JP2000213787A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビル全体の電力消費量が所定(契約)値以上と
なるような場合は、ブレーカ等が作動してビル全体の電
力供給が停止し、ビル内での作業(仕事)に支障をきた
すという課題があった。 【解決手段】複数台の室外ユニットは少なくとも2台の
能力一定の定格室外ユニットと1台の能力可変室外ユニ
ットとから構成されており、この装置が設置された建物
の消費電力量に応じてこの建物の空調負荷の要求馬力を
減少させて実馬力を設定し、この実馬力で能力可変室外
ユニットの運転を優先させつつ定格室外ユニットの運転
台数を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内ユニットから延び
るユニット間配管に、室外ユニットを複数台並列につな
いだ空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複数台の室内ユニットを並列に
配置すると共に、各室内ユニットにつながるユニット間
配管に対し、圧縮機、及び室外熱交換器等を内蔵する複
数台の室外ユニットを並列に接続するビル用のマルチ形
空気調和装置は知られている(例えば、特開平2−85
656号公報参照)。
【0003】この種のマルチ形空気調和装置は、複数台
の室外ユニットを備えるので、その組み合わせにより、
装置の大容量システム化が図れるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この空気調
和装置が設置されたビル等の建物において、真夏の日中
ピーク時などはOA機器(コンピュータ)や照明機器及
びこの空気調和装置等の使用によって、ビル全体の電力
消費量が所定(契約)値以上となることがある。このよ
うな場合は、ブレーカ等が作動してビル全体の電力供給
が停止し、ビル内での作業(仕事)に支障をきたすとい
う課題があった。
【0005】本発明は、ビル全体の電力消費量が契約値
に達する直前に、複数の室外ユニットの運転状態を制御
して、ビル全体の電力消費量を抑えるようにしたこと並
びにこれら複数の室外ユニットの運転を効率良く行わせ
ることを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、複数台の室外ユニットを室内ユニットか
ら延びるユニット間配管に並列につないで一つの冷凍サ
イクルで構成されるマルチ型の空気調和装置において、
複数台の室外ユニットは少なくとも2台の能力一定の定
格室外ユニットと1台の能力可変室外ユニットとから構
成されており、この装置が設置された建物の消費電力量
に応じてこの建物の空調負荷の要求馬力を減少させて実
馬力を設定する第1の制御器と、この第1の制御器で設
定された実馬力で能力可変室外ユニットの運転を優先さ
せつつ定格室外ユニットの運転台数を設定する第2の制
御器とを備えたものである。
【0007】又、複数台の室外ユニットを室内ユニット
から延びるユニット間配管に並列につないで一つの冷凍
サイクルで構成されるマルチ型の空気調和装置におい
て、前記複数台の室外ユニットは少なくとも2台の能力
一定の定格室外ユニットと1台の能力可変室外ユニット
とから構成されており、この装置が設置された建物の消
費電力量に応じてこの建物の空調負荷の要求馬力を減少
させて実馬力を設定する第1の制御器と、この第1の制
御器で設定された実馬力で前記能力可変室外ユニットの
運転を優先させつつ前記定格室外ユニットの運転台数を
ローテーションさせてこの定格室外ユニットの運転時間
の均一化を図る第2の制御器とを備えたものである。
【0008】
【作用】空気調和装置が設置された建物の消費電力量が
契約電力量を越えないよう各室外ユニットは運転制御さ
れる。しかもこの室外ユニットの運転に当たっては能力
可変室外ユニットの運転が優先され、且つ定格室外ユニ
ットの運転はローテーションされる。
【0009】
【実施例】図1において、1,2,3は室外ユニット
で、これら複数台の室外ユニットは均油管4でつながれ
ている。
【0010】この均油管は夫々の室外ユニット1,2,
3内の圧縮機5,6,7につながれている。
【0011】ここで、室外ユニット1,2に収納された
圧縮機5,6は能力一定型の圧縮機で、室外ユニット3
に収納された圧縮機7は能力可変型(インバータ)圧縮
機である。
【0012】もちろん夫々の室外ユニット1,2,3に
は図示しないが夫々室外熱交換器が収納されており、こ
れによって室外ユニット1,2は能力一定型の室外ユニ
ットとなり、室外ユニット3は能力可変型の室外ユニッ
トとなっている。
【0013】これら室外ユニット1,2,3の接続台数
や運転台数は後述する室内ユニットの台数やビルの空調
負荷によって設定される。
【0014】8,9,10は室内ユニットで、例えば室
内ユニット8がビル11の3階12に、室内ユニット9
がビルの2階13に、室内ユニット10がビルの3階1
4に夫々設置されている。
【0015】尚、室外ユニット1,2,3はビル11の
屋上に配置されている。そして夫々の室内外両ユニット
は図1で示すようなユニット間配管15でつながれてい
る。
【0016】図2は、図1で示した室内外ユニット1,
2,3,8,9,10の配線50の接続状態を示す説明
図である。
【0017】20はこれらのユニットにつながれた中央
制御装置、21はビル全体の消費電力量を計測する計測
器で、このビル(建物)に設けられている空気調和装
置、照明機器60、コピー機などのOA機器61、ボイ
ラー等とつながれている。
【0018】そしてこの計測器21では前述のビル全体
の消費電力量とビルの契約電力量とを比較して、この消
費電力量が契約電力量をオーバーしそうな場合は、まず
仕事に支障をきたすおそれの少ない機器例えば照明機器
60ボイラー、空気調和装置の消費電力をOA機器61
の消費電力よりも優先的に抑えるようにしている。
【0019】ここで、空気調和装置の消費電力を制御す
る場合について述べると次のとおりである。
【0020】ビルの消費電力量が契約電力量よりも十分
低くて、ビル内の空気調和装置をフルの能力で運転させ
ても、契約電力量をオーバーすることがない場合は計測
器21のマイコンから「0」「0」の信号が出力され、
ビル内の空気調和装置を75%の能力で運転させると消
費電力量が契約電力量に達する場合は「0」「1」が出
力され、同じくビル内の空気調和装置を50%の能力で
運転させると消費電力量が契約電力量に達する場合は
「1」「0」が出力される。
【0021】そして、空気調和装置を運転させると消費
電力量が契約電力量に達する場合は「1」「1」が出力
される。
【0022】前記中央制御装置20は、第1の制御器2
2と、第2の制御器23とから構成されている。
【0023】第1の制御器22は、各室内ユニット8,
9,10の運転状況(運転台数)等を入力してビル全体
の空調負荷の要求馬力を求めると共に、計測器21から
のビット数(前述した)に応じた割合を求め、実運転馬
力を計算するものである。
【0024】第2の制御器23は、この実運転馬力に応
じて室外ユニット1,2,3の運転台数や運転状態を設
定するもので、この制御器23からの出力で各室外ユニ
ット1,2,3の運転状態が決定される(図4参照)。
【0025】このような構成を備えた空気調和装置にお
いて、室外ユニット1,2は10馬力の能力一定型、室
外ユニット3は10馬力の能力可変型と設定した場合の
運転状態について図4、図5を用いて説明する。
【0026】まず、図4のステップ40にて運転が開始
されると、各室内ユニット8,9,10からの要求馬力
が信号線41(図2参照)を介して中央制御装置20の
第1の制御器22に入力される。
【0027】ここで例えば要求馬力の合計が30馬力=
Aと設定されたとして以下説明する。そして、次に、ス
テップ42では計測器21からの出力(マイコンのビッ
ト数)があるかどうか判断し、その出力がない(ビット
数が「0」「0」)場合は、30馬力そのものを実馬力
設定として決定する(ステップ43)。
【0028】一方、計測器21からの出力がある場合
は、ステップ44に移行し、ここでその出力「1」
「1」か、「1」「0」か「0」「1」に応じた比率K
を図3から求める。
【0029】次に、ステップ45でこの比率と上述の要
求馬力との積を計算し、その値を実馬力として決定す
る。
【0030】このように比率Kと要求馬力Aとの積を実
馬力とすることによって、この実馬力は要求馬力よりも
低下し、この低下した実馬力で各室外ユニット1,2,
3が運転される。
【0031】ここで、測定器21にて決定される低下の
割合(75%,50%,25%)すなわち抑制量は、ビ
ルの契約電気量を越えない値に定められるので、必要以
上に馬力が低下することなく、ビルの契約電気量に見合
った空調が行なえる。
【0032】次に、ステップ46では上述にて決定され
た実馬力に応じて各室外ユニット1,2,3の運転状態
が図5で示すように設定される。
【0033】すなわち、実馬力が30馬力(実馬力=要
求馬力)の場合は、いずれの室外ユニット1,2,3も
運転され、30馬力分の能力が各室内ユニットに振り分
ける。
【0034】又、実馬力が22.5馬力の場合は2つの
定格の室外ユニット1,2を運転させ、且つ能力可変型
の室外ユニット3を2.5馬力で運転させる。
【0035】実馬力が15馬力の場合は2つの定格室外
ユニットのうち一方のみを運転させると共に、能力可変
型の室外ユニットを5馬力で運転させる。
【0036】図6は、図4のステップ41で検出された
要求馬力が25馬力の場合における各室外ユニット1,
2,3の運転状態を示したもので、実馬力が25馬力の
場合は2つの定格室外ユニット1,2を運転させ、且つ
能力可変室外ユニット3を5馬力で運転させる。
【0037】実馬力が18.75馬力の場合は、一方の
室外ユニット1のみを運転させ、且つ能力可変室外ユニ
ット3を8.75馬力で運転させる。
【0038】実馬力が12.5馬力の場合は、18.7
5馬力の時に停止させていた室外ユニット2を運転させ
ると共に、18.75馬力の時に運転させていた室外ユ
ニット1の運転を停止させ、且つ能力可変室外ユニット
3を2.5馬力で運転させる。
【0039】このように、定格の室外ユニット1,2に
おいては、実馬力に応じて運転台数をローテーションす
ることによって、各室外ユニット1,2の運転時間が均
一化される。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように請求項1の本発明は、
複数台の室外ユニットを室内ユニットから延びるユニッ
ト間配管に並列につないで一つの冷凍サイクルで構成さ
れるマルチ型の空気調和装置において、複数台の室外ユ
ニットは少なくとも2台の能力一定の定格室外ユニット
と1台の能力可変室外ユニットとから構成されており、
この装置が設置された建物の消費電力量に応じてこの建
物の空調負荷の要求馬力を減少させて実馬力を設定する
第1の制御器と、この第1の制御器で設定された実馬力
で能力可変室外ユニットの運転を優先させつつ定格室外
ユニットの運転台数を設定する第2の制御器とを備える
ようにしたので、夫々の室外ユニットが建物の消費電力
に応じて効率的に且つ均一的にこの室外ユニットひいて
は空気調和装置を運転させることができる。
【0041】しかも、能力可変室外ユニットの運転を優
先させつつ定格室外ユニットの運転台数を設定するの
で、空調能力をほぼリニアに変化させることができ、ヒ
ートショックの発生を少なく抑えることができる。
【0042】更に、請求項2の発明は、複数台の室外ユ
ニットを室内ユニットから延びるユニット間配管に並列
につないで一つの冷凍サイクルで構成されるマルチ型の
空気調和装置において、複数台の室外ユニットは少なく
とも2台の能力一定の定格室外ユニットと1台の能力可
変室外ユニットとから構成されており、この装置が設置
された建物の消費電力量に応じてこの建物の空調負荷の
要求馬力を減少させて実馬力を設定する第1の制御器
と、この第1の制御器で設定された実馬力で前記能力可
変室外ユニットの運転を優先させつつ定格室外ユニット
の運転台数をローテーションさせたので、この定格室外
ユニットの運転時間の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和装置の配管接続図である。
【図2】図1に示した装置の配線接続図である。
【図3】図2に示した計測器21からの出力状態を示す
説明図である。
【図4】図1に示した中央監視装置のフローチャートで
ある。
【図5】図1に示した装置の室外ユニットの運転状態を
示す説明図である。
【図6】図5とは異なる要求馬力における室外ユニット
の運転状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2,3 室外ユニット 8,9,10 室内ユニット 22 第1の制御器 23 第2の制御器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の室外ユニットを室内ユニットか
    ら延びるユニット間配管に並列につないで一つの冷凍サ
    イクルで構成されるマルチ型の空気調和装置において、
    前記複数台の室外ユニットは少なくとも2台の能力一定
    の定格室外ユニットと1台の能力可変室外ユニットとか
    ら構成されており、この装置が設置された建物の消費電
    力量に応じてこの建物の空調負荷の要求馬力を減少させ
    て実馬力を設定する第1の制御器と、この第1の制御器
    で設定された実馬力で前記能力可変室外ユニットの運転
    を優先させつつ前記定格室外ユニットの運転台数を設定
    する第2の制御器とを備えたことを特徴とする空気調和
    装置。
  2. 【請求項2】複数台の室外ユニットを室内ユニットから
    延びるユニット間配管に並列につないで一つの冷凍サイ
    クルで構成されるマルチ型の空気調和装置において、前
    記複数台の室外ユニットは少なくとも2台の能力一定の
    定格室外ユニットと1台の能力可変室外ユニットとから
    構成されており、この装置が設置された建物の消費電力
    量に応じてこの建物の空調負荷の要求馬力を減少させて
    実馬力を設定する第1の制御器と、この第1の制御器で
    設定された実馬力で前記能力可変室外ユニットの運転を
    優先させつつ前記定格室外ユニットの運転台数をローテ
    ーションさせてこの定格室外ユニットの運転時間の均一
    化を図る第2の制御器とを備えたことを特徴とする空気
    調和装置。
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