JP2000267055A - 光導波路素子 - Google Patents

光導波路素子

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JP2000267055A JP11069862A JP6986299A JP2000267055A JP 2000267055 A JP2000267055 A JP 2000267055A JP 11069862 A JP11069862 A JP 11069862A JP 6986299 A JP6986299 A JP 6986299A JP 2000267055 A JP2000267055 A JP 2000267055A
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皆方  誠
Jungo Kondo
順悟 近藤
Takashi Yoshino
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インピーダンス整合に優れ、高速変調が可能な
新たな光導波路素子を提供する。 【解決手段】電気光学効果を有する基板1上に、リッジ
構造部分2−1及び2−2を形成した後、このリッジ構
造部分の中に光導波路3−1及び3−2を形成する。次
いで、リッジ構造部分の側面2A側の基板1の主面1A
上に接地電極5−1〜5−3を形成し、さらに、このリ
ッジ構造部分の上面2B上において、張出部分4−1A
及び4−2Aを有するとともに、光導波路3−1及び3
−2を覆うように信号電極4−1及び4−2を形成し
て、光導波路素子単位7−1及び7−2が直列に接続し
てなる光導波路素子を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路素子の製
造方法に関し、さらに詳しくは、高速変調が可能な光導
波路デバイスとして好適に使用することのできる、光導
波路素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速・大容量の光ファイバ通信シ
ステムの進歩に伴う外部変調器やスイッチとして、光導
波路デバイスが用いられている。特に、10GHz以上
での高速変調を可能とすべく、電気光学効果が大きく、
短行路で光の制御が可能であるという特質を有する、ニ
オブ酸リチウム単結晶及びタンタル酸リチウム単結晶な
どの強誘電体単結晶を基板に用いた、光導波路デバイス
の開発が盛んになされている。
【0003】現在では、光導波路デバイスを構成する光
導波路素子の電極形状を特殊な形状としたり、光導波路
素子と基板との間に二酸化珪素などからなるバッファ層
を形成したりなどすることにより、数10GHzまでの
高速変調が可能となっている。また、本出願人は、さら
なる高速変調を可能とすべく、特願平9−85579号
において、光導波路素子を構成する基板の少なくとも電
極が形成されている部分の厚さを相対的に小さくするこ
とによって、高速変調が可能な光導波路素子が発明され
たことに基づき出願を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電極形
状を特殊な形状に形成するにあたっては、作製工程の複
雑さに伴うコスト高が生じるという問題がある。また、
バッファ層を形成する場合においては、バッファ層を形
成した後の電極の位置合わせが複雑になり、位置合わせ
精度が劣化するという問題があった。さらに、インピー
ダンスを50Ωに整合させるには、電極間隔、電極厚
み、バッファ層厚みを制御する必要がある。その結果、
インピーダンス整合と速度整合とを同時に満足すること
ができず、変調帯域が狭くなるという問題があった。し
たがって、さらなる高速変調を達成するに当たっては困
難を極めていた。
【0005】本発明は、インピーダンス整合に優れ、高
速変調が可能な新たな光導波路素子を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気光学効果
を有する基板と、光波を導波する複数の光導波路と、導
波光を制御するための複数の信号電極と、接地電極とを
具え、前記複数の信号電極の互いに隣接する信号電極間
に、符号が反対で大きさの等しい変調信号を印加するよ
うにした光導波路素子であって、前記基板に複数のリッ
ジ構造部分が形成されるとともに、前記複数のリッジ構
造部分のそれぞれの中に前記複数の光導波路がそれぞれ
形成され、前記基板上において前記複数のリッジ構造部
分のそれぞれの側面側に前記接地電極が形成されるとも
に、前記複数のリッジ構造部分のそれぞれの上面に、前
記複数のリッジ構造部分のそれぞれの側面に対する張出
部分を有し、かつ前記光導波路を覆うようにして前記複
数の信号電極がそれぞれ形成されたことを特徴とする、
光導波路素子である。
【0007】図1は、本発明の光導波路素子の断面図で
あり、図2は、同じく本発明の光導波路素子の斜視図で
ある。図1及び2に示す光導波路素子では、基板1上に
2つのリッジ構造部分2−1及び2―2が形成され、こ
の2つのリッジ構造部分2−1及び2−2のそれぞれの
中に2つの光導波路3−1及び3−2がそれぞれ形成さ
れている。さらに、リッジ構造部分2−1及び2−2の
それぞれの上に、前記光導波路3−1及び3−2を覆う
ようにして、リッジ構造部分の側面2Aに対する張出部
分4―1A及び4−2Aを有する信号電極4−1及び4
−2が形成されている。また、リッジ構造部分2−1及
び2−2の側面2A側の、基板1の主面1A上には、接
地電極5−1、5−2、及び5−3が形成されている。
すなわち、図1及び2に示す光導波路素子は、リッジ構
造型の光導波路素子単位7−1及び7−2が直列に接続
された形態を呈している。
【0008】本発明者らは、図1及び2に示すように、
張出部分を有する信号電極4−1及び4−2などを具え
たリッジ構造型の光導波路素子単位7−1及び7−2が
直列に接続してなる光導波路素子において、前記2つの
信号電極4−1及び4−2のそれぞれの幅L、前記2つ
の光導波路3−1及び3−2のそれぞれの幅W、前記信
号電極幅4−1及び4−2の張出部分4―1A及び4−
2Aと接地電極5―1〜5−3との垂直間距離dを、適
宜に変化させると、前記光導波路素子の特性インピーダ
ンスが極めて高い値にまで変化すること、したがって、
これらの値を適宜に設定することにより、所望の特性イ
ンピーダンスを得ることができることを見いだし、本発
明をするに至ったものである。
【0009】例えば、図3に示すように、信号電極の長
さLと光導波路の幅W比をパラメータとして、信号電極
の張出部分と接地電極との垂直間距離dと光導波路の幅
Wとの比を変化させると、光導波路素子単位7−1及び
7−2の特性インピーダンスは10〜50Ωの範囲で増
減する。したがって、光導波路素子単位7−1及び7−
2が直列に接続された形態を呈する図1及び2に示すよ
うな光導波路素子は、光導波路素子単位7−1及び7−
2のそれぞれの特性インピーダンスが約25Ωとなるよ
うに、上記信号電極の長さLなどを設定することによっ
て、光導波路素子全体としての特性インピーダンスを約
50Ωに設定することができ、従来困難とされたきたイ
ンピーダンスが50Ωの外部変調器とのインピーダンス
整合を、簡易に取ることができる。
【0010】さらに、本発明の光導波路素子は、図3に
示すように、光導波路素子単位7−1及び7−2の特性
インピーダンスを約50Ωまで増大させることができる
こと、及び光導波路素子単位7−1及び7−2に示すよ
うな光導波路素子を2つ以上直列に接続することによっ
て、特性インピーダンスを50Ωを超えて無限大にまで
増大することができるため、任意のインピーダンス値を
有する外部変調器とのインピーダンス整合をも簡易に取
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。図1及び2は、本発明の光
導波路素子を示す断面図及び斜視図である。本発明の光
導波路素子は、基板1上にリッジ構造部分2−1及び2
−2を有することが必要である。リッジ構造部分は、基
板1に所定のマスクを施した後に、基板1を安息香酸な
どの酸に浸漬させてプロトン交換処理し、基板1中にプ
ロトン交換層を形成した後、このプロトン交換層をフッ
酸などでエッチング除去することなどによって形成す
る。
【0012】また、レーザアブレーション法によっても
リッジ構造部分を形成することができる。具体的には、
好ましくは350nm以下のピーク波長、さらに好まし
くは300nm以下のピーク波長を有するエキシマレー
ザ、YAGなどを用い、これらのレーザから発射される
高エネルギーのレーザ光を、基板に照射する。すると、
レーザ光が照射された部分は瞬時に分解、気化するの
で、レーザ光が照射されない部分がそのまま残留してリ
ッジ構造部分を構成する。このようなレーザアブレーシ
ョン法は、レーザ光が照射されない部分においては、熱
に起因した応力などの発生がないため、被処理材に対し
て加工変質層などを発生させることなく、被処理材を安
定に加工することができる。レーザアブレーション法に
用いることできる光照射装置には、いわゆる一括露光方
式、多重反射方式のいずれをも使用することができる。
【0013】その他、切削加工法などの高精度の機械加
工によってもリッジ構造部分を形成することができる。
機械加工によってリッジ構造部分を形成する場合は、光
導波路を構成する強誘電体単結晶材料を、液相エピタキ
シャル法などによって基板上に一様に形成した後に、前
記強誘電体単結晶材料を含めて、この強誘電体単結晶材
料の上から前記基板に切削加工を施して形成することも
できる。
【0014】リッジ構造部分2−1及び2−2の高さ
h、幅D、及びリッジ角θは、形成すべき光導波路3−
1及び3−2の幅Wや、信号電極4−1及び4−2の張
出部分4−1A及び4−2Aと接地電極5−1〜5−3
との垂直間距離dなどに依存して変化するが、一般に
は、高さhは2μm〜20μmであり、幅Dは5μm〜
30μmであり、リッジ角θは、60°〜120°度で
ある。
【0015】また、本発明の光導波路素子においては、
リッジ構造部分2−1及び2−2のそれぞれの中に光導
波路3−1及び3−2を有することが必要である。光導
波路3−1及び3−2は、プロトン交換法、チタン熱拡
散法などの公知の方法を用いて形成することができる。
光導波路3−1及び3−2の幅Wは、本発明の方法によ
って得られる光導波路素子の所望する特性インピーダン
スの値に応じて決定される。
【0016】図1及び2に示すような光導波路素子で
は、光導波路素子単位7−1及び7−2における信号電
極4−1及び4−2の間、すなわち隣接する信号電極間
に、それぞれ符号が反対であって大きさがVapの外部
変調信号6を印加する。このように、隣接する電極間に
反対符号の変調信号を印加して変調させることにより、
素子全体の特性インピーダンスが、各素子単位の直列回
路として扱うことができる。この効果は、本発明によっ
て得ることのできる外部変調信号信号とのインピーダン
ス整合と相伴って、光導波路素子の変調速度の向上に寄
与するものである。
【0017】一般に、外部変調器のインピーダンスが5
0Ωであるため、光導波路素子の特性インピーダンスを
約50Ωに設定して外部変調信号とのインピーダンス整
合を図るためには、各単位光導波路素子7−1及び7−
2の各特性インピーダンスを各々25Ωに設定する必要
がある。したがって、上記幅Wは、好ましくは、5μm
〜30μmであり、さらに好ましくは8μm〜15μm
である。
【0018】さらに、本発明の光導波路素子において
は、基板1上において前記リッジ構造部分2−1及び2
−2の側面2A側の、基板1の主面1A上に光導波路に
変調信号を印加する信号電極に対する接地電極5−1〜
5−3を有することが必要である。接地電極5−1〜5
−3は、リッジ構造部分2−1及び2−2に所定のマス
クを施した後、メッキ法及び蒸着法を併用して形成する
などの公知の方法を用いることができる。
【0019】次いで、前記リッジ構造部分2−1及2−
2の上面2Bに、光導波路3−1及び3−2を覆うよう
にして、張出部分4−1A及び4−2Aを有する信号電
極4−1及び4−2を有することが必要である。張出部
分4−1A及び4−2Aを有する信号電極4−1及び4
−2は、ガラス基板に形成した後、このガラス基板をリ
ッジ構造部分に接着して形成する。
【0020】図1及び2においては、信号電極4−1及
び4―2をリッジ構造部分2−1及び2−2の側面2A
に対して左右対称の張出部分を有している。しかしなが
ら、これら張出部分は必ずしも側面2Aに対して左右対
称である必要はない。また、図1及び2において、信号
電極4−1及び4−2は、リッジ構造部分2−1及び2
−2の側面2Aの左右に張り出した、張出部分4−1A
及び4−2Aを有するが、これらの張出部分は、必ずし
も側面2Aの左右に張り出している必要はなく、側面2
Aの左右どちらか一方の側に張り出していれば、本発明
の目的を達成することができる。
【0021】しかしながら、図1及び2に示すように、
信号電極4−1及び4−2が、リッジ構造部分2−1及
び2−2の側面2Aに対して左右対称に張り出した、張
出部分4−1A及び4−2Aを有することにより、光導
波路素子の特性インピーダンスのシュミレーションが容
易となるという利点がある。さらに同様の理由から、信
号電極の形状は平板状であることが好ましい。
【0022】この信号電極4−1及び4−2の張出部分
4−1A及び4−2Aの長さrは、これらの張出部分と
接地電極5−1〜5−3との垂直間距離dを、明確に定
義できる程度の大きさを有すれば、特に限定されるのも
のではないが、好ましくは2μm〜200μmの範囲で
あり、さらに好ましくは、4μm〜50μmの範囲であ
る。
【0023】また、信号電極4−1及び4−2の幅L
は、本発明の光導波路素子の所望する特性インピーダン
スの値によって決定されるが、上述したように、一般に
使用されるインピーダンス50Ωの外部変調信号6との
インピーダンス整合を取るためには、2μm〜200μ
mであることが好ましく、さらには4μm〜50μmで
あることが好ましい。
【0024】また、信号電極4−1及び4−2の張出部
分4−1A及び4−2Aと接地電極5―1〜5−3との
垂直間距離dについても、上記同様に、所望する特性イ
ンピーダンスによって決定されるが、インピーダンス5
0Ωの外部変調信号6とのインピーダンス整合を取るた
めには、1μm〜100μmの範囲に設定することが好
ましく、さらには2μm〜25μmの範囲に設定するこ
とが好ましい。
【0025】以上説明したように、図1及び2に示す本
発明の光導波路素子は、製造の段階において、信号電極
4−1及び4−2のそれぞれの幅L、光導波路3−1及
び3−2の幅W、及び信号電極4−1及び4−2の張出
部分4−1A及び4−2Aと接地電極5―1〜5−3と
の垂直間距離dを適宜に設定することによって、所望す
る特性インピーダンスの光導波路素子を得ることがで
き、これによって外部変調信号とのインピーダンス整合
を図ることができる。
【0026】図1及び2に示す光導波路素子の隣接する
信号電極4−1及び4−2に、符号が反対であり大きさ
の等しい外部変調信号6を、一般に用いられているイン
ピーダンスが50Ωの外部変調器を用いて印加する場合
においては、各光導波路素子単位7−1及び7−2の特
性インピーダンスを各々25Ω近傍に設定する必要があ
る。したがって、前記信号電極4−1及び4−2の幅L
と光導波路3−1及び3−2の幅Wとの比L/Wは、
1.5〜50であることが好ましく、さらには2〜20
であることが好ましい。
【0027】同様の理由から、信号電極4−1及び4−
2のの張出部分4−1及び4−2Aと接地電極5−1〜
5−3との垂直距離dと光導波路3−1及び3−2の幅
Wとの比d/Wは、0.1〜1.0であることが好まし
く、さらには0.2〜0.7であることが好ましい。
【0028】基板1としては、電気光学効果を有すれば
いかなる材料をも使用することができるが、ニオブ酸リ
チウム単結晶、タンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リ
チウムータンタル酸リチウム固溶体単結晶、ニオブ酸カ
リウムリチウム単結晶、ニオブ酸カリウムリチウムータ
ンタル酸カリウムリチウム固溶体単結晶、チタニルリン
酸カリウム単結晶、及びガリウムーヒ素単結晶からなる
群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好まし
い。
【0029】また、信号電極及び接地電極としては、電
気伝導性に優れるものであれば特に限定されるものでは
なく、金、銀、銅、ニッケル、クロムなどの金属を用い
ることができる。
【0030】図1及び2には示していないが、下部電極
の平坦性を求める目的で、接地電極5−1〜5−3の下
に低誘電率の材料からなる下地層を形成することもでき
る。
【0031】以上では、図1及び2に示すように、2つ
の光導波路と2つの信号電極とを有し、見かけ上2つの
光導波路素子が直列に接続してなる光導波路素子につい
て説明してきたが、本発明の光導波路素子は、このよう
な2つの光導波路素子からなる光導波路素子に限定され
るものではなく、3つ以上の光導波路と3つ以上の信号
電極とを有し、見かけ上3つ以上の光導波路素子が直列
に接続してなる光導波路素子をも含有するものである。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に具体
的に説明する。 実施例1 本実施例では図1及び2に示すような、2つの光導波路
素子単位が直列に接続してなる光導波路素子を作製し
た。ニオブ酸リチウム単結晶からなる厚さ1mmのZカ
ット板を基板1として用い、この基板上に液相エピタキ
シャル法によって厚さ10μmのニオブ酸リチウムータ
ンタル酸リチウム固溶体単結晶膜を形成し、その上に、
厚さ10μmのニオブ酸リチウムを形成した。
【0033】次いで、KrFエキシマレーザー(波長2
48nm)を光源として使用し、アブレーション加工を
行なった。照射エネルギー密度が6J/cm2 となるよ
うに光学系を調節し、パルス幅を15nsecとし、パ
ルス周波数を600Hzとし、走査速度を1.2mm/
secとした。これにより、リッジ構造部分2−1及び
2−2を作製した。リッジ構造部分2−1及び2−2の
横断面形状は台形をしており、リッジ角θは90度であ
った。次いで、基板1上における、リッジ構造部分2−
1及び2−2の側面2A側の、基板1の主面1A上に、
所定のマスクを施すことにより、厚さ1μmの金からな
る接地電極5−1〜5−3を蒸着法によって形成した。
【0034】次いで、フォトリソグラフィ法によって厚
さ1μmの金が形成されたガラス基板をリッジ構造部分
の上面2B上に接着し、信号電極4−1及び4−2を形
成し、図1及び2に示すような光導波路素子単位7−1
及び7−2が直列に接続してなる光導波路素子を製造し
た。
【0035】本実施例における光導波路素子の信号電極
4−1及び4−2の幅Lは30μmであり、光導波路3
−1及び3−2の幅W10μmであり、信号電極4−1
及び4−2の張出部分4−1A及び4−2Aと接地電極
5−1〜5−3との垂直間距離dは5μmであった。ま
た、d/W、及びL/Wの値は、それぞれ、0.5、及
び3.0であった。
【0036】次いで、Y字形状の光導波路を形成した部
品を、上記光導波路素子に接続してマッハツエンダ型の
光変調器を作製した。信号電極4−1及び4−2の間に
3Vの高周波電圧を、その符号が互いに反対になるよう
に印加して、本光導波路素子の特性インピーダンスをネ
ットワ−クアナライザによるSパラメータ測定によって
求めたところ、48.5Ωであった。
【0037】実施例2実施例1の光導波路素子におい
て、信号電極4−1及び4−2の張出部分4−1A及び
4−2Aと接地電極5−1〜5−3との垂直間距離dを
5μmで固定し、信号電極4−1及び4−2の幅Lと、
光導波路3−1及び3−2の幅Wとを変化させて、この
光導波路素子を構成する光導波路素子単位7−1及び7
−2の特性インピーダンスをシュミレーションしたとこ
ろ、図3に示すような結果が得られた。
【0038】図3から明らかなように、d/Wの値が大
きくなるにつれて、すなわち、光導波路3−1及び3−
2の幅Wが小さくなるにつれて、特性インピーダンスが
上昇した。また、L/Wの値が上昇するにつれて、すな
わち、光導波路3−1及び3−2の幅Lが大きくなる、
あるいは、光導波路3−1及び3−2の幅Wが小さくな
るにつれて、特性インピーダンスが上昇した。本実施例
では、d/W及びL/Wの値をそれぞれ0.2〜1.0
及び1.0〜4.0の範囲で変化させることにより、光
導波路素子の特性インピーダンスが約10〜50Ωの範
囲内で変化することが分かる。
【0039】このシュミレーションから、光導波路素子
単位の特性インピーダンスが24Ωとなる、すなわち、
本実施例における光導波路素子の特性インピーダンスが
48Ωとなるd/W、及びL/Wの値を求めたところ、
それぞれ、0.5,及び3.0であり、上記のようにし
て実際に製作した光導波路素子のd/W、及びL/Wの
値とよく一致した。
【0040】すなわち、信号電極4−1及び4−2の幅
Lと、光導波路3−1及び3―2の幅Wと、信号電極4
−1及び4−2の張出部分4−1A及び4−2Aと接地
電極5−1〜5−3との垂直間距離dとを適宜に変化さ
せることにより、光導波路素子の特性インピーダンスを
変化させることができる。したがって、シュミレーショ
ンなどによってこれらの値を予め所定の値に設定するこ
とにより、所望の特性インピーダンスを有する光導波路
素子を簡易に形成することができる。
【0041】以上、具体例を挙げながら、発明の実施の
形態に基づいて本発明を詳細に説明したが、本発明の範
疇を逸脱しない範囲において、あらゆる変更や変形が可
能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光導波路
素子は、その特性インピーダンスを高い値にまで自由に
変化させることができるので、例えば、従来困難とされ
ていたインピーダンス値が50Ωの汎用の外部変調器と
のインピーダンス整合をも、十分に取ることができる。
したがって、本発明の光導波路素子を変調器として使用
した場合に、極めて高い速度で前記変調器を変調するこ
とができる。
【0043】また、本発明の光導波路素子は、信号電極
の長さ、光導波路の幅、及び信号電極と張出部分と接地
電極との垂直間距離を変化させることにより、その特性
インピーダンスを大きな値にまで変化させることができ
る。したがって、予めシュミレーションなどを行うこと
により、所定の特性インピーダンスを有する光導波路素
子を簡易に得ることができ、外部変調信号とのインピー
ダンス整合の取れた光導波路素子を簡易に作製すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路素子の一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の光導波路素子の一例を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の光導波路素子における、特性インピー
ダンスのシュミレーション結果を示す図である。
【符号の説明】
1 基板、2−1,2−2 リッジ構造部分、3−1,
3−2光導波路、4−1,4−2 信号電極、5−1,
5−2,5−3 接地電極、6 外部変調信号、7−
1,7−2 光導波路素子単位
フロントページの続き (72)発明者 吉野 隆史 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 今枝 美能留 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 2H079 AA02 CA04 DA22 EA01 EB12 HA15 JA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気光学効果を有する基板と、光波を導波
    する複数の光導波路と、導波光を制御するための複数の
    信号電極と、接地電極とを具え、前記複数の信号電極の
    互いに隣接する信号電極間に、符号が反対で大きさの等
    しい変調信号を印加するようにした光導波路素子であっ
    て、前記基板に複数のリッジ構造部分が形成されるとと
    もに、前記複数のリッジ構造部分のそれぞれの中に前記
    複数の光導波路がそれぞれ形成され、前記基板上におい
    て前記複数のリッジ構造部分のそれぞれの側面側に前記
    接地電極が形成されるともに、前記複数のリッジ構造部
    分のそれぞれの上面に、前記複数のリッジ構造部分のそ
    れぞれの側面に対する張出部分を有し、かつ前記光導波
    路を覆うようにして前記複数の信号電極がそれぞれ形成
    されたことを特徴とする、光導波路素子。
  2. 【請求項2】前記基板は、ニオブ酸リチウム単結晶、タ
    ンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウムータンタル
    酸リチウム固溶体単結晶、ニオブ酸カリウムリチウム単
    結晶、ニオブ酸カリウムリチウムータンタル酸カリウム
    リチウム固溶体単結晶、チタニルリン酸カリウム単結
    晶、及びガリウムーヒ素単結晶からなる群より選ばれる
    少なくとも1種からなることを特徴とする、請求項1に
    記載の光導波路素子。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の光導波路素子の互
    いに隣接する前記複数の信号電極間に、符号が反対で大
    きさの等しい変調信号を印加して高速変調を行うことを
    特徴とする、光導波路素子の変調方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の光導波路素子にお
    いて、前記複数の信号電極のそれぞれの長さLと、前記
    複数の光導波路のそれぞれの幅Wと、前記複数の信号電
    極のそれぞれの張出部分と前記接地電極との垂直間距離
    dとを、前記光導波路素子の特性インピーダンスが所望
    の値となるように設定することを特徴とする、光導波路
    素子のインピーダンス制御方法。
  5. 【請求項5】前記複数の信号電極のそれぞれ幅Lと前記
    複数の光導波路のそれぞれの幅Wとの比L/Wが、1.
    5〜50であることを特徴とする、請求項4に記載のイ
    ンピーダンス制御方法。
  6. 【請求項6】前記複数の信号電極のそれぞれの張出部分
    と前記接地電極との垂直間距離dと前記複数の光導波路
    のそれぞれの幅Wとの比d/Wが、0.1〜1.0であ
    ることを特徴とする、請求項4又は5に記載の光導波路
    素子のインピーダンス制御方法。
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