JP2000206008A - 液状試料の搬送装置 - Google Patents

液状試料の搬送装置

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JP2000206008A
JP2000206008A JP11006642A JP664299A JP2000206008A JP 2000206008 A JP2000206008 A JP 2000206008A JP 11006642 A JP11006642 A JP 11006642A JP 664299 A JP664299 A JP 664299A JP 2000206008 A JP2000206008 A JP 2000206008A
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liquid
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discharge
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Takayuki Hatase
貴之 畑瀬
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液状試料の搬送を連続して効率よく行うこと
ができる液状試料の搬送装置および搬送方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 容器13内の微生物あるいは動植物の細
胞等の物体を含んだ液状試料14を、一端がピペット3
0aに連結され他端が分注ノズル32aに連結された管
路30、31内に吸引ユニット35により吸引し、吐出
ユニット33によって管路31内に空気を送り込み管路
31内の液状試料を収容部8上に導設された分注ノズル
32aに向って搬送して、マイクロプレート41のウェ
ル42内に吐出する。この液状試料の吸引と、空気の送
り込みを交互に行うことにより、液状試料の吸引と吐出
による搬送を連続して高速で行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学分野等で行
われる試験において、微生物あるいは動植物の細胞等の
物体を含んだ液状試料を搬送する液状試料の搬送装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】生化学分野等で行われる試験において、
微生物あるいは動植物の細胞等の物体を含む液状の試料
の中から所望の物体を分別して吸引し、マイクロプレー
トなどの他の容器に収容する搬送作業が行われる。従来
この操作は、人手または機械によりピペットで所望の物
体を個々に吸引し、その都度ピペットをマイクロプレー
トなどの収容部に移動させて吐出するという方法で行わ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では、物体を吸引する度に収容部まで移動する
ため移動そのものに時間を要することや、吸引と吐出と
を並行的に行うことができないなど、所要時間の短縮が
困難であった。更には、ピペットを試料内に出し入れす
る度に溶液が部分的に撹拌されて乱れが生じ、この乱れ
が静止するまでは採取対象の物体の特定ができない点な
ど、ピペットをその都度出し入れして移動することに起
因して、物体の分別と搬送を効率よく高速に行うことが
できないという問題点があった。
【0004】そこで本発明は、液状試料の搬送を連続し
て効率よく行うことができる液状試料の搬送装置および
搬送方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液状試料
の搬送装置は、微生物あるいは動植物の細胞を含んだ液
状試料を供給する試料供給部と、一端がピペットに連結
され他端が吐出口に連結された液体搬送路と、前記試料
供給部の液状試料を前記ピペットを介して前記液体搬送
路内に吸引する吸引部と、吸引した液状試料を前記吐出
口へ向って前記液体搬送路内を搬送し吐出させる吐出部
と、複数の収容部を備えた容器を水平方向へ移動させて
所定の収容部を前記吐出口の下方に位置決めする位置決
め手段とを備えた。
【0006】請求項2記載の液状試料の搬送装置は、請
求項1記載の液状試料の搬送装置であって、前記吸引部
による吸引回数をカウントする吸引カウンターと、前記
吐出部による吐出回数を吐出口に設けられたセンサーに
よりカウントする吐出カウンターと、吸引された液状試
料が収容される収容部の情報を前記吸引カウンターのカ
ウント値と関連させて記憶する記憶手段とを備え、前記
位置決め手段は前記吐出カウンタのカウント値と前記記
憶手段に記憶されているカウント値に関連する収容部の
情報とに基づいて所定の収容部を吐出口の下方に位置さ
せる。
【0007】本発明によれば、ピペットで吸引した液状
試料を液体搬送路によって搬送し、複数の収容部を備え
た容器の所定の収容部に吐出させることにより、液状試
料を効率よく搬送することができ、望ましくは吸引回数
と吐出回数をカウントするカウンターのカウント値と各
吸引回に吸引された試料が収容される収容部と関連させ
て記憶することにより、液状試料の分類管理を正確かつ
効率よく行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の液状
試料の搬送装置の斜視図、図2は同液状試料の搬送装置
の側面図、図3は同液状試料の搬送装置の制御系の構成
を示すブロック図、図4は同液状試料の搬送装置の処理
機能を表すブロック図、図5、図6、図7は同液状試料
の搬送装置の動作を示すフロー図、図8は同液状試料の
搬送装置の動作説明図である。
【0009】まず図1、図2を参照して液状試料の搬送
装置の構成について説明する。図1において液状試料の
搬送装置1は、基台2上に設けられた本体部3および制
御用のパソコン4から構成されている。本体部3のカバ
ーケース5内には、以下に説明する各部が配設されてい
る。カバーケース25は内部を外部から隔てる防熱仕切
となっており、環境コントローラ10(図2)を備えて
いる。環境コントローラ10を駆動することにより、カ
バーケース10内部の温度や湿度、二酸化炭素濃度など
の環境条件を調整・維持することができる。
【0010】次に、カバーケース5内の各部について説
明する。カバーケース5内の左端部には、試料供給部6
が配設されている。試料供給部6は第1のXYテーブル
11に装着された試料テーブル12を備えており、試料
テーブル12上には微生物や動植物細胞などの物体を含
んだ液状試料14を容れた容器13が載置される。容器
13の上方には照明部15が配設されており、照明部1
5は容器13を照明する。また、試料採取部6の下方に
は採取対象の物体を検出して捕捉する検出捕捉部7が配
設されている。
【0011】検出捕捉部7は、捕捉用レーザ発振器20
およびガルバノミラー21を備えている。捕捉用レーザ
発振器20により発振されたレーザ光は、ハーフミラー
23によって上方に反射され、光学系24を介して容器
13に下方から入射する。ハーフミラー23の下方に
は、カメラ22が上向きに配設されている。カメラ22
は容器13を下方から撮像し、液状試料14中の物体の
画像を取り込む。この画像に基づいて特定された物体に
対し、レーザ光を集光させることにより物体はレーザ光
の光圧によって捕捉され、ガルバノミラー21によって
レーザ光を走査させることにより、レーザ光に捕捉され
た物体を容器13内で移動させることができる。すなわ
ち、補足用レーザ発振器20およびガルバノミラー21
は液状試料内の物体を捕捉する捕捉手段となっている。
また、容器13内の物体は本体部3に備えられた顕微鏡
16によって外部から観察可能となっている。
【0012】容器13上には管路30が導設され、管路
30の先端部は液状試料14中に浸入して液状試料を吸
引するピペット30aとなっている。したがって、液状
試料内の物体をレーザ光で捕捉し、ピペット30aの開
口端まで移動させることにより、液状試料内の物体を吸
引して採取することができる。
【0013】管路30は吐出バルブ34に接続されてい
る。吐出バルブ34は3方弁であり、管路30、31お
よび吐出ユニット33がそれぞれのポートに接続されて
いる(図4参照)。さらに管路31は吸引バルブ36に
接続されている。吸引バルブ34は同様に3方弁であ
り、管路31(上流側)、32(下流側)および吸引ユ
ニット35がそれぞれのポートに接続されている(図4
参照)。
【0014】吐出ユニット33は、吐出バルブ34を介
して管路31内に空気を吐出する。また吸引ユニット3
5は吸引バルブ36を介して管路31内の空気を吸引す
る。管路30、31、32は液体搬送路を構成してお
り、吸引ユニット35を駆動して管路31内の空気を吸
引することにより、液体搬送路内にピペット30aを介
して液状試料を吸引する。すなわち、吸引ユニット35
および吸引バルブ36は吸引部となっている。また、吐
出ユニット33を駆動して管路31内に空気を吐出する
ことにより、液体試料を液体搬送路内で吐出口に向かっ
て搬送し吐出する。すなわち、吐出ユニット33および
吐出バルブ32は吐出部となっており、液体搬送路と吐
出ユニット33、吐出バルブ32、吸引ユニット35お
よび吸引バルブ34は液体搬送手段を構成している。
【0015】カバーケース5内の右端部には分注部8が
配設されている。管路32は分注部8の吐出ヘッド37
内に導入され、管路32の下端部は吐出口としての分注
ノズル32aとなっている。吐出ヘッド37内には液体
検出センサ38が設けられ、管路32内の液状試料の有
無を検出する。すなわち、管路30,31,32により
構成される液体搬送路は、一端がピペットに連結され、
他端が吐出口に連結されている。
【0016】吐出ヘッド37の下方には、第2のXYテ
ーブル40が配設されている。第2のXYテーブル40
上には、液状試料を収容する収容部としてのウェル42
が多数設けられた容器であるマイクロプレート41が載
置される。第2のXYテーブル40を駆動してマイクロ
プレート41を水平移動させることにより、任意のウェ
ル42を分注ノズル32aの下方に位置させることがで
きる。したがって、第2のXYテーブル40はマイクロ
プレート40を吐出口の下方に位置決めする位置決め手
段となっている。
【0017】次に図3を参照して液状試料の搬送装置の
制御系の構成を説明する。図3において、入出力制御部
50、CPU51、ROM52、記憶装置53、モニタ
54および入力部55は、図1に示すパソコン4に備え
られた機能である。CPU51は、ROM52、記憶装
置53に記憶されたプログラムやデータに基づいて各種
の処理や演算を行う。ROM52は、各種の処理や動作
に必要なプログラムを読み取って記憶する。記憶装置5
3は、プログラムや各種のデータを記憶する。モニタ5
4は、CRTであり、撮像された液状試料中の物体の画
像や操作・入力時の画面表示を行う。入力部55はマウ
スやキーボードであり、操作コマンドやデータの入力を
行う。
【0018】入出力制御部50には、以下の各部が接続
されている。カメラ22によって撮像された容器13中
の液状試料14の画像データはA/D変換部25によっ
てデジタル信号に変換され、また液体検出センサ37の
検出信号も同様にA/D変換部39によって変換され
て、それぞれ入出力制御部50を介してパソコン4に入
力される。吐出ユニット33、吐出バルブ32、吸引ユ
ニット35、吸引バルブ34、第1のXYテーブル1
1、第2のXYテーブル40は、入出力制御部50を介
してパソコン4によって制御される。
【0019】次に、図4を参照して液状試料の搬送装置
の処理機能について説明する。図4において、物体収容
先指示処理60、表示処理61、物体検出処理62、液
体吸引処理65、液体搬送処理66および第2のXYテ
ーブル位置決め処理68は、CPU51がROM52や
記憶装置53に記憶されたプログラムやデータに基づい
て行う処理を示している。物体収容先指示処理60で
は、入力部55から入力されたマイクロプレート41に
関する情報、すなわちマイクロプレートのウエルの数や
配置に関する情報をマイクロプレート情報記憶部64に
記憶させるとともに、採取された物体が収容されるウェ
ルが決定される。この決定は、マイクロプレートの各ウ
ェルの占有状況を表すマイクロプレート情報記憶部64
のデータに基づいて行われる。
【0020】決定された結果は、カメラ22による認識
結果に基づいて行われる物体検出処理62の結果である
物体の種類や特徴などのデータとともに、物体情報記憶
部63に記憶される。物体収容先指示処理60の結果
や、物体情報記憶部63およびマイクロプレート情報記
憶部64の記憶内容は、必要に応じ表示処理61がなさ
れてモニタ54に表示される。
【0021】液体吸引処理65は、吸引バルブ36のソ
レノイドを図4に示す位置に保持した状態で、吸引ユニ
ット35により管路31内の空気を吸引することにより
行われる。このとき吐出バルブ34は開状態にあるた
め、ピペット30より容器13内の液状試料14が吸引
される。このとき吸引回数を吸引カウンタ67によって
カウントし、このカウント値は当該吸引によって採取さ
れた物体に関する情報や収容先のウェルの位置を特定す
るデータと関連させて物体情報記憶部63に記憶され
る。すなわち、物体情報記憶部63は、各吸引回に吸引
された液状試料が収容される収容部を吸引カウンタ67
のカウント値と関連させて記憶する記憶手段となってい
る。
【0022】液体搬送処理66は、吐出バルブ34のソ
レノイドを矢印a方向に移動させ、吸引バルブ36のソ
レノイドを矢印b方向に移動させて保持した状態で、吐
出ユニット33により管路31内に空気を吐出すること
により行われる。この処理により、管路31内に既に吸
引されていた液状試料が分注ノズル32aの方向に搬送
される。そして吐出部による吐出回数は、液体検出セン
サ37によって液状試料の有無を検出することにより、
吐出カウンタ69によってカウントされる。
【0023】この吐出カウンタ69のカウント値は、前
述の吸引カウンタ67のカウント値と関連づけられてお
り、吸引カウンタ67のカウント値に対応する吐出回
に、当該吸引カウンタのカウント値と関連づけられたウ
ェルを第2のXYテーブル40により吐出口の下方に位
置させ、液状試料の吐出を行う。この吐出は、吐出カウ
ンタ67のカウント値によって確認され、この確認を承
けて第2のXYテーブル40を移動させて次のウェルへ
の吐出に移行する処理が行われる。また、この吐出完了
の信号は液体吸引処理65の開始条件としても用いられ
る。
【0024】以上説明したように、液体搬送路内に吸引
され搬送・吐出される液状試料は、マイクロプレート4
1の複数の各ウェル42に分類して収容される。すなわ
ち、物体情報記憶部63,マイクロプレート情報記憶部
64に記憶されたデータに基づいて物体収容先指示処理
60を行うCPU51,およびマイクロプレート41を
移動させる第2のXYテーブル40は液状試料を分類し
て収容する分類手段となっている。
【0025】この液状試料の搬送装置は上記のように構
成されており、以下動作について図5、図6、図7のフ
ローに沿って図8を参照しながら説明する。図8の
(イ)は、液状試料の搬送を開始する前の状態、すなわ
ち容器13内に液状試料が入れられており、管路30、
31,32のいずれも空の状態を示している。L1,L
2,L3−L2はそれぞれ管路30、31、32の長さ
を表している。
【0026】図5において、まず上述の状態で吸引カウ
ンタ67、吐出カウンタ69のそれぞれのカウント値
P,Rをリセットする(ST1)。次に、カメラ22で
試料を撮像し、所定の条件に基づいて物体を検出する
(ST2)。そして物体検出が確認されたならば(ST
3)、マイクロプレート情報記憶部64のデータを参照
することにより、現時点でのマイクロプレート41の収
容状況を確認する(ST4)。ここで空のウェルの有無
を判断し(ST5)、空のウェルありの場合には、当該
物体を収容するウェルを物体収容先指示処理部60によ
って決定する(ST6)。次いで、当該物体をレーザ光
で捕捉してピペット30aの開口端まで移動させ、当該
物体をピペット30aによって吸引する液体吸引処理6
5が行われる。
【0027】以下、この動作について図8を参照して説
明する。図8(ロ)は、管路30,31,32が全く空
の状態から1回目の吸引を行う場合を示すものであり、
吐出バルブ34が開の状態で、吸引バルブ36より管路
31内の空気を吸引する。このとき吸引される第1の空
気量V1は、管路30を完全に満たす液体量Q2と、管
路31をほぼ満たす液体量Q1との和に対応する空気量
である。この吸引処理に伴って吸引カウンタの値Pを1
つ増加する(ST8)とともに、物体に関する情報と収
容先のウェルの位置を特定するデータを、吸引カウンタ
の値Pに関連させて記憶する(ST9)。
【0028】この後、吸引された液状試料を管路内で搬
送する処理が行われる。ここで、まず吐出カウンタ69
のカウント値Rが0であるか否か、すなわち未だ吐出を
行っていない状態であるか否かが判断される。そして未
だ吐出を行っていないならば、ST11を経ることなく
直接ST12へ進み、図8(ハ)に示すように吸引バル
ブ36が開の状態で吐出ユニット33を駆動して、吐出
バルブ34から管路31内に空気を送り込む(ST1
2)。このとき送り込まれる第2の空気量V2は、管路
32内で液体試料が移動する移動量L4に対応する空気
量である。これにより、管路31内にあった液体試料
(液体量Q1)は空気により押し出されて吸引バルブ3
6の下流側まで移動する。この状態では、下流側の管路
32内には液状試料は存在せず、空気を管路31内に送
り込んでも分注ノズル32aからの吐出は行われない。
したがって、ST11の第2のXYテーブル40の位置
決め確認は省略することができる。
【0029】次に採取作業続行か否か、すなわち液状試
料の吸引を続行するか否かが判断される(ST13)。
ここで、続行する場合にはST2へ戻り、同様のステッ
プが継続される。図8(ニ)は、ST7において物体を
ピペット30aで吸引する状態を示しているが、このと
き吸引される第3の空気量V3は、第1回の吸引時の第
1の空気量V1とは異っている。第1の空気量V1は液
体量Q1+Q2に相当する空気量であるのに対し、図8
(ハ)に示すように2回目の吸引以降は既に液体量Q2
は吸引済みであるため、液体量Q1相当分のみの空気を
吸引すればよいからである。
【0030】図8(ホ)は、ST12において吐出バル
ブ32から液体搬送路31aへ空気を送り込んだ状態を
示している。これにより、1回目に吸引された液状試料
は、移動量L4だけ送られる。そして各吸引回に吸引さ
れた液体量Q1の液状試料(長さL5に相当する)の間
は、空気層a1によって仕切られている。この空気層a
1の体積は、第2の空気量V2と第3の空気量V3の差
に相当する。図8(ヘ)は、第3の空気量V3を吸引す
ることによる液状試料の吸引と、第2の空気量V2を送
り込むことによる液状試料の搬送を交互に行い、1回目
に吸引された液状試料が管路32内を下流側に搬送され
て、分注ノズル32aに到達した状態を示している。
【0031】そしてこの状態で吐出バルブ32から第2
の空気量V2を送り込むことにより、液状試料14は分
注ノズル32aから吐出され、マイクロプレート41の
ウェル42内に収容される。このように、管路31内へ
の吸引ユニット35による液状試料の吸引と、吐出ユニ
ット33による気体または緩衝用液体の送り込みを交互
に行うことにより、容器13内の液状試料をマイクロプ
レート41まで搬送して所定のウェル42内に吐出す
る。
【0032】ここで上記の空気量や管路の長さ、試料搬
送時の移動量などの諸量相互の関係を説明する。管路3
1内に送り込まれる第2の空気量V2は、液体搬送時の
移動量L4を決定する。そして、管路31から吸収され
る第3の空気量V3は、液状試料14の長さL5を決定
する。そしてこれらの間には、n・L4+L5<L3<
(n+1)・L4(nは整数)の関係が成立しなければ
ならない。
【0033】この関係は、各吐出回毎の試料搬送が完了
した時点には、管路32の末端である分注ノズル32a
の位置に常に空気層1aが到達することを意味する。す
なわち、前者の不等号は、搬送完了時に図8(ヘ)に示
す最下流の液状試料が分注ノズル32aから漏出しない
ために必要な関係を示しており、後者の不等号は吐出完
了時に管路32内に吐出残りが生じないために必要な関
係を示しものである。
【0034】実際の上記諸量決定の順序としては、まず
吸引され搬送される液状試料14の量Q2(すなわち長
さL5)、および各搬送回での移動量L4が与えられ、
これらに基づいて上記の関係を満たすように全体の管路
長さL3が決定される。そして前述のL4,L5に対応
して第2の空気量V2,および第3の吸気量V3を設定
する。なお、図8(イ)に示す管路30、31の長さL
1、L2の関係は、Q2>Q1である必要があることか
ら、L2>L1を満たさなければならない。また液体検
出センサ37の位置は、分注ノズル32aの出口側から
L4以内の位置、すなわち管路32内で停止している液
体試料を検出可能な位置に配置される。
【0035】再び図6のフローに戻り、ST13にて採
取作業を終了する場合には、吸引カウンタ67のカウン
ト値Pと吐出カウンタ69のカウント値Rが一致してい
るか否かが判断される(ST14)。すなわち、ここで
は、採取された液状試料が全て吐出されてマイクロプレ
ート41のウェル42に収容されたか否かが判断され
る。そして、両カウンタのカウント値が一致しているな
らば、採取された液状試料は全てマイクロプレート41
に収容されており、搬送作業は終了する。
【0036】そしてST14にて両カウンタのカウント
値が不一致ならば、管路31内にまだ採取されて未吐出
の液状試料が残存していることになり、この場合には新
たな吸引は行わずに、吐出のみを行う処理を継続する。
このためST11に戻り、吐出を行うための第2のXY
テーブル40の位置決め完了の確認が行われる。
【0037】ここで第2のXYテーブル40の位置決め
処理について図7のフローに沿って説明する。この処理
は、各吐出回ごとに第2のXYテーブル40を移動させ
て所定のウェル42を分注ノズル38の下方に位置させ
るために行われるものである。この処理のフローは、液
体検出センサ37によって管路31内の液体を検出する
ことによりスタートする(ST15)。そして液体を検
出したならば、吐出カウンタ69のカウント値Rを1つ
増加する(ST16)。
【0038】そしてカウント値Rに関連するウェル42
の位置を特定する情報をマイクロプレート情報記憶部6
4より読み取り(ST17)、特定された位置のウェル
42が分注ノズル32aの下方に位置するように第2の
XYテーブル40の位置決めを行う。そして液体検出セ
ンサ37が検出位置において空気を検出したか否かを監
視し(ST19)、空気を検出したことを以て、吐出が
完了したと判断する。そしてこの吐出完了の信号は、液
体吸引処理(図4参照)65における吸引開始条件とし
て用いられる。
【0039】以上説明したように、液状試料を採取して
マイクロプレートに分注するための液状試料の搬送にお
いて、液状試料を内に吸引し各液状試料間を空気で仕切
った状態で連続的に搬送することにより、液状試料内の
物体を特定する識別作業を中断することなく効率的な物
体の採取・搬送を行うことができる。
【0040】なお、上記実施の形態では、管路内に空気
を送り込むことによって液状試料の搬送・吐出を行うよ
うにしているが、空気の替わりに液状試料相互を仕切る
緩衝用の液体を用いるようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ピペットで吸引した液
状試料を液体搬送路によって搬送し、複数の収容部を備
えた容器の所定の収容部に吐出させるようにしたので、
液状試料を効率よく搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
側面図
【図3】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
制御系の構成を示すブロック図
【図4】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
処理機能を表すブロック図
【図5】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
動作を示すフロー図
【図6】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
動作を示すフロー図
【図7】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
動作を示すフロー図
【図8】本発明の一実施の形態の液状試料の搬送装置の
動作説明図
【符号の説明】
1 液状試料の搬送装置 6 試料供給部 7 検出捕捉部 8 分注部 13 容器 14 液状試料 22 カメラ 30,31,32 管路 30a ピペット 32a 分注ノズル 33 吐出ユニット 34 吐出バルブ 35 吸引ユニット 36 吸引バルブ 40 XYテーブル 67 吸引カウンタ 69 吐出カウンタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物あるいは動植物の細胞を含んだ液状
    試料を供給する試料供給部と、一端がピペットに連結さ
    れ他端が吐出口に連結された液体搬送路と、前記試料供
    給部の液状試料を前記ピペットを介して前記液体搬送路
    内に吸引する吸引部と、吸引した液状試料を前記吐出口
    へ向って前記液体搬送路内を搬送し吐出させる吐出部
    と、複数の収容部を備えた容器を水平方向へ移動させて
    所定の収容部を前記吐出口の下方に位置決めする位置決
    め手段とを備えたことを特徴とする液状試料の搬送装
    置。
  2. 【請求項2】前記吸引部による吸引回数をカウントする
    吸引カウンターと、前記吐出部による吐出回数を吐出口
    に設けられたセンサーによりカウントする吐出カウンタ
    ーと、吸引された液状試料が収容される収容部の情報を
    前記吸引カウンターのカウント値と関連させて記憶する
    記憶手段とを備え、前記位置決め手段は前記吐出カウン
    タのカウント値と前記記憶手段に記憶されているカウン
    ト値に関連する収容部の情報とに基づいて所定の収容部
    を吐出口の下方に位置させることを特徴とする請求項1
    記載の液状試料の搬送装置。
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