JP2000212336A - 熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品 - Google Patents

熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品

Info

Publication number
JP2000212336A
JP2000212336A JP11019280A JP1928099A JP2000212336A JP 2000212336 A JP2000212336 A JP 2000212336A JP 11019280 A JP11019280 A JP 11019280A JP 1928099 A JP1928099 A JP 1928099A JP 2000212336 A JP2000212336 A JP 2000212336A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
thermally conductive
fibers
rubber composition
short fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11019280A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Hida
雅之 飛田
Hideaki Kojima
秀明 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polymatech Co Ltd
Original Assignee
Polymatech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polymatech Co Ltd filed Critical Polymatech Co Ltd
Priority to JP11019280A priority Critical patent/JP2000212336A/ja
Publication of JP2000212336A publication Critical patent/JP2000212336A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低比重で高い熱伝導性と強度を有し、発熱す
る素子への形状追随性に優れる柔軟な熱伝導性ゴム組成
物および熱伝導性成形品。 【解決手段】 ポリベンザゾール短繊維をゴムに分散混
合した熱伝導性ゴム組成物、さらに、これを成形した熱
伝導性成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器より発生
する熱を放散させる熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性
成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、電子機器の高性能化、小型化、軽
量化にともなう高密度実装やLSIの高集積化、高速化
などによって、電子機器から発生する熱対策が非常に重
要な課題になっている。通常、発熱する素子の熱拡散用
として、熱源と放熱器の間や熱源と金属製伝熱板の間に
は、接触熱抵抗を下げる目的で熱伝導率の大きなグリス
や柔軟性のある熱伝導性ゴム材料を介在させている。ま
た、大きさ、高さが異なる発熱する素子を高密度で実装
するので、様々な間隙を埋めることが可能な熱伝導性材
料が要求され、柔軟で形状追随性のあるシート状などの
熱伝導性成形品が使用されている。
【0003】従来の熱伝導性に優れるゴム組成物および
成形品は、充填剤として熱伝導率が大きい酸化アルミニ
ウムや窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、炭化
ケイ素、石英、水酸化アルミニウムなどの金属酸化物、
金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物や、銀、銅、
金、錫、鉄、アルミニウム、マグネシウムなどの金属や
合金からなる充填剤をゴム中に高濃度で充填していた。
なかでも、高い熱伝導性と電気絶縁性を兼ね備えた酸化
アルミニウムや窒化ホウ素の粉体が好んで使用されてい
た。
【0004】ところが、これらの熱伝導性充填剤は、い
ずれも比重がゴムよりも大きいために、充填して得られ
る熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品の比重が大
きくなってしまい、軽量化の要求には応えられなかっ
た。さらに、このような従来の熱伝導性に優れるゴム組
成物や成形品は、柔軟であるけれども充填剤を高濃度で
配合するために、強度が小さくて取り扱い時や実装する
ときの応力で成形品が切れたり破れてしまうなど問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、特開平9−25
5871号公報によれば、ポリベンザゾール繊維を含有
する熱可塑性樹脂組成物および成形品が提唱されてい
る。しかしながら、この組成物および成形品は、耐衝撃
性、靭性、電気絶縁性、熱伝導性を備える硬質の熱可塑
性樹脂を目指したものであり、本発明の目的とする軽
量、すなわち低比重で柔軟で、かつ高い強度と熱伝導性
が要求される熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品
を得ることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低比重で高い
熱伝導性と強度を有し、発熱する素子への形状追随性に
優れる柔軟な熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品
を提供するものである。これらの課題を解決するために
鋭意検討した結果、ポリベンザゾール短繊維をゴムに含
有させたゴム組成物が低比重で高い熱伝導性と強度を保
ち、柔軟性に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリベンザゾール短繊維を含有す
る熱伝導性ゴム組成物、さらに、ポリベンザゾール短繊
維を含有する熱伝導性ゴム組成物を成形した熱伝導性成
形品である。
【0007】本発明の熱伝導性ゴム組成物および熱伝導
性成形品で使用するポリベンザゾール短繊維は、ポリベ
ンザゾールポリマーより構成される短繊維であり、ポリ
ベンザゾール(PBZ)とは、ポリベンゾオキサゾール
ホモポリマー(PBO)、ポリベンゾチアゾールホモポ
リマー(PBT)およびそれらPBO、PBTのランダ
ムコポリマー、シーケンシャルコポリマー、ブロックコ
ポリマーあるいはグラフトコポリマーを意味するもので
ある。
【0008】ポリベンザゾール短繊維の直径、断面形状
等ついては特定するものではないけれども、ポリベンザ
ゾール短繊維の長さは10mm以下であることが好まし
い。10mmよりも長いポリベンザゾール短繊維を用い
ると、ゴムに均一に分散しにくく、組成物としての粘度
が上昇して成形性が悪化するので好ましくない。より好
ましいポリベンザゾール短繊維の長さは3mm以下、さ
らに好ましくは1mm以下である。
【0009】熱伝導性ゴム組成物に含有させるポリベン
ザゾール短繊維の量は、ゴム100重量部に対して2〜
200重量部が好ましい。2重量部よりも少ないと熱伝
導性と強度の効果が小さく、200重量部を越えて含有
させると組成物の粘度が増大して流動性が損なわれて成
形加工が困難になり、かつ気泡の混入が避けられないの
で不適である。さらに好ましいポリベンザゾール短繊維
の添加量は4〜100重量部、さらに好ましくは5〜7
0重量部である。
【0010】ポリベンザゾール短繊維は、ポリベンザゾ
ール長繊維を一定長さに切断する方法などによって製造
することが可能であり、市販品(東洋紡績株式会社製
商品名=ザイロン)を容易に入手することができる。ポ
リベンザゾール短繊維の引張強度については、4GPa
以上でかつ初期引張弾性率が140GPa以上を有する
ことが好ましい。引張強度、初期引張弾性率がこの範囲
であるポリベンザゾール短繊維を使用することによっ
て、本発明の熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品
はより高い熱伝導性と強度を発現することができる。
【0011】なお、ポリベンザゾール短繊維以外の繊維
として、少量のアラミド繊維やポリエステル繊維、脂肪
族ポリアミド繊維、ビニロン繊維などの有機繊維、天然
繊維、炭素繊維、金属繊維、さらにこれらの繊維を複合
した複合繊維からなる短繊維や長繊維、あるいはそれら
の少量の織布や不織布などを混在させることも可能であ
る。
【0012】本発明の熱伝導性ゴム組成物および熱伝導
性成形品で使用するゴムの種類は、特に限定するもので
はない。通常の天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、水添ニ
トリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、ブチルゴムおよびハロゲン化ブチルゴム、アクリル
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム、ホスファゼンゴム等の加硫ゴム
や、スチレンブタジエンまたはスチレンイソプレンブロ
ック共重合体とその水添共重合体およびスチレン系熱可
塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル
系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等の熱可
塑性エラストマーおよびその架橋体を使用することがで
きる。なかでも、柔軟性、耐熱性、耐寒性、電気的信頼
性などに優れるシリコーンゴムやスチレン系熱可塑性エ
ラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマーが好適
である。
【0013】シリコーンゴムとしては、公知のオルガノ
ポリシロキサンを硬化することによって得られる通常の
シリコーンゴムが用いられる。硬化方法については限定
するものではなく、ビニル基を含むオルガノポリシロキ
サンとケイ素原子にハイドロジェン基を含むオルガノポ
リシロキサンと白金系触媒からなる付加反応タイプ、有
機過酸化物によるラジカル反応タイプ、縮合反応タイ
プ、紫外線や電子線による硬化タイプなどが挙げられ
る。なかでも、ポリベンザゾール短繊維を充填しやすい
過酸化物硬化型のミラブルタイプのシリコーンゴムや、
付加反応型の液状オルガノポリシロキサンを用いること
が好ましい。また、公知の補強用のシリカや難燃剤、着
色剤、耐熱性向上剤、接着助剤、粘着剤、オイル、可塑
剤、発泡剤などを適宜配合することができる。
【0014】本発明の熱伝導性ゴム組成物には、他の熱
伝導性充填剤として熱伝導率が大きい酸化アルミニウム
や窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、炭化ケイ
素、石英、水酸化アルミニウムなどの金属酸化物、金属
窒化物、金属炭化物、金属水酸化物や、銀、銅、金、
錫、鉄、アルミニウム、マグネシウム、炭素などの金属
や合金からなる球状、粉状、繊維状、針状、鱗片状、ウ
ィスカー状などの少量の充填剤を併用しても差し支えな
い。しかしながら、本発明の熱伝導性ゴム組成物および
熱伝導性成形品は、導電性の添加剤を配合しない限りは
体積抵抗率が10 10Ω・cm以上の電気絶縁性を有す
ることも特徴であり、金属や炭素などの導電性充填剤を
補助的に配合する場合は、使用する用途の電気絶縁性の
要求有無を考慮して添加量を決定する必要がある。な
お、これらの熱伝導性充填剤の表面を公知のカップリン
グ剤で処理することによってゴムへの分散性や界面の密
着性を向上することが可能である。
【0015】本発明の熱伝導性ゴム組成物および熱伝導
性成形品の硬度については特定するものではないけれど
も、柔軟性を維持するためにはショアA硬度が90以下
が好ましい。さらに好ましくはショアA硬度で40以
下、さらに好ましくは、ショアA硬度よりも柔軟な硬度
範囲を測定するアスカーC硬度で30以下の場合が特に
柔軟性に優れてゲル状になり、高さが異なる発熱素子と
放熱器や筐体の隙間を埋めやすくなって優れた放熱効果
が発揮できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の熱伝導性ゴム組成物は、
所定量のポリベンザゾール短繊維をゴムに分散混合する
ことによって得ることができる。分散したり混合する方
法や混練方法については特定するのもではなく、通常の
ゴムの混練時に使用されるロールやミキサー、ニーダ
ー、押出機などの装置を使用できる。なお、ゴムが熱可
塑性エラストマーの場合には、組成物をあらかじめ押出
機などでペレット形状にしておくと扱いやすい。
【0017】本発明の熱伝導性ゴム組成物は、公知の射
出成形や圧縮成形、押出成形、カレンダー成形、トラン
スファー成形、ブロー成形などによって、シート状やチ
ューブ、キャップ、ケース、パッキン、ガスケット、ロ
ーラー、ダンパーなど用途に応じた所望の形状の熱伝導
性成形品を得ることができる。なかでも、電子機器から
発生する熱を放散させる用途に使用する場合には、押出
成形やカレンダー成形、プレス成形などによって製造さ
れるシート状やチューブ状の熱伝導性成形品が好適であ
る。シート状成形品の場合、シートの厚みについては用
途によって決定すれば良いけれども、通常は0.2mm
〜10mmの範囲が実用的である。
【0018】ポリベンザゾール短繊維とゴムとの濡れ性
や接着性を向上させるために、ポリベンザゾール短繊維
の表面をあらかじめ脱脂や洗浄処理したり、紫外線処
理、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理などの活
性化処理を施すことが好ましい。さらに、これらの表面
処理後にシラン系やチタン系、アルミニウム系などの通
常のカップリング剤で処理することによって、さらに多
量のポリベンザゾール短繊維を容易に分散混合しやすく
なり、得られる成形品の一層の高強度化、高熱伝導率化
が達成できる。
【0019】本発明の熱伝導性成形品の例の外観図を図
1〜図3に示す。図1はポリベンザゾール短繊維を含有
する熱伝導性シリコーンゴム組成物をプレス成形したシ
ート状の熱伝導性成形品の断面図を表す。図2はポリベ
ンザゾール短繊維を含有する熱伝導性エチレンプロピレ
ン系ゴム組成物を押出機で成形し硬化させたチューブ状
の熱伝導性成形品、図3はポリベンザゾール短繊維を含
有する熱伝導性スチレン系エラストマー組成物を押出成
形したパッキン形状の熱伝導性成形品である。
【0020】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳し
く説明する。
【実施例1】100重量部のシリコーンゴムA(東レ・
ダウコーニング・シリコーン株式会社製 SH831
U)に対し、有機過酸化物系加硫剤0.75重量部(東
レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製 RC
4)、短繊維表面を脱脂洗浄してからシランカップリン
グ剤処理した繊維長さ1mmのポリベンザゾール短繊維
(東洋紡績株式会社製 ザイロンAS 直径=11μ
m、引張強度=5.8GPa、初期弾性率=180GP
a)10重量部をロールで混練して熱伝導性ゴム組成物
を調製し、プレス成形して厚さ2mmのシート状の熱伝
導性成形品を作製した。
【0021】得られたシート状の熱伝導性成形品の熱伝
導率は、迅速熱伝導率計(京都電子工業株式会社製 Q
TM−500)で測定した。引張試験による引張強度と
破断時の伸び、引裂強度はJISK6250に準拠し、
硬度はJISK6253のショアA硬度計、比重は水中
置換法で測定した。
【0022】
【実施例2〜3】実施例1と同様に表1に記した配合の
熱伝導性ゴム組成物を調製してシート状の熱伝導性成形
品を作製した。実施例1と同様に熱伝導率、引張試験に
よる引張強度と伸び、引裂強度、硬度、比重を測定して
結果を表1に記載した。
【0023】
【実施例4〜5】付加反応型の液状のシリコーンゴムB
(東芝シリコーン株式会社製 TSE3070)100
重量部に対し、表1に記す所定量の繊維長さ1mmのポ
リベンザゾール短繊維(東洋紡績株式会社製 ザイロン
AS 直径=11μm、引張強度=5.8GPa、初期
弾性率=180GPa)および酸化アルミニウム粉末
(昭和電工株式会社製 アルミナAS20)を真空脱泡
ミキサーで混練して熱伝導性ゴム組成物を調製し、プレ
ス成形して厚さ2mmのシート状の熱伝導性成形品を作
製した。実施例1と同様にシート状の熱伝導性成形品の
熱伝導率、引張試験による引張強度と伸び、引裂強度、
比重を測定した。硬度はアスカーC硬度計で測定し、結
果を表1にまとめた。
【0024】
【実施例6】スチレン系熱可塑性エラストマー100重
量部(三菱化学工業株式会社製 ラバロン T320
C)に対し、短繊維表面を脱脂洗浄してからシランカッ
プリング剤処理した繊維長さ1mmのポリベンザゾール
短繊維(東洋紡績株式会社製ザイロンAS 直径=11
μm、引張強度=5.8GPa、初期弾性率=180G
Pa)10重量部を2軸押出機で混練しペレット状の熱
伝導性ゴム組成物を調製し、押出成形によって厚さ2m
mのシート状の熱伝導性成形品を作製した。実施例1と
同様にシート状の熱伝導性成形品熱伝導率、引張試験に
よる引張強度と伸び、引裂強度、硬度、比重を測定して
結果を表1に記した。
【0025】
【比較例1】100重量部のシリコーンゴムA(東レ・
ダウコーニング・シリコーン株式会社製 SH831
U)に対し、有機過酸化物系加硫剤0.75重量部(東
レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製 RC4)
をロールで混練してゴム組成物を調製し、プレス成形し
て厚さ2mmのシート状の成形品を作製した。実施例1
と同様に熱伝導率、引張試験による引張強度と伸び、引
裂強度、硬度、比重を測定して結果を表1に記した。
【0026】
【比較例2】100重量部のシリコーンゴムA(東レ・
ダウコーニング・シリコーン株式会社製 SH831
U)に対し、有機過酸化物系加硫剤0.75重量部(東
レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製 RC
4)、繊維長さ1mmのアラミド短繊維(デュポン・東
レ・ケブラー株式会社製 ケブラー29 直径12μ
m)20重量部をロールで混練してゴム組成物を調製
し、プレス成形して厚さ2mmのシート状の成形品を作
製した。実施例4と同様に熱伝導率、引張試験による引
張強度と伸び、引裂強度、アスカーC硬度、比重を測定
し、結果を表1に記した。
【0027】
【比較例3】付加反応型の液状のシリコーンゴムB(東
芝シリコーン株式会社製 TSE3070)100重量
部に対し、熱伝導性充填剤としてカップリング剤処理し
た粉状の酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 アル
ミナAS−20)400重量部をミキサーで混練してゴ
ム組成物を調製し、プレス成形して厚さ2mmのシート
状の成形品を作製した。実施例4と同様に得られたシー
ト状成形品の熱伝導率、引張試験による引張強度と伸
び、引裂強度、アスカーC硬度、比重を測定し、結果を
表1に記した。
【0028】
【比較例4】押出成形によってスチレン系熱可塑性エラ
ストマー(三菱化学工業株式会社製ラバロン T320
C)単独のシート状の成形品を作製した。実施例1と同
様に熱伝導率、引張試験による引張強度と伸び、硬度、
比重を測定して結果を表1に記載した。
【表1】
【0029】
【発明の効果】表1によれば、比較例1、比較例4のゴ
ム組成物は、低硬度で柔軟であるけれども熱伝導率が小
さい。アラミド繊維を含有する比較例2のゴム組成物
は、低硬度で強度もやや高いけれども熱伝導性が小さく
て放熱性が劣っている。熱伝導性充填剤として酸化アル
ミニウムを充填した比較例3のゴム組成物は、従来の一
般的な熱伝導性シリコーンゴム組成物であり熱伝導率が
大きくて低硬度であるけれども、比重が大きいことと強
度が低いことが欠点である。
【0030】一方、本発明の実施例1〜6のポリベンザ
ゾール短繊維1を含有する熱伝導性ゴム組成物は、低比
重で低硬度で、かつ高い熱伝導性と高い強度を有してい
ることがわかる。この熱伝導性ゴム組成物を成形加工し
て得られる本発明の熱伝導性成形品2は、プリント基板
4上に高密度実装された高さが異なる発熱する素子5と
放熱器3などとの間隙に設置できる柔軟性、軽量性、高
熱伝導性を兼ね備えたシートやチューブ、キャップ、ケ
ース、パッキン、ガスケット、ローラー、ダンパーなど
の成形品として非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱伝導性成形品(シート)の断面図の
【図2】本発明の熱伝導性成形品(チューブ)の外観図
の例
【図3】本発明の熱伝導性成形品(パッキン)の外観図
の例
【図4】発熱する素子と筐体の間隙に本発明のシート状
の熱伝導性成形品を配置した例
【符号の説明】
1 ポリベンザゾール短繊維 2 本発明のシート状の熱伝導性成形品 3 放熱器 4 プリント基板 5 発熱する素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 79:04) Fターム(参考) 4F071 AA02 AA10 AA11 AA12 AA13 AA67 AB06 AB18 AB22 AB26 AE15 AF27 AG15 AG17 AG30 AG33 AH12 BA01 BB06 BC01 BC05 4F072 AA02 AB05 AB14 AD02 AE14 AF03 AF06 AH23 AK05 AL01 AL14 4J002 AC01X AC03X AC06X AC07X AC08X AC09X BB15X BB18X BB24X BB27X BD12X BG04X BP01X CH04X CK02X CM03W CP03X CQ01X FA04W GQ00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリベンザゾール短繊維を含有する熱伝
    導性ゴム組成物
  2. 【請求項2】 ポリベンザゾール短繊維の長さが10m
    m以下であり、その配合量がゴム100重量部に対して
    2〜200重量部である請求項1に記載の熱伝導性ゴム
    組成物
  3. 【請求項3】 ゴムがシリコーンゴムまたは熱可塑性エ
    ラストマーである請求項1あるいは請求項2に記載の熱
    伝導性ゴム組成物
  4. 【請求項4】 ポリベンザゾール短繊維を含有する熱伝
    導性ゴム組成物を成形した熱伝導性成形品
  5. 【請求項5】 ポリベンザゾール短繊維の長さが10m
    m以下であり、その配合量がゴム100重量部に対して
    2〜200重量部である請求項4に記載の熱伝導性成形
  6. 【請求項6】 ゴムがシリコーンゴムまたは熱可塑性エ
    ラストマーで、形状がシート状である請求項4あるいは
    請求項5に記載の熱伝導性成形品
  7. 【請求項7】 ショアA硬度が90以下である請求項
    4、請求項5あるいは請求項6に記載の熱伝導性成形品
JP11019280A 1999-01-28 1999-01-28 熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品 Pending JP2000212336A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11019280A JP2000212336A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11019280A JP2000212336A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000212336A true JP2000212336A (ja) 2000-08-02

Family

ID=11995041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11019280A Pending JP2000212336A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000212336A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081435A (ja) * 1999-09-09 2001-03-27 Polymatech Co Ltd 熱伝導性接着剤および接着方法ならびに電子部品
JP2002088250A (ja) * 2000-09-12 2002-03-27 Polymatech Co Ltd 熱伝導性高分子組成物及び熱伝導性成形体
JP2019131659A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 東レ・デュポン株式会社 繊維強化熱可塑性複合材料、繊維強化熱可塑性樹脂組成物、及びそれらの成形品
JP2020189914A (ja) * 2019-05-21 2020-11-26 昭和電工マテリアルズ株式会社 組成物、シート及び物品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081435A (ja) * 1999-09-09 2001-03-27 Polymatech Co Ltd 熱伝導性接着剤および接着方法ならびに電子部品
JP4709339B2 (ja) * 1999-09-09 2011-06-22 ポリマテック株式会社 熱伝導性接着剤および接着方法ならびに電子部品
JP2002088250A (ja) * 2000-09-12 2002-03-27 Polymatech Co Ltd 熱伝導性高分子組成物及び熱伝導性成形体
JP2019131659A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 東レ・デュポン株式会社 繊維強化熱可塑性複合材料、繊維強化熱可塑性樹脂組成物、及びそれらの成形品
JP7090385B2 (ja) 2018-01-30 2022-06-24 東レ・デュポン株式会社 繊維強化熱可塑性複合材料、繊維強化熱可塑性樹脂組成物、及びそれらの成形品
JP2020189914A (ja) * 2019-05-21 2020-11-26 昭和電工マテリアルズ株式会社 組成物、シート及び物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6828369B2 (en) Sheet for conducting heat
CN110945647B (zh) 导热片
EP1791911B9 (en) Thermoconductive silicone elastomer, thermoconductive silicone elastomer composition and thermoconductive medium
CN1893804A (zh) 散热片材和散热结构体
US11077647B2 (en) Thermally conductive silicone rubber composite sheet
WO2014083890A1 (ja) 電子機器用熱伝導性発泡体シート及び電子機器用熱伝導性積層体
JP2002088171A (ja) 熱伝導性シートおよびその製造方法ならびに放熱装置
JP2009149769A (ja) エラストマー組成物、エラストマー成形体及び放熱シート
CN1603383A (zh) 导热性组合物及使用其的腻子状散热片和散热结构体
JP2010232535A (ja) 耐熱性放熱シート
JP4739009B2 (ja) 耐熱熱伝導性熱圧着用シリコーンゴムシート
JP2001168573A (ja) 熱伝導性電磁波シールドシート
JP2001139733A (ja) 熱伝導シート及びその製造方法
JP2020128463A (ja) 熱伝導性粘着層を有する熱伝導性シリコーンゴムシート
JPH09151324A (ja) 難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物
JP2001160607A (ja) 異方性熱伝導性シート
JP3041213B2 (ja) 耐熱熱伝導性シリコーンゴム複合シート
JP2000212336A (ja) 熱伝導性ゴム組成物および熱伝導性成形品
JP2007154098A (ja) 付加反応硬化型シリコーン組成物
JP2007311628A (ja) 伝熱性弾性シート
CN114729193A (zh) 热传导性硅酮组合物和热传导性硅酮片材
JP4489861B2 (ja) 熱伝導性シート
JP2007246664A (ja) 熱伝導性シート
JP2002003717A (ja) 熱伝導性シート
WO2022190293A1 (ja) 熱伝導性樹脂シート