JP2000203775A - 自走式エレベ―タ装置 - Google Patents

自走式エレベ―タ装置

Info

Publication number
JP2000203775A
JP2000203775A JP11006235A JP623599A JP2000203775A JP 2000203775 A JP2000203775 A JP 2000203775A JP 11006235 A JP11006235 A JP 11006235A JP 623599 A JP623599 A JP 623599A JP 2000203775 A JP2000203775 A JP 2000203775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
self
driving device
pair
traction sheave
hoistway
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11006235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4223613B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kikawa
弘 木川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP00623599A priority Critical patent/JP4223613B2/ja
Publication of JP2000203775A publication Critical patent/JP2000203775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4223613B2 publication Critical patent/JP4223613B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)
  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降路サイズを拡張する必要がなく、かつ重
量バランスを崩すことなくエレベータ乗りかごに容易に
設置することのできる駆動機構を備えた自走式エレベー
タ装置を実現する。 【解決手段】 乗りかご9に、駆動装置4の出力軸に垂
直でかつ駆動装置4のほぼ重心位置を通る平面上に、二
つのトラクションシーブ20を回転軸が出力軸と平行に
なるように配置する。駆動装置4の出力軸上には、駆動
装置4を挟んで両側に、駆動装置4のほぼ重心位置から
の距離が等しくなるように駆動プーリ27を配置し、ト
ラクションシーブ20の回転軸上には、駆動装置4が設
置されている平面から見て、駆動装置4のほぼ重心位置
に関して点対称の配置となるように従動プーリ28を配
置され、駆動プーリ27と従動プーリ28はそれぞれ同
幅の伝動ベルト29によって連結する。これにより、駆
動装置4、駆動プーリ27、伝動ベルト29、従動プー
リ28、トラクションシーブ20から構成される駆動機
構を、駆動装置4を中心とした対称配置の構成とし、駆
動装置4の重心位置に対して重量バランスをとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人または物を輸送
するエレベータ装置、とくに、乗りかごとともに移動す
る駆動装置を備えた自走式エレベータ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図3および図4は、例えば特開平8-3
24927号公報に示されたローラ摩擦駆動方式による
従来の自走式エレベータ装置を示す構成図およびその駆
動ユニットの断面図である。図3において、1はガイド
2に接触して自由に走行する支持輪であり、ケージ支持
構造3aに配置されている。駆動ユニット4はケージ支
持構造3aの下端に接続され、駆動輪5は、ホイルシャ
フト6上で、ロッカー7に対してほぼ直角に配置された
バネ8の形をとった接触圧力装置によってガイド2へと
引き寄せられる。ケージ9aは、駆動輪5が回転する
と、駆動輪5と支持輪1とガイド2との間の摩擦力によ
り、ガイド2に沿って上下に昇降する。10は、駆動ユ
ニット4のモータハウジングである。
【0003】図4において、駆動ユニット4は、モータ
ハウジング10内に電動機のステータ11、ロータ1
2、ロータ12と一体となって回転する中空構造のロー
タシャフト13を有する。ロータシヤフト13は、ホイ
ールシャフト6上に同軸で配置され、一端に太陽歯車1
4を保持する。太陽歯車14は遊星歯車15とかみ合
い、遊星歯車15は、モータハウジング10にしっかり
接続された内部冠歯車16とかみ合う。遊星歯車15の
中心は遊星歯車キャリア17によって保持され、ホイル
シャフト6は遊星歯車15の変速比に従ってモータの回
転速度を減速し、モータにより太陽歯車14、遊星歯車
15および遊星歯車キャリア17を介して駆動される。
【0004】図5は、本願出願人が先に出願した特許出
願、特願平10−3607号(整理番号5069520
1)、に開示したロープトラクション方式による自走式
エレベータ装置を示す昇降路の横断面図、図6は図5に
おける乗りかご側面の一部分を示す構成図である。図5
および図6において、4は駆動手段、9は乗りかごであ
る。18は、巻き上げロープで、昇降路19の頂部に一
端が連結されて乗りかご9に設けられた駆動手段4のト
ラクションシーブ20および滑車21に巻き掛けられ、
再度トラクションシーブ20および滑車21に巻き掛け
られて上昇し、昇降路頂部に設けられた返し車22に巻
き掛けられた後、下降してカウンタウェイト23の吊り
車24に巻き掛けられて上昇し、他端は昇降路19の頂
部に連結されている。上記のように構成されたロープト
ラクション式エレベータ装置において、駆動手段4が駆
動し、トラクションシーブ20が回転すると、トラクシ
ョン作用により巻き上げロープ18が駆動される。これ
によって、乗りかご9およびカウンタウェイト23が互
いに反対方向に昇降する。なお、25は乗りかご用レー
ル、26はつり合いおもり用レールである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、ロ
ーラ摩擦駆動方式による従来の自走式エレべータは、駆
動輪5と支持輪1とガイド2との間の摩擦力で駆動する
ため、ロープトラクション方式のエレベータと比較し
て、効率が低い、振動が大きい、運搬重量や速度に限界
が有るなどの問題点があった。また、駆動ユニット4に
減速手段として遊星歯車15を使用しており、歯車の伝
達効率の分だけ効率が低下する、歯車のかみ合いによる
振動・騒音が大きい、剛性が低く大容量のエレベータに
適さないなどの問題点もあった。さらに、市場に普及し
ているロープトラクション方式のエレベータからのリニ
ューアルを考えた場合、エレベータを構成する要素全て
を取り替えなければならない。
【0006】また、ロープトラクション方式による自走
式エレベータは、乗りかご用ガイドレール25に接触し
ないようにトラクションシーブ20あるいは駆動手段4
を配置するために、昇降路19の幅を広げなければなら
ない。駆動手段4を二つにしているため、駆動制御が困
難である。駆動手段4を一つとし、駆動側と対向する位
置にあるトラクションシーブを単なる滑車に置き換えた
場合、駆動手段4を設置した側が重くなり、乗りかご9
の重量バランスが崩れ、エレベータの乗り心地に影響す
るなどの問題点があった。
【0007】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、ロープトラクション方式のエレベ
ータなみの高効率、および、低騒音・低振動を実現する
とともに、ロープトラクション方式のエレベータからの
リニューアルを容易に行うことのできる自走式エレベー
タ装置を得ることを目的としている。
【0008】また、乗りかごの重量バランスを崩した
り、昇降路スペースを従来のものより拡張することな
く、容易に乗りかごに設置する事のできる駆動装置およ
びトラクションシーブを備えた自走式エレベータ装置を
得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る自走式エレベータ装置は、昇降路の所定経路を昇降す
る乗りかごと、この乗りかごと一体に設けられたトラク
ションシーブと、このトラクションシーブから所定距離
隔てて上記乗りかごと一体に設けられた駆動装置と、こ
の駆動装置の駆動力を上記トラクションシーブに伝達す
る動力伝達機構と、上記昇降路の他の所定経路を昇降す
るカウンタウェイトと、このカウンタウェイトを懸垂す
るつり車と、上記昇降路の頂部に設置された返し車と、
上記昇降路の頂部に一端が連結されて上記トラクション
シーブに巻きかけられ、さらに上記返し車に巻きかけら
れた後に上記つり車に巻きかけられ、他端が上記昇降路
の頂部に連結された巻き上げロープとを備えたことを特
徴とするものである。
【0010】また、この発明の請求項2に係る自走式エ
レベータ装置は、昇降路の所定経路を昇降する乗りかご
と、この乗りかごの両側辺に対応して上記乗りかごと一
体に設けられた一対のトラクションシーブと、この一対
のトラクションシーブの中間に上記乗りかごと一体に設
けられた駆動装置と、この駆動装置の駆動力を上記トラ
クションシーブに伝達する一対の動力伝達機構と、上記
昇降路の他の所定経路を昇降するカウンタウェイトと、
このカウンタウェイトを懸垂するつり車と、上記昇降路
の頂部に設置された返し車と、上記昇降路の頂部に一端
が連結されて上記一対のトラクションシーブに巻きかけ
られ、さらに上記返し車に巻きかけられた後に上記つり
車に巻きかけられ、他端が上記昇降路の頂部に連結され
た巻き上げロープとを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0011】また、この発明の請求項3に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項2に記載のものにおいて、上記
駆動装置が上記一対のトラクションシーブからほぼ等距
離に配置されたことを特徴とするものである。
【0012】また、この発明の請求項4に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項2または3に記載のものにおい
て、上記駆動装置の出力軸と上記一対のトラクションシ
ーブの回転軸とが互いに平行であって、かつ上記駆動装
置の出力軸が上記一対のトラクションシーブの回転軸か
ら等距離になるように配置されたことを特徴とするもの
である。
【0013】また、この発明の請求項5に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項2〜4のいずれかに記載のもの
において、上記一対のトラクションシーブが上記駆動装
置の出力軸に垂直な同一平面上に配置されたことを特徴
とするものである。
【0014】また、この発明の請求項6に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項2〜5のいずれかに記載のもの
において、上記一対の動力伝達機構は、上記駆動装置の
両側の出力軸にそれぞれ連結され、上記駆動装置と上記
一対のトラクションシーブとを通る平面の両側に配置さ
れたことを特徴とするものである。
【0015】また、この発明の請求項7に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項2〜6のいずれかに記載のもの
において、上記一対の動力伝達機構は、乗りかごの底面
と平行な面への投影が、上記駆動装置の重心の投影位置
に対してほぼ点対称となるように配置されたことを特徴
とするものである。
【0016】また、この発明の請求項8に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項2〜7のいずれかに記載のもの
において、上記一対の動力伝達機構は、上記駆動装置の
両側の出力軸とそれぞれ同軸で回転する駆動プーリと、
上記一対のトラクションシーブとそれぞれ同軸で回転す
る従動プーリと、上記駆動プーリと従動プーリとを連結
する伝動ベルトとを含んで構成されたことを特徴とする
ものである。
【0017】また、この発明の請求項9に係る自走式エ
レベータ装置は、請求項8に記載のものにおいて、上記
駆動プーリの直径が上記従動プーリの直径より小さいこ
とを特徴とするものである。
【0018】また、この発明の請求項10に係る自走式
エレベータ装置は、請求項8または9に記載のものにお
いて、上記一対のトラクションシーブあるいは上記一対
の従動プーリの少なくとも一つを制動する制動装置を備
えたことを特徴とするものである。
【0019】また、この発明の請求項11に係る自走式
エレベータ装置は、請求項2〜10のいずれかに記載の
ものにおいて、上記駆動装置と上記一対の動力伝達機構
及びトラクションシーブを配置した平面上の空きスペー
スに上記駆動装置を制御する制御盤が配置されたことを
特徴とするものである。
【0020】また、この発明の請求項12に係る自走式
エレベータ装置は、請求項11に記載のものにおいて、
上記制御盤が2体に構成され、上記駆動装置を挟んで対
象の位置に配置されたことを特徴とするものである。
【0021】また、この発明の請求項13に係る自走式
エレベータ装置は、請求項2〜12のいずれかに記載の
ものにおいて、上記駆動装置は、その重心が上記乗りか
ごのほぼ重心位置を通る鉛直線上に位置するように配置
されたことを特徴とするものである。
【0022】また、この発明の請求項14に係る自走式
エレベータ装置は、請求項13に記載のものにおいて、
上記一対の動力伝達機構、トラクションシーブ、制御盤
がそれぞれ上記駆動装置を中心として平面的にほぼ対象
の位置に配置されたことを特徴とするものである。
【0023】また、この発明の請求項15に係る自走式
エレベータ装置は、昇降路の所定経路を昇降する乗りか
ごと、この乗りかごのそれぞれ両側辺に対応して上記乗
りかごと一体に設けられたトラクションシーブおよび滑
車と、上記トラクションシーブから所定距離隔てて上記
乗りかごと一体に設けられた駆動装置と、この駆動装置
の駆動力を上記トラクションシーブに伝達する動力伝達
機構と、上記昇降路の他の所定経路を昇降するカウンタ
ウェイトと、このカウンタウェイトを懸垂するつり車
と、上記昇降路の頂部に設置された返し車と、上記昇降
路の頂部に一端が連結されて上記トラクションシーブお
よび滑車に巻きかけられ、さらに上記返し車に巻きかけ
られた後に上記つり車に巻きかけられ、他端が上記昇降
路の頂部に連結された巻き上げロープとを備えたことを
特徴とするものである。
【0024】また、この発明の請求項16に係る自走式
エレベータ装置は、請求項15に記載のものにおいて、
上記駆動装置が、上記トラクションシーブと上記滑車と
の間において重量バランスをとる位置に配置されたこと
を特徴とするものである。
【0025】また、この発明の請求項17に係る自走式
エレベータ装置は、請求項15または16に記載のもの
において、上記トラクションシーブと上記滑車が、上記
駆動装置の出力軸に垂直な同一平面上に配置されたこと
を特徴とするものである。
【0026】また、この発明の請求項18に係る自走式
エレベータ装置は、請求項15〜17のいずれかに記載
のものにおいて、上記動力伝達機構は、上記駆動装置の
出力軸と同軸で回転する駆動プーリと、上記トラクショ
ンシーブと同軸で回転する従動プーリと、上記駆動プー
リと従動プーリとを連結する伝動ベルトとを含んで構成
されたことを特徴とするものである。
【0027】また、この発明の請求項19に係る自走式
エレベータ装置は、請求項18に記載のものにおいて、
上記駆動プーリの直径が上記従動プーリの直径より小さ
いことを特徴とするものである。
【0028】また、この発明の請求項20に係る自走式
エレベータ装置は、請求項18または19に記載のもの
において、上記トラクションシーブあるいは上記従動プ
ーリの少なくとも一つを制動する制動装置を備えたこと
を特徴とするものである。
【0029】また、この発明の請求項21に係る自走式
エレベータ装置は、請求項15〜20のいずれかに記載
のものにおいて、上記駆動装置、動力伝達機構、トラク
ションシーブ及び滑車を配置した平面上の空きスペース
に上記駆動装置を制御する制御盤が配置されたことを特
徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下に図面を参照
して本実施の形態1における自走式レベータ装置の構成
と駆動原理を説明する。図1および図2は、この発明の
実施の形態1を示す図で、図1はエレベータ装置の構成
の概略図、図2は昇降路の横断面を下から見上げた場合
のエレベータ装置の配置を示す。図1および図2におい
て、3はかご枠、4は、かご枠3に一体に設置された駆
動装置、9は、かご枠3に一体に支持され、昇降路内の
所定経路を昇降する乗りかご、18は巻き上げロープ
(主索)、19は昇降路、20は、乗りかご9の両側辺
に対応して乗りかご9と一体に設けられた一対のトラク
ションシーブである。また、22は、昇降路の頂部に設
置された返し車、23は、昇降路19内の所定経路を昇
降するカウンタウェイト(つり合いおもり)、24はカ
ウンタウェイト23を懸垂する吊り車、25は乗りかご
用ガイドレール、26はカウンタウェイト用ガイドレー
ルである。
【0031】また、27は、駆動装置4の両側の出力軸
上にそれぞれ配置され駆動装置ともに回転する一対の駆
動プーリ、28は、トラクションシーブ20の回転軸上
にそれぞれ配置されトラクションシーブともに回転する
一対の従動プーリ、29は、駆動プーリ27から従動プ
ーリ28へ駆動力を伝達する動力伝達手段としての一対
の伝動ベルト、30は、従動プーリ28もしくはトラク
ションシーブ20に設けられた制動装置、31は、かご
枠3に設置され駆動装置4を制御する制御盤である。な
お、以下では、駆動プーリ27、伝動ベルト(動力伝達
手段)29、および従動プーリ28を含めて、動力伝達
機構と総称する。また、駆動装置4、動力伝達機構、ト
ラクションシーブ20及び制動装置30を含めて駆動機
構と総称する。
【0032】乗りかご9は、かご枠3に支持され、巻き
上げロープ18に駆動されて、乗りかご用ガイドレール
25に沿って昇降路19の中を昇降する。巻き上げロー
プ18の一端は昇降路19の頂部32に固定支持され、
乗りかご9の下側に配置された一対のトラクションシー
ブ20に巻き掛けられ、昇降路頂部に設置された返し車
22を介して、カウンタウェイト23の吊り車24に巻
き掛けられ、他端は昇降路頂部33に固定支持されてい
る。
【0033】なお、トラクションシーブ20は、巻き上
げロープ18が、かご枠3に近接しながら、しかし、か
ご枠3に接触せずに懸垂されるように、その円周部が、
かご枠3から必要量突出するように、かご枠3下部の両
端に配置されている。また、トラクションシーブ20
は、巻き上げロープ18が乗りかご用ガイドレール25
などに接触しないように、乗りかご9辺の中央からやや
離れて設置される。従って、巻き上げロープ18は、一
対のトラクションシーブ20の間で、乗りかご9辺に対
してやや斜めに走ることになる。
【0034】かご枠3に固定された駆動装置4の出力軸
と、かご枠3に支持されたトラクションシーブ20の回
転軸は平行になるように構成されている。また、トラク
ションシーブ20は、駆動装置4の出力軸に垂直な平面
であって、かつ駆動装置4のほぼ重心位置を通る平面上
に配置されており、駆動装置4の出力軸と二つのトラク
ションシーブ20の回転軸との距離が互いに等しくなる
位置にある。
【0035】駆動装置4の出力軸上には、駆動装置4を
挟んで両側に、駆動装置4のほぼ重心位置からの距離が
等しくなるように一対の駆動プーリ27が配置され、駆
動プーリ27は駆動装置4の出力軸と同軸で回転するよ
うに連結される。
【0036】トラクションシーブ20の回転軸上には、
それぞれ従動プーリ28が配置され、この一対の従動プ
ーリ28は、駆動装置4が設置されている平面から見て
(図2)、駆動装置4のほぼ重心位置に関して点対称の配
置となるように配置されており、従動プーリ28はトラ
クションシーブ20の回転軸と同軸で回転するように連
結される。このとき駆動プーリ27は駆動プーリ28よ
りも直径の小さいものを用いる。また一対をなす駆動プ
ーリ27と従動プーリ28は、それぞれ動力伝達手段と
しての伝動ベルト29によって連結され、駆動力を伝動
する。なお、上記の構成を別の表現で言うと、一対の動
力伝達機構は、駆動装置4のほぼ重心を通る鉛直線に対
して軸対象となる位置に配置される。従って、一対の動
力伝達機構は、乗りかご9の底面と平行な面への投影
が、駆動装置4の重心の投影位置に対してほぼ点対称と
なるように配置される。
【0037】駆動装置4が起動され、出力軸が回転する
と、その駆動力は、駆動装置4の出力軸から、駆動プー
リ27、伝動ベルト29を介して、従動プーリ28、そ
して、トラクションシーブ20に伝達され、二つのトラ
クションシーブ20が回転する。トラクションシーブ2
0が回転すると、トラクションシーブ20と巻き上げロ
ープ18との間のトラクション作用により巻き上げロー
プ18が駆動される。これによって、乗りかご9および
カウンタウェイト23が互いに反対方向に昇降する。
【0038】30は電磁デイスクブレーキ又はやシュー
ブレーキなどの制動装置であり、従動プーリ28もしく
はトラクションシーブ20に設けられ、通常の運転時だ
けでなく、伝動ベルトが切れた場合にもこれを検知し、
非常ブレーキとして働く。
【0039】31は駆動装置4を制御する制御盤であ
り、駆動装置4、駆動プーリ27、伝動ベルト29、従
動プーリ28、トラクションシーブ20、制動装置30
など駆動機構を配置した後の、乗りかご下の空いたスペ
ースに配置する。図の例では、制御盤31は2分され、
駆動装置4のほぼ重心位置に関して点対称の配置に配置
する。
【0040】本実施の形態の自走式エレベータ装置は、
以上のように構成されているので、以下のような動作・
作用をし、またその効果を有する。本実施の形態におけ
るエレベー夕装置は、駆動装置4およびトラクションシ
ーブ20を乗りかご下のかご枠3に設置することによ
り、従来のアンダースラング形のロープトラクション方
式のエレベータと同じ構成で自走式エレべータの実現が
可能となる。また、駆動装置4の出力軸とトラクション
シーブ20の回転軸を平行とし、軸間に伝動ベルト29
による動力伝達機構を設けることにより、レイアウト時
において軸間距離の変更が可能となり、駆動装置4とト
ラクションシーブ20と動力伝達機構を含めた駆動機構
の重量バランスを考慮した乗りかごへの配置に柔軟性が
ある。
【0041】また、本実施の形態におけるエレベータ装
置は、駆動装置4の出力軸に垂直な平面上に、二つのト
ラクションシーブ20を、回転軸が出力軸と平行になる
ように配置しているので、一系統の巻き上げロープ18
で二つのトラクションシーブ20を持つことが出来、巻
き上げロープ18とトラクションシーブ20との接触角
が大きくなり、トラクションの効果が増大する。
【0042】また、本実施の形態におけるエレベータ装
置は、駆動装置4の出力軸に垂直でかつ駆動装置4のほ
ぼ重心位置を通る平面上に、二つのトラクションシーブ
20を回転軸が出力軸と平行になるように配置してい
る。さらに、駆動装置4の出力軸上には、駆動装置4を
挟んで両側に、駆動装置4のほぼ重心位置からの距離が
等しくなるように駆動プーリ27が配置され、トラクシ
ョンシーブ20の回転軸上には、駆動装置4が設置され
ている平面から見て(図2)、駆動装置4のほぼ重心位置
に関して点対称の配置となるように従動プーリ28が配
置され、駆動プーリ27と従動プーリ28はそれぞれ同
幅の伝動ベルト29によって連結される。したがって、
駆動装置4、駆動プーリ27、伝動ベルト29、従動プ
ーリ28、トラクションシーブ20から構成される駆動
機構は、駆動装置4を中心とした対称配置の構成とな
り、駆動装置4のほぼ重心位置に対して重量バランスが
とれる。ゆえに、駆動装置4の重心位置を、乗りかご9
の重心をとおり昇降路に沿った鉛直な直線上に配置すれ
ば、駆動機構をこの軸に関して回転自由に配置しても、
偏心の心配なくかご枠3に駆動機構を配置する事ができ
【0043】本実施の形態におけるエレベー夕装置は、
駆動装置4とトラクションシーブの20の間の動力伝達
手段として伝動ベルト29を用いているので、従来の歯
車を用いた駆動装置よりも、伝達効率が高く、騒音、振
動も少ない。また、高速、大容量のエレベータ装置に
も、伝動ベルト29の幅や本数を増やすことで対応でき
る。
【0044】また、本実施の形態では、駆動装置4の出
力軸とトラクションシーブ20の回転軸の間の動力伝達
手段を、Vベルトやタイミングベルトなどの伝動ベルト
29としているが、振動、騒音に関する要求レベルや軸
間距離に応じて、伝動ベルト以外のチェーンや歯車など
の動力伝達機構を選択しても、同等の効果を得ることが
出来る。
【0045】本実施の形態でいう重心とは、厳密な重心
でなくとも、重量バランスの目安という意味で、形状的
な中心などの重心に近いおおよその見当位置でも、十分
な効果が得られる。
【0046】本実施の形態におけるエレベータ装置は、
駆動プーリ27の直径を少なくとも従動プーリ28の直
径よりも小さくしているので、減速効果により、駆動装
置4に要求されるトルクが小さくなる。したがって、駆
動装置4を小型化することが出来る。また、従動プーリ
28の直径をトラクションシーブ20の直径よりも小さ
くすれば、かご下の寸法を必要以上に拡大することなく
自走式エレベータが実現できる。
【0047】本実施の形態では、駆動装置4はモータ単
体を想定しているが、モータと減速機の組み合わせでも
構わない。この場合、モータの回転軸と駆動装置の出力
軸は必ずしもー致しない。
【0048】制動装置30は、従動プーリ28もしくは
トラクションシーブ20に設けられ、通常の運転時だけ
でなく、伝動ベルトが切れた場合にもこれを検知し、非
常ブレーキとして働く。制動装置30としては、電磁デ
イスクブレーキやシューブレーキなどが考えられる。
【0049】したがって、本実施の形態におけるエレベ
ー夕装置は、万一伝動ベルト29が切れた場合にも、制
動装置30が非常用ブレーキとして動作するので、乗り
かご9が落下することはなく、安全である。また、トラ
クションシーブ20や従動プーリ28の厚みが十分にあ
る場合は、トラクションシーブ20や従動プーリ28の
内部に制動装置30を組み込んだ構成も可能である。
【0050】駆動装置4を制御する制御盤31は、駆動
装置4、駆動プーリ27、伝動ベルト29、従動プーリ
28、トラクションシーブ20、制動装置30など駆動
機構を配置した後の、乗りかご下の空いたスペースに配
置する。また、制御盤31は、昇降路下から見上げた場
合、駆動装置4のほぼ重心位置に関して点対称の配置と
なるように2分して配置することにより、乗りかご9の
バランスを崩すことなく配置することが出来る。
【0051】したがって、本実施の形態におけるエレベ
ータ装置は、駆動装置4や制御盤31を配置するための
余分のスペースが不要となる。また、駆動装置4と制御
盤31は近くに設置されるので、制御用ケーブルを引き
回す必要がない。
【0052】なお、上記の実施の形態は望ましい具体例
について説明したが、この発明の主旨の範囲でいろいろ
な変形が考えられる。例えば、駆動装置4が一対のトラ
クションシーブ20から必ずしもほぼ等距離に配置され
ていなくても、また、駆動装置4の出力軸とトラクショ
ンシーブ20の回転軸とは、必ずしも平行ではなくて
も、動力伝達機構により駆動力を伝達できる構成であれ
ばよい。いずれにしても、一対のトラクションシーブ2
0の中間に駆動装置4を配置することにより、重量のバ
ランスを考慮することができる。
【0053】また、駆動装置4の出力軸とこれに平行な
二つのトラクションシーブ20の回転軸との距離が、必
ずしも等距離でなくても、駆動装置4とトラクションシ
ーブ20との配置によって重量のバランスを考慮するこ
とができる。また、一対のトラクションシーブ20が作
る平面が、必ずしも駆動装置4のほぼ重心を通る平面で
なくても、駆動装置4とトラクションシーブ20との配
置によって重量のバランスを考慮することができる。
【0054】また、一対の動力伝達機構は、駆動装置4
のほぼ重心をとおる鉛直線に関して、必ずしも軸対象に
配置されていなくてもよい。あるいは、一対の動力伝達
機構は、その乗りかご9の底面と平行な面への投影が、
駆動装置4の重心の投影位置に対してほぼ点対称となる
ように必ずしも配置されていなくてもよい。一対の動力
伝達機構が、駆動装置4の両側の出力軸にそれぞれ連結
され、駆動装置4と一対のトラクションシーブ20とを
通る平面の両側に配置されていれば、その配置によって
重量のバランスを考慮することができる。
【0055】実施の形態2.実施の形態2における自走
式エレベータ装置の構成と駆動原理を、図1及び図2を
援用して説明する。実施の形態1においては、図1及び
図2に示すように、トラクションシーブ20が、乗りか
ご9の両側辺に対応して一対設けられていた。しかし、
トラクションシーブ20は、このように2個なくても、
1個あれば機能する。具体的に説明すると、図1及び図
2における2個のトラクションシーブ20の一方を、駆
動装置4によって駆動されない、トラクションシーブ2
0と同じ大きさの滑車に置き換える。その場合、トラク
ションシーブ20を滑車に置き換えた方では、従動プー
リ28が不要となる。また、駆動装置4の出力軸上に配
置された駆動プーリ27も、片側が不要となる。当然な
がら、対応する伝動ベルト29も不要となる。
【0056】このようにした場合、一方のトラクション
シーブ20と、他方の滑車とでは、重量が異なるが、駆
動装置4の設置位置を調整して、設置物の重量がバラン
スするようにすればよい。具体的には、一方のトラクシ
ョンシーブ20と他方の滑車と駆動装置4の三者の重心
が、乗りかご9のほぼ平面中央に位置するように、バラ
ンスをとる。また、かご枠3を含め、乗りかご9と一体
に設置する設置物全体の重心が、乗りかご9の平面中央
に位置するようにバランスをとることもよい。
【0057】巻き上げロープ18は、昇降路19の頂部
32に固定支持された一端から、乗りかご9の下側の一
方に配置されたトラクションシーブ20に巻き掛けら
れ、次に、乗りかご9の下側の他方に配置された滑車に
巻き掛けられ、昇降路頂部に設置された返し車22を介
して、カウンタウェイト23の吊り車24に巻き掛けら
れ、他端は昇降路頂部33に固定支持される。その他の
構成は、実施の形態1と同様であるから、重複して説明
することは省略する。以上のような構成により、コスト
を削減した自走式エレベータ装置が得られる。また、実
施の形態1で説明した種々の作用・効果は、この実施の
形態2でも得られる。重複を省くため、説明は繰り返さ
ない。また、実施の形態1で説明した種々の変形も、実
施の形態2について同様に適用できる。
【0058】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されてお
り、次のような効果を奏する。この発明に係わる自走式
エレベータ装置においては、以上に説明したように、駆
動装置およびトラクションシーブを、乗りかごもしくは
乗りかごと一体となって動く部位に配置するので、エレ
ベータ自体の駆動方式はロープトラクション方式と同じ
となり、従来のローラーの押しつけ摩擦力により駆動す
る自走式エレベータに比べ、低振動となる。さらに、同
じ駆動方式であるので、市場に普及している非自走式の
ロープトラクション方式のエレベータからのリニューア
ルも、ローラーの押しつけ摩擦力により駆動する自走式
エレべータに比べて容易となる。また、一系統の巻き上
げロープで二つのトラクションシーブを持つことが出
来、巻き上げロープとトラクションシーブとの接触角が
大きくなり、トラクションの効果が増大する。また、高
効率の動力伝達機構を採用することにより、歯車を用い
たローラーの押しつけ摩擦力により駆動する従来の自走
式エレベータに比べ、高効率が実現でき、駆動装置を収
納するための特別なスペースも不要となる。
【0059】この発明に係わる自走式エレベータ装置に
おいては、以上に説明したように、駆動装置が一対のト
ラクションシーブの中間にトラクションシーブからほぼ
等距離に配置されるので、駆動装置とトラクションシー
ブと動力伝達機構を含めた駆動機構の重量バランスの優
れた乗りかごへの配置をすることができる。あるいは、
駆動装置がトラクションシーブと滑車との中間に配置さ
れるので、駆動装置とトラクションシーブと動力伝達機
構を含めた駆動機構の重量バランスの優れた乗りかごへ
の配置をすることができる。
【0060】また、駆動装置の出力軸とトラクションシ
ーブの回転軸を平行となるように配置し、かつ、駆動装
置の出力軸が一対のトラクションシーブの回転軸から等
距離になるように配置し、駆動装置とトラクションシー
ブの間に動力伝達機構を設けるので、駆動装置およびト
ラクションシーブを乗りかごもしくは乗りかごと一体と
なって動く部位に配置する際に、駆動装置とトラクショ
ンシーブと動力伝達機構を含めた駆動機構の重量バラン
スを考慮した乗りかごへの配置に柔軟性が増す。
【0061】また、この発明に係わる自走式エレベータ
装置においては、以上に説明したように、駆動装置およ
びトラクションシーブは、乗りかご上もしくは乗りかご
下の乗りかごまたは乗りかごと一体となって動く部位に
設置され、駆動装置の出力軸に垂直な同一平面上に、2
つのトラクションシーブが配置される。あるいは、駆動
装置の出力軸に垂直な同一平面上に、トラクションシー
ブと滑車とが配置される。したがって、エレベータの構
成およびローピングは、市場に普及しているロープトラ
クション方式の非自走式エレベータのものとほぼ等しく
なり、非自走式のロープトラクション方式のエレベータ
からのリニューアルを容易に行うことが出来る。
【0062】この発明に係わる自走式エレベータ装置に
おいては、以上に説明したように、一対の動力伝達機構
は、駆動装置の両側の出力軸にそれぞれ連結され、駆動
装置と一対のトラクションシーブとを通る平面の両側に
配置されるので、駆動装置とトラクションシーブと動力
伝達機構を含めた駆動機構の重量バランスのすぐれた乗
りかごへの配置をすることができる。
【0063】また、この発明に係わる自走式エレベータ
装置においては、以上に説明したように、一対の動力伝
達機構は、乗りかごの底面と平行な面への投影が、駆動
装置の重心の投影位置に対してほぼ点対称となるように
配置される。すなわち、2つのトラクションシーブが配
置される平面は、駆動装置のほぼ重心位置を通り、トラ
クションシーブの回転軸と駆動装置の出力軸の距離が互
いに等しく、駆動装置とトラクションシーブの間には、
駆動装置の出力軸を含み、駆動装置が設置されている面
と平行な面への投影が、出力軸とトラクションシーブが
配置される平面との交点に対して点対称となるように、
同じ構成の動力伝達手段が一対配置される。したがっ
て、駆動装置、動力伝達機構およびトラクションシーブ
から構成される駆動機構は、駆動装置を中心とした対称
配置の構成となり、駆動装置のほぼ重心位置に対して、
重量バランスがとれた構成となる。したがって、駆動装
置の重心位置を、乗りかごの重心を通り、昇降路に沿っ
た鉛直な直線上に配置すれば、駆動機構をこの軸に関し
て回転自由に配置しても、偏心の心配なく駆動機構を配
置する事ができる。
【0064】また、この発明に係わる自走式エレベータ
装置においては、以上に説明したように、駆動装置には
駆動装置の出力軸と同軸で回転する駆動プーリを設け、
トラクションシーブにはトラクションシーブの回転軸と
同軸で回転する従動プーリを設け、駆動プーリと従動プ
ーリは伝動ベルトにより連結し、トラクションシーブへ
駆動力を伝達するように構成されているので、従来の歯
車を内蔵した押しつけ摩擦力により駆動する自走式エレ
べータの駆動装置に比べて、高効率、低騒音、低振動と
なる。さらに、伝動ベルトの幅や本数を増やすことで、
高トルク伝動が可能となり、運搬重量や速度の面でも適
用範囲が広がる。
【0065】また、この発明に係わる自走式エレベータ
装置においては、以上に説明したように、駆動プーリの
直径は少なくとも従動プーリの直径よりも小さく構成す
るので、減速効果により、駆動装置に要求されるトルク
が小さくなる。したがって、駆動装置を小型化、低容量
化することが可能となる。
【0066】また、この発明に係わる自走式エレベー夕
装置においては、以上に説明したように、制動装置は、
少なくとも一つのトラクションシーブあるいは従動プー
リを制動できるように設置されるので、万一伝動ベルト
が切れた場合にも、制動装置が非常用ブレーキとして動
作するので、乗りかごが落下することはなく、安全であ
る。
【0067】また、この発明に係わる自走式エレベータ
装置においては、以上に説明したように、駆動装置の制
御盤は、駆動装置、動力伝達機構、および、トラクショ
ンシーブを配置した乗りかごの空きスペースに配置され
るので、制御盤を配置する特別なスペースが不要とな
る。また、駆動装置と制御盤は近くに設置されるので、
制御用ケーブルを引き回す必要がない。
【0068】この発明に係わる自走式エレベータ装置に
おいては、以上に説明したように、制御盤が2体に構成
され、駆動装置を挟んで対象の位置に配置されるので、
駆動機構を含めて重量バランスを考慮した乗りかごへの
配置に柔軟性が増す。
【0069】この発明に係わる自走式エレベータ装置に
おいては、以上に説明したように、駆動装置は、その重
心が、乗りかごの重心を通り昇降路に沿った鉛直な直線
上に位置するように配置されるので、駆動機構をこの軸
に関して回転自由に配置しても、偏心の心配なくバラン
スよく駆動機構を配置する事ができる。
【0070】この発明に係わる自走式エレベータ装置に
おいては、以上に説明したように、駆動装置の重心が、
乗りかごの重心を通る鉛直線上に位置し、さらに動力伝
達機構、トラクションシーブ、制御盤がそれぞれ駆動装
置を中心として平面的にほぼ対象の位置に配置されるの
で、偏心の心配なくバランスのよい配置をする事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における自走式エレベ
ータ装置の構成図。
【図2】 本発明の実施の形態1において、昇降路下方
から昇降路上方のエレベータ装置を見た場合の自走式エ
レベータ装置の底面図。
【図3】 従来のローラ摩擦駆動方式による自走式エレ
ベータ装置の構成図。
【図4】 従来のローラ摩擦駆動方式による自走式エレ
ベー夕装置の駆動ユニットの断面図。
【図5】 先願のロープトラクション方式による自走式
エレベータ装置の昇降路断面図。
【図6】 先願のロープトラクション方式による自走式
エレベー夕装置の乗りかご側面の構成図。
【符号の説明】
3 かご枠、 4 駆動装置、 9 乗りかご、 8
巻き上げロープ、 19 昇降路、 20 トラクショ
ンシーブ、 22 返し車、 23 カウンタウェイ
ト、 24 吊り車、 27 駆動プーリ、 28 従
動プーリ、 29伝動ベルト、 30 制動装置、 3
1 制御盤。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路の所定経路を昇降する乗りかご
    と、この乗りかごと一体に設けられたトラクションシー
    ブと、このトラクションシーブから所定距離隔てて上記
    乗りかごと一体に設けられた駆動装置と、この駆動装置
    の駆動力を上記トラクションシーブに伝達する動力伝達
    機構と、 上記昇降路の他の所定経路を昇降するカウンタウェイト
    と、このカウンタウェイトを懸垂するつり車と、上記昇
    降路の頂部に設置された返し車と、 上記昇降路の頂部に一端が連結されて上記トラクション
    シーブに巻きかけられ、さらに上記返し車に巻きかけら
    れた後に上記つり車に巻きかけられ、他端が上記昇降路
    の頂部に連結された巻き上げロープとを備えたことを特
    徴とする自走式エレベータ装置。
  2. 【請求項2】 昇降路の所定経路を昇降する乗りかご
    と、この乗りかごの両側辺に対応して上記乗りかごと一
    体に設けられた一対のトラクションシーブと、この一対
    のトラクションシーブの中間に上記乗りかごと一体に設
    けられた駆動装置と、この駆動装置の駆動力を上記トラ
    クションシーブに伝達する一対の動力伝達機構と、 上記昇降路の他の所定経路を昇降するカウンタウェイト
    と、このカウンタウェイトを懸垂するつり車と、上記昇
    降路の頂部に設置された返し車と、 上記昇降路の頂部に一端が連結されて上記一対のトラク
    ションシーブに巻きかけられ、さらに上記返し車に巻き
    かけられた後に上記つり車に巻きかけられ、他端が上記
    昇降路の頂部に連結された巻き上げロープとを備えたこ
    とを特徴とする自走式エレベータ装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動装置が上記一対のトラクション
    シーブからほぼ等距離に配置されたことを特徴とする請
    求項2に記載の自走式エレベータ装置。
  4. 【請求項4】 上記駆動装置の出力軸と上記一対のトラ
    クションシーブの回転軸とが互いに平行であって、かつ
    上記駆動装置の出力軸が上記一対のトラクションシーブ
    の回転軸から等距離になるように配置されたことを特徴
    とする請求項2または3に記載の自走式エレベータ装
    置。
  5. 【請求項5】 上記一対のトラクションシーブが、上記
    駆動装置の出力軸に垂直な同一平面上に配置されたこと
    を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の自走式エ
    レベータ装置。
  6. 【請求項6】 上記一対の動力伝達機構は、上記駆動装
    置の両側の出力軸にそれぞれ連結され、上記駆動装置と
    上記一対のトラクションシーブとを通る平面の両側に配
    置されたことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記
    載の自走式エレベータ装置。
  7. 【請求項7】 上記一対の動力伝達機構は、乗りかごの
    底面と平行な面への投影が、上記駆動装置の重心の投影
    位置に対してほぼ点対称となるように配置されたことを
    特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の自走式エレ
    ベータ装置。
  8. 【請求項8】 上記一対の動力伝達機構は、上記駆動装
    置の両側の出力軸とそれぞれ同軸で回転する駆動プーリ
    と、上記一対のトラクションシーブとそれぞれ同軸で回
    転する従動プーリと、上記駆動プーリと従動プーリとを
    連結する伝動ベルトとを含んで構成されたことを特徴と
    する請求項2〜7のいずれかに記載の自走式エレベータ
    装置。
  9. 【請求項9】 上記一対の駆動プーリの直径が上記一対
    の従動プーリの直径より小さいことを特徴とする請求項
    8に記載の自走式エレベータ装置。
  10. 【請求項10】 上記一対のトラクションシーブあるい
    は上記一対の従動プーリの少なくとも一つを制動する制
    動装置を備えたことを特徴とする請求項8または9に記
    載の自走式エレベータ装置。
  11. 【請求項11】 上記駆動装置と上記一対の動力伝達機
    構及びトラクションシーブを配置した平面上の空きスペ
    ースに上記駆動装置を制御する制御盤が配置されたこと
    を特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の自走式
    エレベータ装置。
  12. 【請求項12】 上記制御盤が2体に構成され、上記駆
    動装置を挟んで対象の位置に配置されたことを特徴とす
    る請求項11に記載の自走式エレベータ装置。
  13. 【請求項13】 上記駆動装置は、その重心が上記乗り
    かごのほぼ重心位置を通る鉛直線上に位置するように配
    置されたことを特徴とする請求項2〜12のいずれかに
    記載の自走式エレベータ装置。
  14. 【請求項14】 上記一対の動力伝達機構、トラクショ
    ンシーブ、制御盤がそれぞれ上記駆動装置を中心として
    平面的にほぼ対象の位置に配置されたことを特徴とする
    請求項13に記載の自走式エレベータ装置。
  15. 【請求項15】 昇降路の所定経路を昇降する乗りかご
    と、この乗りかごのそれぞれ両側辺に対応して上記乗り
    かごと一体に設けられたトラクションシーブおよび滑車
    と、上記トラクションシーブから所定距離隔てて上記乗
    りかごと一体に設けられた駆動装置と、この駆動装置の
    駆動力を上記トラクションシーブに伝達する動力伝達機
    構と、 上記昇降路の他の所定経路を昇降するカウンタウェイト
    と、このカウンタウェイトを懸垂するつり車と、上記昇
    降路の頂部に設置された返し車と、 上記昇降路の頂部に一端が連結されて上記トラクション
    シーブおよび滑車に巻きかけられ、さらに上記返し車に
    巻きかけられた後に上記つり車に巻きかけられ、他端が
    上記昇降路の頂部に連結された巻き上げロープとを備え
    たことを特徴とする自走式エレベータ装置。
  16. 【請求項16】 上記駆動装置が、上記トラクションシ
    ーブと上記滑車との間において重量バランスを取る位置
    に配置されたことを特徴とする請求項15に記載の自走
    式エレベータ装置。
  17. 【請求項17】 上記トラクションシーブと上記滑車
    が、上記駆動装置の出力軸に垂直な同一平面上に配置さ
    れたことを特徴とする請求項15または16に記載の自
    走式エレベータ装置。
  18. 【請求項18】 上記動力伝達機構は、上記駆動装置の
    出力軸と同軸で回転する駆動プーリと、上記トラクショ
    ンシーブと同軸で回転する従動プーリと、上記駆動プー
    リと従動プーリとを連結する伝動ベルトとを含んで構成
    されたことを特徴とする請求項15〜17のいずれかに
    記載の自走式エレベータ装置。
  19. 【請求項19】 上記駆動プーリの直径が上記従動プー
    リの直径より小さいことを特徴とする請求項18に記載
    の自走式エレベータ装置。
  20. 【請求項20】 上記トラクションシーブあるいは上記
    従動プーリの少なくとも一つを制動する制動装置を備え
    たことを特徴とする請求項18または19に記載の自走
    式エレベータ装置。
  21. 【請求項21】 上記駆動装置、動力伝達機構、トラク
    ションシーブ及び滑車を配置した平面上の空きスペース
    に上記駆動装置を制御する制御盤が配置されたことを特
    徴とする請求項15〜20のいずれかに記載の自走式エ
    レベータ装置。
JP00623599A 1999-01-13 1999-01-13 自走式エレベータ装置 Expired - Fee Related JP4223613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00623599A JP4223613B2 (ja) 1999-01-13 1999-01-13 自走式エレベータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00623599A JP4223613B2 (ja) 1999-01-13 1999-01-13 自走式エレベータ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000203775A true JP2000203775A (ja) 2000-07-25
JP4223613B2 JP4223613B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=11632868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00623599A Expired - Fee Related JP4223613B2 (ja) 1999-01-13 1999-01-13 自走式エレベータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4223613B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6471012B2 (en) * 1998-11-05 2002-10-29 Kone Corporation Pulley system for a traction sheave elevator
EP1547961A1 (de) * 2003-12-23 2005-06-29 ThyssenKrupp Aufzugswerke GmbH Antrieb für Aufzüge
JP2008120478A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Hitachi Ltd エレベーター装置
JP2010184779A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Toshiba Elevator Co Ltd 釣合錘装置
CN112279043A (zh) * 2020-09-21 2021-01-29 浙江鲸叹科技有限公司 一种双曳引机电梯

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6471012B2 (en) * 1998-11-05 2002-10-29 Kone Corporation Pulley system for a traction sheave elevator
EP1547961A1 (de) * 2003-12-23 2005-06-29 ThyssenKrupp Aufzugswerke GmbH Antrieb für Aufzüge
JP2008120478A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Hitachi Ltd エレベーター装置
JP2010184779A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Toshiba Elevator Co Ltd 釣合錘装置
CN112279043A (zh) * 2020-09-21 2021-01-29 浙江鲸叹科技有限公司 一种双曳引机电梯

Also Published As

Publication number Publication date
JP4223613B2 (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4312604B2 (ja) エレベータ装置
JP2593289B2 (ja) 下部に駆動機械を備えたトラクションシーブ型エレベータ
JPH0710434A (ja) トラクションシーブエレベータ
WO2007069311A1 (ja) エレベータ装置
EP1481935A1 (en) Elevaltor apparatus
JP4549616B2 (ja) エレベータ装置
JP4145977B2 (ja) エレベータ
JP2003104657A (ja) エレベータ
JPWO2007122702A1 (ja) エレベータ装置
JP4643825B2 (ja) トラクションシーブエレベータの制動方法
WO2005121008A1 (ja) エレベータ装置
JP2000203775A (ja) 自走式エレベ―タ装置
AU2007233604B2 (en) Arrangement for stopping an elevator car in an emergency braking situation, and elevator
CN102099280A (zh) 具有自行的电梯轿厢的电梯设备
JP2001026388A (ja) 自走式エレベータ装置
JP2012001308A (ja) 4:1ローピング機械室レスエレベータ
JPWO2002094701A1 (ja) エレベータ装置
CA1195624A (en) Symmetrically arranged elevator drive apparatus
JP2006111380A (ja) 乗客コンベアの駆動装置
WO2005056456A1 (ja) エレベータ装置
JP3148755B2 (ja) エレベータ装置
CN107673155B (zh) 限速器组件以及电梯
JPH10324476A (ja) エレベータ
WO2004101419A1 (ja) エレベータ装置
WO2006033152A1 (ja) エレベータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees