JP2000205993A - 有底筒体の底壁部における通孔の有無の検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有底筒状をなすワークの底壁部に、小径の通
孔が穿設されているか否かを、簡単かつ安価な装置によ
り、正確かつ迅速に検査しうるようにした、有底筒体の
底壁部における通孔の有無の検査装置を提供する。 【解決手段】 有底筒状をなし、平面をなす底壁部３ａ
に小径の通孔３ｂが穿設された多数のワーク３を、底壁
部３ａを上方に向けて載置して搬送するようにした搬送
装置１の上方に、下方を向く吸着面が定位置に到達した
ワーク３の底壁部３ａにおける通孔３ｂを含む範囲にわ
たって圧接するようにした吸盤６を、上下動可能、かつ
不良ワーク３の回収位置まで移動可能として設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、有底筒状をなすワ
ークの底壁部に、小径の通孔が穿設されているか否かを
検査するための検査装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】内燃機関の動弁機構に用いられる逆有底
筒状をなすタペットの上方に位置させた底壁部には、そ
の生産工程において、底壁部の上面であるカムの当接面
側の潤滑油を、タペット内のエンジンバルブの軸端との
接触部等に供給するための小径の通孔が、ドリル等によ
り穿設される。

【０００３】従来、タペットの底壁部に小径の通孔が穿
設されているか否かを確認する工程では、作業者の目視
により確認を行うのが一般的であったが、これでは作業
効率が悪いだけでなく、不良品の存在を見落とすおそれ
もあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点を解決するためになされたもので、有底筒状を
なすワークの底壁部に、小径の通孔が穿設されているか
否かを、簡単かつ安価な装置により、正確かつ迅速に検
査しうるようにした、有底筒体の底壁部における通孔の
有無の検査装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、有底筒状をなし、平面をなす底壁部に小径の通孔
が穿設された多数のワークを、前記底壁部を上方に向け
て載置して搬送するようにした搬送装置の上方に、下方
を向く吸着面が定位置に到達したワークの底壁部におけ
る通孔を含む範囲にわたって圧接するようにした吸盤
を、上下動可能、かつ不良ワークの回収位置まで移動可
能として設けることにより解決される。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を備え
る検査装置と、この検査装置を用いてタペットの底壁部
に小径の通孔が穿設されているか否かを検査する要領に
ついて、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下
の説明では、図の左下側を「前方」とし、右上側を「後
方」とする。

【０００７】図の矢印(Ａ)方向に向かって、一定距離づ
つ間欠的に回走するベルトコンベヤ(１)の往路側の搬送
面(２)には、底壁部(3a)を上側とした多数のタペット
(３)が、ベルトコンベヤ(１)の１回分の回走ピッチと同
じ距離づつ離して載置されている。また、各タペット
(３)の底壁部(3a)には、既にドリル（図示略）等により
小径の通孔(3b)が穿設されている。

【０００８】(４)は、昇降手段と水平移動手段（いずれ
も図示略）とにより、上下方向及び水平方向に移動自在
な吸引装置であり、矢印(Ｂ)で示すベルトコンベヤ(１)
上の検査位置と、図示を省略した不良品集積場との間を
移動することができる。吸引装置(４)は、上下方向を向
くとともに、その基端部が負圧源（図示略）に接続され
た吸引管(５)の下端部に、半球殻状の吸盤(６)を取り付
けたものである。

【０００９】ベルトコンベヤ(１)によって、各タペット
(３)が検査位置(Ｂ)まで運ばれると、検査位置(Ｂ)の上
方で待機していた吸引装置(４)が下降して、吸盤(６)の
吸着面がタペット(３)の底壁部(3a)の上面に圧接すると
ともに、負圧源が作動する。

【００１０】タペット(３)が、その底壁部(3a)に小径の
通孔(3b)が穿設されている良品の場合には、負圧源が作
動しても、タペット(３)と搬送面(２)とで囲まれた空間
にある空気が通孔(3b)を通って吸盤(６)側に流れるだけ
で、吸盤(６)はタペット(３)を吸着できないので、その
後に吸引装置(４)が上昇すると、タペット(３)はベルト
コンベヤ(１)上に残され、最終的にはベルトコンベヤ
(１)の前端部から前方に排出されて図示を省略した良品
集積箱に集められる。

【００１１】一方タペット(３)が、その底壁部(3a)に小
径の通孔(3b)が穿設されてない不良品の場合には、吸盤
(６)が底壁部(3a)の上面に吸着し、タペット(３)は吸引
装置(４)と一緒に上昇して不良品集積場まで運ばれるの
で、不良品を確実に取り除くことができる。

【００１２】以上説明した本実施形態によれば、簡単か
つ安価な検査装置により、通孔(3b)が穿設されていない
不良品のタペット(３)を、良品のタペット(３)から迅速
かつ確実に取り除くことができるので、タペット(３)の
生産性を向上させることができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明によれば、簡単かつ安価な検査装
置により、通孔が穿設されていない不良品のワークを、
良品のワークから迅速かつ確実に取り除くことができる
ので、ワークの生産性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を用いて、タペットの底壁
部に小径の通孔が穿設されているか否かを検査している
状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

(１)ベルトコンベヤ（搬送装置） (２)搬送面 (３)タペット（ワーク） (3a)底壁部 (3b)通孔 (４)吸引装置 (５)吸引管 (６)吸盤 (Ａ)ベルトコンベヤの回走方向 (Ｂ)検査位置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 有底筒状をなし、平面をなす底壁部に小
   径の通孔が穿設された多数のワークを、前記底壁部を上
   方に向けて載置して搬送するようにした搬送装置の上方
   に、下方を向く吸着面が定位置に到達したワークの底壁
   部における通孔を含む範囲にわたって圧接するようにし
   た吸盤を、上下動可能、かつ不良ワークの回収位置まで
   移動可能として設けたことを特徴とする有底筒体の底壁
   部における通孔の有無の検査装置。