JP2000217193A - スピ―カ装置 - Google Patents

スピ―カ装置

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JP2000217193A
JP2000217193A JP11013893A JP1389399A JP2000217193A JP 2000217193 A JP2000217193 A JP 2000217193A JP 11013893 A JP11013893 A JP 11013893A JP 1389399 A JP1389399 A JP 1389399A JP 2000217193 A JP2000217193 A JP 2000217193A
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coil
magnet
speaker device
diaphragm
yoke
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Jiro Nakazono
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Shigeru Watanabe
茂 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルに大入力を供給して振動板が大振幅で
振動してもコイル断線することのないスピーカ装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 フレームに対して移動可能に設けられた
振動板と、フレームに対して固定されたコイルと、コイ
ルに磁束を付与する磁束付与手段とを有し、振動板をコ
イルの軸方向に駆動するスピーカ装置であって、磁束付
与手段は、コイルに対してコイル軸方向に略垂直な磁束
を付与するものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピーカ装置に関し、
特に磁界中のコイルに流れる駆動電流によって生じる電
磁駆動力の反力を用いて振動板を駆動するスピーカ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スピーカ装置はオーディオ信号
(電気信号)を入力して振動板を機械振動させ、当該振
動板の振動を音響エネルギに変換する、いわゆる電気−
音響変換器である。
【0003】スピーカ装置の代表例であるムービングコ
イル方式のダイナミックスピーカ(動電型スピーカ)の
構造を図12に示す。周知のごとく、ダイナミックスピ
ーカは、例えば略円錐形状(コーン形状)を有する振動
板101の中央部分の孔に、ボイスコイル102が卷回
されたボイスコイルボビン103が嵌合固着し、フレー
ム112に取り付けられたエッジ108及びダンパ10
9によって、振動板101、ボイスコイル102、ボイ
スコイルボビン103が一体に弾性支持されることによ
り振動板101がダイナミックスピーカの中心軸X方向
における所定の静止位置において支持されると共に、ボ
イスコイル102及びボイスコイルボビン103が磁石
104、プレート105、ポールヨーク106からなる
磁気回路107の磁気空隙内の所定の静止位置において
空間支持される。
【0004】また、ボイスコイル102はその両端がフ
レーム112に設けられた正負の入力端子110にそれ
ぞれリード線111を介して電気的に接続されていて、
該入力端子110からオーディオ信号が供給されること
により磁気ギャップ内のボイスコイル102がオーディ
オ信号に応じた電磁駆動力を受けて振動板101と共に
ピストン振動方向に沿って前後に駆動する。その結果、
振動板101からオーディオ信号に応じた音響エネルギ
が放射される。
【0005】このように、ムービングコイル方式のダイ
ナミックスピーカは、その構造上ボイスコイルが振動板
101と共に振動するので、フレーム112に設けられ
た正負の入力端子110とボイスコイル102をつなぐ
リード線111は、入力端子110から供給される電気
入力をボイスコイル102に常に供給する必要がある。
【0006】また、リード線111は、振動中の振動板
101の有効ストロークを確保すると共に振動板101
の振動姿態に影響をおよぼさないようにするために、耐
屈曲性を有し、適度に柔らかく且つ自己の姿勢維持が可
能な程度の硬さを有する材料で形成されるのが望まし
い。
【0007】また、リード線111は、振動板101の
有効ストロークに対し突っ張らないように振動板101
の振幅に対しある程度余裕ある長さを有する必要がある
が、振動中にリード線111が振動板101、ダンパ1
09、フレーム112等にぶつかって不要な音を出さな
いようにするためにはリード線111の長さをあまり余
裕を持たせて形成することができない。
【0008】したがって、従来、ムービングコイル方式
のダイナミックスピーカでは、正負の各リード線111
は、上述した範囲の長さを有し、その一端を入力端子1
10側に固定し、他方端を振動板101の表面上に引き
出されたボイスコイル102の両端に振動板101の裏
側からそれぞれ接続して該接続部分が振動板101上に
固定すると共に、中間部分をややたるませた状態で振動
板101やボイスコイル102、フレーム112等と接
することがないように、振動板101の背面側とフレー
ム112との間において空中配線(図12参照)によっ
てスタイリングされるのが通常である。
【0009】上述のように、ムービングコイル方式のダ
イナミックスピーカは、静磁界内に空間配置された質量
の小さいボイスコイル及びボイスコイルボビンが振動板
に固着されて軽量の振動系を構成し、当該ボイスコイル
に電気入力を与えることによりボイスコイルが電磁駆動
して、振動板を前後に振動させるので、電気−音響変換
効率の主要構成要素となる振動系の付加質量を容易に小
さく設定でき、したがって電気−音響変換効率を高める
上で比較的有利である。
【0010】従来のムービングコイル方式のダイナミッ
クスピーカは概略以上のように構成され、簡単な構造と
音響変換の効率良さからスピーカ装置の主流として広く
用いられている。
【発明が解決しようとする課題】
【0011】上記ムービングコイル方式のダイナミック
スピーカに代表されるスピーカ装置は、近年、家庭用の
オーディオ装置等に用いられるのみならず、車載用とし
ても用いられることが多く、使用者が臨場感あふれる大
音量の再生音を望むため、スピーカ装置に大入力が供給
される場合が多い。
【0012】ところが、上述したムービングコイル方式
のダイナミックスピーカでは、リード線111をスタイ
リングする必要からリード線111の長さに自ずと限り
があり、リード線111が突っ張らない範囲での振幅し
か得ることができない。
【0013】つまり、スピーカ装置に大入力を供給した
場合に、振動板101やボイスコイル102の振動に伴
なってリード線111の両端部分が繰り返し突っ張った
り大きく屈曲したりするので、その結果リード線111
の両端部分が屈曲疲労して断線してしまう場合がある。
その結果、スピーカ装置のコイルに電気入力が供給され
ない状態(コイル断線状態)を引き起こしてしまう場合
がある。
【0014】 また、ムービングコイル方式のダイナミ
ックスピーカのボイスコイルに供給される電気入力は、
その一部がボイスコイルに流れる駆動電流よって熱エネ
ルギーに変換されてジュール熱となって放熱されて消費
され、残りが振動系の駆動エネルギとなる。
【0015】従って、上述した、ムービングコイル方式
のダイナミックスピーカに大入力が供給されて、振動板
101やボイスコイル102が大振幅で振動する場合
に、リード線111が上述の理由によって即座に断線し
ない場合であっても、振動板1の大振幅に伴ってリード
線111のある部分が繰り返し屈曲し、その屈曲動作に
よって材料に疲労が生じて僅かであってもその屈曲部分
が集中的に損傷する場合があり、その場合には、屈曲部
分のリード線の断面積が減少するのでリード線の抵抗値
が局所的に増すこととなる。
【0016】このような状態において、スピーカ装置に
さらに大入力を供給し続けた場合には、リード線111
の損傷部分に集中的にジュール熱が放熱または蓄積され
るのでリード線111が急激に温度上昇してその部分が
軟化してさらに屈曲し易くなり、結果的にリード線11
1を加速的に損傷させることとなり断線を引き起こす場
合がある。その結果、スピーカ装置のコイルに電気入力
が供給されない状態(コイル断線状態)を引き起こして
しまう場合がある。
【0017】そのため、従来ではリード線111に機械
的、電気的な負荷がかからない範囲内においてスピーカ
装置に電気入力を供給する必要があり、スピーカ装置に
大入力を供給して振動板を大振幅で振動させることには
自ずと限界があった。
【0018】本発明は、上述の問題点に鑑みなされたも
のであり、コイルに大入力を供給して振動板が大振幅で
振動してもコイル断線することのないスピーカ装置を提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決する手段】請求項1記載の発明は、フレー
ムに対して移動可能に設けられた振動板と、フレームに
対して固定されたコイルと、コイルに磁束を付与する磁
束付与手段とを有し、振動板をコイルの軸方向に駆動す
るスピーカ装置であって、磁束付与手段は、コイルに対
してコイル軸方向に略垂直な磁束を付与するものである
ことを特徴とする。
【0020】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
記載のスピーカ装置において、振動板は、コイルに電流
が供給されることによってコイルに発生するコイル軸方
向の力の反力により、コイル軸方向に駆動されることを
特徴とする。
【0021】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2に記載のスピーカ装置において、磁束付与手段
は、振動板に固定された駆動マグネットを含むことを特
徴とする。
【0022】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれか一に記載のスピーカ装置において、コイ
ルは略筒状であることを特徴とする。
【0023】また、請求項5記載の発明は、請求項3に
記載のスピーカ装置において、駆動マグネットはリング
状であり、コイルが挿通されて配されることを特徴とす
る。
【0024】また、請求項6記載の発明は、請求項5に
記載のスピーカ装置において、駆動マグネットは、内周
部と外周部に磁極を有することを特徴とする。
【0025】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれか一に記載のスピーカ装置において、磁束
付与手段は、フレームの略中央に立設した磁性材料から
なるポールヨーク部を含み、コイルはポールヨーク部に
対して貫通した状態で固定されマグネットとポールヨー
ク部との間に形成されるギャップ内に位置することを特
徴とする。
【0026】また、請求項8記載の発明は、請求項6に
記載のスピーカ装置において、ポールヨーク部の上端及
び下端に一対の反発マグネットを設けたことを特徴とす
る。
【0027】また、請求項9記載の発明は、請求項3乃
至8のいずれか一に記載のスピーカ装置において、コイ
ルはコイル軸方向に分離した上部コイルと下部コイルと
からなり、駆動マグネットは上部コイルに対面する上部
マグネットと下部コイルに対面する下部マグネットとか
らなり、上部コイル及び下部コイルは互いに逆方向の電
流が供給され、上部マグネット及び下部マグネットは互
いに逆方向の磁束を発生するものであることを特徴とす
る。
【0028】また、請求項10記載の発明は、請求項9
に記載のスピーカ装置において、上部マグネットと下部
マグネットは磁性体からなるヨーク部材を介して連結さ
れることを特徴とする。
【0029】
【作用】本発明によれば、フレームに対して固定された
コイルに電気入力が供給されてコイルに駆動電流が流れ
ることによりコイルにはコイル軸方向の電磁駆動力が発
生し、コイルに対してコイル軸方向に略垂直な磁束を付
与する磁束付与手段がその反力をコイル軸方向に受ける
ことによって振動板をコイル軸方向に駆動するので、振
動板が大振幅で振動してもコイル及びそれに接続される
リード線は振動板に引っ張られることがなく、従って、
振動板の振幅に起因してコイルが断線することがない。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明におけるスピーカ装
置の好適な各実施形態について図をもとに以下に説明す
る。
【0031】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態におけるスピーカ装置の初期状態(スピーカ
装置に電気入力が供給されていない状態のこと。以下同
じ。)における主要断面構造図である。第1の実施形態
におけるスピーカ装置は、磁界中のコイルに流れる駆動
電流によって生じる電磁駆動力を用いたムービングマグ
ネット駆動(M−M駆動)方式によるスピーカ装置であ
り、以下これを説明する。
【0032】図1に示すように、スピーカ装置は、略円
錐形状(コーン形状)を有する振動板1の中央部分の孔
にスピーカ装置の中心軸Xを中心としたリング状の磁石
(駆動マグネット)2の外周面が嵌合して振動板1に固
定される。
【0033】磁石2は、例えば55〜65MG・Oe程
度もしくはそれ以上の高い磁気エネルギ(B・H積)を
有するネオジウム系金属化合物やサマリウム系金属化合
物などの材料からなるリング状(ここでは中空円筒状)
の希土類磁石であり、中心軸Xを中心としたラジアル方
向に磁化されて、内周面側(内周部)と外周面側(外周
部)が正負一対の磁極となる磁極を有する。
【0034】磁石2が固定された振動板1は、外周縁側
がエッジ4を介してフレーム3に取り付けられると共
に、内周縁側がダンパ5を介してフレームに取付けられ
ており、これにより、中心軸X方向に移動可能であるよ
うに弾性支持される。また、磁石2はその上面が例えば
アルミニウムや樹脂等を用いて形成された比較的質量の
小さなリング状の剛体からなる支持枠6の一方端に同軸
に固定される。さらに、支持枠6の他方端は、フレーム
3に取り付けられたリング状のキャップ7の内周部分に
取り付けられたダンパ8の内周側に固定される。
【0035】以上により、振動板1、磁石2及び支持枠
6は一体の可動体を構成し、フレーム3に取り付けられ
たエッジ4及びダンパ5、8により、中心軸X方向にお
いて移動可能に弾性支持される。
【0036】また、フレーム3は、例えば鉄や銅やアル
ミニウムやイリジウムやマグネシウムまたはそれらを含
む合金等の優れた熱伝導性を有する金属材料からなり、
中心軸Xを略中心に底面から中心軸X方向に立設する磁
性材料からなる中空円筒状のポールヨーク部3aが略中
央に固定されている。ポールヨーク部3aは、熱伝導性
を有し、リング状の磁石2よりもやや小さい内径を有す
る。
【0037】また、ヒートシンク10は、熱伝導性を有
する部材からなる放熱フィン等によって構成される放熱
器であり、ポールヨーク部3aに取り付けられてフレー
ム3に固定されることにより、ポールヨーク部3aを含
むフレーム3からの熱を伝えて外部空間に放熱する。
【0038】また、コイル9は、絶縁被膜を有する電線
が同方向に複数回巻かれて形成される略筒状(ここでは
中空円筒状)のコイルであり、ポールヨーク部3aの外
径にほぼ等しい内径を有し、ポールヨーク部3aに貫通
して底面及び内周面がポールヨーク部3aに接する状態
で固定されることによりフレーム3に固定される。ま
た、コイル9の高さは、ここでは磁石2の高さに比して
充分高いものとする。さらに図1に示すように、コイル
9の下部がフレーム3に接触固定される。従って、コイ
ル9はその中心軸(コイル軸)が中心軸X方向と一致す
るようにフレーム3に固定される。
【0039】また、コイル9は、上述したように、リン
グ状の磁石2の内径よりもやや小さい外径を有するの
で、スピーカ装置は、磁石2が振動板1と共にエッジ4
及びダンパ5、8によってスピーカ装置の中心軸X方向
における所定の静止位置に弾性支持されると共に、コイ
ル9がリング状の磁石2に挿通して配されて、コイル9
の外周面と磁石2の内周面とが所定の間隔を有するリン
グ状の空隙(ギャップ)を介して対向する。
【0040】磁石2とポールヨーク部3aは、このリン
グ状の空隙を有する磁束付与手段としての磁気回路を構
成する。その結果、磁石2とポールヨーク部3aは、コ
イル9に対してコイル軸方向に略垂直な磁束を付与して
いる。
【0041】また、コイル9の両端はリード線などによ
り引き出されてスピーカ装置の図示せぬ入力端子に接続
される。
【0042】スピーカ装置は、概略以上のように構成さ
れ、入力端子からコイル9に電気入力(オーディオ信
号)が供給されてコイル9に駆動電流が流れることによ
りコイル9にはコイル軸方向の電磁駆動力が発生し、コ
イル9に対してコイル軸方向に略垂直な磁束を付与する
磁石2がその反力をコイル軸方向に受けることによって
振動板1をコイル軸方向、換言すれば、ピストン振動方
向(つまり、中心軸X方向)に沿って前後に駆動する。
その結果、振動板1からオーディオ信号に応じた音響エ
ネルギが放射され、キャップ7に設けられた開口部7a
を通してスピーカ装置の前面に放射される。
【0043】図2は、第1の実施形態におけるスピーカ
装置の駆動原理を示した図である。同図に示すように、
リング状の磁石2はここでは内周面側がN極であり、外
周面側がS極とする。この場合に磁石2のN極側から発
せられる磁力線は図2に示す矢印の方向に沿って分布す
るので、磁石2の内周面側(N極側)と空隙を介して対
向するコイル9の部分は、N極付近の高い磁束密度
(B)を有する磁界中に配され、各電線が磁力線にほぼ
直交するように交差する。
【0044】このような状態で図示せぬ入力端子からコ
イル9に電気入力が供給されると磁界中のコイル9の各
電線中には常に同方向の駆動電流(I)が流れる。
【0045】ここで図2に示すようにコイル9の各電線
中に紙面に垂直且つ表側から裏側にいたる方向に駆動電
流が流れた場合、コイル9には図2に示すように紙面上
方向に電気入力に応じた力が発生する。
【0046】ところが、コイル9は、その内周面がポー
ルヨーク部3aに接する状態でポールヨーク部3aに固
定されることによりフレーム3に固定されているので、
磁石2は、反作用により上記コイル9が発生する力と大
きさが同じで逆の方向の力(反力)を受ける。
【0047】上述したように、磁石2は、振動板1と共
にエッジ4及びダンパ5、8によってスピーカ装置の中
心軸X方向における所定の静止位置に弾性支持されてい
るので、上記反力を受けることにより振動板1がこの反
力の方向に駆動される。その結果、振動板1は、コイル
軸方向に沿って駆動される。
【0048】また、コイル9の各電線中に紙面に垂直且
つ裏側から表側にいたる方向に駆動電流が流れた場合は
同様にしてコイル軸方向に沿って上記とは逆の方向に駆
動される。この場合に、磁石2は、振動板1と共に反力
がエッジ4及びダンパ5、8による弾性力とつりあう位
置まで移動して、電気入力に応じた振動板1の振幅を得
ることができる。
【0049】以上により、スピーカ装置は、入力端子か
らコイル9に供給される電気入力に応じて、磁石2が振
動板1と共にコイル軸方向に駆動されるので、振動板1
がピストン振動方向に沿って駆動されて振動する。
【0050】この場合に、入力端子から供給される電気
入力が大入力であってもコイル9の高さを充分高く形成
しているので、スピーカ装置は、磁石2が振動板1と共
に大振幅で振動する場合にも、コイル9には磁石2がコ
イル軸方向に略垂直な方向に付与する磁束が常に磁石2
の静止位置における場合と同様な分布で交差することと
なり、エッジ4、ダンパ5、8の振幅のリニアリティが
充分確保されれば、大入力に対する振動板1の有効スト
ロークを確保することができ、振幅のリニアリティ特性
が良好となる。
【0051】また、上述したように、コイル9は振動板
1や磁石2などで構成される振動系とは磁気回路の空隙
を介して対向配置されているので、磁石2や振動板1が
コイル軸に沿って大振幅で振動しても振幅に起因してコ
イル9やコイル9を引き出すリード線などが断線するこ
とがない。
【0052】また、コイル9は、電気入力が供給されて
駆動電流が流れた場合に、駆動電流の大きさに応じたジ
ュール熱を放熱するが、コイル9の内周面がポールヨー
ク部3aに接する状態で固定されているので、放熱され
たジュール熱は優れた熱伝導性を有するポールヨーク部
3aによって即座に直接吸熱され、さらにポールヨーク
部3aに取り付けられたヒートシンク10及びフレーム
3に伝えられてヒートシンク10またはフレーム3から
外部空間に放熱される。
【0053】したがって、コイル9は、供給される電気
入力が大入力である場合でもコイル9自体の温度が急激
に上昇することがないので直流抵抗値が大きく変化せ
ず、したがって電気入力の大きさに対する駆動電流値は
直線的に比例する。その結果、スピーカ装置は、大入力
に対するパワーリニアリティ特性が良好となる。
【0054】また、コイル9は、ポールヨーク部3aに
固定されることによりフレーム3に固定され、コイル9
の両端に接続されるリード線から電気入力が供給される
ので、スピーカ装置が動作中は、コイル9及びリード線
が振動板1を含むスピーカ装置の振動系によって突っ張
ったり屈曲したりすることがないので、コイル9及びリ
ード線に機械的負荷がかからない。したがって、スピー
カ装置に大入力を供給して振動板1が大振幅で振動して
もコイル断線を生じない。
【0055】また、コイル9は、供給される電気入力が
大入力である場合でもコイル9自体にジュール熱が蓄積
しないので過熱状態にならない。その結果、スピーカ装
置に大入力を供給しても、コイル9またはコイル9に接
続されるリード線は熱による断線を生じることがない。
【0056】(第2の実施形態)図3は、本発明の第2
の実施形態におけるスピーカ装置の主要断面構造図であ
る。第2の実施形態におけるスピーカ装置は、磁界中の
2個のコイルに流れる駆動電流によって生じる電磁駆動
力を用いたムービングマグネット駆動(M−M駆動)方
式によるスピーカ装置であり、以下これを説明する。な
お、図3におけるスピーカ装置の各構成中、先に説明し
た第1の実施形態におけるスピーカ装置の構成部分と同
等の構成部分については同一の符号を付している。
【0057】図3に示すように、スピーカ装置は、略円
錐形状(コーン形状)を有する振動板1の中央部分の孔
に中心軸Xを中心としたリング状(ここでは中空円筒
状)の磁性体からなる連結ヨーク11の外周面が嵌合し
て固着されている。また、連結ヨーク11の内周側面の
上下の両端部分には駆動マグネットとしての2つの磁石
(上部マグネット)14、磁石(下部マグネット)15
が連結ヨーク11を介して連結されて、該連結ヨーク1
1に一体に固着されている。
【0058】磁石14、15は、磁石2と同様に、例え
ば55〜65MG・Oe程度もしくはそれ以上の高い磁
気エネルギ(B・H積)を有するネオジウム系金属化合
物やサマリウム系金属化合物などの材料からなるリング
状の希土類磁石であり、中心軸Xを中心としたラジアル
方向に磁化されて、内周面側(内周部)と外周面側(外
周部)が正負一対の磁極となる磁極を有する。また、磁
石14、15は、互いの内周部どうし及び外周部どうし
がそれぞれ逆極性となるように磁化されている。
【0059】連結ヨーク11は、磁石14、15の外周
部の両極を磁気的に連結し、ここでは、磁石14の外周
部のN極から発せられる磁力線による磁束を磁石15の
外周部のS極側に有効に導くための磁性体からなるヨー
ク部材であり、当該磁束が磁石14、15の外周側へ大
きく磁気漏洩するのを防ぐことができる。
【0060】連結ヨーク11及び磁石14、15が固着
された振動板1は、外周縁側がエッジ4を介してフレー
ム12に取り付けられると共に、内周縁側がダンパ5、
13を介してフレーム12に取付けられており、これに
より、中心軸X方向に移動可能であるように弾性支持さ
れている。
【0061】また、フレーム12は、フレーム3と同様
に、例えば鉄や銅やアルミニウムやイリジウムやマグネ
シウムまたはそれらを含む合金等の優れた熱伝導性を有
する金属材料からなり、中心軸Xを略中心に底面から中
心軸X方向に立設する磁性材料からなる中空円筒状のポ
ールヨーク部12aが略中央に固定されている。ポール
ヨーク部12aは、熱伝導性を有し、リング状の磁石1
4、15の内径よりもやや小さい外径を有する。
【0062】また、ヒートシンク16は、熱伝導性を有
する部材からなる放熱フィン等によって構成される放熱
器であり、ポールヨーク部12aに取り付けられてフレ
ーム12に固定されることにより、ポールヨーク部12
aを含むフレーム12からの熱を伝えて外部空間に放熱
する。
【0063】また、コイル(上部コイル)17、コイル
(下部コイル)18は、絶縁被膜を有する電線が各コイ
ルにおいてそれぞれ同方向に複数回巻かれて形成される
略筒状(ここでは中空円筒状)のコイルであり、ポール
ヨーク部12aの外径にほぼ等しい内径を有し、ポール
ヨーク部12aに貫通して内周面がポールヨーク部12
aに接する状態で上記振動板1の所定の静止位置におい
て支持される磁石14、15に対向する高さ位置に互い
にそれぞれ逆方向に巻かれた状態で固定されることによ
りフレーム3に固定される。従って、コイル17、18
はそれぞれの中心軸(コイル軸)が中心軸X方向と一致
するようにフレーム12に固定される。
【0064】また、コイル17、18は、上述したよう
に、リング状の磁石14、15の内径よりもやや小さい
外径を有するので、スピーカ装置は、連結ヨーク11に
連結された磁石14、15が振動板1と共にエッジ4及
びダンパ5、13によってスピーカ装置の中心軸X方向
における所定の静止位置に弾性支持されると共に、コイ
ル17、18がそれぞれリング状の磁石14、15に挿
通して配されて、コイル17、18の外周面と磁石1
4、15の内周面とが所定の間隔を有するリング状の空
隙を介してそれぞれ対向する。
【0065】その結果、磁石14、15とポールヨーク
部12aと連結ヨーク11は、この2つのリング状の空
隙を有する磁束付与手段としての磁気回路を構成し、コ
イル17、18に対してそれぞれコイル軸方向に略垂直
で、且つ、互いに逆方向の磁束を付与している。
【0066】また、この場合にポールヨーク部12aと
連結ヨーク11は、それぞれ磁気回路のヨーク部材を構
成する。なお、磁性材料からなるポールヨーク部12a
は、ここでは、磁石15の内周部のN極から発せられる
磁力線による磁束を磁石14の外周部のS極側に有効に
導くので、磁石15から発せられる磁力線による磁束が
ポールヨーク部12aの中空内部側へ大きく磁気漏洩す
るのを防ぐことができる。
【0067】また、コイル17、18の各両端はリード
線などにより引き出されてスピーカ装置の図示せぬ入力
端子に接続される。
【0068】スピーカ装置は、概略以上のように構成さ
れ、入力端子からコイル17、18に電気入力(オーデ
ィオ信号)を同時に供給することにより、コイル17、
18には互いに逆方向の駆動電流が流れ、それぞれ交差
する互いに逆方向の磁束によってコイル軸方向に同方向
となる電磁駆動力が発生し、コイル17、18に対して
コイル軸方向に略垂直な磁束を付与する磁石14、15
がその反力をそれぞれコイル軸方向に同方向に受けるこ
とによって振動板1をコイル軸方向、換言すれば、ピス
トン振動方向(つまり、中心軸X方向)に沿って前後に
駆動する。その結果、振動板1からオーディオ信号に応
じた音響エネルギが放射され、スピーカ装置の前面に放
射される。
【0069】図4は、第2の実施形態におけるスピーカ
装置の駆動原理を示した図であり、図4中、(a)はス
ピーカ装置の初期状態における磁石14、15及び連結
ヨーク11の配置状態を示し、(b)は正の電気入力が
コイル17、18に供給された場合の磁石14、15及
び連結ヨーク11の配置状態を示し、(c)は負の電気
入力が駆動コイルに供給された場合の磁石14、15及
び連結ヨーク11の配置状態を示している。
【0070】同図に示すように、ここでは、磁石14は
内周面側をS極とし外周面側をN極とし、磁石15は内
周面側をN極とし外周面側をS極とする。従って、磁石
14、15の各N極側から発せられる磁力線は、そのほ
とんどが磁石14、15と連結ヨーク11とポールヨー
ク部12aによって形成される磁気回路内を図4(a)
に示す矢印の方向に沿って分布するので、磁石14、1
5の各内周面側と対向するコイル17、18は、上記磁
気回路の各空隙内に配される電線の部分がそれぞれ磁力
線にほぼ直交するように交差する。
【0071】また、図4では、コイル17は正の電気入
力が供給された場合に紙面の表側から裏側に向かって垂
直な方向に駆動電流が流れ、負の電気入力が供給された
場合に紙面の裏側から表側に向かって垂直な方向に駆動
電流が流れるようにその巻き方向が設定されていること
とし、コイル18は、正の電気入力が供給された場合に
紙面の裏側から表側に向かって垂直な方向に駆動電流が
流れ、負の電気入力が供給された場合に紙面の表側から
裏側に向かって垂直な方向に駆動電流が流れるようにそ
の巻き方向が設定されていることとする。
【0072】振動板1に固定された連結ヨーク11及び
磁石14、15は、スピーカ装置の初期状態において、
フレーム12に取り付けられたエッジ4によって振動板
1を介して弾性支持されると共に、フレーム12に取り
付けられたダンパ5及びダンパ13によって内周縁部が
中心軸X方向において弾性支持されることにより、図4
(a)に示すように、磁石14の内周面の中央部分がコ
イル17の外周面の略中央に対向し磁石15の内周面の
中央部分がコイル18の外周面の略中央に対向する所定
の静止位置において静止保持される。
【0073】次に、スピーカ装置の図示せぬ入力端子か
ら正の電気入力をコイル17、18に同時に供給した場
合は、コイル17には、紙面の表側から裏側に向かって
垂直な方向に駆動電流が流れるので空隙内で交差する磁
力線によって紙面下方向に電気入力に応じた力が発生す
る。また、コイル18には、紙面の表側から裏側に向か
って垂直な方向に駆動電流が流れるので空隙内で交差す
る磁力線によって同じく紙面下方向に電気入力に応じた
力が発生する。
【0074】ところが、コイル17、18は、その内周
面がポールヨーク部12aに接する状態でポールヨーク
部12aに固定されることによりフレーム12に固定さ
れているので、磁石14、15は、それぞれコイル1
7、18に発生する力の反作用を受けるが、磁石14、
15が連結ヨーク11に一体に固着されているので、磁
石14、15は連結ヨーク11と共に上記コイル17、
18が発生した力を合成した力と大きさが同じで逆の方
向の力(合成反力)を受ける。その結果、振動板1は、
コイル軸方向に沿って紙面上方に駆動される。
【0075】図4(b)はこの状態を示したものであ
り、振動板1は、この合成反力がエッジ4及びダンパ
5、13による弾性力とつりあう位置まで移動して、正
の電気入力に応じた振動板1の振幅を得ることができ
る。
【0076】次に、スピーカ装置の図示せぬ入力端子か
ら負の電気入力をコイル17、18に同時に供給した場
合は、コイル17には、紙面の裏側から表側に向かって
垂直な方向に駆動電流が流れるので空隙内で交差する磁
力線によって紙面上方向に電気入力に応じた力が発生す
る。また、コイル18には、紙面の裏側から表側に向か
って垂直な方向に駆動電流が流れるので空隙内で交差す
る磁力線によって同じく紙面上方向に電気入力に応じた
力が発生する。
【0077】ところが、コイル17、18は、上述した
ように、ポールヨーク部12aに固定されることにより
フレーム12に固定されているので、磁石14、15
は、それぞれコイル17、18に発生する力の反作用を
受けるが、磁石14、15が連結ヨーク11に一体に固
着されているので、磁石14、15は連結ヨーク11と
共に上記コイル17、18が発生した力を合成した力と
大きさが同じで逆の方向の力(合成反力)を受ける。そ
の結果、振動板1は、コイル軸方向に沿って紙面下方に
駆動される。
【0078】図4(c)はこの状態を示したものであ
り、振動板1は、この合成反力がエッジ4及びダンパ
5、13による弾性力とつりあう位置まで移動して、負
の電気入力に応じた振動板1の振幅を得ることができ
る。
【0079】以上により、スピーカ装置は、入力端子か
らコイル17、18に供給される電気入力(オーディオ
信号)に応じて、連結ヨーク11に固着された磁石1
4、15が振動板1と共にコイル軸方向に駆動されるの
で、振動板1がピストン振動方向に沿って駆動されて振
動する。
【0080】この場合に、コイル17、18は、振動板
1や磁石14、15や、連結ヨーク11などで構成され
る振動系とは磁気回路の空隙を介して対向配置されてポ
ールヨーク部3aに固定されることによりフレーム3に
固定されているので、コイル17、18の各両端に接続
されるリード線から電気入力が供給されてスピーカ装置
が動作する場合は、コイル17、18及びそれらに接続
されるリード線が振動板1を含むスピーカ装置の振動系
によって突っ張ったり屈曲したりすることがないので、
コイル17、18及びそれらに接続されるリード線に機
械的負荷がかからない。したがって、スピーカ装置に大
入力を供給して振動板1が大振幅で振動してもコイル断
線を生じない。
【0081】また、コイル17、18は、電気入力が供
給されて駆動電流が流れた場合に、駆動電流の大きさに
応じたジュール熱を放熱するが、各コイルの内周面がポ
ールヨーク部12aに接する状態で固定されているの
で、放熱されたジュール熱は優れた熱伝導性を有するポ
ールヨーク部12aによって即座に直接吸熱され、さら
にポールヨーク部12aに取り付けられたヒートシンク
16及びフレーム12に伝えられてヒートシンク16ま
たはフレーム12から外部空間に放熱される。
【0082】したがって、コイル17、18は、供給さ
れる電気入力が大入力である場合でも当該各コイル自体
の温度が急激に上昇することがないので直流抵抗値が大
きく変化せず、したがって入力の大きさに対する駆動電
流値は直線的に比例する。その結果、スピーカ装置は、
大入力に対するパワーリニアリティ特性が良好となる。
【0083】また、コイル17、18は、供給される電
気入力が大入力である場合でも各コイル17、18自体
にジュール熱が蓄積しないので過熱状態にならない。そ
の結果、スピーカ装置に大入力を供給しても、コイル1
7、18またはコイル17、18に接続されるリード線
は熱による断線を生じることがない。
【0084】以上のように、第2の実施形態におけるス
ピーカは、振動板1を含む振動系に設けられた2つの磁
石14、15を用いて磁気回路を形成したスピーカ装置
の例によって説明したが、これに限らず、以下の第3の
実施形態に示すように4つの磁石によって磁束付与手段
としての磁気回路を構成しても良い。
【0085】(第3の実施形態)図5は、本発明の第3
の実施形態におけるスピーカ装置の主要断面構造図であ
る。第3の実施形態におけるスピーカ装置は、第2の実
施形態におけるスピーカ装置の各構成に加えてポールヨ
ーク部12aとコイル17、18の間にそれぞれ磁石1
9、20を設けてスピーカ装置を構成した例である。な
お、図5に示すスピーカ装置の構成部分のうち、先に説
明した第2の実施形態におけるスピーカ装置の構成部分
と同等の部分については同一の符号を付してあり、ここ
では重複を避けるためその詳細説明は省略する。
【0086】磁石19、20は、磁石14、15と同様
に、例えば55〜65MG・Oe程度もしくはそれ以上
の高い磁気エネルギ(B・H積)を有するネオジウム系
金属化合物やサマリウム系金属化合物などの材料からな
るリング状の希土類磁石であり、中心軸Xを中心とした
ラジアル方向に磁化されて、内周面側(内周部)と外周
面側(外周部)が正負一対の磁極となる磁極を有する。
【0087】また、磁石19は、磁石14と同方向に磁
化されて内周面側がフレーム12に固定されたポールヨ
ーク部12aの外周面側に嵌合し、磁石19の外周面側
がコイル17の内周面側に嵌合するようにコイル17及
び磁石14と同軸に配される。また、磁石19及びコイ
ル17は上記振動板1の所定の静止位置における磁石1
4に対向する高さ位置においてポールヨーク部12aに
対し固定されることによりフレーム12に固定される。
【0088】また、磁石20は、磁石15と同方向に磁
化されて内周面側がフレーム12に固定されたポールヨ
ーク部12aの外周面側に嵌合し、磁石20の外周面側
がコイル18の内周面側に嵌合するようにコイル18及
び磁石15と同軸に配される。また、磁石20及びコイ
ル18は上記振動板1の所定の静止位置における磁石1
5に対向する高さ位置においてポールヨーク部12aに
対し固定されることによりフレーム12に固定される。
【0089】その結果、磁石14、15、19、20と
ポールヨーク部12aと連結ヨーク11は、2つのリン
グ状の空隙を有する磁束付与手段としての磁気回路を構
成し、コイル17、18に対してそれぞれコイル軸方向
に略垂直で、且つ、互いに逆方向の磁束を付与してい
る。なお、本実施形態におけるスピーカ装置の上記磁気
回路の各空隙は、先の第2の実施形態における磁気回路
の各空隙よりも磁石19、20が追加された分大きな磁
束密度(B)を得ることができるので、コイル17、1
8を電磁駆動するための有効磁束を増すことができ、結
果として、スピーカ装置の感度を高くすることができ
る。
【0090】また、コイル17、18は、振動板1や磁
石14、15や、連結ヨーク11などで構成される振動
系とは磁気回路の空隙を介して対向配置されてポールヨ
ーク部12aに固定されることによりフレーム12に固
定されているので、コイル17、18の各両端に接続さ
れるリード線から電気入力が供給されてスピーカ装置が
動作する場合は、コイル17、18及びそれらに接続さ
れるリード線が振動板1を含むスピーカ装置の振動系に
よって突っ張ったり屈曲したりすることがないので、コ
イル17、18及びそれらに接続されるリード線に機械
的負荷がかからない。したがって、スピーカ装置に大入
力を供給して振動板1が大振幅で振動してもコイル断線
を生じない。
【0091】また、上述した各実施形態では、振動板1
を含む振動系に設けられた2つの磁石14、15の各外
周部を連結ヨーク11を用いて磁気的に連結することに
より、磁石14の外周部のN極から発せられる磁力線に
よる磁束を磁石15の外周部のS極側に有効に導くと共
に、当該磁束が磁石14、15の外周側へ大きく磁気漏
洩するのを防ぐことにより、コイル17、18を電磁駆
動するための磁気回路の空隙内の磁束密度を高めて有効
磁束を増すように構成したが、以下の第4の実施形態に
示すように、アウターヨーク21を用いて磁束付与手段
としての磁気回路を構成したスピーカ装置であっても良
い。
【0092】(第4の実施形態)図6は、本発明の第4
の実施形態におけるスピーカ装置の主要断面構造図であ
る。なお、図6に示すスピーカ装置の構成部分のうち、
先に説明した第3の実施形態におけるスピーカ装置の構
成部分と同等の部分については同一の符号を付してあ
り、ここでは重複を避けるためその詳細説明は省略す
る。
【0093】図6において、スピーカ装置は、磁石1
4、15が先の第2の実施形態と同様にそれぞれポール
ヨーク部12aに固定されたコイル17、18と対向す
るように配されていて、磁石14と磁石15が支持枠2
2によって上下に連結されて、さらに磁石14の上面が
支持枠23の下端に固定されて、支持枠23の上端が振
動板1の中央部分の孔に嵌合されて固定されている。支
持枠22、23は、いずれも例えばアルミニウムや樹脂
等を用いて形成された比較的質量の小さなリング状の剛
体からなる。
【0094】従って、振動板1、支持枠22、23、磁
石14、15は、フレーム12に取り付けられたエッジ
4及びダンパ5によって磁石14、15がコイル17、
18と対向配置されるスピーカ装置の中心軸X方向にお
ける所定の静止位置において一体に弾性支持されるの
で、フレーム12に対して中心軸X方向に移動可能に弾
性支持される。
【0095】また、アウターヨーク21は、中空円筒状
の磁性体からなり、磁石14、15よりもやや大きい内
径を有し、ポールヨーク部12aと同軸となるようにフ
レーム12に固定されている。これにより、ポールヨー
ク部12a及びアウターヨーク21は、リング状の空隙
を形成する。また、アウターヨーク21の高さは、上記
所定の静止位置に配される上部マグネット(磁石14)
の上面とおなじ高さかもしくは上面よりもやや高く形成
されている。当該リング状の空隙内には、上記弾性支持
された磁石14、15がそれぞれ配される。
【0096】その結果、コイル17、18がそれぞれリ
ング状の磁石14、15に挿通して配されて、コイル1
7、18の外周面とアウターヨーク21の内周面とがそ
れぞれ所定の間隔を有するリング状の空隙を有してそれ
ぞれ対向する。また、磁石14、15の外周面とアウタ
ーヨーク21の内周面とが所定の間隔を有してそれぞれ
対向する。
【0097】磁石14、15とポールヨーク部12aと
アウターヨーク21は、上記2つのリング状の空隙を有
する磁束付与手段としての磁気回路を構成し、コイル1
7、18に対してそれぞれコイル軸方向に略垂直で、且
つ、互いに逆方向の磁束を付与している。また、この場
合にポールヨーク部12aとアウターヨーク21は、そ
れぞれ磁気回路のヨーク部材を構成する。
【0098】図7は、上記磁気回路の磁束の流れを示す
図である。アウターヨーク21は、磁石14の外周部の
N極から発せられる磁力線による磁束を磁石15の外周
部のS極側に有効に導くので、当該磁束がアウターヨー
ク21の外周側へ大きく磁気漏洩するのを防いでいる。
また、ポールヨーク部12aは、磁石15の内周部のN
極から発せられる磁力線による磁束を磁石14の外周部
のS極側に有効に導くので、磁石15から発せられる磁
力線による磁束がポールヨーク部12aの中空内部側へ
大きく磁気漏洩するのを防いでいる。
【0099】これにより、磁石14、15が配される2
つのリング状の空隙の磁束密度を高めることができ、そ
の結果、コイル17、18を電磁駆動するための有効磁
束が増す。
【0100】このように、本実施形態では、フレーム1
2に固定されるアウターヨーク21によって振動系のコ
イル17、18を電磁駆動するための有効磁束を高める
ことができるので、振動系の一部を構成する支持枠2
2、23をそれぞれ剛性を維持する範囲内で軽量に形成
することができる。
【0101】したがって、スピーカ装置の振動系は質量
が小さいほど中音域に比して高音域の感度が高くなり、
高音域の再生限界周波数を拡大することができるので、
このような音響特性をスピーカ装置に求める場合には、
本実施形態によるスピーカ装置が好適といえる。
【0102】また、コイル17、18は、振動板1や磁
石14、15や、支持枠22、23などで構成される振
動系とは磁気回路の空隙を介して対向配置されてポール
ヨーク部12aに固定されることによりフレーム12に
固定されているので、コイル17、18の各両端に接続
されるリード線から電気入力が供給されてスピーカ装置
が動作する場合は、コイル17、18及びそれらに接続
されるリード線が振動板1を含むスピーカ装置の振動系
によって突っ張ったり屈曲したりすることがないので、
コイル17、18及びそれらに接続されるリード線に機
械的負荷がかからない。したがって、スピーカ装置に大
入力を供給して振動板1が大振幅で振動してもコイル断
線を生じない。
【0103】なお、本実施形態は上述したスピーカ装置
に限らず、アウターヨーク21と先の第2の実施形態に
おいて述べた連結ヨーク11を併用して磁束付与手段と
しての磁気回路を構成したスピーカ装置であっても良
い。つまり、支持枠22の代りに連結ヨーク11を用い
て磁石14と磁石15とを連結し、連結ヨーク11の外
周側に所定間隔に配されるアウターヨーク21によって
磁気回路を形成するスピーカ装置でも良い。
【0104】上述のように、本発明によるスピーカ装置
では、電気入力が供給されるコイルがフレームに固定さ
れたポールヨーク部に固定されているので、電気入力が
コイルに大入力で供給される場合でもポールヨーク部や
コイルの高さ等を適宜振幅に合わせて設定すれば上述し
たいずれの実施形態によっても大振幅が可能であるが、
過大入力が供給された場合には振動系を構成する磁石が
ポールヨーク部の下部付近にぶつかる、いわゆる底当た
り現象を起こしたり、ポールヨーク部の高さに限りがあ
る場合には磁石がポールヨークから飛び出してしまった
り、最悪の場合には、磁石がポールヨーク部の上面に乗
り上げるおそれがある。このような状態を避けるために
工夫したスピーカ装置を以下の第5の実施形態により説
明する。
【0105】(第5の実施形態)第5の実施形態におけ
るスピーカ装置は、第2の実施形態におけるスピーカ装
置の各構成に加えてポールヨーク部12aに磁石14、
15に対する反発磁石を一対で設けてスピーカ装置を構
成した例である。第5の実施形態におけるスピーカ装置
の構造及びその駆動原理を図8により以下に説明する。
なお、図8に示すスピーカ装置の構成部分のうち、先に
説明した第2の実施形態におけるスピーカ装置の構成部
分と同等の部分については同一の符号を付してあり、こ
こでは重複を避けるためその詳細説明は省略する。
【0106】図8は、本発明の第5の実施形態における
スピーカ装置の駆動原理を示した図であり、図8中、
(a)はスピーカ装置の初期状態における磁石14、1
5及び連結ヨーク11の配置状態を示し、(b)は正の
電気入力がコイル17、18に供給された場合の磁石1
4、15及び連結ヨーク11の配置状態を示し、(c)
は負の電気入力が駆動コイルに供給された場合の磁石1
4、15及び連結ヨーク11の配置状態を示している。
【0107】先ず、図8(a)によって本実施形態にお
けるスピーカ装置の構造を説明する。第5の実施形態に
おけるスピーカ装置は、フレーム12に固定されたポー
ルヨーク部12aの上端の外周面及び、フレーム12に
固定される下端の外周面にリング状の反発磁石(上部反
発マグネット)24、反発磁石(下部反発マグネット)
25が一対で設けられている。
【0108】反発磁石24、25は、ポールヨーク部1
2aの外周面にそれぞれ嵌合し、例えば55〜65MG
・Oe程度もしくはそれ以上の高い磁気エネルギ(B・
H積)を有するネオジウム系金属化合物やサマリウム系
金属化合物などの材料からなる中心軸Xを中心としたリ
ング状(ここでは中空円筒状)の希土類磁石であり、外
径がコイル17、18の外径と等しいかまたはそれ以下
の寸法でそれぞれ形成されている。
【0109】反発磁石24、25は、中心軸X方向に磁
化されて、上面側と下面側が正負一対の磁極となる磁極
を有し、互いの上面側どうし及び下面側どうしがそれぞ
れ同極性となるように磁化されている。
【0110】また、図8に示すように、磁石24の下面
側の磁極は、磁石14の内周面側の磁極と同極(ここで
はS極)であり、反発磁石25の上面側の磁極は、磁石
15の内周面側の磁極と同極(ここではN極)となるよ
うに一対で設けられる。
【0111】なお、本実施形態のスピーカ装置のその他
の構成部分は、先の第2の実施形態におけるスピーカ装
置の構成と同様である。
【0112】次に、スピーカ装置の図示せぬ入力端子か
ら正の電気入力をコイル17、18に同時に供給した場
合は、先の図4(b)と同様に、磁石14、15が連結
ヨーク11と共に上記コイル17、18が発生した力を
合成した力と大きさが同じで逆の方向の力(合成反力)
を受け、振動板1がコイル軸方向に沿って紙面上方に駆
動される。
【0113】この場合に、正の電気入力が過大であれ
ば、磁石14、15はそれぞれコイル17、18から紙
面上方に大きく飛び出してしまい、磁石14の上面側が
反発磁石24の下面側に移動接近する。
【0114】ところが、反発磁石24の下面側と磁石1
4の上面側は同極の磁極を有するので、互いに反発する
力が生じる。この反発力は、磁石14が反発磁石24に
接近するほど強く生じるので、移動中の磁石14の移動
が抑えられ、反発力が上記合成反力とつりあう位置にお
いて磁石14が停止する。
【0115】図8(b)はこの状態を示したものであ
り、その結果、反発磁石24は、磁石14がポールヨー
ク部12aの上方に飛び出すのを阻止することができ
る。
【0116】次に、スピーカ装置の図示せぬ入力端子か
ら負の電気入力をコイル17、18に同時に供給した場
合は、先の図4(c)と同様に、磁石14、15が連結
ヨーク11と共に上記コイル17、18が発生した力を
合成した力と大きさが同じで逆の方向の力(合成反力)
を受け、振動板1がコイル軸方向に沿って紙面下方に駆
動される。
【0117】この場合に、負の電気入力が過大であれ
ば、磁石14、15はそれぞれコイル17、18から紙
面下方に大きく移動して、磁石15の下面側が反発磁石
25の上面側に移動接近する。
【0118】ところが、反発磁石25の上面側と磁石1
5の下面側は同極の磁極を有するので、互いに反発する
力が生じる。この反発力は、磁石15が反発磁石25に
接近するほど強く生じるので、移動中の磁石15の移動
が抑えられ、反発力が上記合成反力とつりあう位置にお
いて磁石15が停止する。
【0119】図8(c)はこの状態を示したものであ
り、その結果、反発磁石25は、磁石15がポールヨー
ク部12aの下部付近に底当たりするのを阻止すること
ができる。
【0120】また、コイル17、18は、振動板1や磁
石14、15や、連結ヨーク11などで構成される振動
系とは磁気回路の空隙を介して対向配置されてポールヨ
ーク部12aに固定されることによりフレーム12に固
定されているので、コイル17、18の各両端に接続さ
れるリード線から電気入力が供給されてスピーカ装置が
動作する場合は、コイル17、18及びそれらに接続さ
れるリード線が振動板1を含むスピーカ装置の振動系に
よって突っ張ったり屈曲したりすることがないので、コ
イル17、18及びそれらに接続されるリード線に機械
的負荷がかからない。したがって、スピーカ装置に大入
力を供給して振動板1が大振幅で振動してもコイル断線
を生じない。
【0121】また、本発明によるスピーカ装置では、上
述した各実施形態のように大入力を供給することにより
振動板に固着された磁石が振動板と共にコイル軸方向に
大振幅で移動することができるが、一般にエッジやダン
パなどで弾性支持された振動系を有するスピーカ装置で
は、振動系はその振幅が大きくなるほど横ぶれ(いわゆ
るローリング)しやすくなり、場合によっては振動系が
磁気回路などにぶつかるおそれがある。
【0122】このような状態を避けるために工夫したス
ピーカ装置を以下の第6の実施形態により説明する。
【0123】(第6の実施形態)第6の実施形態におけ
るスピーカ装置は、第2の実施形態におけるスピーカ装
置の各構成に加えてポールヨーク部12aに磁石14、
15に対する反発磁石を一対で設けることによってスピ
ーカ装置を構成した例である。第6の実施形態における
スピーカ装置の構造及びその駆動原理を図9により以下
に説明する。なお、図9に示すスピーカ装置の構成部分
のうち、先に説明した第2の実施形態におけるスピーカ
装置の構成部分と同等の部分については同一の符号を付
してあり、ここでは重複を避けるためその詳細説明は省
略する。
【0124】図9は、本発明の第6の実施形態における
スピーカ装置の駆動原理を示した図であり、図9中、
(a)はスピーカ装置の初期状態における磁石14、1
5及び連結ヨーク11の配置状態を示し、(b)は正の
電気入力がコイル17、18に供給された場合の磁石1
4、15及び連結ヨーク11の配置状態を示し、(c)
は負の電気入力が駆動コイルに供給された場合の磁石1
4、15及び連結ヨーク11の配置状態を示している。
【0125】先ず、図9(a)によって本実施形態にお
けるスピーカ装置の構造を説明する。第6の実施形態に
おけるスピーカ装置は、フレーム12に固定されたポー
ルヨーク部12aの外側面であってコイル17の上方部
分に中空円筒状の非磁性体からなるスペーサ26が嵌合
し、さらにスペーサ26の外側面に円筒形状の反発磁石
27が中心軸Xと同軸となるように嵌合している。
【0126】一方、ポールヨーク部12aの外側面であ
ってコイル17の下方部分には、中空円筒状の非磁性体
からなるスペーサ28が嵌合し、さらにスペーサ28の
外側面に円筒形状の反発磁石29が中心軸Xと同軸とな
るように嵌合している。
【0127】反発磁石27、29は、例えば55〜65
MG・Oe程度もしくはそれ以上の高い磁気エネルギ
(B・H積)を有するネオジウム系金属化合物やサマリ
ウム系金属化合物などの材料からなるリング状(ここで
は中空円筒状)の希土類磁石であり、中心軸Xを中心と
したラジアル方向に磁化されて、内周面側(内周部)と
外周面側(外周部)が正負一対の磁極となる磁極を有
し、且つ、互いの外周面側どうしが同極性となるように
磁化されている。
【0128】また、図9に示すように、反発磁石27の
外周面側の磁極は、磁石14の内周面側の磁極と同極
(ここではS極)であり、反発磁石29の外周面側の磁
極は、磁石15の内周面側の磁極と同極(ここではN
極)となるように一対で配される。
【0129】次に、スピーカ装置の図示せぬ入力端子か
ら正の電気入力をコイル17、18に同時に供給した場
合は、先の図4(b)と同様に、磁石14、15が連結
ヨーク11と共に上記コイル17、18が発生した力を
合成した力と大きさが同じで逆の方向の力(合成反力)
を受け、振動板1がコイル軸方向に沿って紙面上方に駆
動される。
【0130】この場合に、正の電気入力が過大であれ
ば、磁石14、15はそれぞれコイル17、18から紙
面上方に大きく移動するので、エッジ4、ダンパ5、1
3によって支持されている磁石14、15、連結ヨーク
11、振動板1は横ぶれを起こそうとして、磁石14が
水平方向(コイル軸方向に垂直な方向)の一方向に移動
してその内周面側が反発磁石27の外周面に接近しよう
とする。
【0131】ところが、反発磁石27の外周面側と磁石
14の内周面側は同極の磁極を有するので、互いに反発
する力が生じる。この反発力は、磁石14が反発磁石2
7に接近するほど強く生じるので、磁石14が紙面上方
に移動中に磁石14が反発磁石27にぶつかることがな
い。
【0132】図9(b)はこの状態を示したものであ
り、その結果、正の電気入力がスピーカ装置のコイル1
7、18に供給された場合に反発磁石27は、磁石14
が磁石15、連結ヨーク11、振動板1と一体でコイル
軸方向に沿って振動板1の前方向に移動する場合の横ぶ
れを阻止することができる。
【0133】次に、スピーカ装置の図示せぬ入力端子か
ら負の電気入力をコイル17、18に同時に供給した場
合は、先の図4(c)と同様に、磁石14、15が連結
ヨーク11と共に上記コイル17、18が発生した力を
合成した力と大きさが同じで逆の方向の力(合成反力)
を受け、振動板1がコイル軸方向に沿って紙面下方に駆
動される。
【0134】この場合に、負の電気入力が過大であれ
ば、磁石14、15はそれぞれコイル17、18から紙
面下方に大きく移動するので、エッジ4、ダンパ5、1
3によって支持されている磁石14、15、連結ヨーク
11、振動板1は横ぶれを起こそうとして、磁石15が
水平方向(コイル軸方向に垂直な方向)の一方向に移動
してその内周面側が反発磁石29の外周面に接近しよう
とする。
【0135】ところが、反発磁石29の外周面側と磁石
15の内周面側は同極の磁極を有するので、互いに反発
する力が生じる。この反発力は、磁石15が反発磁石2
9に接近するほど強く生じるので、磁石15が紙面下方
に移動中に磁石15が反発磁石29にぶつかることがな
い。
【0136】図9(c)はこの状態を示したものであ
り、その結果、負の電気入力がスピーカ装置のコイル1
7、18に供給された場合に反発磁石29は、磁石15
が磁石14、連結ヨーク11、振動板1と一体でコイル
軸方向に沿って振動板1の後方向に移動する場合の横ぶ
れを阻止することができる。
【0137】また、コイル17、18は、振動板1や磁
石14、15や、連結ヨーク11などで構成される振動
系とは磁気回路の空隙を介して対向配置されてポールヨ
ーク部12aに固定されることによりフレーム12に固
定されているので、コイル17、18の各両端に接続さ
れるリード線から電気入力が供給されてスピーカ装置が
動作する場合は、コイル17、18及びそれらに接続さ
れるリード線が振動板1を含むスピーカ装置の振動系に
よって突っ張ったり屈曲したりすることがないので、コ
イル17、18及びそれらに接続されるリード線に機械
的負荷がかからない。したがって、スピーカ装置に大入
力を供給して振動板1が大振幅で振動してもコイル断線
を生じない。
【0138】また、上述した各実施形態におけるスピー
カ装置は、いずれも磁石とヨーク部材によって磁束付与
手段としてのいわゆる開磁路型の磁気回路を構成して磁
気回路のリング状の空隙内に磁束を生成し、この磁束と
直交するようにコイルを空隙内に配することにより振動
板と一体に設けられた磁石をコイルの電磁駆動力の反力
で駆動させるM−M駆動方式のスピーカ装置で構成した
が、本提Dは、これらに限らず、以下の第7の実施形態
に示すように、例えば、磁束の漏洩の少ない閉磁路型の
磁気回路によってスピーカ装置を構成しても良い。
【0139】(第7の実施形態)第7の実施形態におけ
るスピーカ装置は、第2の実施形態におけるスピーカ装
置のポールヨーク部12aの代りに支持枠30及びヨー
ク31を用いてコイル17、18を支持すると共にフレ
ーム12に固定し、さらに、断面が逆U字形状のヨーク
32を第2の実施形態における連結ヨーク11に固定す
ることによって形成される閉磁路型の磁気回路を有する
スピーカ装置であり、以下これを図10によって説明す
る。
【0140】図10は、本発明の第7の実施形態におけ
るスピーカ装置の磁気回路部分の主要断面構造図であ
る。なお、図10に示すスピーカ装置の構成部分のう
ち、先に説明した第2の実施形態におけるスピーカ装置
の構成部分と同等の部分については同一の符号を付して
あり、ここでは重複を避けるためその詳細説明は省略す
る。
【0141】図10において、支持枠30は、熱伝導性
を有する非磁性体からなる中空円筒状の支持体であり、
中心軸Xと同軸に配されてその外径がコイル18の外径
と同じかもしくはコイル18の外径よりも若干小さい寸
法で形成されている。
【0142】また、ヨーク31は、熱伝導性を有する磁
性体からなる中空円筒状のヨーク部材であり、コイル1
7、18の内周面と嵌合した状態で支持枠30に連結さ
れて支持されることにより、コイル17、18を中心軸
Xと同軸に、且つ、フレーム12に対し第2の実施形態
の場合と同様の高さ位置に固定する。
【0143】また、先の第2の実施形態と同様に、連結
ヨーク11及び磁石14、15が固着された振動板1
は、フレーム12に取り付けられたエッジ4によって外
周縁部が中心軸X方向において弾性支持されると共にフ
レーム12に取り付けられたダンパ5及びダンパ13に
よって内周縁部が中心軸X方向において弾性支持されて
スピーカ装置の中心軸X方向における所定の静止位置に
弾性支持され、磁石14、15がそれぞれコイル17、
18と対向する所定の高さ位置に配される。
【0144】したがって、コイル17、18がそれぞれ
リング状の磁石14、15に挿通して配されて、コイル
17、18の外周面と磁石14、15の内周面とが所定
の間隔を有するリング状の空隙を介してそれぞれ対向す
る。
【0145】また、連結ヨーク11の上端にはヨーク3
2が固着されている。ヨーク32は、図10に示すよう
に、中心軸Xを同軸とする2つの中空円筒体がそれぞれ
の上面側において互いに連結されて形成される磁性体か
らなるヨーク部材であり、断面が逆U字形状を有し、外
側の中空円筒体が連結ヨークに固定されると共に内側の
中空円筒体がヨーク31の内周面と僅かな隙間を隔てて
配されている。
【0146】以上により、磁石14、15とヨーク31
と連結ヨーク11は、この2つのリング状の空隙を有す
る磁束付与手段としての閉磁路型の磁気回路を構成し、
コイル17、18に対してそれぞれコイル軸方向に略垂
直で、且つ、互いに逆方向の磁束を付与している。ま
た、この場合にヨーク31、32と連結ヨーク11は、
それぞれ磁気回路のヨーク部材を構成する。
【0147】なお、磁性材料からなるヨーク31は、こ
こでは、磁石15の内周部のN極から発せられる磁力線
による磁束を磁石14の外周部のS極側に有効に導くの
で、磁石15から発せられる磁力線による磁束がヨーク
31の中空内部側へ大きく磁気漏洩するのを防ぐことが
できる。
【0148】また、ヨーク32は、上記磁気回路によっ
て形成される磁束のうち、主として、磁石14のN極か
ら発せられる磁力線が磁石14の上方の空間へ漏洩して
磁石14のS極へ導入される分の漏洩磁束(図10中、
点線で示す部分)を逆U字形状の断面に沿ってヨーク3
1に有効に導くことにより、磁石14の上方空間への磁
気漏洩を防いでいる。ヨーク31に導かれた磁束は、磁
石14と対向するリング状の空隙内をコイル17とほぼ
直交に交差するように通って再び磁石14の内周面側の
S極に導かれる。
【0149】その結果、磁石14と対向するリング状の
空隙内では、コイル17とほぼ直交に交差する磁力線が
増し、コイル17を電磁駆動するための有効磁束を増す
ことができ、結果として、スピーカ装置の感度を高くす
ることができる。
【0150】また、コイル17、18は、振動板1や磁
石14、15や、連結ヨーク11や、ヨーク32などで
構成される振動系とは磁気回路の空隙を介して対向配置
されてヨーク31と共に支持枠30に固定されることに
よりフレーム12に固定されているので、コイル17、
18の各両端に接続されるリード線から電気入力が供給
されてスピーカ装置が動作する場合は、コイル17、1
8及びそれらに接続されるリード線が振動板1を含むス
ピーカ装置の振動系によって突っ張ったり屈曲したりす
ることがないので、コイル17、18及びそれらに接続
されるリード線に機械的負荷がかからない。したがっ
て、スピーカ装置に大入力を供給して振動板1が大振幅
で振動してもコイル断線を生じない。
【0151】また、上述した各実施形態におけるスピー
カ装置は、振動板と一体に設けられた磁石をコイルの電
磁駆動力の反力で駆動させるM−M駆動方式のスピーカ
装置で構成したが、本発明は、これらに限らず、例え
ば、磁石をコイルと共にフレーム側に固定し、磁性体か
らなるヨーク部材を振動板と一体に設けることにより、
これら磁石とヨーク部材を含む磁束付与手段としての磁
気回路を構成して、当該磁気回路のリング状の空隙内に
磁束を生成し、上記コイルをこの磁束と直交するように
空隙内に配することにより、ヨーク部材をコイルの電磁
駆動力の反力で駆動させる電磁駆動方式のスピーカ装置
で構成しても良い。この一例を以下の第8の実施形態に
示す。
【0152】(第8の実施形態)第8の実施形態におけ
るスピーカ装置は、第2の実施形態におけるスピーカ装
置のポールヨーク部12aの代りに支持枠33及び磁石
34、ヨーク35、36を用いてコイル17、18を支
持すると共にフレーム12に固定し、さらに、第2の実
施形態における連結ヨーク11及び磁石14、15の代
りにヨーク37を振動板1に固定することによって磁束
手段としての磁気回路を構成してコイル17、18を磁
気回路の空隙内に配し、コイル17、18に対してそれ
ぞれコイル軸方向に略垂直で、且つ、互いに逆方向の磁
束を付与する構成を有するスピーカ装置であり、以下こ
れを図11により説明する。
【0153】図11は、本発明の第8の実施形態におけ
るスピーカ装置の初期状態における磁気回路部分の主要
断面構造図である。なお、図11に示すスピーカ装置の
構成部分のうち、先に説明した第2の実施形態における
スピーカ装置の構成部分と同等の部分については同一の
符号を付してあり、ここでは重複を避けるためその詳細
説明は省略する。
【0154】図11において、支持枠33は、熱伝導性
を有する非磁性体からなる中空円筒状の支持体であり、
中心軸Xと同軸に配されてその外径がコイル17、18
のいずれか大きい方の外径と同じかもしくは若干小さい
寸法で形成されている。
【0155】支持枠33上にはヨーク36、磁石34、
ヨーク35が順次載置されて互いに固定されている。
【0156】ヨーク35、36は、熱伝導性を有する磁
性体からなるヨーク部材であり、中心軸Xを中心とする
リング状に形成され、各外周側面がそれぞれコイル1
7、18の内周面に嵌合して固着されている。
【0157】一方、磁石34は、例えば55〜65MG
・Oe程度もしくはそれ以上の高い磁気エネルギ(B・
H積)を有するネオジウム系金属化合物やサマリウム系
金属化合物などの材料からなる中心軸Xを中心としたリ
ング状(ここでは中空円筒状)の希土類磁石であり、中
心軸X方向に磁化されて、上面側と下面側が正負一対の
磁極を有してなる。
【0158】支持枠33は、その上面がヨーク36及び
コイル18と接する状態でヨーク36及びコイル18を
共に固定支持することにより、磁石34、ヨーク35と
共にコイル17を固定支持し、コイル17、18を中心
軸Xと同軸に、且つ、フレーム12に対し第2の実施形
態の場合と同様の高さ位置に固定する。
【0159】一方、振動板1の中央部分の孔に中心軸X
を中心とした中空円筒状の磁性体からなるヨーク37の
外周面が嵌合して振動板1に固定されている。
【0160】ヨーク37及び振動板1は、フレーム12
に取り付けられたエッジ4によって外周縁部が中心軸X
方向において一体に弾性支持されると共に、フレーム1
2に取り付けられたダンパ5によって振動板1及びヨー
ク37の内周縁部が中心軸X方向において弾性支持さ
れ、ダンパ13によってヨーク37の内周縁部が中心軸
X方向において弾性支持される。
【0161】これにより、ヨーク37の内周側面は、図
11に示すように、ヨーク35の外周側面及びヨーク3
6の外周側面と対向することにより、所定の間隔を有す
る2つのリング状の空隙を形成する。また、この場合
に、ヨーク37は、コイル17、18と対向する所定の
高さ位置に配される。
【0162】したがって、コイル17、18は、それぞ
れリング状の磁石34に挿通して配されて、上記各リン
グ状の空隙を介してそれぞれヨーク37と対向する。
【0163】以上により、磁石34及びヨーク35、3
6、37は、この2つのリング状の空隙を有する磁束付
与手段としての閉磁路型の磁気回路を構成し、これら各
空隙内に磁石34が発する磁力線による磁束を生成し、
コイル17、18に対しコイル軸方向に略垂直で、且つ
互いに逆方向の磁束を付与している。また、この場合
に、ヨーク35、36、37は、それぞれ磁気回路のヨ
ーク部材を構成する。
【0164】なお、本実施形態のスピーカ装置のその他
の構成部分は、先の第2の実施形態におけるスピーカ装
置の構成と同様である。
【0165】次に、スピーカ装置の動作を説明すると、
先ず、スピーカ装置の図示せぬ入力端子から電気入力が
供給されると、図示せぬリード線を介して同時にコイル
17、18に駆動電流が流れる。
【0166】この場合に、磁気回路によってそれぞれコ
イル軸方向に略垂直で、且つ互いに逆方向の磁束が付与
されるコイル17、18には、同時に逆方向の駆動電流
が流れるので、コイル軸方向に沿った同方向の電磁駆動
力を発する。
【0167】ところが、各コイルは、上述したように、
ヨーク35、36、磁石34と共に支持枠33によって
フレーム12に固定されているので、コイル17、18
と対向配置されたヨーク37が各コイルが発生した力を
合成した力と大きさが同じで逆の方向の力(合成反力)
を受けて振動板1と一体に合成反力の方向に移動する。
これにより、スピーカ装置は、供給される電気入力に応
じて振動板1をコイル軸方向に沿って前後に駆動するこ
とができる。
【0168】また、コイル17、18は、振動板1やヨ
ーク37などで構成される振動系とは磁気回路の空隙を
介して対向配置されて、磁石34に固定されたヨーク3
5、36にそれぞれ固定されて、支持枠33に固定され
ることによりフレーム12に固定されているので、コイ
ル17、18の各両端に接続されるリード線から電気入
力が供給されてスピーカ装置が動作する場合は、コイル
17、18及びそれらに接続されるリード線が振動板1
を含むスピーカ装置の振動系によって突っ張ったり屈曲
したりすることがないので、コイル17、18及びそれ
らに接続されるリード線に機械的負荷がかからない。し
たがって、スピーカ装置に大入力を供給して振動板1が
大振幅で振動してもコイル断線を生じない。
【0169】
【発明の効果】本発明によれば、フレームに対して固定
されたコイルに電気入力が供給されてコイルに駆動電流
が流れることによりコイルにはコイル軸方向の電磁駆動
力が発生し、コイルに対してコイル軸方向に略垂直な磁
束を付与する磁束付与手段がその反力をコイル軸方向に
受けることによって振動板をコイル軸方向に駆動するの
で、振動板が大振幅で振動してもコイル及びそれに接続
されるリード線は振動板に引っ張られることがなく、従
って、振動板の振幅に起因してコイルが断線することが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるスピーカ装置
の初期状態における主要断面構造図である。
【図2】第1の実施形態におけるスピーカ装置の駆動原
理を示した図である。
【図3】本発明の第2の実施形態におけるスピーカ装置
の主要断面構造図である。
【図4】第2の実施形態におけるスピーカ装置の駆動原
理を示した図である。
【図5】本発明の第3の実施形態におけるスピーカ装置
の主要断面構造図である。
【図6】本発明の第4の実施形態におけるスピーカ装置
の主要断面構造図である。
【図7】第4の実施形態における磁気回路の磁束の流れ
を示す図である。
【図8】本発明の第5の実施形態におけるスピーカ装置
の駆動原理を示した図である。
【図9】本発明の第6の実施形態におけるスピーカ装置
の駆動原理を示した図である。
【図10】本発明の第7の実施形態におけるスピーカ装
置の主要断面構造図である。
【図11】本発明の第8の実施形態におけるスピーカ装
置の主要断面構造図である。
【図12】従来のムービングコイル方式のダイナミック
スピーカの構造図である。
【符号の説明】
1・・・・振動板 2、14、15、19、20、34・・・・磁石 3、12・・・・フレーム 3a、12a・・・・ポールヨーク部 4・・・・エッジ 5、8、13・・・・ダンパ 6、22、23、30、33・・・・支持枠 7・・・・キャップ 7a・・・・開口部 9、17、18・・・・コイル 10、16・・・・ヒートシンク 11・・・・連結ヨーク 21・・・・アウターヨーク 24、25、27、29・・・・反発磁石 26、28・・・・スペーサ 31、32、35、36、37・・・・ヨーク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに対して移動可能に設けられた
    振動板と、前記フレームに対して固定されたコイルと、
    前記コイルに磁束を付与する磁束付与手段と、を有し、
    前記振動板を前記コイルの軸方向に駆動するスピーカ装
    置であって、前記磁束付与手段は、前記コイルに対して
    コイル軸方向に略垂直な磁束を付与するものであること
    を特徴とするスピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記振動板は、前記コイルに電流が供給
    されることによって前記コイルに発生する前記コイル軸
    方向の力の反力により、前記コイル軸方向に駆動される
    ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記磁束付与手段は、前記振動板に固定
    された駆動マグネットを含むことを特徴とする請求項1
    または2に記載のスピーカ装置。
  4. 【請求項4】 前記コイルは略筒状であることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか一に記載のスピーカ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記駆動マグネットはリング状であり、
    前記コイルが挿通されて配されることを特徴とする請求
    項3に記載のスピーカ装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動マグネットは、内周部と外周部
    に磁極を有することを特徴とする請求項5に記載のスピ
    ーカ装置。
  7. 【請求項7】 前記磁束付与手段は、前記フレームの略
    中央に立設した磁性材料からなるポールヨーク部を含
    み、前記コイルは前記ポールヨーク部に対して貫通した
    状態で固定され前記マグネットと前記ポールヨーク部と
    の間に形成されるギャップ内に位置することを特徴とす
    る請求項1乃至6のいずれか一に記載のスピーカ装置。
  8. 【請求項8】 前記ポールヨーク部の上端及び下端に一
    対の反発マグネットを設けたことを特徴とする請求項6
    に記載のスピーカ装置。
  9. 【請求項9】 前記コイルは前記コイル軸方向に分離し
    た上部コイルと下部コイルとからなり、前記駆動マグネ
    ットは前記上部コイルに対面する上部マグネットと前記
    下部コイルに対面する下部マグネットとからなり、前記
    上部コイル及び前記下部コイルは互いに逆方向の電流が
    供給され、前記上部マグネット及び下部マグネットは互
    いに逆方向の磁束を発生するものであることを特徴とす
    る請求項3乃至8のいずれか一に記載のスピーカ装置。
  10. 【請求項10】 前記上部マグネットと前記下部マグト
    は磁性体からなるヨーク部材を介して連結されることを
    特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置。
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