JP2000211936A - 光ファイバプリフォ―ム加工用バ―ナ - Google Patents

光ファイバプリフォ―ム加工用バ―ナ

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JP2000211936A JP11015293A JP1529399A JP2000211936A JP 2000211936 A JP2000211936 A JP 2000211936A JP 11015293 A JP11015293 A JP 11015293A JP 1529399 A JP1529399 A JP 1529399A JP 2000211936 A JP2000211936 A JP 2000211936A
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真二 鈴木
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忠克 島田
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秀夫 平沢
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  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】バーナの先端に金属酸化物が発生することを簡
便に制御できる光ファイバプリフォーム加工用バーナを
提供する。 【解決手段】光ファイバプリフォーム加工用バーナ1
は、可燃性ガスの流れる外筒2内に、支燃性ガスの流れ
る複数の内管3が挿入されており、可燃性ガスまたは支
燃性ガスの流路途中に、開閉弁12を有する不活性ガス
管10を連結し、この流路の可燃性ガスまたは支燃性ガ
スの流量により開閉弁12の開閉を制御する制御回路1
4を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを得る
ための原材となる光ファイバプリフォームの延伸や、表
面の平滑化の際に、加熱するために用いられるバーナに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、石英ガラスを主成分とす
る多孔質ガラス母材を原材としている。多孔質ガラス母
材を焼結し、脱水および透明ガラス化した光ファイバプ
リフォーム母材を所定径に延伸したものは、光ファイバ
プリフォームロッドと呼ばれ、これを線引機で線引きす
ると光ファイバが得られる。
【0003】このような光ファイバプリフォームを延伸
したり、表面を平滑にするため熱処理する際には、バー
ナを用いて火炎により加熱している。バーナは、可燃性
ガスの流れる外筒内に、支燃性ガスの流れる複数の内管
が挿入されたものが用いられる。この外筒や内管の材質
は、耐熱性に優れたステンレス鋼が使用されている。し
かしバーナ先端の表面は火炎により高温になってしま
う。特に火炎を絞ったときなど、燃焼温度が最も高い内
炎先端がバーナに近づくため、バーナ先端の表面温度は
400〜800℃になってしまう。このような状態でバ
ーナを長時間使用すると、バーナ先端表面に金属酸化物
が生じ、徐々に浮遊性の微粒子となる。光ファイバプリ
フォームの製造や熱処理の際に、この金属酸化物の微粒
子が飛散し、光ファイバプリフォームの表面に付着する
と、表層部をヤスリ等で研磨しなければならない。研磨
すると光ファイバプリフォームの石英クラッド部とコア
部との比率が変わり、光ファイバの光伝送特性不良を生
じさせてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高品質の光ファイバプ
リフォームを製造するためには、常にバーナを清浄な状
態で使用する必要がある。
【0005】本発明は前記の課題を解決するためなされ
たもので、バーナの先端に金属酸化物が発生することを
簡便に抑制できる光ファイバプリフォーム加工用バーナ
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の光ファイバプリフォーム加工用バ
ーナ1は、実施例に対応する図1を参照して説明する
と、可燃性ガスの流れる外筒2内に、支燃性ガスの流れ
る複数の内管3が挿入されており、可燃性ガスまたは支
燃性ガスの流路途中に、開閉弁12を有する不活性ガス
管10を連結し、この流路の可燃性ガスまたは支燃性ガ
スの流量により開閉弁12の開閉を制御する制御回路1
4を有している。
【0007】支燃性ガスが酸素ガスであってそのガス流
路に該不活性ガス管10が配置され、可燃性ガスが水素
ガスであることが好ましい。
【0008】可燃性ガスや支燃性ガスの流量を絞って火
炎を小さくしたときに、不活性ガスを混合することによ
り、火炎が拡散し、内炎の先端近傍の高温部分がバーナ
の先端から遠ざかる。そのため、バーナ先端の表面温度
が400℃未満に制御され、バーナの酸化を防止でき
る。一方、強い火力を必要とするときは、不活性ガスを
混合すると燃焼温度が低下してしまうので、不活性ガス
の開閉弁13を閉鎖する。このとき可燃性ガスや支燃性
ガスの流量を増し火炎を大きくしているので、火炎の高
温部分がバーナの先端から離れている。そのためバーナ
先端の表面温度は400℃未満となっている。
【0009】本発明の光ファイバプリフォーム加工用バ
ーナの制御方法は、可燃性ガスの流れる外筒2に挿入さ
れた複数の内管3を流れる支燃性ガスの流量が低下した
とき、支燃性ガス流路17途中に連結された不活性ガス
管10が有する開閉弁12を開放し、その後に支燃性ガ
スの流量が上昇したとき開閉弁12を閉鎖するものであ
る。
【0010】支燃性ガスの流量を、内管3のガス流出部
4(図2参照)の開口面積で除した支燃性ガス線速度
が、1.0m/秒以下のとき、開閉弁12を開放し、支
燃性ガス線速度で1.1m/秒に達したとき開閉弁12
を閉鎖することが好ましい。
【0011】開閉弁12の開放および閉鎖の際の支燃性
ガス線速度に差異を設定することにより、開閉弁12の
開閉による脈流の発生を防止できる。
【0012】開閉弁12の開放により、不活性ガス流量
を内管2のガス流出部4の開口面積で除した不活性ガス
線速度で0.5〜2m/秒の不活性ガスが流れることが
好ましい。
【0013】不活性ガス線速度が0.5m/秒以下であ
ると、バーナ先端の温度の制御ができない。一方、2m
/秒以上であると、完全燃焼できなかったり、火炎温度
が低下してしまう。
【0014】このバーナを用いて、光ファイバプリフォ
ームを火炎により熱処理したとき、バーナ先端の温度を
400℃以下に制御できるので、バーナ先端に金属酸化
物が生成しない。そのため光ファイバプリフォームに金
属酸化物が付着せず、高品質なものが製造できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を詳細に説
明する。図1には、本発明を適用する光ファイバプリフ
ォーム加工用バーナの実施例の概要図が示されている。
【0016】光ファイバプリフォーム加工用バーナは、
内径が30mmの外筒内に、内径1mm、外径3mmの
内管が複数挿入されている。バーナの先端を表している
図2に示すように、内管3は、外筒2の軸を中心に同心
円状に複数列配置され、各列には等間隔に内管3が並ん
でいる。各列の内管3の間隔は外周部ほど密になってい
る。なお、内管3は等密度に配置されていてもよい。
【0017】バーナ1の外筒2は、底端が閉鎖され、可
燃性ガスすなわち水素ガスの流路19に接続している。
水素ガス流路19の途中に水素ガス流量制御器20を有
している。全ての内管3は、分流具21を介して支燃性
ガスすなわち酸素ガスの流路17に接続している。酸素
ガス流路17の途中には、不活性ガス管10が連結さ
れ、酸素ガス流量制御器18が配置されている。不活性
ガス管10は、開閉弁12と、不活性ガス流量制御器1
1とを有している。酸素ガス流量制御器18から出力さ
れる流量データにより、駆動源15の駆動を制御してい
る制御回路14を有し、駆動源15は開閉弁12に接続
している。
【0018】なお、開閉弁12には、電動バルブ、電磁
バルブが用いられる。支燃性ガス流路17への不活性ガ
ス管10の接続には、三方管、三方弁の接続具13が用
いられる。
【0019】光ファイバプリフォーム加工用バーナは、
以下のように動作する。水素ガスが、供給源(不図示)
から水素ガス流路19を経て外筒2に流入する。一方、
酸素ガスが、供給源(不図示)から酸素ガス流路17を
経て分流具21により内管3に分流する。外筒2の先端
で水素ガスおよび酸素ガスは混合される。混合ガスに点
火すると、火炎7が得られる。光ファイバプリフォーム
の火炎加工の目的に応じて、流量制御器18および20
により水素ガス量と酸素ガス量とを調整し、最適な火炎
状態にする。このとき酸素ガス流量制御器18から制御
回路14にガス流量データを示す信号が出力されてい
る。この流量を内管2の開口面積で除した酸素ガス線速
度が1.0m/秒以下であると制御回路14が判断した
とき、制御回路14はモータ15を駆動させ、不活性ガ
ス開閉弁12を開放する。すると、ガス線速度が0.5
m/秒の不活性ガスである窒素ガスが、酸素ガス流路1
7に流れ込んで混合される。酸素の流量を変化させたと
き、酸素ガス線速度が1.1m/秒に達したと制御回路
14が判断すると、制御回路14がモータ15を駆動さ
せ、開閉弁12を閉鎖する。
【0020】前記実施例に従って光ファイバプリフォー
ム加工用バーナを用い、平均径65mmの光ファイバプ
リフォーム母材をガラス施盤に装着して、延伸加工(5
mm縮径)を行った。加工本数に対し、異物の付着して
いる本数の割合は0.2%と低かった。
【0021】比較のため、不活性ガス開閉弁を常時閉鎖
したこと以外は、本発明の光ファイバプリフォーム加工
用バーナを用いた場合と同様に光ファイバプリフォーム
母材の加工を行った。加工本数に対し、異物の付着して
いる本数の割合は15%と高かった。
【0022】図3には、光ファイバプリフォーム加工用
バーナを用い、常時0.5m/秒の線速度の窒素ガスを
酸素ガスに混合した場合と、常時窒素ガスを混合しなか
った場合のそれぞれについて、酸素ガスの線速度とバー
ナ先端の温度との関係を示す。図3から明らかなよう
に、窒素ガスを混合したときは、バーナの先端温度が4
00℃を越えないが、窒素ガスを混合しないときは、酸
素ガスの線速度が1m/秒以下でバーナの先端温度が4
00〜700℃に達している。したがって、酸素ガスの
線速度が1m/秒以下になったとき、酸素ガスに窒素ガ
スを混合すると、バーナの表面温度を制御することがで
きる。
【0023】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の光
ファイバプリフォーム加工用バーナは、バーナ先端の表
面温度を400℃以下にすることができるので、バーナ
先端の金属部の酸化が防止できる。そのため光ファイバ
プリフォームの火炎による熱処理の際に、光ファイバプ
リフォームの表面に金属酸化物等が付着しない。高品質
な光ファイバプリフォームが得られるので、これを用い
ると、均質で光伝送特性が良好な光ファイバを製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する光ファイバプリフォーム加工
用バーナの実施例の概要図である。
【図2】本発明を適用する光ファイバプリフォーム加工
用バーナの実施例の要部平面図である。
【図3】酸素ガス線速度とバーナ先端温度との相関を示
す図である。
【符号の説明】 1はバーナ、2は外筒、3は内管、4は支燃性ガス流出
部、5は可燃性ガス流出部、6は外筒先端、7は火炎、
10は不活性ガス流路、11は不活性ガス流量制御器、
12は開閉弁、13は接続具、14は制御回路、15は
モータ、17は支燃性ガス流路、18は支粘性ガス流量
制御器、19は可燃性ガス流路、20は可燃性ガス流量
制御器、21は分流具である。
フロントページの続き (72)発明者 島田 忠克 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 Fターム(参考) 4G015 BA01 BB01 4G021 BA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃性ガスの流れる外筒内に、支燃性
    ガスの流れる複数の内管が挿入されており、該可燃性ガ
    スまたは該支燃性ガスの流路途中に、開閉弁を有する不
    活性ガス管を連結し、該流路の該可燃性ガスまたは該支
    燃性ガスの流量により該開閉弁の開閉を制御する制御回
    路を有していることを特徴とする光ファイバプリフォー
    ム加工用バーナ。
  2. 【請求項2】 該支燃性ガスが酸素ガスであってその
    ガス流路に該不活性ガス管が配置され、該可燃性ガスが
    水素ガスであることを特徴とする請求項1に記載の光フ
    ァイバプリフォーム加工用バーナ。
  3. 【請求項3】 可燃性ガスの流れる外筒に挿入された
    複数の内管を流れる支燃性ガスの流量が低下したとき、
    該支燃性ガス流路途中に連結された不活性ガス管が有す
    る開閉弁を開放し、その後に該支燃性ガスの流量が上昇
    したとき該開閉弁を閉鎖することを特徴とする光ファイ
    バプリフォーム加工用バーナの制御方法。
  4. 【請求項4】 該支燃性ガスの流量を該内管のガス流
    出部開口面積で除した支燃性ガス線速度が、1.0m/
    秒以下のとき、該開閉弁を開放し、該支燃性ガス線速度
    で1.1m/秒に達したとき該開閉弁を閉鎖することを
    特徴とする請求項3に記載の光ファイバプリフォーム加
    工用バーナの制御方法。
  5. 【請求項5】 該開閉弁の開放により、不活性ガス流
    量を該内管のガス流出部開口面積で除した不活性ガス線
    速度で0.5〜2m/秒の不活性ガスが流れることを特
    徴とする請求項4に記載の光ファイバプリフォーム加工
    用バーナの制御方法。
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EP03090252A EP1364918B1 (en) 1998-11-05 1999-11-03 A method and apparatus for manufacturing a preform and optical fibre from the preform
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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