JP2000217817A - 超音波プローブ製造方法、超音波プローブ、超音波撮像装置および接着剤 - Google Patents

超音波プローブ製造方法、超音波プローブ、超音波撮像装置および接着剤

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JP2000217817A
JP2000217817A JP11021324A JP2132499A JP2000217817A JP 2000217817 A JP2000217817 A JP 2000217817A JP 11021324 A JP11021324 A JP 11021324A JP 2132499 A JP2132499 A JP 2132499A JP 2000217817 A JP2000217817 A JP 2000217817A
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melt adhesive
ultrasonic
hot melt
ultrasonic transducer
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Yasuto Takeuchi
康人 竹内
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GE Healthcare Japan Corp
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GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着により一体化した複数の部品を個々に分
離しやすい超音波プローブ、そのような超音波プローブ
の製造方法、そのような超音波プローブを用いる超音波
撮像装置、および、そのような超音波プローブを製造す
るのに使用する接着剤を実現する。 【解決手段】 音響レンズ512、音響整合部材51
0、超音波トランスデューサ302およびバッキング部
材702を積層し接着により一体化するのに、ホットメ
ルト接着剤を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波プローブ
(probe)製造方法、超音波プローブ、超音波撮像
装置および接着剤に関し、特に、接着によって一体化さ
れた複数の部品を有する超音波プローブ、そのような超
音波プローブの製造方法、そのような超音波プローブを
用いる超音波撮像装置、および、そのような超音波プロ
ーブを製造するのに使用する接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波撮像装置は、被検体に超音波を送
波しエコー(echo)に基づいて被検体の内部を画像
化するようになっている。超音波の送受波には超音波プ
ローブが用いられる。超音波プローブ内では、超音波ト
ランスデューサ(transducer)が、送信回路
から与えられる電気信号で駆動されて超音波を送波し、
また、送波超音波のエコーを受信してエコー受信信号を
受信回路に入力する。
【0003】超音波トランスデューサの前面すなわち音
響放射面には音響整合部材を介して音響レンズ(len
s)が結合され、超音波トランスデューサの背面すなわ
ち音響放射面と反対側の面には音響を吸収するバッキン
グ(backing)部材が結合される。
【0004】これら音響レンズ、音響整合部材、超音波
トランスデューサおよびバッキング部材の積層構造物は
接着によって一体化されている。このような積層構造物
が、音響レンズを外部に露出させてカバー(cove
r)内に収容され、充填剤によってポッティング(po
tting)される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような超音波プ
ローブでは、部品を結合するのに接着を多用するので、
接着完了後に部品の破損や機能不足等がわかっても、分
解して不具合な部品だけを取り替えるということができ
ず、また、良品を取り出して再利用することもできない
という問題があった。このため、加工品全体を廃棄せざ
るを得ず、資源が無駄になるとともに環境に悪影響を及
ぼすという問題があった。
【0006】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、接着により一体化した複数
の部品を個々に分離しやすい超音波プローブ、そのよう
な超音波プローブの製造方法、そのような超音波プロー
ブを用いる超音波撮像装置、および、そのような超音波
プローブを製造するのに使用する接着剤を実現すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)課題を解決するた
めの第1の発明は、音響レンズ部材、音響整合部材、圧
電部材およびバッキング部材を積層し接着により一体化
する超音波プローブ製造方法であって、前記接着をホッ
トメルト接着剤を用いて行うことを特徴とする超音波プ
ローブ製造方法である。
【0008】(2)課題を解決するための第2の発明
は、音響レンズ部材、音響整合部材、圧電部材およびバ
ッキング部材を積層し接着により一体化した構造物を有
する超音波プローブであって、前記接着がホットメルト
接着剤を用いて行われたことを特徴とする超音波プロー
ブである。
【0009】(3)課題を解決するための第3の発明
は、前記バッキング部材が、ホットメルト接着剤および
前記ホットメルト接着剤中に混合され加熱により体積が
膨張したマイクロカプセルからなることを特徴とする
(2)に記載の超音波プローブである。
【0010】(4)課題を解決するための第4の発明
は、前記構造物が、前記音響レンズの音響放射面を除
き、加熱により体積が膨張したマイクロカプセルを含む
ホットメルト接着剤でポッティングされていることを特
徴とする(2)または(3)に記載の超音波プローブで
ある。
【0011】(5)課題を解決するための第5の発明
は、超音波プローブにより超音波を送波してエコーを受
信し、エコー受信信号に基づいて画像を生成する超音波
撮像装置であって、前記超音波プローブとして、(2)
ないし(4)のうちのいずれか1つに記載の超音波プロ
ーブを具備することを特徴とする超音波撮像装置であ
る。
【0012】(6)課題を解決するための第6の発明
は、ホットメルト接着剤と、前記ホットメルト接着剤中
に混合され加熱により体積が膨張するマイクロカプセル
とを具備することを特徴とする接着剤である。
【0013】(作用)本発明では、部品を接着するのに
ホットメルト接着剤を用いるので、熱を加えて接着剤を
流動化することにより個々の部品に分解可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に超音波プローブの模
式的構成を示す。本プローブは、本発明の超音波プロー
ブの実施の形態の一例である。
【0015】図1に示すように、本プローブは、プロー
ブ本体20にケーブル22の一端を接続し、ケーブル2
2の他端にコネクタ(connector)24を接続
したものとなっている。コネクタ24は、本プローブの
使用時に、図示しない超音波撮像装置本体に設けられた
コネクタ受けに接続される。
【0016】図2にプローブ本体20の主要部の模式的
構成を示す。同図に示すように、プローブ本体20は、
超音波トランスデューサアレイ300を有する。超音波
トランスデューサアレイ300は、図におけるx方向に
配列した複数個(例えば128個)の超音波トランスデ
ューサ302によって構成される。超音波トランスデュ
ーサ302は、本発明における圧電部材の実施の形態の
一例である。なお、超音波トランスデューサへの符号付
けは1箇所で代表する。超音波トランスデューサ302
は、例えばPZT(チタン(Ti)酸ジルコン(Zr)
酸鉛(Pb)セラミックス(ceramics)等の圧
電材料で構成される。
【0017】超音波トランスデューサ302は、直方体
状(いわゆる短冊形)に形成され、その3つのりょうは
図における互いに垂直な3方向x,y,zにそれぞれ一
致している。りょうの長さは、y方向が相対的に最も長
く、z方向がそれに次ぎ、x方向が相対的に最も短くな
っている。圧電材料の分極の方向はz方向となってい
る。超音波トランスデューサ302は、z方向において
互いに対向する両端面が図示しない電極層でそれぞれ覆
われている。
【0018】超音波トランスデューサアレイ300は、
例えばポリイミド(polyimide)等のプラスチ
ックポリマー(plastics polymer)か
らなるフィルム(film)502の上に構成されてい
る。なお、フィルム502は厚みを誇張して描いてあ
る。以下に述べる他のフィルムも同様である。
【0019】フィルム502は、複数の超音波トランス
デューサ302に対応する複数の電気経路504を有す
る。なお、電気経路への符号付けは1箇所で代表する。
電気経路504は、プリント(print)回路等によ
り構成されている。電気経路504には、超音波トラン
スデューサ302の一方の電極(図における下側の電
極)が電気的に接続されている。この電極が、超音波ト
ランスデューサ302のアクティブ(active)電
極となる。電気的接続には導電性のホットメルト(ho
t melt)接着剤が用いられる。
【0020】ホットメルト接着剤は、百度ないし百数十
度に加熱することによって軟化し、その後に常温まで冷
やすと固まって接着力を生じるものである。ホットメル
ト接着剤は、例えば低分子量ポリエチレン(polye
thilene)や低分子量ポリプロピレン(poly
propilene)、または、その他の熱可塑性樹脂
あるいは膠、松脂等を主成分として構成される。導電性
のホットメルト接着剤は、そのような接着剤に例えば金
属微粒子等の導電物質を配合して構成される。ホットメ
ルト接着剤は接着後も再加熱により軟化ないし流動化す
る。この状態では、ホットメルト接着剤は実質的に接着
力を失う。
【0021】超音波トランスデューサ302の他方の電
極(図における上側の電極)は、例えばポリイミド等の
プラスチックからなるフィルム506で覆われている。
フィルム506の、超音波トランスデューサ302の電
極に接する側は金属層による導電面となっており、各電
極とは電気的に接続されている。電気的接続には導電性
のホットメルト接着剤等が用いられる。フィルム506
で覆われた電極は、超音波トランスデューサ302のコ
モン(common)電極となる。
【0022】フィルム506の図における上側には音響
整合部材510が接着されている。接着にはホットメル
ト接着剤が用いられる。音響整合部材510は、本発明
における音響整合部材の実施の形態の一例である。音響
整合部材510は、超音波トランスデューサ302と撮
像対象の間の音響インピーダンス(impedanc
e)を整合させるもので、両者の中間の適宜の音響イン
ピーダンスを持つプラスチック(plastics)材
やガラス(glass)材等が用いられる。
【0023】音響整合部材510の図における上側には
音響レンズ512がホットメルト接着剤で接着されてい
る。音響レンズ512は、本発明における音響レンズ部
材の実施の形態の一例である。音響レンズ512は例え
ばシリコンゴム(silicon gum)等により、
x方向を長手方向とするシリンドリカルレンズ(cyl
indrical lens)として構成されている。
【0024】フィルム502の、超音波トランスデュー
サアレイ300に接する側とは反対側にバッキング部材
702が接している。バッキング部材702は、本発明
におけるバッキング部材の実施の形態の一例である。バ
ッキング部材702は、例えば金属粉末入りのゴム等の
適宜の吸音材で構成される。バッキング部材702とフ
ィルム502はホットメルト接着剤によって接着され
る。
【0025】フィルム502はバッキング部材702の
一つの側面に沿って延在し、フィルム506は反対側の
側面に沿って延在している。なお、フィルム506が延
在する側には、フィルム506の導電面と超音波トラン
スデューサ302の側面との接触を防ぐ絶縁フィルム5
08がホットメルト接着剤によって接着されている。フ
ィルム502,506の電気経路504および導電面に
は、後述するように電線が接続される。
【0026】以上のように、接着により一体化された音
響レンズ512、音響整合部材510、フィルム50
6、超音波トランスデューサアレイ300、フィルム5
02、絶縁フィルム508およびバッキング部材702
は、本発明における構造物の実施の形態の一例である。
【0027】図3に、コネクタ24の主要部の模式的構
成を示す。同図に示すように、コネクタ24は接触体9
02を有する。接触体902は、コネクタ24を図示し
ないコネクタ受けに接続したときに相手側の接触部と接
触するものである。接触体902は、例えばプラスチッ
ク等の電気絶縁材料で板状に構成される。接触体902
の厚みの方向をy方向とすると、接触体902は概ねx
z面に平行な2つの接触面を有する。これら接触面に
は、コネクタ受けへの押入の便宜上、z方向の一端部の
厚みが次第薄くなるような傾斜がつけられている。
【0028】接触体902の接触面には、z方向に延び
る電気経路904がx方向に複数個配列されている。な
お、電気経路904への符号付けは1箇所で代表する。
電気経路904は、例えば銅条等からなる複数の導電体
を接触体902にモールド(mold)すること等によ
り構成される。接触体902の図における底面にx方向
の全長にわたって電気経路906が設けられている。電
気経路906は複数の電気経路904のうちの所定のも
のと接続されている。電気経路904および電気経路9
06には、後述するように電線が接続される。
【0029】次に、本プローブの製造方法について説明
する。図4に、製造工程の一例のフロー(flow)図
を示す。この製造工程によって、本発明の方法について
の実施の形態の一例が示される。
【0030】同図に示すように、工程402においてバ
ッキング部材、フィルムおよび圧電板のラミネート(l
aminate)を行う。すなわち、図5に示すよう
に、バッキング部材702の上に図示しないシート(s
heet)状のホットメルト接着剤を間にしてフィルム
502を重ね、その上に、図示しないシート状のホット
メルト接着剤を間にして圧電板300’を重ねる。な
お、フィルム502は、図示しない前工程で電気経路5
04がすでに設けられているものである。また、圧電板
300’は図示しない前工程で両面に電極層が設けられ
ているものである。
【0031】次に、工程404において接着を行う。接
着は、上記のような積層体を適宜の治具等で支持して加
熱装置に入れ、加熱によりホットメルト接着剤を軟化さ
せ次いで常温に戻すことにより行う。
【0032】次に、工程406で圧電板300’のダイ
シング(dicing)を行う。この工程では、上記の
ようにラミネートした構造物をダイシングマシン(di
cing machine)にかけて、圧電板300’
を所定のピッチでダイシングし、図6に示すように、超
音波トランスデューサ302が個々に分離された超音波
トランスデューサアレイ300を形成する。
【0033】次に、工程408において、フィルム、音
響整合部材および音響レンズのラミネートを行う。すな
わち、図2に示したように、超音波トランスデューサア
レイ300の上に、図示しないシート状のホットメルト
接着剤を間にしてフィルム506を重ね、その上に同様
なホットメルト接着剤を間にして音響整合部材510を
重ね、さらにその上に、同様なホットメルト接着剤を間
にして音響レンズ512を重ねる。また、超音波トラン
スデューサアレイ300およびバッキング部材702の
側面の、フィルム506が延在する箇所には、絶縁フィ
ルム508を挟み込む。
【0034】次に、工程410で接着を行う。接着は、
上記のような積層体を適宜の治具等で支持して加熱装置
に入れ、加熱によりホットメルト接着剤を軟化させ次い
で常温に戻すことにより行う。
【0035】次に、工程412で電気配線を行う。この
工程での電線接続を図7および図8によって説明する。
なお、図8は図7のA−A断面図である。両図において
図2および図3に示したものと同じものには同一の符号
を付して説明を省略する。
【0036】同図に示すように、電気配線は、ケーブル
22の個別の電線114により、プローブ本体22側の
電気経路504とコネクタ24側の対応する電気経路9
04とを接続する作業である。電線への符号付けは1箇
所で代表する。電線114は例えば線径が細い同軸ケー
ブル等であり、同軸ケーブルの中心導体の一端を電気経
路504に接続し、他端を電気経路904に接続する。
同軸ケーブルの外側導体の両端は、バッキング部材70
2の端面まで回り込んでいるフィルム506の導電面お
よび接触体902の端面に設けられた電気経路906に
それぞれ接続される。接続は例えばハンダ付けまたはそ
の他の適宜の慣用の技法によって行われる。
【0037】電気配線済みの接続体について、工程41
4で両端部へのケース取付加工を行い、図1に示したよ
うな超音波プローブを構成する。ケースを取り付けるに
当たって、ケーブル22の両端部を適宜のクランプ(c
lamp)手段によってそれぞれのケースにクランプす
ることはいうまでもない。
【0038】ケース取付加工において、プローブ本体2
0側では、ケース内にポッティング剤を一緒に入れる。
ポッティング剤としては、粉末状もしくは顆粒状のホッ
トメルト接着剤と加熱により体積が膨張するマイクロカ
プセル(micro capsule)との混合物を用
いる。マイクロカプセルは、本発明におけるマイクロカ
プセルの実施の形態の一例である。このようなポッティ
ング剤を、ケース内に生じた空間容積の数分の一程度の
量を入れる。
【0039】マイクロカプセルは、例えば塩化ビニリデ
ン(vinylidene)やアクリロニトリル(ac
rylonitril)を主成分とする熱可塑性樹脂を
殻とし、その中に液体炭化水素を封入したものである。
このマイクロカプセルは、百度ないし百数十度程度に加
熱すると、外殻のポリマーが軟化するとともに内包する
液体炭化水素が気化することにより、直径が例えば10
μmから40μmに膨張する。これにより体積が60倍
以上に増加する。
【0040】次に、工程416でポッティングを行う。
ポッティングはケース取り付け済みの超音波プローブを
加熱装置で加熱することにより行う。加熱によりホット
メルト接着剤が軟化し、その中でマイクロカプセルが膨
張するので、ポッティング剤の体積が増えてケース内の
空間部に充満する。なお、ポッティング剤は、前工程で
用いたホットメルト接着剤より軟化温度が低いものを用
いる。これにより、プローブの主要構造物を構成する部
品間の接着を弱めることなくポッティングを行うことが
できる。
【0041】充満したポッティング剤は気化した炭化水
素の泡が体積の大部分を占めるので軽量であり、このた
め、プローブ本体20の重量はポッティングによってほ
とんど増加しないので、軽量な超音波プローブを得るこ
とができる。
【0042】ホットメルト接着剤とマイクロカプセルの
混合物は、また、超音波プローブのポッティング剤とし
てばかりでなく、適宜の型に入れて加熱することによ
り、炭化水素の泡が体積の大部分を占めるバッキング部
材を構成することができる。このバッキング部材は空気
に近い音響インピーダンスを持つので、例えばCW(c
ontinuous wave)超音波を送受波する超
音波トランスデューサ等のように、音響吸収性を必要と
しない超音波トランスデューサを支持するバッキング部
材として好適である。
【0043】以上のような構成のプローブ本体20は、
ホットメルト接着剤の軟化温度以上に加熱することによ
り、ホットメルト接着剤を流動化させて接着部の接着力
を失わせることができる。したがって、製造過程におい
て一部の部品の故障や不良等が判明した場合は、加熱に
より接着を解除して不良部品を取り外し、良部品に付け
替えることができる。
【0044】また、機種変更等により使用されなくなっ
た超音波プローブについては、加熱により接着を解除し
て個々の部品に分解することができる。また、ハンダ付
け部分はハンダを溶かすことにより分解可能なことはい
うまでもない。したがって、再利用可能な部品は資源の
リサイクル(recycle)に回すことができ、ま
た、再利用不可能な部品は分別して廃棄することができ
る。これにより、環境への悪影響を大きく低減すること
ができる。
【0045】図9に、上記のように構成された超音波プ
ローブを備えた超音波撮像装置のブロック(bloc
k)図を示す。本装置は、本発明の超音波撮像装置の実
施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明
の装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0046】同図に示すように、本装置は、超音波プロ
ーブ2を有する。超音波プローブ2は、本発明における
超音波プローブの実施の形態の一例である。超音波プロ
ーブ2は、上記のようにして製造されたものである。超
音波プローブ2は、被検体4に当接されて超音波の送受
波に使用される。
【0047】超音波プローブ2は送受信部6に接続され
ている。送受信部6は、超音波プローブ2の超音波トラ
ンスデューサアレイ300を駆動して超音波ビーム(b
eam)を送信し、また、超音波トランスデューサアレ
イ300が受波したエコーを受信するものである。
【0048】送波超音波ビームの方位は、超音波トラン
スデューサアレイ300における送波アパーチャ(ap
erture)内の個々の超音波トランスデューサ30
2を駆動する時間差により設定することができ、この方
位を順次切り換えることにより音線順次の走査を行うこ
とができる。
【0049】エコー受波の方位は、超音波トランスデュ
ーサアレイ300における受波アパーチャ内の個々の超
音波トランスデューサ302の受信信号を加算する時間
差で設定することができ、この方位を順次切り換えるこ
とにより音線順次の受波の走査を行うことができる。
【0050】これにより、送受信部6は、例えば図10
に示すような走査を行う。すなわち、放射点200から
z方向に延びる超音波ビーム(音線)202が扇状の2
次元領域206をθ方向に走査し、いわゆるセクタスキ
ャン(sector scan)を行う。
【0051】送波および受波のアパーチャを超音波トラ
ンスデューサアレイ300の一部を用いて形成するとき
は、このアパーチャをアレイに沿って順次移動させるこ
とにより、例えば図11に示すような走査を行うことが
できる。すなわち、放射点200からz方向に発する音
線202が直線204上を移動することにより、矩形状
の2次元領域206がx方向に走査され、いわゆるリニ
アスキャン(linear scan)が行われる。
【0052】なお、超音波トランスデューサアレイ30
0が、超音波送波方向に張り出した円弧に沿って形成さ
れたいわゆるコンベックスアレイ(convex ar
ray)である場合は、リニアスキャンと同様な信号操
作により、例えば図12に示すように、音線202の放
射点200が円弧204上を移動することにより、扇面
状の2次元領域206がθ方向に走査され、いわゆるコ
ンベクススキャンが行るのはいうまでもない。
【0053】送受信部6はデータ(data)処理部8
に接続されている。データ処理部8には、送受信部6か
ら、エコー受信信号がディジタルデータ(digita
ldata)として入力される。データ処理部8は、入
力されたエコーデータを処理して画像生成等を行うよう
になっている。
【0054】データ処理部8は、図13に示すように、
データ処理プロセッサ(processor)80、エ
コーメモリ(echo memory)82、データメ
モリ84および画像メモリ86を備えている。これらは
バス(bus)88によって接続されている。送受信部
6から入力されたエコーデータは、エコーメモリ82に
記憶される。データ処理プロセッサ80は、エコーデー
タに基づいて例えばBモード(mode)画像等を生成
する。生成したBモード画像等は画像メモリ86に記憶
される。
【0055】データ処理プロセッサ80は、また、デー
タ処理によりエコーのドップラシフト(Doppler
shift)を抽出し、それに基づき例えば血流速度
等の動態情報を求めることも行う。データメモリ84は
このデータ処理の過程で使用される。得られた動態情報
を表示するための画像等が画像メモリ86に記憶され
る。
【0056】データ処理部8には表示部10が接続され
ている。表示部10は、例えばグラフィックディスプレ
ー(graphic display)等を用いて構成
され、データ処理部8の画像メモリ86から入力された
画像データに基づいて可視像を表示するようになってい
る。
【0057】以上の送受信部6、データ処理部8および
表示部10は制御部12に接続されている。制御部12
は、それら各部に制御信号を与えてその動作を制御する
ものである。また、被制御の各部から制御部12に状態
報知信号や応答信号等が伝えられる。制御部12の制御
の下で超音波撮像が実行される。
【0058】制御部12には操作部14が接続されてい
る。操作部14は操作者によって操作され、制御部12
に所望の指令や情報を入力するようになっている。操作
部14は、例えばキーボード(keyboard)やそ
の他の操作具を備えた操作パネル(panel)で構成
される。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、接着により一体化した複数の部品を個々に分離し
やすい超音波プローブ、そのような超音波プローブの製
造方法、そのような超音波プローブを用いる超音波撮像
装置、および、そのような超音波プローブを製造するの
に使用する接着剤を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の超音波プローブの
模式図である。
【図2】図1に示した超音波プローブ本体の主要部の模
式図である。
【図3】図1に示したコネクタの主要部の模式図であ
る。
【図4】図1に示した超音波プローブの製造工程の一例
を示すフロー図である。
【図5】図2に示した超音波プローブの製造工程におけ
る状態を示す模式図である。
【図6】図2に示した超音波プローブの製造工程におけ
る状態を示す模式図である。
【図7】図2に示した超音波プローブの製造工程におけ
る状態を示す模式図である。
【図8】図2に示した超音波プローブの製造工程におけ
る状態を示す模式図である。
【図9】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図10】図9に示した装置による音線走査の概念図で
ある。
【図11】図9に示した装置による音線走査の概念図で
ある。
【図12】図9に示した装置による音線走査の概念図で
ある。
【図13】図9に示した装置におけるデータ処理部のブ
ロック図である。
【符号の説明】
20 プローブ本体 22 ケーブル 24 コネクタ 300 超音波トランスデューサアレイ 302 超音波トランスデューサ 502 フィルム 504 電気経路 506 フィルム 508 絶縁フィルム 510 音響整合部材 512 音響レンズ 2 超音波プローブ 4 被検体 6 送受信部 8 データ処理部 10 表示部 12 制御部 14 操作部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響レンズ部材、音響整合部材、圧電部
    材およびバッキング部材を積層し接着により一体化する
    超音波プローブ製造方法であって、 前記接着をホットメルト接着剤を用いて行う、ことを特
    徴とする超音波プローブ製造方法。
  2. 【請求項2】 音響レンズ部材、音響整合部材、圧電部
    材およびバッキング部材を積層し接着により一体化した
    構造物を有する超音波プローブであって、 前記接着がホットメルト接着剤を用いて行われた、こと
    を特徴とする超音波プローブ。
  3. 【請求項3】 前記バッキング部材が、 ホットメルト接着剤および前記ホットメルト接着剤中に
    混合され加熱により体積が膨張したマイクロカプセルか
    らなる、ことを特徴とする請求項2に記載の超音波プロ
    ーブ。
  4. 【請求項4】 前記構造物が、前記音響レンズの音響放
    射面を除き、加熱により体積が膨張したマイクロカプセ
    ルを含むホットメルト接着剤でポッティング(pott
    ing)されている、ことを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載の超音波プローブ。
  5. 【請求項5】 超音波プローブにより超音波を送波して
    エコーを受信し、エコー受信信号に基づいて画像を生成
    する超音波撮像装置であって、 前記超音波プローブとして、請求項2ないし請求項4の
    うちのいずれか1つに記載の超音波プローブを具備す
    る、ことを特徴とする超音波撮像装置。
  6. 【請求項6】 ホットメルト接着剤と、 前記ホットメルト接着剤中に混合され加熱により体積が
    膨張するマイクロカプセルと、を具備することを特徴と
    する接着剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002177271A (ja) * 2000-12-07 2002-06-25 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波プローブ製造方法、超音波プローブ、および超音波撮像装置
JP2006023098A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波振動子およびそれを用いた超音波式流れ計測装置
KR101556086B1 (ko) 2014-08-08 2015-10-01 김정수 초음파 진동자의 제조방법

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