JP2000214505A - 非線形光学シリカ薄膜の製造方法 - Google Patents

非線形光学シリカ薄膜の製造方法

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JP2000214505A
JP2000214505A JP11018556A JP1855699A JP2000214505A JP 2000214505 A JP2000214505 A JP 2000214505A JP 11018556 A JP11018556 A JP 11018556A JP 1855699 A JP1855699 A JP 1855699A JP 2000214505 A JP2000214505 A JP 2000214505A
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thin film
glass transition
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temperature
geo
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JP11018556A
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Hideki Nakayama
英樹 中山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な分極反転構造を簡易な工程で形成する
ことができる非線形光学シリカ薄膜の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 基板10上に形成したSiO2−GeO2
系ガラス薄膜12に、アルゴンイオン等のイオンビーム
照射を特定部位のみに行い、シリカネットワーク間の切
断によりガラス転位温度を非照射部位より低下させる。
次に非照射部位の高温側ガラス転位温度以上でダイポー
ルの配向処理を行い、その後照射部位の低温側ガラス転
位温度以上でかつ高温側ガラス転位温度未満の温度で逆
向きの配向処理を行う。これにより、イオンビームの照
射部位と非照射部位とでダイポールの配向方向が異なる
分極反転構造が形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非線形光学特性を有
する非線形光学シリカ薄膜の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より非線形光学特性を有する非線形
光学素子は、たとえば光変調素子や光スイッチ等に使用
されている。これらの素子は、たとえば薄膜中に分極が
存在し、この分極が一定方向に配向された構造となって
いる。このような非線形光学素子を、更に擬似位相整合
型波長変換素子やアクティブ波長フィルタ等に使用する
場合には、この分極構造が、周期的な分極であり、かつ
交互に分極が反転している分極反転構造が不可欠であ
る。
【0003】従来、このような分極反転構造を形成する
技術として、たとえば無機非線形材料であるニオブ酸リ
チウム(LiNbO3)を、プロトン交換熱処理法によ
り処理する技術が知られている。
【0004】しかし上記従来技術は、ニオブ酸リチウム
のためのものであり、これよりも伝搬損失、透過波長領
域、耐久性等に優れているSiO2−GeO2ガラスには
上記プロトン交換熱処理法を適用することが困難であっ
た。これは、SiO2−GeO2ガラス薄膜の二次非線形
性がGeE’センタという構造欠陥を分子配向させるこ
とに由来して発現していると考えられ、プロトンを導入
することにより、このGeE’センタの未結合手とプロ
トンが結合して双極子がなくなってしまい、非線形性が
低下してしまうと考えられるからである。
【0005】そこで、SiO2−GeO2ガラス薄膜でも
分極反転構造を形成することが可能と考えられる技術と
して、櫛形電極によるポーリング法が特開平8−220
578号公報に開示されている。これは、SiO2−G
eO2ガラス薄膜の表面に電極を蒸着し、裏面に平面電
極を形成し、これらの電極間に直流電圧とパルス電圧と
を重畳的に印加し、周期状の分極反転構造を形成するも
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の櫛
形電極を使用した方法では、フォトリソグラフィ法によ
り、数μオーダで櫛形電極を形成する必要があり、工数
が多く複雑であるという問題があった。
【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、微細な分極反転構造を簡易な
工程で形成することができる非線形光学シリカ薄膜の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、非線形光学シリカ薄膜の製造方法であっ
て、SiO2−GeO2系ガラス薄膜の特定部位に電子ビ
ームまたはイオンビームを照射し、非照射部位との間に
ガラス転移温度差を生じさせ、特定部位のガラス転移温
度に応じた特定の温度条件で配向処理することを特徴と
する。
【0009】また、上記非線形光学シリカ薄膜の製造方
法において、ガラス転移温度差を生じさせたSiO2
GeO2系ガラス薄膜の高温側ガラス転移温度以上で配
向処理した後、高温側ガラス転移温度未満低温側ガラス
転移温度以上で逆向きの配向処理をすることを特徴とす
る。
【0010】また、上記非線形光学シリカ薄膜の製造方
法において、SiO2−GeO2系ガラス薄膜に周期的に
ガラス転移温度差を生じさせることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0012】図1(a)〜(e)には、本発明に係る非
線形光学シリカ薄膜の製造方法の工程図が示される。
【0013】図1(a)において、薄膜作製装置の成膜
質内で、基板10の上にSiO2−GeO2系ガラス薄膜
12を形成する。
【0014】次に、図1(b)において、上述したSi
2−GeO2系ガラス薄膜の特定部位に、アルゴンイオ
ン(Ar+)を照射し、SiO2−GeO2系ガラス薄膜
のシリカネットワーク間の結合を周期的に切断する。こ
の場合の照射には、アルゴンイオンの他にヘリウム(H
e)や、ネオン(Ne)等の不活性ガスを使用すること
もできる。更に、電子ビームを使用することも可能であ
る。このようにして、シリカネットワーク間の結合が切
断された部位では、ガラス転位温度が低下する。このた
め、アルゴンイオン等を照射された特定部位と、これを
照射されない非照射部位との間にガラス転位温度差が生
じることになる。
【0015】なお、上記特定部位にアルゴンイオンビー
ムを照射するには、あらかじめSiO2−GeO2系ガラ
ス薄膜12の上に、所定のマスク14を配置して照射を
行う。
【0016】また、電荷を有するイオンを所定の方法で
スキャンさせながらSiO2−GeO2系ガラス薄膜12
にイオンビーム照射を行えば、マスク14を不要とで
き、マスクレス工程により周期的なイオン照射を行うこ
とができる。
【0017】次に、図1(c)では、イオンビーム照射
が行われていない非照射部位に存在するダイポール(G
eE’センタ)の分子配向処理が行われる。イオンビー
ム照射を行っていない非照射部位では、シリカネットワ
ーク間の結合が切断されていないので、ガラス転位温度
が、イオンビーム照射を行った特定部位よりも高くなっ
ている。したがって、本工程では、この高温側ガラス転
位温度以上で配向処理を行う。この温度は、例えば50
0〜700℃程度とする。この高温下で順バイアスを印
加し、ダイポールの配向処理を行う。
【0018】本工程では、イオンビーム照射を行った特
定部位はガラス転位温度が低下しているので、上記高温
下で順バイアスを印加してもバイアスが解除されたとき
にすぐに配向が元に戻ってしまう。このため、特定部位
での分子配向は生じない。以上により、本工程終了の段
階でSiO2−GeO2系ガラス薄膜中に周期的な分極構
造が形成されることになる。
【0019】次に図1(d)において、イオンビーム照
射を行った特定部位のダイポールを分子配向させるため
に、この特定部位のガラス転位温度に応じた特定の温度
条件で配向処理を行う。特定部位ではガラス転位温度が
非照射部位よりも低くなっているので、この部分の配向
処理は、前述した高温側ガラス転位温度未満であり、特
定部位の低温側ガラス転位温度以上で逆バイアスを印加
して行う。この場合の温度としては、たとえば200〜
400℃程度が採用される。本工程では、高温側ガラス
転位温度よりも低温で配向処理が行われるので、イオン
ビームの非照射部位では配向が起こらず、特定部位のみ
配向が行われる。したがって、図1(c)及び図1
(d)で印加するバイアス方向が逆向きであるので、照
射部位と非照射部位とでは、ダイポールの分子配向が逆
向きとなる。これにより、図1(e)に示されるよう
に、SiO2−GeO2系ガラス薄膜12中に分極反転構
造が形成されることになる。
【0020】以上の各配向処理工程は、基板10及びS
iO2−GeO2系ガラス薄膜12を形成した薄膜作製装
置と同じ成膜質内で実施することができる。これによ
り、特別な配向処理装置を用いずにガラス転位温度が異
なる領域を周期的に形成することが可能であり、簡易な
工程で効率よく分極反転構造を作製することができる。
【0021】なお、イオンビーム照射を行う際に、イオ
ンの照射条件を調節すれば、SiO2−GeO2系ガラス
薄膜12の屈折率を変化させることができ、光導波路を
作製することが可能となる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
SiO2−GeO2系ガラス薄膜の表面に櫛形電極を形成
することなくガラス転位温度差を生じさせ、これに基づ
いて所定の温度条件で分子配向を行うことにより特定部
位のみ配向させることができる。
【0023】また、ガラス転位温度差を利用し、配向処
理の温度を変えるだけで、分極反転構造を形成すること
ができる。
【0024】更に、周期的にガラス転位温度差を生じさ
せることにより、周期的な分極反転構造を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る非線形光学シリカ薄膜の製造方
法の工程図である。
【符号の説明】
10 基板、12 SiO2−GeO2系ガラス薄膜、1
4 マスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K002 AB12 AB30 CA02 FA20 FA21 FA27 GA04 HA13 4G062 AA04 BB01 CC06 DA02 DB01 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB01 FC01 FD02 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM04 NN10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2−GeO2系ガラス薄膜の特定部
    位に電子ビームまたはイオンビームを照射し、非照射部
    位との間にガラス転移温度差を生じさせ、前記特定部位
    のガラス転移温度に応じた特定の温度条件で配向処理す
    ることを特徴とする非線形光学シリカ薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非線形光学シリカ薄膜の
    製造方法において、前記ガラス転移温度差を生じさせた
    SiO2−GeO2系ガラス薄膜の高温側ガラス転移温度
    以上で配向処理した後、高温側ガラス転移温度未満低温
    側ガラス転移温度以上で逆向きの配向処理をすることを
    特徴とする非線形光学シリカ薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の非線形光学シリカ薄膜の
    製造方法において、前記SiO2−GeO2系ガラス薄膜
    には、周期的にガラス転移温度差を生じさせることを特
    徴とする非線形光学シリカ薄膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002064523A1 (en) * 2001-02-09 2002-08-22 Corning Incorporated High germanium content waveguide materials

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002064523A1 (en) * 2001-02-09 2002-08-22 Corning Incorporated High germanium content waveguide materials
US6768856B2 (en) 2001-02-09 2004-07-27 Corning Incorporated High germanium content waveguide materials

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