JP2000216142A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP2000216142A
JP2000216142A JP11014565A JP1456599A JP2000216142A JP 2000216142 A JP2000216142 A JP 2000216142A JP 11014565 A JP11014565 A JP 11014565A JP 1456599 A JP1456599 A JP 1456599A JP 2000216142 A JP2000216142 A JP 2000216142A
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film
etching
metal oxide
bst
alkaline earth
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JP11014565A
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Masahiro Kiyotoshi
正弘 清利
Kazuhiro Eguchi
和弘 江口
Hiroyuki Yamamoto
博之 山本
Naoya Kaneda
直也 金田
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Toshiba Corp
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】BST膜の微細加工に有効なエッチング方法を
実現すること。 【解決手段】まず、Cl2 ガスを用いたRIEにより、
コンタクトホール14となる部分のBST膜9中のTi
元素のみを選択的に除去する。その結果、コンタクトホ
ールとなる部分のBST膜9はBa−Sr−Cl−O膜
13に変わる。次に希塩酸溶液を用いたウエットエッチ
ングにより、Ba−Sr−Cl−O膜13を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ土類金属
を含む複合金属酸化物膜のエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子デバイスの微細化、高集積化に伴
い、電子デバイスの機能をシリコン系化合物膜(例えば
ドープト多結晶シリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン
窒化膜)と、金属あるいは単一金属化合物膜(例えばア
ルミニウム膜、タングステン膜、タングステンシリサイ
ド膜、チタンシリサイド膜、窒化チタン膜)とを用いて
単に回路構成のみで達成することが困難になりつつあ
る。
【0003】例えば、トランジスタの組み合わせで情報
の記憶動作を行うSRAM(StaticRandom Access read
write Memory)、EEPROM(Electrically Erasab
leand Programmable Read Only Memory)、あるいはト
ランジスタとキャパシタとの組み合わせで情報の記憶動
作を行うDRAM(Dynamic Random Access Memory)な
どの半導体メモリを、従来のMOSトランジスタとMO
Sキャパシタとで実現することは、これらの素子で構成
されるメモリセルの面積が縮小されていくなかで非常に
困難なものになっている。
【0004】特に、MOSキャパシタを用いた半導体メ
モリでは、素子の最小加工寸法が小さくなっても、読出
し信号のS/N比を低下させないために、一定のキャパ
シタ容量を確保し続けていくことが非常に困難なものに
なっている。
【0005】そこで、電子デバイスの機能を単に回路構
成のみで達成するばかりでなく、機能性薄膜を用いて、
すなわち材料自体の特性を利用することが有利になりつ
つある。
【0006】例えば、MOSキャパシタのキャパシタ絶
縁膜として、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜/シリコ
ン酸化膜積層膜よりも高い誘電率を発現するBax Sr
1-xTiO3 (BST)やSrBi2 Ta2 9 (SB
T)などの機能性材料からなる絶縁薄膜、またキャパシ
タ電極としては高い耐酸化性を有し、金属電気伝導を示
すSrRuO3 (SRO)、La1-x Srx CoO
3 (LSCO)などの機能性材料からなる導電性薄膜の
採用が検討されるようになってきている。また、FRA
M(Ferroelectric Random Access read write Memor
y)等の全く新しい動作原理のデバイスも提案されはじ
めている。
【0007】上述したBSTやSBTは、室温で数百以
上の誘電率を発現するために、高集積化を進めていく
と、十分なキャパシタ面積の確保が困難になっていくD
RAMのキャパシタ絶縁膜の材料として有望である。
【0008】キャパシタ絶縁膜の材料として、BSTや
SBTを用いる場合には、キャパシタ電極の材料として
は、SROやLSCOなどの金属酸化物を用いることが
好ましい。
【0009】その理由は、BSTやSBTは酸化物であ
り、酸素が抜けるとキャパシタ絶縁膜の絶縁性や信頼性
が低下してしまうが、キャパシタ絶縁膜がSRO膜やL
SCO膜などの金属酸化物膜と接していれば、抜けた酸
素を補うことができるからである。
【0010】しかしながら、上述したBST、SBT、
SRO、LSCOなどの複合金属酸化物の利用には以下
のような問題があった。
【0011】この種の複合金属酸化物はいずれも構成元
素中にアルカリ土類金属(Ba、Sr)を含んでいる。
アルカリ土類金属はその高いイオン性のために、揮発性
の高い化合物が存在しない。
【0012】そのため、BST膜等の複合金属酸化物膜
は、従来LSIで用いられてきた変換誤差が小さいエッ
チングである、反応性イオンエッチング(RIE)や、
プラズマによって形成されたダウンフローラジカルを利
用するケミカルドライエッチング(CDE)や、無水H
F、HCl、ClF3 等を用いたガスエッチング等のド
ライエッチングが極めて困難である。その結果、BST
膜等の複合金属酸化物膜の微細加工は極めて困難なもの
となる。
【0013】したがって、絶縁膜や導電膜の微細加工を
繰り返すことによって製造されるDRAM等の半導体大
規模集積回路に、BST膜等の複合金属酸化物膜を使用
することは極めて困難である。
【0014】図8に、半導体基板上に形成したBST膜
をRIEにて加工した場合の断面形状を示す。図中、7
1は半導体基板、72は素子分離絶縁膜、73はゲート
絶縁膜、74はゲート電極、75はソース/ドレイン拡
散層、76は層間絶縁膜、77はBST膜、78はレジ
ストパターンをそれぞれ示している。
【0015】BST膜77の構成元素であるBa、Sr
は、蒸気圧の高いハロゲン化合物をもたない(BaBr
2 、SrI2 等は800℃程度の高温では0.1Tor
r程度の蒸気圧を有するが室温では全く気化しない)の
で、RIEを行う場合でも実態はミリングになる。
【0016】図8(a)は、レジストパターン78をマ
スクにしてBST膜77を垂直にRIEにて加工した場
合(実質的にはミリング加工した場合)の断面形状を示
している。レジストパターン78の側壁には、エッチン
グされたBaおよびSr、さらにはエッチングガス、レ
ジストパターン78中の炭素、ハロゲンの化合物等が付
着して形成されたフェンス79が存在している。
【0017】図8(b)に示すように、レジストパター
ン78を除去しても、フェンス79は残存する。このフ
ェンス79はウエットエッチング等で取り除くことが困
難であり、発塵等の原因になって半導体装置の信頼性を
低下させてしまう。
【0018】なお、図8(c)に示すように、フェンス
79の付着を抑止できるように、テーパーエッチングを
行うことは可能であるが、寸法変換差が増大するために
微細化には適していない。
【0019】また、BST膜をRIEにて加工する場
合、基板からミリングで除去されたBaやSrの化合物
は、エッチング装置のガスノズルや反応容器等に付着し
て発塵の原因になる。さらに、長時間のエッチングを余
儀なくされるので、半導体素子にプラズマダメージが生
じるという問題もあった。
【0020】また、ミリングは材料を問わずエッチング
レートが殆ど変化しないので、厚い複合金属酸化物膜を
エッチングするには、厚膜のレジストパターンを用いな
ければならず、レジストパターンの作成が困難であると
いう問題があった。さらに、エッチングをストップする
ストッパーがないので、複合金属酸化物膜の下地もエッ
チングされてしまうという問題もあった。
【0021】以上、BST膜の場合について述べたが、
SRO膜やSBT膜等の他の複合金属酸化物膜をRIE
にて加工する場合にも同様の問題は避けられなかった。
【0022】だだし、これらの複合金属酸化物膜は一般
に適切な溶解液を選択することでウエットエッチングが
可能であるため、従来はエッチング手段としてウエット
エッチングが用いられてきた。例えば、BST膜は弗酸
水、アンモニア水あるいは過酸化水混合液等に可溶であ
る。
【0023】しかし、ウエットエッチングは等方エッチ
ングであるため、微細加工に適さない、完全なエッチン
グが困難であり残渣が残りやすい、複合金属酸化物膜は
一般的に密着性が低いために図9(a)に示すように層
間絶縁膜76からSBT膜80がリフトオフされてしま
う、あるいは図9(b)に示すようにSBT膜80がエ
ッチングされる間に、特に層間絶縁膜76が弗酸系のエ
ッチング液に対してエッチングレートの速いSiO2
の場合、層間絶縁膜76が大きくエッチングされてしま
うという問題があった。
【0024】また、BST膜等の複合金属酸化物膜を用
いて集積度の高い半導体集積回路のキャパシタ素子を形
成する場合、その成膜方法としては化学的気相成長法
(CVD法)が適している。何故なら、CVD法は、組
成の精密制御性、プロセスの再現性、および段差被覆性
が優れているので、電子デバイスの信頼性を大幅に向上
できるからである。
【0025】しかしながら、この種の複合金属酸化物膜
をCVD法を用いて形成するとき、成膜条件として供給
律速あるいは反応律速いずれの条件を選定する場合でも
問題となるのが、反応容器に付着したアルカリ土類金属
からなる複合金属酸化物膜のエッチング(クリーニン
グ)である。
【0026】前述のようにSrやBaなどのアルカリ土
類金属には高い蒸気圧をもつ化合物が少なく、そのため
薄膜成膜装置では一般的なクリーニング方法であるハロ
ゲン系のガスを用いたドライエッチングによる除去は困
難である。
【0027】これは特にCVD装置の構成として、基板
に比べて反応容器の内壁の温度が低いコールドウォール
型の枚葉装置を採用する場合に問題となる。
【0028】すなわち、一般に、ウェハを載置するサセ
プタ等はセラミック製であるため、ウェハを一枚処理す
る毎にサセプタ等にはSr等を含む脆い複合金属酸化物
膜が成膜されていく。この種の複合金属酸化物膜は、発
塵等の原因ひいては素子特性の低下の原因となる。その
ため、複合金属酸化物膜を除去するために、頻繁なエッ
チング処理が必要になる。しかし、前述したように高い
蒸気圧をもつ化合物が少ないことからそのエッチングは
容易ではない。
【0029】技術的に可能なBST膜の唯一のエッチン
グ技術は酸系の洗浄液を用いたウエットエッチング処理
であり、そのためには一度に多数のウエハーを処理でき
るバッチ式ホットウォールCVD装置が適している。
【0030】すなわち、一般のホットウォールCVD装
置は、反応管が石英製なので弗酸等でのウエットエッチ
ングも金属製のチャンバーに比べると容易であり、また
一回の成膜で多数枚の基板上に成膜できるので、洗浄工
程間に多くの基板を処理することが可能である。
【0031】しかし、Tiを成分として含むBST膜や
Taを成分として含むSBT膜を熱CVD法で成膜する
場合、全面で一様な組成の膜が形成されるわけではない
ので、反応管全体の膜を一様にウエットエッチングする
ことは難しい。そのため、厚い複合金属酸化物膜をウエ
ットエッチングしている間に、その複合酸化物薄膜が局
所的に速くエッチングされたり、リフトオフされた部分
から反応管が局所的にエッチングされて発塵の原因とな
る表面荒れが起きたり、長期間の使用が困難であるとい
う問題があった。
【0032】ただし、ホットウォール型のCVD装置の
場合、反応管壁の温度を800℃以上の高温まで上げる
ことが可能であり、このような高温ではアルカリ土類金
属であってもドライエッチングが可能である。例えば、
800℃以上でClF3 をエッチングガスとして用いた
ドライエッチングが可能である。
【0033】ところが、本発明者らが鋭意検討した結果
によれば、ClF3 ガスを用いて反応管の内壁に付着し
たBST膜のエッチングを行った場合、エッチング時間
の初期にはBa、Sr、Tiともにエッチングされるも
のの、BST膜中のTiが先にエッチングされてしまう
と、Ba、Srのエッチングが停止して反応管壁である
石英のClF3 によるエッチングが始まってしまうとい
う問題があることが判明した。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、BST膜
等のアルカリ土類金属を含む複合金属酸化物膜は、揮発
性の高いアルカリ土類金属化合物が少ないために、複合
金属酸化物膜をエッチングして微細パターンを形成する
ことが困難であるという問題があった。
【0035】また、CVD装置で複合金属酸化物膜を形
成した場合には、反応容器の内壁に付着した複合金属酸
化物膜を除去する必要があったが、この場合も同じ理由
で複合金属酸化物膜のエッチングが困難なことであるか
らその除去が困難であるという問題があった。
【0036】本発明は、このようなアルカリ土類金属を
含む複合金属酸化物膜のエッチングにおける問題を解決
できるエッチング方法を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】[構成]上記目的を達成
するために、本発明(請求項1)に係るエッチング方法
は、アルカリ土類金属を含む複合金属酸化物膜のエッチ
ング方法であって、前記複合金属酸化物膜の構成元素の
うち、前記アルカリ土類金属以外の少なくとも一つの構
成元素をドライエッチングする工程と、このドライエッ
チングした複合金属酸化物膜をウエットエッチングする
工程とを有することを特徴とする。
【0038】また、本発明(請求項3)に係るエッチン
グ方法は、CVD装置の成膜室の原料ガスに晒される表
面に形成された、アルカリ土類金属を含む複合金属酸化
物膜のエッチング方法であって、前記複合金属酸化物膜
の構成元素のうち、前記アルカリ土類金属以外の少なく
とも一つの構成元素をドライエッチングする工程と、こ
のドライエッチングした複合金属酸化物膜をウエットエ
ッチングする工程とを有することを特徴とする。
【0039】上記ドライエッチングは、反応性イオンエ
ッチングまたはケミカルドライエッチングであることが
好ましい。あるいはガスエッチング(プラズマを利用し
ないドライエッチング)でも良い。
【0040】また、本発明(請求項4)に係るエッチン
グ方法は、CVD装置の成膜室の原料ガスに晒される領
域の表面に形成された、アルカリ土類金属を含む複合金
属酸化物膜のエッチング方法であって、前記複合金属酸
化物膜を形成する前に、該複合金属酸化物膜のエッチン
グ時における前記成膜室の前記表面のエッチングを防止
する、アルカリ土類金属を含む金属化合物からなるエッ
チング防止膜を、前記成膜室の前記表面に形成すること
を特徴とする。
【0041】ここで、上記複合金属酸化物膜を形成する
前に、該複合金属酸化物膜中のアルカリ土類金属のエッ
チングを促進するエッチング促進膜をエッチング防止膜
上に形成することが好ましい。
【0042】また、エッチング防止膜、エッチング促進
膜はCVD法で形成することが望ましい。
【0043】[作用]本発明(請求項1,2)によれ
ば、アルカリ土類金属を含む複合金属酸化物膜のエッチ
ングに際して、ドライエッチングが容易であるアルカリ
土類金属以外の構成元素をドライエッチングで除去した
後、ウエットエッチングが容易であるアルカリ土類金属
をウエットエッチングで除去することにより、従来困難
であった複合金属酸化物膜のエッチングを容易に行える
ようになる。
【0044】なお、ウエットエッチングを用いているが
膜全体に適用しているわけではないので、微細パターン
を形成することは可能である。特にドライエッチングと
して異方性の高い反応性イオンエッチングを使用するこ
とにより、微細パターンを容易に形成することができる
ようになる(請求項2)。
【0045】また、ドライエッチングとしてケミカルド
ライエッチング(CDE)を使用することにより、プラ
ズマダメージを抑制したエッチングを行えるようになる
(請求項2)。
【0046】ここで、CDEは等方性エッチングである
が、エッチングの際に用いるマスクパターンの膜厚はエ
ッチングの最中に殆ど変化しない。そのため、エッチン
グガスがマスクパターンの下側まで側方拡散して該マス
クパターン下の複合金属酸化物膜をエッチングすること
は殆どない。したがって、比較的異方性の高いエッチン
グを行うことができるので、微細パターンを形成するこ
とは可能である。
【0047】また、本発明(請求項3)によれば、上記
発明(請求項1,2)と同様の理由により、CVD装置
の成膜室の原料ガスに晒される表面に形成された複合金
属酸化物膜を容易に除去できるようになる。
【0048】また、本発明者らの研究によれば、CVD
装置の成膜室の原料ガスに晒される表面に形成された複
合金属酸化物膜をエッチングする際における成膜室の前
記表面にエッチング防止膜として、アルカリ土類金属化
合物からなる膜を使用することによって、成膜室の前記
表面のエッチングを効果的に防止できることが分かっ
た。例えば、BST膜を除去する場合には、SrO膜を
エッチング防止膜として使用すれば良いことが分かっ
た。
【0049】したがって、本発明(請求項4,5)によ
れば、上記複合金属酸化物膜をエッチングする際におけ
る成膜室の前記表面のエッチングを効果的に防止できる
ようになる。
【0050】また、本発明(請求項5)によれば、エッ
チング防止膜上にエッチング促進膜を形成しておくこと
で、上記複合金属酸化物膜を効果的に除去できるように
なる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態)本実施形態では、図1に示すよう
に、SRO/BST/SROキャパシタを用いたDRA
Mメモリセルの周辺回路のBST膜9およびSRO膜1
0のエッチング方法について説明する。BST膜9はメ
モリセルにおいてはキャパシタ絶縁膜として用いられ、
またSRO膜10はメモリセルにおいては上部キャパシ
タ電極として用いられる。
【0052】図中、1はシリコン基板、2はSTIによ
る素子分離絶縁膜、3はゲート絶縁膜、4はゲート電
極、5はLDD構造のソース/ドレイン拡散層、6は層
間絶縁膜、7はプラグ電極、8は下部キャパシタ電極と
して用いられるSRO膜をそれぞれ示している。
【0053】周辺回路のBST膜9およびSRO膜10
をエッチングするのは、周辺回路のMOSトランジスタ
のソース/ドレイン拡散層5と図示しない上層配線とを
接続するためのコンタクトホールを形成するためであ
る。
【0054】図2は、BST膜9およびSRO膜10の
エッチング方法を示す工程断面図である。
【0055】まず、図2(a)に示すように、周知の方
法に従って、シリコン基板1に素子分離絶縁膜2、ゲー
ト絶縁膜3、ゲート電極4、ソース/ドレイン拡散層
5、層間絶縁膜6を形成する。なお、図では、本発明と
は関係ないLDD、ゲート側壁絶縁膜は図の簡略化のた
めに省略してある。
【0056】次に図2(b)に示すように、層間絶縁膜
6上に厚さ25nmのBST膜9、厚さ100nmのS
RO膜10を順次形成した後、このSRO膜10上にコ
ンタクトホール形成用のレジストパターン11を形成す
る。
【0057】次に図2(c)に示すように、レジストパ
ターン11をマスクにしてBST膜9およびSRO膜1
0を以下に示す条件にてマグネトロンRIE法にてエッ
チングする。
【0058】条件は、エッチングガス:Cl2 ガス(流
量25sccm),O2 ガス(流量10sccm),エ
ッチング温度:300℃,エッチング圧力:0.4P
a,エッチング出力:2kWである。
【0059】このエッチング工程は通常のRIEとは異
なり、レジストパターン11の開口部下のBST膜9か
らTi元素のみを選択的に除去し、またレジストパター
ン11の開口部下のSRO膜10からRu元素のみを選
択的に除去するエッチング工程であり、そのためにシリ
コン基板1はエッチング装置内で300℃まで加熱され
る。
【0060】このようなエッチングの結果、同図(c)
に示すように、SRO膜10はRuCl4 の脱離とCl
2 の膜中への拡散によってSr−Cl−O膜12に変わ
り、またレジストパターン11の開口部下のBST膜9
はTiCl4 の脱離とCl2の膜中への拡散によってB
a−Sr−Cl−O膜13に変わる。
【0061】次に図2(d)に示すように、レジストパ
ターン11をマスクにして、エッチャントとして希塩酸
を用いたウエットエッチングにより、Sr−Cl−O膜
12、Ba−Sr−Cl−O膜13を順次除去して、S
RO膜10およびBST膜9にコンタクトホール14を
開口する。
【0062】このとき、エッチャントとして希塩酸を用
いているので、層間絶縁膜6に全く影響を与えずに済
み、したがって層間絶縁膜6に対して選択比が高いエッ
チングをSRO膜10およびBST膜9に施すことがで
きる。また、希塩酸は、強酸例えば濃弗酸の場合とは異
なり、濃厚排液が発生しないので環境への影響が小さ
い。
【0063】本実施形態の方法によれば、0.01μm
以下という実用上問題がないレベルの寸法変換差でもっ
て、SRO膜10およびBST膜9にコンタクトホール
14を開口できることを確認した。
【0064】以上述べたように本実施形態によれば、S
RO膜10およびBST膜9のエッチング加工に際し
て、アルカリ土類金属以外の構成元素を異方性の高いR
IEにより除去した後、アルカリ土類金属をウエットエ
ッチングにより除去することにより、従来困難であった
SRO膜10およびBST膜9のエッチング加工を高精
度かつ容易に行えるようになる。 (第2の実施形態)図3は、SRO膜およびSBT膜の
エッチング方法を示す工程断面図である。なお、図2と
対応する部分には図2と同一符号を付してあり、詳細な
説明は省略する。
【0065】まず、図3(a)に示すように、周知の方
法に従って、シリコン基板1に素子分離絶縁膜2、ゲー
ト絶縁膜3、ゲート電極4、ソース/ドレイン拡散層
5、層間絶縁膜6を形成する。ここまでは第1の実施形
態と同様である。
【0066】次に図3(b)に示すように、層間絶縁膜
6上に厚さ180nmのSBT膜15、厚さ200nm
のSRO膜10を順次形成した後、SBT膜15上にレ
ジストパターン11を形成する。SRO膜10はメモリ
セルにおいては上部キャパシタ電極、SBT膜15はメ
モリセルにおいてはキャパシタ絶縁膜として用いられ
る。
【0067】次に図3(c)に示すように、レジストパ
ターン11をマスクにしてSBT膜15およびSRO膜
10を以下に示す条件にてCDE法にてエッチングす
る。
【0068】条件は、エッチングガス:CF4 ガス(流
量100sccm),O2 ガス(流量10sccm),
エッチング温度:30℃,エッチング圧力:0.6P
a,エッチング出力:1.5kWである。
【0069】このエッチング工程は通常のRIEとは異
なり、レジストパターン11の開口部下のSRO膜10
からRu元素のみを選択的に除去し、またレジストパタ
ーン11の開口部下のSBT膜15からTa元素および
Bi元素のみを選択的に除去するエッチング工程であ
る。なお、TaおよびRuの弗化物は気化しやすいの
で、室温でもエッチングは可能である。
【0070】このようなエッチングの結果、同図(c)
に示すように、レジストパターン11の開口部下のSR
O膜10はRuF4 の脱離によってSr−F−O膜16
aに変わり、またレジストパターン11の開口部下のS
BT膜15はBiF3 およびTaF4 の脱離によって同
様にSr−F−O膜16bに変わる。また、エッチング
としてCDEを用いているのでプラズマダメージは無
い。
【0071】次に図3(d)に示すように、レジストパ
ターン11をマスクにして、純水を用いた洗浄により、
Sr−F−O膜16a,16bを除去して、SRO膜1
0およびSBT膜15にコンタクトホール14を開口す
る。Sr−F−Oは、水に容易に溶解するので、本実施
形態のように純水で洗浄するだけでもSr−F−O膜1
6a,16bは除去できる。
【0072】さらに純水を用いることにより、層間絶縁
膜6に全く影響を与えずに済み、したがって層間絶縁膜
6に対して選択比が高いエッチングをSRO膜10およ
びSBT膜15に施すことができる。また、純水は、強
酸例えば濃弗酸の場合とは異なり、排液が発生しないの
で環境への影響が小さい。
【0073】本実施形態の方法によれば、0.02μm
以下という実用上問題がないレベルの寸法変換差でもっ
て、SRO膜10およびSBT膜15にコンタクトホー
ル14を開口できることを確認した。
【0074】以上述べたように本実施形態によれば、S
RO膜10およびSBT膜15のエッチング加工に際し
て、アルカリ土類金属以外の構成元素を比較的異方性の
高いCDEにより除去した後、アルカリ土類金属をウエ
ットエッチングにより除去することにより、従来困難で
あったSRO膜10およびBST膜9のエッチング加工
をプラズマダメージ無しで高精度かつ容易に行えるよう
になる。 (第3の実施形態)図4は、SRO膜およびLSCO膜
のエッチング方法を示す工程断面図である。なお、図
2、図3と対応する部分には図2、図3と同一符号を付
してあり、詳細な説明は省略する。
【0075】まず、図4(a)に示すように、周知の方
法に従って、シリコン基板1に素子分離絶縁膜2、ゲー
ト絶縁膜3、ゲート電極4、ソース/ドレイン拡散層
5、層間絶縁膜6を形成する。ここまでは第1の実施形
態と同様である。
【0076】次に図4(b)に示すように、層間絶縁膜
6上に厚さ20nmのBST膜15、厚さ100nmの
LSCO膜17を順次形成した後、LSCO膜17上に
レジストパターン11を形成する。BST膜15はメモ
リセルにおいてはキャパシタ絶縁膜として、LSCO膜
17はメモリセルにおいては上部キャパシタ電極として
用いられる。
【0077】次に図4(c)に示すように、レジストパ
ターン11をマスクにしてLSCO膜17およびSRO
膜10を以下に示す条件にてガスエッチング(等方性ド
ライエッチング)する。
【0078】条件は、エッチングガス:Cl2 ガス,エ
ッチング温度:400℃,エッチング圧力:100Pa
である。
【0079】このエッチング工程は通常のドライエッチ
ングとは異なり、レジストパターン11の開口部下のL
SCO膜17からLa元素およびCo元素のみを選択的
に除去し、またレジストパターン11の開口部下のBS
T膜15からTi元素のみを選択的に除去するエッチン
グ工程である。
【0080】このようなエッチングの結果、同図(c)
に示すように、レジストパターン11の開口部下のLS
CO膜17はLaCl3 およびCoCl4 の脱離によっ
てSr−Cl−O膜18に変わり、またレジストパター
ン11の開口部下のBST膜15はTiCl4 の脱離に
よってBa−Sr−Cl−O膜19に変わる。
【0081】次に図4(d)に示すように、レジストパ
ターン11をマスクにして、希塩酸溶液を用いたウエッ
トエッチングにより、Ba−Sr−Cl−O膜19,S
r−Cl−O膜19を除去して、BST膜15およびL
SCO膜17にコンタクトホール14を開口する。
【0082】このとき、エッチャントとして希塩酸を用
いているので、層間絶縁膜6に全く影響を与えずに済
み、したがって層間絶縁膜6に対して選択比が高いエッ
チングをBST膜15およびLSCO膜17に施すこと
ができる。
【0083】本実施形態では、第1および第2の実施形
態とは異なり、異方性エッチングを使用していないが、
十分に微細なパターンを形成できることを確認した。
【0084】すなわち、Cl2 ガスのLSCO膜17中
およびBST膜15中の拡散を反映して、図4(c)に
示すように、LSCO膜17およびBST膜15の開口
幅はレジストパターン11のそれよりも広くなってしま
うが、寸法変換差はLSCO膜17の場合で約0.03
μmという小さい値であった。これに対して従来技術の
ウエットエッチング法によりLSCO膜17でエッチン
グした場合、寸法変換差は0.12μmであった。
【0085】以上述べたように本実施形態によれば、L
SCO膜17中およびBST膜15のエッチング加工に
際して、アルカリ土類金属以外の構成元素をガスエッチ
ングにより除去した後、アルカリ土類金属をウエットエ
ッチングにより除去することにより、従来困難であった
LSCO膜17中およびBST膜15のエッチング加工
をプラズマダメージ無しで高精度かつ容易に行えるよう
になる。 (第4の実施形態)次に本発明の第4の実施形態に係る
バッチ式のCVD装置のクリーニング方法について説明
する。図5に、本実施形態で用いるCVD装置の模式図
を示す。ここでは、CVD装置の反応管に形成されたB
ST膜をエッチングにより除去するというクリーニング
方法について説明する。
【0086】図5に示すように、反応容器20は、炉体
21と、この炉体21内に挿入された石英製の外管22
と、この外管22内に挿入された石英製の内管23とか
ら構成されている。また、ウェハ(基板)は石英製のボ
ート24に積載され、炉体21内に挿入されるようにな
っている。
【0087】BST膜の原料ガス25は、各ウェハの載
置位置に対応した位置に吹き出し穴を有する分散ノズル
26を介して各ウェハ毎に供給されるようになってい
る。
【0088】内管23は上部がふさがれた形状になって
おり、また各ウェハの積載位置に対応した位置に原料ガ
ス25を排出するためのスリット状の排気孔27を有し
ている。
【0089】上述した反応容器20の構成は、BST膜
の成膜を制御性よく行い、さらにクリーニングのための
エッチングを効率よく行うために、特に外管22の内壁
にBa、Srが堆積することを効果的に抑止できるよう
に本発明者らが選択したものである。なお、図中、27
はオーリング、28はマニホールドを示している。
【0090】このように構成されたCVD装置を用いて
厚さ約1μmのBST膜を形成したところ、ボート24
および内管23の内壁上にはウェハ上とほぼ同じ組成の
BST膜が形成されたが、外管22上にはBa、Srを
数%程度含むTiO2 膜が形成された。これは、Ba、
Srが主にウェハおよび内管23の内壁上で消費されて
しまうためである。
【0091】次にCVD装置の反応管(外管22、内管
23)の内壁に形成されたBST膜のエッチングによる
クリーニング方法について説明する。
【0092】まず、反応管の全体を450℃に保ち、C
2 ガスを流して圧力200Paで5分間のエッチング
を行う。
【0093】このエッチングにより、内管23、ボート
24および外管22に堆積した金属酸化物膜中のTiは
完全に気化し、Ba−Sr−Cl−O膜が残存する。
【0094】特に外管22上に形成された膜の主成分は
Tiなので、外管22上に残存するのは数十nmの薄い
Ba−Sr−Cl−O膜となり、また膜はがれや発塵も
起こらないことが確認された。
【0095】一方、内管22とボート24上には厚さ約
700nmのBa−Sr−Cl−O膜が残留する。そこ
で、次に内管23およびボート24を取り外し、希塩酸
液中で内管23およびボート24を洗浄して、残留した
Ba−Sr−Cl−O膜をウエットエッチングにより除
去する。
【0096】以上でCVD装置の反応管のクリーニング
が完了する。
【0097】かくして本実施形態によれば、従来クリー
ニングが困難であった反応管に付着したBST膜を容易
に除去でき、これにより長期間パーティクルの発生を抑
止できるBST−CVD装置を実現できる。その結果と
して、BST膜をDRAM等の半導体大規模集積回路に
適用することができるようになる。 (第5の実施形態)次に本発明の第5の実施形態に係る
CVD装置のクリーニング方法について説明する。図6
に、本実施形態で用いるCVD装置の模式図を示す。図
5と対応する部分には図5と同一符号を付してあり、詳
細な説明は省略する。
【0098】このCVD装置が図5のそれと異なる点は
反応容器20の構成である。すなわち、反応容器20
は、炉体21と、この炉体21内に挿入された石英製の
外管22と、この外管22内に挿入された石英製の筒状
の内管23とから構成されている。
【0099】次にCVD装置の反応管のクリーニング方
法、すなわち反応管に形成されたBST膜のエッチング
による除去方法について説明する。本実施形態では、第
4の実施形態とは異なり、BST膜をドライエッチング
のみで除去する。そのため、機械強度の低いボート(不
図示)等のエッチングは行わない。
【0100】先ず、BST膜を形成する前に、反応管を
組み上げた状態で、外管22および内管23上にBST
膜に対するエッチング防止膜としての厚さ50nmのS
rO膜を形成する。
【0101】条件は、原料ガス:Sr(C11192
2 ガス(流量0.3mmol/min),酸素ガス(流
量2slm),成膜温度:450℃,成膜圧力:200
Paである。
【0102】次にSrO膜上にアルカリ土類金属膜のエ
ッチング促進層としての厚さ200nmのTiO2 膜を
形成する。
【0103】条件は、原料ガス:Ti(C11192
2 (i−OC3 7 2 ガス(流量0.5mmol/m
in.),酸素ガス(流量500sccm),成膜温
度:430℃,成膜圧力:200Paである。
【0104】このようなエッチング防止膜とエッチング
促進層を形成してから、厚さ1μmのBST膜を形成す
る。形成したBST膜を調べたところ、内管23の両面
および外管22内面上には基板上と同じ組成のBST膜
が形成されていることを確認した。
【0105】CVD装置の反応管に成膜された膜のエッ
チングは以下の手順で行う。
【0106】まず、反応管全体を880℃に保ち、Cl
3 ガスを流して圧力200Paで5分間のエッチング
を行う。このエッチングにより、外管22、内管23お
よびボート24に堆積した金属酸化物膜中のTiは完全
に気化し、厚さ約50nmのSr−Cl−O膜約が残存
する。
【0107】次に900℃の酸素雰囲気中で残存したS
r−Cl−O膜をアニールしてClを気化させ、厚さ約
50nmのSrO膜を形成する。
【0108】次に前述したCVD条件で厚さ200nm
のTiO2 膜(エッチング促進層)を形成する。
【0109】以上でCVD装置の反応管のクリーニング
が完了し、BST成膜前の状態、すなわち反応管の表面
がTiO2 膜で覆われた状態に戻る。
【0110】本実施形態のエッチングは以下のBa、S
rの性質に基づくものである。
【0111】本発明者らは、石英基板(基板1)、Sr
O膜(膜厚:50nm)を成膜した石英基板(基板
2)、TiO2 膜(50nm)を成膜した石英基板(基
板3)、TiO2 膜(膜厚:50nm)/SrO膜(膜
厚:50nm)の積層膜を形成した石英基板(基板
4)、RuO2 膜(膜厚:50nm)を形成した石英基
板(基板5)、およびRuO2 膜(膜厚:50nm)/
SrO膜(膜厚:50nm)の積層膜を形成した石英基
板(基板5)のそれぞれの基板上にBST膜(膜厚:2
00nm)を形成し、6種類の試料を作成した。以下、
基板1〜基板6を用いた試料をそれぞれ試料1〜試料6
という。次に試料1〜試料6のそれぞれに880℃、3
0秒および60秒のClF3 エッチングを施した。
【0112】図7は、各試料の金属元素の残存量および
石英基板のエッチング速度(石英エッチング速度)を示
す図である。図7から、以下の傾向が分かる。
【0113】すなわち、試料1、試料3、試料5では、
Ba、Srが残存しているのに石英基板がエッチングさ
れており、これはClF3 が金属酸化膜中を拡散して石
英をエッチングしていることを示している。
【0114】また、試料1、試料3、試料5では、エッ
チング時間がのびてもBa、Srの残存量は変わらず、
これは石英がエッチングされ始めるとBa、Srのエッ
チングが停止してしまうことを示している。
【0115】一方、試料2、試料4、試料6では、石英
のエッチング速度は0であり、SrO膜が保護膜として
機能していることが分かる。
【0116】試料4、試料6では、エッチング時間とと
もにBa、Srの残存量が減少しており、SrO膜上に
TiO2 またはRuO2 膜を成膜しておくことで、B
a、Srのエッチングが促進されることが分かる。
【0117】これはBa、あるいはSrにTiCl3 +
等のイオンが配位結合して、BaあるいはSrを気化し
やすくするためである。したがって、エッチング防止膜
(SrO膜)とエッチング促進層(TiO2 膜)を石英
製の反応管上にあらかじめ形成しておくことで、石英製
の反応管の表面にダメージ(エッチング荒れ)を与えず
に、BST膜を高温のClF3 エッチングドライエッチ
ングによって完全に除去できるようになる。また、エッ
チング荒れが無いことから発塵の発生を抑制できる。ま
た、図7からも分かるように、本実施形態のクリーニン
グ方法は、SRO膜をCVD成膜する際に反応管上に形
成されるSRO膜の除去に対しても有効である。
【0118】かくして本実施形態によれば、第4の実施
形態と同様な効果が得られ、またエッチング防止膜(S
rO膜)を反応管上にあらかじめ形成しておくことで、
反応管の内壁のダメージを防止でき、さらにエッチング
防止膜(SrO膜)上にエッチング促進層(TiO
2 膜)をあらかじめ形成しておくことで、BST膜をド
ライエッチングによって完全に除去できるようになる。
【0119】また、エッチング防止膜(SrO膜)およ
びエッチング促進層(TiO2 膜)はBST膜と同じC
VD装置内で形成するので、BST膜の成膜の前に反応
管を取り外す必要なく、したがってその場でBST膜の
エッチング(クリーニング)とBST膜の成膜とを連続
的に行うことが可能となる。
【0120】なお、本発明のエッチング方法は、BST
膜、SBT膜、SRO膜、LSCO膜の他にも、Ba
(Ti,Sn)O3 膜等の強誘電体膜、あるいはBi−
Sr−Ca−O膜、Y−Ba−Cu−O膜等の超伝導体
膜のようにアルカリ土類金属を含む他の複合金属酸化物
膜のエッチングにも有効である。
【0121】また、CVD装置の反応管のエッチング防
止膜はSrO膜に限定されるものではなく、アルカリ土
類金属の化合物膜であれば良い。例えば、SrO膜、B
aO膜、CaO膜等の酸化物膜、あるいはSrF2 膜、
BaF2 膜、CaCl2 膜等のハロゲン化物膜、SrC
3 膜、BaCO3 膜等の炭酸塩膜でもエッチング防止
膜としての効果は変わらない。
【0122】ドライエッチングでアルカリ土類金属以外
の構成元素の全てを除去するのではなく、その一部を除
去しても良い。この場合、ウエットエッチングでアルカ
リ土類金属を除去する際に、残りのアルカリ土類金属以
外の構成元素も除去するようにする。
【0123】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施できる。
【0124】
【発明の効果】以上詳説したように本発明(請求項1〜
3)によれば、アルカリ土類金属以外の構成元素をドラ
イエッチングで除去した後、アルカリ土類金属をウエッ
トエッチングで除去することにより、アルカリ土類金属
を含む複合金属酸化物膜を容易にエッチングできるエッ
チング方法を実現できるようになる。
【0125】また、本発明(請求項4,5)によれば、
アルカリ土類金属を含む金属酸化物からなるエッチング
防止膜を使用することにより、CVD装置の成膜室にダ
メージを与えることなく、成膜室内に形成されたアルカ
リ土類金属を含む複合金属酸化物膜を容易にエッチング
できるエッチング方法を実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエッチング方法
の対象である周辺回路のSRO膜およびBST膜を含む
DRAMの断面図
【図2】本発明の第1の実施形態に係るSRO膜および
SBT膜のエッチング方法を示す工程断面図
【図3】本発明の第2の実施形態に係るSRO膜および
BST膜のエッチング方法を示す工程断面図
【図4】本発明の第3の実施形態に係るSRO膜および
LSCO膜のエッチング方法を示す工程断面図
【図5】本発明の第4の実施形態に係るクリーニング方
法の対象であるCVD装置を示す模式図
【図6】本発明の第5の実施形態に係るクリーニング方
法の対象であるCVD装置を示す模式図
【図7】下地の違いによるBST膜および石英基板のエ
ッチングの違い(残存金属量、石英エッチング速度)を
示す図
【図8】半導体基板上に形成したBST膜を反応性イオ
ンエッチングした場合の断面形状を示す断面図
【図9】層間絶縁膜上にSBT膜を形成した場合の問題
点を説明するための図
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…素子分離絶縁膜 3…ゲート絶縁膜 4…ゲート電極 5…ソース/ドレイン拡散層 6…層間絶縁膜 7…プラグ電極 8…SRO膜(下部キャパシタ電極) 9…BST膜(キャパシタ絶縁膜) 10…SRO膜(上部キャパシタ電極) 11…レジストパターン 12…Sr−Cl−O膜 13…Ba−Sr−Cl−O膜 14…コンタクトホール 15…SBT膜 16a,16b…Sr−F−O膜 17…LSCO膜 18…Sr−Cl−O膜 19…Ba−Sr−Cl−O膜 20…反応容器 21…炉体 22…外管 23…内管 24…ボード 25…原料ガス 26…分散ノズル 27…排気孔
フロントページの続き (72)発明者 江口 和弘 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 山本 博之 神奈川県津久井郡城山町町屋1丁目2番41 号 東京エレクトロン東北株式会社相模事 業所内 (72)発明者 金田 直也 神奈川県津久井郡城山町町屋1丁目2番41 号 東京エレクトロン東北株式会社相模事 業所内 Fターム(参考) 5F004 AA16 BA19 BA20 BB19 BB26 CA04 DA04 DA26 DA29 DB00 DB13 EA28 EA29 EB08 FA08 5F083 AD42 AD48 AD49 FR02 JA14 JA45 PR03 PR05 PR41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ土類金属を含む複合金属酸化物膜
    のエッチング方法であって、 前記複合金属酸化物膜の構成元素のうち、前記アルカリ
    土類金属以外の少なくとも一つの構成元素をドライエッ
    チングする工程と、 このドライエッチングした複合金属酸化物膜をウエット
    エッチングする工程とを有することを特徴とするエッチ
    ング方法。
  2. 【請求項2】前記ドライエッチングは、反応性イオンエ
    ッチングまたはケミカルドライエッチングであることを
    特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 【請求項3】CVD装置の成膜室の原料ガスに晒される
    表面に形成された、アルカリ土類金属を含む複合金属酸
    化物膜のエッチング方法であって、 前記複合金属酸化物膜の構成元素のうち、前記アルカリ
    土類金属以外の少なくとも一つの構成元素をドライエッ
    チングする工程と、 このドライエッチングした複合金属酸化物膜をウエット
    エッチングする工程とを有することを特徴とするエッチ
    ング方法。
  4. 【請求項4】CVD装置の成膜室の原料ガスに晒される
    表面に形成された、アルカリ土類金属を含む複合金属酸
    化物膜のエッチング方法であって、 前記複合金属酸化物膜を形成する前に、該複合金属酸化
    物膜のエッチング時における前記成膜室の前記表面のエ
    ッチングを防止する、アルカリ土類金属を含む金属化合
    物からなるエッチング防止膜を、前記成膜室の前記表面
    に形成することを特徴とするエッチング方法。
  5. 【請求項5】前記複合金属酸化物膜を形成する前に、該
    複合金属酸化物膜中のアルカリ土類金属のエッチングを
    促進するエッチング促進膜を前記エッチング防止膜上に
    形成することを特徴とする請求項4に記載のエッチング
    方法。
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