JP2000208227A - 多芯絶縁被覆線の端子形成方法とそれを用いた陰極線管用偏向コイル及び画像表示装置 - Google Patents

多芯絶縁被覆線の端子形成方法とそれを用いた陰極線管用偏向コイル及び画像表示装置

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JP2000208227A
JP2000208227A JP1016199A JP1016199A JP2000208227A JP 2000208227 A JP2000208227 A JP 2000208227A JP 1016199 A JP1016199 A JP 1016199A JP 1016199 A JP1016199 A JP 1016199A JP 2000208227 A JP2000208227 A JP 2000208227A
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孝 服巻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、3本から多数本数(例えば2
00本)までの多芯被覆線をくわえ形状端子に挿入し、
端子内面のろう材により多芯被覆線とくわえ形状端子が
被覆材を無剥離で良好に接合する端子形成方法とそれを
用いた陰極線管用偏向コイル及び画像表示装置を提供す
る。 【解決手段】3本以上の絶縁被覆線からなる多芯絶縁被
覆線の先端を接合助材を有するU形状導体端子の内面の
底部に向けてくわえさせ、U形状導体端子外面から加圧
通電加熱することによって、多芯絶縁被覆線の被覆を炭
化,排除させ、前記接合助材を溶融させて多芯絶縁被覆
線とU形状導体端子とを接合することを特徴とする多芯
絶縁被覆線の端子形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器の多芯絶
縁被覆線をU形状導体端子の内面の底部に向けてくわえ
させ、加圧通電加熱することによって被覆材を排除し、
U形状導体端子と接合するに好適な多芯絶縁被覆線の端
子形成方法とそれを用いた陰極線管用偏向コイル及び画
像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁被覆導体線(以下被覆線と呼
ぶこともある)と端子とを接合する方法は、特公昭50−
18940 号及び特公昭56−28355 号公報に見られるよう
に、熱圧着方式が用いられている。すなわち、電線が絶
縁被覆で覆われているため通電されない。そこであらか
じめ成形した導体端子のU字溝に電線を入れ、それを上
電極と下電極とではさみ加圧して電極に電流を流すこと
によってU字端子が発熱し、その熱で絶縁被覆を炭化さ
せて電線と接続している。つまり、抵抗溶接機を用いて
いるので通電時間も短く金属的接合は出来ない。その補
助として加圧力によるかしめ接続になっている。このよ
うに機械的なかしめ接続であるため、疲労強度並びに長
期使用に際し電気的特性が著しく低下する欠点があっ
た。
【0003】また、被覆線の被覆材を除去しないで接続
する方法として、特開昭61−199575号に見られるが接続
する被覆の数は単線であり、被覆線は導体端子により接
続されるがその接続部は被覆線のある長さを導体端子で
包んで接続されている。すなわち、いずれも被覆線を導
体端子で帯巻き方式により行っている。
【0004】一般的に行われている2本の絶縁被覆線の
帯巻き方式による継ぎ手形状を図16及び図17に示
す。図16は斜視図であり、絶縁被覆線41は帯巻き端
子42に包まれ、接合助材43により帯巻き端子42に
接合されている。図17は絶縁被覆線が帯巻き端子に接
合されている断面図であり、絶縁被覆線41は帯巻き端
子42に包まれ、溶融した接合助材46により帯巻き端
子42に接合されている。この様な帯巻き方法は被覆線
の本数が比較的少ない場合はそれなりの効果はあるが、
被覆線の本数が多くなる、あるいは被覆線の線径が小さ
い場合などはその帯巻き方式での適用は困難であった。
【0005】すなわち、多芯絶縁被覆線を端子で巻く、
いわゆる帯巻き方式において抵抗溶接機を用いて加圧,
加熱する方法には、通電電流に限界があり多数多芯線、
及び線径の大きい線等は帯巻きの構造上加熱が不十分と
なり、全線を接合する事は達成不可能であった。また、
端子から離れた電線の中央部などで電線同士の接続が十
分に行われない場合が多く存在した。その結果、接合部
の機械的な強度も低下すると共に、肝心の電気的特性に
問題が生じることになる。この様に従来の接続構造にお
いては多芯線の接続部を高品質に作製することは不可能
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】偏向ヨーク,モータ,
交流発電機等の回転機は、絶縁被覆電線が導体線として
多く用いられており、電線の端末処理が大変重要な役割
を果たしている。回転機等には小型から大型まで種々の
種類が使用されている。それに伴い導体コイル、つまり
絶縁被覆線においても種々の種類が適用されることにな
る。すなわち、線径や絶縁被覆材の異なったものなど種
々雑多であり、これらの線材の端末処理いわゆる絶縁被
覆線の被覆材を剥がさないでも導体端子に接合する端末
接合構造が容易に出来ることが望まれている。
【0007】また、端子において被覆線の数が3本の場
合から多芯本(例えば200本)の場合や、しかも線径
が小さい(例えば0.1mm 位)場合などは全ての被覆線
の被覆材を除去できる事は従来の方法では非常に困難で
あった。すなわち、被覆線が多芯本で尚且つ線径の比較
的小さいものにおいても信頼性の高い導体端子との接続
構造が強く望まれていた。
【0008】本発明の目的は、3本から多数本数(例え
ば200本)までの多芯被覆線をくわえ形状端子に挿入
し、端子内面のろう材により多芯被覆線とくわえ形状端
子が被覆材を無剥離で良好に接合する端子形成方法とそ
れを用いた陰極線管用偏向コイル及び画像表示装置を提
供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、3本以上から
なる多芯絶縁被覆線の先端を接合助材を有するU形状導
体端子の内面の底部に向けてくわえさせ、U形状導体端
子外面から加圧通電加熱することによって、多芯絶縁被
覆線の被覆を炭化,排除させ、前記接合助材を溶融させ
て多芯絶縁被覆線とU形状導体が接合することを特徴と
する多芯絶縁被覆線の端子形成方法にある。
【0010】本発明は、U形状導体端子にくわえられた
該多芯絶縁被覆線の接合後の状態は、被覆材が排除さ
れ、U形状導体端子内面に2列、若しくは3列に並び前
記接合助材によりU形状導体端子内面に接合されている
ことを特徴とする多芯絶縁被覆線の端子形成方法にあ
る。
【0011】本発明は、接合された多芯絶縁被覆線とU
形状導体端子個所の部分に、他の導体端子への接続のた
めの穴,はめ込み用の加工等を施したことを特徴とする
多芯絶縁被覆線の端子形成方法にある。
【0012】本発明の接合助材は、燐を含有するろう材
であり、該U形状導体端子の接合面に箔,溶射,クラッ
ド等により配置し、また、U形状導体端子はCu及びC
u合金の材料からなっていることを特徴とする。
【0013】本発明は、多芯絶縁被覆線の端部をU形状
くわえ導体端子にくわえさせ、そのくわえ導体端子を外
部接続用端子に接続されていることを特徴とする陰極線
管用偏向コイルにある。
【0014】本発明は、陰極線管の電子銃近傍に位置
し、電子線の方向を制御する偏向コイルを備える偏向コ
イル装置を有する画像表示装置において、前記偏向コイ
ルはその端部をU形状くわえ導体端子にくわえさせ、そ
のくわえ導体端子を外部接続用端子に接続されているこ
とを特徴とする。
【0015】上述における多芯導体線は、表面が被覆材
で覆われているものが該当し、適用されるものである。
そして接合助材として燐を含有するろう材は、接合面に
燐を含有したろう材をクラッドしたくわえ導体端子を用
いることによって成し得る。多芯絶縁被覆導体線の端末
処理、すなわち被覆導体線とくわえ導体端子の接合は電
気的に確実に導通していること、そして長期使用に対し
て不具合が生じないことである。これらを満足させるた
めには、多芯絶縁被覆導体線の各線がくわえ導体端子に
確実に金属的な接合をしていることが必要である。
【0016】多芯被覆線においてその本数が多くなれば
なるほど、その接合は困難性を増す。更に多芯線が絶縁
被覆線であればその接合は従来の方法、すなわち、帯巻
き方法では各線と端子を確実に接合することを達成する
ことは困難であった。
【0017】図1は本発明の多芯絶縁被覆線とくわえ端
子との接合構造を示す斜視図である。すなわち、多芯絶
縁被覆線1はくわえ端子2にくわえられ、クラッド接合
助材3が溶融した接合助材6により接合されている。図
2は図1と同様であり多芯絶縁被覆線1はくわえ端子2
にくわえられ、クラッド接合助材3が溶融した接合助材
6により接合されている斜視図を示す。そしてここでは
次の導体端子と接続出来るようにくわえ端子2に穴5が
施されている。そして、図3は本発明で接合された多芯
絶縁被覆線の端末接合構造の断面図を示す。多芯絶縁被
覆線1は被覆材が剥がれ、くわえ端子2に囲まれ、クラ
ッド接合助材3が溶融したろう材6により接合されてい
る。すなわち、絶縁被覆線は抵抗溶接機で加圧,加熱し
たため被覆が剥がれ、被覆線はストッパー4の存在のた
めくわえ導体端子2の幅内に収まり、溶融した接合助材
6でくわえ端子2に接合されている。被覆線は安定した
2列に整列されて接合している状態を示す。そして、多
芯被覆線の1本ずつをくわえU形状導体に接合するもの
である。
【0018】本接合装置として抵抗溶接機を用いるの
は、加圧と加熱が同時にでき、しかも、短時間で接合が
できることによる。そしてほとんどは大気中で接合され
るため、接合時間は短ければ短いほど、酸素との反応が
少ないため良好な継ぎ手が得られる。また、抵抗溶接機
は接合部の信頼性をより高めるために二段加圧,加熱方
式を採用することが好ましい。その作用は、まず一段目
の加圧,加熱で多芯線の被覆が炭化し、同時にろう材が
予熱される。次の二段目の加圧,加熱によりろう材が溶
融し炭化物を排除してろう付けされることになる。
【0019】本発明では被覆導体線とくわえ導体端子と
を確実に接合するため金属的に反応させることを重要視
している。そのために導体板の接合面に接合助材を予め
配置していることである。本発明では接合助材として燐
入りろう材が好ましい。燐入りろう材というのは、Pが
3から8mass%添加され、他がCu,Agが基本成分で
あるが、その他にSn,Au等を含有していても良い。
このろう材は絶縁被覆線とくわえ導体端子の接合時に燐
が被接合材の酸化物を除去しろうのぬれ性を向上させる
とともに、絶縁被覆線の芯線である銅線の表面に残存し
ている炭化した絶縁被覆を銅線表面より除去するという
作用を有することである。
【0020】特に、炭化した絶縁被覆の除去作用によ
り、接合部に良好な金属的接合を形成することが出来
る。また、通常ろう付けに際し必要であったフラックス
を不要とすることが出来るため、接合後の洗浄をする必
要がなく、従来用いていたフラックスの残存による被接
合材の腐食をなくすことが出来る。そして、燐入りろう
材はくわえ導体端子の接合面に配置するが、好ましくは
くわえ導体端子の接合面にクラッドしていることが望ま
しい。くわえ導体端子は電気的に良好な銅や銅合金(黄
銅,青銅,燐青銅,洋白,銀入り銅等)が用いられる。
その厚さや幅は被覆線の線径や線数によって決定され
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の基本的な接合方法につい
て図4により説明する。まず(a)に示すように多芯絶
縁被覆線1を束ね、くわえ端子2に配置する。くわえ端
子にはその内面に接合助材3が予めクラッドされてお
り、更に被覆線がはみ出ないようにストッパー4が施さ
れている。この時多芯被覆線は束ねられており、被覆線
同士が何段にも重なっている。次に(b)に示すように
くわえ端子は被覆線がばらけてほぼ2段(3段の被覆線
も存在する)に配列されるように押し圧され、いわゆる
仮成形を行う。被覆線の被覆が除去され、最終的に接合
された状態を考慮し、くわえ端子の幅は被覆線の員数と
線径から予め計算により算出された値が加工されてい
る。
【0022】図5はその接合方法を示す。仮成形された
被覆線をくわえたくわえ導体端子を抵抗溶接機の上電極
8と下電極9の間に配置する。次に電源11を投入し
て、加圧10を行う。するとこの系の中で最も抵抗値の
高い接合助材3部分が発熱して被覆の炭化並びに接合が
遂行される。抵抗溶接機により接合方法は前述したよう
に二段加圧,加熱方式を採用することが好ましい。その
作用は、まず一段目の加圧,加熱で多芯線の被覆が炭化
し、同時にろう材が予熱される。次に二段目の加圧,加
熱によりろう材が溶接し炭化物を排除してろう付けされ
ることになり、接合部の信頼性が一段と向上する。その
接合条件は被覆材の種類,線径,線数、及びくわえ導体
端子の形状等により異なってくる。
【0023】(実施例1)多芯絶縁被覆線はAIW(ポ
リアミドイミド線),線径0.5mm ,線数29本をくわ
え導体端子2にくわえさせた。くわえ導体端子は0.9m
m 厚,長さ7mm,くわえ導体端子の内面に接合助材とし
て燐を5%含有した(他にAgとCuを含む)燐入りろ
う材(ろう材厚:0.09mm)を用いた。絶縁被覆線をく
わえ導体端子にくわえさせ、その後導体端子を押し圧し
て仮成形する工程は前述した図4に示す方法で行った。
接合は図5に示す様に仮成形で絶縁被覆線をくわえた導
体端子を電極間に配置し、抵抗溶接機により一段は加圧
38kg,通電電流3.3kA,通電時間1s、続いての
二段では加圧38kg,通電電流3.5kA ,通電時間
1.5s で接合した。その接合構造を図1に示す。以
下、くわえ方法と仮成形方法、及び抵抗溶接機による接
合方法は同様に行った。
【0024】また、図2は接合後に他の端子に連結する
ための穴加工を施した接合構造を示す。
【0025】(実施例2)多芯絶縁被覆線はAIW(ポ
リアミドイミド線),線径0.8mm ,線数11本をくわ
え導体端子2にくわえさせた。くわえ導体端子は0.9m
m 厚,長さ7mm,くわえ導体端子の内面に接合助材とし
て燐を5%含有した(他にAgとCuを含む)燐入りろ
う材(ろう材厚:0.09mm)を用いた。絶縁被覆線をく
わえ導体端子にくわえさせ、接合は抵抗溶接機により一
段は加圧25kg,通電電流3.4kA,通電時間1s、
続いての二段では加圧25kg,通電電流3.6kA ,通
電時間1.5s で接合した。その接合構造を図6に示
す。ここで絶縁被覆線の線径が大きいためくわえ導体端
子の底部に通電電流の補助材としてCu線7を仮成形時
に予め配置しておく。それは抵抗溶接機による通電電流
を多く流すために用いられる。すなわち、図5に示すよ
うに通電すると初期においては、くわえ導体端子の底部
を電流は流れる。すると電流は導体端子の面積で大小が
左右されるので、加熱を高くするためには導体端子の面
積を大きくする必要がある。本実施例では線径1.6mm
のCuを用いた。
【0026】(実施例3)多芯絶縁被覆線はEIW(ポ
リエステルイミド線),線径0.14mm ,線数74本を
くわえ導体端子2にくわえさせた。くわえ導体端子は
0.5mm 厚,長さ7mm,くわえ導体端子の内面に接合助
材として燐を5%含有した(他にAgとCuを含む)燐
入りろう材(ろう材厚:0.06mm)を用いた。絶縁被覆
線をくわえ導体端子にくわえさせ、接合は抵抗溶接機に
より一段は加圧25kg,通電電流3.4kA,通電時間
1s、続いての二段では加圧25kg,通電電流3.6k
A,通電時間1.5sで接合した。その接合構造を図7
に示す。
【0027】(実施例4)図8は多芯被覆線1はくわえ
導体端子2にくわえ込まれ、そして折り曲げられ他の導
体端子と接続できる様に穴5が設けられた接合構造、図
9は絶縁被覆線1をくわえ込んだ導体端子2が90°曲
げられ、他の導体端子と接続できる様に穴5が設けられ
た接合構造、図10は他の導体端子12に接続するため
に、くわえ導体端子2は他の導体端子12に合うように
穴5の形状を施した接合構造、図11は多芯被覆線が多
い場合にU形状くわえ導体端子2が図のように2段に設
けられた接合構造の斜視図である。
【0028】(実施例5)図9はCRT用偏向ヨーク装
置の構成を示す斜視図である。図において、21は水平
偏向コイル22を配置した成形部品であり、樹脂材で作
製されている。
【0029】23はコアであり、コア23には垂直偏向
コイル24が巻き回されている。25は、端子26を配
置した端子板である。以上の様な構成において、偏向ヨ
ークの水平偏向コイル22及び垂直偏向コイル24等
は、端末部が端子板25に導かれ棒状の端子26にはん
だ付けされる。水平偏向コイル22及び垂直偏向コイル
24はエナメル線の多芯被覆線からなるもので、ブラウ
ン管の大きさによって多芯被覆線の数が異なるものであ
る。
【0030】本実施例では、水平偏向コイル22及び垂
直偏向コイル24をくわえ導体端子2にくわえさせ図1
2の外部接続用端子26にはめ込み、被覆線をくわえた
導体端子2が外部接続用端子26とはんだ付け14され
た状態を示す斜視図である。図13に示すように、水平
偏向コイル22及び垂直偏向コイル24の絶縁被覆線は
φ0.14mm AIWの84本であり、くわえ導体端子2
にくわえさせ一段は加圧力25kg,通電電流3.4kA
,通電時間1s、その後続いて二段では加圧力25k
g,通電電流3.6kA,通電時間1.5sの条件で接合
した。
【0031】外部接続用くわえ導体端子2に設けられた
穴5を前述の端子26に挿入してはんだ付けされる。本
実施例によれば、従来手作業で偏向コイルの端部をエナ
メル線を剥離した後、端子26に巻き回してはんだ付け
されているが、エナメル線の剥離作業と巻き回しの作業
が不要になるとともに、はんだ付け不要に伴う接続不良
が生じない信頼性の高い接続が可能になった。
【0032】(実施例6)図14はオルタネータ用ステ
ータコイルの構成を示す斜視図である。図15に示すよ
うに電機子絶縁被覆コイル31は円筒状の電機子鉄心
(固定コア)32の円周上に形成された複数のスロット
に巻装され、その巻き線のU相,V相,W相の出力端3
1a,31b,31c及び中性点端Nを形成する。夫々
の相は他の端子に接続されるが、中性点Nは図の様に端
子33で接合した。電機子コイル31はφ1.4mm AI
Wの7本であり、くわえ導体端子2にくわえさせ一段は
加圧力25kg,通電電流3.2kA ,通電時間1s、そ
の後続いて二段は加圧力25kg,通電電流3.5kA,
通電時間1sの条件で接合した。
【0033】以上のように被覆線の多芯線が接合個所の
端部で各線がくわえ導体端子と接合される。すなわち、
被覆線の被覆材が除去され、芯材のCuと接続用くわえ
導体端子との界面は、ろう材により金属的に接合してい
るため、電気的において十分な特性を有すると共に接合
部の機械的な強度についても素線より強い強度を有して
いることを確認している。例えば、AIW,線径0.8m
m ,線数11本の場合は、電気的にはAIWとくわえ端
子の間の電気抵抗は11本共ほぼ零であった。また、接
合部の引っ張り試験では、1本の引っ張り荷重が12.
6から13.5kgの範囲であり、11本全てが被覆線か
ら破断し接合部は健全であった。
【0034】また、EIW,線径0.14mm ,線数74
本の場合は、電気的にはEIWとくわえ端子の間の電気
抵抗は74本共(1本ずつ測定)ほぼ零であった。引っ
張り強度については線径が小さいため、手応力で線自身
から剥破断し、接合部は全て健全であった。つまり、E
IWの被覆材が除去されてりん銅ろうにより金属的に接
合されていることが伺える。以上の試験片については接
合個所の断面を研磨し、顕微鏡組織を観察した結果、い
ずれも被覆線の被覆材は除去され、りん銅ろうにより線
材とくわえ端子とが良好に接合されていた。
【0035】
【発明の効果】以上のように絶縁被覆線の多芯線が端部
で各線がくわえ導体端子と短時間で良好に接合される。
すなわち、多芯被覆線とくわえ導体端子との界面はろう
材により金属的に接合しているため、電気的において十
分な特性を有すると共に接合部の機械的な強度について
も線材から破断し、接合部は健全で強いことを確認して
いる。
【0036】また、被覆線においては種々な被覆材のも
の、JISで呼ぶ耐熱性の低いF種から耐熱性の高いH
種までが本発明の多芯線として適用できる。その他に線
径の小さいもの(例えば0.05mm)から、線径の大きい
もの(例えば2.5mm)まで本発明の多芯絶縁被覆線とし
て適用できる。また、各種モータや電気自動車等の絶縁
被覆線においても本発明の端末接合構造は適用出来るも
のである。
【0037】本発明によれば、被覆線であっても接合助
材を抵抗溶接法による抵抗体として利用し接合するた
め、被覆材を剥がす必要もなく接合を行うことができ
る。また、多数の被覆線であってもくわえ導体端子を用
いて押し圧すると特性上被覆線がスベリ2,3列に仮成
形され、その後の抵抗溶接機を用いた加圧,加熱により
ほぼ2列に配列されて接合するため、どの線もむらなく
くわえ導体端子に接合を行うことができる。その接合方
法は多芯絶縁被覆線の被覆材が除去されてそしてくわえ
導体端子に接合助材を用いて金属的接合するため、信頼
性に富んだ接合構造が得られる。すなわち、多芯絶縁被
覆線の1本1本がくわえ導体端子と接合助材を介して確
実に接触するため電気的にも低い抵抗値を示し、長期間
にわたり導電体として安定して使用することができる。
更に、燐入りろう材を使用しているため従来のはんだに
比べ耐熱性に優れ、長期使用に際し信頼性に富む。ま
た、この接合構造は端末部以外に被覆線同士の連結(つ
なぎ)にも適用出来ることを確実している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多芯絶縁被覆線とくわえ導体端子を接
合した接合構造を示す斜視図。
【図2】本発明の多芯絶縁被覆線とくわえ導体端子を接
合し、接続用の穴を設けた接合構造を示す斜視図。
【図3】本発明の多芯絶縁被覆線とくわえ導体端子を接
合した接合構造を示す断面図。
【図4】本発明の多芯絶縁被覆線とくわえ導体端子を組
み合わせ仮成形する構造を示す斜視図。
【図5】本発明の多芯絶縁被覆線とくわえ導体端子を抵
抗溶接機により接合する方法を示す斜視図。
【図6】本発明の実施例2の接合条件で接合した接合構
造を示す斜視図。
【図7】本発明の実施例3の接合条件で接合した接合構
造を示す斜視図。
【図8】本発明のくわえ導体端子が折り曲げられ他の導
体端子と接続できる様に穴が設けられた接合構造を示す
斜視図。
【図9】本発明のくわえ導体端子が90°曲けられ、他
の導体端子と接続できる様に穴が設けられた接合構造を
示す斜視図。
【図10】本発明は他の導体端子に接続するために、く
わえ導体端子は他の導体端子に合うように穴の形状を施
した接合構造を示す斜視図。
【図11】本発明はU形状くわえ導体端子が2段に設け
られた接合構造を示す斜視図。
【図12】偏向コイル装置の斜視図。
【図13】偏向コイルの絶縁被覆線を本発明で接合した
斜視図。
【図14】オルタネータ,ステータの斜視図。
【図15】ステータの絶縁被覆線を本発明で接合した斜
視図。
【図16】従来の絶縁被覆線の2本と帯状の導体端子を
接合した構造を示す斜視図。
【図17】従来の絶縁被覆線の2本と帯状の導体端子を
接合した構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1…多芯絶縁被覆線、2…くわえ導体端子、3…接合助
材、4…ストッパー、5…接続用穴、6…溶融接合助
材、7…通電電流補助材、8…上電極、9…下電極、1
0…加圧、11…電源、12…他の導体端子、21…成
形部品、22…水平偏向コイル、23…コア、24…垂
直偏向コイル、25…端子板、26…端子、31…電機
子コイル、32…電機子鉄心、41…絶縁被覆線、42
…帯状端子、43…接合助材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児島 慶享 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5C068 KA11 5E051 GA09 GB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3本以上の絶縁被覆線からなる多芯絶縁被
    覆線の先端を接合助材を有するU形状導体端子の内面の
    底部に向けてくわえさせ、U形状導体端子外面から加圧
    通電加熱することによって、多芯絶縁被覆線の被覆を炭
    化,排除させ、前記接合助材を溶融させて多芯絶縁被覆
    線とU形状導体端子とを接合することを特徴とする多芯
    絶縁被覆線の端子形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記U形状導体にくわ
    えられた該多芯絶縁被覆線の接合後の状態は、被覆材が
    排除され、U形状導体内面に2列、若しくは3列に並び
    前記接合助材によりU形状導体端子内面に接合されてい
    ることを特徴とする多芯絶縁被覆線の端子形成方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記U形状導体端子個
    所の部分に、他の導体端子への接続のための穴又ははめ
    込み用の加工を施したことを特徴とする多芯絶縁被覆線
    の端子形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、前記接
    合助材は、燐を含有するろう材であり、該U形状導体端
    子の接合面に箔,溶射,クラッド等により配置し、ま
    た、U形状導体端子はCu及びCu合金の材料からなっ
    ていることを特徴とする多芯絶縁被覆線の端子形成方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の方法によ
    って得られた多芯絶縁被覆線の端子を外部接続用端子に
    接続してなることを特徴とする陰極線管用偏向コイル。
  6. 【請求項6】陰極線管の電子銃近傍に位置し、電子線の
    方向を制御する偏向コイルを備える偏向コイル装置を有
    する画像表示装置において、前記偏向コイルは請求項5
    よりなることを特徴とする画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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