JP2000209597A - 画像デ―タ符号化装置および方法 - Google Patents

画像デ―タ符号化装置および方法

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JP2000209597A
JP2000209597A JP1081099A JP1081099A JP2000209597A JP 2000209597 A JP2000209597 A JP 2000209597A JP 1081099 A JP1081099 A JP 1081099A JP 1081099 A JP1081099 A JP 1081099A JP 2000209597 A JP2000209597 A JP 2000209597A
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English (en)
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Masahiro Morishita
昌博 森下
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号化後のデータの品質を高く保ちつつ、処
理時間を短縮できる画像データ符号化装置を提供する。 【解決手段】 本画像データ符号化装置は、1フレーム
分の画像データに対応する各領域を含むメモリに、フィ
ールド構造の画像データを格納し、必要に応じて領域内
の画像データを参照しつつ、1つのマクロブロックに対
し複数の予測画像を生成し、予測画像を選択して1マク
ロブロック分の画像データを符号化する。同一フィール
ド内のマクロブロックに対し予測画像を生成する前、参
照の可能性がある領域を特定するデータは第1レジスタ
に格納され(S1031、S1033)フィールドの属
性に応じて組み合わせ値が生成される(S1034)。
予測画像を生成する際には、組み合わせ値が更新されつ
つ、組み合わせ値と第1レジスタとに応じてフレームに
対応するメモリの領域が特定される(S1036)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データを符号
化する画像データ符号化装置に関し、特に複数の予測画
像を一旦生成しこれらの予測画像(に対応する動きベク
トル)のうちの1つを選択しつつ画像データを符号化す
る画像データ符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、動画像データを符号化するこ
とにより圧縮して伝送し復号化することにより伸長する
ための技術が、MPEG2(ISO−IEC13818
−2)等により国際的に規格化されている。これらの動
画像データは、1枚の画面ごとに規格に従うデータが生
成されるよう符号化されるが、特に、MPEG2規格で
は、テレビジョン信号にて用いられるインタレース走査
による動画像を直接扱うことができるよう、生成される
データの構造が規定されている。
【0003】以下、これらのMPEG2規格による画像
データの符号化に関して説明する。MPEG2規格で
は、画像は、大きくは1枚の画面に対応するフレームと
いう単位が用いられて処理される。このフレーム(また
は後に示すフィールド)は、フレームを構成する16×
16の画素ブロックであるマクロブロック(符号化が行
なわれる際の処理単位であり、通常1フレームに100
0個以上のマクロブロックが含まれる)の予測符号化の
方式によってIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャに分
類される。
【0004】
【表1】
【0005】表1に示すように、Iピクチャ(フレーム
内符号化画像)のフレーム(またはフィールド)は前後
に続くフレームに対して原画像の並ぶ順序と同じ順序で
符号化され、Iピクチャのフレームに含まれるマクロブ
ロックはフレーム内にて独立に符号化される。Pピクチ
ャ(フレーム間前方予測符号化画像)のフレームは前後
に続くフレームに対して(Bピクチャを除いて)原画像
の並ぶ順序と同じ順序で符号化され、Pピクチャのフレ
ームに含まれるマクロブロックは過去(前方)のIピク
チャまたはPピクチャから予測されて符号化される。B
ピクチャ(フレーム間前・後方予測符号化画像)のフレ
ームは未来(後方)のPピクチャのフレームが符号化さ
れた後に符号化され、Bピクチャのフレームに含まれる
マクロブロックは過去のIピクチャまたはPピクチャと
未来のIピクチャまたはPピクチャとの両方から予測さ
れて符号化される。(Pピクチャ、Bピクチャでは、マ
クロブロックをフレーム内にて予測符号化することもで
きるが、ここではこれらを考慮しない。)実際に、Iピ
クチャ、Pピクチャ、Bピクチャは、他のフレームを参
照しつつ、次に示すような順序で符号化される。
【0006】図8は、原画像の並ぶ順序とIピクチャ、
Pピクチャ、Bピクチャが符号化される際の順序との対
応を示す図である。図8(a)は、原画像のフレームが
並ぶ順序にIピクチャ、Pピクチャ、Pピクチャ、Pピ
クチャを対応させる際の、符号化が行なわれる順序を示
しており、図8(b)は、原画像のフレームが並ぶ順序
にIピクチャ、Bピクチャ、Bピクチャ、Pピクチャを
対応させる際の、符号化が行なわれる順序を示してい
る。ここでは、→は予測の方向を示し、()内の数字は
原画像の並ぶ順序を示し、[]内の数字は符号化の順序
を示す。
【0007】図8(a)のように、Iピクチャ、Pピク
チャが符号化される際には、符号化の順序は原画像の順
序と同じであり、図8(b)のように、Iピクチャ、P
ピクチャと、Bピクチャとが符号化される際には、原画
像でIピクチャとPピクチャとの間に含まれるBピクチ
ャは、Pピクチャが符号化された後に符号化される。ま
た、MPEG2規格では、これらのようなIピクチャ、
Pピクチャ、Bピクチャの区別にはかかわらず、1つの
フレームの画像は、フレーム構造を有する画像またはフ
ィールド構造を有する画像として符号化される。フレー
ム構造を有する画像は、同一の時刻にサンプリングされ
て生成される(ノンインタレース走査方式)ものであ
り、フィールド構造を有する画像は、1ラインおきに異
なる時刻にサンプリングされて生成される(インタレー
ス走査方式)ものである。このようなフィールド構造を
有する画像では、同一の時刻にサンプリングされた奇数
番目のラインからなる画像がトップフィールドと呼ば
れ、同一の時刻にサンプリングされた偶数番目のライン
からなる画像がボトムフィールドと呼ばれる。
【0008】さらに、MPEG2規格では、複数の予測
方式が規定されており、参照画像からのマクロブロック
ごとの予測符号化に際して、各マクロブロックに対して
複数の予測方式のうちの1つが指定される。フレーム構
造の画像については、(処理するマクロブロックに最も
類似している、予測のもととなる参照画像の位置を特定
するための)動きベクトルを1つ用いるフレーム予測
と、動きベクトルを2つ用いるフィールド予測とを使用
することができ、フィールド構造の画像については、動
きベクトルを1つ用いるフィールド予測と、動きベクト
ルを2つ用いる16×8フィールド予測とを使用するこ
とができる。(これら以外に、フレーム構造およびフィ
ールド構造にて、デュアルプライム予測を使用すること
ができるが、これについてはここでは特に言及しな
い。)フレーム構造の画像に対するフレーム予測では、
参照するフレームから、処理を行なうフレームのマクロ
ブロックの動きベクトルMVが生成され、フレーム構造
の画像に対するフィールド予測では、参照するフレーム
の2つのフィールドから、それぞれ、処理を行なうフレ
ームのフィールドに対応する16×8の半マクロブロッ
クの動きベクトルMV1、MV2が生成される。
【0009】また、フィールド構造の画像に対するフィ
ールド予測では、参照するフィールドから、処理を行な
うフィールドのマクロブロックの動きベクトルMVが生
成され、フィールド構造の画像に対する16×8フィー
ルド予測では、参照するフィールドから、処理を行なう
フィールド上のマクロブロックの上半分の16×8ブロ
ックの動きベクトルMV1と下半分の16×8ブロック
の動きベクトルMV2とが生成される。
【0010】MPEG2規格では、上述のように、Iピ
クチャ、Pピクチャ、Bピクチャが定められており、1
フレームの画像は、予測方式がマクロブロックごとに選
択されつつ、フレーム構造の画像またはフィールド構造
の画像として符号化される。(以下では、1つのマクロ
ブロックに対し、複数の参照画像および複数の予測方式
による、複数の予測画像が実際に生成され、これらの予
測画像のうちの最適なもの(原画像に最も近いもの)が
選択されて、この最適な予測画像に対して(DCT処
理、量子化処理等の)符号化が行なわれていくことを想
定する。)より詳細に、フレーム構造とフィールド構造
との参照画像の違いまたこれによる画像データ符号化装
置での処理の違いについて説明する。
【0011】フレーム構造の画像を連続して符号化する
場合には、上述のように、Pピクチャは、符号化された
過去のIピクチャまたはPピクチャのうちの最も新しい
ものを(復号化して)参照画像とし、Bピクチャは、符
号化された過去のIピクチャもしくはPピクチャのうち
の最も新しいものと、符号化された未来のIピクチャも
しくはPピクチャのうちの最も新しいものとを(復号化
して)参照画像とする。
【0012】また、フィールド構造の画像を連続して符
号化する場合には、Pピクチャは、(1フレームあた
り)符号化された過去のIピクチャまたはPピクチャの
うちから2枚のフィールドを(復号化して)参照画像と
し((2枚のフィールドのうち先に処理をするフィール
ドである)1st処理フィールドがIピクチャであり
(2枚のフィールドのうち後に処理をするフィールドで
ある)2nd処理フィールドがPピクチャである場合に
は、2nd処理フィールドのPピクチャは1st処理フ
ィールドのIピクチャを参照画像とする)、Bピクチャ
は、符号化された過去のIピクチャまたはPピクチャの
最も新しい2枚のフィールドと、符号化された未来のI
ピクチャまたはPピクチャの最も新しい2枚のフィール
ドとを(復号化して)参照画像とする。
【0013】これらの参照画像の違いについて、図9〜
図12等を用いてより詳しく説明する。今、ある原画像
の各フレームに対して、I0、B1、B2、P3、B
4、B5、P6、・・・を対応させて符号化する。(こ
こで、I、P、Bは、上述のようなピクチャタイプを示
しており、これらに付す0、1、2、・・・は、原画像
の並ぶ順序を示している。)図9は、この原画像が並ぶ
順序とこの原画像が符号化される際の順序との対応を示
す図である。図9(a)はこの原画像が並ぶ順序を示し
ており、図9(b)はこの原画像が符号化される順序を
示している。
【0014】図9(a)に示すような原画像の各フレー
ムI0、B1、B2、P3、B4、B5、P6、・・・
は、符号化される際に図9(b)に示すようにI0、P
3、B1、B2、P6、B4、B5、・・・と並べ替え
られる。このように符号化の際に並べ替えを行なうため
には、(たとえば、P3を符号化した後にB1、B2を
符号化するためには、P3を符号化するまでI0、B
1、B2を記憶させておかなくてはならず、その後、B
2を符号化するまでI0、P3を記憶させておかなくて
はならず、)参照画像(I0、P3)と処理すべき画像
(B1、B2)とを記憶させておき、処理すべき画像に
対してどの参照画像を用いるのかを管理しておく必要が
ある。
【0015】実際に、これらのように蓄積される画像デ
ータと、処理すべき画像に対して蓄積されているどの画
像データを参照させるのかとを管理するためには、所定
の画像データを蓄積する蓄積メモリにおいて、前方フレ
ーム間予測の参照画像がどの位置に蓄積されているかを
示すパラメータPA1と、後方フレーム間予測の参照画
像がどの位置に蓄積されているかを示すパラメータPA
2と、処理の対象となる画像データがどの位置に蓄積さ
れているかを示すパラメータPA3との3つのパラメー
タが必要とされる。
【0016】図9に示す原画像をフレーム構造を有する
画像として符号化する場合の参照画像と、フィールド構
造を有する画像として符号化する場合の参照画像を説明
する。(Iピクチャは参照を必要としないため、ここで
は特に言及しない。)図10は、フレーム構造の画像を
Pピクチャ、Bピクチャとして符号化する場合の参照画
像を説明するための図である。
【0017】フレーム構造の画像を符号化する際には、
フレームB4、B5は、それぞれ、前方へのフレームP
3と後方へのフレームP6とを参照画像とし、フレーム
P6は、前方へのフレームP3を参照画像とする。図1
1は、フィールド構造の画像をBピクチャとして符号化
する場合の参照画像を説明するための図である。図11
(a)は、Bピクチャのトップフィールドが1st処理
として符号化されるときの参照画像を示しており、図1
1(b)は、Bピクチャのボトムフィールドが1st処
理として符号化されるときの参照画像を示している。ま
た、図12は、フィールド構造の画像をPピクチャとし
て符号化する際の参照画像を説明するための図である。
図12(a)は、Pピクチャのトップフィールドが1s
t処理として符号化されるときの参照画像を示してお
り、図12(b)は、Pピクチャのボトムフィールドが
1st処理として符号化されるときの参照画像を示して
いる。
【0018】フィールド構造の画像をBピクチャとして
符号化する場合には、図11(a)、(b)に示すよう
に、フレームB4(およびフレームB5)に属する2枚
のフィールドは、1st処理として符号化されるか、2
nd処理として符号化されるかにかかわらず(2枚のフ
ィールドのいずれを先に符号化するかに応じて、1st
処理、2nd処理を対応させる)、それぞれ、前方への
フレームP3に属する2枚のフィールドのいずれかと後
方へのフレームP6に属する2枚のフィールドのいずれ
かとを参照画像とする。
【0019】また、フィールド構造の画像をPピクチャ
として符号化する場合には、図12(a)、(b)に示
すように、フレームP6に属する2枚のフィールドは、
トップフィールドであるかボトムフィールドであるかに
かかわらず、1st処理として符号化されるときにはフ
レームP3に属する2枚のフィールドのいずれかを参照
画像とし、2nd処理として符号化されるときにはフレ
ームP3に属する2枚のフィールドのうち2nd処理と
して符号化されたフィールドとフレームP6に属する2
枚のフィールドのうち1st処理として符号化されたフ
ィールドとのいずれかを参照画像とする。
【0020】すなわち、フレーム構造の画像を符号化す
る場合のBピクチャおよびPピクチャに対して参照すべ
き画像は、予測方式(フレーム予測またはフィールド予
測)にかかわらず、1種類のフレームに限られる。これ
に対して、フィールド構造の画像を符号化する場合の、
Bピクチャのフレームの1st処理フィールド、2nd
処理フィールド、および、Pピクチャのフレームの1s
t処理フィールドに対して参照すべき画像は、予測方式
(フィールド予測または16×8フィールド予測)にか
かわらず、1種類のフレームに限られるが、Pピクチャ
のフレームの2nd処理フィールドに対して参照すべき
画像は、予測方式によって、2種類のフレーム(上記で
はフレームP3の2nd処理フィールドおよびフレーム
P6の1nd処理フィールド)のいずれともなりうる。
【0021】これらのようなフィールド構造の画像、フ
レーム構造の画像を符号化する場合の、処理画像と参照
画像との対応を表2に、また、特にフィールド構造の画
像をPピクチャとして符号化する場合の処理画像のフィ
ールド処理順、フィールド種別、および、参照画像のフ
ィールド種別に応じての、参照画像が前方フレームに含
まれるか同一フレームに含まれるかの別を表3に示す。
【0022】表2では、たとえば、フィールド構造のフ
レームP6の2nd処理フィールドとしてトップフィー
ルドを符号化する際には、前方への参照画像は、フレー
ムP3のトップフィールドまたはフレームP6のボトム
フィールドとなる(図12(b)参照)ことを示してい
る。また、表3では、Pピクチャの2nd処理フィール
ドとしてボトムフィールドを符号化する際、参照画像の
トップフィールドは同一フレームに属し、参照画像のボ
トムフィールドは前方フレームに属する(図12(a)
参照)ことを示している。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】実際には先述のような蓄積メモリが用いら
れて連続するフレームが順次符号化されていくが、参照
するフレームが1種類に限られる、フレーム構造の画像
を符号化する場合には、この蓄積メモリにおいて、前方
フレーム間予測の参照画像がどの位置に蓄積されている
かを示すパラメータPA1、後方フレーム間予測の参照
画像がどの位置に蓄積されているかを示すパラメータP
2、および、処理の対象となる画像データがどの位置
に蓄積されるかを示すパラメータPA3を、処理すべき
フレームの複数のマクロブロックに対して最初に1度だ
け設定すれば、処理すべきフレームが継続している間、
これらをもとに参照画像が蓄積されている蓄積メモリ上
の位置が特定される。
【0026】これに対して、参照するフレームが2種類
に及ぶ、フィールド構造の画像を符号化する際には、P
ピクチャを処理するときに、上記のような3つのパラメ
ータPA1〜PA3のうちのパラメータPA1とパラメー
タPA3とをもとに、符号化するマクロブロックに対す
る複数の動きベクトルの各々に対応させて、参照画像が
蓄積されている蓄積メモリ上の位置を特定する必要があ
る。
【0027】従来の画像データ符号化装置では、複数の
動きベクトルに対応する複数の予測画像から符号化の対
象となる予測画像を選択するための処理は、上述のよう
に参照画像が蓄積されている蓄積メモリ上の位置が特定
されつつ、次に図13、図14に示すようにして行なわ
れている。図13は、フレーム構造の画像を符号化する
際の予測画像の選択処理を示すフローチャートであ
り、、図14は、フィールド構造の画像を符号化する際
の予測画像の選択処理を示すフローチャートである。
【0028】図13に示すように、フレーム構造の画像
を符号化する際の、複数の予測画像から符号化の対象と
なる予測画像を選択するための処理では、まず、符号化
すべき1フレームの処理画像に対して、蓄積メモリ上で
の、前方への参照画像が蓄積されている位置、後方への
参照画像が蓄積されている位置、処理画像を蓄積する位
置が特定されて、上記のパラメータPA1〜PA3が設定
され(S201)、1フレームの処理画像に含まれる複
数のマクロブロックの各々に対する、複数の動きベクト
ルの各々について、参照画像が格納された蓄積メモリか
ら予測画像が抽出される(S202)。続いて、これら
複数の動きベクトルの各々について抽出された予測画像
から、予測画像のデータ量が最小となる動きベクトルが
選択される(S203)。
【0029】図14に示すように、フィールド構造の画
像を符号化する際の、複数の予測画像から符号化の対象
となる予測画像を選択するための処理では、上述のフレ
ーム構造の画像を対象とする際と同様にして、パラメー
タPA1〜PA3が設定され(S301)、動きベクトル
ごとの予測画像が抽出され(S303)、動きベクトル
(に対応する予測画像)が選択される(S304)が、
フィールド構造の画像を符号化する際には動きベクトル
によって参照されるフレームが異なるため、S301と
S303との間で、動きベクトルから予測画像を抽出す
る前に蓄積メモリ上の参照すべきフレームの位置を選択
しなくてはならない(S302)。(ここでは、蓄積メ
モリ上のフレームの位置さえ特定されれば、トップフィ
ールド、ボトムフィールドのいずれを参照するかを決定
することができるものとしている。)より詳細には、こ
のS302での参照すべきフレームの選択は、まず、処
理される画像はフレームを構成するトップフィールドで
あるか否かが判断される(S3021)。
【0030】処理される画像がトップフィールドであれ
ば(S3021にて、YES)、続いて、この処理され
る画像は1st処理フィールドであるか否かが判断され
る(S3022)。処理される画像が1st処理フィー
ルドであれば(S3022にて、YES)これに応じて
参照すべき画像(フレーム)が蓄積されている蓄積メモ
リの位置(表3の前方フレームが蓄積されている蓄積メ
モリの位置)が設定され(S3023)、処理される画
像が1st処理フィールドでなければ(S3022に
て、NO)これに応じて参照すべき画像が蓄積されてい
る蓄積メモリの位置(表3の前方フレームまたは同一フ
レームのいずれかが蓄積されている蓄積メモリの位置)
が設定される(S3024)。
【0031】また、同様に、処理される画像がトップフ
ィールドでなければ(S3021にて、NO)、続い
て、この処理される画像は1st処理フィールドである
か否かが判断される(S3025)。処理される画像が
1st処理フィールドであれば(S3025にて、YE
S)、これに応じて参照すべき画像が蓄積されている蓄
積メモリの位置(表3の前方フレームが蓄積されている
蓄積メモリの位置)が設定され(S3026)、処理さ
れる画像が1st処理フィールドでなければ(S302
5にて、NO)これに応じて参照すべき画像が蓄積され
ている蓄積メモリの位置(表3の前方フレームまたは同
一フレームのいずれかが蓄積されている蓄積メモリの位
置)が設定される(S3027)。
【0032】すなわち、予測画像が抽出される対象とな
る動きベクトルがどのようなフィールド(トップまたは
ボトム、および、1st処理または2nd処理)のマク
ロブロックに対するものであるかが判断され、フィール
ドに対するこのような判断に応じて参照すべきフィール
ドが特定されて、このフィールドを含むフレームが蓄積
されている蓄積メモリ上の位置が予測画像を抽出するた
めのデータとして設定される。
【0033】実際に、これらのような、フィールド構造
の画像を符号化する際の、予測画像を選択するための処
理を前掲の図12を用いて説明する。今、処理画像が、
フィールド構造を有するフレームP6であり、フレーム
P6に含まれる2枚のフィールドが、ボトムフィール
ド、トップフィールドと順に処理されていくことを想定
する(図12(b))。(ここでの処理に先立って、参
照すべきフレーム、処理すべきフレームは、蓄積メモリ
に格納されている。)フレームP6に対する予測画像を
選択するための処理では、まず、前方への参照画像とな
るフレームP3の蓄積メモリ上の位置を示すパラメータ
PA1、および、処理すべき画像であるフレームP6の
蓄積メモリ上の位置を示すパラメータPA3が設定され
る(S301)。
【0034】この予測画像の選択処理は各フレームごと
に行なわれるものであり、ボトムフィールドが1st処
理フィールド、トップフィールドが2nd処理フィール
ドであることを想定している(S302〜S304での
処理は、トップフィールドとボトムフィールドとのいず
れのフィールドに含まれるマクロブロックをも対象とし
ている)ので、S302での3つの判断処理に基づい
て、1st処理フィールドであるボトムフィールドのマ
クロブロックに対する動きベクトルから予測画像を抽出
するときには、動きベクトルにかかわらず、蓄積メモリ
上の参照すべき画像の位置がフレームP6に対応され
る。
【0035】また、2nd処理フィールドであるトップ
フィールドのマクロブロックに対する動きベクトルから
予測画像を抽出するときには、動きベクトルに応じて、
上記のパラメータPA1およびパラメータPA3が選択さ
れ、蓄積メモリ上の参照すべき画像の位置が、フレーム
P3、フレームP6のいずれかに対応される。ここで、
処理画像が、フィールド構造を有するフレームP6であ
り、フレームP6に含まれる2枚のフィールドが、トッ
プフィールド、ボトムフィールドと順に処理されていく
ことを想定する(図12(a)参照)際には、上述と同
様にして、1st処理フィールドであるトップフィール
ドのマクロブロックに対する動きベクトルから予測画像
を抽出するときには、動きベクトルにかかわらず、蓄積
メモリ上の参照すべき画像の位置がフレームP3に対応
されるのに対し、2nd処理フィールドであるボトムフ
ィールドのマクロブロックに対する動きベクトルから予
測画像を抽出するときには、動きベクトルに応じて、蓄
積メモリ上の参照すべき画像の位置が、フレームP3、
フレームP6のいずれかに対応される。
【0036】以上のように、従来の画像データ符号化装
置では、フィールド構造の画像を符号化する際、トップ
フィールド、ボトムフィールドのいずれ(に含まれるマ
クロブロック)を先に処理したとしても、逐次、これら
のフィールドに含まれるマクロブロックの複数の動きベ
クトルに対して参照すべきフレームの位置を設定し、予
測画像を抽出し、抽出される複数の予測画像のうちデー
タ量が最小となる予測画像(の動きベクトル)を選択
し、この動きベクトルに対してマクロブロックの符号化
を行なうことができる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像データ符号化装置では、上述のように、フレーム構
造の画像を符号化する際には、処理すべき同一のフレー
ム内の複数のマクロブロックに対する符号化処理につい
て、(これらのマクロブロックに対する複数の動きベク
トルに対応する参照画像は1フレームのみに限られてい
たために)1度である参照フレームの位置を設定するた
めの処理が、フィールド構造の画像を符号化する際に
は、(動きベクトルに応じて参照画像が2フレームにま
たがるために)動きベクトルごとに要することとなり、
この処理のために符号化の対象となっているフィールド
の属性(トップまたはボトム、および、1st処理また
は2nd処理)を判断する必要が生ずる(図14のS3
021、S3022、S3025)。
【0038】このため、フィールド構造の画像を1フレ
ーム符号化する際には、フレーム構造の画像を1フレー
ム符号化する際に比べて、動きベクトルに対して参照す
べき(フィールドが含まれる)フレームの選択に要する
処理分、多くの処理ステップを要し、これらの処理のた
めの時間分(1フレームについて、(参照すべきフレー
ムの選択処理(図14のS302での1連の処理)に要
する時間)×(1フレームに含まれるマクロブロック
数)×(動きベクトル数))多くの時間を要することと
なる。
【0039】これらのように、フィールド構造の画像を
処理するために、特に必要とされる、上述のような多大
な処理ステップおよびこれらの処理に要する時間は、画
像データ符号化装置にとって大きな負荷となり、画像デ
ータの符号化に支障を来たすことがある。本発明は、上
記の問題点を考慮してなされたものであり、符号化され
た後のデータの品質を高く保ちつつ、処理に要する時間
を短縮することのできる画像データ符号化装置を提供す
ることを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る画像データ符号化装置は、2つのフ
ィールドを含む1つのフレームに対応する画像データ
が、連続して入力され、前記画像データを、各領域が1
フレーム分の画像データに対応する、複数の領域を含む
画像メモリに順次格納し、あらかじめ指定された符号化
の種類に応じて前記画像メモリの領域を特定し、すでに
格納されている画像データを参照しつつ、フィールドを
分割して得られる処理すべき1つのブロックに対して、
符号化の途中にてのデータである中間データを複数生成
し、前記複数の中間データのうちの1つの中間データを
選択し、前記ブロックを順次符号化して出力する画像デ
ータ符号化装置であり、同一のフィールドに含まれる複
数のブロックに対する中間データを生成する前に、参照
を行なう可能性のある領域を特定するデータをレジスタ
に格納し、前記ブロックが含まれるフィールドの複数の
属性を示すデータを組み合わせて組み合わせ値を生成
し、前記複数のブロックに対する中間データを生成する
際に、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記組み合わせ
値と前記レジスタに格納されているデータとに応じて、
参照する前記画像メモリの領域を特定することを特徴と
している。
【0041】また、上記の目的を達成するために、本発
明に係る画像データ符号化装置は、フィールド構造を有
するフレームに対応する画像データが、連続して入力さ
れ、前記画像データを、各領域が1フレーム分の画像デ
ータに対応する、複数の領域を含む画像メモリに順次格
納し、あらかじめ指定されたピクチャの種別に応じて前
記画像メモリの領域を特定し、すでに格納されている画
像データを参照しつつ、フィールド内の処理すべき1つ
のマクロブロックに対して複数の予測画像を生成し、前
記複数の予測画像のうちの1つの予測画像を選択し、前
記マクロブロックを順次符号化して出力する画像データ
符号化装置であり、同一のフィールドに含まれる複数の
マクロブロックに対する予測画像を生成する前に、参照
を行なう可能性のある領域を特定するデータを第1レジ
スタに格納し、前記マクロブロックが含まれるフィール
ドの符号化の順序、ピクチャの種別およびフィールドの
種別の組み合わせから定まる組み合わせ値を生成し、前
記複数のマクロブロックに対する予測画像を生成する
際、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記組み合わせ値
と前記第1レジスタに格納されているデータとに応じ
て、参照する前記画像メモリの領域を特定することを特
徴としている。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態の1つである画像データ符号化装置につい
て説明する。図1は、本発明の実施の形態の1つである
画像データ符号化装置の全体構成を示すブロック図であ
り、図2は、図1に示す蓄積メモリ102の構成を示す
図である。
【0043】図1に示すように、本画像データ符号化装
置は、全体の動作を制御するためのCPU101と、画
像データを蓄積する蓄積メモリ102と、蓄積メモリ1
02に蓄積されている、参照すべき画像と符号化すべき
画像のマクロブロックとから動きベクトルを検出する動
き予測器103と、蓄積メモリ102に蓄積されている
画像データにDCT処理を施しまた逆量子化された画像
データに逆DCT処理を施すDCT/逆DCT処理部1
04と、DCT処理された画像データに量子化処理を施
しまた量子化された画像データに逆量子化処理を施す量
子化/逆量子化処理部105と、量子化された画像デー
タを可変長符号化するための可変長符号化器106と、
各部での処理に必要なデータ等を記憶するための作業メ
モリ107と、画像データを入力して蓄積メモリ102
に格納し、蓄積メモリ102から符号化されたデータを
出力するための制御を行なう入出力制御部108とを含
んでいる。
【0044】また、図2に示すように、蓄積メモリ10
2は4つの領域を有し、4つの領域にはそれぞれ0〜4
の数字が付されており、メモリ0〜メモリ4として特定
される。これらのような構成の本画像データ符号化装置
では、次に示すようにして、入力されたフィールド構造
の画像データが処理され、符号化されたデータが出力さ
れる。
【0045】図3は、本画像データ符号化装置での画像
データに対する処理の概略を説明するための図である。
ここでは、画像データはあらかじめ符号化する順序に並
べ替えられており、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチ
ャのいずれとして符号化されるかはあらかじめ指定され
ているものとする。本画像データ符号化装置では、(フ
ィールドごとの)符号化すべき画像データが入出力制御
部108(図1参照)から入力され蓄積メモリ102に
格納されると(S101)、画像データをIピクチャと
して符号化するか否かが判断される(S102)。画像
データがIピクチャとして符号化されるのでなければ
(S102にて、No)、予測画像の選択処理が行なわ
れた(S103、図4にて詳述)後、また、入力された
画像データがIピクチャとして符号化されるのであれば
(S102にて、Yes)、予測画像の選択処理は行な
われることなく、S104に処理が進められる。
【0046】Pピクチャ、Bピクチャが符号化されると
きには、S103の予測画像の選択処理にて選択された
予測画像に応じ、必要に応じて作業メモリ107が用い
られつつ、S104では、DCT/逆DCT処理部10
4によりマクロブロックごとの画像データに対してDC
T処理が施され、続いて、これらのDCT処理が施され
た画像データに対して、量子化/逆量子化処理部105
により量子化処理が施される(S105)。量子化処理
が施された画像データは可変長符号化器106により可
変長符号化されて(S106)、入出力制御部108か
らMPEG2規格に従った(フィールドごとの)符号デ
ータが出力されることとなる(S107)。
【0047】この後、符号化すべき画像データの終了を
告げるシーケンスエンドが検出されたか否かが判断され
る(S108)。シーケンスエンドが検出されれば(S
108にて、Yes)本処理は終了され、シーケンスエ
ンドが検出されなければ(S108にて、No)S10
1からの処理が繰り返される。上述の処理とともに、量
子化処理(S105)を終えた後のデータに対しては、
量子化/逆量子化処理部105による逆量子化処理(S
109)、DCT/逆DCT処理部104による逆DC
T処理(S110)が施され、逆DCT処理が施された
後のデータは蓄積メモリ102に格納される(S11
1)。このようにして蓄積メモリ102に格納された画
像データは、必要に応じて、次に入力されるフィールド
に対する予測画像の選択処理(S103)内の(図4を
用いて説明する)予測画像抽出工程(S1037、S1
039)にて参照画像として用いられることとなる。
【0048】上記の処理中、S103での予測画像の選
択処理は、特に本発明に関わるものであり、以下、図4
〜図7および表4〜表7を用いて、この予測画像の選択
処理について詳述する。ここで、フィールド構造を有す
る1フレームの画像データは、フィールド単位に2つに
分かれて入力されるが、本画像データ符号化装置での処
理中格納されることとなる蓄積メモリ102(図1、図
2参照)へは、フレーム構造を有する画像データと同
様、(2フィールド分)1フレームごとにメモリ0〜メ
モリ3のいずれかに蓄積されるものとする。また、この
際、符号化の対象となる画像データは、フィールド単位
に0から順にカウントされるものとする。(このフィー
ルドのカウントを行なうカウンタをフィールドカウンタ
とする。フィールドカウントの値と、定数”1”との論
理積を演算することにより、処理の対象としているフィ
ールドが1st処理フィールドであるか、2nd処理フ
ィールドであるかに応じて、後に表4に示す変数Aの値
をそれぞれ”0”、”1”に変化させることができ
る。)図4は、図3のS103での予測画像の選択処理
の詳細な工程を説明するためのフローチャートである。
【0049】図3のS103での予測画像の選択処理
は、詳細には、参照メモリ決定工程(S1031)、第
1レジスタ設定工程(S1033)、組み合わせ値設定
工程(S1034)、第2レジスタ設定工程(S103
5)、参照メモリ設定工程(S1036)、予測画像抽
出工程(S1037、S1039)、MV選択工程(S
1038、S1040)を含んでおり、これらの工程
は、参照メモリ決定工程(S1031)が行なわれた
後、画像データをPピクチャおよびBピクチャのうちい
ずれとして符号化するかにより選択される(S103
2)。画像データがPピクチャとして符号化される際に
は(S1032にて、No)、S1033〜S1038
の処理が行なわれ、画像データがBピクチャとして符号
化される際には(S1032にて、Yes)、S103
9、S1040の処理が行なわれる。
【0050】また、これらの各工程については、S10
35からS1038までの処理およびS1039、S1
040の処理は入力される各フィールドのマクロブロッ
クごとに行なわれ、S1036、S1037の処理はマ
クロブロックに対して2回ずつ行なわれるものとする。
以下では、これらの各工程にて行なわれる処理を、画像
データがPピクチャとして符号化される場合とBピクチ
ャとして符号化される場合とのそれぞれについて説明
し、この後、これらの処理に対する具体例を説明する。
(ここでの処理に際しては、図3のS101での処理に
より、蓄積メモリ102には、すでに符号化されるべき
画像データが格納されている。)まず、画像データがP
ピクチャとして符号化される場合の、予測画像の選択処
理の各工程について説明する。
【0051】参照メモリ決定工程(S1031)では、
蓄積メモリ102中の4つの領域に対応する、メモリ0
〜メモリ3のうち、前方フレーム間予測のための参照画
像が格納されているメモリの領域(参照画像が格納され
ているメモリの領域を参照メモリとする)を指示するパ
ラメータPA1、後方フレーム間予測のための参照画像
が格納されているメモリの領域を指示するパラメータP
2、符号化の対象とする画像データが格納されている
メモリの領域を指示するパラメータPA3が決定され
る。(パラメータPA1〜PA3の各々に設定される0〜
3は、それぞれメモリ0〜メモリ3に対応する。)続い
て、(画像データをPピクチャとして符号化する際S1
032ではNoと判断されて)第1レジスタ設定工程
(S1033)では、後述するシフト値とともに用いる
ことにより動きベクトルに対応する参照画像が格納され
ている蓄積メモリの領域(メモリ0〜メモリ3のいずれ
か)を直接表すこととなる、第1レジスタに値が設定さ
れる。
【0052】図5は、(所定の記憶領域である)第1レ
ジスタに設定される値を説明するための図である。この
図5に示すように、第1レジスタは4ビットからなり、
Pピクチャが符号化される際、上位2ビット、下位2ビ
ットには、それぞれ、PA3の値、PA1の値が設定され
る。組み合わせ値レジスタ設定工程(S1034)(図
4参照)では、符号化の対象としているフィールドの処
理順と1st処理のピクチャの種別とフィールドの種別
とから、表4(表中の各値は2進数にて表記している)
に示すようにして組み合わせ値が算出される。
【0053】
【表4】
【0054】組み合わせ値の算出に際しては、処理すべ
きフィールドのフィールド処理順が1st処理である
か、2nd処理であるかに応じて(先述のようなフィー
ルドカウンタの値に応じて)、それぞれ、”0”、”
1”が変数Aに格納されている。また、処理すべきフィ
ールドの含まれるフレーム内の1st処理ピクチャ種別
がIピクチャ(Iピクチャの1st処理フィールドに対
してPピクチャの2nd処理フィールドを選択すること
ができる)であるか、Pピクチャであるかに応じて、そ
れぞれ、”0”、”1”が変数Bに格納されており、フ
ィールド種別がトップフィールドであるか、ボトムフィ
ールドであるかに応じて、それぞれ、”0”、”1”が
変数Cに格納されている。
【0055】処理すべきフィールドの属性に応じて上記
のような値が格納されている変数A〜Cに対して、処理
すべきフィールドのフィールド処理順が1st処理であ
る(A=0である)場合には、演算は行なわれることな
く組み合わせ値には”00”が割り当てられ、フィール
ド処理順が2nd処理である(A=1である)場合に
は、変数Bの値と変数Cの値との論理積が演算され、こ
の演算結果に変数Aの値と定数”1”とが加えられた値
が、組み合わせ値Dに割り当てられる。
【0056】第2レジスタ設定工程(S1035)(図
4参照)では、第2レジスタに、1つのマクロブロック
に対しての参照画像の抽出に用いられる3つの動きベク
トル(フィールド予測のための動きベクトルMVと、1
6×8フィールド予測のための動きベクトルMV1、M
V2)が、トップフィールドに対するものであるか、ボ
トムフィールドに対するものであるかを示す値が設定さ
れる。ここで得られる第2レジスタの値は、予測画像を
抽出する際に参照すべきフィールドを特定するために用
いられる。
【0057】図6は、第2レジスタに設定される値を説
明するための図である。この図6に示すように、第2レ
ジスタは3ビットからなり、上位1ビットにフィールド
予測にて用いる動きベクトルMV、中位1ビットに16
×8フィールド予測にて用いる動きベクトルMV1、下
位1ビットに16×8フィールド予測にて用いる動きベ
クトルMV2を対応させ、動き検出器103(図1参
照)にて動きベクトルごとに設定されるmotion_
verticl_field_selectが抽出され
て、各動きベクトルがトップフィールドを参照するもの
であるか、ボトムフィールドを参照するものであるかに
応じて、それそれ、”0”、”1”が設定される。
【0058】参照メモリ設定工程(S1036)(図4
参照)では、符号化すべき画像データに含まれるマクロ
ブロックの動きベクトルに対して、上述のようにして値
が設定されている第1レジスタ、第2レジスタ、変数
A、および、組み合わせ値が用いられ、次に表5(表中
の各値は2進数にて表記している)に示すようにして、
組み合わせ値が更新されつつシフト値が算出され、この
シフト値により参照すべき画像データの格納されている
位置(図2に示す蓄積メモリ102のメモリ0〜メモリ
3のいずれか)が特定される。
【0059】
【表5】
【0060】参照メモリ設定工程においては、シフト値
は、表4に示すようにして求めた組み合わせ値Dと定
数”10”との論理積を演算することにより求められ、
このようにして得られたシフト値は、第1レジスタに設
定されている4ビットの値を右に(ローテート)シフト
するビット数を示すものとする。すなわち、シフト値0
ビット分、または、シフト値2ビット分、第1レジスタ
に設定されている値が右にシフトされ、シフト後の第1
レジスタの下位2ビットが、そのまま、図4に示す予測
画像抽出工程(S1037)にて用いるための、(第2
レジスタに対応付けられる)動きベクトルに対して参照
すべきフレームが蓄積されているメモリの位置を特定す
るデータとして用いられる。
【0061】これらのような参照メモリ設定工程とその
後に続く予測画像抽出工程とは、1つのフィールドに含
まれる複数のマクロブロックの各々に対して2回続けて
行われるが、1つのマクロブロックに対する1回目の参
照メモリ設定工程にて上述のようにシフト値が設定され
た後には、2回目の処理のために組み合わせ値が更新さ
れる。この組み合わせ値の更新に際しては、まず、表4
にて用いたフィールドの処理順を示す変数Aの値が1ビ
ット左にシフトされ、定数”01”との論理和が演算さ
れる。さらに、演算結果((A<<1)or01)と、
組み合わせ値Dとの排他的論理積が演算され、得られた
値が更新後の組み合わせ値として設定される。
【0062】予測画像抽出工程(S1037)(図4参
照)では、上述のようにして得られたシフト値により、
動きベクトルに対して参照すべきフレームが蓄積されて
いるメモリの位置が特定され、フィールド予測に用いら
れる(動きベクトルMVに対する)予測画像と、16×
8フィールド予測に用いられる(動きベクトルMV1に
対する予測画像と、動きベクトルMV2に対する予測画
像とから合成された)予測画像との2枚の予測画像が蓄
積メモリ102(図1参照)から抽出され作業メモリ1
07上に生成される。
【0063】これらのようなS1036の参照メモリ設
定工程とその後に続くS1037の予測画像抽出工程と
は、1つのマクロブロックに対して2回ずつ行なわれる
が、上述のように参照メモリ設定工程では各回ごとに組
み合わせ値の更新が行なわれ、1つのマクロブロックに
対しての1回目の参照メモリ設定工程に続く1回目の予
測画像抽出工程では、予測画像を抽出した後に第2レジ
スタの各値が反転され、2回目の参照メモリ設定工程に
続く2回目の予測画像抽出工程にて、反転された第2レ
ジスタに応じて予測画像の抽出が行なわれる。
【0064】より詳しくには、予測画像抽出工程では、
1つのマクロブロックに対する1回目の予測画像抽出工
程により、第2レジスタの3ビットのデータのうち1と
されているビット位置に対応する動きベクトルに対して
(ボトムフィールドを参照することとなる動きベクトル
に対して)予測画像が生成され、このマクロブロックに
対する2回目の予測画像抽出工程により、1回目の予測
画像抽出工程の後に反転された、第2レジスタの3ビッ
トのデータのうち1とされているビット位置に対応する
動きベクトルに対して(トップフィールドを参照するこ
ととなる動きベクトルに対して)予測画像が生成され
る。すなわち、予測画像抽出工程では、1つのマクロブ
ロックに対する2回の処理うち、1回目の処理ではボト
ムフィールドを参照する動きベクトルに対して予測画像
が生成され、2回目の処理ではトップフィールドを参照
する動きベクトルに対して予測画像が生成されるように
処理が行なわれる。(ここでの工程では、3つの動きベ
クトルに対して一度3つの予測画像が生成され、その後
に動きベクトルMV1に対応する予測画像と動きベクト
ルMV2に対応する予測画像とが合成されて1枚の予測
画像が生成されるものとしている。)その後、MV選択
工程(S1038)では、1つのマクロブロックに対す
る3つの動きベクトルから抽出された2枚の予測画像の
うち、原画像との差が小さい予測画像の動きベクトルが
選択され、この予測画像(と原画像との差分のデータ)
に対して図3に示す(マクロブロックごとに行なわれ
る)S104以下の処理により符号化が行なわれる。
【0065】次に、画像データがBピクチャとして符号
化される場合の、予測画像の選択処理の各工程について
説明する。参照メモリ決定工程(S1031)では、上
述のPピクチャが符号化される場合と同様に処理が行な
われ、パラメータPA1〜PA3が設定される。続いて、
(画像データをBピクチャとして符号化する際S103
2ではYesと判断されて)予測画像抽出工程(S10
39)では、過去のIピクチャまたはPピクチャ、およ
び、未来のIピクチャまたはPピクチャから、フィール
ド予測に用いられる予測画像と、16×8フィールド予
測に用いられる予測画像との2枚の予測画像が蓄積メモ
リ102(図1参照)から抽出され作業メモリ107上
に生成される。
【0066】その後、MV選択工程(S1040)で
は、1つのマクロブロックに対する2枚の予測画像のう
ち、原画像との差が小さい予測画像の動きベクトルが選
択され、この予測画像と原画像との差分のデータに対し
て図3に示すS104以下の処理により符号化が行なわ
れる。(これらのような画像データがBピクチャとして
符号化される場合の、予測画像の選択処理は、(図13
に示す)フレーム構造の画像に対する従来の予測画像の
選択処理と同様であり、参照画像となる過去と未来との
2フィールド分の画像データの格納されるメモリ位置を
一度指定すると、処理すべき1つのフィールドに含まれ
るマクロブロックに対してこのメモリ位置を変更する必
要はない。)上述のような(図4に示す)予測画像の選
択処理のうち、特に本発明にかかわる、フィールド構造
の画像データをPピクチャとして符号化する場合の、予
測画像を生成するために蓄積メモリの位置を特定するた
めの処理(図4のS1031〜S1036の工程の処
理)を、実際に入力される原画像に対して適用する。
【0067】以下では、まず、あるフレームのボトムフ
ィールドが1st処理として処理されPピクチャが生成
される際の、参照メモリ決定工程(図4のS1031)
から参照メモリ設定工程(S1037)までの処理を説
明し、この後に、このフレームのトップフィールドが2
nd処理として処理されPピクチャが生成される際の処
理について説明する。
【0068】図7は、ある原画像が並ぶ順序とこの原画
像が符号化される際の順序との対応を示す図である。図
7(a)はこの原画像が並ぶ順序を示しており、図7
(b)はこの原画像が符号化される順序を示している。
今、原画像のフレームに対して、図7(a)に示すよう
にフレームB0、B1、I2、B3、B4、P5が割り
当てられ、図7(b)に示すようにフレームI2、B
0、B1、P5、B3、B4の順に符号化が行なわれて
いくものとする。
【0069】本画像データ符号化装置では、表6に示す
ようにして蓄積メモリのメモリ0〜メモリ3にデータが
格納されていくが、参照メモリ決定工程(図4のS10
31)にて、図7(b)に示すような順序で入力される
(ここでは、図7(a)に示すような原画像の順序は本
画像データ符号化装置に入力される際にあらかじめ並べ
替えられ、符号化される順にデータが入力されるものと
している)フレームに対して、前方フレーム間予測の参
照画像がどの位置に蓄積されているかを示すパラメータ
PA1、後方フレーム間予測の参照画像がどの位置に蓄
積されているかを示すパラメータPA2、および、処理
の対象となる画像データがどの位置に蓄積されるかを示
すパラメータPA3が設定される。
【0070】
【表6】
【0071】上記のように入力されるフレームに対し
て、この表6は、入力されるフレームI2がメモリ0
に、フレームB0がメモリ1に、フレームB1がメモリ
2に、フレームP5がメモリ3に順に格納されていき、
フレームP5が入力される際にフレームB0がビデオ出
力され、その後入力されるフレームB3が(ビデオ出力
されたフレームB0が直前まで格納されていた)メモリ
1に格納されていくことを示している。
【0072】また、これらのように蓄積メモリに各フレ
ームのデータが格納されていく際、表7に示すように、
フレームI2が入力されるときには上記のパラメータP
3に(メモリ0に対応する)”0”が設定され、フレ
ームB0が入力されるときにはパラメータPA2に”
0”が、パラメータPA3に”1”が設定され、フレー
ムB1が入力されるときにはパラメータPA2に”0”
が、パラメータPA3に”2”が設定され、フレームP
5が入力されるときにはパラメータPA1に”0”が、
パラメータPA3に”3”が設定され、フレームB3が
入力されるときにはパラメータPA1に”0”が、パラ
メータPA2に”3”が、パラメータPA3に”1”が設
定され、フレームB4が入力されるときにはパラメータ
PA1に”0”が、パラメータPA2に”3”が、パラメ
ータPA3に”2”が設定される。
【0073】
【表7】
【0074】すなわち、フレームP5のボトムフィール
ドが1st処理として処理される際には、まず、参照メ
モリ決定工程(S1031)では、パラメータPA
1に”0”が、パラメータPA3に”3”が設定される。
第1レジスタ設定工程(S1033)では、上述のよう
な参照メモリ決定工程での処理によりパラメータPA1
に”0”がパラメータPA3に”3”が設定されている
ので、4ビットからなる第1レジスタの上位2ビットに
は”3”(パラメータPA3)、下位2ビットには”
0”(パラメータPA1)が割り当てられ(図5参
照)、第1レジスタには、”1100”(ここでは、2
進数で表記している)が格納される。
【0075】続いて、組み合わせ値設定工程(S103
4)では、フレームP5のボトムフィールドが1st処
理として処理される際、このフィールドは、トップであ
るかボトムであるかにかかわらず、組み合わせ値に
は、”00”(表4参照)が設定される。また、第2レ
ジスタ設定工程(S1035)では、(図1の動き検出
器103にて別の異なる処理にて生成される)動きベク
トルのデータとともに含まれている、動きベクトルがト
ップフィールドおよびボトムフィールドのいずれを参照
するかを示すデータがマクロブロックごとに抽出され
て、第2レジスタに設定される。(ここでは、かりに、
第2レジスタには、”101”が設定されるものとす
る。)これらのように1st処理としてフレームP5の
ボトムフィールドのマクロブロックの符号化が行なわれ
るときには、第1レジスタに”1100”が、組み合わ
せ値に”00”が、第2レジスタに”101”が設定さ
れている状態から、同一のマクロブロックに対して2回
ずつ、参照メモリ設定工程(S1036)、予測画像抽
出工程(S1037)での処理が行なわれる。
【0076】1回目の参照メモリ設定工程(S103
6)では、組み合わせ値が”00”に設定されているの
で、この組み合わせ値と定数”10”との論理積の演算
により、 シフト値として”00”が算出される(表5
参照)。このようにして算出されたシフト値”00”分
第1レジスタの値は右にシフトされ、第1レジスタの下
位2ビットが参照されることにより、参照するフレーム
の格納されている蓄積メモリ102(図2参照)の領域
は、メモリ0と特定される。
【0077】さらに、(あるマクロブロックに対する)
1回目の参照メモリ設定工程では、これに続く1回目の
予測画像抽出工程の後の、2回目の参照メモリ設定工程
でのシフト値の算出のために、1回目の組み合わせ値”
00”がフィールド処理順に対応する変数Aの値”0”
が用いられて更新され、2回目の組み合わせ値”01”
が算出される(表5参照)。
【0078】1回目の参照メモリ設定工程に続く1回目
の予測画像抽出工程(S1037)では、第1レジスタ
によって特定されるフレーム(メモリ0に格納されるフ
レーム)内の、(データ”101”が格納されている)
第2レジスタによって特定されるフィールド(ボトムフ
ィールド)が参照画像とされて、フィールド予測に対す
る動きベクトルMVと、16×8フィールド予測に対す
る動きベクトルMV2と(第2レジスタの3ビットのう
ち”1”となっているビットに対する動きベクトル)
に、それぞれ対応する予測画像が抽出される。また、予
測画像抽出工程では、この抽出の後、フィールドを特定
するための第2レジスタに格納されているデータが”1
01”から”010”に反転される。
【0079】2回目の参照メモリ設定工程では、組み合
わせ値が”01”に設定されているので、この組み合わ
せ値と定数”10”との論理積により、シフト値とし
て”00”が算出される。このようにして算出されたシ
フト値”00”分第1レジスタの値は右にシフトされ、
第1レジスタの下位2ビットが参照されることにより、
参照するフレームの格納されている蓄積メモリ102の
領域は、メモリ0と特定される。
【0080】さらに、(このマクロブロックに対する)
2回目の参照メモリ設定工程では、これに続く2回目の
予測画像抽出工程の後の、(同一のフィールド内の次に
符号化の対象とされるマクロブロックに対する)1回目
の参照メモリ設定工程でのシフト値の算出のために、2
回目の組み合わせ値”01”がフィールド処理順に対応
する変数Aの値”0”により更新され、次に処理される
マクロブロックに対する1回目の組み合わせ値”00”
が算出される(表5参照)。
【0081】この2回目の参照メモリ設定工程に続く、
2回目の予測画像抽出工程では、第1レジスタによって
特定されるフレーム(メモリ0に格納されるフレーム)
内の、1回目に処理の対象としなかったフィールド(ト
ップフィールド)が参照画像とされて、16×8フィー
ルド予測に対する動きベクトルMV1に対応する予測画
像が抽出される。
【0082】以上のように1st処理フィールドに対す
る処理においては、S1035にてマクロブロックごと
に第2レジスタが設定され直されつつ、組み合わせ値
は、初めに処理の対象とするマクロブロックに対して”
00”、”01”、これに続くマクロブロックに対し
て”00”、”01”、さらに続くマクロブロックに対
して”00”、”01”、・・・と順に変化され、これ
に応じたシフト値(ここでは、常に”00”)が算出さ
れて、参照画像が格納されている蓄積メモリ102上の
位置がフレーム単位で特定され(すなわち、参照画像が
蓄積メモリ102上のメモリ0〜メモリ3のうちのいず
れに格納されているかが特定され)、これに応じて各動
きベクトルに対する予測画像が抽出される。これらの
後、MV選択工程(S1038)では、各マクロブロッ
クに対して、フィールド予測に対応する動きベクトルM
Vと16×8フィールド予測に対応する動きベクトルM
V1、MV2とのいずれかが選択されることとなる。
【0083】次に、フレームP5のトップフィールドが
2nd処理として処理される際の、参照メモリ決定工程
(図4のS1031)から参照メモリ設定工程(S10
37)までの処理を説明する。まず、参照メモリ決定工
程(S1031)では、フレームP5のボトムフィール
ドが1st処理として処理される際と同様にして、パラ
メータPA1に”0”が、パラメータPA3に”3”が設
定され、第1レジスタ設定工程(S1033)では、第
1レジスタに”1100”が格納される。
【0084】続いて、組み合わせ値設定工程(S103
4)では、フレームP5のトップフィールドが2nd処
理として処理されており、また、1st処理として処理
されたフィールドはPピクチャであることから、組み合
わせ値には、”10”(表4参照)が設定される。第2
レジスタ設定工程(S1035)では、マクロブロック
ごとに、(図1の動き検出器103にて別の異なる処理
にて生成される)動きベクトルのデータとともに含まれ
ている、動きベクトルがトップフィールドおよびボトム
フィールドのいずれを参照するかを示すデータが抽出さ
れて、第2レジスタに設定される。(ここでは、かり
に、第2レジスタには、”001”が設定されているも
のとする。)これらのように2nd処理としてフレーム
P5のトップフィールドのマクロブロックの符号化が行
なわれるときには、同一のマクロブロックに対して2回
ずつ、次に示すような、参照メモリ設定工程(S103
6)、予測画像抽出工程(S1037)での処理が行な
われる。
【0085】1回目の参照メモリ設定工程(S103
6)では、組み合わせ値が”10”に設定されているの
で、この組み合わせ値と定数”10”との論理積の演算
により、シフト値として”10”が算出される(表5参
照)。このようにして算出されたシフト値”10”分第
1レジスタの値は右にシフトされ、第1レジスタの上位
2ビットが参照されることにより、参照するフレームの
格納されている蓄積メモリ102(図2参照)の領域
は、メモリ3と特定される。
【0086】さらに、1回目のメモリ参照設定工程で
は、これに続く1回目の予測画像抽出工程の後の、2回
目の参照メモリ設定工程でのシフト値の算出のために、
1回目の組み合わせ値”10”がフィールド処理順に対
応する変数Aの値”1”が用いられて更新され、2回目
の組み合わせ値”01”が算出される(表5参照)。1
回目の参照メモリ設定工程に続く1回目の予測画像抽出
工程(S1037)では、第1レジスタによって特定さ
れるフレーム(メモリ3に格納されるフレーム)内の、
16×8フィールド予測に対する動きベクトルMV2
(第2レジスタの3ビットのうち”1”となっているビ
ットに対する動きベクトル)に対応する予測画像が抽出
される。予測画像抽出工程では、このような予測画像の
抽出の後、フィールドを特定するための第2レジスタが
(”001”から”110”に)反転される。
【0087】これに続く2回目の参照メモリ設定工程で
は、組み合わせ値が”01”に設定されているので、こ
の組み合わせ値と定数”10”との論理積により、シフ
ト値として”00”が算出される。このようにして算出
されたシフト値”00”分第1レジスタの値は右にシフ
トされ(第1レジスタの値はシフトされることなく)、
第1レジスタの下位2ビットが参照されることにより、
参照するフレームの格納されている蓄積メモリ102の
領域は、メモリ0と特定される。
【0088】さらに、2回目の参照メモリ設定工程で
は、これに続く2回目の予測画像抽出工程の後の、(同
一のフィールド内の次に符号化の対象とされるマクロブ
ロックに対する)1回目の参照メモリ設定工程でのシフ
ト値の算出のために、2回目の組み合わせ値”01”が
フィールド処理順に対応する変数Aの値”1”により更
新され、次に処理されるマクロブロックに対する1回目
の組み合わせ値”10”が算出される(表5参照)。
【0089】この2回目の予測画像抽出工程では、第1
レジスタによって特定されるフレーム(メモリ0に格納
されるフレーム)内の、1回目に処理の対象としなかっ
たフィールド(トップフィールド)が参照画像とされ
て、フィールド予測に対する動きベクトルMVと、16
×8フィールド予測に対する動きベクトルMV1とに、
それぞれ対応する予測画像が抽出される。
【0090】以上のように2nd処理フィールドにおい
ては、S1035にてマクロブロックごとに第2レジス
タが設定され直されつつ、組み合わせ値は、初めに処理
の対象とするマクロブロックに対して”10”、”0
1”、これに続くマクロブロックに対して”10”、”
01”、さらに続くマクロブロックに対して”1
0”、”01”、・・・と順に変化され、これに応じた
シフト値(組み合わせ値”10”、”01”のそれぞれ
に対して”2”、”0”)が算出されて、参照画像が格
納されている蓄積メモリ102上の位置がフレーム単位
で特定され、これに応じて各動きベクトルに対する予測
画像が抽出される。これらの後、MV選択工程(S10
38)では、各マクロブロックに対して、フィールド予
測に対応する動きベクトルMVと16×8フィールド予
測に対応する動きベクトルMV1、MV2とのいずれか
が選択されることとなる。
【0091】これらのように、本画像データ符号化装置
では、(特にフィールド構造を有する画像データをPピ
クチャとして符号化する場合、)同一のフィールドに含
まれる複数のマクロブロックの各々に対して複数の予測
画像を生成する前に、あらかじめ、参照を行なう可能性
のある領域を特定するデータが第1レジスタに格納され
(図4に示すS1031、S1033の第1レジスタ設
定工程に対応する)、マクロブロックが含まれるフィー
ルドの符号化の順序、ピクチャの種別およびフィールド
の種別に応じて組み合わせ値が生成される(S1035
に対応)。
【0092】上記のフィールドに含まれる複数のマクロ
ブロックに対して複数の予測画像を生成する際には、演
算を行なうことにより組み合わせ値が更新されつつ、組
み合わせ値と第1レジスタとに応じて、予測画像を生成
するときに参照する蓄積メモリ102の領域が特定され
る(S1036に対応)。(特定された蓄積メモリ10
2の領域に対しては、後続するS1037の予測画像抽
出工程により予測画像が抽出され、さらにこの後に、S
1038のMV選択工程により動きベクトル(によって
特定される予測画像)が選択される。)本画像データ符
号化装置によると、従来のような、1フィールド内に含
まれる多数(通常1000個以上)のマクロブロックに
対して繰り返される図14のS302のような判断処理
が行なわれず、(予測画像の選択に用いられる)参照す
べき画像データが格納されている蓄積メモリの位置を特
定するための処理をより簡素化して、符号化された後の
データの品質を高く保ちつつ処理に要する時間を短縮す
ることができる。
【0093】上記の実施の形態では、フィールド構造を
有する画像データをPピクチャとして符号化する場合に
本発明を適用するものとしたが、画像データをBピクチ
ャとして符号化する場合等に本発明を適用し、判断処理
を行なう代わりに、画像データの属性等を用いて所定の
レジスタに格納されている値に対して演算を繰り返し所
定のデータを示させることができる。
【0094】また、上記の実施の形態では、参照の可能
性のある2つの領域をあらかじめ第1レジスタに設定し
ておき、2つの領域のいずれかを特定するものとした
が、参照の可能性のある3つ以上の領域をあらかじめ設
定しておき、3つ以上の領域のいずれかを特定するもの
とすることができる。
【0095】
【発明の効果】本発明に係る画像データ符号化装置は、
2つのフィールドを含む1つのフレームに対応する画像
データが、連続して入力され、前記画像データを、各領
域が1フレーム分の画像データに対応する、複数の領域
を含む画像メモリに順次格納し、あらかじめ指定された
符号化の種類に応じて前記画像メモリの領域を特定し、
すでに格納されている画像データを参照しつつ、フィー
ルドを分割して得られる処理すべき1つのブロックに対
して、符号化の途中にてのデータである中間データを複
数生成し、前記複数の中間データのうちの1つの中間デ
ータを選択し、前記ブロックを順次符号化して出力する
画像データ符号化装置であり、同一のフィールドに含ま
れる複数のブロックに対する中間データを生成する前
に、参照を行なう可能性のある領域を特定するデータを
レジスタに格納し、前記ブロックが含まれるフィールド
の複数の属性を示すデータを組み合わせて組み合わせ値
を生成し、前記複数のブロックに対する中間データを生
成する際に、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記組み
合わせ値と前記レジスタに格納されているデータとに応
じて、参照する前記画像メモリの領域を特定することを
特徴としている。
【0096】本画像データ符号化装置によると、同一の
フィールドに含まれる複数のブロックに対する中間デー
タを生成する前に、参照を行なう可能性のある領域を特
定するデータがレジスタに格納され、処理すべきブロッ
クが含まれるフィールドの複数の属性を示すデータが組
み合わされて組み合わせ値が生成される。上記の複数の
ブロックに対する中間データを生成する際には、組み合
わせ値が更新されつつ、組み合わせ値とレジスタに格納
されているデータとに応じて、参照する画像メモリの領
域が特定される。
【0097】これにより、従来のような1フィールド内
に含まれる多数のブロックの各々に対して繰り返される
判断処理を行なう必要がなくなり、(中間データを生成
するときに用いられる、)参照すべき画像メモリの位置
を特定するための処理をより簡素化して、符号化される
画像データの品質を高く保ちつつ処理に要する時間を短
縮することができる。
【0098】また、本発明に係る画像データ符号化装置
は、フィールド構造を有するフレームに対応する画像デ
ータが、連続して入力され、前記画像データを、各領域
が1フレーム分の画像データに対応する、複数の領域を
含む画像メモリに順次格納し、あらかじめ指定されたピ
クチャの種別に応じて前記画像メモリの領域を特定し、
すでに格納されている画像データを参照しつつ、フィー
ルド内の処理すべき1つのマクロブロックに対して複数
の予測画像を生成し、前記複数の予測画像のうちの1つ
の予測画像を選択し、前記マクロブロックを順次符号化
して出力する画像データ符号化装置であり、同一のフィ
ールドに含まれる複数のマクロブロックに対する予測画
像を生成する前に、参照を行なう可能性のある領域を特
定するデータを第1レジスタに格納し、前記マクロブロ
ックが含まれるフィールドの符号化の順序、ピクチャの
種別およびフィールドの種別の組み合わせから定まる組
み合わせ値を生成し、前記複数のマクロブロックに対す
る予測画像を生成する際、前記組み合わせ値を更新しつ
つ、前記組み合わせ値と前記第1レジスタに格納されて
いるデータとに応じて、参照する前記画像メモリの領域
を特定することを特徴としている。
【0099】本画像データ符号化装置によると、同一の
フィールドに含まれる複数のマクロブロックに対する予
測画像を生成する前に、参照を行なう可能性のある領域
を特定するデータが第1レジスタに格納され、マクロブ
ロックが含まれるフィールドの符号化の順序、ピクチャ
の種別およびフィールドの種別の組み合わせから定まる
組み合わせ値が生成される。上記の複数のマクロブロッ
クに対する予測画像を生成する際には、組み合わせ値が
更新されつつ、組み合わせ値と第1レジスタに格納され
ているデータとに応じて、参照する画像メモリの領域が
特定される。
【0100】これにより、従来のような1フィールド内
に含まれる多数のマクロブロックに対して繰り返される
判断処理を行なう必要がなくなり、参照すべき画像メモ
リの位置を特定するための処理をより簡素化して、符号
化される画像データの品質を高く保ちつつ処理に要する
時間を短縮することができる。上記の画像データ符号化
装置は、前記予測画像を生成するときに参照する前記画
像メモリの領域の特定が前記第1レジスタの所定のビッ
ト位置のデータにより行なわれるよう、前記組み合わせ
値を用いて前記第1レジスタに格納されているデータを
シフトさせるものとすることができる。
【0101】本画像データ符号化装置によると、同一の
フィールドに含まれる複数のマクロブロックに対する予
測画像を生成する前に、参照を行なう可能性のある領域
を特定するデータが第1レジスタに格納され、マクロブ
ロックが含まれるフィールドの符号化の順序、ピクチャ
の種別およびフィールドの種別の組み合わせから定まる
組み合わせ値が生成される。上記の複数のマクロブロッ
クに対する予測画像を生成する際には、組み合わせ値が
更新されつつ、組み合わせ値に応じて第1レジスタに格
納されているデータがシフトされ、第1レジスタの所定
のビット位置のデータにより参照する画像メモリの領域
が特定される。
【0102】これにより、参照すべき画像メモリの位置
を特定するための処理をより簡素化して、符号化される
画像データの品質を高く保ちつつ処理に要する時間を短
縮することができる。上記の画像データ符号化装置は、
同一のフィールドに含まれる複数のマクロブロックに対
する予測画像を生成する前に、さらに、前記予測画像を
生成するために用いるフィールドを特定するデータを第
2レジスタに格納し、前記複数のマクロブロックに対す
る予測画像を生成する際に、さらに、前記第2レジスタ
を用いて前記領域内のフィールドを特定するものとする
ことができる。
【0103】本画像データ符号化装置によると、同一の
フィールドに含まれる複数のマクロブロックに対する予
測画像を生成する前に、参照を行なう可能性のある領域
を特定するデータが第1レジスタに格納され、マクロブ
ロックが含まれるフィールドの符号化の順序、ピクチャ
の種別およびフィールドの種別の組み合わせから定まる
組み合わせ値が生成され、予測画像を生成するために用
いるフィールドを特定するデータが第2レジスタに格納
される。上記の複数のマクロブロックに対する予測画像
を生成する際には、組み合わせ値が更新されつつ、組み
合わせ値と第1レジスタに格納されているデータとに応
じて、参照する画像メモリの領域が特定され、第2レジ
スタが用いられてこの画像メモリの領域内のフィールド
が特定される。
【0104】これにより、第1レジスタにより参照すべ
き画像のフレーム(を格納する画像メモリの位置)が特
定されるとともに、第2レジスタにより参照すべき画像
のフィールド(を格納する画像メモリの位置)が特定さ
れて、参照すべき画像メモリの位置を特定するための処
理をより簡素化して、符号化される画像データの品質を
高く保ちつつ処理に要する時間を短縮することができ
る。
【0105】本発明に係る画像データ符号化装置は、フ
ィールド構造を有するフレームに対応する画像データ
が、連続して入力され、前記画像データを、各領域が1
フレーム分の画像データに対応する、複数の領域を含む
画像メモリに順次格納し、あらかじめ指定されたピクチ
ャの種別に応じて前記画像メモリの領域を特定し、すで
に格納されている画像データを参照しつつ、フィールド
内の処理すべき1つのマクロブロックに対して複数の予
測画像を生成し、前記複数の予測画像のうちの1つの予
測画像を選択し、前記マクロブロックを順次符号化して
出力する画像データ符号化装置であり、1つのマクロブ
ロックに対して動きベクトルと、当該動きベクトルが参
照する元となるフィールドがトップフィールドであると
きには第1論理値とされボトムフィールドであるときに
は第2論理値とされるフィールドデータとを生成する第
1生成手段と、同一のフィールドに含まれる複数のマク
ロブロックに対して参照を行なう可能性のある領域を特
定するデータを格納する第1レジスタと、前記マクロブ
ロックが含まれるフィールドの符号化の順序、フィール
ドの種別およびピクチャの種別の組み合わせから定まる
組み合わせ値を生成する第2生成手段と、前記組み合わ
せ値を記憶する記憶手段と、前記同一のフィールドに含
まれる複数のマクロブロックの1つに対して生成された
複数の動きベクトルのフィールドデータの各々を、複数
のビット位置の各々に対応させて格納する第2レジスタ
と、1つのマクロブロックに対して1回目および2回目
に、前記組み合わせ値を用いて前記第1レジスタに格納
されているデータをシフトさせ、前記第1レジスタの所
定のビット位置のデータにより予測画像の格納されてい
る領域を特定する特定手段と、前記マクロブロックに対
して1回目および2回目に、第2論理値を有する前記第
2レジスタのビット位置に対応する動きベクトルの予測
画像を生成する予測画像生成手段と、1回目の予測画像
の生成の後に前記第2レジスタを反転させる反転手段
と、1回目および2回目に予測画像を生成した後に、前
記記憶されている組み合わせ値を更新する更新手段とを
含んでいる。
【0106】本画像データ符号化装置によると、1つの
マクロブロックに対して動きベクトルと、この動きベク
トルが参照する元となるフィールドがトップフィールド
であるときには第1論理値とされボトムフィールドであ
るときには第2論理値とされるフィールドデータとが生
成され、同一のフィールドに含まれる複数のマクロブロ
ックに対して参照を行なう可能性のある領域を特定する
データが第1レジスタに格納され、マクロブロックが含
まれるフィールドの符号化の順序、フィールドの種別お
よびピクチャの種別の組み合わせから定まる組み合わせ
値が生成され記憶され、同一のフィールドに含まれる複
数のマクロブロックの1つに対して生成された複数の動
きベクトルのフィールドデータの各々が、複数のビット
位置の各々に対応されて、第2レジスタに格納される。
【0107】(複数のマクロブロックに対して予測画像
を生成する際、マクロブロックごとに順に、)1つのマ
クロブロックに対する1回目の処理として、組み合わせ
値が用いられて第1レジスタに格納されているデータが
シフトされ、第1レジスタの所定のビット位置のデータ
により予測画像の格納されている領域が特定され、第2
論理値を有する第1レジスタのビット位置に対応する動
きベクトルの予測画像が生成され、予測画像の生成の後
に第2レジスタが反転され、記憶されている組み合わせ
値が更新される。
【0108】続いて、1つのマクロブロックに対する2
回目の処理として、組み合わせ値が用いられて第1レジ
スタに格納されているデータがシフトされ、第1レジス
タの所定のビット位置のデータにより予測画像の格納さ
れている領域が特定され、第2論理値を有する第1レジ
スタのビット位置に対応する動きベクトルの予測画像が
生成され、記憶されている組み合わせ値が更新される。
【0109】これらにより、第1レジスタにより参照す
べき画像のフレームが特定されるとともに、第2レジス
タにより参照すべき画像のフィールドが特定されて、参
照すべき画像メモリの位置を特定するための処理をより
簡素化して、符号化される画像データの品質を高く保ち
つつ処理に要する時間を短縮することができる。本発明
に係る画像データ符号化方法は、2つのフィールドを含
む1つのフレームに対応する画像データが、連続して入
力され、前記画像データを、各領域が1フレーム分の画
像データに対応する、複数の領域を含む画像メモリに順
次格納し、あらかじめ指定された符号化の種類に応じて
前記画像メモリの領域を特定し、すでに格納されている
画像データを参照しつつ、フィールドを分割して得られ
る処理すべき1つのブロックに対して、符号化の途中に
てのデータである中間データを複数生成し、前記複数の
中間データのうちの1つの中間データを選択し、前記ブ
ロックを順次符号化して出力する画像データ符号化方法
であり、同一のフィールドに含まれる複数のブロックに
対する中間データを生成する前に、参照を行なう可能性
のある領域を特定するデータをレジスタに格納するステ
ップと、前記複数のブロックに対する中間データを生成
する前に、前記ブロックが含まれるフィールドの複数の
属性を示すデータを組み合わせて組み合わせ値を生成す
るステップと、前記複数のブロックに対する中間データ
を生成する際に、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記
組み合わせ値と前記レジスタに格納されているデータと
に応じて、参照する前記画像メモリの領域を特定するス
テップとを含んでいる。
【0110】本画像データ符号化方法によると、同一の
フィールドに含まれる複数のブロックに対する中間デー
タを生成する前に、参照を行なう可能性のある領域を特
定するデータがレジスタに格納され、ブロックが含まれ
るフィールドの複数の属性を示すデータが組み合わせら
れて組み合わせ値が生成される。上記の複数のブロック
に対する中間データを生成する際には、組み合わせ値が
更新されつつ、組み合わせ値とレジスタに格納されてい
るデータとに応じて、参照する画像メモリの領域が特定
される。
【0111】これにより、従来のような1フィールド内
に含まれる多数のブロックの各々に対して繰り返される
判断処理を行なう必要がなくなり、参照すべき画像メモ
リの位置を特定するための処理をより簡素化して、符号
化される画像データの品質を高く保ちつつ処理に要する
時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1つである画像データ符
号化装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す蓄積メモリ102の構成を示す図で
ある。
【図3】本画像データ符号化装置での画像データに対す
る処理の概略を説明するための図である。
【図4】図3のS103での予測画像の選択処理の詳細
な工程を説明するためのフローチャートである。
【図5】第1レジスタに設定される値を説明するための
図である。
【図6】第2レジスタに設定される値を説明するための
図である。
【図7】ある原画像が並ぶ順序とこの原画像が符号化さ
れる際の順序との対応を示す図である。
【図8】原画像の並ぶ順序とIピクチャ、Pピクチャ、
Bピクチャが符号化される際の順序との対応を示す図で
ある。
【図9】ある原画像が並ぶ順序とこの原画像が符号化さ
れる際の順序との対応を示す図である。
【図10】フレーム構造の画像をPピクチャ、Bピクチ
ャとして符号化する場合の参照画像を説明するための図
である。
【図11】フィールド構造の画像をBピクチャとして符
号化する場合の参照画像を説明するための図である。
【図12】フィールド構造の画像をPピクチャとして符
号化する際の参照画像を説明するための図である。
【図13】フレーム構造の画像を符号化する際の予測画
像の選択処理を示すフローチャートである。
【図14】フィールド構造の画像を符号化する際の予測
画像の選択処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 CPU 102 蓄積メモリ 103 動き検出器 104 DCT/逆DCT処理部 105 量子化/逆量子化処理部 106 作業用メモリ 107 入出力制御部 108 可変長符号化器
フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK15 LA00 LA05 MA03 MA04 MA14 PP05 PP06 PP07 UA26 UA33 UA38 5J064 AA01 BA09 BA13 BA15 BA16 BB03 BC01 BC02 BC04 BC29 BD01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのフィールドを含む1つのフレーム
    に対応する画像データが、連続して入力され、 前記画像データを、各領域が1フレーム分の画像データ
    に対応する、複数の領域を含む画像メモリに順次格納
    し、 あらかじめ指定された符号化の種類に応じて前記画像メ
    モリの領域を特定し、すでに格納されている画像データ
    を参照しつつ、フィールドを分割して得られる処理すべ
    き1つのブロックに対して、符号化の途中にてのデータ
    である中間データを複数生成し、 前記複数の中間データのうちの1つの中間データを選択
    し、前記ブロックを順次符号化して出力する画像データ
    符号化装置であって、 同一のフィールドに含まれる複数のブロックに対する中
    間データを生成する前に、参照を行なう可能性のある領
    域を特定するデータをレジスタに格納し、前記ブロック
    が含まれるフィールドの複数の属性を示すデータを組み
    合わせて組み合わせ値を生成し、 前記複数のブロックに対する中間データを生成する際
    に、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記組み合わせ値
    と前記レジスタに格納されているデータとに応じて、参
    照する前記画像メモリの領域を特定することを特徴とす
    る画像データ符号化装置。
  2. 【請求項2】 フィールド構造を有するフレームに対応
    する画像データが、連続して入力され、 前記画像データを、各領域が1フレーム分の画像データ
    に対応する、複数の領域を含む画像メモリに順次格納
    し、 あらかじめ指定されたピクチャの種別に応じて前記画像
    メモリの領域を特定し、すでに格納されている画像デー
    タを参照しつつ、フィールド内の処理すべき1つのマク
    ロブロックに対して複数の予測画像を生成し、 前記複数の予測画像のうちの1つの予測画像を選択し、
    前記マクロブロックを順次符号化して出力する画像デー
    タ符号化装置であって、 同一のフィールドに含まれる複数のマクロブロックに対
    する予測画像を生成する前に、参照を行なう可能性のあ
    る領域を特定するデータを第1レジスタに格納し、前記
    マクロブロックが含まれるフィールドの符号化の順序、
    ピクチャの種別およびフィールドの種別の組み合わせか
    ら定まる組み合わせ値を生成し、 前記複数のマクロブロックに対する予測画像を生成する
    際、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記組み合わせ値
    と前記第1レジスタに格納されているデータとに応じ
    て、参照する前記画像メモリの領域を特定することを特
    徴とする画像データ符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記予測画像を生成するときに参照する
    前記画像メモリの領域の特定が前記第1レジスタの所定
    のビット位置のデータにより行なわれるよう、前記組み
    合わせ値を用いて前記第1レジスタに格納されているデ
    ータをシフトさせる請求項2に記載の画像データ符号化
    装置。
  4. 【請求項4】 同一のフィールドに含まれる複数のマク
    ロブロックに対する予測画像を生成する前に、さらに、
    前記予測画像を生成するために用いるフィールドを特定
    するデータを第2レジスタに格納し、 前記複数のマクロブロックに対する予測画像を生成する
    際に、さらに、前記第2レジスタを用いて前記領域内の
    フィールドを特定する請求項2または請求項3に記載の
    画像データ符号化装置。
  5. 【請求項5】 予測画像の生成に際しては、1つのマク
    ロブロックに対する複数の動きベクトルと、前記複数の
    動きベクトルの各々が用いるフィールドがトップフィー
    ルドであるときには第1論理値とされボトムフィールド
    であるときには第2論理値とされるフィールドデータと
    があらかじめ生成されており、 前記第2レジスタの複数のビット位置の各々に、1つの
    マクロブロックに対する複数の動きベクトルの各々の前
    記フィールドデータを対応させ、 前記複数のマクロブロックに対する予測画像を生成する
    際の、前記第2レジスタを用いての前記領域内のフィー
    ルドの特定を、前記フレームに対応する領域の特定とと
    もに、1つのマクロブロックに対して続けて2回ずつ行
    ない、 1回目にフレームとフィールドとを特定したときに、ボ
    トムフィールドに対応する第2論理値を有する前記第2
    レジスタのビット位置に対応する動きベクトルの予測画
    像を生成して、前記組み合わせ値を更新して前記第2レ
    ジスタを反転させ、 2回目にフレームとフィールドとを特定したときに、ト
    ップフィールドに対応する第2論理値を有する前記第2
    レジスタのビット位置に対応する動きベクトルの予測画
    像を生成して、次のマクロブロックのために前記組み合
    わせ値を更新し、次のマクロブロックに対するフィール
    ドデータを前記第2レジスタに格納する請求項4に記載
    の画像データ符号化装置。
  6. 【請求項6】 フィールド構造を有するフレームに対応
    する画像データが、連続して入力され、 前記画像データを、各領域が1フレーム分の画像データ
    に対応する、複数の領域を含む画像メモリに順次格納
    し、 あらかじめ指定されたピクチャの種別に応じて前記画像
    メモリの領域を特定し、すでに格納されている画像デー
    タを参照しつつ、フィールド内の処理すべき1つのマク
    ロブロックに対して複数の予測画像を生成し、 前記複数の予測画像のうちの1つの予測画像を選択し、
    前記マクロブロックを順次符号化して出力する画像デー
    タ符号化装置であって、 1つのマクロブロックに対して動きベクトルと、当該動
    きベクトルが参照する元となるフィールドがトップフィ
    ールドであるときには第1論理値とされボトムフィール
    ドであるときには第2論理値とされるフィールドデータ
    とを生成する第1生成手段と、 同一のフィールドに含まれる複数のマクロブロックに対
    して参照を行なう可能性のある領域を特定するデータを
    格納する第1レジスタと、 前記マクロブロックが含まれるフィールドの符号化の順
    序、フィールドの種別およびピクチャの種別の組み合わ
    せから定まる組み合わせ値を生成する第2生成手段と、 前記組み合わせ値を記憶する記憶手段と、 前記同一のフィールドに含まれる複数のマクロブロック
    の1つに対して生成された複数の動きベクトルのフィー
    ルドデータの各々を、複数のビット位置の各々に対応さ
    せて格納する第2レジスタと、 1つのマクロブロックに対して1回目および2回目に、
    前記組み合わせ値を用いて前記第1レジスタに格納され
    ているデータをシフトさせ、前記第1レジスタの所定の
    ビット位置のデータにより予測画像の格納されている領
    域を特定する特定手段と、 前記マクロブロックに対して1回目および2回目に、第
    2論理値を有する前記第2レジスタのビット位置に対応
    する動きベクトルの予測画像を生成する予測画像生成手
    段と、 1回目の予測画像の生成の後に前記第2レジスタを反転
    させる反転手段と、 1回目および2回目に予測画像を生成した後に、前記記
    憶されている組み合わせ値を更新する更新手段とを含む
    画像データ符号化装置。
  7. 【請求項7】 2つのフィールドを含む1つのフレーム
    に対応する画像データが、連続して入力され、 前記画像データを、各領域が1フレーム分の画像データ
    に対応する、複数の領域を含む画像メモリに順次格納
    し、 あらかじめ指定された符号化の種類に応じて前記画像メ
    モリの領域を特定し、すでに格納されている画像データ
    を参照しつつ、フィールドを分割して得られる処理すべ
    き1つのブロックに対して、符号化の途中にてのデータ
    である中間データを複数生成し、 前記複数の中間データのうちの1つの中間データを選択
    し、前記ブロックを順次符号化して出力する画像データ
    符号化方法であって、 同一のフィールドに含まれる複数のブロックに対する中
    間データを生成する前に、参照を行なう可能性のある領
    域を特定するデータをレジスタに格納するステップと、 前記複数のブロックに対する中間データを生成する前
    に、前記ブロックが含まれるフィールドの複数の属性を
    示すデータを組み合わせて組み合わせ値を生成するステ
    ップと、 前記複数のブロックに対する中間データを生成する際
    に、前記組み合わせ値を更新しつつ、前記組み合わせ値
    と前記レジスタに格納されているデータとに応じて、参
    照する前記画像メモリの領域を特定するステップとを含
    む画像データ符号化方法。
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