JP2000204843A - パワ―ウィンドウ装置 - Google Patents

パワ―ウィンドウ装置

Info

Publication number
JP2000204843A
JP2000204843A JP11010085A JP1008599A JP2000204843A JP 2000204843 A JP2000204843 A JP 2000204843A JP 11010085 A JP11010085 A JP 11010085A JP 1008599 A JP1008599 A JP 1008599A JP 2000204843 A JP2000204843 A JP 2000204843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window
water
vehicle
submergence
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11010085A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Hirose
昌志 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP11010085A priority Critical patent/JP2000204843A/ja
Publication of JP2000204843A publication Critical patent/JP2000204843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両が水中に転落した場合であっても、ウィン
ドウを確実に下降させることができ、乗員の脱出口を確
保できる安全性に優れたパワーウィンドウ装置を提供す
る。 【解決手段】車両Aが水没したことを検知する水没セン
サ2と、水没センサ2が車両Aの水没を検知したときに
ウィンドウWを自動的に下降させる制御回路を有する制
御装置3とを備えるパワーウィンドウ装置1を構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の水没事故が
発生した際に乗員の脱出を容易なものとするパワーウィ
ンドウ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、岸壁や堤防から車両ごと転落し、
水圧でドアが開かずに乗員が車両内に閉じ込められたま
ま水死するという事故に対して、車の水没時における乗
員の安全性の確保という問題が提起されている。水圧で
ドアが開かない場合、乗員はドアガラス(以降、ウィン
ドウという)を開けて脱出を試みることになる。ここで
最近の車両には、スイッチの操作によりウィンドウの開
閉を行うパワーウィンドウ装置が装備されている場合が
多い。
【0003】図6に、このパワーウィンドウ装置の従来
の制御回路図を示す。ウィンドウの開閉駆動用のモータ
Mの一側端子および他側端子はそれぞれ制御回路31の
端子t1 ,t2 に接続されている。符号RY5 ,RY6
はそれぞれウィンドウの下降用、上昇用の2回路2接点
型のリレーであり、各々のCOM端子が端子t1 ,t 2
に接続されている。リレーRY5 ,RY6 の一接点側
(a接点)はバッテリーBの+端子に接続し、他接点側
(b接点)は接地されている。リレーRY5 ,RY6
各コイルの一方側はバッテリーBの+端子に接続され、
各コイルの他方側はそれぞれ駆動用のトランジスタとな
るトランジスタTr5 、Tr6 のコレクタに接続されて
いる。トランジスタTr5 、Tr6 のエミッタは接地さ
れ、ベースはマイクロコンピュータ(図示せず)に接続
している。
【0004】制御回路31は以上の構成からなり、乗員
が室内に装備されたウィンドウの操作スイッチを上昇側
に操作すると、トランジスタTr6 がマイクロコンピュ
ータからベース電流を供給されてON状態となり、リレ
ーRY6 のコイルにバッテリー電源が供給され、リレー
RY6 のリレー部がa接点側に接続し、バッテリー電源
によりモータMが作動してウィンドウが上昇する。同様
に、ウィンドウの操作スイッチを下降側に操作すると、
トランジスタTr5 がマイクロコンピュータからベース
電流を供給されてON状態となり、リレーRY5 のコイ
ルにバッテリー電源が供給され、リレーRY5 のリレー
部がa接点側に接続し、バッテリー電源によりモータM
が逆方向に作動してウィンドウが下降する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、もし前
記制御回路31を備えるパワーウィンドウ装置を装備し
た車両が水中に転落し、制御回路31の基板部が水に浸
かった場合、導電率の比較的高い海水の際には、各リレ
ーRY5 ,RY6 のコイル端からのリーク電流により、
リレーRY5 ,RY6 がともにON状態となって(リレ
ーRY5 ,RY6のリレー部がともにa接点側に接続
し)、いくら乗員がスイッチを下降側に操作しても、モ
ータMが作動せずウィンドウが下降しないといった不具
合が発生するおそれがある。また、水の導電率によって
はリレーRY5 ,RY6 の動作時点のばらつきを発生さ
せることになり、リレーRY5 ,RY6 の一方だけがO
Nし、ウィンドウが勝手に上昇、または下降してしまう
というおそれもあった。
【0006】本発明は、以上のような問題を解決するた
めに創作されたものであり、車両が水中に転落した場合
であっても、ウィンドウを確実に下降させることがで
き、乗員の脱出口を確保できる安全性に優れたパワーウ
ィンドウ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、車両が水没したことを検知する水没セン
サと、当該水没センサが車両の水没を検知したときに前
記ウィンドウを自動的に下降させる制御回路を有する制
御装置とを備えるパワーウィンドウ装置を構成した。こ
れにより、車両が水中に転落した際、パニック状態のさ
なか、手動でスイッチを操作する必要もなく脱出行為に
集中でき、乗員は自動的に開いたウィンドウの開口部か
ら容易に脱出できることになる。
【0008】また、前記水没センサを、車両において前
記制御装置の配設位置よりも先に水没する部位に配設す
る構成とすれば、水没センサが車両の水没状態を検知し
たときには、制御装置は未だ水の浸入を受けていないこ
ととなり、制御回路が正常に作動してウィンドウの自動
的な下降を確実なものとすることができる。
【0009】また、水没センサが車両の水没を検知した
ときに前記ウィンドウを自動的に下降させる手段とし
て、前記制御回路に、前記水没センサが車両の水没を検
知したときにONし、ウィンドウ下降用のリレーを駆動
するトランジスタをONさせる水没検知トランジスタを
備える構成とした。これにより、簡単な制御回路を構成
でき、安価なパワーウィンドウ装置を実現できる。
【0010】また、前記制御回路に、ウィンドウの下降
用スイッチの操作時に、該下降用スイッチと連動してウ
ィンドウ上昇用のリレーのコイルへの電源供給を遮断す
る連動スイッチを備える構成とした。これにより、万
一、水没センサが何らかの理由により水を検知せず、乗
員が手動でウィンドウの下降用スイッチを操作して脱出
を試みようとした際には、たとえ制御回路が水没してい
る場合であっても、ウィンドウ下降用のリレーのみON
状態となるので、ウィンドウを確実に下降させることが
でき、より安全性の高いものとなる。
【0011】次に、前記水没センサとして、水を内部に
取り入れる吸水口を形成したケーシングと、該ケーシン
グに内設され、ケーシング内に溜まった水を検知する検
知部とを備える構成とした。ケーシング内に検知部を配
設することにより、雨や洗浄水などの水没時以外の水を
検知するといった誤作動を防止することができる。
【0012】また、前記ケーシングを二重構造とするこ
とにより、雨や洗浄水などの水没時以外の水を検知する
といった誤作動の防止を、より確実なものとすることが
できる。
【0013】また、前記検知部を離間した一対の電極か
ら構成することにより、水没センサの構造が簡単とな
り、安価なパワーウィンドウ装置を実現することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
に基づきながら説明する。図1は本発明に係るパワーウ
ィンドウ装置の取付け状態図、図2は水没センサの説明
図であり、図2(a)は斜視(一部破断)図、図2
(b)は平面図、図2(c)は側面図、図3はパワーウ
ィンドウ装置の駆動基本回路図、図4はパワーウィンド
ウ装置の制御回路図、図5は車両水没時のパワーウィン
ドウ装置の作用説明図である。
【0015】図1においてパワーウィンドウ装置1は、
車両Aが水没したことを検知する水没センサ2と、水没
センサ2が車両Aの水没を検知したときにドアガラスた
るウィンドウWを自動的に下降させる制御回路21(図
4)を有する制御装置3を備えた構成となっている。制
御装置3は、運転席側のドアの内側やインパネ部等に埋
設されており、その露呈部には、乗員が操作するウィン
ドウWの上昇用スイッチ、下降用スイッチ(または、上
昇および下降を単体で兼用したスイッチ)が取り付けら
れている。符号4は水没センサ2と制御装置3とを連結
するハーネスであり、通常は、他の既存のハーネスの中
にまとめて通線されている。
【0016】水没センサ2は、構造を簡略化することに
より制御装置3の内部に組み込むことも勿論可能である
が、この場合、車両Aが水没したとき、水没センサ2が
水没を検知すると同時に制御装置3内の制御回路が水に
より短絡を起こし、ウィンドウWが下降しなくなるとい
った不具合が生じるおそれがある。そこで、本例では水
没センサ2を、車両Aにおいて制御装置3の配設位置よ
りも先に水没する部位に配設させた構成としている。車
両は普通、エンジン搭載部が最も重く、フロントシップ
型の場合、水没する際は車体を前下方に傾けながら沈ん
でいく。そのため本例では水没センサ2をフロントのエ
ンジンルーム内に配設してある。これにより、水没セン
サ2が車両Aの水没状態を検知したときには、制御装置
3は未だ水の浸入を受けていないことになり、制御回路
が正常に作動してウィンドウWの自動的な下降動作を確
実なものとすることができる。なお、水没センサ2は単
独で配設する他に、他の部品(ヘッドライト,ヒューズ
ボックス等)の中に一体に組み込んだ構造とすることも
可能であり、この場合、よりコストを安価にすることが
できる。
【0017】水没センサ2の一構造例を図2に示す。水
没センサ2は、水を内部に取り入れる吸水口を形成した
ケーシングと、このケーシングに内設され、ケーシング
内に溜まった水を検知する検知部とを備えるものであ
る。ここで、例えば、エンジンルーム内の水洗浄時等に
おいて、水がケーシング内に浸入すると、センサ部がこ
の水を検知してしまいウィンドウWが勝手に下降してし
まうという事態も予想される。そこで、洗浄水のような
一時的な水の浸入はできるだけ排除し、水没センサ2が
完全に水没したときにのみ水が内部に浸入して溜まるよ
うにする目的で、本例では水没センサ2のケーシングを
二重構造としてあり、メインチャンバー5の外側に外郭
となるサブチャンバー6を配した構成としている。
【0018】サブチャンバー6は有蓋有底の円筒容器状
の部材であって、その周壁には水を内部に取り込むため
の吸水口6aが形成されている。この吸水口6aとして
は、単に周壁に孔を穿設したものでもよいが、前記洗浄
水のような一時的な水の浸入を防ぐ目的で、本例では、
L字型に曲折した管材7を利用しており、サブチャンバ
ー6の周壁に穿設した孔と連通するように管材7の一方
口を周壁に固着し、他方口を吸水口6aとして略円周方
向に向くように配置させている。また、車両の水没時に
おいては、水の流れに対応して効率良く水を内部に取り
込むように、吸水口6aを複数(本例では3ヵ所)と
し、図2(b)に示すように、平面視において3つの管
材7を等間隔(120°間隔)で配置させるとともに、
図2(c)に示すように、周壁の高さ方向において互い
にずらした位置に配置させている。また、図2(c)に
示すように、上部側の管材7(7a)の吸水口6aを上
方側に向け、下部側の管材7(7b)の吸水口6aを下
方側に向けて、複数の管材7の吸水口6aの向きを垂直
方向に対しそれぞれ異なるように配置させることによっ
ても、水没時の水の流れに対応することができ、効率良
く水を内部に取り込むことができる。なお、サブチャン
バー6の上板部には水をスムースに内部に流入させるた
めに、エア抜き用の排気チューブ8が取り付けられてい
る。
【0019】サブチャンバー6の内部には、有蓋無底の
円筒容器状の部材であるメインチャンバー5が同心円状
に配設されており、メインチャンバー5の底縁部をサブ
チャンバー6の底部上面に固着させてある。サブチャン
バー6の場合と同様に、車両の水没時において効率良く
水を内部に取り込むように、メインチャンバー5の吸水
口も複数形成されており、メインチャンバー5の周壁の
上縁には、図2(b)に示すように、平面視において吸
水口5aが等間隔(120°間隔)で3カ所設けられて
いる。
【0020】なお、前記した洗浄水などが万一、これら
メインチャンバー5やサブチャンバー6の内部に浸入し
た場合であっても、この水を内部に溜まらせることなく
外部に速やかに排出させる目的で、メインチャンバー5
の下縁部に1ヵ所、サブチャンバー6の底部に2ヵ所、
それぞれ排水口5b、排水口6bを設けてある。勿論こ
れら排水口5b、排水口6bは、車両の水没時には水が
流入する口となる部位であり、車両の水没時において効
率良く水を内部に取り込むための機能をも担う手段とな
っている。
【0021】次いで検知部9について説明する。検知部
9は、メインチャンバー5の内部に配設された離間した
一対の電極9a,9aからなり、電極9aが水に浸かっ
て電極9a,9a間にリーク電流が流れることにより車
両の水没状態が検知されるようになっている。電極9a
としては、制御装置3(図1)との接続用の被覆導線形
式のハーネス4を利用し、ハーネス4をサブチャンバー
6及びメインチャンバー5の上板部から挿通させ、メイ
ンチャンバー5内に臨んだその末端の被覆部を剥離して
導線を露出させ半田を含浸した構成としている。ハーネ
ス4の他端側は制御回路21に接続する。符号10は、
ハーネス4の被覆部を固定して電極9a,9aを所定位
置に位置決めさせるための電極取付け板、符号11はそ
の補強用としての補強板であり、ともにメインチャンバ
ー5の上板部の下面に固着してある。なお、本例では、
電極9a,9aが0.1mS /cm以上の導電率の水に浸か
ったときにリーク電流が流れるようになっている。電極
9a,9aは、電極取付け板10を挟んで取り付けら
れ、少量の水がメインチャンバー5内に浸入しても水滴
が電極9a,9a間に留まらないように隙間を確保した
ものとなっている。
【0022】なお、水没センサ2に水が流入しはじめて
から電極9a,9a間にリーク電流が流れるまでの時
間、すなわち水没検知時間は、吸水口6aの数や大き
さ、位置によって自由に設定可能であり、また、ケーシ
ングの容積、すなわちメインチャンバー5やサブチャン
バー6の容積を変えることによっても容易に設定可能で
ある。さらに、メインチャンバー5内における電極9
a,9aの高さ位置を調整することによっても、水没検
知時間は容易に調整可能である。なお、ウィンドウWを
作動させるだけでなく、この水没センサ2を用いて警報
音を発したり、他の電装品モータやアクチュエータ等を
作動させることも可能である。
【0023】次に、図3を基にパワーウィンドウ装置1
の駆動基本回路について説明すると、ウィンドウWの開
閉(アップ、ダウン)を制御するとともに、水没センサ
2の検知信号によりウィンドウWを自動的に下降させる
制御回路21は、ウィンドウ開閉の駆動用のモータM及
び水没センサ2に接続するとともに、リレーP/W RYを介
してバッテリーBの+端子に接続している。リレーP/W
RYのコイルの一方側はイグニッションスイッチIGSWのア
クセサリー端子ACC に接続し、他方側は接地されてい
る。したがって、イグニッションスイッチIGSWがアクセ
サリー端子ACC に位置しているときにリレーP/W RYのリ
レー部が導通し、制御回路21にバッテリーBの電源が
供給される。
【0024】制御回路21の具体例を図4に示す。前記
したモータMの一側端子および他側端子はそれぞれ制御
回路21の端子t1 ,t2 に接続されている。符号RY
1 ,RY2 はそれぞれウィンドウWの下降用、上昇用の
2回路2接点型のリレーであり、各々のCOM端子が端
子t1 ,t2 に接続されている。リレーRY1 ,RY 2
の一接点側(a接点)はバッテリーBの+端子に接続
し、他接点側(b接点)は接地されている。リレーRY
1 のコイルの一方側はバッテリーBの+端子に接続され
る。スイッチSW1 は、乗員が手動で操作するウィンド
ウWの下降用スイッチであり、スイッチSW2 は、スイ
ッチSW1 と連動してウィンドウWの上昇用のリレーR
2 のコイルへの電源供給を遮断する2回路2接点型の
連動スイッチである。リレーRY2 は、このスイッチS
2 を介してバッテリーBの+端子に接続しており、そ
のコイルの一方側がスイッチSW2 のCOM端子に接続
している。スイッチSW2 のNC端子はバッテリーBの
+端子に、NO端子はリレーRY2 のコイルの他方側に
接続している。
【0025】制御回路21内のハイブリッドIC部(H
IC)において、トランジスタTr 1 ,Tr2 はそれぞ
れリレーRY1 ,RY2 の駆動用のトランジスタであ
り、それぞれのコレクタがHICの端子t3 ,t4 を介
してリレーRY1 ,RY2 のコイルの他方側に接続し、
エミッタは接地される。また、それぞれのベースはベー
ス電流調整用の抵抗R1 ,R2 を介してマイクロコンピ
ュータ(図示せず)に接続されている。トランジスタT
3 は、水没センサ2が車両の水没を検知したときにO
Nし、トランジスタTr1 にベース電流を供給してON
させるPNP型のトランジスタであり、エミッタはバッ
テリーBの+端子に接続され、ベースは抵抗R3 を介し
てバッテリーBの+端子に接続されるとともに、抵抗R
4 を介してHICの端子t5 に接続される。端子t5
は水没センサ2が接続されている。トランジスタTr3
のコレクタは、ダイオードD1 及び前記抵抗R1 を介し
てトランジスタTr1 のベースに接続されている。
【0026】次に、以上の構成からなるパワーウィンド
ウ装置1の作用について説明する。図5は車両Aが水中
に没した初期の段階を示し、エンジン搭載部であるフロ
ント側を前下方に傾斜させながら沈んでいき、エンジン
ルーム内に配設された水没センサが先に水没している状
態を表している。本状態において、図2を参照して、水
は3カ所形成された吸水口6aからサブチャンバー6の
内部へと流入する(本例では排水口6bからも水が内部
に流入する)。サブチャンバー6内に溜まった水は今度
は吸水口5aからメインチャンバー5の内部へと流入す
る(本例では排水口5bからも流入する)。また、車両
Aが左右方向にも傾いて水没している場合であっても、
3ヵ所の吸水口6aの配置(向きや上下位置など)を異
なるようにしているため、水が内部に確実に、かつ素早
く浸入することとなる。
【0027】そして、メインチャンバー5の内部に水が
所定量溜まって電極9a,9aが水に浸かると、この電
極9a,9a間にリーク電流が流れる。すると、図4に
示すように、水没センサ2(一方の電極9a)に接続し
たトランジスタTr3 がONし、リーク電流(検知信
号)が増幅され、そのコレクタからの電流はベース電流
としてトランジスタTr1 に供給される。トランジスタ
Tr1 がON状態になると、ウィンドウWの下降用のリ
レーRY1 のコイルにバッテリーBの電源が供給され、
リレーRY1 のリレー部がa接点側に接続し、バッテリ
ーBによりモータMが作動して、ウィンドウWを自動的
に下降させる。したがって、乗員はなんらスイッチ類を
操作することなく脱出行為にのみ集中でき、速やかに脱
出できることになる。
【0028】もし万一、水没センサ2が何らかの理由に
より水を検知しなかった場合、すなわちウィンドウWが
自動的に下降しなかった場合には、乗員が手動でウィン
ドウWの下降用スイッチを操作して脱出を試みようとす
るが、このとき制御装置3が取り付けられている部位も
既に水没している場合、従来では、図6に示したよう
に、リレーRY5 ,RY6 のコイル端からのリーク電流
により、リレーRY5 ,RY6 がともにON状態とな
り、乗員がいくら下降用スイッチを操作してもウィンド
ウWは下降しないことになる。しかし、本発明では、図
4に示すように、ウィンドウWの下降用スイッチである
スイッチSW1 を操作した場合、このスイッチSW1
連動して、スイッチSW2 のスイッチ部がNO端子側へ
と切り換わり、リレーRY2 のコイルへのバッテリー電
源の供給を遮断することになるので、リレーRY1 のみ
がON状態となり、ウィンドウWが確実に下降すること
になって、乗員の脱出が可能となるものであり、車両水
没事故時における乗員の安全性が高まることになる。
【0029】以上、本発明に係るパワーウィンドウ装置
について、その好適な実施形態を説明した。ここで、本
明細書における「ウィンドウ」とは、屋根部に取り付け
られた窓、すなわちサンルーフも包含するものとする。
また、上記したスイッチSW 2 からなる連動スイッチ回
路は、水没センサ2を設けずに、単独で、図6に示した
従来の制御回路に採用することも勿論可能であり、たと
え制御回路が水没していても、乗員のスイッチ操作によ
りウィンドウWを確実に下降させ得るものとなる。さら
に、上記した制御回路21は、1枚のウィンドウについ
ての1系統回路図であるが、本発明はこれに限られるこ
となく、複数組み合わせたものであっても本発明に含ま
れるものである。その他、水没センサ2の各構成部材の
形状や取り付け位置等については、図面に記載したもの
に限られることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で
設計変更が可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果を奏
する。車両が水没したことを検知する水没センサと、当
該水没センサが車両の水没を検知したときに前記ウィン
ドウを自動的に下降させる制御回路を有する制御装置と
を備えるパワーウィンドウ装置とすることにより、車両
が水中に転落した際、パニック状態のさなか、手動でス
イッチを操作する必要もなく脱出行為に集中でき、乗員
は自動的に開いたウィンドウの開口部から容易に脱出で
き、水没事故時における安全性がより高まることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパワーウィンドウ装置の取付け状
態図である。
【図2】水没センサの説明図であり、図2(a)は斜視
(一部破断)図、図2(b)は平面図、図2(c)は側
面図である。
【図3】パワーウィンドウ装置の駆動基本回路図であ
る。
【図4】パワーウィンドウ装置の制御回路図である。
【図5】車両水没時のパワーウィンドウ装置の作用説明
図である。
【図6】従来のパワーウィンドウ装置の制御回路図であ
る。
【符号の説明】
A 車両 W ウィンドウ 1 パワーウィンドウ装置 2 水没センサ 3 制御装置 5 メインチャンバー 5a 吸水口 5b 排水口 6 サブチャンバー 6a 吸水口 6b 排水口 9 検知部 9a 電極 21 制御回路 SW1 ,SW2 スイッチ RY1 ,RY2 リレー Tr1 〜Tr3 トランジスタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチの操作によりウィンドウの開閉
    を行うパワーウィンドウ装置において、 車両が水没したことを検知する水没センサと、 当該水没センサが車両の水没を検知したときに前記ウィ
    ンドウを自動的に下降させる制御回路を有する制御装置
    とを備えることを特徴とするパワーウィンドウ装置。
  2. 【請求項2】 前記水没センサを、車両において前記制
    御装置の配設位置よりも先に水没する部位に配設するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のパワーウィンドウ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記水没センサが車両
    の水没を検知したときにONし、ウィンドウ下降用のリ
    レーを駆動するトランジスタをONさせる水没検知トラ
    ンジスタを備えることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のパワーウィンドウ装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、ウィンドウの下降用ス
    イッチの操作時に、該下降用スイッチと連動してウィン
    ドウ上昇用のリレーのコイルへの電源供給を遮断する連
    動スイッチを備えることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載のパワーウィンドウ装置。
  5. 【請求項5】 前記水没センサは、水を内部に取り入れ
    る吸水口を形成したケーシングと、該ケーシングに内設
    され、ケーシング内に溜まった水を検知する検知部とを
    備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載のパワーウィンドウ装置。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングを二重構造としたことを
    特徴とする請求項5に記載のパワーウィンドウ装置。
  7. 【請求項7】 前記検知部は、離間した一対の電極から
    なることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の
    パワーウィンドウ装置。
JP11010085A 1999-01-19 1999-01-19 パワ―ウィンドウ装置 Pending JP2000204843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11010085A JP2000204843A (ja) 1999-01-19 1999-01-19 パワ―ウィンドウ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11010085A JP2000204843A (ja) 1999-01-19 1999-01-19 パワ―ウィンドウ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000204843A true JP2000204843A (ja) 2000-07-25

Family

ID=11740513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11010085A Pending JP2000204843A (ja) 1999-01-19 1999-01-19 パワ―ウィンドウ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000204843A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150024832A (ko) * 2012-05-11 2015-03-09 킹 압둘라 유니버시티 오브 사이언스 앤드 테크놀로지 자동 물 센서 윈도우 개방 시스템
CN109689440A (zh) * 2016-09-16 2019-04-26 大陆泰密克微电子有限责任公司 用于运行机动车的安全装置的方法
CN112009409A (zh) * 2019-05-28 2020-12-01 北京新能源汽车股份有限公司 一种电动汽车落水保护的控制方法及系统
CN114212040A (zh) * 2021-12-29 2022-03-22 重庆长安汽车股份有限公司 一种车辆进水的主动探测系统和探测方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150024832A (ko) * 2012-05-11 2015-03-09 킹 압둘라 유니버시티 오브 사이언스 앤드 테크놀로지 자동 물 센서 윈도우 개방 시스템
JP2015525159A (ja) * 2012-05-11 2015-09-03 キング アブドラ ユニバーシティ オブ サイエンス アンド テクノロジー 水センサを用いてウィンドウを自動で開けるシステム
KR102164673B1 (ko) * 2012-05-11 2020-10-13 7882416 캐나다 인크. 자동 물 센서 윈도우 개방 시스템
EP2847407B1 (en) * 2012-05-11 2022-10-26 7882416 Canada Inc. Automatic water sensor window opening system
CN109689440A (zh) * 2016-09-16 2019-04-26 大陆泰密克微电子有限责任公司 用于运行机动车的安全装置的方法
CN109689440B (zh) * 2016-09-16 2022-02-08 大陆泰密克微电子有限责任公司 用于运行机动车的安全装置的方法
CN112009409A (zh) * 2019-05-28 2020-12-01 北京新能源汽车股份有限公司 一种电动汽车落水保护的控制方法及系统
CN114212040A (zh) * 2021-12-29 2022-03-22 重庆长安汽车股份有限公司 一种车辆进水的主动探测系统和探测方法
CN114212040B (zh) * 2021-12-29 2024-04-19 重庆长安汽车股份有限公司 一种车辆进水的主动探测系统和探测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4513864B2 (ja) 電子制御装置
KR100315733B1 (ko) 파워 윈도우 장치 및 이것에 사용되는 제어장치
US6798346B2 (en) Device for floating an automobile and communication in an emergency
JP3527000B2 (ja) コネクタ付きスイッチボックス
ES2935294T3 (es) Sistema automático de apertura de ventanas con sensor de agua
CN103579709B (zh) 包括积水检测装置的电池组组件和检测积水的方法
JP2011195069A (ja) バッテリケースの排水装置
JP3756718B2 (ja) 耐水性パワーウインド装置
US6459168B1 (en) Power window mechanism for enabling window to be opened in case of submergence of vehicle
JPH1122300A (ja) パワーウインド装置
JP2000204843A (ja) パワ―ウィンドウ装置
US6337550B1 (en) Vehicle submergence detection sensor
KR20040020867A (ko) 차량 윈도우 작동 조립체
JP2001010425A (ja) 車両の水没検出装置
JP3930396B2 (ja) 車両用開閉装置
JP3558208B2 (ja) 車両の水没対策装置
JP3779467B2 (ja) 耐水性パワーウインド装置
JP2000034860A (ja) 車両水没時の脱出装置
KR0134877Y1 (ko) 차량 수중 추락시 비상 탈출 장치
JP3461438B2 (ja) 防水型パワーウインド装置
KR200219187Y1 (ko) 자동차의 파워 윈도우용 보조 스위치
CN113665522A (zh) 一种车辆落水逃生定位系统
KR19980025606U (ko) 윈도우 글래스 열림감지장치
KR100828387B1 (ko) 차량의 윈도우글라스 자동 폐쇄장치
JP2002331830A (ja) 水没センサ付きパワーウインドウ装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term