JP2000208235A - スパ―クプラグ - Google Patents
スパ―クプラグInfo
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- JP2000208235A JP2000208235A JP11319634A JP31963499A JP2000208235A JP 2000208235 A JP2000208235 A JP 2000208235A JP 11319634 A JP11319634 A JP 11319634A JP 31963499 A JP31963499 A JP 31963499A JP 2000208235 A JP2000208235 A JP 2000208235A
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Abstract
クプラグであって、チップの異常消耗や偏消耗を起こさ
ず、高性能、長寿命のものを提供する。 【解決手段】 チップ31から中軸銅芯23までの距離
Eを3.5mm以下とし、中軸21の径を1.4mm以
上2.6mm以下とし、チップ径D2と中軸径D1との
径比D2/D1を0.50以下となるように構成する。
Description
置として用いられるスパークプラグに関し、特に耐火花
消耗部材となるチップに融点の高いイリジウム(Ir)
基合金を用いたスパークプラグに関する。
は耐食性があり融点も高いニッケル(Ni)基合金、具
体的には90%以上高Ni合金材料が用いられている。
そして、より高性能で高寿命が求められるスパークプラ
グには発火部に、インコネルを母材としてインコネルよ
り融点の高い貴金属チップを母材に固着することが行わ
れる。貴金属チップとしては白金(Pt)若しくは白金
基合金を用いたものが実用化されている。いわゆる白金
プラグである。しかし、近年、さらなる高性能化(着火
性の向上)と長寿命化(耐火花消耗性)が求められ、チ
ップに白金(Pt)より融点の高いイリジウム(Ir)
の合金を用いたスパークプラグの研究が進められてい
る。
ンの高出力化や直噴ガソリンエンジンへの適用の拡大に
伴い、スパークプラグのチップに対する熱負荷が大幅に
増加してきている。このため、また、イリジウム(I
r)の酸化物は高温で揮発性を有するため、耐久性の高
いイリジウム(Ir)合金であっても、チップ温度の上
昇によると見られる急激な異常チップ消耗や偏消耗が発
生することがあった。さらに、チップを支えるインコネ
ルからなる中軸の温度が過熱し、中軸が熱膨張し変形し
て絶縁碍子に割れが発生することがあった。
リジウム(Ir)合金からなるチップとそのチップを支
えるインコネルからなる中軸に一定の寸法的制約を加え
ることにより、チップの異常消耗や偏消耗、それに中軸
の過熱を防止することができることを見出した。そこ
で、本発明は、イリジウム(Ir)のチップを用いたス
パークプラグであって、異常消耗や偏消耗を起こさず、
中軸の過熱も抑制することのできるスパークプラグを提
供することを目的とする。
め、本発明のうち請求項1記載の発明は、中心貫通孔を
有する絶縁碍子と、前記中心貫通孔に保持された中心電
極と、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、その主体金
具に電気的に導通している接地電極とを備えたスパーク
プラグにおいて、前記中心電極は、中心に配設された銅
(Cu)からなる中軸銅芯をニッケル(Ni)基合金で
被った中軸と、その中軸の先端に固着され、接地電極と
の間で火花放電ギャップを形成する耐火花消耗部材から
なるチップとを備え、前記チップは、白金(Pt)、ロ
ジウム(Rh)、レニウム(Re)、パラジウム(P
d)の中から少なくとも一種以上を組成として含むイリ
ジウム(Ir)基の溶解合金からなり、前記チップから
前記中軸銅芯の先端までの距離が、3.5mm以下であ
り、前記中軸の径が、1.4mm以上2.6mm以下で
あり、前記中軸の径をD1とし前記チップの火花放電ギ
ャップ部の径をD2としたとき、D2/D1≦0.50
である、ことを特徴とする。
軸銅芯からチップまでの距離が3.5mm以下と小さい
から熱引きが良くなりチップの受熱温度が下がる。そし
て、チップ径D2と中軸径D1との比D2/D1を0.
5以下とすると、さらに熱引きが良くなるためか理由は
必ずしも明確ではないが、チップの急激な異常消耗や中
軸温度の過熱を抑制できた。また、チップを純粋なイリ
ジウム(Ir)ではなく、白金(Pt)、ロジウム(R
h)、レニウム(Re)、パラジウム(Pd)等を含む
イリジウム基溶解合金とすることにより、イリジウム
(Ir)の高温における酸化揮発を抑制しチップの異常
消耗を抑制する効果があるものと考える。特に異常消耗
は、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、レニウム(R
e)、パラジウム(Pd)の含有量が25wt%以上5
0wt%未満の場合に生じやすいため、上記のような寸
法にすることでより効果が顕著になる。
記中軸径D1が、2.3mm以下であり、前記チップ径
D2と中軸径D1との比が、D2/D1≦0.45、で
ある、ことを特徴とすることができる。このように形成
すると、中軸径D1が2.3mm以下であっても、チッ
プの異常消耗を抑制することができた。
記中軸径D1が、2.0mm未満であり、前記チップ径
D2と中軸径D1との比が、D2/D1≦0.40、で
ある、ことを特徴とすることができる。このように形成
すると、中軸径D1が2.0mm未満であっても、チッ
プの異常消耗を抑制することができた。このように、中
軸径D1が小さいほどチップ径D2と中軸径D1との比
D2/D1が小さくなるのは、中軸径D1が小さくなる
ほどチップから中軸への熱引きが悪くなるためではない
かと考えられる。
記チップ径D2と該チップの軸方向の露出長Lとの関係
が、L≦1.2×D2を満たすことを特徴とすることが
できるこのように形成すると、チップの偏消耗を抑制す
ることができた。チップの軸方向長さが余りに長くなる
とチップから中軸への熱引きが悪くなり、チップの一部
の温度が異常に上昇してイリジウム(Ir)の酸化蒸発
を引き起こしチップの偏消耗が発生すると考えられる。
このため、チップの軸方向の露出長Lを上記のように制
限することにより偏消耗を抑制することができたと考え
られる。
を参照し説明する。図1は本発明に係るスパークプラグ
20の部分断面図である。周知のように、アルミナ等か
らなる絶縁碍子1は、その上部に沿面距離を稼ぐための
コルゲーション部1Aを、下部に内燃機関の燃焼室に曝
される脚長部1Bを備え、その軸中心には中心貫通孔1
Cを備えている。中心貫通孔1Cの下端(先端)には、
インコネル等のニッケル合金からなる中心電極2が保持
され、中心電極2は絶縁碍子1の下端面から下方に突出
している。中心電極2は実際にはインコネル単体で構成
されるものではなく、その中心に芯材として銅(Cu)
が封入され熱伝導度の改善を図っているが、図面が複雑
になるので図示していない。中心電極2は中心貫通孔1
Cの内部に設けられた導電性ガラスシール層12,13
及び抵抗体3を経由して上方の端子4に電気的に接続さ
れている。端子4には図示しない高耐圧ケーブルが接続
され高電圧が印加される。上記絶縁碍子1は主体金具5
に囲まれ支持されている。
ークプラグレンチと嵌合する6角形部5Aと、シリンダ
ヘッドに螺合するねじ部5Bとを備えている。主体金具
5はそのかしめ部5Cにより絶縁碍子1にかしめられ、
主体金具5と絶縁碍子1が一体にされる。湾曲部5Dは
かしめによる主体金具5の軸方向の変形を吸収する部分
である。かしめによる密閉を完全なものとするため、主
体金具5の内周段部5Eと絶縁碍子1との間に板状のパ
ッキン部材6を介在して燃焼室に曝される脚長部1Bと
絶縁碍子1の上部とのシールを完全にしている。また、
かしめ部5Cと絶縁碍子1との間にワイヤ状のシール部
材7,8を介在し、シール部材7,8の間にタルク(滑
石)9の粉末を充填して弾性的にシールをし主体金具5
と絶縁碍子1との固定を完全にしている。勿論、タルク
9の無い形式のスパークプラグでも良い。また、ねじ部
5Bの上端にはガスケット10が嵌挿されている。主体
金具5の下端にニッケル合金からなる接地電極11が溶
接により接合されている。接地電極11は直角に折り曲
げられ、その先端部の平面が中心電極2の先端に対向す
るように形成されている。
示す正面図である。図1とは上下を逆にして先端を上に
して描いている。主体金具5の端面から絶縁碍子1が僅
かに突出し顔をのぞかせている。絶縁碍子1からは中心
電極2が突出している。中心電極2はニッケル合金であ
るインコネルを主体とする中軸21と、その中軸21の
先端に固着されたイリジウム(Ir)基合金からなるチ
ップ31とから構成される。中軸21はその根本部を絶
縁碍子1に埋没され、絶縁碍子1から出た突出部でテー
パ上に縮径され細径にされている。絶縁碍子1の主体金
具5からの突出量Aは、A=1.5mm、中心電極2の
絶縁碍子1からの突出量Bは、B=2.0mm、中心電
極2と接地電極11とのギャップCは、C=1.05m
m、に設定した。
から取り出して示す正面図であり、図4は中心電極2の
先端付近の断面図である。インコネルを主体とする中軸
21の先端に固着されるチップ31には、イリジウム
(Ir)に白金(Pt)を25wt%添加したIr−2
5Pt合金を用いた。チップ31を中軸21に固着する
にはレーザ溶接を用いた。このため、チップ31と中軸
21との接合部にはIr−25Pt合金とインコネルが
溶融して両者の合金状態となった溶接ビート部22が形
成されている。溶接ビート部22は、図4(A)に示す
ように、チップ31や中軸21の中心までは達せず中心
部でチップ31と中軸21が直接接触するようになって
いるものと、図4(B)に示すように、溶接ビート部2
2が中心まで達しチップ31と中軸21との間に溶接ビ
ート部22が介在するようになっているものがある。中
軸21の径をD1、チップ31の径をD2、チップ31
の軸方向の露出長をLとする。
中軸銅芯23が封入されている。熱伝導度の高い銅(C
u)を封入することにより中軸の熱引きを良くするため
である。中軸銅芯23の先端からチップ31までの距離
Eは、E=3.0mm、になるようにした。図4(B)
に示すように、溶接ビート部22が中心まで達しチップ
31と中軸21との間に溶接ビート部22が介在するよ
うになっているものでは溶接ビート部22を越えてチッ
プ31に達するまでの距離を距離Eとした。
チップ31の軸方向の露出長Lには種々のものを用意し
て実際のエンジンに装着し実機耐久試験を行った。ここ
では、まず、中軸径D1が、D1=1.7mm、のもの
について報告する。何故、D1=1.7mmのものにつ
いて報告するかというと、中軸径D1が2.0mm以上
の標準のものでは通常のエンジンによる運転ではスパー
クプラグに過酷な条件とならないためである。スパーク
プラグの先端部の温度が700〜900℃に達する過酷
な運転での耐久性を見るため、あえて細い中軸21のス
パークプラグでテストしたのである。
極2の断面写真をトレースした図面である。図5
(A)、(B)共に中軸径D1は1.7mmである。
(A)はチップ径D2が径小な、D2=0.7mm、つ
まり、径比D2/D1=0.4、のもであり、(B)は
チップ径D2が径大な、D2=1.2mm、つまり、径
比D2/D1=0.7、のものである。
プラグにおける中心電極2の断面写真をトレースした図
面である。スパークプラグはそれぞれ図5(A)、
(B)のスパークプラグと同一ロットで製作したものを
用いた。図6は図5(A)に対応するものであり、中軸
径D1=1.7mm、チップ径D2=0.7mm、つま
り、径比D2/D1=0.4、のものであり、図7は図
5(B)に対応するものであり、中軸径D1=1.7m
m、チップ径D2=1.2mm、つまり、径比D2/D
1=0.7、のものである。実機耐久試験は6気筒2リ
ッターDOHCエンジンを用い、スロットル全開WOT
(wide open throttle)の5600rpmで40時間の
運転を行った。これは180km/hでの運転に相当し
約7200kmの走行に相当する。
は、図5(A)と比較すると明らかなように、チップ3
1の消耗は僅かである。また、中軸21のインコネルの
結晶粒24の成長も小さく中軸21の受熱温度が低かっ
たことを示している。これに対して、径大なチップ31
を用いた図7のものでは、図5(B)と比較すると明ら
かなように、チップ31の消耗が異常消耗と言えるほど
極めて激しい。そして、中軸21のインコネルの結晶粒
25が大きく成長しており、さらに、中軸21の左側に
はインコネルが溶け始めたと見られる溶融痕26までも
見られ、中軸21の受熱温度が極めて高かったことを示
している。これらの実験結果は、イリジウム(Ir)基
合金からなるチップ31を備えたスパークプラグでは、
中軸径D1に比べチップ径D2をかなり小さくしておく
必要があることを示している。
図8に示すように、チップ31の断面をトレースし、同
一ロットで試作されたスパークプラグでの使用前の断面
と実機耐久試験後の断面を比較して消失した断面積で評
価することとした。図面において細かいハッチを施した
部分が耐久試験により消失した部分である。図8
(A)、(B)共に中軸径D1は、D1=1.7mm、
であり、チップ径D2は、(A)がチップ径D2=0.
7mm、つまり径比D2/D1=0.4、のものであ
り、(B)はチップ径D2=1.2mm、つまり径比D
2/D1=0.7、のものである。径比D2/D1=
0.4の図8(A)に示すものではチップ31の側周部
に僅かな消失部32,33,34,35が見られるもの
の、その消失した断面積は僅かである。これに対して径
比D2/D1=0.7の図8(B)に示すものではチッ
プ31の全面にわたって大きな消失部36が観察され消
失した断面積が大きかった。
ラグで種々のチップ径D2を持つものについて実機耐久
試験を行い、チップ31の消耗を上述の消失した断面積
で評価した。その多数のデータを評価する過程で、チッ
プ径D2そのものではなく、チップ径D2と中軸径D1
との径比D2/D1に着目してデータを整理すると解り
やすい結果が得られることを見出した。その結果を表1
に示す。
mmから1.4mmまで0,1mmおきに変化させたデ
ータを示している。単位はmmである。横軸はチップ径
D2と中軸径D1との径比D2/D1を0.7から0.
2まで変化させたデータを示している。表において、記
号×はチップ31の断面トレースで20%以上の断面積
の消失が見られたものを示し、記号△は10〜20%の
断面積の消失が見られたものを示し、記号□は3〜10
%の断面積の消失が見られたものを示し、記号○は3%
未満の断面積の消失しか見られなかったものを示してい
る。
が小さくなるほど○印が増えチップ31の消耗が減少し
ているのが解る。中軸径D1が2.6mmから2.4m
mまでの範囲では、径比D2/D1が0.50以下の範
囲が□印○印となりチップ消耗量が10%未満であり、
実用上許容できる範囲であることを示している。この実
験結果は請求項1の発明を支持するものである。同様
に、中軸径D1が2.3mmから2.0mmまでの範囲
では、径比D2/D1が0.45以下の範囲が□印○印
となりチップ消耗量が10%未満であり、実用上許容で
きる範囲であることを示している。この実験結果は請求
項2の発明を支持するものである。さらに、中軸径D1
が1.9mmから1.4mmまでの範囲では、径比D2
/D1が0.40以下の範囲が□印○印となりチップ消
耗量が10%未満であり、実用上許容できる範囲である
ことを示している。この実験結果は請求項3の発明を支
持するものである。
/D1が0.2の場合はチップ31自体の消耗は3%未
満であるが、チップ径D2が0.28mmと0.3mm
未満になる。チップ径D2が0,3mm未満であると径
比D2/D1にかかわらずスパークプラグとしての寿命
が4万km程度に低下し、コストと比較して不経済にな
る。従って、本発明の趣旨とは別の意味で、チップ径D
2は0.3mm以上であることが望ましい。
2と中軸径D1との径比D2/D1とチップ消耗との関
係について説明したが、次にチップ31の露出長Lとチ
ップ消耗との関係について説明する。
ークプラグでの実機耐久試験後のチップ消耗を示す中心
電極2の断面写真をトレースした図面である。図面にお
いて細かいハッチを施した部分38が耐久試験により消
失した部分である。図9(A)、(B)共に、中軸径D
1は1.7mm、チップ径D2は0.7mmであり、径
比D2/D1は0.4である。図9(A)のチップ露出
長Lは0.88mmでありチップ露出長Lとチップ径D
2との比L/D2は1.3となる。これに対して図9
(B)のチップ露出長Lは0.70mmでありチップ露
出長Lとチップ径D2との比L/D2は1.0となる。
実機耐久試験は6気筒2.5リッターDOHCエンジン
を用い、スロットル全開WOT(wide open throttle)
の5600rpmで35時間の運転を行った。
チップ露出長Lがチップ径D2に比して長いものではチ
ップ側部に激しい偏消耗による消失部38が見られた。
これに対してチップ露出長Lの短い図9(B)に示すも
のでは、ほとんどチップ消耗が見られなかった。チップ
露出長Lとチップ消耗の関係を調べるためチップ露出長
Lの異なるスパークプラグを用意し実機耐久試験を行っ
た。中軸径D1は1.7mm、チップ径D2は0.7m
mであり、径比D2/D1は0.4のスパークプラグで
ある。中軸径D1が1.7mmの細いスパークプラグを
用いたのは、前述の耐久試験と同じく、スパークプラグ
の先端部の温度が700〜900℃に達する過酷な運転
での耐久性を見るためである。チップ露出長Lは露出長
Lとチップ径D2との比、L/D2、で評価し、露出長
比L/D2が1.0から1.4のものについて調べた。
その結果を表2に示す。
号×はチップ31の断面トレースで20%以上の断面積
の消失が見られたものを示し、記号○は3%未満の断面
積の消失しか見られなかったものを示している。ここで
は中間の△印や□印に相当するチップ消耗は観察できな
かった。表2から明らかなように、露出長比L/D2が
1.2以下であるとチップ消耗は微少であり良好であっ
たが、露出長比L/D2が1.3以上になると急激にチ
ップ消耗が大きくなった。このことから露出長比L/D
2は1.2以下であることが好ましい。この結果は請求
項4の発明を支持するものである。
な激しい異常消耗や偏消耗が何故発生するかについては
必ずしも明確になっていない。しかし、次のようではな
いかと推定している。チップ径D2と中軸径D1との径
比D2/D1が大きかったり、チップの露出長Lとチッ
プ径D2との露出長比L/D2が大きいと、チップ31
から中軸21への熱引きが悪くなり、チップ31の一部
が過熱する。その結果イリジウム(Ir)が酸化イリジ
ウムになり、その酸化イリジウムが高温で直接揮発する
ためではないかと考えられる。特に、白金(Pt)を2
5〜50wt%含有する場合には上述のようにチップ3
1から中軸21への熱引きが悪くなることによるチップ
温度の上昇とともにチップの融点低下に伴う火花消耗の
増加ともあいまって、異常消耗が加速度的に多くなると
考えられる。
Ir−25Pt合金を用いたものについて説明したが、
イリジウム(Ir)にロジウム(Rh)を30wt%若
しくは40wt%添加したIr−30Rh合金やIr−
40Rh合金を用いたものでも大略同じような傾向を示
した。
ウム(Ir)基合金からなるチップを備えるスパークプ
ラグであって、チップの径と中軸の径との関係に所定の
制限を設けたものであるから、チップが異常消耗や偏消
耗を起こさず、また、中軸の過熱も抑制することができ
るので、イリジウム(Ir)の高融点という特徴を生か
した高性能かつ長寿命のスパークプラグを提供すること
ができるという優れた効果がある。
分断面図である。
である。
面である。
スした図面である。
スした図面である。
示す中心電極の断面写真をトレ−スした図面である。
プ消耗を示す中心電極の断面写真をトレ−スした図面で
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 中心貫通孔を有する絶縁碍子と、前記中
心貫通孔に保持された中心電極と、前記絶縁碍子を保持
する主体金具と、その主体金具に電気的に導通している
接地電極とを備えたスパークプラグにおいて、 前記中心電極は、中心に配設された銅(Cu)からなる
中軸銅芯をニッケル(Ni)基合金で被った中軸と、そ
の中軸の先端に固着され、接地電極との間で火花放電ギ
ャップを形成する耐火花消耗部材からなるチップとを備
え、 前記チップは、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、レニ
ウム(Re)、パラジウム(Pd)の中から少なくとも
一種以上を組成として含むイリジウム(Ir)基の溶解
合金からなり、 前記チップから前記中軸銅芯の先端までの距離が、3.
5mm以下であり、 前記中軸の径が、1.4mm以上2.6mm以下であ
り、 前記中軸の径をD1とし前記チップの火花放電ギャップ
部の径をD2としたとき、D2/D1≦0.50であ
る、ことを特徴とするスパークプラグ。 - 【請求項2】 前記中軸径D1が、2.3mm以下であ
り、 前記チップ径D2と中軸径D1との比が、D2/D1≦
0.45、である、ことを特徴とする請求項1記載のス
パークプラグ。 - 【請求項3】 前記中軸径D1が、2.0mm未満であ
り、 前記チップ径D2と中軸径D1との比が、D2/D1≦
0.40、である、ことを特徴とする請求項1記載のス
パークプラグ。 - 【請求項4】 前記チップ径D2と該チップの軸方向の
露出長Lとの関係が、L≦1.2×D2を満たすことを
特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスパーク
プラグ。
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