13.3) (10.5) (8.22) (6.41) (5.03) 80 155 124 97.8 77.2 61.3 (20.6) (16.5) (13.0) (10.3) (8.15) 90 235 189 150 120 96.5 (31.3) (25.1) (20.0) (16.0) (12.8) 100 346 280 226 182 148 (46.0) (37.2) (30.1) (24.2) (19.7) 110 499 407 331 269 221 (66.4) (54.1) (44.0) (35.8) (29.4) 120 704 578 474 389 322 (93.6) (76.9) (63.0) (51.7) (42.8) 130 974 807 666 552 460 (130) (107) (88.6) (73.4) (61.2) 140 1326 1105 919 767 645 (176) (147) (122) (102) (85.8) 150 1776 1489 1247 1048 887 (236) (198) (166) (139) (118)
【0034】通常、気化器内の過酸化水素溶液は約59
重量%の過酸化水素である。この59重量%の過酸化水
素は43.24モル%の過酸化水素に相当する。過酸化
水素の気化の間、気化器の温度は約60℃である。
【0035】表1から、60℃において43モル%の過
酸化水素溶液上の蒸気は約6.3モル%の過酸化水素で
ある。従って、この蒸気は、当該蒸気が気化した元の溶
液に比べてほぼ7分の1の過酸化水素を含む。従って、
過酸化水素溶液から水が優先的に気化し、気化器内に残
留する過酸化水素溶液が濃縮される。
【0036】同様に、備品上の凝縮蒸気が気化するとき
に、蒸気は凝縮蒸気に比べて高いモル分率の水を含むの
で、備品上の残留する凝縮蒸気は過酸化水素がより濃縮
されたものとなる。従って、圧力が滅菌剤(過酸化水
素)の蒸気圧よりも低下するときに、蒸気相における滅
菌剤(過酸化水素)の濃度は、凝縮蒸気から水が気化す
る前の濃度よりも高くなる。
【0037】表2は過酸化水素/水混合物の濃度範囲に
対する全蒸気圧をmmHg(kPa)で示すものであ
る。チャンバー内の備品は約20℃である。気化器内の
過酸化水素が気化するときに、チャンバ内の圧力が液の
蒸気圧よりも高ければ、それは備品上で凝縮することに
なる。表2から、43.24モル%の過酸化水素の蒸気
圧は60℃において約75torr(約10kPa)で
あるが、備品の大体の温度である20℃において約8t
orr(約1kPa)にすぎない。従って、チャンバ内
の圧力が約8torr(約1kPa)よりも高ければ、
蒸気は凝縮することになる。チャンバ内の圧力は、より
多くの滅菌剤を気化させることにより、真空ポンプを閉
じることにより、滅菌チャンバに空気を通気することに
より、または他の適切な手段により、増大し得る。下の
実施例は、これらの圧力を増大させる手段の各々により
生成したデータを示す。
【0038】第1の例は対照実験であり、3種類の異な
る量の過酸化水素を気化器から気化させたが再気化は行
わなかった。この例はまた3種類の異なる量の過酸化水
素を用いて滅菌効力を比較するものである。この実施例
1の方法は管腔の内部の滅菌について有効でなかった。
【0039】実施例1 凝縮蒸気の再気化を行わない気
化器からの過酸化水素の気化 実施例1では、173Lの滅菌チャンバ内のCSRラッ
プしたトレイ内に以下の物品を配置した。 開放ぺトリ皿 2.48mm内径×50cmテフロン(登録商標)管腔 2.48mm内径×75cmテフロン(登録商標)管腔 2.48mm内径×100cmテフロン(登録商標)管
腔 40品の医療装置
【0040】上記開放ペトリ皿内に、生物学的難題であ
る好熱性好気性有胞子桿菌バシラス=ステアロテルモフ
ィルス(Bacillus stearothermophilus)2.2×106
胞子を含むステンレス鋼片(coupon)を配置した。同様の
片を上記3種類の管腔の各々の中央にも配置した。開放
ペトリ皿内の片は管腔装置の外部の滅菌について当該方
法の有効性の試験として使用したものであり、管腔内の
片は管腔の内部の滅菌について有効性の試験として使用
したものである。
【0041】1g、2g、および3gの59重量%過酸
化水素を用いた3種類の実験を行った。すなわち、チャ
ンバーを0.4torr(0.05kPa)まで排気し
た後に1g、2g、および3gの59重量%過酸化水素
を気化器に導入して、5分間チャンバ内に気化させ拡散
させた。過酸化水素と水の全てが気化し、チャンバ内に
保持された。結果を表3に示す。
【0042】 表33種類の異なる量の過酸化水素の気化による滅菌試験 滅菌結果 使用した 開放 2.48mm×50cm 2.48mm×75cm 2.48mm×100cm 過酸化水素量 ペトリ皿内 管腔内 管腔内 管腔内 1g 59% − − + + 2g 59% − − + + 3g 59% − − + +
【0043】単に過酸化水素を気化させるだけで、3種
類全ての量の過酸化水素を用いて開放ペトリ皿内の片お
よび2.48mm内径×50cm管腔の内部を滅菌する
ことについて有効であった。しかし、単に過酸化水素を
気化させることは、3gの過酸化水素を用いた場合であ
っても2.48mm内径×75cmまたは2.48mm
内径×100cmの管腔の内部を滅菌することについて
有効ではなかった。これらの試験結果に基づくと、チャ
ンバ内の過酸化水素の量を多くしても長い管腔の滅菌を
向上しない。
【0044】従って、過酸化水素を気化させることによ
り装置の外部を滅菌するが、長い管腔の内部は滅菌しな
いと考えられる。これらのデータにより決定できる限り
において、滅菌効力は気化する過酸化水素の量によって
変化しなかった。
【0045】次の実施例2では、過酸化水素蒸気をより
長い時間拡散させるという追加の構成を加えて、3gの
過酸化水素を用いた実施例1の試験を繰り返した。
【0046】実施例2 異なる拡散時間による過酸化水
素を用いた滅菌試験 実施例2では、20分の過酸化水素蒸気曝露時間を加え
て、3gの59重量%過酸化水素を用いた実施例1の試
験を繰り返した。結果を表4に示す。
【0047】 表4滅菌効力に対する拡散時間の効果 5分の気化およびX分の拡散による滅菌結果 開放 2.48mm×50cm 2.48mm×75cm 2.48mm×100cm 拡散時間 ペトリ皿内 管腔内 管腔内 管腔内 0分 − − + + 20分 − − + +
【0048】従って、気化後に20分間過酸化水素蒸気
を拡散させても、50cmよりも長い管腔の内部を滅菌
することについて有効でなかった。
【0049】次の実施例3では、気化後に異なる圧力の
真空チャンバにより過酸化水素蒸気を拡散させた。
【0050】実施例3 異なる圧力における拡散の効果
を比較する滅菌試験 実施例3では、滅菌チャンバ内の圧力を0.4torr
(0.05kPa)まで減圧し、計3gの59重量%過
酸化水素を気化器内に配置し、過酸化水素を約5分間チ
ャンバ内に気化させ拡散させた。次に、過酸化水素を種
々の圧力において20分間拡散させた。滅菌チャンバ内
の圧力は、滅菌チャンバと真空ポンプとの間の自動バル
ブを用いて圧力を制御することにより、一定圧力であっ
た。結果を表5に示す。
【0051】 表5滅菌効力に対する拡散圧力の効果 5分の気化および20分の拡散による滅菌結果 開放 2.48mm×50cm 2.48mm×75cm 2.48mm×100cm 拡散圧力 ペトリ皿内 管腔内 管腔内 管腔内 ポンプダウンせず 最終圧力 − − + + 約9.5torr (約1.3kPa) 7torr (約0.93kPa) − − − + に減圧して定圧制御 6torr (約0.80kPa) − − − − に減圧して定圧制御 5torr (約0.67kPa) − − − − に減圧して定圧制御 4torr (約0.53kPa) − − − − に減圧して定圧制御 3torr (約0.40kPa) − − − − に減圧して定圧制御 2torr (約0.27kPa) − − − + に減圧して定圧制御 1torr (約0.13kPa) − − + + に減圧して定圧制御
【0052】表5の第1行の実験は対照実験であり、過
酸化水素を滅菌チャンバ内に気化させ該滅菌チャンバと
真空ポンプの間のバルブを閉じて拡散させたものであ
る。滅菌チャンバ内の圧力は9.5torr(約1.3
kPa)であり、これは滅菌チャンバ内の備品の大体の
温度である20℃における43モル%過酸化水素/水溶
液の蒸気圧(表2参照)より高い。従って、気化した過
酸化水素はこれらの条件下で滅菌チャンバ内の備品上に
凝縮した。その滅菌結果は、過酸化水素を20分間閉鎖
したシステム内で拡散させる点で同じ実験であるので、
表4の第2行の滅菌結果と同じである。管腔装置の外部
をシミュレートするペトリ皿内の片は滅菌されたが、管
腔の内部については、最も短い50cm長の管腔の内部
のみが滅菌されただけで、より長い70cm長と100
cm長の管腔の内面は滅菌されなかった。従って、単に
外部から過酸化水素を拡散させるだけでは、過酸化水素
が管腔の中心に拡散し得る前に管腔内で凝縮するので、
長くて狭い管腔の内部を滅菌することについて有効では
ない。
【0053】表5の続く行に記載した実験において、3
グラムの59重量%過酸化水素を5分間気化させた。こ
の蒸気は、滅菌チャンバ内の圧力が滅菌チャンバ内の備
品の大体の温度である20℃における過酸化水素溶液の
蒸気圧より上になると考えられるので、滅菌チャンバ内
の備品上で凝縮することになる。また、少なくとも一部
の蒸気が管腔の内部において凝縮することになる。次
に、滅菌チャンバ内の圧力を減少させて、凝縮蒸気を
(再)気化させ20分間一定圧力において拡散させた。
滅菌チャンバ内は滅菌チャンバと真空ポンプとの間の自
動バルブによって一定圧力に維持された。この滅菌チャ
ンバ内の一定圧力は7torr(約0.93kPa)乃
至1torr(約0.13kPa)の範囲であった。
【0054】過酸化水素蒸気を7torr(約0.93
kPa)において拡散させた場合、50cm長と75c
m長の両方の管腔の内面が滅菌された。従って、過酸化
水素の再気化と7torr(約0.93kPa)におけ
る拡散は、75cm長の管腔の内部を滅菌することにつ
いて有効であった。これに対し、9.5torr(約
1.3kPa)における拡散を用いた対照実験では、7
5cm長の管腔の内部を滅菌することについて有効でな
かった。理論に束縛されることを望むものではないが、
過酸化水素を7torr(約0.93kPa)において
再気化させ拡散させることの有効性は、管腔の内部にお
いて凝縮蒸気が気化すること、および過酸化水素蒸気が
管腔の内部と外部の両方から管腔の内部に拡散すること
との組合せによると考えられる。しかし、拡散が7to
rr(約0.93kPa)で起きる場合に100cm長
の管腔の内部は滅菌されなかった。
【0055】それに続く行に記載した実験においても、
同様の手順に従い、3グラムの59重量%過酸化水素を
5分間気化させ、20分間一定圧力において拡散させ
た。この一定拡散圧力は1torr(約0.13kP
a)乃至6torr(約0.80kPa)の範囲であっ
た。
【0056】3torr(約0.40kPa)と6to
rr(約0.80kPa)の間で圧力を制御した実験で
は、3種類の全ての管腔の内面が滅菌された。従って、
3torr(約0.40kPa)と6torr(約0.
80kPa)の間の一定圧力における凝縮蒸気の再気化
と拡散は100cm長の管腔の内部を滅菌することにつ
いて、7torr(約0.93kPa)における拡散よ
りも有効であった。
【0057】理論に束縛されることを望むものではない
が、これらのより低い圧力において100cmの長い管
腔の内部を滅菌することについてより有効であるという
ことは、より低い圧力における管腔の内部の再気化と過
酸化水素蒸気の拡散の改善との組合せによると考えられ
る。
【0058】20分の拡散時間の間の滅菌チャンバ内の
一定圧力をさらに2torr(約0.27kPa)に低
下させると、100cm長の管腔の内部はもう滅菌され
なかった。また、20分の拡散時間の間の滅菌チャンバ
内の一定圧力をさらに1torr(約0.13kPa)
まで低下させると、75cm長の管腔の内部も100c
m長の管腔の内部も滅菌されなかった。従って、先の実
験の比較的高い圧力(3torr(約0.40kPa)
乃至6torr(約0.80kPa))における拡散に
比べて、より低下した圧力における凝縮蒸気の再気化と
拡散は、長い管腔の内部を滅菌することについて有効で
ない。
【0059】理論に束縛されることを再び望むものでは
ないが、1torr(約0.13kPa)と2torr
(約0.27kPa)というより低下した圧力において
は、蒸気が真空ポンプを介して除去されることにより一
定圧力を維持しながら、かなりの過酸化水素が除去され
てしまい、滅菌効力が低下したと考えられる。
【0060】再気化した蒸気の拡散のための最適な圧力
の範囲に制限を設けることは困難である。最適な圧力の
範囲の上端は、凝縮した過酸化水素溶液の蒸気圧であ
る。圧力が当該蒸気圧を超えると、蒸気が凝縮するから
である。
【0061】最適な圧力の範囲の下端は、滅菌チャンバ
と滅菌すべき備品の両方に依存する可能性があるので決
定するのがさらに困難である。しかし、表5のデータに
基づくと、1torr(約0.27kPa)における拡
散は、少なくともこの特定の備品と滅菌チャンバでは、
チャンバからかなりの過酸化水素蒸気が除去されて滅菌
効力が低下するように思われる。2torr(約0.2
7kPa)における拡散は100cmの管腔の内部を滅
菌しなかったが75cmの管腔の内部を滅菌することに
ついては有効であった。従って、2torr(約0.2
7kPa)における滅菌効力は過酸化水素が再気化され
ない対照実験よりも効力が高いが、その効力は比較的高
い圧力における効力ほど高くはない。
【0062】以上まとめると、3グラムの59重量%過
酸化水素を気化させ封止システムにおいて20分間拡散
させることは長い管腔の内部を滅菌することについて有
効でないことが見出された。しかし、凝縮蒸気を再気化
させ当該滅菌剤の蒸気圧よりも低い圧力で拡散させる
と、長い管腔の内部を滅菌する効力が向上し、3種類の
全ての管腔の内部が滅菌された。ただし、拡散が起こる
一定圧力を1torrまたは2torr(約0.13k
Paまたは約0.27kPa)とすると長い管腔の内部
を滅菌する効力は低下するが、それでもその効力は再気
化を行わない対照実験と比較して高かった。
【0063】次の実施例4では、拡散圧力に達した時に
滅菌チャンバと真空ポンプとの間のバルブを閉じたこと
を除いて、実施例3の方法に従った。実施例3では、過
酸化水素の拡散時間の全体に渡り一定圧力を維持した。
これに対し、実施例4では、拡散を閉鎖システムで起こ
し圧力を上昇させた。
【0064】実施例4 閉鎖システムにおける過酸化水
素の拡散の効果 この実施例4では、実施例3の手順を行ったが、所望の
圧力に達した後に滅菌チャンバと真空ポンプとの間のバ
ルブを閉じた。実施例3では、20分間の拡散を通じて
一定圧力を維持した。これに対し、実施例4では、所望
の圧力に達した後にバルブを閉じて、滅菌チャンバ内の
圧力を調節することなく上昇させた。
【0065】173Lの滅菌チャンバ内のトレイ内に上
述のペトリ皿と3種類の管腔を配置し、チャンバーを
0.4torr(0.05kPa)まで排気した。計3
gの59重量%過酸化水素を気化器で気化させ、5分間
に亘り滅菌チャンバ内に拡散させ、滅菌チャンバ内の圧
力を所望の値に減少させて、滅菌チャンバと真空ポンプ
との間のバルブを閉鎖した。次に、この過酸化水素を2
0分間滅菌チャンバ内に拡散させた。結果を下の表6に
示す。
【0066】 表6閉鎖バルブを用いた再気化過酸化水素の拡散 5分の気化および20分の拡散による滅菌結果 開放 2.48mm×50cm 2.48mm×75cm 2.48mm×100cm 拡散圧力 ペトリ皿内 管腔内 管腔内 管腔内 2torr (約0.27kPa) でバルブ閉鎖 − − − − 最終圧力 約2.8torr (約0.37kPa) 1torr (約0.13kPa) でバルブ閉鎖 − − − + 最終圧力 約1.7torr (約0.23kPa)
【0067】表6の最初の実験では、圧力が2torr
(約0.27kPa)に達した後にバルブを閉じた。滅
菌チャンバ内の圧力はその後約2.8torr(約0.
37kPa)まで上昇した。3種類の全ての管腔の内部
が滅菌された。この結果は、圧力が2torr(約0.
27kPa)において維持された表5の結果と比較する
ことができ、その処理では100cm長の管腔の内部が
滅菌されなかった。
【0068】表6の第2の実験では、圧力を1torr
(約0.13kPa)に低下させてバルブを閉じたとこ
ろ、滅菌チャンバ内の圧力は約1.7torr(約0.
23kPa)まで上昇した。50cm長と75cm長の
管腔の内部は滅菌されたが、100cm長の管腔の内部
は滅菌されなかった。これに対し、圧力が1torr
(約0.13kPa)において維持された表5における
対応する実験では、50cm長の管腔の内部だけが滅菌
された。従って、所望の圧力に達した後にバルブを閉
じ、閉鎖システム内で過酸化水素蒸気を拡散させること
は、一定圧力において維持することに比べ、長い管腔を
滅菌することについて有効であった。
【0069】このように閉鎖バルブを用いた表6の両実
験の滅菌結果はともに、一定圧力を用いた表5の対応す
る実験よりも有効であった。これらの結果が理論に束縛
されることを望むものではないが、圧力が拡散の間に一
定のレベルに維持されるときは、より多くの過酸化水素
がシステムから除去され、滅菌効力が低下すると考えら
れる。また、表6の両実験は、過酸化水素を気化させた
が凝縮蒸気を再気化させなかった表1の対照実験に比べ
て、管腔の内部を滅菌することについて有効であった。
1torr(約0.13kPa)における表6の実験で
も、管腔の内部の滅菌について対照実験よりも有効であ
った。種々の態様で凝縮過酸化水素蒸気を再気化させる
ことが管腔の内部を滅菌について有効である。
【0070】次の実施例5では、過酸化水素を拡散させ
る前に滅菌チャンバを1気圧(約101kPa)に通気
した。
【0071】実施例5 1気圧への通気の効果 実施例5では、上述のペトリ皿と3種類の管腔を40個
の医療装置と共に滅菌チャンバ内のトレイ内に配置し、
チャンバを0.4torr(0.05kPa)まで排気
し、3gの57重量%過酸化水素を5分間に亘り滅菌チ
ャンバ内に気化させて、チャンバを1気圧(101kP
a)に通気した。次に、この過酸化水素を1気圧(約1
01kPa)または4torr(約0.53kPa)に
おいて計20分間拡散させた。結果を下の表7に示す。
【0072】 表7気化後の滅菌チャンバの通気の効果 5分の気化、1気圧への通気及び20分の拡散による滅菌結果 開放 2.48mm×50cm 2.48mm×75cm 2.48mm×100cm 拡散圧力 ペトリ皿内 管腔内 管腔内 管腔内 0.5分間通気し 1気圧 − − + + (約101kPa) にて19.5分間 0.5分間通気し 4torr − − − − (約0.53kPa) に減圧して定圧制御
【0073】表7の最初の実験では、過酸化水素を滅菌
チャンバ内に気化させた後に、滅菌チャンバを0.5分
間大気圧に通気し、過酸化水素蒸気を1気圧(約101
kPa)において19.5分間拡散させた。ペトリ皿と
最も短い管腔である50cm長の管腔の内部だけが滅菌
され、75cm長と100cm長の管腔の内部は滅菌さ
れなかった。この第1の実験は第2の実験の対照実験で
ある。
【0074】表7の第2の実験では、滅菌チャンバを
0.5分間大気圧に通気し、次に計19.5分間滅菌チ
ャンバ内の圧力を4torr(約0.53kPa)に減
少させその圧力において制御した。3種類の全ての管腔
の内部が滅菌された。通気した後に4torr(約0.
53kPa)において過酸化水素を拡散させることは、
長くて狭い管腔の内部を滅菌するための有効な方法であ
った。
【0075】通気し4torr(約0.53kPa)に
おいて制御することによる滅菌の効力は、滅菌チャンバ
を4torr(約0.53kPa)の一定圧力において
維持しながら再気化した過酸化水素を滅菌チャンバ内に
拡散させた場合の効力と同様であった。
【0076】理論に束縛されることを望むものではない
が、滅菌チャンバを通気することにより過酸化水素を管
腔の内部に運ぶことができると考えられる。従って、過
酸化水素を気化させた後にチャンバを通気し、4tor
r(約0.53kPa)等のような低い圧力において再
気化と拡散を行うことには利点がある。
【0077】次の実施例6は過酸化水素を複数回再気化
させることもできることを示す。
【0078】実施例6 複数回の過酸化水素の再気化に
よる管腔の滅菌 次の実験では、凝縮した過酸化水素を複数回再気化させ
た。その実験では以下の手順に従った。他の実施例と同
様に、接種した鋼刃を備えたペトリ皿と3種類の管腔を
収容したトレイを173Lの滅菌チャンバ内に配置し、
チャンバを0.4torr(約0.05kPa)まで排
気した。
【0079】複数回の再気化を用いた実験は次のように
して行った。 1.3グラムの59重量%過酸化水素を気化器に導入し
た。 2.過酸化水素を5分間に亘り気化させ、滅菌チャンバ
内に導入した。 3.圧力を5分間4torr(約0.53kPa)まで
低下させ、過酸化水素を再気化させた。 4.滅菌チャンバを0.5分間1気圧(約101kP
a)に通気し、蒸気を再び凝縮させた。 5.滅菌チャンバ内の圧力を4torr(約0.53k
Pa)まで低下させ14.5分間4torr(約0.5
3kPa)の一定圧力において維持した。 全体のサイクルは25分間続いた。結果を下の表8にお
いて対照実験と比較した。
【0080】 表8複数回再気化プロセスによる管腔の滅菌 滅菌結果 開放 2.48mm×50cm 2.48mm×75cm 2.48mm×100cm 試験条件 ペトリ皿内 管腔内 管腔内 管腔内 5分間気化させ 1気圧 − − + + (約101kPa) にて20分間拡散 二回気化プロセス によるサイクル − − − −
【0081】表8のデータにより示されるように、凝縮
した過酸化水素を再気化させることは3種類の全ての管
腔の内部を滅菌させることについて有効であった。凝縮
した過酸化水素を二回再気化させることは、対照実験で
ある過酸化水素を滅菌チャンバ内に気化させその蒸気を
1気圧(約101kPa)において20分間拡散させる
ことに比べ、管腔の内部を滅菌することについてはるか
に有効であった。
【0082】結論 以上の例は、本発明の再気化プロセスが、長くて狭い管
腔を備えた管腔装置を滅菌するための有効な方法となる
ことを実証するものである。この方法は、従来の方法及
びシステムと比較して、以下に示す幾つかの利点を有す
る。 1.本発明のプロセスは良好な滅菌効率を得るために管
腔装置の温度が10℃よりも低いことを必要とせず、管
腔装置を室温で滅菌することができる。 2.本発明のプロセスは管腔の液体予備処理を必要とせ
ず、管腔内の滅菌剤の拡散、凝縮及び再気化によるもの
である。 3.本発明のプロセスにおいて再気化した滅菌剤は、よ
り多くの水がチャンバから除去されているので元の滅菌
剤蒸気よりも高濃度であり、この濃縮プロセスによりプ
ロセスの全体効率を向上することができる。 4.蒸気が管腔内に拡散する際にその蒸気が管腔内で凝
縮する。プロセスがこの凝縮蒸気(すなわち液体)によ
り滅菌を行うものであれば、凝縮蒸気で覆われた領域だ
けが滅菌されるが、ある一定の管腔の場合には、凝縮蒸
気は管腔の内部全体を覆うことができない結果、滅菌が
不十分となる。これに対し、凝縮蒸気を再気化させる本
発明の新規なプロセスは蒸気により滅菌を行うものであ
る。蒸気は液体よりも良好に拡散し浸透するので、蒸気
による滅菌は液体による滅菌よりも有効である。さら
に、凝縮蒸気が再気化すると、それが管腔内にさらに拡
散して深く浸透することができる。 5.本発明のプロセスは圧力に対してあまり感受性でな
くその影響を受け難い。広範囲の圧力を使用して凝縮蒸
気を気化させることができる。また、圧力は管腔装置を
滅菌する間に、一定に保持してもよく、減少させてもよ
く、あるいは増大させてもよい。 6.本発明の再気化プロセスは、凝縮工程の前にさらに
再気化工程を追加することによりさらに向上できる。こ
の追加の再気化工程はさらに滅菌剤を濃縮しその滅菌効
力を向上させる。
【0083】以上では本発明の特定の実施形態と応用を
示し説明したが、本発明の範囲から逸脱で多くの変更が
可能であることが当業者には明らかであろう。本発明は
特許請求の範囲の発明の趣意を除いては何ら限定されな
い。
【0084】なお、本発明の好ましい実施態様は以下の
通りである。 (1)前記滅菌剤は過酸化水素を含む請求項1に記載の
方法。 (2)前記滅菌剤は水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有す
るものである請求項1に記載の方法。 (3)前記滅菌剤の供給源は過酸化水素を含む請求項1
に記載の方法。 (4)前記滅菌剤の供給源は液体、水性溶液または固体
である請求項1に記載の方法。 (5)前記滅菌剤の供給源はチャンバと流体で連通する
封体内にある実施態様(4)に記載の方法。
【0085】(6)前記封体内の滅菌剤の供給源は液体
であり、前記滅菌剤を導入する工程は前記封体内の滅菌
剤の供給源を気化させることを含む実施態様(5)に記
載の方法。 (7)前記滅菌剤の供給源はチャンバ内に配置される請
求項1に記載の方法。 (8)前記滅菌剤を導入する工程はさらに滅菌剤の供給
源を濃縮することを含む請求項1に記載の方法。 (9)前記滅菌剤の供給源は固体過酸化物複合体である
実施態様(3)に記載の方法。 (10)前記蒸気滅菌剤を凝縮させる工程は、蒸気滅菌
剤を管腔の内部で凝縮させ、それにより管腔の内部にお
いて凝縮蒸気を生成することを含む請求項1に記載の方
法。
【0086】(11)前記蒸気滅菌剤を凝縮させる工程
は、チャンバ内の圧力を蒸気滅菌剤の蒸気圧よりも上ま
で増大させることを含む請求項1に記載の方法。 (12)前記蒸気滅菌剤を凝縮させる工程は、チャンバ
を大気圧に通気することを含む請求項1に記載の方法。 (13)前記蒸気滅菌剤を凝縮させる工程は、より多く
の滅菌剤をチャンバ内に導入することを含む請求項1に
記載の方法。 (14)前記蒸気滅菌剤を凝縮させる工程は、チャンバ
内の圧力を蒸気滅菌剤の蒸気圧よりも下まで減少させる
こと、およびチャンバ内の圧力を増大させ、それにより
蒸気滅菌剤を凝縮することを含む請求項1に記載の方
法。 (15)チャンバ内の圧力は該チャンバと真空ポンプと
の間のバルブの開閉により制御される請求項1に記載の
方法。
【0087】(16)一つまたは複数の工程を任意の順
序で一回または複数回繰り返し得る請求項1に記載の方
法。 (17)前記凝縮蒸気の少なくとも一部は管腔の内部に
あり、前記凝縮蒸気を再気化させる工程は管腔の内部の
凝縮蒸気を再気化させることを含む請求項1に記載の方
法。 (18)前記凝縮蒸気をチャンバ内で再気化させる工程
はさらに蒸気滅菌剤を濃縮させることを含む請求項1に
記載の方法。 (19)前記管腔装置をチャンバ内に維持する工程はチ
ャンバ内を一定圧力に維持することを含む請求項1に記
載の方法。 (20)前記管腔装置をチャンバ内に維持する工程はチ
ャンバ内の圧力を変化させることを含む請求項1に記載
の方法。
【0088】(21)前記管腔装置をチャンバ内に維持
する工程はチャンバ内の圧力を減少させることを含む請
求項1に記載の方法。 (22)前記管腔装置をチャンバ内に維持する工程はチ
ャンバ内の圧力を増大させることを含む請求項1に記載
の方法。 (23)前記管腔装置をプラズマに曝露させることをさ
らに含む請求項1に記載の方法。 (24)前記管腔装置の外部は前記チャンバ内の圧力を
減少させる工程の前に滅菌される請求項1に記載の方
法。 (25)前記チャンバ内の圧力を減少させる工程は繰り
返して行われる請求項1に記載の方法。
【0089】
【発明の効果】本発明の方法の利点について上述したと
ころから明らかなように、本発明の方法によれば、従来
の方法及びシステムと比較して、管腔装置のチャンバ内
での滅菌を向上させることができる。また、本発明の方
法によれば、長くて狭い管腔等を滅菌する場合であって
も、高濃度の滅菌剤、長い暴露時間および/または高温
という条件を必要とすることなく、また、複雑な手段・
手順も必要とすることなく、簡易かつ有効に当該管腔装
置の内部を滅菌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置について一
つの好適な形態を示す図であり滅菌すべき備品用のトレ
イを備えた滅菌装置及び気化器を示す。
【符号の説明】
10 滅菌チャンバ 20 真空ポンプ 30 バルブ 40 トレイ 50 気化器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ス・ミン−リン アメリカ合衆国、92653 カリフォルニア 州、ラグーナ・ヒルズ、レイン・ツリー・ ロード 25632 (72)発明者 ポール・ジェイコブズ アメリカ合衆国、92679 カリフォルニア 州、トラブコ・キャニオン、レイニエ 8

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滅菌剤と水を含む蒸気滅菌剤を用いてチ
    ャンバ内での管腔装置の滅菌を向上させる方法におい
    て、管腔装置は外部と内部を有し、蒸気滅菌剤はある蒸
    気圧を有しており、 滅菌剤の供給源からチャンバ内に滅菌剤を導入し、それ
    により蒸気滅菌剤を生成する工程と、 この蒸気滅菌剤をチャンバ内で凝縮させ、それにより凝
    縮蒸気を生成する工程と、 チャンバ内の圧力を蒸気滅菌剤の蒸気圧よりも減少させ
    て凝縮蒸気を再気化させる工程と、 管腔装置が滅菌されるまでチャンバ内に当該管腔装置を
    維持する工程とから成る方法。
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