JP2000204149A - コポリカ―ボネ―ト重合体を用いた電子写真感光体 - Google Patents

コポリカ―ボネ―ト重合体を用いた電子写真感光体

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JP2000204149A
JP2000204149A JP11008180A JP818099A JP2000204149A JP 2000204149 A JP2000204149 A JP 2000204149A JP 11008180 A JP11008180 A JP 11008180A JP 818099 A JP818099 A JP 818099A JP 2000204149 A JP2000204149 A JP 2000204149A
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carbon atoms
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bis
carbon
hydroxyphenyl
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JP11008180A
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Noriyoshi Ogawa
典慶 小川
Jun Tajima
純 田島
Noriaki Honda
典昭 本田
Mitsuhiko Masumoto
光彦 増本
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗および低残留電位性に優れたコポリカ
ーボネート重合体を用いた電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 (A)2個の一価フェノール類がトリシ
クロペンタンで結ばれたビスフェノールと、(B)その
他のビスフェノールとから誘導されたコポリカーボネー
トであって、(A)から誘導された炭酸エステル構造が
全構造単位中5〜60mol%であり、かつ極限粘度が0.30
〜2.00dl/gであるコポリカーボネート重合体を用いた電
子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規コポリカーボ
ネート重合体に係わり、更に詳細には特定のビスフェノ
ール類より誘導された構造を有し、耐摩耗性、電子写真
特性等に優れた電子写真感光体バインダー樹脂および電
子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電子写真技術は、その高速性、高
画質である事等により、複写機、レーザープリンター、
ファックス等に広く応用されている。この電子写真技術
における電子写真感光体としては、従来は、セレン、セ
レン/テルル合金、セレン/砒素合金、硫化カドミウム
等の無機系光導電性物質が主に用いられてきた。
【0003】しかし、毒性、安全性、価格、生産性等の
点から、最近では、有機系光導電性物質を使用した電子
写真感光体が開発されている。この有機系光導電性物質
が低分子物質の場合、バインダー樹脂と混合して塗膜を
形成する事が通常行われている。バインダー樹脂として
はポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリスルフォン、フェノキシ
樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の各種の熱可塑
性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられてきている。これら各
種樹脂の内、ポリカーボネート樹脂が比較的優れた特性
を有しており、良く用いられている。
【0004】バインダー樹脂として各種のポリカーボネ
ート樹脂を用いる事が報告されており、例えば特開昭6
0−172044には1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)からのポリカ
ーボネート樹脂が、特開昭63−170647にはビス
フェノールAからのポリカーボネート樹脂が、特開昭6
3−148263にはジメチルビスフェノールAからの
ポリカーボネート樹脂が、特開平4−44048には1,
1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)−1-フェニルエタン
(ビスフェノールAP)からのポリカーボネート樹脂
が、それぞれバインダー樹脂として使用する事が開示さ
れている。中でもビスフェノールA型ポリカーボネート
は経済的である事から、ビスフェノールZ型ポリカーボ
ネートは溶媒溶解性が良好であることから、それぞれバ
インダー樹脂に最も多く使用されている。
【0005】これらの公知有機系光導電性物質(以下O
PCと略称)と各種バインダー樹脂とを使用する電子写
真感光体(OPC感光体)においては、感度等の点では
無機系光導電性物質を使用した電子写真感光体に匹敵す
るものが得られている。これらOPC感光体は、キャス
ト製膜法等により容易に薄膜とする事が可能で、大量生
産に向いており、価格も比較的安価である。OPC感光
体はこのように優れた面がある反面、従来のポリカーボ
ネートを主体とするバインダー樹脂では耐摩耗性や帯電
特性などがかならずしも十分でない場合があり、バイン
ダー樹脂としては改善の余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリカーボネー
トに比較して、耐摩耗性および帯電特性に優れた電子感
光体のバインダー樹脂を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ジシクロペンタ
ン構造を有するビスフェノール化合物と他の少なくとも
1種類以上のビスフェノール化合物より誘導されたコポ
リカーボネート重合体は従来の電子写真感光体用バイン
ダー樹脂に比して、耐摩耗性や帯電特性に優れることを
見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0008】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は一般式(A)およ
び一般式(B)で表される構造単位を有し、一般式
(A)の構造単位が全構造中 5〜60mol%であり、かつ極
限粘度が 0.3〜2.0dl/g であるコポリカーボネート重合
体を用いた電子写真感光体である。
【0009】
【化9】 (式中のR1 〜R4 は、各々独立して、水素、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
基、炭素数1〜6のアルコキシ基または炭素数7〜17
のアラルキル基を示す。なお、R1 〜R4 が炭素原子を
有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
ばれた置換基を有することも可能である。)
【0010】
【化10】 (式中wは、
【化11】 であり、R5 〜R8 は、各々独立して、水素、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜17
のアラルキル基である。なお、R5 〜R8 が炭素原子を
有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
ばれた置換基を有することも可能である。Yは、
【化12】 であり、ここにR9 ,R10はそれぞれ、水素、炭素数1
〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素
数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール
基を表すか、R9 ,R10が一緒に結合して、炭素環また
は複素環を形成する基を表す。なお、R9 およびR10
炭素原子を有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5
のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1
〜5のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素
を有することも可能である。a は0〜20の整数、b は
1〜100の整数を表す。)
【0011】以下、本発明の構成について説明する。本
発明の前記一般式(A)の構造単位を有するコポリカー
ボネートは、下記一般式(C)で表されるビスフェノー
ル化合物と
【0012】
【化13】 (式中のR1 〜R4 は、各々独立して、水素、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
基、炭素数1〜6のアルコキシ基または炭素数7〜17
のアラルキル基を示す。なお、R1 〜R4 が炭素原子を
有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
ばれた置換基を有することも可能である。)
【0013】下記一般式(D)で表されるビスフェノー
ル化合物とを
【0014】
【化14】 (式中Wは、
【化15】 であり、R5 〜R8 は、各々独立して、水素、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜17
のアラルキル基である。なお、R5 〜R8 が炭素原子を
有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
ばれた置換基を有することも可能である。Yは、
【化16】 であり、ここにR9 ,R10はそれぞれ、水素、炭素数1
〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素
数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール
基を表すか、R9 ,R10が一緒に結合して、炭素環また
は複素環を形成する基を表す。なお、R9 およびR10
炭素原子を有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5
のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1
〜5のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素
を有することも可能である。a は0〜20の整数、b は
1〜100の整数を表す。)
【0015】炭酸エステル形成性化合物と反応させて製
造することができる。
【0016】前記一般式(C)で表されるビスフェノー
ル化合物は、ジシクロペンタン構造を有するビスフェノ
ール化合物であり、例えばジシクロペンタジエンとフェ
ノール類とを反応させることで製造することができる。
一般式(C)のビスフェノール化合物は、具体的には、
【0017】
【化17】
【0018】が挙げられる。これらのビスフェノール化
合物は2種類以上組み合わせて用いてもよい。
【0019】前記一般式(D)で表されるビスフェノー
ル化合物としては、具体的には、4,4'−ビフェニルジオ
ール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-
ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スル
ホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルファイ
ド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA)、
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ
−ルZ;BPZ )、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジブロ
モフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-
ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ
−3-ブロモフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキ
シ−3-クロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシ−3-メチルフェニル)プロパン(ジメチルビスフェ
ノールA;DMBPA )、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジ
メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)−1-フェニルエタン(ビスフェノールAP;BP
AP)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタ
ン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-アリルフェニ
ル)プロパン、α,ω−ビス[2-(p-ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス
[3-(o-ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチル
シロキサン、9,9-ビス(3-メチル−4-ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-アリルフ
ェニル)プロパン、4,4'-[1,4-フェニレンビス(1-メチ
ルエチリデン)]ビスフェノール、4,4'-[1,3-フェニレ
ンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェノール、3,3,
5-トリメチル−1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、1,1'−ビ-2−ナフトール、6,6'−ジヒドロ
キシ-3,3,3',3'−テトラメチル-1,1'-スピロビインダ
ン、1,1,3-トリメチル-3−(4-ヒドロキシフェニル)−
インダン−5-オール、6,6'−ジヒドロキシ-4,4,4',4'7,
7'−ヘキサメチル-2,2'-スピロビクロマンなどが例示さ
れる。これらは、2種類以上併用することも可能であ
る。
【0020】また、これらの中でも特に2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−
3-メチルフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)ジフェニルメタン、ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルファ
イド、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)−1-フェニルエタン、9,9-ビス(3-メチル−4-ヒド
ロキシフェニル)フルオレンから選ばれることが好まし
い。
【0021】一方、炭酸エステル形成性化合物として
は、例えばホスゲンやオキザリルクロライドまたはジフ
ェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フ
ェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェ
ニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビス
アリルカーボネートが挙げられる。
【0022】本発明のコポリカーボネート重合体の製法
としては、ビスフェノールAからポリカーボネートを製
造する際に用いられている公知の方法、例えば二価フェ
ノールとホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるい
は二価フェノールとビスアリールカーボネートとのエス
テル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用する
ことができる。
【0023】ホスゲン法とエステル交換法では、一般式
(C)のビスフェノール化合物の反応性を考慮した場
合、ホスゲン法の方が好ましい。また、反応性と物性の
観点から、一般式(C)のビスフェノール化合物は全原
料ビスフェノール中5〜60mol%であることが好まし
く、さらには10〜50mol%がより好ましい。
【0024】前者のホスゲン法においては、通常酸結合
剤および溶媒の存在下において、前記ビスフェノール化
合物とホスゲンを反応させる。
【0025】酸結合剤としては、例えばピリジンや、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の
水酸化物などが用いらる。本発明では、さらに塩化ベン
ジルトリエチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩を
酸結合助触媒として添加することが好ましい。
【0026】また溶媒としては、例えば塩化メチレン、
クロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用いら
れる。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチ
ルアミンのような第三級アミンまたは第四級アンモニウ
ム塩などの触媒、助触媒を加えることが好ましい。
【0027】また重合度を調節するために、従来から使
用されているフェノール、p−t−ブチルフェノール、
p−クミルフェノール、長鎖アルキル置換フェノール等
一官能基化合物が分子量調節剤として使用される。さら
に、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイ
トなどの酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビス
フェノールなど分岐化剤を小量添加してもよい。
【0028】反応は通常0〜150℃、好ましくは5〜
40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温
度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好
ましくは1分〜2時間である。また、反応中は、反応系
のpHを10以上に保持することが望ましい。
【0029】一方後者のエステル交換法においては、前
記ビスフェノール化合物とビスアリールカーボネートと
を混合し、減圧下で高温において反応させる。反応は通
常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範
囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好ましく
は1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した
該ビスアリールカーボネートから由来するフェノール類
を系外へ留去させる。
【0030】反応時間は反応温度や減圧度などによって
左右されるが、通常1〜4時間程度である。反応は窒素
やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ま
しく。また、所望に応じ、前記の分子量調節剤、酸化防
止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
【0031】本コポリカーボネート重合体は、電子写真
感光体製造で使用される溶液流延法、キャスト法、スプ
レー法、浸漬塗布法(ディップ法)等公知の湿式成形法
で成形が可能で、特にディップ法による成形に好適な重
合体の粘度は極限粘度で 0.3〜2.0(dl/g)である。極限
粘度が0.3dl/g より小さくなると湿式成形によって得ら
れるフィルムの強度が低下し、2.0dl/g 以上では湿式成
形による生産性が低下する場合が多く、また重合後の処
理が困難な場合が多い。
【0032】また、本コポリカーボネート重合体におけ
る一般式(A)の構造単位は、一般式(C)のモノマー
の反応性の観点から、全構成中 5〜60mol%であることが
好ましく、60mol%を越えると合成時の未反応モノマーが
増加し、分子量制御が著しく低下する。5mol% 未満では
従来のビスフェノールA型ポリカーボネートと物性や溶
媒溶解性ではほとんど差がなくなる。さらに、良好な反
応性、物性、溶媒溶解性のバランスを考慮した場合、10
〜50mol%が好適である。
【0033】本発明で用いるコポリカーボネート重合体
には所望に応じて、従来、ポリカーボネート樹脂に用い
られた公知の種々の添加剤類が配合可能であり、これら
としては安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離
型剤、染料、顔料、難燃剤などが挙げられる。例えば、
安定剤としては特に亜リン酸、又はホスファイトが好適
である。又、離型剤としては飽和脂肪酸のモノ−或いは
多価アルコールのエステルが挙げられ、ステアリルステ
アレート、ベヘニルベヘネート、ペンタエリスリトール
テトラステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサオ
クトエートなどが好適なものとして例示される。さらに
通常のポリカーボネートのほかに、ポリエステルカーボ
ネート、ポリアリレートなどの樹脂類も当然に目的に応
じて適宜添加する事も可能である。
【0034】本発明中のコポリカーボネート重合体がバ
インダー樹脂として用いられる電子写真感光体は、導電
性支持体上に単一層の光導電層を有するものでも、機能
分離した積層型のものでも良い。最近は、露光により電
荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層
との二層からなる積層型の電子写真感光体が主流となっ
ている。又、必要に応じて下引き層、保護層、接着層等
を設けても良い。
【0035】導電性支持体には、アルミニウム、ステン
レス鋼、ニッケル等の金属材料や、又、表面にアルミニ
ウム、パラジウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電
性層を設けたポリエステルフィルム、フェノール樹脂、
紙等が使用される。
【0036】前記電荷発生層は、たとえば浸漬法、スプ
レー法、塗布などの公知の方法により、導電性支持体上
に形成される。電荷発生物質としては、例えば、アゾキ
シベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンズイミ
ダゾール系、多環式キノリン系、インジゴイド系、キナ
クリドン系、フタロシアニン系、ペリレン系、メチン系
等の有機顔料が使用できる。これらの電荷発生物質は、
その微粒子をポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホ
ルマール樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリウレタン樹脂、フ
ェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、各種セルロース等のバイ
ンダー樹脂に分散させた形で使用される。
【0037】又、前記電荷輸送層は、電荷発生層上にた
とえば浸漬法、スプレー法、塗布公知の方法により、本
発明のコポリカーボネート重合体をバインダー樹脂とし
て、電荷輸送物質(CT剤)を分散させる事により形成
される。CT剤としては、例えば、ポリテトラシアノエ
チレン;2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等
のフルオレノン系化合物;ジニトロアントラセン等のニ
トロ化合物;無水コハク酸;無水マレイン酸;ジブロモ
無水マレイン酸;トリフェニルメタン系化合物;2,5
−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オ
キサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;9−
(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチ
リル系化合物;ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカル
バゾール系化合物;1−フェニル−3−(p−ジメチル
アミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物;
4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)
トリフェニルアミン等のアミン誘導体;1、1ービス
(4−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル
−1,3−ブタジエン等の共役不飽和化合物;4−
(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド−N,N
−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合物;イン
ドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系
化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、
ピラゾリン系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素
環式化合物;縮合多環式化合物等が挙げられる。上記C
T剤は単独で使用しても、複数種併用しても良い。
【0038】電荷発生層及び電荷輸送層は、上記の電荷
発生物質、又は、電荷輸送物質を、それぞれバインダー
樹脂と、適当な溶媒に溶解させ、その溶液を浸漬塗布
(ディップ)法やスプレー法等により塗布し、乾燥させ
る事により形成できる。この溶媒としては、ハロゲン系
有機溶媒と非ハロゲン系溶媒の2種類に大別できるが、
一般的に可燃性が少ないハロゲン系溶媒が多用される。
近年は、安全性や環境保全の観点から、非ハロゲン系溶
媒が使用される比率が大きくなっており、本発明で用い
られるコポリカーボネート重合体も非ハロゲン系溶媒の
多くに良溶である。
【0039】非ハロゲン系溶媒ではベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶媒、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチ
ルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、エチルセロソルブ等のエステル系溶媒、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶
媒、その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジエチルホルムアミド等が挙げられる。またハロゲ
ン系溶媒としては塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素、塩化エチレン、テトラクロロエタン、クロロベン
ゼン等が挙げられ、これらの溶媒は非ハロゲン、ハロゲ
ンを問わず単独で使用しても良く、又は、2種以上を併
用し混合用溶媒として使用しても良い。
【0040】溶液の濃度は通常 1〜30重量%、好ましく
は 5〜20重量%である。本発明のコポリカーボネート重
合体は一般的なビスフェノールA型ポリカーボネート樹
脂とは異なり、トルエンなどの非ハロゲン系溶剤に対し
ても高い溶解性を示し、溶液の安定性が高いという利点
を有する。
【0041】本発明中のコポリカーボネート重合体をバ
インダー樹脂として用いる場合、電荷発生物質とバイン
ダー樹脂の混合比は、10:1〜1:20の範囲内が好
ましい。この電荷発生層の厚さは、0.01〜20μ
m、好ましくは0.1〜2μmが好適である。また、電
荷輸送物質とバインダー樹脂との混合比は、10:1〜
1:10の範囲内が好ましい。この電荷輸送層の厚さ
は、2〜100μm、好ましくは5〜30μmが好適で
ある。
【0042】本発明の新規コポリカーボネート重合体
は、電荷輸送物質のバインダー樹脂として用いた場合、
従来のビスフェノールA型やビスフェノールZ型ポリカ
ーボネートをバインダ−樹脂として用いた場合に比べ、
耐摩耗性に優れるとともに残留電位が低い利点を有す
る。
【0043】
【実施例】次に 実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0044】実施例1 8.8%(w/v) の水酸化ナトリウム水溶液600ml に、下記構
造のビスフェノール化合物
【0045】
【化18】
【0046】32.1g (以下 DCPと略記する。0.1mol)と
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下 BPAと略記する。0.3mol)68.4g 及びハイドロサルフ
ァイト0.1gを加え溶解した。これにメチレンクロライド
400ml を加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、塩化ベン
ジルトリエチルアンモニウム0.05g を加え、ついでホス
ゲン50g を50分かけて吹き込んだ。吹き込み終了後、p-
ターシャルブチルフェノール(以下PTBPと略記する。)
0.8g加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後0.
2ml のトリエチルアミン(TEA)を加え、約1時間撹拌
し重合させた。重合液を水相と有機相に分離し、有機相
をリン酸で中和し、洗液のpHを中性になるまで水洗を繰
り返した。得られた重合樹脂液を、45℃に保った温水
に滴下し、溶媒を蒸発除去しながら重合物を粒状化し
た。得られた白色粉末状重合物を濾過後、105℃、6
時間乾燥して粉末状樹脂を得た。この重合体は、塩化メ
チレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の温度20℃にお
ける極限粘度[η]は0.82dl/g であった。得られた上
記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、17
70cm-1近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1
近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボ
ネート結合を有することが確認された。このポリカーボ
ネート中のモノマーをGPC分析で測定した場合、DCP
及びBPAはいずれも100ppm以下であった。
【0047】次に、アルミニウムを厚さ約50nm蒸着
したポリエチレンテレフタレートフィルム上に、τ型銅
フタロシアニン10部とフェノキシ樹脂5部、ポリビニ
ルブチラール樹脂5部、ジメトキシエタン100部とを
混合し、サンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行っ
た塗布液を用いて塗布し、乾燥し、厚さ約0.5μmの
電荷発生層を設けた。次に、4−(N,N−ジエチルア
ミノ)ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾ
ン(CTB)を50部、実施例1で得られたコポリカー
ボネート重合体を50部、テトラヒドロフランを350
部使用した塗布液を作製し、上記電荷発生層上に塗布
し、風乾後100℃、8時間乾燥し、厚さ約30μmの
電荷輸送層を設けて、積層型電子写真感光体を作製し
た。 この電子写真感光体の評価を、(株)川口電気製作
所製EPA−8100静電気帯電試験装置にて帯電特性
を、スガ試験機(株)製テーバ摩耗試験機により耐摩耗性
を調べた。
【0048】実施例2 DCP を64.2g(0.2mol)、BPA を45.6g (0.2mol)に変
更した以外は、実施例1と同様に行った。得られた重合
体の極限粘度[η]は0.79dl/g で、赤外吸収スペクト
ル分析等よりこの重合体は共重合比以外は実施例1と同
等のコポリカーボネート重合体と認められた。
【0049】実施例3 BPA の代わりに、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェ
ニルメタン(以下BPBPと略記する。0.2mol)70.4gと4,
4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビス
フェノール(以下BPM と略記する。0.16mol )55.4g を
用い、DCP を12.8g (0.04mol )に変更した以外は実施
例1と同様に行った。得られた重合体の極限粘度[η]
は0.78dl/gであった。
【0050】実施例4 BPA の代わりに、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン80.4g (以下BPZ と略記する。0.3mol)を
用いた以外は実施例1と同様に行った。得られた重合体
の極限粘度[η]は0.77dl/g であった。
【0051】実施例5 BPA の代わりに、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフ
ェニル)プロパン76.8g (以下DMBPA と略記する。0.3m
ol)を用い、PTBPを1.5gに変更した以外は実施例1と同
様に行った。得られた重合体の極限粘度[η]は0.46dl
/g であった。
【0052】実施例6 BPAを45.6g (0.2mol)に変更し、更にビス(4-ヒドロ
キシフェニル)エーテル20.2g (以下DHPEと略記する。
0.1mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた重合体の極限粘度[η]は0.81dl/g であった。
【0053】実施例7 PTBP 0.45gに変更した以外は実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は1.22dl/g であっ
た。
【0054】比較例1 実施例1のポリカーボネート重合体の代わりに、市販の
BPZ型ホモポリカーボネート(三菱ガス化学(株)製ユ
ーピロンPCZ、極限粘度[η]0.78dl/g)を用いて、
実施例1と同等の評価試験を行った。
【0055】比較例2 実施例1のポリカーボネート重合体の代わりに、市販の
BPA型ホモポリカーボネート(三菱ガス化学(株)製ユ
ーピロンE-1000、極限粘度[η]0.61dl/g)を用いて、
実施例1と同等の評価試験を行った。なお、CTBおよ
びバインダー樹脂溶解時にはテトラヒドロフランへの溶
解が不十分であったため、ジクロロメタン350部を用
いた。
【0056】実施例1〜7および比較例1〜2のポリカ
ーボネートの帯電特性、耐摩耗性について測定を行った
結果を表1に示す。
【0057】
【表1】 バインダー樹脂組成 電子写真感光体特性 実施例及 原料モノマー 極限粘度 初期電位 残留電位 摩耗量 び比較例 (モル比) dl/g -V -V mg ────────────────────────────────── 実施例1 DCP:BPA 0.82 613 15 2.8 (25:75) 実施例2 DCP:BPA 0.79 614 12 2.3 (50:50) 実施例3 DCP:BPBP:BPM 0.78 625 14 2.1 (10:50:40) 実施例4 DCP:BPZ 0.77 620 11 2.0 (25:75) 実施例5 DCP:DMBPA 0.46 618 15 2.6 (25:75) 実施例6 DCP:BPA:DHPE 0.81 608 16 2.0 (25:50:25) 実施例7 DCP:BPA 1.22 622 17 2.4 (25:75) 比較例1 BPZ 0.78 613 18 3.1 (100) 比較例2 BPA 0.61 621 26 3.5 (100)
【0058】(記号の説明) DCP :2,6-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)シ゛シクロヘ゜ンタンとその異性体 BPA :2,2-ヒ゛ス(4ーヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン BPZ :1,1-ヒ゛ス(4ーヒト゛ロキシフェニル)シクロヘキサン DMBPA:2,2-ヒ゛ス(4ーヒト゛ロキシ-3-メチルフェニル)フ゜ロハ゜ン DHPE :ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)エーテル BPBP :ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)シ゛フェニルメタン BPM :4,4'-[1,3-フェニレンヒ゛ス(1-メチルエチリテ゛ン)]ヒ゛スフェノール 極限粘度:0.5g/100cc ジクロロメタン樹脂溶液を20℃
で、ハギンズ定数0.45で極限粘度 [η] (dl/g)を求め
た。 初期帯電:50 μA電流がアルミニウムに流入するように設定
し、100回帯電露光後の初期帯電量(-V) 残留電位:100回帯電露光ののち、初期電位測定後、露光
(除電10Lux )した4秒後の残留電位(-V) 耐摩耗性: 帯電露光試験終了後の試験片をテーバ摩耗試
験(荷重300Kg,CS-17輪)1000回往復後摩耗量を測定。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る新規コポリカーボネート重
合体は、電子写真感光体バインダー樹脂として用いる場
合に優れた耐摩耗性、低残留電位性等の電子写真感光体
として要求される特性を発揮する。そのため複写機、フ
ァクシミリ、レーザービームプリンタバインダー樹脂な
どの電子写真感光体が用いられる分野に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増本 光彦 大阪府豊中市神州町2丁目12番地 三菱瓦 斯化学株式会社大阪工場内 Fターム(参考) 4J029 AA09 AB07 AC02 AD01 AE18 BB10A BB11A BB12A BB13A BD09A BD10 BE05A BF14A BG08X BH02 BH04 DB07 DB11 DB13 HC01 HC05A JA091 JC091 JF031 JF041 KB02 KD01 KD02 KD07 KD09 KD15 KE02 KE09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A)および一般式(B)で表さ
    れる構造単位を有し、一般式(A)の構造単位が全構造
    中 5〜60.0mol%であり、かつ極限粘度が 0.3〜2.0dl/g
    であるコポリカーボネート重合体を用いることを特徴と
    した電子写真感光体。 【化1】 (式中のR1 〜R4 は、各々独立して、水素、フッ素、
    塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
    数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
    基、炭素数1〜6のアルコキシ基または炭素数7〜17
    のアラルキル基を示す。なお、R1 〜R4 が炭素原子を
    有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
    基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
    コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
    シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
    ばれた置換基を有することも可能である。) 【化2】 (式中Wは、 【化3】 であり、R5 〜R8 は、各々独立して、水素、フッ素、
    塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
    数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
    基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜17
    のアラルキル基である。なお、R5 〜R8 が炭素原子を
    有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
    基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
    コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
    シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
    ばれた置換基を有することも可能である。Yは、 【化4】 であり、ここにR9 ,R10はそれぞれ、水素、炭素数1
    〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素
    数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール
    基を表すか、R9 ,R10が一緒に結合して、炭素環また
    は複素環を形成する基を表す。なお、R9 およびR10
    炭素原子を有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5
    のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1
    〜5のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素
    を有することも可能である。a は0〜20の整数、b は
    1〜100の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(A)で表される構造単位のR1
    〜R4 が水素である請求項1に記載のコポリカーボネー
    ト重合体を用いた電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 一般式(B)で表される構造単位が、2,
    2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス
    (4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2-ビス
    (4-ヒドロキシ−3-メチルフェニル)プロパン、ビス
    (4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4-
    ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフ
    ェニル)スルファイド、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-
    メチルエチリデン)]ビスフェノール、1,1-ビス(4-ヒ
    ドロキシフェニル)−1-フェニルエタン及び9,9-ビス
    (3-メチル−4-ヒドロキシフェニル)フルオレンより誘
    導された請求項1 に記載のコポリカーボネート重合体を
    用いた電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 一般式(A)で表される構造単位が全構
    成中10〜50mol %である請求項1に記載のコポリカーボ
    ネート重合体を用いた電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 一般式(C)で表されるビスフェノール
    化合物と下記一般式(D)で表されるビスフェノール化
    合物とを炭酸エステル形成性化合物と反応させて請求項
    1に記載のコポリカーボネート重合体を得ることを特徴
    とするコポリカーボネート重合体の製造法。 【化5】 (式中のR1 〜R4 は、各々独立して、水素、フッ素、
    塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
    数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
    基、炭素数1〜6のアルコキシ基または炭素数7〜17
    のアラルキル基を示す。なお、R1 〜R4 が炭素原子を
    有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
    基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
    コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
    シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
    ばれた置換基を有することも可能である。) 【化6】 (式中wは 【化7】 であり、R5 〜R8 は、各々独立して、水素、フッ素、
    塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素
    数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル
    基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜17
    のアラルキル基である。なお、R5 〜R8 が炭素原子を
    有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5のアルキル
    基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアル
    コキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ジメチルポリ
    シロキシ基及びアルキルアリールポリシロキシ基から選
    ばれた置換基を有することも可能である。Yは、 【化8】 であり、ここにR9 ,R10はそれぞれ、水素、炭素数1
    〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素
    数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール
    基を表すか、R9 ,R10が一緒に結合して、炭素環また
    は複素環を形成する基を表す。なお、R9 およびR10
    炭素原子を有する場合は、該炭素原子に、炭素数1〜5
    のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1
    〜5のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素
    を有することも可能である。a は0〜20の整数、b は
    1〜100の整数を表す。)
  6. 【請求項6】 ホスゲンを炭酸エステル形成物として用
    いる溶液重合法を用い、かつ酸結合助触媒として4級ア
    ンモニウム塩を用いることを特徴とした請求項5に記載
    のコポリカーボネート重合体の製造法。
  7. 【請求項7】 導電性基体上に、感光層を有する電子写
    真感光体のバインダーとして請求項1に記載のコポリカ
    ーボネート重合体を用いた電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 電荷発生層上に電荷輸送層が形成された
    負帯電方式による2層型電子写真感光体の電荷輸送層バ
    インダーとして請求項1のコポリカーボネート重合体を
    用いた電子写真感光体。
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